JPH0410932Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ◎ 産業上の利用分野 この考案は、製造ラインの塗装工程における塗
装装置に関するものである。

◎ 従来の技術 塗料・防水材・防錆材・耐火材等の塗材を建築
部材等の面にスプレーガン等を用いて塗布する
際、塗布面と交差する面に塗材を塗布しないよう
にするには、その交差する面をテープ又は紙等で
マスキングして行わなければならず、その手間や
塗材のロス等を考えると経済的でなく、ほとんど
がハケやローラー等による手作業で行われてい
る。しかし、手作業にしても人手や手間や時間が
かかり効率が悪く、そのうえ塗材が塗面の交差す
る面に廻り込む量を必要に応じて調整することは
不可能であつた。

◎ 問題点を解決する為の手段 この考案の塗装装置はスプレーガン・側面用ガ
イドローラー・駆動用エアーシリンダー等を備
え、さらに塗布面と交差する面上を移動しうるガ
イド兼用飛散防止板・ガイド兼用防止板に付着し
た塗材の回収装置を有するものである。

◎ 実施例 第１図はこの考案の装置の一例を示し、この考
案の装置２０は、たて方向駆動用エアーシリンダ
ー２１、横方向駆動用エアーシリンダー２２、ガ
イド兼用飛散防止ロール板２３、側面用前部ガイ
ドローラー２４、側面用後部ガイドローラー２
５、エアーシリンダー２６、スプレーガン２７な
どを備えている。第２図は塗布中の状態の説明
図、第３図はその側面図であつて、塗布すべき板
１は取付用亜鉛銅板２の上に取りつけられてい
る。ガイド兼用飛散防止ロール板２３は板１の端
面１１の上面１２上に接触し、側面用前部ガイド
ローラー２４は、端面１１に押し付けられ、され
に側面用ガイドローラー２５は取付鋼板２に押し
付けられる。このようなことは、例えば板を感知
した接触スイツチが出力信号を出し、その信号を
シーケンサー等で制御し、電磁弁を介し、エアー
シリンダー等を駆動して行われる。又、板の端面
へ押し付け力は、板の材質、構造によつて調節す
る。なおガイド兼用飛散防止ロール板、側面用ガ
イドローラー等を板に押し付ける手段としては、
リニアモーター、サーボメーター等を使用した駆
動系でも良い。

図で２７はスプレーガン、３は噴射された塗材
４０は端面１１上の塗材塗布面を示している。さ
らに塗装装置に対して、板１は矢印Ｒで示す方向
に相対運動を行うもので、板、装置の何れか、又
は両方のどれを移動させてもよい。

板１の強度によつて種々の材質のものを用いる
ようにする。ガイド兼用飛散防止ロール板、側面
用ガイドローラー等の接触面の材質は、例えば金
属のロールにウレタンゴム（硬度90位）を巻いた
ものなどが用いられる。

第４図はガイド兼用飛散防止ロール板２３の作
用の説明図であつて、塗材の噴霧３の内、端面１
１より上方に飛散した塗材３はロール板２３に付
着し、カキ取り板３１でかき取られ、樋３２で回
収され、上面１２上に飛散付着することはない。

第５図は板１の端面１１上の塗布面４０の概略
図であつて、この考案では塗布面と上面との隅角
部Ａの部分の塗材の廻りこみ量を調整しようとす
るもので、この考案では第６図に示す如くガイド
兼用飛散防止ロール板２３を上面１２上で端面１
１に直角に移動できるように構成されている。

第７図はその作用を示し、第７図ａはロール板
２３が図で一番右に、即ち端面１１から一番奥に
はなれている状態で以下ｂ，ｃ，ｄとなるほど順
次端面にロール板２３が近づいている状態で、
夫々塗布面４０上方のラツプ部分４１の状態の変
化を示している。４１′，４１′，４１″の順にラ
ツプ部分は小さくなつており、ｄではなくなつて
いる。

第８図はこの考案の装置の作動の理解を容易に
するために全体構造を示すもので、板１はコンベ
ア５０上をＲ方向に移動し、両側の塗布装置２０
によつて端板１１に塗布する。尚、５１はコンベ
ア駆動用モーター、５２は制御盤、５３は近接ス
イツチを夫々示す。

◎ 効果 この考案の塗装装置はこのような構成であつ
て、塗布面と交差する面上を移動しうるガイド兼
用飛散防止板は、板の面と接触させてあるので、
板のそり等があつても板への追従性が良く、塗材
の飛散を防止できるとともに、回収装置によつて
塗材のロスを激減することができる。また、ガイ
ド兼用飛散防止板は塗面と交差する面の任意の位
置に設定できる事から、塗面と交差する面への塗
材の廻り込み量を調整することができる。このよ
うにして作業を自動化する事ができ、作業効率の
高い経済的な塗装ができるようになつた。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の装置の一例の斜視図、第２
図は塗布状態の説明図、第３図は同じく側面図、
第４図はガイド兼用飛散防止ロール板の作用の説
明図、第５図は塗布面の概念図、第６図はガイド
兼用飛散防止ロール板が移動している所を示す
図、第７図ａ〜ｄはラツプ状態の変化を示す図、
第８図は全体装置を示す図である。 符号の説明、１……板、１１……端面、１２…
…上面、２……取付用亜鉛銅板、３……噴霧、２
０……塗装装置、２１……縦方向駆動用エアーシ
リンダー、２２……横方向駆動用エアーシリンダ
ー、２３……ガイド兼用飛散防止ロール板、２４
……側面用前部ガイドローラー、２５……側面用
後部ガイドローラー、２６……エアーシリンダ
ー、２７……スプレーガン、３１……塗材カキ取
り板、３２……樋。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) スプレーガン等の塗布具と被塗物が相対的に
   移動して塗布する装置において、塗布面と交差
   する面をガイドとしてその塗布具の位置決めお
   よび塗装時の飛散りを防止するガイド兼用飛散
   防止板を有することを特徴とする塗装装置。 (2) 前記のガイド兼用飛散防止板は塗布面に対し
   交差する面の任意の位置に設定できることを特
   徴とする前記実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の塗装装置。