JP3173686B2 - 消失模型鋳造方法 - Google Patents

消失模型鋳造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、消失模型鋳造方法に係
り、特に、消失性材料からなる膜状成形体と発泡成形体
を組み合せた消失模型により鋳造する場合に、消失模型
に対して補正を考慮しないで所定形状の製品を製造でき
るようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】消失模型鋳造方法の一つとして、消失性
の膜状成形体と発泡成形体を一体化した消失模型を使用
する方法がある。この方法を図12を参照して説明す
る。図示したものは自動車用エンジンのインテークマニ
ホールドのような中空部を有する製品を鋳造する場合の
消失模型である。まず、消失性材料からなる膜状成形体
101を成形する。このものは消失性材料(例えば、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等)よりなり、ブロー成形
等により形成されるものであって、タンク部105と複
数のポート部107とよりなり、その内面は製品の中空
部内面の所定形状に形成される。
【0003】次に、上記膜状成形体101を発泡成形型
内に配置し、発泡成形型と膜状成形体との間に発泡ビー
ズを充填し、それを蒸気により加熱・発泡させて膜状成
形体101と発泡成形体103とを一体化させ、消失模
型109を形成する。
【0004】次に、上記消失模型109を発泡成形型よ
り取り出し、膜状成形体1のはみ出した部分を除去し、
消失模型109にランナー・湯口を接着・固定し、消失
模型109の表面に塗型剤を塗布する。そして、消失模
型109を鋳枠内に配置して乾燥砂を充填し鋳型を完成
させた後、湯口から溶湯を注湯する。それによって、消
失模型が消失してその部分が溶湯と置換され、消失模型
と同じ形状の製品が鋳造される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような膜状成形体
101と発泡成形体103とを一体化した消失模型10
9を使用して鋳造を行う場合、消失模型109の寸法形
状の変化が著しく、安定した品質の製品が製造できない
という問題があった。すなわち、膜状成形体101は成
形後の収縮率が小さく経時変化も少ないのに対して、発
泡成形体103は成形後の収縮率が大きく経時変化も顕
著であるので、消失模型として所定の寸法形状を得るの
が困難であった。
【0006】又、発泡成形体は発泡成形時より30日程
度経過すると収縮が安定するが、成形当初よりかなり収
縮するので、膜状成形体と発泡成形体との間で応力が発
生し、図12中一点鎖線で示すような反りによる変形又
は符号111で示すような割れやひびが入るなど正確な
形状の品質管理が困難であった。又、消失模型の寸法形
状を発泡成形体の収縮を見込んで予め製品とは異なる寸
法形状に設定しなければならないという問題もあった。
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目
的とするところは、正確な寸法形状の製品を安定して製
造することができる消失模型鋳造方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するべく
本願発明による消失模型鋳造方法は、消失性材料からな
る膜状成形体を成形し、上記膜状成形体に発泡成形体を
一体化して消失模型を形成し、上記消失模型を鋳枠内に
配置して砂を充填し鋳型を形成させた後、上記消失模型
に溶湯を注湯し、所定形状の製品を鋳造する消失模型鋳
造方法において、上記鋳型の形成時期を発泡成形体の発
泡成形時より15時間〜20日後に行うようにしたこと
を特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明は、鋳型の形成時期を発泡成形体の成形
時より15時間〜20日後に行うようにしたものであ
る。発泡成形体は、発泡成形時に冷却され型寸法より収
縮した状態で成形型より取り出されるが、大気中に開放
されると発泡ビーズ内部の潜熱によって膨張を始め、発
泡成形時より15時間後に最も型寸法に近い状態となる
とともに、水分が鋳造に影響を及ぼさない量まで減少す
る。そして、この収縮率の最小安定期は発泡成形時より
20日後まで続く。この間、消失模型は製品の所定形状
になる。そこで、この間に鋳型を形成すれば、消失模型
の変形は抑えられ、消失模型に溶湯を注湯することによ
り所望の寸法形状の製品を製造することができる。又、
これにより消失模型は発泡成形体の収縮変形を見込んで
過大の寸法形状を設計する必要がない。
【0009】
【実施例】以下、図1乃至図11を参照して本発明の一
実施例を説明する。本実施例は自動車用エンジンのイン
テークマニホールドを本発明の方法により製造するもの
である。まず、膜状成形体1を成形する。この膜状成形
体1は熱可塑性の消失性材料(例えば、ポリエチレン、
ポリプロピレン等)よりなり、中空状のものである。こ
の膜状成形体の成形に際しては、図1に示すようにブロ
ー成形型3内に消失性材料よりなるパリソン(膜状体)
4を挿入し、吹き込み口5を介して空気等を吹き込む。
これにより、図2に示すように消失性材料を成形型3の
中空形状に沿って膨張させ、所定形状の膜状成形体1を
形成するものである。上記膜状成形体1は内面が製品の
中空部内面の形状と一致するように形成する。この膜状
成形体1は収縮率が小さく、かつ、経時変化も少なく寸
法形状が安定しているものである。
【0010】次に、図3に示すように膜状成形体1の表
面に発泡成形体7を一体化させて消失模型9を形成す
る。これはたとえばインサート成形法により行うもので
あって、膜状成形体1を発泡成形型11の中空部13内
の所定位置に配置・固定し、発泡成形型11の中空部1
3と膜状成形体1との間に発泡ビーズを充填し、次に発
泡成形型11内に蒸気を供給し加熱・発泡させるもので
ある。尚、この場合、吹き込み口5にノズル14を配置
して膜状成形体1の内部に流体等を充填し、バックアッ
ブするものである。これにより、膜状成形体1と発泡成
形体7が一体化したものが形成され、このものから、吹
き込み口5等の不要部分を除去して、図4に示すような
消失模型9が形成される。
【0011】次に、図5に示すように消失模型9にラン
ナー・湯口15を接着・固定し、消失模型9の表面に塗
型剤を塗布する。そして、消失模型9を鋳枠17内に配
置し、その周囲に砂19を充填して鋳型を形成し、しか
る後、消失模型9に溶湯を注湯する。これにより、溶湯
が消失模型9を消失させて金属との置換がなされ所定形
状の製品が鋳造される。後はこのものからランナー・湯
口の部分を切除して、図6に示すような所定形状の製品
21が得られる。
【0012】ところで、上記の鋳型の形成時期である
が、これは発泡成形体7の発泡成形時から15時間〜2
0日後に行うものである。その理由を図7乃至図11に
基づいて説明する。図7は、発泡成形体7の発泡成形後
の寸法変化を示すもので、横軸は時間(日時)を示し、
成形時とは型から抜き出した状態である。又、縦軸は型
寸法を0として発泡成形体7の収縮率(%)を示すもの
である。
【0013】又、図8〜図11は、発泡成形体7の寸法
変化に伴う消失模型9の形状の変化を示す図であり、消
失模型9の一部を拡大して示すものである。図7中Aで
示すように、発泡成形体7は発泡成形後、成形型を冷却
して型抜きするため収縮して、型寸法より小さくなって
いる。このとき、消失模型9は、膜状成形体1が変形し
ていないのに対して発泡成形体7が収縮した状態とな
り、図8に示す所定の寸法形状と比較すると、図9に示
すように変形した状態となっている。
【0014】続いて、上記発泡成形体7は成形型より取
り出されて大気に開放されると次第に膨張する。これ
は、発泡ビーズ内部の潜熱により、ビーズ内に封入され
た気体が膨張するからである。そして、発泡成形体7は
発泡成形時より15時間後、膨張して図7中Bで示すよ
うに最も成形型寸法に近付き、消失模型9は図10に示
すように変形のない形状となる。又、この発泡成形時よ
り15時間後に、発泡成形体7中の水分が鋳造に影響を
及ぼさない量まで減少する。そして、発泡成形体7の収
縮率は発泡成形後24時間を境にして収縮に向かうが、
収縮率の最小安定時期は発泡成形時より20日後まで継
続する。
【0015】更に、発泡成形時から20日経過後は、発
泡ビーズ内の熱が逃げて常温になると、発泡ビーズ内は
負圧状態となるので、発泡ビーズ内に大気中から空気が
入り込み、成形時の気体が外気と置換されていく。した
がって、発泡成形体7は収縮していき、図10に示すよ
うに消失模型9は変形した状態となる。その後図7中C
で示すように、発泡成形時から30日後、収縮量は一定
となる。
【0016】このような発泡成形体7の寸法変化と消失
模型9の形状変化の状態から、消失模型を鋳枠に配置し
砂を充填する鋳型の形成時期を発泡成形体7が型寸法に
最も近付く発泡成形時より15時間〜20日後とするこ
とにより、消失模型9が変形のない、製品の所定の寸法
形状に最も近い時期に、鋳型を形成するものである。一
端、鋳型を形成した後は、消失模型は砂により固定され
るので変形することはなく、消失模型9に対して溶湯を
注湯する時期は任意であるが、その時期は可及的に早い
ほうが望ましいものである。
【0017】以上本実施例によると次のような効果を奏
することができる。まず、鋳型を形成する時期を発泡成
形体7が型寸法に最も近付く発泡成形時より15時間〜
20日後としたので、消失模型9が製品の所定の寸法形
状となる時期に溶湯を注湯することにより、変形のない
正確な寸法形状の製品を得ることができる。又、これに
より、消失模型9は発泡成形体の収縮変形を見込んで過
大な寸法形状を設計する必要がなく、製品形状からの修
正が不要であり、品質の安定又は製造が容易になるもの
である。
【0018】尚、本発明は上記一実施例に限定されな
い。まず、膜状成形体1と発泡成形体7とを一体化する
方法としては、インサート成形のほか、発泡成形体を分
割成形したものを接着や溶着等により一体化する等の手
段によってもよい。この場合は発泡成形時より15時間
〜20日後に一体化するものである。又、上記実施例で
は膜状成形体1の外表面に発泡成形体7を一体化したも
のを示したが、膜状成形体と発泡成形体との組み合わせ
の態様は任意であり、膜状成形体の内表面に発泡成形体
を一体化するような場合でもよい。
【0019】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の消失模型鋳
造方法によると、鋳型の形成時期を発泡成形体の成形時
より15時間〜20日後に行うことにより変形のない正
確な寸法形状の製品を製造することができ、又、消失模
型の製造も容易となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図でブロー成形型の断
面図である。
【図2】本発明の一実施例を示す図で図1のD−D断面
図である。
【図3】本発明の一実施例を示す図で発泡成形型による
発泡成形の様子を示す断面図である。
【図4】本発明の一実施例を示す図で消失模型を示す断
面図である。
【図5】本発明の一実施例を示す図で鋳型を示す断面図
である。
【図6】本発明の一実施例を示す図で製品を示す断面図
である。
【図7】本発明の一実施例を示す図で発泡成形体の経時
変化の状態を示す図である。
【図8】本発明の一実施例を示す図で消失模型の所定形
状を示す図である。
【図9】本発明の一実施例を示す図で消失模型の寸法変
化の状態を示す図である。
【図10】本発明の一実施例を示す図で消失模型の寸法
変化の状態を示す図である。
【図11】本発明の一実施例を示す図で消失模型の寸法
変化の状態を示す図である。
【図12】従来の消失模型を示す断面図である。
【符号の説明】
1 膜状成形体 7 発泡成形体 9 消失模型 17 鋳枠 19 砂

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消失性材料からなる膜状成形体を成形
    し、上記膜状成形体に発泡成形体を一体化して消失模型
    を形成し、上記消失模型を鋳枠内に配置して砂を充填し
    鋳型を形成させた後、上記消失模型に溶湯を注湯し、所
    定形状の製品を鋳造する消失模型鋳造方法において、上
    記鋳型の形成時期を発泡成形体の発泡成形時より15時
    間〜20日後に行うようにしたことを特徴とする消失模
    型鋳造方法。
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