JPH0413349Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【技術分野】

本考案は、鉄骨系プレハブ住宅における開口付
きの内側壁パネルの取付け構造に関する。

【背景技術】

従来にあつては、第５図に示すように、Ｃ型鋼
の補強枠２のフランジ１間に平金物１０を溶接し
ておき、この平金物１０に平板状の結合金物６′
の一端をタツピングビス１１により固定し、結合
金物６′の他端を補強枠２の内面側に立てられた
内側壁パネル７の端面にビス９により固定し、こ
れにより内側壁パネル７を補強枠２に取り付けて
いた。 しかしながら、補強枠２は強度を必要とする関
係上鋼材により組み立てられており、このため補
強枠２に平金物１０を溶接しなけらばならず、補
強枠２に平金物１０を取り付けるための溶接加工
が必要であり、現場作業としては手間がかかり、
また結合金物６′を補強枠２に取り付ける時にも、
結合金物６′から平金物１０へタツピングビス１
１を打ち込まなければならず、施工手間がかかる
という欠点があつた。また、予め平金物１０を補
強枠２に取り付けてあると、結合金物６′の取付
け位置も補強枠２の平金物１０を取り付けられて
いる箇所に限定されるという問題があつた。

【考案の目的】

本考案は叙上のような技術的背景に鑑みて為さ
れたものであり、その目的とするところは補強枠
の内面側に立てられた内側壁パネルを簡単に補強
枠に取り付けることができるようにすることにあ
る。

【考案の開示】

本考案内側壁パネルの取付け構造は、フランジ
１を有するＣ型鋼やＨ型鋼のような鋼材により補
強枠２を構成し、この補強枠２を建物軸組みの外
壁部分に立て、平固定部３の端部に平固定部３と
垂直になるように嵌合片４を設けると共に嵌合片
４の端部に噛み込み溝５を切入して結合金物６を
形成し、この噛み込み溝５内に前記フランジ１を
圧入させて嵌合片４を補強枠２に固定し、補強枠
２の内面側に立てられた内側壁パネル７の開口８
の縁に前記結合金物６の平固定部３をビスのよう
な止め具９により取り付けて成ることを特徴とす
るものである。しかして、結合金物６の嵌合片４
に設けられた噛み込み溝５を補強枠２のフランジ
１に噛み込ませることにより結合金物６を補強枠
２に取り付けることができ、従来のように溶接作
業を要しないので、現場において簡単に結合金物
６を補強枠２に取り付けることができ、しかもフ
ランジ１に沿つて任意の位置に結合金物６を取り
付けることができるものである。 以下本考案の実施例を添付図に基いて詳述す
る。補強枠２は、一対の縦支柱１２間に横支柱１
３を架設したものである。縦支柱１２は断面コ字
形の鋼材により形成されていて建物のモジユール
に合わせて外壁部分に立てられており、縦支柱１
２の上端の上プレート１４を第１図のように屋根
梁１５に固定され、縦支柱１２の下端の下プレー
ト１６をトラス梁１７に固定されている。また、
横支柱１３はチヤネル材を合わせて断面Ｈ形にし
た型鋼により形成されており、両縦支柱１２間に
水平に架設されており、横支柱１３の上には窓サ
ツシ１９を取り付けて窓を形成することができる
ようになつている。この補強枠２の外面側にはコ
ンクリート製の外装パネル（図示しない）が取り
付けられ、内面側には内側壁パネル７が取り付け
られるものであり、内側壁パネル７の上部には窓
となる開口８があけられている。 上記内側壁パネル７の固定は、第２図に示すよ
うな結合金物６により行なわれる。この結合金物
６はＬ字形平板を折り曲げて立体形状にされたも
のであり、一方が平固定部３となり、他方が嵌合
片４となつており、嵌合片４と平固定部３とは垂
直になつている。また、平固定部３にはビスのよ
うな止め具９を挿通させるための通孔１８が穿孔
されており、嵌合片４の先端部には噛み込み溝５
が切入されており、噛み込み溝５は入り口の幅が
フランジ１の厚みよりも大きくて奥でフランジ１
の厚みよりも幅が小さくなつている。 しかして、内側壁パネル７を補強枠２の内面側
に立て、平固定部３を内側壁パネル７の開口８内
周に対向させるようにして配置し、第１図に示す
ように、嵌合片４の噛み込み溝５を補強枠２のフ
ランジ１に叩き込んで圧入して結合金物６を補強
枠２に固定し、この後平固定部３から内側壁パネ
ル７の開口８内周にビスのような止め具９を打つ
て結合金物６を内側壁パネル７に固定するのであ
る。こうして、内側壁パネル７は結合金物６によ
り第３図のＸ部を夫々補強枠２に固定されるので
ある。しかして、このような固定方法であると、
溶接作業などが必要ないうえ、結合金物６を補強
枠２の任意の位置に取り付けることができ、内側
壁パネル７の施工誤差なども簡単に吸収すること
ができるのである。また、内側壁パネル７にかか
る荷重は、主に面外方向であり、これを効果的に
支えうる。 以上のようにして補強枠２に内側壁パネル７を
固定した後、結合金物６の平固定部３の上から開
口８の内周面にスペーサ２０が取り付けられ、ス
ペーサ２０の上に開口８の内周を形成する額縁２
１が取り付けられる。ここでスペーサ２０は、内
側壁パネル７の端面を覆う幅に止どまらず、結合
金物６の内側壁パネル７端面から突出した部分も
覆うことのできる幅を持たせてあるので、スペー
サ２０により額縁２１を広い幅にわたつてしつか
りと支持させることができるものであつて額縁２
１が薄くても強度を持たせることができ、しかも
スペーサ２０も結合金物６によりしつかりと支持
されるものである。また、このスペーサ２０は、
補強枠２と窓サツシ１９の額縁保持溝２２との距
離ａが異なる場合には、第４図ａ，ｂに示すよう
に高さｈの異なるスペーサ２０を用いることによ
り簡単に調整することができ、スペーサ２０は調
整材としての機能も有している。

【考案の効果】

本考案は叙述のごとく構成されているから、結
合金物の嵌合片に設けられた噛み込み溝を補強枠
のフランジに噛み込ませることにより結合金物を
補強枠に取り付けることができ、従来のように溶
接作業を要しないので、現場において簡単に結合
金物を補強枠に取り付けることができ、しかもフ
ランジに沿つて任意の位置に結合金物を取り付け
ることができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図は同上の結合金物を示す斜視図、第３図は施工
された補強枠を示す斜視図、第４図ａ，ｂは他の
施工例を示す断面図、第５図は従来例の斜視図で
ある。 １……フランジ、２……補強枠、３……平固定
部、４……嵌合片、５……噛み込み溝、６……結
合金物、７……内側壁パネル、８……開口、９…
…止め具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フランジを有するＣ型鋼やＨ型鋼のような鋼材
   により補強枠を構成し、この補強枠を建物軸組み
   の外壁部分に立て、平固定部の端部に平固定部と
   垂直になるように嵌合片を設けると共に嵌合片の
   端部に噛み込み溝を切入して結合金物を形成し、
   この噛み込み溝内に前記フランジを圧入させて嵌
   合片を補強枠に固定し、補強枠の内面側に立てら
   れた内側壁パネルの開口の縁に前記結合金物の平
   固定部をビスのような止め具により取り付けて成
   る内側壁パネルの取付け構造。