JPH0412267B2 - - Google Patents

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JPH0412267B2
JPH0412267B2 JP2013883A JP2013883A JPH0412267B2 JP H0412267 B2 JPH0412267 B2 JP H0412267B2 JP 2013883 A JP2013883 A JP 2013883A JP 2013883 A JP2013883 A JP 2013883A JP H0412267 B2 JPH0412267 B2 JP H0412267B2
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JP
Japan
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group
compound
alkyl group
halogen atom
substituted
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JP2013883A
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JPS59148778A (ja
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Kuniaki Yanaka
Masaaki Kudo
Kohei Fukuda
Masashi Nagamine
Shigeo Konaka
Minoru Kato
Tatsuyoshi Sugimoto
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Nihon Nohyaku Co Ltd
Original Assignee
Nihon Nohyaku Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP2013883A priority Critical patent/JPS59148778A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は一般式(): 〔式中、R1はハロゲン原子または水酸基で置
換してもよい低級アルキル基、カルボキシル基お
よびその塩、カルボキシメチレンカルボニルオキ
シメチル基、COOR5基(ここでR5はアルキル基、
低級アルケニル基、低級アルキニル基、未置換ま
たはハロゲン原子またはフエノキシ基で置換され
ているベンジル基、アルキレン基、テトラハイド
ロフルフリル基またはフリフリル基を表わす。)、
【式】基(ここで、R6は低級アルキル基、 フエニル基、ベンジル基、チアジアゾール基、ア
ルコキシカルボニルアルキル基、ヒドロキシアル
キル基、ジアルキルアミノアルキル基およびその
塩、またはジアルキルアミノ基を表わし、R7
水素原子、低級アルキル基またはベンジル基を表
わし、更にR6とR7は一緒になつて置換モルホリ
ノ基またはチアゾリジン−2−チオン−3−イル
基を表わしてもよい。)を表わし、R2は水素原子
またはハロゲン原子を表わし、また R3およびR4は同じか異なつて、アルキル基、低
級アルケニル基またはアルコキシアルキル基を表
わす。〕 で表わされる1,3−ジチエタン誘導体および該
化合物を有効成分として含有することを特徴とす
る肝臓疾患治療剤に関するものである。 一般式()で表わされる化合物は、例えば次
に図式的に示す反応経路に従つて合成することが
できる:
【表】 (式中、M1はナトリウム原子またはカリウム
原子を表わし、M2は塩形成残基を表わし、R1
R2,R3,R4,R5,R6およびR7は前に定義した意
味を表わし、Ha1は塩素原子または臭素原子を表
わす。)すなわち、マロン酸ジエステルをアルカ
リ存在下公知の方法(例えば特公昭51−17536号、
特公昭50−15771号公報記載の方法)に従つて二
硫化炭素と反応させ、得られるジチオレートを単
離して若しくは単離しないでジクロロ酢酸と反応
させれば、一般式()aで表わされる1,3−
ジチエタン−2−カルボン酸誘導体が得られる。
このものは所望すれば常法に従つて一般式()
fで表わされる塩、例えば製薬上許容できる塩の
形態に導くこともできる。塩の種類としてはナト
リウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アルミニ
ウム塩、アンモニウム塩等を示すことができる。 ジチオレートとジクロロ酢酸の反応は50℃以下
で充分進行する。また、この反応は等モル反応で
あるがどちらか一方の反応剤を他よりも多少多い
めに使用することもよい。この反応は、ジチオレ
ートを水溶液中に得ることができるので、連続的
に水性溶媒系でジクロロ酢酸との反応に付すこと
ができる。 このようにして得た一般式()aで表わされ
る1,3−ジチエタン−2−カルボン酸類を上図
に示した経路に従い、種々の反応試薬を作用させ
ることによつて新規な1,3−ジチエタン誘導体
()b,()c,()d,()g,()h,
()iおよび()jが得られる。即ち、()
aを酸触媒の存在下常法によりエステル化すると
1,3−ジチエタン−2−カルボン酸エステル
()bが得られる。このものはまた、()aを
適当な塩素化剤で塩素化して得られる1,3−ジ
チエタン−2−カルボン酸クロリド()cとア
ルコール類を適当な塩基の存在下で縮合させる経
路でも合成することができる。この合成経路で使
用する反応性に富んだ1,3−ジチエタン−2−
カルボン酸クロリド()cは、適当な塩基を縮
合剤としてアミン類と反応させることで新規なア
ミド類()dへ誘導することができる。 さらに、酸クロリド()cを適当な還元剤を
用いて還元すると新規な2−ヒドロキシメチル−
1,3−ジチオラン()hが合成できる。そし
てこの経路で得た()hは、ハロゲン化すれば
2−ハロメチル−1,3−ジチオラン()i
へ、酸無水物を用いてエステル化することで新規
な2−オメガカルボキシメチレンカルボニルオキ
シメチル−1,3−ジチオラン()jへ誘導で
きる。 1,3−ジチオラン−2−カルボン酸はまた興
味ある反応性を有しており、図に示したように、
例えばN−ブロモコハク酸イミドで臭素化すると
1,3−ジチエタン環が臭素化されることが明ら
かとなり、一般式()gで示される新規な1,
3−ジチオラン−2−カルボン酸を得ることがで
きる。 一般式()で表わされる1,3−ジチエタン
誘導体のうち、あるものは、カルボン酸()a
を経由することなく、ジチオレートを直接、ジハ
ロゲノアルキルで環化させる方法によつて得られ
る。この方法で肝臓疾患治療剤として有用な一般
式()eの化合物を合成することができる。 上記一般式()で表わされる化合物の代表例
を示せば次のようである。 一般式()
【式】におい て
【表】
【表】
【表】
【表】 化合物No.47のその他特性 核磁気共鳴スペクトル(PMR) δCDCl3 TMSppm: 1.25(d,12H), 4.80(s,1H), 5.02(m,2H), 10.80(s,1H) 化合物No.48のその他特性 紫外線吸収スペクトル λH2O naxnm(ε): 220(6.1×103),205(7.5×103),308(20×104) 赤外線吸収スペクトル νKBr naxcm-1: 2980,2920,1710,1600,1440,1325,1290,
1085,960 核磁気共鳴スペクトル(PMR) δD2O TMSppm: 1.25(d,12H), 4.40(broad,H2O), 4.90(s,1H), 4.95(m,2H) 化合物No.1 核磁気共鳴スペクトル(PMR) δCDCl3 TMSppm: 1.2(t,6H), 4.15(m,4H), 5.7(s,1H), 9.35(broad s,1H) 化合物No.17 核磁気共鳴スペクトル(PMR) δCDCl3 TMSppm: 1.31(d,12H), 3.85(s,3H), 4.89(s,1H), 5.09(m,2H) 化合物No.34 核磁気共鳴スペクトル(PMR) δCDCl3 TMSppm: 1.30(d,12H), 4.9(s,1H), 5.0(m,2H), 7.1〜8.7(m,5H), 8.6(s,1H) 化合物No.42 核磁気共鳴スペクトル(PMR) δCDCl3 TMSppm: 1.33(d,12H),5.09(m,2H), 10.3(s,1H) 化合物No.45 核磁気共鳴スペクトル(PMR) δCDCl3 TMSppm: 1.30(d,12H),3.3(broad,1H), 4.1(d,2H), 4.4(dd,1H) 5.05(m,2H) 化合物No.44 核磁気共鳴スペクトル(PMR) δCDCl3 TMSppm: 1.30(d,12H), 4.05(d,2H), 4.35(dd,1H), 5.0(m,2H) 上記一般式()で表わされる化合物は温血動
物に対する毒性は極めて低く、例えば化合物No.48
のddマウス(〓)の静注毒性LD50値は533mg/
Kg、SDラツト(〓)の静注毒性LD50値は558
mg/Kgである。 一般式()で表わされる化合物はとりわけ肝
臓疾患治療剤として有用である。例えば四塩化炭
素等種々の薬物を健康な被験動物に投与して動物
に肝障害を実験的に生じさせうることが知られて
いる(例えば特公昭56−18579号)が、一般式
()で表わされる化合物は、実験的につくられ
た種々病態モデルの肝障害をもつた被験動物に対
して経口的にまたは非経口的に(例えば注射)投
与することにより顕著な肝機能の低下抑制或は改
善効果をもたらすことが判明した。従つて、一般
式()で表わされる化合物は肝臓疾患の治療若
しくは予防のための人間及び動物用医薬として有
用である。すなわち、種々の原因によつて生ずる
人間や動物の急性若しくは慢性の肝臓疾患例えば
脂肪肝、アルコール性肝炎、ウイルス肝炎、中毒
性肝障害、うつ血肝、胆汁うつ滞性肝障害あるい
はそれらの終末像である肝硬変の治療剤として使
用することができる。一般式()で表わされる
化合物はそのままの状態で肝臓疾患治療剤となり
得るしまた製薬上の慣例に従つて製薬的に許容し
得る希釈剤及び(または)他の薬理作用物質との
混合物として組成することもできるし、また投薬
量単位形に組成することもよい。医薬として採り
うる形態には次の形態が含まれる:散剤、顆粒、
錠剤、糖衣錠、カプセル、ピル、懸濁剤、液剤、
乳剤、アンプル、注射液、等張液、など。 本発明化合物を医薬に調製する場合、一般式
()で表わされる化合物を製薬上許容し得る希
釈剤との混合物の形で含有させる態様を包含す
る。ここに希釈剤とは、一般式()で表わされ
る化合物以外の素材を意味し、固体、半固体、液
体あるいは摂取し得るカプセルであつてもよく、
種々のものが挙げられる:例えば賦形剤、増量
剤、結合剤、湿潤化剤、崩壊剤、界面活性剤、滑
沢剤、分散剤、緩衝剤、矯味剤、矯臭剤、色素、
香料、保存剤、溶解補助剤、溶剤、被覆剤、糖衣
剤などなど。しかしながらこれに限定されるもの
ではない。又これらは1種又はそれ以上の混合物
として使用される。このような製薬上許容し得る
希釈剤は他の薬理作用物質との混合物として使用
される場合もある。 本発明化合物による医薬は、既知のいかなる方
法で製造してもよい。例えば、活性成分を希釈剤
と混合して、例えば顆粒とし、次いでその組成物
を成形して、例えば錠剤とする。非経口投与剤は
無菌とすべきである。又必要な場合には血液と等
張とすべきである。 本発明においては、上記一般式()で表わさ
れる化合物はそれ自体肝臓疾患治療剤となり得る
ので、組成物中に活性成分は一般に0.01〜100%
(重量)含まれる。 投薬量単位の製剤とする場合、当該製剤を形成
する個々の製剤部分は互に異なつた形態にあつて
もよいし、同じであつてもよく、例えば次の形態
がしばしば採用される:錠剤、顆粒、ピル、散
剤、糖衣錠、カプセル、アンプルなど。 本発明による肝臓疾患治療剤は肝臓疾患の治療
のために人間及び動物に、その分野で通常の方法
によつて適用され得る。それは経口的に又は非経
口的に投与される。経口的投与は舌下投与を包含
する。非経口的投与は注射(例えば皮下、筋肉、
静脈注射、点滴を含む)による投与を包含する。 本発明の医薬の投与量は、対象が動物である
か、人間であるか、感受性差、年令、性別、体
重、投与方法、投与の時期、間隔、病状、体調、
医薬製剤の性質、調剤の種類、有効成分の種類な
ど種々の原因によつて変動する。 従つて下記に示す薬量の最少量より少ない量で
十分な場合もあり、またある場合には、下記の上
限薬量を超えて投与する必要の生ずることもあ
る。 なお大量投与の場合、1日数回に分けて投与す
るのが好ましい。 動物を対象として有効結果を得るためには、活
性成分として経口的投与の場合体重1Kg当り1日
に0.1〜500mg、好ましくは0.1〜25mgの範囲、非
経口的投与の場合、体重1Kg当り1日に0.01〜
250mg、好ましくは0.1〜25mgの範囲が有利であ
る。 人間を対象とする場合の有効結果を得るための
薬量は、動物での有効薬量から感受性並びに安全
性等を考慮して、例えば次の薬量範囲が有利であ
る。経口的投与の場合体重1Kg当り1日に0.1〜
250mg、好ましくは0.5〜50mg、非経口的投与の場
合、体重1Kg当り、1日に0.01〜100mg、好まし
くは0.1〜25mgである。 次に本発明の有効成分化合物の合成例を示す。 合成例 1:4−(ビス−イソプロポキシカルボ
ニル)メチレン−1,3−ジチエタン−2−カ
ルボキシリツクアシツド(化合物No.47)の合成 マロン酸ジイソプロピル3.8g(0.02モル)及
び二硫化炭素1.5g(0.02モル)の混合物を水冷
下に撹拌する。25℃以下で30%(重量)水酸化カ
リウム水溶液11.2g(0.06モル)を滴下しジチオ
レート水溶液を調製する。別にジクロロ酢酸2.6
g(0.02モル)の水溶液(水10mlを使用)を調製
し、これを先に得たジチオレート水溶液に25℃以
下で滴下し反応させる。滴下後1時間撹拌してか
ら湯浴上で40〜50℃に加温して1時間保つ。放冷
後、内容物を分液ロートにとりエーテル30mlで洗
浄する。水層を分液し6規定塩酸で中和する。生
じた油状物をエーテルで抽出し、少量の水、飽和
食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥
する。乾燥後エーテルを留去すれば粗結晶3.3g
を得る(収率52%)。これを80%含水メタノール
より再結晶すると融点(m.p.)170.2℃を有する
目的化合物を得る。 核磁気共鳴スペクトル(PMR) δCDCl3 TMSppm: 1.25(d,12H), 4.80(s,1H) 5.02(m,2H), 10.80(s,1H) このものを例えばアルカリ塩に導くには、カセ
イソーダ、カセイカリ、炭酸ソーダ、炭酸カリ等
の水溶液、アンモニア水に溶解させて水を適当な
方法で除去すればよい。 化合物No.47の化合物をカセイソーダ水溶液に溶
解させ、水を除去して、化合物No.48の化合物を得
る。この化合物は151.5−155℃で分解する。 紫外吸収スペクトル λH2O naxnm(ε): 220(6.1×103),205(7.5×103),308(2.0×104) 赤外吸収スペクトル νKBr nax.cm-1: 2980,2920,1710,1600,1440,1325,1290, 1085,960 核磁気共鳴スペクトル(PMR) δD2O TMSppm: 1.25(d,12H),4.40(broad,H2O), 4.90(s,1H),4.95(m,2H) 合成例 2:4−(ビスエトキシカルボニルメチ
レン)−1,3−ジチエタン−2カルボン酸
(化合物No.1)の合成 マロン酸ジエチル3.2g(0.02モル)、二硫化炭
素1.8gより合成例1に従つて0.02モルの反応を
おこなわせて粗結晶を得、同様に精製してm.
p.150.7℃の目的化合物0.64gを得る。 収率11%。PMR δCDCl3 TMS ppm: 1.2(t,6H), 4.15(m,4H), 5.7(s,1H) 9.35(broad s,1H) 同様の方法で化合物No.2〜No.16が合成できる。 合成例 3:4−(ビスイソプロポキシカルボニ
ルメチレン)−1,3−ジチエタン−2−カル
ボン酸メチルエステル(化合物No.17)の合成 化合物No.47 3.2g、メタノール5ml、パラトル
エンスルホン酸20mgの混合物に四塩化炭素40mlを
加え、ホツトプレート上で撹拌しつつ還流温度で
加熱しし1時間反応させる。放冷後反応混合物を
分液ロートにとり0.2N−NaOH水溶液、0.1N−
塩酸、水の順に洗浄し、無水ボウ硝で乾燥してか
ら四塩化炭素を留去すると粗結晶を得る。これを
n−ペンタンで再結晶し、m.p.69.3℃の目的物1.3
gを得る。収率39%。PMR δCDCl3 TMS ppm: 1.31(d,12H), 3.85(s,3H) 4.89(s,1H), 5.09(m,2H) 同様の方法で化合物No.18〜No.20が合成できる。 合成例 4:4−(ビスイソプロポキシカルボニ
ルメチレン)−1,3−ジチエタン−2−カル
ボン酸テトラヒドロフルフリルエステル(化合
物No.28)の合成 化合物No.47 2gにオキサリルクロリド5mlを
加え、室温で2時間撹拌した後、減圧下に過剰の
オキサリルクロリドを留去すると黄色の油状物と
してNo.47の酸クロリドが得られる。この油状物を
20mlのエーテルに溶かし氷冷下に撹拌する。別に
テトラヒドロフルフリルアルコール0.65g、トリ
エチルアミン0.65g、エーテル10mlの混合溶液を
調製し、これを先に得た酸クロリドのエーテル溶
液に滴下反応させる。滴下終了後室温で2時間撹
拌してから内容物に水を加えエーテル層を分液す
る。これを希塩酸、10%炭酸ソーダー水、水の順
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥してから
エーテルを留去すると精製の油状物が得られる。
この粗製物をシリカゲル(メルクシリカゲル
60F254)を用いるナイロンチユーブ(直径25mm)
乾式カラムクロマトグラフイーに付し酢酸エチル
−n−ヘキサン(2:5)で40cm展開し、Rf=
0.4付近のUVクエンチング部分を切断後、酢酸エ
チルで抽出し精製すると1.65gの油状物として目
的物が得られる。収率66%。n25 D 1.5390。同様
の方法で化合物No.21〜27,No.29も合成できる。 合成例 5:4−(ビスイソプロポキシカルボニ
ルメチレン)−1,3−ジチエタン−2−カル
ボン酸アニライド(化合物No.34)の合成 化合物No.47 2gより前記合成例−4と全く同
様にして酸クロリドを合成する。これを20mlのエ
ーテルに溶かし氷冷下に撹拌する。次いでアニリ
ン0.65g、トリエチルアミン1.0g、エーテル15
mlの混合物を滴下し反応させる。滴下終了後、室
温で30分撹拌してから加熱しエーテル還流温度で
3時間撹拌をつづけてから放冷し、内容物に水を
加えエーテル層を分液する。希塩酸、水の順に洗
浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥後エーテル
を留去すると粗結晶が得られる。これを酢酸エチ
ル−n−ヘキサン混合溶媒より再結晶し精製す
る。収量0.3g(収率12%)。m.p.154.6℃。 PMR δCDCl3 TMSppm: 1.30(d,12H), 4.9(s,1H), 5.0(m,2H) 7.1〜8.7(m,5H), 8.6(s,1H) 同様の方法で化合物No.30〜No.33,No.35〜No.41も
合成できる。 合成例 6:2−ブロモ−4−(ビスイソプロポ
キシカルボニルメチレン)−1,3−ジチエタ
ン−2−カルボン酸(化合物No.42)の合成 ジチエタンカルボン酸No.47 13.8gを70mlの四
塩化炭素に溶解し、NBS(N−ブロモコハク酸イ
ミド)9.4g、触媒量のBPO(過酸化ベンゾイル)
を加え、撹拌下、還流温度で12時間反応させる。
反応終了後不溶物を除去した液を、ハイポ水溶
液、水の順で洗浄してから5%カセイソーダ水溶
液を加え目的物を水層に移す。この水層を分液し
1N−塩酸で酸性とし酢酸エチルで抽出する。酢
酸エチル層を取り、乾燥後溶媒を留去するとペー
スト状として目的物11.2g(収率65.3%)を得
る。PMR δCDCl3 TMSppm: 1.33(d,12H) 5.09(m,2H), 10.3(s,1H) 合成例 7:ジイソプロピル4−ヒドロキシメチ
ル−1,3−ジチエタン−2イルマロネート
(化合物No.45)の合成 ジチエタンカルボン酸No.47 1.4gより前記合成
例4と同様にして酸クロリドを調製する。これを
テトラヒドロフラン(THF)5mlに溶かし、0
℃でLiAl(OtertBu)3・H3.3gのTHF溶液
(THF10mlを使用)へ滴下し反応させる。滴下終
了後さらに2時間0℃で撹拌を続けてから1N−
硫酸を加え反応を止める。反応混合物をクロロホ
ルム中にとり目的物を抽出し、クロロホルム層を
分液・乾燥・溶媒を留去すると結晶1.34gが得ら
れる。収率100%、m.p.98.4℃。PMR δCDCl3 TMS
ppm: 1.30(d,12H), 3.3(broad,1H), 4.1(d,2H), 4.4,(dd,1H) 5.05(m,2H) 合成例 8:ジイソプロピル4−クロロメチル−
1,3−ジチオラン−2−イリデン−2−イル
マロネート(化合物No.44)の合成 上で得たヒドロキシメチル体(No.45)1gをク
ロロホルム10mlに溶かし、塩化チオニル0.72g、
ピリジン1滴を加え室温で2日間撹拌する。つい
で反応液を氷水中に注加し全体をクロロホルムで
抽出する。クロロホルム層を分液し乾燥後
(MgSO4)、溶媒を留去し粗製の目的物を得る。
これをナイロンチユーブにつめたシリカゲル(メ
ルクシリカゲル60F254)を用いる乾式カラムクロ
マト法で精製すると油状の目的物0.5g(収率
47.2%)が得られる。 PMR δCDCl3 TMSppm: 1.30(d,12H),4.05(d,2H), 4.35(dd,1H),5.0(m,2H) 合成例 9:2−(ビスイソプロポキシカルボニ
ルメチレン)−1,3−ジチエタン−4−イル
メチルハイドロジエンサクシネート(化合物No.
46)の合成 合成例−7で得たアルコールNo.45 500mgをピリ
ジン2mlに溶かし、無水コハク酸170mgを加えて
室温で5時間撹拌し反応させた。TLCを用いて
出発物質の消失を確認してから反応混合物を氷水
に注加する。生じた油状物を酢酸エチルで抽出し
1N−塩酸で洗浄してから乾燥(MgSO4)し溶媒
を留去するとシロツプ状の目的物660mg(収率100
%)を得る。 合成例 10:ジイソプロピル4−メチル−1,3
−ジチエタン−2−イルマロネート(化合物No.
43)の合成 マロン酸ジイソプロピルエステル19.7g、二硫
化炭素8g、ジメチルスルホキシド50mlの混合物
を撹拌し氷水で5℃まで冷却しておく。これに30
gKOH溶液39gを滴下する。滴下終了後室温で
30分間撹拌してから1.1−ジブロモエタン18.8g
を滴下する。室温で2時間撹拌してから反応混合
物を氷水に注加する。生じた油状物を酢酸エチル
で抽出し、水洗・乾燥後(MgSO4)溶媒を留去
すると粗製物が得られる。これをn−ヘキサンよ
り再結晶するとm.p.81.2℃の結晶5.9g(収率20.3
%)得られる。 以下に実施例を示すが、ここで部はすべて重量
部である。配合成分の種類及び割合は種々変化さ
せることができる。 実施例 1 化合物1 10部 重質酸化マグネシウム 10部 乳 糖 80部 を均一に混合して粉末又は細粒状とし散剤とす
る。 実施例 2 化合物10 10部 合成ケイ酸アルミニウム 10部 リン酸水素カルシウム 5部 乳 糖 75部 を用いて実施例1に準じて散剤とする。 実施例 3 化合物48 50部 澱 粉 10部 乳 糖 15部 結晶セルロース 20部 ポリビニルアルコール 5部 水 30部 を均一に混合〓和後、破砕造粒して乾燥し篩別し
て顆粒剤とする。 実施例 4 実施例3で得られた顆粒剤99部にステアリン酸
カルシウム1部を混合し、圧縮成形して直径10mm
の錠剤とする。 実施例 5 化合物25 95部 ポリビニルアルコール 5部 水 30部 を用いて実施例3と同様にして顆粒剤とする。得
られた顆粒の90部に結晶セルロース10部を加えて
圧縮成形して直径8mmの錠剤とする。更にこの錠
剤に適当量のシロツプゼラチン、沈降性炭酸カル
シウムの混合懸濁液及び色素を使用して糖衣錠と
する。 実施例 6 化合物21 0.5部 非イオン界面活性剤 2.5部 生理食塩水 97部 を加温混合後滅菌して注射剤とする。 実施例 7 実施例1で得た散剤を市販のカプセル容器に充
填してカプセルとする。 試験例 1肝障害抑制効果 供試動物:dd系マウス(〓、6週令)、1群5頭 試験方法: 本発明化合物はオリーブ油に5%(重量)とな
るように懸濁させてマウス体重20mg当り0.1mlの
割合(有効成分として体重1Kg当り250mg相当)
で経口投与した。 本発明化合物のうち、化合物No.1,2,(3),
4,5,6,(7),9,10,11,12,13および48の
ナトリウム塩については上記投与以外に更に生理
的食塩水水溶液として上記同様の投薬割合で尾静
脈より注射した。 いずれの区も薬剤投与6時間後に、四塩化炭素
をオリーブ油に溶解させた形でマウス体重1Kg当
り0.05mlの割合で経口投与し、24時間後に屠殺し
採血し遠沈により得た血漿を用いてp−GPT(グ
ルタミツク−ピルビツクトランスアミナーゼ)活
性をライトマン−フランケル(Reitman−
Frankel)法により測定した。カーメン単位(K.
U.)で示す。 あわせて屠殺時のマウスの肝の肉眼観察を行な
い、肝障害の程度を次の指数でもつて評価した。 肝障害指数 肝の症状 0 健全肝 2 わずかに影響 4 明らかに障害 6 激しい障害 結 果
【表】
【表】
【表】 試験例 2肝障害抑制効果 供試動物:SD系ラツト(〓、6週令)、1群5匹 試験方法: オリーブ油に溶解した四塩化炭素を1.0ml/Kg
の割合でラツトに経口投与し、24時間後にラツト
を屠殺して血清および肝を得、s−GPT活性を
ライトマン−フランケル(Reitman−Frankel)
の方法でまた肝トリグリセライドをクロモトロー
プ酸法で各々測定した。化合物No.48は四塩化炭素
投与の6時間前に静脈内投与した。投与用量は
100mg/Kg及び250mg/Kgであつた。 結 果 化合物No.2はいずれの用量においても四塩化炭
素投与によるs−GPT及び肝トリグリセライド
の上昇を抑制し肝障害の発症を著しく抑制した。
【表】 試験例 3脂肪肝抑制作用 供試動物:SD系ラツト(〓、6週令)、1群6匹 試験方法: オリーブ油に溶解した四塩化炭素を0.5ml/Kg
の割合で、ラツトに4日間皮下投与して脂肪肝を
惹起させ、最終投与24時間後に屠殺して血清及び
肝を得た。そして血清生化学検査をテクニコンオ
ートアナライザーで実施し、肝及び血清のトリグ
リセライドをクロモトロープ酸法で測定した。 また肝の一部について常法により切片を調製し
てヘマトキシリン−エオシン染色を施して病理組
織像を調べた。 化合物No.2の化合物は毎日四塩化炭素投与直
後、3時間後及び6時間後に各々30mg/Kgの割合
で静脈内投与した。 結 果 化合物No.48は四塩化炭素による肝トリグリセラ
イドの増加、血清トリグリセライドの減少及び血
清中のGPT,GOTの上昇を各々抑制し、脂肪肝
の発症を抑制した。 また肝の病理組織所見においても四塩化炭素投
与による脂肪変性と思われる空胞化が全個体で顕
著に認められたが、化合物No.2の投与により、そ
の程度は著しく軽減され、脂肪肝の発症抑制作用
が認められた。
【表】
【表】 但し、空胞化の程度の指数は以下のような意味
を有する。 −:肝細胞の空胞化細胞質の脂肪沈着が皆無であ
る。 ±:肝細胞の空胞化あるいは細胞質内の脂肪沈着
が散見される。 +:肝細肪の空胞化あるいは細胞質内の脂肪沈着
が軽度にみられる。 :中程度の頻度で肝細胞の空胞化あるいは広範
囲に細胞質間の脂胞沈着がみられる。 :高頻度に肝細胞の空胞化がみとめられる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式(): 〔式中、 R1はハロゲン原子または水酸基で置換しても
    よい低級アルキル基、カルボキシル基およびその
    塩、カルボキシメチレンカルボニルオキシメチル
    基、COOR5基(ここでR5はアルキル基、低級ア
    ルケニル基、低級アルキニル基、未置換またはハ
    ロゲン原子またはフエノキシ基で置換されている
    ベンジル基、アルキレン基、テトラハイドロフル
    フリル基またはフルフリル基を表わす。)、
    【式】基(ここで、R6は低級アルキル基、 フエニル基、ベンジル基、チアジアゾール基、ア
    ルコキシカルボニルアルキル基、ヒドロキシアル
    キル基、ジアルキルアミノアルキル基およびその
    塩、またはジアルキルアミノ基を表わし、R7
    水素原子、低級アルキル基またはベンジル基を表
    わし、更にR6とR7は一緒になつて置換モルホリ
    ノ基またはチアゾリジン−2−チオン−3−イル
    基を表わしてもよい。)を表わし、 R2は水素原子またはハロゲン原子を表わし、
    また R3およびR4は同じか異なつて、アルキル基、
    低級アルケニル基またはアルコキシアルキル基を
    表わす。〕 で表わされる1,3−ジチエタン誘導体。 2 一般式(): 〔式中、 R1はハロゲン原子または水酸基で置換しても
    よい低級アルキル基、カルボキシル基およびその
    塩、カルボキシメチレンカルボニルオキシメチル
    基、COOR5基(ここでR5はアルキル基、低級ア
    ルケニル基、低級アルキニル基、未置換またはハ
    ロゲン原子またはフエノキシ基で置換されている
    ベンジル基、アルキレン基、テトラハイドロフル
    フリル基またはフルフリル基を表わす。)、
    【式】基(ここで、R6は低級アルキル基、 フエニル基、ベンジル基、チアジアゾール基、ア
    ルコキシカルボニルアルキル基、ヒドロキシアル
    キル基、ジアルキルアミノアルキル基およびその
    塩、またはジアルキルアミノ基を表わし、R7
    水素原子、低級アルキル基またはベンジル基を表
    わし、更にR6とR7は一緒になつて置換モルホリ
    ノ基またはチアゾリジン−2−チオン−3−イル
    基を表わしてもよい。)を表わし、 R2は水素原子またはハロゲン原子を表わし、
    また R3およびR4は同じか異なつて、アルキル基、
    低級アルケニル基またはアルコキシアルキル基を
    表わす。〕 で表わされる1,3−ジチエタン誘導体を有効成
    分として含有することを特徴とする肝臓疾患治療
    剤。
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