JPH0435722B2 - - Google Patents

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JPH0435722B2
JPH0435722B2 JP61172896A JP17289686A JPH0435722B2 JP H0435722 B2 JPH0435722 B2 JP H0435722B2 JP 61172896 A JP61172896 A JP 61172896A JP 17289686 A JP17289686 A JP 17289686A JP H0435722 B2 JPH0435722 B2 JP H0435722B2
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JP
Japan
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lens
weight
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refractive index
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JP61172896A
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JPS6329701A (ja
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Katsuichi Machida
Keiichi Oohira
Yasufumi Fujii
Teruo Sakagami
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Kureha Corp
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Kureha Corp
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Publication of JPH0435722B2 publication Critical patent/JPH0435722B2/ja
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  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は高屈折率樹脂レンズ、詳しくはウレタ
ン結合とN−(メタ)アクリルウレア結合とを有
する高屈折率の樹脂からなるレンズに関するもの
である。 〔従来技術〕 従来において、視力矯正用の眼鏡レンズあるい
は光学機器のレンズとしては無機ガラスレンズが
広く使用されてきたが、最近においては、樹脂よ
りなるレンズが、その軽量性、耐衝撃性、加工
性、安定性、染色性、大量生産性、その他の有利
な特長を有することから、無機ガラスレンズと共
に広く使用され始めている。 一方レンズにおいては、その物性について種々
の要求があるが、中でもその材質が高屈折率であ
ることの要請がきわめて大きい。これは、高屈折
率の材質によれば、同等の性能を有するレンズを
小さな厚さのものとして製造することができるか
らである。そして高屈折率のレンズを用いれば、
例えば顕微鏡、写真機、望遠鏡等の光学機器にお
いて重要な位置を占めるレンズ系をコンパクトに
また全体を軽量なものとすることができ、また眼
鏡用レンズを軽量化することができると共にいわ
ゆるコバ厚を小さくすることができるので、特に
高度数の眼鏡レンズを得る場合には実用上大きな
利点が得られる。このように、レンズを高屈折率
のものとすることの意義はきわめて大きく、従つ
て高屈折率の材質による樹脂レンズの提供が強く
望まれている。 然るに、高い屈折率を有ししかも耐衝撃性の点
においても満足すべき樹脂レンズは、未だ提供さ
れていないのが現状である。具体的に説明する
と、現在最も普及している眼鏡用樹脂レンズの材
質としては、ジエチレングリコールビスアリルカ
ーボネート樹脂やポリメチルメタクリレートより
なるものが用いられているが、これらはいずれも
屈折率が1.50前後と低いものである。 一方、屈折率が比較的高い樹脂レンズの材質と
してポリウレタン系樹脂が多方面で検討され始め
ており、例えば特開昭57−136601号公報、西独特
許第2929313号明細書、米国特許第3907864号明細
書、米国特許第3954584号明細書、その他におい
てポリウレタン系樹脂よりなるレンズが開示され
ている。 しかしながらこれらのポリウレタン系樹脂レン
ズは屈折率が十分に高いものではなく、この点で
必ずしも満足し得るものではない。 また、より高い屈折率を有するポリウレタン系
樹脂として、ハロゲン原子を含有するものが特開
昭58−164615号公報、特開昭59−133211号公報等
において提案され、またイオウ原子を含有するも
のが特開昭60−194401号公報により提案され、更
に水酸基を含有するビニル単量体とイソシアネー
ト化合物との反応により重合体分子に架橋構造を
導入したものが特開昭58−168614号公報等によつ
て提案されている。このように各方面で高屈折率
で耐衝撃性の優れたレンズ用樹脂材料の模索が行
なわれているのが現状である。 〔発明の目的〕 本発明は以上のような事情に基づいてなされた
ものである。 即ち、一般にアミド結合
【式】を有す るポリマーは屈折率が高いものであり、例えばエ
ステル結合
〔効果〕
本発明による高屈折率樹脂レンズは、ポリウレ
タン系樹脂に特有の優れた耐衝撃性を有し、かつ
屈折率が例えば1.58以上と十分に高いきわめて優
れたレンズである。 本発明の高屈折率樹脂レンズは、A成分乃至C
成分を特定の相対的比率において、または特定の
相対的比率のA成分乃至C成分と更にD成分とを
反応および重合することにより、ポリウレタンを
生成させると共に、その末端に生成するイソシア
ネート基とA成分に含有される酸アミド基とを反
応せしめ、更にA成分によるラジカル重合性を利
用して重合若しくは共重合させ、斯くして得られ
るウレタン結合とN−(メタ)アクリルウレア結
合とを共に有する樹脂をレンズ化することにより
得ることができる。 ここに、N−(メタ)アクリルウレア結合とは、 N−メタアクリルウレア結合 またはN−アクリルウレア結合 をいう。 以下本発明について具体的に説明する。 本発明の高屈折率樹脂レンズを構成する共重合
体は、下記の特定の共重合体成分であるA成分、
B成分およびC成分から得られるもの、またはこ
れらA成分乃至C成分とD成分とから得られるも
のである。 A成分:アクリル酸アミドまたはメタクリル酸ア
ミド B成分:イソシアネート基を2個以上有する芳香
族化合物 C成分:水酸基を2個以上有する芳香族化合物 D成分:A成分と共重合可能な芳香族単量体 上記A成分のアクリル酸アミドまたはメタクリ
ル酸アミドは、分子量がそれぞれ71または85であ
り、ラジカル重合性のビニル基を有する単量体と
しては比較的分子量が小さくしかもアミド基を有
する脂肪族化合物である。このようなA成分を共
重合成分とすることにより、既述の如く、同種の
エステル基含有単量体と比較して、一層高い屈折
率の共重合体を得ることができる。 斯かるA成分の単量体は、B成分のイソシアネ
ート基と反応するが、B成分がC成分とウレタン
結合を形成しているときにはその化合物の末端に
おけるイソシアネート基と反応することとなる。 B成分およびC成分は、ウレタン結合を形成す
る多官能イソシアネートおよび多官能アルコール
であるが、本発明においては、B成分によるイソ
シアネート基のモル数bとC成分による水酸基の
モル数cとの比b/cの値が1より大であること
が必要であり、この条件が満足されることによつ
て、B成分とC成分とによるウレタン化合物の末
端にウレタン結合を形成するに到らなかつたイソ
シアネート基が存在することとなり、このイソシ
アネート基とA成分とが反応し、これによつて架
橋性の二官能型のウレタン化合物が形成される。 ここでイソシアネート基のモル数bが水酸基の
モル数cより少ない場合には、生成するウレタン
化合物の末端にイソシアネート基がなくなつてし
まうため、A成分と反応してN−(メタ)アクリ
ルウレア結合を形成することができなくなる。ま
たこれらB成分およびC成分はいずれも芳香族基
を有する多官能イソシアネートおよび多官能アル
コールであるため、最終的に得られる共重合体は
屈折率の高いものとなる。これらのB成分および
C成分の両者が芳香族化合物でない場合には、十
分に屈折率の高いレンズを得ることができない。 B成分として用いられる、イソシアネート基を
2個以上有する芳香族化合物の具体例としては、
例えばトリレンジイソシアネート、キシリレンジ
イソシアネート、4,4′−ジフエニルメタンジイ
ソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の
ジイソシアネート類を挙げることができ、また3
個以上のイソシアネート基を有する芳香族イソシ
アネート化合物としては、例えばキシリレンジイ
ソシアネートとトリメチロールプロパン等の多官
能アルコールとによる反応アダクト体、その他を
挙げることができるが、これらのみに限定される
ものではない。 またC成分として用いられる、水酸基を2個以
上有する芳香族化合物の具体例としては、例えば
レゾルシン、カテコール、ハイドロキノン、ビス
フエノールA、テトラブロモビスフエノールA、
ビスフエノールS、ビスフエノールAビス(2−
ヒドロキシエチル)エーテル、テトラブロモビス
フエノールAビス(2−ヒドロキシエチル)エー
テル、その他の多価フエノール、並びに多価フエ
ノールにモノエポキシド(特にエチレンオキサイ
ドやプロピレンオキサイド等)を付加して得られ
る化合物、フタル酸やイソフタル酸等の多価芳香
族カルボン酸と多価アルコールの縮合体である芳
香族ポリエステルポリオール、その他を挙げるこ
とができるが、これらのみに限定されるものでは
ない。 A成分、B成分およびC成分の相対的割合は、
A成分による酸アミド基のモル数aとC成分によ
る水酸基のモル数cとの和(a+c)の、B成分
によるイソシアネート基のモル数bに対する比
(a+c)/bの値が0.5〜2.0の範囲にあること
が必要であり、また前述のようにC成分の水酸基
のモル数cに対するB成分のイソシアネート基の
モル数bの比b/cの値が1より大きいことを必
要とする。即ち、 (a+c)/b=0.5〜2.0 かつ b/c>1 である。そして、更に、 (a+c)/b=0.6〜1.8 または 1.5>b/c>1 であることが好ましい。 これらの3種の成分の反応においては、B成分
とC成分が反応して末端にイソシアネート基を有
するウレタン化合物を生成し、この末端のイソシ
アネート基がA成分と反応してN−(メタ)アク
リルウレア結合を生成する。そして本発明におい
ては、単量体組成物におけるイソシアネート基が
水酸基より多いため、ウレタン化合物の末端にイ
ソシアネート基を有するものが生成され、従つて
これとA成分のアミド基とが反応してN−(メタ)
アクリルウレア結合が形成されることとなる。勿
論B成分とC成分の反応も進行する。 上記A成分乃至C成分の相対的割合において、
前記比(a+c)/bの値が0.5未満であると、
反応生成物において非架橋構造の成分の割合多く
なり、その結果、耐衝撃性の高い重合体を得るこ
とが困難となり、またイソシアネート基が残留す
ることとなつて最終的に得られるレンズが不安定
なものとなる。またこの比の値が2.0以上のとき
には、三次元の架橋構造が形成されず、また非結
合性の分子が多く存在するため、最終的に得られ
るレンズの強靱性が劣つたものとなる。 また本発明においては、以上のA成分乃至C成
分のほかに、A成分として用いられるアクリル酸
アミドまたはメタクリル酸アミドと共重合可能な
単量体をD成分として用いて共重合させることが
できる。このようにD成分を用いることにより、
最終的に得られるレンズの特性を改善することが
できて目的に適つた特性の樹脂レンズを得ること
が可能となり、あるいはレンズ製造上の条件を好
ましく変更することが可能となる。例えば、耐溶
剤性、耐擦傷性、染色性等のレンズに要求される
諸性能を向上させることができ、また混合物の粘
度を低下させることが可能となつて注型重合を容
易に行うことができる。 斯かるD成分の単量体としては、最終的に得ら
れるレンズの屈折率を低下させることのないもの
であることが好ましく、この理由から、芳香族単
量体であることが好ましい。D成分として用いら
れる単量体の例としては、 (イ) スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベ
ンゼン、クロルスチレン、ジイソプロペニルベ
ンゼン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、
ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物、 (ロ) ジアリルフタレート、アリルフエノール、ア
リル安息香酸エステル等の芳香族アリル化合
物、 (ハ) フエニルメタクリレート、トリブロモフエニ
ルメタクリレート、アクリロキシポリエトキシ
フエノール、2,2−ビス(4−メタクリロキ
シエトキシフエニル)プロパン等の各種アクリ
ル酸エステルまたはメタクリル酸エステル、即
ち、一価または多価の水酸基を有する芳香族化
合物とアクリル酸またはメタクリル酸とのエス
テル、 その他を挙げることができる。しかしこれらの例
のみに限定されるものではない。 本発明においては、以上のようなD成分の単量
体を、その目的に応じて1種若しくは多種類を混
合して用いることができる。また当該D成分の量
は、A成分乃至C成分をも含めた単量体組成物の
全体に対して、通常70重量%以下に範囲であれば
よい。即ちA成分乃至C成分は、単量体組成物全
体の30重量%以上とされ、それは、この割合が30
重量%未満では、最終的に得られるレンズが高強
度で高屈折率のものとならないからである。 本発明の高屈折率樹脂レンズは、上記A成分乃
至C成分の適宜の混合物若しくは組成物を、また
は上記A成分乃至D成分の適宜の混合物若しくは
組成物を、反応および重合させることによつて製
造されるが、この反応および重合は、前記各成分
に係る単量体が十分に低い粘度を有し十分高い流
動性を有するため、例えば注型容器内において一
括して実行することができ、従ってきわめて容易
にかつ低いコストで製造することができ、この点
において本発明高屈折率樹脂レンズは大きな利点
を有する。 注型容器を利用する注型重合法若しくは注型反
応法としては、周知の技術をそのまま利用するこ
とができる。そして注型容器としては、板状、レ
ンズ状、円筒状、角柱状、円錐状、球状その他用
途に応じて設計された鋳型または型枠その他が使
用される。その材質は、無機ガラス、プラスチツ
ク、金属等合目的的な任意なものでよい。 注型重合法によつて本発明のレンズを得る場合
においては、適宜の注型容器内に、A成分乃至C
成分あるいはA成分乃至D成分を、混合物として
あるいは各別に、重合開始剤と共に投入し、反応
および重合を行わせればよいが、各成分のすべて
を同時に投入してウレタン化反応、N−(メタ)
アクリルウレア反応およびラジカル重合を同時に
行わせてもよいし、また初めに重合または反応の
一方を行わせ、その後重合または反応の他方を行
うようにすることも可能である。 反応および重合において、A成分のアクリル酸
アミドまたはメタクリル酸アミドは、C成分の水
酸基に比較してB成分のイソシアネート基との反
応速度が遅いため、B成分やC成分の種類によつ
ては、イソシアネート基と水酸基とのウレタン化
反応が先に進行する結果、比較的長鎖のポリウレ
タンが生成され、斯かるポリウレタンの他の成分
との相溶性が悪い結果として、最終的に得られる
レンズの透明性が低いものとなる場合がある。こ
のような場合には、予めA成分とB成分のイソシ
アネート基との反応を行わせた後、C成分を加え
てウレタン反応を行わせるようにすることも有用
な手段である。 A成分、B成分およびC成分間において生ずる
ウレタン反応およびN−(メタ)アクリルウレア
反応は、加温下に無触媒で行うことも可能である
が、触媒を用いて加速させて行うことも可能であ
る。ここに触媒としてはポリウレタン化学の分野
で公知のものを使用することができ、その代表的
な例としては第3アミン系触媒並びに有機金属系
触媒がある。 前者の具体例としては、例えばトリエチレンジ
アミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリ
ン等を、また後者の具体例としては、例えばジブ
チル錫ジラウレート、スタナスオクトエート、そ
の他の有機錫系化合物を挙げることができる。 またラジカル重合は、公知のラジカル重合開始
剤を用いて室温もしくは加温状態で行うことがで
き、これによつて高分子量化された重合体を得る
ことが可能である。 注型重合法による場合においては、各成分を注
型容器内に一括して一度に投入してよいし、必要
に応じて別の容器を用いて予めある程度の重合若
しくは反応を行わせておき、得られたプレポリマ
ー乃至シロツプを注型容器に投入して反応および
重合を完結させる態様によつてレンズを得ること
ができる。また各成分の混合物には、得られるレ
ンズに期待する用途に応じて、着色剤、紫外線吸
収剤、抗酸化剤、熱安定剤、その他の補助資剤を
含有させることもできる。 本発明のレンズは、レンズ材料が以上の架橋構
造共重合体であるという点に特徴を有し、従つて
注型重合法によつて直接にレンズとして得る方法
以外に、板材その他の共重合体を得てこれより削
り出す方法によつても、製造することができる。
また必要に応じて表面研磨、帯電防止処理その他
の後処理を行なうことにより、本発明レンズの諸
特性を更に改善、向上させることができる。更に
表面硬度を上げるために無機あるいは有機のハー
ドコート剤を、蒸着あるいはデイツピング等の手
段によつて被覆させること、更に無反射コートを
施すことも勿論可能である。 実施例 1 アクリル酸アミド6.68重量部(0.094モル)と、
メタキシリレンジイソシアネート17.71重量部
(0.094モル)とをスチレン50重量部に溶解させ、
これにジラウリン酸ジn−ブチル錫0.02重量部を
加えて十分に攪拌した後、温度80℃で2時間放置
した後、テトラブロモビスフエノールA25.6重量
部(0.047モル)を添加溶解させた。 この混合物におけるイソシアネート基のモル数
bに対する酸アミド基のモル数aと水酸基のモル
数cとの和(a+c)の比(a+c)/bの値は
1.0、水酸基のモル数cに対するイソシアネート
基のモル数bの比b/cの値は2.0である。 この混合物にラウロイルパーオキサイド0.8重
量部を加えた上、レンズ作製用のガラスモールド
中に注入し、温度60℃で10時間、80℃で2時間、
100℃で2時間と反応条件を変化させて反応およ
び重合を行い、中心厚さ1.7mmの無色透明なレン
ズを作製した。 このレンズの屈折率をアツベ屈折計で測定した
ところ、n20 D=1.607を示した。またこのレンズの
樹脂は、エタノール、アセトン、メチルエチルケ
トン、テトラヒドロフラン、トルエン等の有機溶
媒には全く不溶であり、高度に三次元架橋構造が
進んでいると考えられるものであつた。更にこの
レンズは非常に強靱であり、ASTM F659−80の
落球試験に合格する優れた耐衝撃性を有するもの
であつた。 比較例 1 実施例1におけるアクリル酸アミドの代わり
に、水酸基を持つた二重結合を有するエステルで
ある2−ヒドロキシエチルメタクリレートを6.68
重量部(0.051モル)用い、その他は実施例1と
同様にしてレンズを作製した。 このレンズの屈折率はn20 D=1.593であり、この
ことから、実施例1のように、アクリル酸アミド
を用いることにより、高い屈折率のレンズが得ら
れることが明らかである。 比較例 2 実施例1におけるアクリル酸アミドとメタキシ
リレンジイソシアネートとテトラブロモビスフエ
ノールAのモル比を2/2/1としたことから、
アクリル酸アミドの代わりに、水酸基を持つた二
重結合を有するエステルである2−ヒドロキシエ
チルメタクリレートを用いて、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレートとキシリレンジイソシアネー
トとテトラブロモビスフエノールAとのモル比を
2/2/1(2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト11.01重量部、キシリレンジイソシアネート
15.94重量部およびテトラブロモビスフエノール
A23.04重量部)とし、その他は実施例1と同様
にしてレンズを作製した。 このレンズの屈折率はn20 D=1.591であり、この
ことより、実施例1と同様に架橋構造の共重合体
とした場合であつても、実施例1におけるように
アクリル酸アミドを用いることが高屈折率化に有
利であることが判断される。 実施例 2 実施例1におけるスチレンの代わりにパラクロ
ルスチレン50重量部を用いた他は実施例1と同様
の組成の混合物、即ちアクリル酸アミド6.68重量
部と、メタキシリレンジイソシアネート17.71重
量部と、テトラブロモビスフエノールA25.6重量
部と、クロルスチレン50重量部との混合物を用
い、実施例1と同様にして中心厚さ1.7mmの無色
透明なレンズを作製した。 このレンズの屈折率はn20 D=1.614を示した。ま
たこのレンズの樹脂は、エタノール、アセトン、
メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、トル
エン等の有機溶媒には全く不溶であり、高度に三
次元架橋構造が進んでいるものと考えられる。更
にこのレンズを実施例1と同様の落球試験に供し
たが、損傷は全く認められなかつた。 比較例 3 実施例2におけるアクリル酸アミドの代わりに
2−ヒドロキシエチルメタクリレートを用いた他
は実施例2と同様にしてレンズを作製した。 このレンズの屈折率はn20 D=1.600を示し、この
ことから、実施例2のようにアクリル酸アミドを
用いることが高屈折率化に有効なことが明らかで
ある。 実施例 3 メタクリル酸アミド6.5重量部と、トリレンジ
イソシアネート20.0重量部とをスチレン25重量部
に加温溶解させ、これにジラウリン酸ジn−ブチ
ル錫0.02重量部を加え、温度80℃で2時間放置し
た後、これにテトラブロモビスフエノールAビス
(2−ヒドロキシエチル)エーテル48.5重量部お
よびターシヤリーブチルパーオクトエート1.0重
量部を添加し、得られた混合物をレンズ作製用の
ガラスモールド中に注入し、温度60℃で10時間、
80℃で4時間、100℃で2時間、120℃で2時間と
反応条件を変化させて反応および重合を行い、中
心厚さ1.5mmの淡黄色の強靱なレンズを得た。 上記混合物における比(a+c)/bの値は
1.0、比b/cの値は1.5である。 このレンズの屈折率はn20 D=1.617を示した。ま
たこのレンズは通常の有機溶媒には全く不溶であ
り、三次元架橋構造が進んでいるものであること
を示した。また実施例1と同様の落球試験で全く
損傷は認められなかつた。 比較例 4 実施例3におけるメタクリル酸アミドの代わり
に2−ヒドロキシエチルメタクリレート6.5重量
部を用いた他は実施例3と全く同様にしてレンズ
を得た。 このレンズの屈折率はn20 D=1.604と実施例3に
比して低いものであり、実施例3のようにメタク
リル酸アミドを用いることが高屈折率化に有効な
ことが明らかである。 比較例 5 メタクリル酸アミド4.0重量部と、トリレンジ
イソシアネート42.5重量部とをスチレン25重量部
に加温溶解させ、これにジラウリン酸ジn−ブチ
ル錫0.02重量部を加え、温度80℃で2時間放置し
た後、テトラブロモビスフエノールA28.5重量部
およびターシヤリーブチルパーオクトエート1.0
重量部を添加し、この混合物をレンズ作製用ガラ
スモールド中に注入し、実施例3と同様の加温の
プログラムで反応および重合を行い、黄色のレン
ズを作製した。 上記混合物における比(a+c)/bの値は
0.31、比b/cの値は4.64である。 このレンズの屈折率はn20 D=1.607を示した。ま
たこのレンズは脆く、実施例1と同様の落球試験
では不合格であつた。 実施例 4 アクリル酸アミド6.12重量部と、キシリレンジ
イソシアネート24.34重量部と、ビスフエノール
A29.54重量部とを、メタクリル酸ベンジル20重
量部および2,4,6−トリブロモフエニルメタ
クリレート20重量部に混合し、これにジラウリン
酸ジn−ブチル錫0.02重量部およびターシヤリー
ブチルパーオクトエート1.0重量部を添加混合し、
この混合物をレンズ作製用ガラスモールド中に注
入し、温度60℃で10時間、80℃で4時間、100℃
で2時間、120℃で2時間と反応条件を変化させ
て反応および重合させ、無色透明のレンズを得
た。 上記混合物における比(a+c)/bの値は
0.753、比b/cの値は2.38である。 このレンズの屈折率はn20 D=1.594と高い値を示
した。またこのレンズはエタノール、アセトン、
トルエン、テトラヒドロフラン等の有機溶媒には
不溶であり、架橋構造が形成されていることが明
らかである。また実施例1と同様の落球試験では
損傷は全く認められなかつた。 比較例 6 アクリル酸アミド14.5重量部と、キシリレンジ
イソシアネート13.0重量部とをメタクリル酸ベン
ジル25重量部に混合し、これにジラウリン酸ジn
−ブチル錫0.02重量部を加え、温度80℃で2時間
放置した後、テトラブロモビスフエノールAビス
(2−ヒドロキシエチル)エーテル47.5重量部お
よびターシヤリーブチルパーオクトエート1.0重
量部を添加し、この混合物をレンズ作製用ガラス
モールドに注入し、実施例4と同様の加温プログ
ラムで反応および重合を行つた。 上記混合物における比(a+c)/bの値は
2.57、比b/cの値は0.92である。 このレンズは無色透明であつたが非常に脆く、
実施例1と同様の落球試験には合格することがで
きなかつた。 実施例 5 メタクリル酸アミド7.4重量部と、4,4−ジ
フエニルメタンジイソシアネート32.7重量部とを
スチレン40重量部に加温下に混合溶解させ、これ
にジラウリン酸ジn−ブチル錫0.02重量部を添加
し、温度80℃で3時間保つた後、これにビスフエ
ノールA19.9重量部を添加溶解させた。この混合
物をレンズ作製用ガラスモールド中に注入し、温
度60℃で10時間、80℃で4時間、100℃で2時間、
120℃で2時間と反応条件を変化させて反応およ
び重合を行い、重合を完結させて淡黄色のレンズ
を得た。 上記混合物における比(a+c)/bの値は
0.894、比b/cの値は1.78である。 このレンズの屈折率はn20 D=1.58を示した。ま
たこのレンズは通常の有機溶媒には全く不溶であ
り、高度に三次元架橋構造のものであることが判
つた。また実施例1に準ずる落球試験で損傷は全
く認められなかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記A成分と、B成分と、C成分とを、 前記A成分の酸アミド基のモル数をa、B成分
    によるイソシアネート基のモル数をbおよびC成
    分による水酸基のモル数をcとするとき、 比 (a+c)/b の値が0.5乃至2.0となり、かつ 比 b/c の値が1より大となる相対的割合で、全体に対す
    る量が0〜70重量%となる割合の下記D成分と共
    に、反応および重合させることにより得られるこ
    とを特徴とする高屈折率樹脂レンズ。 A成分:アクリル酸アミドまたはメタクリル酸ア
    ミド B成分:イソシアネート基を2個以上有する芳香
    族化合物 C成分:水酸基を2個以上有する芳香族化合物 D成分:A成分と共重合可能な芳香族単量体
JP61172896A 1986-07-24 1986-07-24 高屈折率樹脂レンズ Granted JPS6329701A (ja)

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