JP3154457B2 - 消失模型鋳造方法 - Google Patents

消失模型鋳造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発泡成形体からなる消
失模型を使用して鋳造品を成形する消失模型鋳造方法に
関し、特に膜状の合成樹脂が一体化した鋳造品を成形す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】加工が困難な特殊形状または比較的精密
性の鋳造品を成形する場合等において、消失模型鋳造方
法が用いられている。この鋳造方法は、鋳造品に模して
発泡ポリスチレン樹脂等で作られた消失模型を、鋳砂で
被い、消失模型部分に金属溶湯を注湯して鋳造品を成形
する方法である。すなわち、消失模型部分に金属溶湯を
注湯すると、金属溶湯の熱によって消失模型が熱分解し
て消失し、同部分に金属溶湯が置換して充填され、鋳造
品が成形される。
【0003】ところで製品の多様化する昨今、鋳造品に
ついても図9に示すように、金属部41と合成樹脂膜4
2とを複合してなる鋳造品40の需要が生じてきた。こ
のような複合材料からなる鋳造品40を消失模型鋳造法
で成形するには、膜状の成形体42を合成樹脂材料であ
らかじめ成形しておき、この膜状成形体42と一体化さ
せた消失模型をまず形成する。この消失模型を使用して
消失模型鋳造法により鋳造品を製造すれば、消失模型に
置換した金属部分に膜状成形体が密接して上述した複合
材料からなる鋳造品40を成形することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにして製造
した合成樹脂膜を複合してなる鋳造品は、合成樹脂膜4
2と金属部41とが接触してはいるものの、これら各材
料が融着しているわけではない。したがって、製品の形
状によっては、例えば図9に想像線で示すように、金属
部41から合成樹脂膜42が離脱してしまうおそれがあ
った。本発明はこのような問題を解決するためになされ
たもので、膜状成形体が金属部分から離脱するおそれの
ない製品を成形することのできる消失模型鋳造方法の提
供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、合成樹脂材料からなる膜状成形体を成形
し、前記膜状成形体に発泡成形体を密接させて消失模型
を成形し、前記消失模型の周囲を鋳砂で被い、前記発泡
成形体部分に金属溶湯を注湯して当該発泡成形体部分を
金属溶湯で置換し、これにより前記膜状成形体が密接し
た鋳造品を成形する消失模型鋳造方法であって、前記膜
状成形体における前記発泡成形体と接する部分の全部ま
たは一部に微細な凹凸を形成したことを特徴としてい
る。
【0006】
【作用】本発明方法では、合成樹脂材料からなる膜状成
形体を成形するに際して、製品の金属部と接することに
なる部分の全部または一部に微細な凹凸を形成する。こ
のように凹凸を形成した膜状成形体を発泡成形体と密接
させて消失模型を形成し、その周囲を鋳砂で被った後、
発泡成形体部分に金属溶湯を注湯する。すると、発泡成
形体は金属溶湯の熱により熱分解して消失し、金属溶湯
に置換される。このとき、金属溶湯の熱によって合成樹
脂材料に形成した微細な凹凸部分がわずかに溶かされ
て、膜状成形体と金属溶湯の間に生じた隙間に流れ込
む。したがって、膜状成形体と金属とがより密に接触し
た状態で製品ができあがる。膜状成形体と金属との間
は、上述したように隙間が埋められて密に接触してお
り、しかも膜状成形体の凹凸部分に金属溶湯が入り込ん
でかみ合うため、金属からの膜状成形体の離脱が防止さ
れる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。本実施例は、図6に示すように、テーパ
のついた中空部を有する金属管2の中空部内面2aに、
合成樹脂材料からなる膜状成形体3を一体化した構成の
製品1を本発明の方法により製造するものである。ま
ず、図1に示すように、合成樹脂材料からなる膜状成形
体3を成形する。合成樹脂材料としては、ポリフェニレ
ンサルファド、ポリエチレン等が用いられる。この膜状
成形体3は、図6に示した製品における膜状成形体3と
なるもので、同成形体と同一の形状寸法に成形する。こ
こで、膜状成形体3の外周面(すなわち、図6に示した
製品1における金属管2と接する部分)には、微細な凹
凸4を形成する。この膜状成形体3は、例えばブロー成
形法によって成形することができる。
【0008】図2および図3はブロー成形法によって膜
状成形体3を成形する場合の装置例を示している。すな
わち、ブロー成形に使用する金型10は、内面10aに
微細な凹凸11を形成してあり、この金型10の中央部
に合成樹脂材料からなるパリソン12が配置される。そ
して、加熱によりパリソン12を軟化させながらその中
空部内に空気を吹き込んで膨張させると、膨張したパリ
ソン12が金型10の内面に押しつけられて膜状の管体
(図示せず)に成形される。この管体の両端を切断して
所定寸法形状の膜状成形体3を成形することができる。
【0009】次に、図4に示すように、上記膜状成形体
3の周囲に発泡成形体5を一体化させた消失模型6を形
成する。この消失模型は、例えばインサート法によって
成形することができる。すなわち、膜状成形体3を発泡
成形用の金型の内部中央部に配置し、金型内で膜状成形
体3の周囲に発泡ビーズを充填し、蒸気を吹き込んで発
泡成形する。このようにして成形した消失模型6は、膜
状成形体3の外周面に発泡成形体5が密接している。発
泡成形体5は、製品部5aと湯口部5bからなり、製品
部5aは図6に示した製品1の金属管部分2と同一の形
状寸法に形成してある。
【0010】次いで、図5に示すように、鋳枠20の内
部に上記消失模型6を配置し、その周囲を鋳砂21で被
う。消失模型6の湯口部5b先端は鋳砂21から露出さ
せておき、この湯口部5b先端に注湯口22を配置す
る。ここで鋳砂21に接触する膜状成形体3の表面は、
鋳砂21からの熱により溶解するおそれがあるため、あ
らかじめ耐熱塗料7を塗布しておくことが好ましい(図
4参照)。そして、注湯口22から金属溶湯を注湯する
と、金属溶湯の熱によって発泡成形体が熱分解し、湯口
部5bから内部(製品部)へと徐々に金属溶湯が置換し
ていき、最終的に発泡成形体5のすべてが金属溶湯によ
って置換されていく。このとき、金属溶湯の熱によって
合成樹脂材料に形成した微細な凹凸4がわずかに溶かさ
れて、膜状成形体3と金属溶湯の間に生じた隙間に流れ
込む。したがって、膜状成形体3と金属溶湯とが密に接
触した状態となる。
【0011】その後、金属溶湯が冷却固化すると、図6
に示した製品1ができあがる。このようにして成形され
た製品1は、膜状成形体3と金属管2との間が隙間なく
密に接触しており、しかも膜状成形体3の凹凸4部分に
金属溶湯が入り込んでかみ合った状態となっている。し
たがって、膜状成形体3が金属管2から離脱するおそれ
がない。
【0012】本発明の方法によれば、図7に示すような
特殊構造の歯車30も成形することができる。同図に示
す歯車30は、金属部31の周面を、合成樹脂材料から
なる膜状成形体32で被覆した構造となっている。この
歯車30は、膜状成形体32が介在して別の歯車とかみ
合うので駆動中の音が小さく、しかもプラスチック製の
歯車に比べて大きな強度を有している。このような歯車
30を成形するには、まず、膜状成形体32に発泡成形
体33を密接させて、歯車30と同一形状寸法の消失模
型34を制作する(図8参照)。ここで、膜状成形体3
2における発泡成形体33と密接する部分には微細な凹
凸(図示せず)が形成してある。また、膜状成形体32
の表面には、鋳砂の熱から同表面を保護するために、耐
熱塗料を塗布しておくことが好ましい。この消失模型3
4を鋳枠20内に配置した後、消失模型34の周囲に砂
状の鋳砂21を充填する。次いで、発泡成形体33部分
に金属溶湯を注湯し、金属溶湯の熱により発泡成形体3
3を熱分解して消失させ、同部分に金属溶湯が充填され
て歯車30を形成する。このようにして成形した歯車3
0の金属部31と膜状成形体32とは隙間なく密接し、
しかも膜状成形体32の凹凸部分に金属部31が入り込
んでかみ合った状態となっている。したがって、膜状成
形体32が金属部31から離脱するおそれがない。歯形
の寸法形状に高い精度を必要とするときは、削り代を加
味して膜状成形体の厚さを設定し、鋳造後に歯切りを行
ってもよい。
【0013】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではなく、要旨を変更しない範囲で種々の変形ま
たは応用が可能である。例えば、膜状成形体における発
泡成形体と接する部分の一部だけに微細な凹凸を形成
し、この部分で金属に密接しかつ凹凸がかみ合うように
してもよい。膜状成形体の凹凸は、膜状成形体を製造
後、ローレット等を使用して形成してもよい。また本発
明方法は、図6および図8に示した製品に限らず、膜状
成形体と金属とが複合した種々の構造の製品を任意に成
形することができる。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように本発明の消失模型鋳
造方法によれば、膜状成形体における発泡成形体と接す
る部分の全部または一部に微細な凹凸を形成したので、
発泡成形体と置換した金属が上記凹凸部分と密に接して
かみ合い、その結果、金属部分から膜状成形体が離脱す
るおそれのない製品を成形することのできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において使用する膜状成形体を
示す斜視図である。
【図2】同膜状成形体を成形する装置例を示す正面断面
図である。
【図3】図2におけるA−A線断面図である。
【図4】本発明の実施例において使用する消失模型を示
す正面断面図である。
【図5】本発明の実施例において使用する鋳造装置を示
す正面断面図である。
【図6】本発明の実施例において成形する製品の正面断
面図である。
【図7】本発明の他の実施例において成形する製品の平
面断面図である。
【図8】同製品を成形するために使用する鋳造装置を示
す平面断面図である。
【図9】従来の金属部と合成樹脂膜とを複合してなる鋳
造製品を示す正面断面図である。
【符号の説明】
1 製品 2 金属部 3 膜状成形体 4 凹凸 5 発泡成形体 6 消失模型 7 耐熱塗料 21 鋳砂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−138293(JP,A) 特開 平5−84547(JP,A) 特開 平5−138292(JP,A) 特開 平5−293628(JP,A) 特開 昭64−71548(JP,A) 特開 昭60−234736(JP,A) 特開 昭64−71564(JP,A) 特開 昭51−6822(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 19/00 B22C 7/02 102 B22C 9/04 B32B 15/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂材料からなる膜状成形体を成形
    し、前記膜状成形体に発泡成形体を密接させて消失模型
    を成形し、前記消失模型の周囲を鋳砂で被い、前記発泡
    成形体部分に金属溶湯を注湯して当該発泡成形体部分を
    金属溶湯で置換し、これにより前記膜状成形体が密接し
    た鋳造品を成形する消失模型鋳造方法であって、前記膜
    状成形体における前記発泡成形体と接する部分の全部ま
    たは一部に微細な凹凸を形成したことを特徴とする消失
    模型鋳造方法。
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