JPH038017Y2 - - Google Patents
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- JPH038017Y2 JPH038017Y2 JP4878484U JP4878484U JPH038017Y2 JP H038017 Y2 JPH038017 Y2 JP H038017Y2 JP 4878484 U JP4878484 U JP 4878484U JP 4878484 U JP4878484 U JP 4878484U JP H038017 Y2 JPH038017 Y2 JP H038017Y2
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Description
【考案の詳細な説明】
本考案は高圧配電線路における絶縁電線の断線
防止装置に関するものであり、特に配電線路の絶
縁階級を実質的に低下させることなく確実に断線
防止が行えるようにした新規な断線防止装置を提
案しようとするものである。
防止装置に関するものであり、特に配電線路の絶
縁階級を実質的に低下させることなく確実に断線
防止が行えるようにした新規な断線防止装置を提
案しようとするものである。
最近の高圧配電線路は芯線とその周囲を覆う絶
縁被覆とからなる絶縁電線を使用している。そし
てその絶縁電線2は普通第1図に示すように、腕
金8に取り付けた高圧ピン碍子3の碍子体4の頭
部5に対しバインド線、巻付グリツプ、クランプ
金具の支持金具6によつて支持固定されている。
これを電気的な等価回路で示すと第2図のように
なる。
縁被覆とからなる絶縁電線を使用している。そし
てその絶縁電線2は普通第1図に示すように、腕
金8に取り付けた高圧ピン碍子3の碍子体4の頭
部5に対しバインド線、巻付グリツプ、クランプ
金具の支持金具6によつて支持固定されている。
これを電気的な等価回路で示すと第2図のように
なる。
ただし、2bは絶縁電線の芯線、6は支持金
具、Eはアース、C1は芯線一支持金具間の静電
容量、C2は高圧ピン碍子の碍子表面の対地静電
容量を各々示す。ところでこのように支持金具で
もつて碍子体の頭部に絶縁電線を支持固定する支
持装置においては線路に雷サージhが侵入し異常
の過電圧が印加されると上記静電容量C1,C2の
関係がC1》C2にあるため、同過電圧の大部分が
C2に加わりピン7と支持金具6間で閃絡し、支
持金具の両側の末端からそれぞれ外側に(碍子を
中心にして左右電線に沿つて)沿面ストリーマg
が進展し、絶縁被覆2aのどこかの弱点部2a'で
電線の絶縁破壊が起こり、その絶縁破壊点で続流
が固定して流れそのアーク熱により電線2が断線
したり碍子体4が偏熱破壊したりする。そして上
記のように一度断線を生じると故障区間の発見乃
び復旧に長時間を要するため停電時間が長くな
り、かつ断線した電線が充電状態のままで放置さ
れて公象災害を招いたりする恐れがある。
具、Eはアース、C1は芯線一支持金具間の静電
容量、C2は高圧ピン碍子の碍子表面の対地静電
容量を各々示す。ところでこのように支持金具で
もつて碍子体の頭部に絶縁電線を支持固定する支
持装置においては線路に雷サージhが侵入し異常
の過電圧が印加されると上記静電容量C1,C2の
関係がC1》C2にあるため、同過電圧の大部分が
C2に加わりピン7と支持金具6間で閃絡し、支
持金具の両側の末端からそれぞれ外側に(碍子を
中心にして左右電線に沿つて)沿面ストリーマg
が進展し、絶縁被覆2aのどこかの弱点部2a'で
電線の絶縁破壊が起こり、その絶縁破壊点で続流
が固定して流れそのアーク熱により電線2が断線
したり碍子体4が偏熱破壊したりする。そして上
記のように一度断線を生じると故障区間の発見乃
び復旧に長時間を要するため停電時間が長くな
り、かつ断線した電線が充電状態のままで放置さ
れて公象災害を招いたりする恐れがある。
それゆえ、このような雷サージによる絶縁電線
の断線事故防止策は極めて重要な問題であり、現
に一部の高圧配電線路においてはアークホーンを
取り付けたり、あるいはアークホーンと電圧非直
線性を有する限流電子とを直列継続した限流ホー
ンを取り付けたりして対策が講じられそれなりの
効果を上げている。
の断線事故防止策は極めて重要な問題であり、現
に一部の高圧配電線路においてはアークホーンを
取り付けたり、あるいはアークホーンと電圧非直
線性を有する限流電子とを直列継続した限流ホー
ンを取り付けたりして対策が講じられそれなりの
効果を上げている。
しかしながら上記のアークホーン(限流ホーン
を含めて)方式は依然として大きな問題がある。
を含めて)方式は依然として大きな問題がある。
即ち、高圧ピン碍子にアークホーンを取付ける
ようにした上記のアークホーン方式は、高圧ピン
碍子の充電部(碍子体の頭部に支持する絶縁電線
側)とアース側(ピンないしは腕金側)の両方な
いしはそ内の一方に取付けたアークホーンによつ
て放電ギヤツプを形成し、この放電ギヤツプを経
て高圧配電線路に侵入する雷サージ等の異常電圧
を大地(アース)に放電する方式であるが、かか
る方式においては異常電圧の侵入時、上記放電ギ
ヤツプを経て大地に適確に放電できるようにその
放電ギヤツプの放電開始電圧をピン碍子の閃絡電
圧値(バインド線とピンないしは腕金間の閃絡電
圧値)に対して一段と低く設定している。
ようにした上記のアークホーン方式は、高圧ピン
碍子の充電部(碍子体の頭部に支持する絶縁電線
側)とアース側(ピンないしは腕金側)の両方な
いしはそ内の一方に取付けたアークホーンによつ
て放電ギヤツプを形成し、この放電ギヤツプを経
て高圧配電線路に侵入する雷サージ等の異常電圧
を大地(アース)に放電する方式であるが、かか
る方式においては異常電圧の侵入時、上記放電ギ
ヤツプを経て大地に適確に放電できるようにその
放電ギヤツプの放電開始電圧をピン碍子の閃絡電
圧値(バインド線とピンないしは腕金間の閃絡電
圧値)に対して一段と低く設定している。
つまりアークホーンの取付けにより充電部側と
アース側が接近して同ホーン(放電ギヤツプ)の
部分が絶縁上の弱点部になる。したがつてピン碍
子が持つ本来(アークホーンを取付ない状態)の
絶縁強度が発揮できず、どうしても高圧配電線路
の絶縁低下が避けられないと言う重大な問題があ
つた。本案はかかる問題を解決するために提案す
る新規な断線防止装置に関するもので、碍子体の
頭部にバインド線あるいは巻付グリツプ等の支持
金具により絶縁電線を支持固定しその碍子体を同
碍子体に固着したピンによりアース側の腕金に取
付固定してなる高圧配電線路における絶縁電線の
支持装置において、上記支持金具の末端の近傍の
絶縁電線には同電線に対し外周面を絶縁モールド
してなる電圧非直線性を有する限流電子を取り付
け、而も同素子の一方の端面に密接する充電側電
極を上記絶縁電線の芯線に電気的に接続しまた同
素子の他方の端面に密接する非充電側電極を上記
支持金具に対し若干の絶縁距離を保つて対向させ
ると共に、さらに上記限流電子の外周を覆うよう
に上記絶縁電線に対し密着して気密的に取り付け
た絶縁カバーには上記支持金具と非充電側電極と
の間に介在する中間電極を設けたことを特徴とす
る絶縁電線の断線防止装置にある。
アース側が接近して同ホーン(放電ギヤツプ)の
部分が絶縁上の弱点部になる。したがつてピン碍
子が持つ本来(アークホーンを取付ない状態)の
絶縁強度が発揮できず、どうしても高圧配電線路
の絶縁低下が避けられないと言う重大な問題があ
つた。本案はかかる問題を解決するために提案す
る新規な断線防止装置に関するもので、碍子体の
頭部にバインド線あるいは巻付グリツプ等の支持
金具により絶縁電線を支持固定しその碍子体を同
碍子体に固着したピンによりアース側の腕金に取
付固定してなる高圧配電線路における絶縁電線の
支持装置において、上記支持金具の末端の近傍の
絶縁電線には同電線に対し外周面を絶縁モールド
してなる電圧非直線性を有する限流電子を取り付
け、而も同素子の一方の端面に密接する充電側電
極を上記絶縁電線の芯線に電気的に接続しまた同
素子の他方の端面に密接する非充電側電極を上記
支持金具に対し若干の絶縁距離を保つて対向させ
ると共に、さらに上記限流電子の外周を覆うよう
に上記絶縁電線に対し密着して気密的に取り付け
た絶縁カバーには上記支持金具と非充電側電極と
の間に介在する中間電極を設けたことを特徴とす
る絶縁電線の断線防止装置にある。
以下本案の実施例を第3図乃至第6図によつて
具体的に説明する。第3図中1は周知の絶縁電線
支持装置を示すもので絶縁電線2を高圧ピン碍子
3の碍子体4の頭部5に対しバインド線あるいは
巻付グリツプ等の支持金具6により支持固定しそ
の碍子体を同碍子体に固着したピン7を介してア
ースした腕金8にナツト9により取り付けたもの
である。
具体的に説明する。第3図中1は周知の絶縁電線
支持装置を示すもので絶縁電線2を高圧ピン碍子
3の碍子体4の頭部5に対しバインド線あるいは
巻付グリツプ等の支持金具6により支持固定しそ
の碍子体を同碍子体に固着したピン7を介してア
ースした腕金8にナツト9により取り付けたもの
である。
10は電位傾度が大きい上記支持金具6の末端
6aの近傍の絶縁電線2に取り付けた本案の断線
防止装置を示すもので、絶縁電線の絶縁被覆2a
の外周に沿つて取り付けができるように防止装置
の主要部分の限流電子11はその断面が略馬蹄形
に形成されている、限流電子11は炭化硅素SiC
や酸化亜鉛ZnO等の材料からなりそのすぐれた電
圧非直線性により放電に伴う商用周波の続流を阻
止(遮断)する機能を持つ、12はアルミ等の金
属溶射を施した限流電子の一方の端面11aに電
気的に密接する非充電側の電極であり同電極には
同電極と接続し、その先端を前方に突出させた補
助電極片13をそなえこの補助電極片13を上記
支持金具6の末端6aに対し若干の絶縁距離(本
案の実施例では支持金具の末端から20mm程度の距
離を云う)を保つて対向させている。
6aの近傍の絶縁電線2に取り付けた本案の断線
防止装置を示すもので、絶縁電線の絶縁被覆2a
の外周に沿つて取り付けができるように防止装置
の主要部分の限流電子11はその断面が略馬蹄形
に形成されている、限流電子11は炭化硅素SiC
や酸化亜鉛ZnO等の材料からなりそのすぐれた電
圧非直線性により放電に伴う商用周波の続流を阻
止(遮断)する機能を持つ、12はアルミ等の金
属溶射を施した限流電子の一方の端面11aに電
気的に密接する非充電側の電極であり同電極には
同電極と接続し、その先端を前方に突出させた補
助電極片13をそなえこの補助電極片13を上記
支持金具6の末端6aに対し若干の絶縁距離(本
案の実施例では支持金具の末端から20mm程度の距
離を云う)を保つて対向させている。
なおこの場合補助電極片に代わつて上記非充電
側電極の一部を前方へ突出形成してそれを支持金
具に対向させてもよい。15は同じく金属溶射さ
れた限流電子11の他方の端面11bに電気的に
密接する充電側電極であり、取付時、絶縁電線の
絶縁被覆2aを突き破つて芯線2bに接続する針
形状の接触部15aを内方に突出形成している。
16は非充電側電極12に接続する補助電極片1
3および上記充電、非充電側の両電極15,12
と限流電子11との外周面を一体に絶縁モールド
してなるエポキシ樹脂あるいはノリル樹脂等の絶
縁物であり、この絶縁物には下方に突出形成して
なる連結部16aと同部に設けた連結穴16bを
一端に、また電線の被覆外周に沿つて密着するよ
うにした電線当接部16cを中央に、さらに側方
へ突出形成した締付部16dを他端にそれぞれそ
なえている。15aは電線当接部16cの中央に
位置し内方に向かつて絶縁物16より突出する充
電側電極の接触部、17は取付部にインサートさ
れたナツトを示す。また18は一端が上記絶縁物
の連結部16aに支持ピン19によつて軸着され
たエポキシ樹脂などからなる断面形状が略長方形
の押着体であり、上記絶縁物の電線当接部16c
に対向する位置には凹状の電線当接部18aを形
成するほか、他端にはナツト20をインサートし
ている。
側電極の一部を前方へ突出形成してそれを支持金
具に対向させてもよい。15は同じく金属溶射さ
れた限流電子11の他方の端面11bに電気的に
密接する充電側電極であり、取付時、絶縁電線の
絶縁被覆2aを突き破つて芯線2bに接続する針
形状の接触部15aを内方に突出形成している。
16は非充電側電極12に接続する補助電極片1
3および上記充電、非充電側の両電極15,12
と限流電子11との外周面を一体に絶縁モールド
してなるエポキシ樹脂あるいはノリル樹脂等の絶
縁物であり、この絶縁物には下方に突出形成して
なる連結部16aと同部に設けた連結穴16bを
一端に、また電線の被覆外周に沿つて密着するよ
うにした電線当接部16cを中央に、さらに側方
へ突出形成した締付部16dを他端にそれぞれそ
なえている。15aは電線当接部16cの中央に
位置し内方に向かつて絶縁物16より突出する充
電側電極の接触部、17は取付部にインサートさ
れたナツトを示す。また18は一端が上記絶縁物
の連結部16aに支持ピン19によつて軸着され
たエポキシ樹脂などからなる断面形状が略長方形
の押着体であり、上記絶縁物の電線当接部16c
に対向する位置には凹状の電線当接部18aを形
成するほか、他端にはナツト20をインサートし
ている。
21は締付用ビス、22はEPT等のゴムある
いはポリエチレン等の合成樹脂により形成された
一端が上下に開閉する絶縁カバーであり、限流電
子11を絶縁電線に取り付けたあとその外周を覆
うようにして絶縁電線2に取り付けるもので、取
り付けに際しては雨水がカバー内に侵入しないよ
うに絶縁電線の被覆外周と密接する両端の電線挿
入部22a,22aと、カバーの接合部22bと
に粘着材、接着材、自己融着材等のシール材23
を塗布している。
いはポリエチレン等の合成樹脂により形成された
一端が上下に開閉する絶縁カバーであり、限流電
子11を絶縁電線に取り付けたあとその外周を覆
うようにして絶縁電線2に取り付けるもので、取
り付けに際しては雨水がカバー内に侵入しないよ
うに絶縁電線の被覆外周と密接する両端の電線挿
入部22a,22aと、カバーの接合部22bと
に粘着材、接着材、自己融着材等のシール材23
を塗布している。
24は支持金具6と非充電側電極12間に介在
するように絶縁カバー22の前面22cつまり支
持金具と対向する側に設けた中間電極であり2片
からなる同電極はカバーの内外に金属鋲25によ
つて止着されている。
するように絶縁カバー22の前面22cつまり支
持金具と対向する側に設けた中間電極であり2片
からなる同電極はカバーの内外に金属鋲25によ
つて止着されている。
なお、上記構成の断線防止装置を既設あるい
は、新設の絶縁電線支持装置に取り付けるには、
締付部側の締付用ビス21を緩めていつたん取り
外したのち連結側を軸として締付部側を開きこれ
より絶縁電線を嵌入させ、絶縁物と押着体の両電
線当接部を同電線の外周の上下に密着させながら
上記取り外した取付ビスを再度ナツトに螺入して
締付部側を締め付けるもので、この締付時充電側
電極の接触部により電線の絶縁被覆が突き破られ
て同電極と電線の芯線が電気的ならびに機械的に
接続される。そしてこのあと絶縁物の外側から絶
縁カバーを被ぶせシール材を塗布してこれを絶縁
被覆の外周に密着させて取付作業は終了する。
は、新設の絶縁電線支持装置に取り付けるには、
締付部側の締付用ビス21を緩めていつたん取り
外したのち連結側を軸として締付部側を開きこれ
より絶縁電線を嵌入させ、絶縁物と押着体の両電
線当接部を同電線の外周の上下に密着させながら
上記取り外した取付ビスを再度ナツトに螺入して
締付部側を締め付けるもので、この締付時充電側
電極の接触部により電線の絶縁被覆が突き破られ
て同電極と電線の芯線が電気的ならびに機械的に
接続される。そしてこのあと絶縁物の外側から絶
縁カバーを被ぶせシール材を塗布してこれを絶縁
被覆の外周に密着させて取付作業は終了する。
このように構成されたものにおいて、雷サージ
が侵入しその衝撃過電圧が少なくとも高圧ピン碍
子の閃絡電圧より大きければ碍子体4の頭部の支
持金具6とアース側のピン7ないしは腕金8間で
閃絡する。そして非充電側電極12に接続する補
助電極13からストリーマが絶縁電線2の絶縁被
覆2aに沿つて伸びそれが中間電極24に達し、
さらに同電極24を介して支持金具6に到達する
と、絶縁電線2の芯線2b−充電側電極15−限
流電子11−非充電側電極12・補助電極13−
中間電極24−絶縁電線2の絶縁被覆2a−支持
金具6−碍子体4の沿面4a−ピン7ないしは腕
金8の放電経路が形成され、雷サージは速やかに
大地に逃がされる。そして同時にこの放電経路に
は上記のごとく限流素子11が直列に介在されて
いるため同素子により商用周波の続流が阻止(遮
断)されるため、従来発生していたような続流ア
ークによる絶縁電線の断線事故を確実に防止する
ことができる。なお、上記の場合は絶縁電線(芯
線)に正(プラス)の極性の異常電圧が印加され
た場合の動作を説明したが、逆に絶縁電線に負
(マイナス)の極性の電圧が印加された場合にも、
まずピン7ないしは腕金8と支持金具6との間で
閃絡し、そしてストリーマが非充電側電極12に
接続する補助電極13から絶縁電線2の絶縁被覆
2aに沿つて伸び中間電極24に達し、さらに同
電極13を介して支持金具6に到達すると、ピン
7ないしは腕金8−碍子体4の沿面4a−支持金
具6(バインド線)−絶縁電線の絶縁被覆2a−
中間電極24−補助電極13・非充電側電極12
−限流電子10−充電側電極11−絶縁電線の芯
線2bの放電経路が形成され同経路により雷サー
ジ(放電電流)が大地に逃がされる。
が侵入しその衝撃過電圧が少なくとも高圧ピン碍
子の閃絡電圧より大きければ碍子体4の頭部の支
持金具6とアース側のピン7ないしは腕金8間で
閃絡する。そして非充電側電極12に接続する補
助電極13からストリーマが絶縁電線2の絶縁被
覆2aに沿つて伸びそれが中間電極24に達し、
さらに同電極24を介して支持金具6に到達する
と、絶縁電線2の芯線2b−充電側電極15−限
流電子11−非充電側電極12・補助電極13−
中間電極24−絶縁電線2の絶縁被覆2a−支持
金具6−碍子体4の沿面4a−ピン7ないしは腕
金8の放電経路が形成され、雷サージは速やかに
大地に逃がされる。そして同時にこの放電経路に
は上記のごとく限流素子11が直列に介在されて
いるため同素子により商用周波の続流が阻止(遮
断)されるため、従来発生していたような続流ア
ークによる絶縁電線の断線事故を確実に防止する
ことができる。なお、上記の場合は絶縁電線(芯
線)に正(プラス)の極性の異常電圧が印加され
た場合の動作を説明したが、逆に絶縁電線に負
(マイナス)の極性の電圧が印加された場合にも、
まずピン7ないしは腕金8と支持金具6との間で
閃絡し、そしてストリーマが非充電側電極12に
接続する補助電極13から絶縁電線2の絶縁被覆
2aに沿つて伸び中間電極24に達し、さらに同
電極13を介して支持金具6に到達すると、ピン
7ないしは腕金8−碍子体4の沿面4a−支持金
具6(バインド線)−絶縁電線の絶縁被覆2a−
中間電極24−補助電極13・非充電側電極12
−限流電子10−充電側電極11−絶縁電線の芯
線2bの放電経路が形成され同経路により雷サー
ジ(放電電流)が大地に逃がされる。
つまり、印加される異常電圧の向き(極性)が
正であつても負であつても雷サージ(放電電流)
の流れる向きが逆になるだけで、同じ放電経路で
もつて大地に放電されることになる。ただし厳密
に言えば本装置においては、非充電側電極12に
接続する補助電極13の先端がエツジ状になつて
いるため正(プラス)極性の場合の方が同電極1
3からのストリーマの伸びが大きくなり、同電極
13と支持金具6(バインド線)間が閃絡しやす
くなる。したがつて、絶縁電線2の正極性の電圧
が印加された方が負極性の場合に比べて電極12
からのストリーマの伸びが大きいために若干閃絡
する電圧の値が小さくなる傾向にある。なお、本
案の断線防止装置はその実施形態が、 イ ゴムまたは合成樹脂からなるシート状あるい
はパイプ状の絶縁補強体を碍子体の取り付け部
付近の絶縁電線の外周に密着して同電線の絶縁
電線が雷サージにより防止装置により先に絶縁
破壊しないようにすること。
正であつても負であつても雷サージ(放電電流)
の流れる向きが逆になるだけで、同じ放電経路で
もつて大地に放電されることになる。ただし厳密
に言えば本装置においては、非充電側電極12に
接続する補助電極13の先端がエツジ状になつて
いるため正(プラス)極性の場合の方が同電極1
3からのストリーマの伸びが大きくなり、同電極
13と支持金具6(バインド線)間が閃絡しやす
くなる。したがつて、絶縁電線2の正極性の電圧
が印加された方が負極性の場合に比べて電極12
からのストリーマの伸びが大きいために若干閃絡
する電圧の値が小さくなる傾向にある。なお、本
案の断線防止装置はその実施形態が、 イ ゴムまたは合成樹脂からなるシート状あるい
はパイプ状の絶縁補強体を碍子体の取り付け部
付近の絶縁電線の外周に密着して同電線の絶縁
電線が雷サージにより防止装置により先に絶縁
破壊しないようにすること。
ただしこの場合絶縁補強体は支持金具の末端
よりさらに外側に迄位置するように長いものを
使用すること。
よりさらに外側に迄位置するように長いものを
使用すること。
ロ 断線防止装置を支持金具の一方の末端だけで
なく両方の末端の近傍の絶縁電線に対し取り付
けること。
なく両方の末端の近傍の絶縁電線に対し取り付
けること。
ハ 限流素子に密接する充電側電極15を絶縁電
線の芯線2bに接続する場合、放電によつて始
めて接続するように若干のギヤツプをもうけて
接続したり、あるいは、取付部付近の絶縁被覆
をあらかじめ一部剥がして接続すること。
線の芯線2bに接続する場合、放電によつて始
めて接続するように若干のギヤツプをもうけて
接続したり、あるいは、取付部付近の絶縁被覆
をあらかじめ一部剥がして接続すること。
ニ 6KVの高圧配電線路に限定されることなく
特高用の電線路に使用すること。ただし絶縁電
線を使用していること。
特高用の電線路に使用すること。ただし絶縁電
線を使用していること。
等によつても本案の技術思想が具現化できるこ
とは当然理解できることである。
とは当然理解できることである。
以上のように本案の断線防止装置は、碍子体の
頭部にバインド線あるいは巻付グリツプ等の支持
金具により絶縁電線を支持固定しその碍子体を同
碍子体に固着したピンによりアース側の腕金に取
り付け固定してなる高圧配電線路における絶縁電
線の支持装置において上記支持金具の末端の近傍
の絶縁電線には同電線に対し外周面を絶縁モード
してなる電圧非直線性を有する限流素子を取り付
け、而も同素子の一方の端面に密接する充電側電
極を上記絶縁電線の芯線に電気的に接続し、また
同素子の他方の端面に密接する非充電側電極を上
記支持金具に対し若干の絶縁距離を保つて対向さ
せると共に、さらに上記限流素子の外周を覆うよ
うに上記絶縁電線に対し密着して気密的に取り付
けた絶縁カバーには上記支持金具と非充電側電極
との間に介在する中間電極を設けた構成からな
り、雷サージが侵入してきてもこれを限流素子を
介してアースに速やかに放電し、同時に続流を同
素子によつて阻止(遮断)するため従来みられた
ような続流アークによる絶縁電線の断線事故が確
実に防止できるのは勿論のこと、同防止装置の取
り付けは電線支持装置の高圧ピン碍子電線、支持
金具を動かしたりすることなくそのまま利用(使
用)し、その支持金具の末端の近傍の絶縁電線に
対し取り付けるため、既設、新設のいかんを問わ
ずこの種の電線支持装置に広くかつ、簡単に取り
付けが行える特長がある。
頭部にバインド線あるいは巻付グリツプ等の支持
金具により絶縁電線を支持固定しその碍子体を同
碍子体に固着したピンによりアース側の腕金に取
り付け固定してなる高圧配電線路における絶縁電
線の支持装置において上記支持金具の末端の近傍
の絶縁電線には同電線に対し外周面を絶縁モード
してなる電圧非直線性を有する限流素子を取り付
け、而も同素子の一方の端面に密接する充電側電
極を上記絶縁電線の芯線に電気的に接続し、また
同素子の他方の端面に密接する非充電側電極を上
記支持金具に対し若干の絶縁距離を保つて対向さ
せると共に、さらに上記限流素子の外周を覆うよ
うに上記絶縁電線に対し密着して気密的に取り付
けた絶縁カバーには上記支持金具と非充電側電極
との間に介在する中間電極を設けた構成からな
り、雷サージが侵入してきてもこれを限流素子を
介してアースに速やかに放電し、同時に続流を同
素子によつて阻止(遮断)するため従来みられた
ような続流アークによる絶縁電線の断線事故が確
実に防止できるのは勿論のこと、同防止装置の取
り付けは電線支持装置の高圧ピン碍子電線、支持
金具を動かしたりすることなくそのまま利用(使
用)し、その支持金具の末端の近傍の絶縁電線に
対し取り付けるため、既設、新設のいかんを問わ
ずこの種の電線支持装置に広くかつ、簡単に取り
付けが行える特長がある。
また、同装置は絶縁電線に直線取り付けるため
取り付け場所を特に必要とせず而も取り付けによ
つて美観を損なうことがないなどの特長もある。
また本案の防止装置は上記の如く取り付けるため
ホーンを高圧ピン碍子にそなえるようにししたホ
ーン方式のように高圧ピン碍子の本来の耐電圧性
能(充電部−アース間における)を低下させて配
電線路の絶縁階級を実質的に下げることがない特
長がある。
取り付け場所を特に必要とせず而も取り付けによ
つて美観を損なうことがないなどの特長もある。
また本案の防止装置は上記の如く取り付けるため
ホーンを高圧ピン碍子にそなえるようにししたホ
ーン方式のように高圧ピン碍子の本来の耐電圧性
能(充電部−アース間における)を低下させて配
電線路の絶縁階級を実質的に下げることがない特
長がある。
また、中間電極を絶縁カバーに設けて支持金具
と非充電側電極との間に介在したため閃絡時に進
展する沿面ストリーマを非充電側電極に適格に導
いて限流素子による断線防止効果を一段と精度の
高いものにすることができる特長がある。
と非充電側電極との間に介在したため閃絡時に進
展する沿面ストリーマを非充電側電極に適格に導
いて限流素子による断線防止効果を一段と精度の
高いものにすることができる特長がある。
また、中間電極を絶縁カバーに設け、この絶縁
カバーを絶縁電線に対しカバー内に雨水が侵入し
ないように密着して気密的に取り付けているた
め、浸水による芯線の応力腐蝕、絶縁物の絶縁低
下が防止できる等の特長をも有するもので極めて
有用性が高いものである。
カバーを絶縁電線に対しカバー内に雨水が侵入し
ないように密着して気密的に取り付けているた
め、浸水による芯線の応力腐蝕、絶縁物の絶縁低
下が防止できる等の特長をも有するもので極めて
有用性が高いものである。
第1図は従来より周知の絶縁電線支持装置の取
付説明図、第2図は第1図の電気的等価回路図、
第3図乃至第6図は本案の実施例を示すもので第
3図は本案の断線防止装置を絶縁電線の支持装置
の絶縁電線に対し取り付けた状態の縦断面図、第
4図は本案の断線防止装置の縦断面図、第5図は
第4図のA−A断面図、第6図は第3図において
絶縁カバーを外した状態の断線防止装置の外観図
を各々示す。 1……電線支持装置、2……絶縁電線、2a…
…絶縁被覆、2b……芯線、4……碍子体、5…
…頭部、6……支持金具6、6a……末端、7…
…ピン、8……腕金、10……断線防止装置、1
1……限流素子、11a……端面、11b……端
面、12……非充電側電極、13……補助電極
片、15……充電側電極、……絶縁距離、22
……絶縁カバー、23……シール材、24……中
間電極。
付説明図、第2図は第1図の電気的等価回路図、
第3図乃至第6図は本案の実施例を示すもので第
3図は本案の断線防止装置を絶縁電線の支持装置
の絶縁電線に対し取り付けた状態の縦断面図、第
4図は本案の断線防止装置の縦断面図、第5図は
第4図のA−A断面図、第6図は第3図において
絶縁カバーを外した状態の断線防止装置の外観図
を各々示す。 1……電線支持装置、2……絶縁電線、2a…
…絶縁被覆、2b……芯線、4……碍子体、5…
…頭部、6……支持金具6、6a……末端、7…
…ピン、8……腕金、10……断線防止装置、1
1……限流素子、11a……端面、11b……端
面、12……非充電側電極、13……補助電極
片、15……充電側電極、……絶縁距離、22
……絶縁カバー、23……シール材、24……中
間電極。
Claims (1)
- 碍子体の頭部にバインド線あるいは巻付グリツ
プ等の支持金具により絶縁電線を支持固定しその
碍子体を同碍子体に固着したピンによりアース側
の腕金に取付固定してなる高圧配電線路における
絶縁電線の支持装置において上記支持金具の末端
の近傍の絶縁電線には同電線に対し外周面を絶縁
モードしてなる電圧非直線性を有する限流素子を
取り付け、而も同素子の一方の端面に密接する充
電側電極を上記絶縁電線の芯線に電気的に接続
し、また同素子の他方の端面に密接する非充電側
電極を上記支持金具に対し若干の絶縁距離を保つ
て対向させると共に、さらに上記限流素子の外周
を覆うように上記絶縁電線に対し密着して気密的
に取り付けた絶縁カバーには上記支持金具と非充
電側電極との間に介在する中間電極を設けたこと
を特徴とする絶縁電線の断線防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4878484U JPS60160414U (ja) | 1984-04-03 | 1984-04-03 | 絶縁電線の断線防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4878484U JPS60160414U (ja) | 1984-04-03 | 1984-04-03 | 絶縁電線の断線防止装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60160414U JPS60160414U (ja) | 1985-10-25 |
JPH038017Y2 true JPH038017Y2 (ja) | 1991-02-27 |
Family
ID=30565364
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4878484U Granted JPS60160414U (ja) | 1984-04-03 | 1984-04-03 | 絶縁電線の断線防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60160414U (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11332076A (ja) * | 1998-05-12 | 1999-11-30 | Kyushu Electric Power Co Inc | 絶縁電線の断線及び瞬時停電防止方法 |
-
1984
- 1984-04-03 JP JP4878484U patent/JPS60160414U/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60160414U (ja) | 1985-10-25 |
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