JP3032160U - 車両用滑止め部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイヤ外周面および両側面への密着または密
接性を高め、路面に対するグリップ強度を増加し、安定
走行が得られることを目的とする。 【解決手段】 ゴムあるいは合成樹脂等の弾性体によっ
てタイヤの外周面および両側面に適合し得る内側形状と
所要巾をもって形成される車両用滑止め部材であって、
前記車両用滑止め部材のタイヤ両側面に適合し得る内側
面および外側面に断面波状に連続する凹凸条部を設けた
こと、また接地面部の両端部に横滑り防止用突起を一体
に設けたこと、さらにタイヤ両側面に適合し得る両内側
面および前記内側面に対応する両外側面に設けた断面波
状に連続する凹凸条部を、一方の凸条部に対し、他方の
凹条部が位置する如く対応して設けたことを特徴とする
ものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、降雪の日などの際に車両のタイヤに滑止めとして装着する滑止め具 に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の車両用滑止め部材として、例えば特公昭４５−１８００３号公 報、特公昭５７−５３２０２号公報、実公平３−２２００９号公報の如きものが 公知である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記従来技術の場合は、いずれも滑止め部材の両内側面および外側 面は等厚の単なる平面体状からなるものであったため、滑止め部材をタイヤに装 着した際に前記滑止め部材の両内側面とタイヤ両側面とのなじみ（当接状態）が 悪く、前記滑止め部材がタイヤに密着せず、走行中に滑止め部材が捩じれてしま い、往々にして破損してしまう等の問題点があったとともに、前記滑止め部材の 接地面部の両端部に横滑り防止用の突起もないため、タイヤが横滑りを起す等の 問題点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記課題を解決することを目的とし、ゴムあるいは合成樹脂等の弾 性体によってタイヤの外周面および両側面に適合し得る内側形状と所要巾をもっ て形成される車両用滑止め部材であって、前記車両用滑止め部材のタイヤ両側面 に適合し得る内側面および外側面に断面波状に連続する凹凸条部を設けたこと、 また接地面部の両端部に横滑り防止用突起を一体に設けたこと、さらにタイヤ両 側面に適合し得る両内側面および前記内側面に対応する両外側面に設けた断面波 状に連続する凹凸条部を、一方の凸条部に対し、他方の凹条部が位置する如く対 応して設けたことを特徴とするものである。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態を図１乃至図５によって詳細に説明する。 図１は本考案の横滑り防止用突起を設けた場合の斜視図、図２は同裏側斜視図 、図３はタイヤへ取付けた状態の一例を示す縦断面図、図４はロープとの結合状 態を示す斜視図、図５は横滑り防止用突起を設けない場合の斜視図である。

【０００６】 各図において、１は滑止め部材であって、ゴムや合成樹脂等の弾性体を使用し 、あらかじめタイヤＡの外周面Ｂおよび両側面Ｃに適合し得るように内側形を折 曲形成した所要巾からなるものである。なお、前記滑止め部材１は、非使用時は 平板状となっており、使用時にのみこれをタイヤＡの外周面Ｂおよび両側面Ｃに 沿って折曲げ装着するようにしたものでもよく、またその形状もＩ状、Ｘ状等い ずれのものでもよい。２は前記滑止め部材１の両内側面、３は両外側面、４は接 地面部である。５は前記両内側面２に設けた断面波状に連続する凹凸条部、６は 前記両外側面３に設けた断面波状に連続する凹凸条部、７は前記接地面部４の両 側端部に設けた横滑り防止用突起である。８はスパイク、９は滑止め部材１をロ ープ１０の取付金具１１に取付けるための係合孔である。

【０００７】 なお前記滑止め部材１には図示してないが破断防止用の適宜芯部材が一体にモ ールドされていることは勿論のことであり、また前記滑止め部材１をタイヤＡに 装着する手段は本実施例に限定されるものではない。

【０００８】 次に作用について説明する。滑止め部材１は図３示のようにタイヤＡに装着さ れるものであるが、この場合前記滑止め部材１の両内側面２と両外側面３にはそ れぞれ断面波状に連続する凹凸条部５および６が設けられているため、前記滑止 め部材１の両内側面２はタイヤＡの外周面Ｂの両側終端部から両側面Ｃへかけて の角部および前記両側面Ｃに沿って容易に折曲げられ、前記タイヤＡと密着状態 または密接状態となるので、車両走行時におけるタイヤＡの変形に際しても前記 滑止め部材１は充分に対応してタイヤＡから大きく離間することがなく、車両の 走行は安定して行われるものである。またタイヤＡが横滑りを生ずるような場合 は、前記滑止め部材１の接地面部４の両側端部に設けられた横滑り防止用突起７ が作用してタイヤＡの横滑りは防止されるものである。

【０００９】

【考案の効果】

本考案によれば、ゴムあるいは合成樹脂等の弾性体によってタイヤの外周面お よび両側面に適合し得る内側形状と所要巾をもって形成される車両用滑止め部材 であって、前記車両用滑止め部材のタイヤ両側面に適合し得る内側面および外側 面に断面波状に連続する凹凸条部を設けたこと、また接地面部の両端部に横滑り 防止用突起を一体に設けたこと、さらにタイヤ両側面に適合し得る両内側面およ び前記内側面に対応する両外側面に設けた断面波状に連続する凹凸条部を、一方 の凸条部に対し、他方の凹条部が位置する如く対応して設けたものであるから、 タイヤ装着時における滑止め部材の内側面は、前記滑止め部材の両内側面および 前記内側面に対応する両外側面に設けた断面波状に連続する凹凸条部によりタイ ヤの外周面の両側終端部から両側面へかけての角部および前記両側面に沿って容 易に折曲げられ、前記タイヤと密着状態または密接状態となるので、車両走行時 におけるタイヤの変形に対して充分に対応し得、タイヤから大きく離間するよう なことがなく、従って路面に対するグリップが強くなり駆動力が増加し、車両の 走行は安定して行われるものであるとともに、滑止め部材自体も車両の走行中に 捩れて破損されるような惧れもないものである。 さらに本考案においては滑止め部材の接地面部の両側端部に横滑り防止用突起 を設けることにより、タイヤの横滑りを防止することができるものであり、また 前記滑止め部材の両内側面および両外側面に設けた断面波状に連続する凹凸条部 を、一方の凸条部に対し、他方の凹条部が位置する如く対応して設けたので、前 記断面波状に連続する凹凸条部の折曲を容易に、しかも強度を強く維持すること ができる等、種々の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の横滑り防止用突起を設けた場合の斜視
図である。

【図２】同裏側斜視図である。

【図３】本考案のタイヤへ取付けた状態の一例を示す縦
断面図である。

【図４】本考案のロープとの結合状態を示す斜視図であ
る。

【図５】本考案の横滑り防止用突起を設けない場合の斜
視図である。

【符号の説明】

１ 滑止め部材 ２ 両内側面 ３ 両外側面 ４ 接地面部 ５ 凹凸条部 ６ 凹凸条部 ７ 横滑り防止用突起 ８ スパイク ９ 係合孔 １０ ロープ １１ 取付金具 Ａ タイヤ Ｂ 外周面 Ｃ 両側面

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ゴムあるいは合成樹脂等の弾性体によっ
   てタイヤの外周面および両側面に適合し得る内側形状と
   所要巾をもって形成される車両用滑止め部材であって、
   前記車両用滑止め部材のタイヤ両側面に適合し得る内側
   面および外側面に断面波状に連続する凹凸条部を設けた
   ことを特徴とする車両用滑止め部材。
2. 【請求項２】 請求項１記載の車両用滑止め部材におい
   て、接地面部の両端部に横滑り防止用突起を一体に設け
   たことを特徴とする車両用滑止め部材。
3. 【請求項３】 請求項１，２記載の車両用滑止め部材に
   おいて、タイヤ両側面に適合し得る両内側面および前記
   内側面に対応する両外側面に設けた断面波状に連続する
   凹凸条部を、一方の凸条部に対し、他方の凹条部が位置
   する如く対応して設けたことを特徴とする車両用滑止め
   部材。