JPH04136875U - コネクタの構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シールドケ−ブルの芯線及びシールド線の取
り出し部分を少なくし、シールドケ−ブルのままコネク
タに接続して芯線及びシールド線をコネクタ内部のプレ
ートに圧接してシールド効果を保持することを目的とし
たものである。 【構成】 コネクタ内部にシ−ルドケーブルの芯線を圧
接しする複数の芯線用プレートと、シールド線を圧接す
る複数のシールド線用プレートとを備え、上記芯線用プ
レートに接続した芯線出力端子と、シールド線用プレー
トに接続したシールド線出力端子をプリント基板に配線
するよう構成したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は複数のシールドケ−ブルを接続するコネクタの構造に係り、特にシ ールド線の加工を容易にしてシールド効果を得るのに好適なコネクタの構造に関 する。

【０００２】

【従来技術】

従来より、複数のシールドケ−ブルを接続してプリント基板に配線するコネク タの構造は図４に示す平面図のものが多く提供されていた。図において、20はコ ネクタ、21は接続ピン、21a は配線用シールドケーブルの芯線やシールド線を接 続ピン21にカシメて固定するカシメ部、21b は接続ピン21の突起部でコネクタ20 に係合して接続ピン21をコネクタ20内部に固定している。22はシールドケ−ブル 、22a はシールドケ−ブル22の芯線、22b はシールドケ−ブル22のシールド線、 23はシールドケ−ブル22の芯線22a 及びシールド線22b を分割して取り出す部分 を保護する絶縁チューブである。

【０００３】 例えば、図４のように２本のシールドケ−ブル22をプリント基板（図示せず） に取り付ける構造のコネクタ20に接続する場合、シールドケ−ブル22の芯線22a とシールド線22b を分割して取り出し、この分割部分を絶縁チューブ23で保護し て接続していた。

【０００４】 シールドケ−ブル22を接続するコネクタ20内部に設けた接続ピン21に芯線22a を挿入し、接続ピン21のカシメ部21a でカシメて芯線22a を取り付け、また、接 続ピン21にシールド線22b を挿入して同様にカシメて取り付けていた。このよう にシールドケ−ブル22を接続したコネクタ20は、芯線22a の接続ピン21及びシー ルド線22b の接続ピン21をプリント基板に設けたコネクタ（図示せず）に配線し てシールドケ−ブル22とプリント基板とを接続していた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記した従来のコネクタの構造はシールドケ−ブル22の芯線22a 及び シールド線22b を分割して取り出し、夫々のコネクタ20の接続ピン21に配線して いたので、上記芯線22a 部分及びシールド線22b 部分が長くなり、十分なシール ド効果が確保できないという欠点があった。

【０００６】 特に、プリント基板間をシールドケ−ブル22で配線するような場合はシールド ケ−ブル22が短くなり、シールドケ−ブル22のシールドされた配線部分が更に短 くなり、益々シールド効果を失してしまうという欠点もあった。

【０００７】 この考案は上記した点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは 従来例の欠点を解消し、シールドケ−ブルの芯線及びシールド線の取り出し部分 を少なくし、更にシールドケ−ブルのままコネクタ内部に設けたプレートに圧接 して配線のシールド効果を確保することができるコネクタの構造を提供するとこ ろにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

この考案のコネクタの構造はコネクタに複数のシールドケーブルを接続し、コ ネクタの出力端子をプリント基板に配線するようプリント基板に取り付けるコネ クタの構造において、上記、複数のシ−ルドケーブルの芯線を圧接する芯線用プ レートと、複数のシ−ルドケーブルのシールド線を圧接するシールド線用プレー トとを備え、上記芯線用プレートに接続した芯線出力端子と、シールド線用プレ ートに接続したシールド線出力端子とを備え、この芯線用及びシールド線用出力 端子をプリント基板に配線するよう構成したものである。

【０００９】

【作用】

この考案によれば、コネクタ内部に設けた芯線用プレートにシ−ルドケーブル の芯線を圧接し、更に、上記芯線用プレートと同列に並べて構成したシールド線 用プレートにシ−ルドケーブルのシールド線を圧接することにより、シールドケ −ブルは従来例のような芯線とシールド線とを分割すること無くコネクタに取り 付けることができる。

【００１０】 即ち、シールドケ−ブルはシールドされたままコネクタに接続され、シールド ケ−ブルのシールド効果を確保して接続できる。また、上記、芯線用プレート及 びシールド線用プレートを複数枚のプレートで構成することにより、芯線及びシ ールド線の圧接を十分に保持することができると同時に圧接による接触抵抗を小 さくすることができる。

【００１１】 この様に、複数枚のプレートに接続されたシールドケ−ブルは、上記複数枚の 芯線用プレートを接続した芯線出力端子と、複数枚のシールド線用プレートに接 続したシールド線出力端子とをプリント基板の配線穴を介してプリント基板パタ ーンに半田付けしてコネクタを取り付けることができる。

【００１２】

【実施例】

この考案に係るコネクタの構造の実施例を図１乃至図３に基づいて説明する。 図１はコネクタとプリント基板との分解斜視図、図２はコネクタ内部に設けた複 数枚のプレートと出力端子を示した斜視図、図３はコネクタに圧接したシールド ケ−ブルを示した平面図である。

【００１３】 図において、１はコネクタ、1aはコネクタ１を取り付ける取付片、２はプリン ト基板、2aはプリント基板２に設けた端子取付穴、2bはプリント基板２に設けた コネクタ１の取付片1aを取り付ける取付穴、３は第１のシールドケーブル、3aは 第１のシールドケーブル３の第１のシールド線、3b第１のシールドケーブル３の 第１の芯線、４は第２のシールドケーブル、4aは第２のシールドケーブル４の第 ２のシールド線、4bは第２のシールドケーブル４の第２の芯線、５は第１のシー ルドケーブル３の第１の芯線出力端子、６は第２のシールドケーブル４の第２の 芯線出力端子、７はシールド線出力端子、８は第１の芯線3bを圧接する第１の芯 線用プレート、９は第２の芯線4bを圧接する第２の芯線用プレート、10は第１及 び第２のシールド線3a,4a を圧接するシールド線用プレート、11は各プレ−トを 支持する絶縁枠、11a は絶縁枠11に設けた第１の中間絶縁部、11b は絶縁枠11に 設けた第２の中間絶縁部である。

【００１４】 コネクタ１内部は複数枚（図では各２枚）の芯線用プレート8,9 とシールド線 用プレート10とを設け、このらのプレート8,9,10は絶縁枠11で固定されている。 図のように２本のシールドケ−ブル3,4 を接続する場合、第１のシールドケーブ ル３の第１の芯線3bは２枚で構成した第１の芯線用プレート８に圧接して接続さ れ、第１のシールドケーブル３の第１のシールド線3aは２枚のシールド線用プレ ート10に圧接して接続される。同様に第２のシールドケーブル４の第２の芯線4b は第２の芯線用プレート９に、第２のシールド線4aはシールド線用プレート10に 夫々圧接して接続される。

【００１５】 第１及び第２の芯線用プレート8,9 及びシールド線用プレート10は図のように 略中央部に向かって傾斜し、この略中央部には夫々の線材が圧接できるように所 定の溝を形成して第１及び第２の芯線3b,4b 及び第１及び第２のシールド線3a,4 a を圧接することができる。この芯線3b,4b の圧接用プレート8,9 とシールド線 3a,4a の圧接用プレート10との位置は接近しているが、シールドケ−ブル3,4 の の芯線3b,4b とシールド線3a,4a が接触しないよう芯線及びシールド線の取り出 し位置は正確に決められている。

【００１６】 即ち、第１の芯線3bは２枚の第１の芯線用プレート８に、第２の芯線4bは２枚 の第２の芯線用プレート９に、第１のシールド線3a及び第１のシールド線3aは２ 枚のシールド線用プレート10に圧接して接続することができる。

【００１７】 また、２枚の第１の芯線用プレート８と２枚の第２の芯線用プレート９間には 第１の中間絶縁部11a が形成されて、第１の芯線用プレート８と第２の芯線用プ レート９とを夫々独立して形成するよう絶縁されていて、シールド線用プレート 10は共通プレートを形成してアースポイントを作り出している。

【００１８】 この様に圧接して接続したシールドケ−ブル3,4 の出力端子は、２枚の第１の 芯線用プレート８を連結した第１の芯線出力端子５が図のようにプリント基板２ に配線できるよう形成して取り付けられ、同様に、２枚の第２の芯線用プレート ９及び２枚のシールド線用プレート10も夫々第２の芯線出力端子６及びシールド 線出力端子７で出力することができる。

【００１９】 図３は前述のように、第１及び第２のシールドケ−ブル3,4 をコネクタ１に接 続した時の平面図であり、絶縁枠11で固定された各圧接プレート8,9,10はコネク タ１の外観ケースに取り付けられている。このコネクタ１は図１に示すようにコ ネクタ１の取付片1aをプリント基板２の端子取付穴2aに差し込んでコネクタ１を 取り付けることができる。このコネクタ１の取り付け時、前記各出力端子5,6,7 はプリント基板２の端子取付穴2aよりプリント基板２のパターン（図示せず）に 半田付けして配線される。

【００２０】 この様に、シールドケ−ブル3,4 をコネクタ１に接続することにより、シール ドケ−ブル3,4 はシールドされたままコネクタ１内部に取り付けられ、コネクタ １のケースによるシールド効果によってシールドケ−ブル3,4 のシールド効果を 確保することができる。

【００２１】

【考案の効果】

この考案に係るコネクタの構造は前述のように、シールドケ−ブルのシールド 状態でコネクタに接続することができるので、シールドケ−ブル配線のシールド 効果を十分に保持してプリント基板に配線できるという効果がある。

【００２２】 また、コネクタ内の圧接プレートを複数枚のプレートで形成しているため、圧 接強度を確保することができると共に圧接配線による接触抵抗を小さくすること もできるとという効果もある。

【００２３】 更に、この考案のコネクタの構造は圧接配線によって従来の架締め作業や絶縁 チューブの作業に比べて簡単であり、配線による作業ミスも低減することができ るため生産性の向上を図ることができ、生産コストを削減することのできる。

【００２４】 しかも、構造が簡単であって、また、安価に構成することができるため実施 も容易であるなどの優れた特長を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案のコネクタの構造の実施例を示したコ
ネクタとプリント基板との分解斜視図である。

【図２】コネクタ内部のプレートと出力端子を示した斜
視図である。

【図３】コネクタに圧接したシールドケ−ブルを示した
平面図である。

【図４】従来例のコネクタ内部を示した平面図である。

【符号の説明】

１ コネクタ ２ プリント基板 3,4 シールドケ−ブル 3a,4a シールド線 3b,4b 芯線 5,6,7 出力端子 8,9 芯線用プレート 10 シールド線用プレート 11 絶縁枠 11a,11b 中間絶縁部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 コネクタに複数のシールドケーブルを接
   続し、コネクタの出力端子をプリント基板に配線するよ
   うプリント基板に取り付けるコネクタの構造において、
   上記、複数のシ−ルドケーブルの芯線を圧接する芯線用
   プレートと、複数のシ−ルドケーブルのシールド線を圧
   接するシールド線用プレートとを備え、上記芯線用プレ
   ートに接続した芯線出力端子と、シールド線用プレート
   に接続したシールド線出力端子とを備え、この芯線用及
   びシールド線用出力端子をプリント基板に配線するよう
   構成したことを特徴とするコネクタの構造。