JPH04104703U - タイヤ滑止具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 タイヤ滑止具の滑止め部材の制動性能、登坂
性能、牽引性能等の向上を図る。 【構成】 タイヤ2 の外周側に、該タイヤ2 の接地面3
を横切るように装着される滑止め部材4 を備え、この滑
止め部材4 のタイヤ接触側面と反対側の外面10と、この
外面10のタイヤ2 周方向縁部からタイヤ接地面3 に延び
る周方向側面11とが接地部とされているタイヤ滑止具に
おいて、前記滑止め部材4 の接地部の周方向側面11に凹
部12を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、氷雪路等を走行する際に、タイヤの外周側に装着して該タイヤの滑 りを防止するタイヤ滑止具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、氷雪路等においてタイヤ外周側に装着される車輌用のタイヤ滑止具とし て、タイヤの接地面を横切って且つタイヤ周方向に間隔をおいて設けられるゴム 様弾性帯状体から成る複数個の滑止め部材を備え、各滑止め部材の長手方向両端 部をタイヤの左右側部に配置されるロープに連結して成ると共に、前記滑止め部 材のタイヤ接触側面と反対側の外面と、この外面のタイヤ周方向縁部からタイヤ 接地面に延びる周方向側面とが接地部とされているものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記従来のものにあっては、滑止め部材の接地部の周方向側面は凹凸のない平 滑な面とされていて、氷雪路において雪や氷を十分にホールドすることができず 、このためスリップしやすく、制動性能、登坂性能および牽引性能等を低下させ てしまう欠点がある。

【０００４】 なお、特開昭50−147003号公報に、滑止め部材の周方向側面に突起を一体形成 し、該突起を氷雪路面にくい込ませて牽引力を増加させるものがあり、突起を氷 雪路面にくい込ませるには、該突起は硬いものでなければならず、そのためには 、滑止め部材を硬い材料で形成しなければならず、滑止め部材が弾力性に欠ける ものとなり、タイヤへの装着性が悪くなったり、また、突起を滑止め部材本体と は別個のもので形成すると、滑止め部材の製造の作業性が悪くなったりする等の 不都合が生じる。

【０００５】 そこで本考案は、前記した不都合を生じさせることなく、滑止め部材の制動性 能、登坂性能および牽引性能等の向上を図ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案が前記目的を達成するために講じた技術的手段は、タイヤ2 の外周側に 、該タイヤ2 の接地面3 を横切るように装着される滑止め部材4 を備え、この滑 止め部材4 のタイヤ接触側面と反対側の外面10と、この外面10のタイヤ2 周方向 縁部からタイヤ接地面3 に延びる周方向側面11とが接地部とされているタイヤ滑 止具において、前記滑止め部材4 の接地部の周方向側面11に凹部12を形成した点 にある。

【０００７】

【作用】

滑止め部材4 の接地部の周方向側面11部分に凹部12が形成されていることから 、該部分の剛性が低くなり、そのため、周方向側面11でも雪等を十分にホールド でき、制動、登坂、牽引性能がアップする。また、凹部12のエッジ効果によって も牽引性能等がアップする。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図１乃至図３は第１実施例 を示し、図１および図２において、タイヤ滑止具1 は、タイヤ2 の接地面3 を横 切って設けられると共にタイヤ2 の周方向に適宜間隔をおいて配置される複数個 の帯状の滑止め部材4 と、環状とされてタイヤ2 の左右両側部5 に配置されるロ ープ等から成る緊張用索条6 と、滑止め部材4 の長手方向両端部をそれぞれ索条 6 に連結する連結フック7 とを備えて構成されている。

【０００９】 前記滑止め部材4 はゴム様弾性体から形成され、タイヤ2 の接地面3 に対応す る中央部8 と、タイヤ2 の左右側部5 に対応する左右側部9 とを備えて、タイヤ 2 の外周側に適合し得るコ字形に形成されている。また、滑止め部材4 の中央部 8 のタイヤ接触側面と反対側の外面10と、この外面10のタイヤ2 周方向両縁部か らタイヤ接地面3 に延びる周方向側面11とは接地部とされている。そして、前記 周方向側面11は、図３に示すように、外方突出状の弯曲面とされると共に、矩形 状の凹部12が滑止め部材4 の長手方向に間隔をおいて複数個（図例では３個）形 成されていて、該凹部12によって、氷雪路面を十分にホールドすることができ、 制動、登坂、牽引性能がアップする。なお、前記周方向側面11は、図４に示すよ うに、平坦面に形成されていてもよい。また、滑止め部材4 の左右側部9 の周方 向側面13には凹部は形成されておらず、これは左右側部9 のねじれ剛性と高く維 持して、車輌走行中における滑止め部材4 のねじれを防止するためである。

【００１０】 図５は第２実施例を示し、凹部12が円形状とされて、滑止め部材4 の長手方向 に多数個設けられている。 図６は第３実施例を示し、凹部12は溝状とされて滑止め部材4 の長手方向に亘 って形成されると共に、該凹部12に交差する滑止め部材4 厚さ方向の溝14が複数 個形成されている。

【００１１】

【考案の効果】

本考案によれば、滑止め部材4 の接地部の周方向側面11部分に凹部12が形成さ れていることから、該部分の剛性が低くなり、そのため、周方向側面11でも雪、 氷等を十分にホールドでき、制動、登坂、牽引性能をアップできる。また、凹部 12のエッジ効果によっても牽引性能のアップが期待できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例を示す滑止具の一部の斜視図であ
る。

【図２】滑止具をタイヤに装着した状態の側面図であ
る。

【図３】図１のＡ−Ａ線矢視断面図である。

【図４】図１のＡ−Ａ線矢視断面に相当する断面図であ
る。

【図５】第２実施例を示す滑止め部材の斜視図である。

【図６】第３実施例を示す滑止め部材の斜視図である。

【符号の説明】

2 タイヤ 3 接地面 4 滑止め部材 10 外面 11 周方向側面 12 凹部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 タイヤ(2) の外周側に、該タイヤ(2) の
   接地面(3) を横切るように装着される滑止め部材(4) を
   備え、この滑止め部材(4) のタイヤ接触側面と反対側の
   外面(10)と、この外面(10)のタイヤ(2) 周方向縁部から
   タイヤ接地面(3) に延びる周方向側面(11)とが接地部と
   されているタイヤ滑止具において、前記滑止め部材(4)
   の接地部の周方向側面(11)に凹部(12)を形成したことを
   特徴とするタイヤ滑止具。