JPH01127138A

JPH01127138A - 消失性模型を用いる鋳造方法

Info

Publication number: JPH01127138A
Application number: JP28348887A
Authority: JP
Inventors: Keiichiro Noguchi; 野口　啓一郎; Motofumi Omori; 大森　元文
Original assignee: Mazda Motor Corp
Current assignee: Mazda Motor Corp
Priority date: 1987-11-10
Filing date: 1987-11-10
Publication date: 1989-05-19

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、消失性模型を用いる鋳造方法に関するもので
ある。

先行技術鋳造品を大量生産する場合には、金型を用いるのが一般
的であるが、金型は高価であるので、鋳造品を少量ない
し中量生産する場合には、金型を作って鋳造することは
不経済である。そこで、砂型の中に、鋳造すべき物品と
対応した形状の発泡スチロールなどよりなる消失性模型
を埋め込み、その模型部分に溶湯を流し込んで、模型を
溶かしながら、模型と溶湯とを置換し、鋳造をおこなう
方法がしばしば用いられている（特開昭６１−２１６８
３５号など）。この方法によれば、高価な金型を用いる
ことなく、鋳造をおこなうことができ、経済的であると
いう利点がある。

発明の解決しようとする問題点しかしながら、このような消失性模型を用いた鋳造方法
にあっては、模型を溶かしながら、溶湯が模型と置換す
るために、模型自体が抵抗になって、溶湯の流入を妨げ
ることがあり、また、模型が溶湯の熱で気化する際に、
溶湯から気化熱を奪い、溶湯を冷やしてしまうために、
隅部などに溶湯が十分入らず、所望の鋳造ができないと
いう問題があった。

また、消失性模型を用いて鋳造をおこなう場合には、模
型自体が変形しやすいため、成形性が不十分なことがあ
るとともに、通常、消失性模型は発泡プラスチックなど
で作られるために、ビーズ間に空洞があり、そのため、
鋳造品の表面にこの空洞に対応する傷が生ずることを防
止できないという問題もあった。

発明の目的本発明は、経済的にかつ性能に優れた鋳造品を作ること
のできる消失性模型を用いる鋳造方法を提供することを
目的とするものである。

発明の構成本発明のかかる目的は、砂型内に、消失性模型をセット
した後、該砂型内を減圧に保持した状態で、熱風を供給
して、前記消失性模型を該消失性模型に隣接する前記砂
型の表面部に溶浸させ、該表面部に硬化層を形成し、し
かる後に、前記消失性模型が消失した空間に溶湯を注い
で、鋳造をおこなうことによって達成される。

本発明によれば、消失性模型を砂型に溶浸させて、硬化
層を形成することにより、砂型の崩れを防止しつつ、注
湯時までに、消失性模型を消失させて、鋳造をおこなっ
ているから、消失性模型を用いた鋳造方法における前述
の問題を解決することができる。

本発明において、消失性模型を砂型に溶浸させるために
用いる熱風の温度は、消失性模型を溶かすことのできる
温度であればよく、とくに限定されないが、通常は、８
０〜３００℃程度に設定することが好ましい。

実施例以下、添付図面に基づき、本発明の実施例につき、詳細
に説明を加える。

第１図は、本発明の実施例にかかる鋳造装置の概略図で
ある。

第１図において、箱１には、砂２が入れられ、モータ３
によって振動が加えられたのち、ポンプ４によって、減
圧に引かれ、十分に締められて、砂型が形成されている
。減圧に引く際、砂２の表面をプラスチック・フィルム
５などで覆うと、より効果的である。砂型内には、鋳造
すべき物品に対応する形状の消失性模、型６が、発泡ス
チロールなどの消失性材料で湯道形成材料７と一体的に
形成され、セットされている。第１図においては、コン
ロッドを鋳造する例が示されている。溶湯を注ぐ湯口８
は、保温のため、断熱スペーサにより形成されている。

消失性模型６および湯道形成材料７を構成する消失性材
料を溶かすための熱風を供給する熱風ヒータ９より延び
る熱風供給管１０の吐出口１１が、湯口８に対向するよ
うに設けられている。吐出口１１の上流側には、熱風の
温度をコントロールするための温度調節器１２が設けら
れ、温度調節器１２には、冷風を温度調節器１２に供給
する２次空気供給管１３が接続され、制御盤１４により
必要に応じて、冷風が供給され、熱風の温度が制御され
てい乞。１５は、熱風の流量を調節する流量調節弁であ
る。注湯に先立って、まず、熱風ヒータ９より、熱風供
給管１０を経て、熱風が温度調節器１２に送られる。必
要に応じて、冷風が２次空気供給管１３を経て、温度調
節器１２に送られ、熱風が所定の温度になるように調節
され、吐出口１１より、湯道形成材料７に向けて吐出さ
れる。前述のように、湯道形成材料７は、消失性の材料
よりなっているので、熱風により、溶かされるが、砂型
は、ポンプ４によって、減圧に引かれているので、溶け
た消失性の湯道形成材料７は、湯道形成材料７に接して
いた砂型の表面部に溶浸して、硬化層１６を形成し、湯
道形成材料７の形状と一致した湯道１７が形成される。

第２図は、熱風が、湯道形成材料７の一部を溶かし、砂
型の表面部に硬化層１６を形成して、湯道１７を形成し
てゆく状態を示している。

こうして、熱風は、湯道１７を形成しつつ、進行し、消
失性模型６に到達すると、同様に、消失性模型６を溶か
し、消失性模型６に接していた砂型の表面部に硬化層１
６を形成して、硬化層１６によって、溶湯の湯道１７お
よび模型１８が形成される。その後、第３図に示すよう
に、取り鍋１９により、溶湯２０が湯道１７に注がれ、
鋳造がおこなわれる。

本実施例においては、注腸に先立って、熱風により、消
失性模型６を溶かして、消失性模型６に接していた砂型
の表面に硬化層１６を形成し、この硬化層１６によって
、消失性模型６の形状と一致した中空部を有する模型１
８を作り、この模型１８に溶湯２０を供給して、鋳造を
おこなっているので、消失性模型を用いて成形する場合
のように、模型自体が溶湯の流動抵抗となることも、模
型の消失に起因する気化熱で溶湯が冷やされることもな
く、また、消失性模型を用いて成形する場合に特有の模
型の変形、空隙による一表面の傷なども生じることない
から、優れた性能の鋳造品を安価に製造することが可能
となる。また、消失性材料よりなる湯道形成材料７を用
いて、これを溶かして硬化層１６を形成しつつ、熱風を
消失性模型６に供給しているから、砂型がくずれること
も効果的に防止することができる。

本発明は、以上の実施例に限定されることなく特許請求
の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能で
あり、それらも本発明の範囲内に包含されるものである
ことは言うまでもない。

たとえば、前記実施例においては、湯道形成材料７と消
失性模型６とを、消失性材料を用いて、一体的に形成し
ているが、これらを別々に成形し、砂型内にセットする
ようにしてもよい。

発明の効果本発明によれば、高価な金型を使用することなく、消失
性模型を用いて鋳造する場合の種々の問題を防止して、
経済的に成形性に優れた鋳造品を製造することが可能と
なる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の実施例にかかる鋳造装置の概略図で
ある。第２図は、熱風により、硬化層を形成しつつある
状態を示す図面であり、第３図は、硬化層の形成が完了
し、注蕩を開始する状態を示す図面である。１・・・箱、　　　　　２・・・砂、３・・・モータ、　　　　４・・・ポンプ、５・・・プ
ラスチック・フィルム、６・・・消失性模型、　７・・・湯道形成材料、８・・
・湯口、　　　　　９・・・熱風ヒータ、１０・・・熱
風供給管、１１・・・吐出口、１２・・・温度調節器、１３・・・２次空気供給管、１４・・・制御盤、　　１５・・・流量調節弁、１６・
・・硬化層、　　１７・・・湯道、１８・・・模型、　
　　１９・・・取り鍋、２０・・・溶湯。

Claims

【特許請求の範囲】

砂型内に、消失性模型をセットした後、該砂型内を減圧
に保持した状態で、熱風を供給して、前記消失性模型を
該消失性模型に隣接する前記砂型の表面部に溶浸させ、
該表面部に硬化層を形成し、しかる後に、前記消失性模
型が消失した空間に溶湯を注ぐことを特徴とする消失性
模型を用いる鋳造方法。