JPH0379614A - プラスチックレンズ - Google Patents

プラスチックレンズ

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JPH0379614A
JPH0379614A JP1214109A JP21410989A JPH0379614A JP H0379614 A JPH0379614 A JP H0379614A JP 1214109 A JP1214109 A JP 1214109A JP 21410989 A JP21410989 A JP 21410989A JP H0379614 A JPH0379614 A JP H0379614A
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輝夫 阪上
Noriyuki Arakawa
則之 荒川
Nobuhiro Watanabe
渡辺 展宏
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、プラスチックレンズ材料、更に詳しくは、硫
黄原子を含む高屈折率で低比重のプラスチックレンズ材
料に関する。
〔従来の技術〕
最近において、透明なプラスチック材料は、軽いこと、
耐衝撃性が大きくて割れ難いこと、加工し易いこと、並
びに染色できることなど、無機ガラスによっては得られ
ない種々の特長を有することから、光学レンズの材料と
して多方面で使用され始めている。
特に視力矯正用の眼鏡レンズの材料としては、軽量性、
高い耐衝撃性および染色の容易性などが必須の性質とし
て要求されることから、プラスチックレンズ材料は好適
なものである。
更に、プラスチックレンズ材料としては、屈折率の高い
ものが要求されており、それは、屈折率が高いプラスチ
ックレンズ材料によれば、例えば眼鏡レンズの周辺部の
コバ厚を薄くすることができるからである。
従来、最も多く使用されている眼鏡用のプラスチックレ
ンズ材料は、ジエチレングリコールビスアリルカーボネ
ート樹脂であるが、この樹脂は屈折率が1.50前後と
比較的低いのみでなく、比重も1.31 と屈折率の割
に高く、この点において必ずしも満足し得るものではな
い。
一方、優れた耐衝撃性を有するプラスチックレンズ材料
としてはポリウレタン系樹脂が多方面で検討されており
、例えば、特開昭57−136601号公報、西独特許
第2.929.313号明細書、米国特許第3、907
.864号明細書、米国特許第3.954.584号明
細書、その他においてポリウレタン系樹脂よりなるレン
ズが開示されている。
しかしながら、これらのポリウレタン系樹脂レンズも屈
折率が十分に高いものではなく、この点で満足できるも
のではない。
更に、より高い屈折率を有するポリウレタン系樹脂とし
て、ハロゲン原子を含有するものが特開昭58−164
615号公報、特開昭59−133211号公報などに
おいて提案されている。このように、ハロゲン原子、特
に臭素原子やヨウ素直子を含有する場合には、その含有
量に応じて重合体の屈折率が高くなるのであるが、これ
と同時にハロゲン原子の含有量に応じて重合体の比重が
大きくなってしまい、このため、プラスチック材料の最
大の特長というべき軽量性が損なわれ、結局得られるプ
ラスチックレンズ材料は、屈折率の大きい有利性が大幅
に減殺されたものとなる。
更に、水酸基を含有するビニル単量体とイソシアネート
化合物との反応により重合体分子に架橋構造を導入した
ものが、特開昭58−168614号公報などによって
提案されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このように、高屈折率で耐衝撃性に優れたプラスチック
レンズ材料を求めて各方面から模索が行われているが、
未だ十分に満足すべきものが得られていないのが現状で
ある。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたもので
あり、高屈折率で耐衝撃性に優れ、しかも比重の小さい
プラスチックレンズ材料を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明のプラスチックレンズ材料は、下記Al成分、B
tc分、C成分およびDFft、分を、下記の条件[1
]および条件[2]が満足される相対的割合で反応させ
ると共に重合させることによって得られる、チオウレタ
ン結合と付加重合部分を有する共重合体よりなり、屈折
率が1.55以上、比重が1.4以下であることを特徴
とする。
A成分分砕分子中チオール基または水酸基を有するラジ
カル重合可能な不飽和基を有 する単量体 B成分二分子中に複数のイソシアネート基を有するポリ
イソシアネート化合物 C成分ニジまたはトリチオール化合物 D成分:A成分およびC成分と重合可能な不飽和基を有
する単量体 条件[1]:当該At?、分のチオール基と水酸基との
合計モル数をa、 Bl成分のイソシアネート基のモル
数をblおよびC成分のチオール基のモル数をCとする
とき、有効モル比b / cの値が1より小さく、かつ
比(a+c)/bの値が1.5以上であること 条件[2]:D成分が全体に対して20〜80重量%で
あること。
〔効果〕
本発明によるプラスチックレンズ材料は、高屈折率で耐
衝撃性に優れ、しかも比重の小さいものである。このよ
うな効果が得られる理由は次のとおりである。すなわち
、この共重合体においては、Bl成分とC成分とによっ
てチオウレタン結合すなわちチオカルバミン酸エステル
結合 −N−C−5− 1 が形成されると共に、A成分がチオール基を有するとき
はA成分とB成分とによってもチオウレタン結合が形成
され、またA成分が水酸基を有するときはその水酸基に
よってウレタン結合が形成される結果、得られる共重合
体は、基本的に耐衝撃性に優れたウレタン系樹脂の構造
を有するものとなる。しかも、C成分のチオール基のモ
ル数がB成分のイソシアネート基のモル数よりも過剰で
あってチオウレタン結合の形成に関与しない未反応のチ
オール基が存在するため、当該未反応のチオール基とA
m分およびD成分中の重合性不飽和基とによる付加重合
反応が、A成分とD成分とによる共重合反応と共に生ず
る。その結果、得られる共重合体は、分子鎮中に多数の
硫黄原子が導入されたものとなるため、比重が過大とな
ることが回避されてしかも高い屈折率を有するものとな
る。
すなわち、硫黄原子によるチオウレタン結合および付加
重合部分が高い密度で形成されることにより、得られる
共重合体は、水酸基を有する化合物とイソシアネート化
合物とによる通常のポリウレタン結合のみを有する重合
体に比較して、より高い屈折率を有し、かつ、ハロゲン
原子を含むものより比重の小さいものとなるのである。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明においては、分子中にチオール基または水酸基を
有するラジカル重合可能な不飽和基を有する単量体より
なるAFtc分と、分子中に2個以上のイソシアネート
基を有するB成分と、ジまたはトリチオール化合物より
なるC成分と、更に分子中にラジカル重合可能な不飽和
基を有しA成分およびC成分と共重合可能な単量体より
なるD成分とを、特定の相対的比率において反応させる
と共に重合させ、これによって得られる共重合体により
、プラスチックレンズ材料を得る。
具体的には、A成分、B成分、(4分およびD成分間に
おいて、次の反応および重合を生じさせることによって
共重合体を得る。
(i)チオウレタン化反応 このチオウレタン化反応においては、B成分のイソシア
ネート基と、C成分のチオール基およびA成分のチオー
ル基または水酸基とにより、チオウレタン結合またはチ
オウレタン結合とウレタン結合との両方が形成される。
(11)  ラジカル重合反応 このラジカル重合反応は、上記のチオウレタン化反応の
後にあるいは並行して行われる。このラジカル重合反応
においては、上記のチオウレタン結合の形成に関与しな
いC成分によるチオール基とA成分およびD成分の重合
性不飽和基とが付加重合する反応と、Am分とD成分と
の不飽和基による共重合反応とが行われる。
以上のチオウレタン化反応においては、B成分のイソシ
アネート基のモル数をbSC成分のチオール基のモル数
をCとするとき、それらの有効モル比b / cの値α
がlより小であることが必要である。ただし、αの値は
0.01以上、特に0.02以上であることが好ましい
。このようにαの値が1より小であることによりチオウ
レタン結合の形成に供されないC成分のチオール基が必
ず存在し、C成分のチオール基とAtc分およびD成分
の不飽和基とによる付加重合反応が確実に生ずることと
なり、これによって架橋性の多官能型のチオウレタン化
合物が生成される。αが1以上である場合には、上記の
付加重合反応が生じたとしても僅かであるため、得られ
る共重合体の架橋の程度が低いものとなるのみでなく、
全体における硫黄原子の含有割合も少なくなるので、得
られる共重合体に十分に高い屈折率と優れた耐衝撃性を
得ることができない。
また、A成分、B成分およびC成分の三者の相対的割合
は、A[分のチオール基と水酸基との合計モル数をaと
するとき、比(a+c)/bの値βが1.5以上である
ことが必要であり、特に2.5以上15以下であること
が好ましい。このβの値が過大の場合には、架橋構造の
程度が低くくて得られる共重合体は耐熱性が劣るものと
なり、一方過小の場合には、得られる共重合体は硫黄原
子の含有割合が小さいものとなるため、本発明の目的を
十分に達成することができない。
更に本発明においては、上記A成分、B成分およびC成
分の合計の全体に対する割合は80〜20重量%とされ
、D成分の全体に対する割合は20〜80重量%とされ
ることが必要である。
本発明において、A成分として用いられる水酸基または
チオール基を有するラジカル重合可能な不飽和基を有す
る単量体としては、例えば、2−メルカプトエタノール
、バラハイドロキシチオフェノール、2−メルカプトエ
チルエーテル、2−メルカプトエチルスルフィドなどの
脂肪族または芳香族メルカプトアルコール類または後述
するC成分の具体例として挙げたものと同じ脂肪族若し
くは芳香族ジまたはトリチオール化合物類と、ラジカル
重合性不飽和基を有する化合物とを反応させて得られる
生成物、例えばアクリル酸、メタクリル酸若しくはビニ
ル安息香酸などによるエステル類、アリルエーテル類な
どを挙げることができる。
これらのほか、水酸基を有するラジカル重合可能な不飽
和基を有する単量体としては、次の一般式(I)で示さ
れるヒドロキシル基を含有するアクリル酸エステルまた
はメタクリル酸エステルなどを挙げることができる。
一般式(I> 1 (式中、nはt〜3の整数、R1は水素原子またはメチ
ル基、R2は各種置換基を有していてもよい炭素数2〜
12の脂肪族または芳香族炭化水素残基を表わす。) 一般式(1)で示される化合物の具体例としては、2−
ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−フェノ
キシ・−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−フ
ェノキシ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4
−ヒドロキシブチルメタクリレートなどを挙げることが
できるが、これらのみに限定されるものではない。
更に、水酸基を含有すると共に2個以上のラジカル重合
性不飽和基を有する単量体を澤げることかできる。その
具体例としては、例えば2−ヒドロキシ−1−アクリロ
キシ−3−メタクリロキシプロパン、テトラメチロール
メタントリアクリレートなどを挙げることができる。
以上に加えて、アリルアルコール、メタクリルアルコー
ル1、不飽和基を有するポリエステルポリオール、ポリ
エーテルポリオールなどの各種のポリオールをもA成分
の例として挙げることができる。
本発明において、B成分として用いられる複数のイソシ
アネート基を有するポリイソシアネート化合物の具体例
としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネート、オ
クタメチレンジイソシアネート、インホロンジイソシア
ネート、2.2.4−)ジメチルへキサメチレンジイソ
シアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート
、テトラメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシ
アネ−)、4.4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、ナフタレンジイソシアネート、3.3’−ジメチル
=4.4°−ビスフェニレンジイソシアネート、メタキ
シリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネートのビュウレット化反応生底物、トリマー構造の化
合物あるいはトリメチロールプロパンとのアダクト反応
生成物、インホロンジイソシアネートから誘導される3
官能乃至4官能ポリイソシアネ一ト化合物、2−イソシ
アネートエチル−2,6−ジイツシアネートエチルヘキ
サノエートなどを挙げることができるが、これらのみに
限定されるものではない。
以上のうち、得られる共重合体が熱や光によって黄変を
生じ易いものとなる芳香族系のイソシアネート化合物よ
り、そのような黄変が生じにくい重合体を与える脂肪族
系イソシアネート化合物あるいはへキサメチレンジイソ
シアネートの多官能誘導体などを用いるのが望ましく、
これによってプラスチックレンズ材料として要求される
無色透明性の安定した共重合体が得られる。
本発明において、C成分として用いられるジまたはトリ
チオール化合物の具体例としては、例えばエタンジチオ
ール、l、2−プロパンジチオール、1.3−プロパン
ジチオール、1.4−ブタンジチオール、1.4−ベン
ゼンジチオール、1.2−ベンゼンジチオール、ビス(
4−メルカプトフェニル〉スルフィド、4−tert−
ブチル−1,2−ベンゼンジチオール、エチレングリコ
ールジチオグリコレート、トリメチロールプロパントリ
ス(チオグリコレート)チオシアヌル酸、ジ(2−メル
カプトエチル)スルフィド、ジ(2−メルカプトエチル
〉エーテルなどの脂肪族または芳香族ジまたはトリチオ
ール化合物類を挙げることができるが、これらのみに限
定されるものではない。
本発明のプラスチックレンズ材料を製造するための代表
的な方法においては、先ず、以上のAJ分、B成分、C
成分およびD成分が混合されてチオウレタン化反応が行
われる。
このチオウレタン化反応は、通常室温から200℃まで
の範囲の温度で行うことができる。このチオウレタン化
反応においては反応時間を短縮させるために、通常のポ
リウレタンの製造に用いられる反応触媒、例えばジブチ
ルチンジラウレート、スタナスオクトエート、ジメチル
チンジクロライド、塩化第二錫などを適宜使用すること
ができる。
またこのチオウレタン化反応は、チオウレタン結合の形
成反応に対して不活性の有機溶媒中で行うこともでき、
この場合には、反応終了後に有機溶媒を除去すればよい
次に、例えばラジカル重合開始剤を添加することにより
、チオウレタン結合の形成に関与しないC成分によるチ
オール基とAt4分および01分の重合性不飽和基とに
よる付加重合と、A成分とD成分の不飽和基による共重
合反応とが行われ、これにより、本発明のプラスチック
レンズ材料とされる共重合体が形成される。
本発明においてDlff1分が使用される理由は、当該
DIfc分をC成分によるチオール基と付加重合させる
ことによって硫黄原子を共重合体中に導入させることの
ほか、01分を存在させない場合には、上記のチオウレ
タン化反応の反応生成物が粘稠な液体または固体となる
ことがあるからである。すなわち、そのような場合にお
いても、D51成分を存在させることによって当該反応
生成物を低粘度の液状とすることができ、その結果ラジ
カル重合反応を容易に行うことが可能となる。このよう
な観点から、D成分として用いられる単量体は、粘度の
低い液状物であることが好ましい。また、01分の種類
を選択することにより、得られる共重合体に目的とする
用途に適した特性を得ることが可能となる点においても
好ましい。
そして以上のように、チオウレタン化反応をD成分の存
在下において行うことができるが、D成分を存在させず
にチオウレタン化反応を行い、その反応生成物にD成分
を添加してラジカル重合反応を行うamによっても共重
合体を得ることが可能である。
DJilim分の具体例としては、例えばスチレン、α
−メチルスチレン、クロルメチルスチレン、ジビニルベ
ンゼンなどの芳香族ビニル化合物類、ジアリルフタレー
ト、ジアリルイソフタレート、ジエチレングリコールビ
スアリルカーボネートなどのアリル化合物類、メチルメ
タクリレート、2−エチルへキシルメタクリレート、n
−ブチルアクリレート、ジエチレングリコールジメタク
リレート、1.3−ブタンジオールジアクリレート、フ
ェニルメタクリレート、2.2−ビス(4−メタクリロ
キシエトキシフェニル〉プロパンなどの各種のアクリレ
ート類およびメタクリレート類などを挙げることができ
るが、これらのみに限定されるものではない。しかし、
用いられるDtc分がその分子中に複数のラジカル重合
可能な不飽和基を有する多官能単量体であるときは、得
られる共重合体が高度の架橋構造を有するものとなるの
で、特に好ましい。
本発明においては、以上の01分の全体に対する割合は
、目的とするプラスチックレンズ材料の用途に応じて変
化させることができるが、20〜80重量%の範囲とさ
れることが必要である。このD成分の割合が80重量%
を超える場合には、共重合体全体におけるチオウレタン
結合およびウレタン結合の割合が小さいものとなるため
に優れた耐衝撃性を得ることができず、また硫黄原子の
含有割合も小さくなるために高屈折率でかつ低比重の状
態を得ることができない。一方、D成分の割合が20重
量%未滴の場合には、チオウレタン化反応の反応生成物
の粘度が過度に高くなることがあり、このときには当該
生成物は十分な流動性を有しないため、これを注型重合
用の型枠内に直接注入することが不可能となり、プラス
チックレンズの製造法として好ましい注型重合法を利用
することができない。
本発明のプラスチックレンズ材料によってレンズを作製
する場合には、上記のように、当該共重合体が架橋構造
を有するものであるため、溶融成型を行うことは殆ど不
可能である。従って、流動性を有するチオウレタン化反
応の反応生成物を得、この反応生成物について注型重合
法を適用することが好ましい。
この場合においては、板状、レンズ状、円筒状、角柱状
、円錐状、球状、その他用途に応じて設計された、ガラ
ス、プラスチック、金属などを材質とする鋳型または型
枠(モールド)を用意し、これに、所定の割合のA成分
、B成分およびC成分によるチオウレタン化反応の反応
生成物とDti、分とをラジカル重合開始剤と共に混合
して得られる単量体組成物を注入し、これを昇温させて
重合させればよい。
この単量体組成物には必要に応じて各種の添加剤を添加
することができる。ここに添加剤としては、得られるレ
ンズに期待する用途に応じて着色剤、紫外線吸収剤、抗
酸化剤、熱安定剤、その他が用いられる。
得られた成型物は、そのままで目的とするレンズ材料と
してもよいし、成型物を更に研削、研磨することにより
目的とするレンズ材料とすることも可能である。
以上、本発明のプラスチックレンズ材料を得るために、
A成分、B1112分およびC成分によるチオウレタン
化反応を、ラジカル重合反応に先行して行う場合につい
て主に説明したが、チオウレタン化反応を先行して行う
ことは必ずしも必須のことではなく、チオウレタン化反
応とラジカル重合反応を同時に進行させることにより、
共重合体を得ることもできる。
以上のようにして得られる本発明のプラスチックレンズ
材料に対しては、必要に応じて、染色、表面研磨、帯電
防止処理を行うことにより、レンズとしての緒特性を更
に向上させること、並びに表面硬度を高くするために、
無機あるいは有機のハードコートあるいは無反射コート
など通常のレンズになされる二次加工を施すことも勿論
可能である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明がこ
れによって限定されるものではない。
実施例1 2−ヒドロキシエチルメタクリレート8.5gと、ヘキ
サメチレンジイソシアネートの環状三量体く有効NC○
の割合: 85.2%、有効分子量M=592)19、
3 gと、ジ(2−メルカプト、エチル)エーテル17
.2gト、ジビニルベンゼン55 gとを十分に混合し
、これにジブチルチンジラウレート0.01gを添加し
、60℃で2時間反応させてチオウレタン化反応を行っ
た。ここに、α=0.39、β=3.22である。
ここに得られた液状の反応生成物にtert−ブチルパ
ーオキシビバレート1gを添加して単量体組成物を得、
これを、球面状の内面を有するガラス製モールド中に注
入し、50℃で2時間、60℃で10時間、80℃で2
時間、100℃で3時間ラジカル重合反応を行って、中
心厚2.1mm、直径75+aの透明な共重合体よりな
る凹レンズを得た。
このレンズの屈折率をアツベ屈折計により測定したとこ
ろ、nW =1.592であった。
また、このレンズはメタノール、エタノール、アセトン
、トルエンなどの通常の有機溶媒に全く不溶であり、十
分な架橋構造を有するものと認められた。
更に米国FDA規格に準じて、重さ16.33 gの鋼
球を高さ127備の高さから試料に落下させる鋼球落下
法による耐衝撃性テストをこのレンズについて行ったと
ころ、破損したものは全くなく、優れた耐衝撃性を有す
るものであることが認められた。
また、この共重合体の比重は1,13ときわめて小さい
ものであった。
実施例2 2−ヒドロキシエチルメタクリレート16.2 gと、
インホロンジイソシアネー) 13.8 gと、純度8
7%の1.4−ベンゼンジチオール20gと、ジビニル
ベンゼン40 gとを十分に混合し、実施例1に準する
方法によってチオウレタン化反応およびラジカル重合反
応を行って、中心厚2.0fII61直径75 cmの
透明な共重合体よりなる凹レンズを得た。ここに、α=
0.51、β=2.97である。
このレンズの屈折率はn雷=1.596 、また比重は
1.11であった。
また、このレンズはメタノール、エタノール、アセトン
、トルエンなどの通常の有機溶剤に全く不溶であり、十
分な架橋構造を有するものと認められた。
更に、この凹レンズについて実施例1と同様にして耐衝
撃性テストを行ったところ、破砕したものは全くなく、
優れた耐衝撃性を有することが認められた。
実施例3 構造式 %式% で示されるメタクリル酸−2−メルカプトエチルチオエ
ステル14 gと、イソホロンジイソシアネ−114g
と、エタンジチオール12gと、ジビニルベンゼン60
 gとを十分に混合し、これにジブチルチンジラウレー
ト0.01gおよび2.2′−アゾビスイソブチロニト
リル1.0gを加えてチオウレタン化反応を行うと共に
、50℃で16時間、80℃で2時間、100℃で1時
間のラジカル重合反応を同時に行って、中心厚2.0I
I111直径8oI1mの透明な共重合体よりなる凹レ
ンズを得た。ここに、α=0.49、β=2.71であ
る。
このレンズの屈折率はnw=1.588 、また比重は
1.15であった。
また、このレンズはメタノール、エタノール、アセトン
、トルエンなどの通常の有機溶剤に全く不溶であり、十
分な架橋構造を有するものと認められた。
更に、この凹レンズについて実施例1と同様にして耐衝
撃性テストを行ったところ、破砕したものは全くなく、
優れた耐衝撃性を有することが認められた。
実施例4 1−アクリロキシ−3−(4−フェニル〉フェノキシ−
2−プロパツール10.5gと、実施例1で用いたもの
と同様のへキサメチレンジイソシアネートの環状三量体
4.5gと、ビス(4−メルカプトフェニル)スルフィ
ド12gと、2.2−ビス(4−メタクリロキシエトキ
シフェニル)プロパン73gとを十分に混合し、実施例
1に準する方法によってチオウレタン化反応およびラジ
カル重合反応を行って、中心厚2.1u、直径80a+
mの透明な共重合体よりなる凹レンズを得た。ここに、
α=0.23、β=5.2である。
このレンズの屈折率はnW =1.571 、また比重
は1.22であった。
また、このレンズはメタノール、エタノール、アセトン
、トルエンなどの通常の有機溶剤に全く不溶であり、十
分な架橋構造を有するものと認められた。
更に、この凹レンズについて実施例1と同様にして耐衝
撃性テストを行ったところ、破砕したものは全くなく、
優れた耐衝撃性を有することが認められた。
実施例5 ■−アクリロキシー3−フェノキシ−2−プロパツール
5.9gと、実施例1で用いたものと同様のへキサメチ
レンジイソシアネートの環状三量体7.9gと、チオシ
アヌル酸11.2gと、テトラメチロールメタンテトラ
アクリレート10gと、2.2−ビス(4−メタクリロ
キシエトキシフェニル〉プロパ/65gとを十分に混合
し、実施例1に準する方法によってチオウレタン化反応
およびラジカル重合反応を行って、中心厚2.0m11
.直径75 mの透明な重合体よりなる凹レンズを得た
。ここに、α=0.21、β=5.4である。
このレンズの屈折率はif =1.565 、また比重
は1.12であった。
また、このレンズはメタノール、エタノール、アセトン
、トルエンなどの通常の有機溶剤に全く不溶であり、十
分な架橋構造を有するものと認められた。
更に、この凹レンズについて実施例1と同様にして耐衝
撃性テストを行ったところ、破砕したものは全くなく、
優れた耐衝撃性を有することが認められた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)下記A成分、B成分、C成分およびD成分を、下記
    の条件[1]および条件[2]が満足される相対的割合
    で反応させると共に重合させることによって得られる、
    チオウレタン結合と付加重合部分を有する共重合体より
    なり、屈折率が1.55以上、比重が1.4以下である
    ことを特徴とするプラスチックレンズ材料。 A成分:分子中にチオール基または水酸基を有するラジ
    カル重合可能な不飽和基を有 する単量体 B成分:分子中に複数のイソシアネート基を有するポリ
    イソシアネート化合物 C成分:ジまたはトリチオール化合物 D成分:A成分およびC成分と重合可能な不飽和基を有
    する単量体 条件[1]:当該A成分のチオール基と水酸基との合計
    モル数をa、B成分のイソシアネート基のモル数をb、
    およびC成分のチオール基のモル数をcとするとき、有
    効モル比b/cの値が1より小さく、かつ比(a+c)
    /bの値が1.5以上であること。 条件[2]:D成分が全体に対して20〜80重量%で
    あること。 2)D成分が分子中に複数のラジカル重合可能な不飽和
    基を有する多官能単量体である請求項1に記載のプラス
    チックレンズ材料。
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