JPH09168856A - 樹脂成形用金型の製造方法および装置 - Google Patents
樹脂成形用金型の製造方法および装置Info
- Publication number
- JPH09168856A JPH09168856A JP33335495A JP33335495A JPH09168856A JP H09168856 A JPH09168856 A JP H09168856A JP 33335495 A JP33335495 A JP 33335495A JP 33335495 A JP33335495 A JP 33335495A JP H09168856 A JPH09168856 A JP H09168856A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mold
- cast iron
- cavity
- aluminum alloy
- sand mold
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】鋳鉄製補強金型部に積層されるアルミニウム合
金層に鋳造不良が発生することがなく、高品質なアルミ
ニウム合金層を効率的に形成することを可能にする。 【解決手段】上型であるFC枠12と、このFC枠12
を予め所定の温度に加熱する加熱手段13と、冷し金3
8が配置された下型である砂型14とを備え、このFC
枠12とこの砂型14との間にキャビテイ16が形成さ
れる。加熱手段13により予め加熱されたFC枠12と
冷し金38が配置された砂型14とが型締めされた状態
で、これらの間に形成されたキャビテイ16に溶融アル
ミニウム合金が注湯される。
金層に鋳造不良が発生することがなく、高品質なアルミ
ニウム合金層を効率的に形成することを可能にする。 【解決手段】上型であるFC枠12と、このFC枠12
を予め所定の温度に加熱する加熱手段13と、冷し金3
8が配置された下型である砂型14とを備え、このFC
枠12とこの砂型14との間にキャビテイ16が形成さ
れる。加熱手段13により予め加熱されたFC枠12と
冷し金38が配置された砂型14とが型締めされた状態
で、これらの間に形成されたキャビテイ16に溶融アル
ミニウム合金が注湯される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳鉄製補強金型部
とアルミニウム合金層とを一体的に備えた樹脂成形用金
型の製造方法および装置に関する。
とアルミニウム合金層とを一体的に備えた樹脂成形用金
型の製造方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、合成樹脂材料を用いて樹脂製成
形品を得るために、射出成形、圧縮成形、またはブロー
成形等の種々の成形方法が採用されている。この種の成
形方法に使用される金型は、大量生産のために耐久性に
優れるとともに、複雑形状を容易に転写し得ることが望
まれている。
形品を得るために、射出成形、圧縮成形、またはブロー
成形等の種々の成形方法が採用されている。この種の成
形方法に使用される金型は、大量生産のために耐久性に
優れるとともに、複雑形状を容易に転写し得ることが望
まれている。
【0003】そこで、金型の製作期間を短縮してコスト
の低減を図るために、異種金属を積層して構成された金
型が採用されている。すなわち、キャビテイ面を構成す
る表層部として、切削加工が容易な銅やアルミニウム金
属が用いられる一方、補強部として、樹脂成形時に金型
としての剛性を維持すべく、強度の高い金属(例えば、
亜鉛)が用いられている。この種の技術としては、例え
ば、特開平2−200321号公報に開示された成形用
金型が知られている。
の低減を図るために、異種金属を積層して構成された金
型が採用されている。すなわち、キャビテイ面を構成す
る表層部として、切削加工が容易な銅やアルミニウム金
属が用いられる一方、補強部として、樹脂成形時に金型
としての剛性を維持すべく、強度の高い金属(例えば、
亜鉛)が用いられている。この種の技術としては、例え
ば、特開平2−200321号公報に開示された成形用
金型が知られている。
【0004】上記の金型を製造する際には、先ず、金型
模型を用いて造られた砂型に溶融アルミニウム合金が注
湯された後、予め製作された亜鉛製の補強金型部が溶融
状態にあるアルミニウム合金に押し込められる。さらに
アルミニウム合金が固化することにより、アルミニウム
合金製の製品金型部と亜鉛製の補強金型部とが一体化さ
れた金型が得られている。
模型を用いて造られた砂型に溶融アルミニウム合金が注
湯された後、予め製作された亜鉛製の補強金型部が溶融
状態にあるアルミニウム合金に押し込められる。さらに
アルミニウム合金が固化することにより、アルミニウム
合金製の製品金型部と亜鉛製の補強金型部とが一体化さ
れた金型が得られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術では、溶融アルミニウム合金が固化して製品金
型部が形成される際、この製品金型部のキャビテイ部に
巣やピンホールが発生し易い。このため、金型製造後
に、製品金型部に対し煩雑な後加工や補修作業が必要と
なり、該金型製造作業全体が効率的に遂行されないとい
う問題が指摘されている。
従来技術では、溶融アルミニウム合金が固化して製品金
型部が形成される際、この製品金型部のキャビテイ部に
巣やピンホールが発生し易い。このため、金型製造後
に、製品金型部に対し煩雑な後加工や補修作業が必要と
なり、該金型製造作業全体が効率的に遂行されないとい
う問題が指摘されている。
【0006】そこで、組織の緻密化(チル化)を図って
この種の不良発生を防止するために、従来より冷し金が
使用されている。ところが、キャビテイ面形状部全域に
渡って冷し金を配置しようとすると、冷し金の効果が大
き過ぎて湯回り不良やきれが生ずるという問題がある。
この種の不良発生を防止するために、従来より冷し金が
使用されている。ところが、キャビテイ面形状部全域に
渡って冷し金を配置しようとすると、冷し金の効果が大
き過ぎて湯回り不良やきれが生ずるという問題がある。
【0007】本発明は、この種の問題を解決するもので
あり、鋳鉄製補強金型部に積層されるアルミニウム合金
層に鋳造不良が発生することがなく、高品質なアルミニ
ウム合金層を効率的に形成することが可能な樹脂成形用
金型の製造方法および装置を提供することを目的とす
る。
あり、鋳鉄製補強金型部に積層されるアルミニウム合金
層に鋳造不良が発生することがなく、高品質なアルミニ
ウム合金層を効率的に形成することが可能な樹脂成形用
金型の製造方法および装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、本発明は、鋳鉄製補強金型部が予め所定の温度に
加熱された後、キャビテイ面に冷し金が配設された砂型
とこの鋳鉄製補強金型部とが型締めされ、これらの間に
形成されたキャビテイに溶融アルミニウム合金が注湯さ
れる。このように、鋳鉄製補強金型部のキャビテイ面表
層部側が加熱されており、砂型のキャビテイ面表層部側
に冷し金が配置されているため、溶融アルミニウム合金
の凝固が前記砂型のキャビテイ面表層部側で促進され
る。これにより、鋳鉄製補強金型部に積層したアルミニ
ウム合金層は、表層部のチル化が促進されて巣やピンホ
ール等の発生を確実に阻止することができる。
めに、本発明は、鋳鉄製補強金型部が予め所定の温度に
加熱された後、キャビテイ面に冷し金が配設された砂型
とこの鋳鉄製補強金型部とが型締めされ、これらの間に
形成されたキャビテイに溶融アルミニウム合金が注湯さ
れる。このように、鋳鉄製補強金型部のキャビテイ面表
層部側が加熱されており、砂型のキャビテイ面表層部側
に冷し金が配置されているため、溶融アルミニウム合金
の凝固が前記砂型のキャビテイ面表層部側で促進され
る。これにより、鋳鉄製補強金型部に積層したアルミニ
ウム合金層は、表層部のチル化が促進されて巣やピンホ
ール等の発生を確実に阻止することができる。
【0009】また、冷し金が、キャビテイを形成するキ
ャビテイ面側表面部に凹凸部位を設けることにより、冷
却性およびガス抜き性が一層向上する。さらに、鋳鉄製
補強金型部に温度検知手段が設けられることにより、注
湯タイミングを容易かつ高精度に設定することが可能に
なる。
ャビテイ面側表面部に凹凸部位を設けることにより、冷
却性およびガス抜き性が一層向上する。さらに、鋳鉄製
補強金型部に温度検知手段が設けられることにより、注
湯タイミングを容易かつ高精度に設定することが可能に
なる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態に係る
製造装置10の分解斜視図である。この製造装置10
は、上型である鋳鉄製補強金型部(以下、FC枠とい
う)12と、このFC枠12を予め所定の温度に加熱す
る加熱手段13と、下型である砂型14とを備える。図
2に示すように、FC枠12と砂型14との間には、溶
融アルミニウム合金15が注湯される成形用キャビテイ
16が形成されるとともに、このFC枠12には、前記
キャビテイ16に連通する複数の押湯18が設けられ
る。
製造装置10の分解斜視図である。この製造装置10
は、上型である鋳鉄製補強金型部(以下、FC枠とい
う)12と、このFC枠12を予め所定の温度に加熱す
る加熱手段13と、下型である砂型14とを備える。図
2に示すように、FC枠12と砂型14との間には、溶
融アルミニウム合金15が注湯される成形用キャビテイ
16が形成されるとともに、このFC枠12には、前記
キャビテイ16に連通する複数の押湯18が設けられ
る。
【0011】押湯18は、キャビテイ16に連通する開
口部側に狭路部20を有しており、この狭路部20に段
部22を介して拡径部24が連通する。拡径部24に
は、一端が段部22に当接し、他端がFC枠12の外部
に突出する断熱性管体26が配設される。FC枠12の
キャビテイ16を形成するキャビテイ面12aには、断
面円弧状の複数の凹部28が形成されており、各凹部2
8に冷却パイプ30がパイプ支持部材32を介して保持
される。このFC枠12の一端側には、略L字状に屈曲
して膨出部12bが設けられている。
口部側に狭路部20を有しており、この狭路部20に段
部22を介して拡径部24が連通する。拡径部24に
は、一端が段部22に当接し、他端がFC枠12の外部
に突出する断熱性管体26が配設される。FC枠12の
キャビテイ16を形成するキャビテイ面12aには、断
面円弧状の複数の凹部28が形成されており、各凹部2
8に冷却パイプ30がパイプ支持部材32を介して保持
される。このFC枠12の一端側には、略L字状に屈曲
して膨出部12bが設けられている。
【0012】砂型14は、溶融アルミニウム合金15を
注湯するための湯口34と、この湯口34に連通してキ
ャビテイ16に前記溶融アルミニウム合金15を導入す
るための湯道36とを有する。砂型14には、キャビテ
イ16を形成するキャビテイ面14aに複数の鉄製冷し
金38が埋設されるとともに、この冷し金38には、キ
ャビテイ16を形成する表面部に複数のスリット(凹凸
部位)38aが直交して設けられる(図1参照)。
注湯するための湯口34と、この湯口34に連通してキ
ャビテイ16に前記溶融アルミニウム合金15を導入す
るための湯道36とを有する。砂型14には、キャビテ
イ16を形成するキャビテイ面14aに複数の鉄製冷し
金38が埋設されるとともに、この冷し金38には、キ
ャビテイ16を形成する表面部に複数のスリット(凹凸
部位)38aが直交して設けられる(図1参照)。
【0013】図1に示すように、加熱手段13は、FC
枠12をそのキャビテイ面12a側から所定の温度に加
熱するために複数台の加熱器44を備える。FC枠12
には、注湯タイミングを設定するために、任意の部位、
例えば、積層されるアルミニウム合金層(後述する)の
厚肉部位に対応する部位の温度を検知する温度検知手段
46が設けられる。
枠12をそのキャビテイ面12a側から所定の温度に加
熱するために複数台の加熱器44を備える。FC枠12
には、注湯タイミングを設定するために、任意の部位、
例えば、積層されるアルミニウム合金層(後述する)の
厚肉部位に対応する部位の温度を検知する温度検知手段
46が設けられる。
【0014】このように構成される製造装置10の動作
について、本実施形態に係る製造方法との関連で以下に
説明する。
について、本実施形態に係る製造方法との関連で以下に
説明する。
【0015】先ず、図3Aに示すように、FC枠12を
フルモールド法により製作するための消失性模型50が
形成される。この消失性模型50は、FC枠12の凹部
28に対応する凹部52を有しており、各凹部52に
は、冷却パイプ30を支持するために複数のパイプ支持
部材32が配設される(図4参照)。
フルモールド法により製作するための消失性模型50が
形成される。この消失性模型50は、FC枠12の凹部
28に対応する凹部52を有しており、各凹部52に
は、冷却パイプ30を支持するために複数のパイプ支持
部材32が配設される(図4参照)。
【0016】消失性模型50のキャビテイ16側とは反
対側の面部には、押湯18に対応する段付孔部54が前
記キャビテイ16側の面部を貫通して複数形成される
(図5参照)。消失性模型50は、一端側にFC枠12
の膨出部12bに対応する膨出部56を有するととも
に、この消失性模型50の両側部には、凹部52に連通
する複数の孔部58が形成されている。
対側の面部には、押湯18に対応する段付孔部54が前
記キャビテイ16側の面部を貫通して複数形成される
(図5参照)。消失性模型50は、一端側にFC枠12
の膨出部12bに対応する膨出部56を有するととも
に、この消失性模型50の両側部には、凹部52に連通
する複数の孔部58が形成されている。
【0017】次いで、図3Bに示すように、消失性模型
50が鉄枠60内に配置され、この鉄枠60に砂62が
充填されて砂型64が形成される。砂型64に設けられ
た湯口66には溶融鋳鉄68が供給され(図3C参
照)、消失性模型50が燃焼消失して溶湯と入れ代わ
り、FC枠12が製造される。
50が鉄枠60内に配置され、この鉄枠60に砂62が
充填されて砂型64が形成される。砂型64に設けられ
た湯口66には溶融鋳鉄68が供給され(図3C参
照)、消失性模型50が燃焼消失して溶湯と入れ代わ
り、FC枠12が製造される。
【0018】砂型64から取り出されたFC枠12に
は、図3Dに示すように、各凹部28に対応してパイプ
支持部材32を介して冷却パイプ30がセットされる。
なお、消失性模型50にパイプ支持部材32を設けず
に、鋳造されたFC枠12に前記パイプ支持部材32を
埋設してよい。
は、図3Dに示すように、各凹部28に対応してパイプ
支持部材32を介して冷却パイプ30がセットされる。
なお、消失性模型50にパイプ支持部材32を設けず
に、鋳造されたFC枠12に前記パイプ支持部材32を
埋設してよい。
【0019】一方、図6Aに示すように、後述する樹脂
成形用金型の寸法に対応する模型70が、例えば、発泡
スチロールを用いて形成される。模型70は、図6Bに
示すように、鉄枠72にセットされ、砂74がこの鉄枠
72に充填されるとともに、前記模型70のキャビテイ
面70aに複数の冷し金38が配置される。ここで、冷
し金38は、注湯の熱による伸び分を考慮した間隔ずつ
離間し、そのスリット38aがキャビテイ面70a側に
対向して配置されている。
成形用金型の寸法に対応する模型70が、例えば、発泡
スチロールを用いて形成される。模型70は、図6Bに
示すように、鉄枠72にセットされ、砂74がこの鉄枠
72に充填されるとともに、前記模型70のキャビテイ
面70aに複数の冷し金38が配置される。ここで、冷
し金38は、注湯の熱による伸び分を考慮した間隔ずつ
離間し、そのスリット38aがキャビテイ面70a側に
対向して配置されている。
【0020】さらに、模型70全体が砂74に埋め込ま
れるように、複数の鉄枠72が積層されて砂型構成部7
8が形成される(図6C参照)。この砂型構成部78
は、図6Dに示すように、反転されてその内部から模型
70が取り出されるとともに、湯口34、湯道36等が
形成され、これにより砂型14が得られる。
れるように、複数の鉄枠72が積層されて砂型構成部7
8が形成される(図6C参照)。この砂型構成部78
は、図6Dに示すように、反転されてその内部から模型
70が取り出されるとともに、湯口34、湯道36等が
形成され、これにより砂型14が得られる。
【0021】上記のように、FC枠12および砂型14
が製造された後、図7Aに示すように、加熱手段13を
構成する加熱器44によりこのFC枠12のキャビテイ
面12a側が加熱される。そして、温度検知手段46を
介し、キャビテイ面12aにおけるアルミニウム合金層
の厚肉部位に対応する部位の温度が所定温度(330℃
〜350℃)に至ったことが検出されると、FC枠12
が上型として砂型(下型)14上に配置される。
が製造された後、図7Aに示すように、加熱手段13を
構成する加熱器44によりこのFC枠12のキャビテイ
面12a側が加熱される。そして、温度検知手段46を
介し、キャビテイ面12aにおけるアルミニウム合金層
の厚肉部位に対応する部位の温度が所定温度(330℃
〜350℃)に至ったことが検出されると、FC枠12
が上型として砂型(下型)14上に配置される。
【0022】次いで、図7Bに示すように、FC枠12
の押湯18に断熱性管体26が配設された後、砂型14
の湯口34に溶融アルミニウム合金15が注湯される。
図2に示すように、溶融アルミニウム合金15は、砂型
14の湯口34から湯道36に至り、さらにFC枠12
の膨出部12bと砂型14との間からキャビテイ16側
に供給される。キャビテイ16から押湯18に供給され
た溶融アルミニウム合金15が凝固収縮し始めると、こ
の押湯18から溶融アルミニウム合金15が補充され
る。
の押湯18に断熱性管体26が配設された後、砂型14
の湯口34に溶融アルミニウム合金15が注湯される。
図2に示すように、溶融アルミニウム合金15は、砂型
14の湯口34から湯道36に至り、さらにFC枠12
の膨出部12bと砂型14との間からキャビテイ16側
に供給される。キャビテイ16から押湯18に供給され
た溶融アルミニウム合金15が凝固収縮し始めると、こ
の押湯18から溶融アルミニウム合金15が補充され
る。
【0023】次に、自然冷却や強制冷却等の冷却処理が
施されることにより、溶融アルミニウム合金15が固化
し、アルミニウム合金層88をFC枠12に一体的に積
層した樹脂成形用金型90が製造される(図8参照)。
この金型90は、砂型14から離脱され(図7D参
照)、湯口34や湯道36等に対応して固化した不要部
分が除去される。
施されることにより、溶融アルミニウム合金15が固化
し、アルミニウム合金層88をFC枠12に一体的に積
層した樹脂成形用金型90が製造される(図8参照)。
この金型90は、砂型14から離脱され(図7D参
照)、湯口34や湯道36等に対応して固化した不要部
分が除去される。
【0024】この場合、本実施形態では、FC枠12が
加熱手段13を介して予め所定の温度(330℃〜35
0℃)に加熱された後、冷し金38が配設された砂型1
4とこのFC枠12とが型締めされ、さらにこれらの間
に形成されたキャビテイ16に溶融アルミニウム合金1
5が注湯される。
加熱手段13を介して予め所定の温度(330℃〜35
0℃)に加熱された後、冷し金38が配設された砂型1
4とこのFC枠12とが型締めされ、さらにこれらの間
に形成されたキャビテイ16に溶融アルミニウム合金1
5が注湯される。
【0025】このように、FC枠12のキャビテイ面1
2aが加熱されており、砂型14のキャビテイ面14a
の表層部側全域に渡って複数の冷し金38が配置されて
いる。従って、キャビテイ16内での溶融アルミニウム
合金15の流動性が向上するとともに、このキャビテイ
16内での前記溶融アルミニウム合金15の凝固は、F
C枠12のキャビテイ面12aの表層部側より砂型14
のキャビテイ面14aの表層部側全域で促進される。結
果的に、FC枠12に積層されたアルミニウム合金層8
8は、表層部88aの全域にチル化が促進され、すなわ
ち樹枝状晶の成長が抑制されて組織の緻密化が促進さ
れ、巣やピンホール等の発生を確実に阻止することがで
きる。
2aが加熱されており、砂型14のキャビテイ面14a
の表層部側全域に渡って複数の冷し金38が配置されて
いる。従って、キャビテイ16内での溶融アルミニウム
合金15の流動性が向上するとともに、このキャビテイ
16内での前記溶融アルミニウム合金15の凝固は、F
C枠12のキャビテイ面12aの表層部側より砂型14
のキャビテイ面14aの表層部側全域で促進される。結
果的に、FC枠12に積層されたアルミニウム合金層8
8は、表層部88aの全域にチル化が促進され、すなわ
ち樹枝状晶の成長が抑制されて組織の緻密化が促進さ
れ、巣やピンホール等の発生を確実に阻止することがで
きる。
【0026】これにより、金型90が鋳造された後に行
われるアルミニウム合金層88の後加工や後処理作業が
一挙に簡素化し、前記金型90の製造作業全体の効率化
および高精度化が容易に遂行されるという効果が得られ
る。しかも、FC枠12が予め所望の温度に加熱されて
いるため、砂型14のキャビテイ面14aの表層部側全
域に渡って複数の冷し金38が配置されても、湯回り不
良やきれ等の不良が発生することを確実に阻止すること
が可能になる。
われるアルミニウム合金層88の後加工や後処理作業が
一挙に簡素化し、前記金型90の製造作業全体の効率化
および高精度化が容易に遂行されるという効果が得られ
る。しかも、FC枠12が予め所望の温度に加熱されて
いるため、砂型14のキャビテイ面14aの表層部側全
域に渡って複数の冷し金38が配置されても、湯回り不
良やきれ等の不良が発生することを確実に阻止すること
が可能になる。
【0027】また、冷し金38は、スリット38aがキ
ャビテイ16側に向かって配置されている。従って、キ
ャビテイ16内の溶融アルミニウム合金15の冷却性が
一層向上するとともに、特に前記キャビテイ16の形状
が複雑化してもガス抜き性が有効に向上するという利点
がある。
ャビテイ16側に向かって配置されている。従って、キ
ャビテイ16内の溶融アルミニウム合金15の冷却性が
一層向上するとともに、特に前記キャビテイ16の形状
が複雑化してもガス抜き性が有効に向上するという利点
がある。
【0028】さらに、FC枠12に温度検知手段46が
設けられる。これにより、FC枠12の温度を正確に検
知することができ、注湯タイミングを容易かつ高精度に
設定することが可能になる。
設けられる。これにより、FC枠12の温度を正確に検
知することができ、注湯タイミングを容易かつ高精度に
設定することが可能になる。
【0029】
【発明の効果】本発明に係る樹脂成形用金型の製造方法
および装置では、鋳鉄製補強金型部のキャビテイ面表層
部側が加熱されており、砂型のキャビテイ面表層部側に
冷し金が配置されているため、これらの間に形成された
キャビテイ内の溶融アルミニウム合金の凝固が前記砂型
のキャビテイ面表層部側で促進される。これにより、キ
ャビテイ内での溶融アルミニウム合金の流動性が向上す
るとともに、鋳鉄製補強金型部に積層したアルミニウム
合金層は、表層部のチル化が促進されて巣やピンホール
等の発生を確実に阻止することができる。従って、高品
質なアルミニウム合金層が容易に得られ、しかも鋳造後
の処理や後加工が簡素化し、金型製造作業の効率化が遂
行される。
および装置では、鋳鉄製補強金型部のキャビテイ面表層
部側が加熱されており、砂型のキャビテイ面表層部側に
冷し金が配置されているため、これらの間に形成された
キャビテイ内の溶融アルミニウム合金の凝固が前記砂型
のキャビテイ面表層部側で促進される。これにより、キ
ャビテイ内での溶融アルミニウム合金の流動性が向上す
るとともに、鋳鉄製補強金型部に積層したアルミニウム
合金層は、表層部のチル化が促進されて巣やピンホール
等の発生を確実に阻止することができる。従って、高品
質なアルミニウム合金層が容易に得られ、しかも鋳造後
の処理や後加工が簡素化し、金型製造作業の効率化が遂
行される。
【図1】本発明の実施形態に係る製造装置の分解斜視図
である。
である。
【図2】前記製造装置の縦断面説明図である。
【図3】前記製造装置を構成する鋳鉄製補強金型部の製
作工程図であり、図3Aは、消失性模型の斜視説明図で
あり、図3Bは、前記消失性模型が配置された砂型の斜
視図であり、図3Cは、前記砂型に溶融鋳鉄を充填する
際の説明図であり、図3Dは、前記砂型により鋳造され
た鋳鉄製補強金型部の斜視図である。
作工程図であり、図3Aは、消失性模型の斜視説明図で
あり、図3Bは、前記消失性模型が配置された砂型の斜
視図であり、図3Cは、前記砂型に溶融鋳鉄を充填する
際の説明図であり、図3Dは、前記砂型により鋳造され
た鋳鉄製補強金型部の斜視図である。
【図4】図3A中のパイプ支持部材の拡大断面図であ
る。
る。
【図5】図3A中のZ矢視図である。
【図6】前記製造装置を構成する砂型の製作工程説明図
であり、図6Aは、金型形状に対応する模型の斜視説明
図であり、図6Bは、前記模型を砂型に配置し、冷し金
をセットした状態の斜視図であり、図6Cは、前記模型
を砂型内に配設した状態の斜視図であり、図6Dは、前
記砂型から前記模型を取り出した状態の斜視図である。
であり、図6Aは、金型形状に対応する模型の斜視説明
図であり、図6Bは、前記模型を砂型に配置し、冷し金
をセットした状態の斜視図であり、図6Cは、前記模型
を砂型内に配設した状態の斜視図であり、図6Dは、前
記砂型から前記模型を取り出した状態の斜視図である。
【図7】前記鋳鉄製補強金型部と前記砂型とにより金型
を製造する際の説明図であり、図7Aは、前記鋳鉄製補
強金型部を加熱する際の説明図であり、図7Bは、前記
加熱された鋳鉄製補強金型部を前記砂型にセットした状
態の斜視図であり、図7Cは、前記金型に溶融アルミニ
ウム合金を注湯する際の斜視図であり、図7Dは、溶融
アルミニウム合金が固化して製造された金型を砂型から
離型させた状態の斜視図である。
を製造する際の説明図であり、図7Aは、前記鋳鉄製補
強金型部を加熱する際の説明図であり、図7Bは、前記
加熱された鋳鉄製補強金型部を前記砂型にセットした状
態の斜視図であり、図7Cは、前記金型に溶融アルミニ
ウム合金を注湯する際の斜視図であり、図7Dは、溶融
アルミニウム合金が固化して製造された金型を砂型から
離型させた状態の斜視図である。
【図8】前記製造装置により製造された金型の縦断面図
である。
である。
10…製造装置 12…FC枠 12a、14a…キャビテイ面 13…加熱手段 14…砂型 16…キャビテイ 18…押湯 30…冷却パイプ 32…パイプ支持部材 34…湯口 36…湯道 38…冷し金 38a…スリット 44…加熱器 46…温度検知手段 50…消失性模型 70…模型 90…樹脂成形用
金型
金型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29C 33/38 9543−4F B29C 33/38
Claims (4)
- 【請求項1】鋳鉄製補強金型部を所定の温度に加熱する
工程と、 キャビテイ面に冷し金が配設された砂型と前記加熱され
た鋳鉄製補強金型部とを型締めする工程と、 前記鋳鉄製補強金型部と前記砂型との間に形成されたキ
ャビテイに溶融アルミニウム合金を注湯することによ
り、前記溶融アルミニウム合金の凝固が該鋳鉄製補強金
型部のキャビテイ面表層部側より該砂型のキャビテイ面
表層部側で促進され、これによって前記鋳鉄製補強金型
部にアルミニウム合金層を積層した複合材製金型を製造
する工程と、 を有することを特徴とする樹脂成形用金型の製造方法。 - 【請求項2】鋳鉄製補強金型部と、 前記鋳鉄製補強金型部を予め所定の温度に加熱する加熱
手段と、 キャビテイ面に冷し金が配設される砂型と、 を備え、 前記加熱された鋳鉄製補強金型部のキャビテイ面と前記
冷し金が配設された砂型のキャビテイ面との間には、溶
融アルミニウム合金が注湯されるキャビテイが形成され
ることを特徴とする樹脂成形用金型の製造装置。 - 【請求項3】請求項2記載の製造装置において、前記冷
し金は、前記キャビテイを形成するキャビテイ面側表面
部に凹凸部位が設けられることを特徴とする樹脂成形用
金型の製造装置。 - 【請求項4】請求項2記載の製造装置において、前記鋳
鉄製補強金型部には、注湯タイミングを設定するため
に、任意の部位の温度を検知する温度検知手段が設けら
れることを特徴とする樹脂成形用金型の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33335495A JPH09168856A (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | 樹脂成形用金型の製造方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33335495A JPH09168856A (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | 樹脂成形用金型の製造方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09168856A true JPH09168856A (ja) | 1997-06-30 |
Family
ID=18265179
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33335495A Pending JPH09168856A (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | 樹脂成形用金型の製造方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09168856A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010253532A (ja) * | 2009-04-28 | 2010-11-11 | Toyota Motor Corp | シリンダブロックの製造方法 |
US8337639B2 (en) * | 2005-06-01 | 2012-12-25 | Honda Motor Co., Ltd. | Die reinforcing method and die repairing method |
CN108672656A (zh) * | 2018-08-08 | 2018-10-19 | 溧阳市新力机械铸造有限公司 | 一种涡轮叶片铸造装置及涡轮叶片的铸造方法 |
-
1995
- 1995-12-21 JP JP33335495A patent/JPH09168856A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8337639B2 (en) * | 2005-06-01 | 2012-12-25 | Honda Motor Co., Ltd. | Die reinforcing method and die repairing method |
JP2010253532A (ja) * | 2009-04-28 | 2010-11-11 | Toyota Motor Corp | シリンダブロックの製造方法 |
CN108672656A (zh) * | 2018-08-08 | 2018-10-19 | 溧阳市新力机械铸造有限公司 | 一种涡轮叶片铸造装置及涡轮叶片的铸造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101805853B1 (ko) | 피더의 기능적인 연결을 구비한 주물, 특히 실린더 블록과 실린더 헤드를 제조하기 위한 주조 방법 및 주형 | |
US20030070785A1 (en) | Method for injection molding metallic materials | |
JP5574937B2 (ja) | 鋳型の製造方法 | |
JP3053042B2 (ja) | 加熱・冷却通路孔を有する成形用金型の製造方法 | |
JPH0138590B2 (ja) | ||
JPS59191542A (ja) | 充填鋳造法 | |
JPH09168856A (ja) | 樹脂成形用金型の製造方法および装置 | |
JPH07155897A (ja) | 鋳型構造及び鋳造方法 | |
JP5768705B2 (ja) | シリンダヘッド鋳造用鋳型 | |
JP3644422B2 (ja) | 鋳型および鋳物の冷却方法 | |
JP5747298B2 (ja) | 射出成形金型の製造方法 | |
CN214920259U (zh) | 一种铝合金倾转铸造模具 | |
EP1721687A1 (en) | Method for casting a metal piece with the lost foam technique | |
JPH09168855A (ja) | 樹脂成形用金型の製造方法および装置 | |
JPH03189065A (ja) | 特殊鋼と鋳鉄の一体化構造及びその製造方法 | |
JP3571281B2 (ja) | アルミホイール成形用金型 | |
JPH09174223A (ja) | 樹脂成形用金型の製造方法 | |
JPS603960A (ja) | 冷却水路を内蔵した鋳物の製造法 | |
JPH09174556A (ja) | 樹脂成形用金型およびその製造方法 | |
JP2019166528A (ja) | シェルモールド鋳型およびそれを用いた鋳造品の製造方法 | |
US5234046A (en) | Method of eliminating shrinkage porosity defects in the formation of cast molten metal articles using polystyrene chill | |
JP2003010945A (ja) | 自動車用ホイールの鋳造装置 | |
CN113399625A (zh) | 一种铝合金倾转铸造模具 | |
JPH10277702A (ja) | 鋳型の湯道の保温装置 | |
JPH081275A (ja) | 消失模型の製作方法 |