JPH037770A - 表面処理された無機粉末及び該粉末を含有する樹脂組成物 - Google Patents

表面処理された無機粉末及び該粉末を含有する樹脂組成物

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JPH037770A
JPH037770A JP1208468A JP20846889A JPH037770A JP H037770 A JPH037770 A JP H037770A JP 1208468 A JP1208468 A JP 1208468A JP 20846889 A JP20846889 A JP 20846889A JP H037770 A JPH037770 A JP H037770A
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浩一 岡田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は表面処理された無機粉末に関する。更2− に詳しくは特定のジカルボン酸化合物を用いて表面処理
がなされた、金属元素を含有する無機粉末に関する。ま
た更に、該無機粉末が充填された樹脂組成物に関する。
該組成物は成型材料として、壬 とりわけ歯科用材料とし有用である。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題)無機粉
末を樹脂材料と複合化するには、該粉末表面の有機化処
理が必要とされる。シランカップリング剤はシリカ粉末
の表面処理剤として極めて有効であり多用されているが
、金属及びその酸化物、炭酸塩、硫酸塩等の金属元素が
含有される無機粉末に対しては、表面処理効果が乏しい
一方、特公昭60−3431号および特開昭61−16
2535号には、メタクリロイル基を有するカルボン酸
化合物が金属元素を含有する無機粉末の表面処理剤とし
て有効であることが示されている。
しかし、用途によっては上記両文献に記載されているカ
ルボン酸化合物を用いても、なお表面処理効果が不充分
な場合がある。
即ち、耐水性の要求が厳しい用途、例えば歯科− 用コンポジットレジンや屋外に長時間暴露される複合材
料のフィラーとして使用される場合には、フィラー/樹
脂マトリックス間接着の経時的劣化が深刻であり、上記
両文献の技術を越える無機フィラーの表面処理技術を開
発することが重要な課題である。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは上記の課題を達成しようと、鋭意検討を重
ねた結果、特定の分子構造を有する重合性のジカルボン
酸化合物により表面処理した金属元素を含有する無機粉
末が上記問題を解決するものであることを見い出し、本
発明に至った。
即ち本発明は下記の一般式 ) 〔但し R1は水素原子、)・ロゲン原子又はメチル基
を示し、R2はアルキレン基を示し、R3は水素源4 子、アルキル基又はH2C−C−C0O−R5−で示さ
れる4− 基(但し、R4は水素原子、・・ロゲン原子又はメチル
基であり、R5はアルキレン基である)を示し、Xlと
X2は水酸基又は・・ロゲン原子を示す〕で表されるジ
カルボン酸化合物貰たけその誘導体を用いて表面処理さ
れた金属元素を含有する無機粉末である。
本発明はさらに、体)(1)式で表現される化合物を用
いて表面処理された金属元素を含有する無機粉末と(b
)樹脂より成る樹脂組成物を提供する。
本発明の無機粉末は金属元素を含有することを特徴とす
るが、本発明にいう金属元素とは長周期型周期表におい
てホウ素とアスタチンを結ぶ線を引き、それより左側に
位置する元素であり、但し水素及び該線上の元素である
B、 Si、 As、 TeおよびAtを除く。これら
の金属の中でも特に歯科用途として有用なものとしては
例えばAt、 Mg、 Ca、 Ti。
Cr、 Fe、 Co、 Ni、 Cu、 Zn、 S
r、 Zr、 Pd、 Hg、  Sn、 Ba。
Pt、 Au、 La等があげられる。
これらの金属元素は無機粉末中において、種々の存在形
態をとることができる。例えば最も一般的T6るA12
0a、 ZnO,Cab、 TiO2,ZrO2,La
20+、 Bad。
Fe2es、 5r02等のような酸化物をはじめとし
て、At(OH)3のような水酸化物、 CaF2のよ
うなハロゲン化物、あるいはBaSO4やCaSO4の
ような硫酸塩、CaCQ3のような炭酸塩、CaHPO
4,Ca()(2PO4)2゜Ca5(PO4)2. 
Ca4P20+、  Ca(PO3)2.  Ca4P
20+、 MgzP40x2゜At(PO3)3. A
tPO4等のリン酸塩のような種々の塩の形態で含有さ
れうる。
またこれらの金属化合物が、無機粉末中に単一成分とし
て存在する場合の外、多成分系となったセラミックス、
鉱物の類いであってもよい。多成分系の場合は金属元素
が複数存在することはもとより金属元素以外の成分、例
えば、SiO2,P2O5゜B2O3,5isNa、 
SiC,B4C,BN等を含有することも許容される。
これらの例としては、K2O−Ti0z。
BaO−TiO2,CaO−A120aやジルニア ン
(5iO2−ZrO2系)、ザイ7 口y (5i02
−A1203−83N4系)、Laガラスセラミックス
(La203−At20a−8iO+系、たとえばSh
ottGM31−6840)、Baガラス(Ba0−A
a03−B203−8io2糸、たとえば5hott 
GM27−884■、5hott 8235■6− Ray−8orb T−2000■、Ray −5or
b T−3000” )、Srガラy、 (5r02−
At20s−8i02系、たとえばShottGM32
−087■、Ray−8orb T−4000■)、さ
らにはバイオグラスとして知られている種々のCa0−
P206含有結晶化ガラスやヒドロキシアパタイトなど
が挙げられる。さらにこれらの形態の他に金属そのもの
が粉末として用いられる。この場合は金属は単体又は合
金で用いられる。
なお、無機粉末が水と接触するかあるいは高湿度環境下
で使用される場合には、水に対して不溶性であることが
必須条件となる。なお本発明に言う不溶性とは、室温の
水に対する飽和溶解度が0.1重4に%以下の溶解性と
定義する。
これらの無機粉末の形状については何ら制限はなく球状
、破砕状、針状、ウィスカー、板状等、種々の形状のも
の及び大きさが目的にあわせて選ばれる。また、これら
の無機粉末の粒径は特に制限されるものではないが通常
5nmないし0.5 mの範囲にあるものが好適に使用
される。なおここでいう粒径とは1個の粉末粒子の最大
径と最小径と7− の平均値をいう。
本発明の最大の特徴は上記の無機粉末を、一般式(1)
で示される重合性のジカルボン酸化合物またはその誘導
体で表面処理を行う点にある。
特開昭63−8407号には一般式(1)で示される化
合物が配合された接着剤が開示されているが、該化合物
を無機粉末の表面処理に応用する技術思想は全く示され
ていない。本発明者らは該化合物が金属元素を含有する
無機粉末の表面処理剤として特に優れていることを見い
出した。
一般式(1)の化合物においてR2はアルキレン基であ
れば何ら制限なく用いられるが、炭素数2〜30、更に
4〜20の範囲にあることが、フィラー/樹脂マトリッ
クス間の接着を強固で耐水性のあるものとする上で好ま
しい。R3は水素原子又はアルキル基であれば何ら制限
なく用いられるが、アルキル基の場合は炭素数が1〜3
0、更に1〜20の範囲にあることがR2と同様の理由
で好ましい。
上述のアルキレン基又はアルキル基を例示すると以下の
如くである。
8− R2のアルキレン基として (−CH2CH2CHC&CH2+%+04)、、、ト
比)、(−CH2−)−4゜、CH3 +CH2+10、ゼ届出2、がl九、ゼ胎九等が挙げら
れ R3のアルキル基として(−CH2+9CB、ゼ胎
九C出、ゼ恥九〇比等が挙げられる。
一般式(1)で示される化合物の具体例としては一 10− を挙げることができる。
上記の一般式(I)で示される化合物〔以下、化合物(
1)と称することがある〕を用いて、金属元素を含有す
る無機粉末〔以下、無機粉末(5)と称することがある
〕の表面を改質する方法は、表面処理剤を用いた粉体の
表面処理方法として一般的に知られている方法により行
うことができ、湿式法と乾式法に大別することができる
湿式法では無機粉末(5)及び化合物(1)を適量の溶
剤例エバ水、アルコール、ヘキサン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等へスラリー状に懸濁させ充分攪拌する。
ただしこのとき使用する溶剤、反応温度、反応時間等の
条件の最適値は、無機粉末(5)と化合物(1)の組み
合せにより種々変化するが、当該分野の技術者ならば容
易にそれを見い出し得る。
所定の時間攪拌した後溶剤を減圧留去、沖過あるいは凍
結乾燥などの方法で除去すると表面処理が完了する。
尚この場合処理工程のいずれかにおいて、加熱の工程を
経ることが望ましい。加熱は無機粉末(5)、化合物(
1)および溶剤からなるスラリーを攪拌している時、あ
るいは溶剤を溜去しながら行う場合が考えられる。溶媒
を溜去後さらに加熱する場合もある。特に溶剤との懸濁
状態において加熱すると分散性が向上し、フィラー表面
がむらなく表面処理される。加熱温度は50℃〜150
℃の範囲が望ましく、50℃より低いと加熱効果が乏し
く、す恐れがある。
また該化合物(1ンのアルカリ金属塩やアンモニウム塩
等を用いて前記の湿式処理方法により脱塩反応で無機表
面と反応させることもある。
乾式法では無機粉末(〜をヘンシェルミキサーやりポン
プレンダ−等の混合機に入れ攪拌しながら化合物(1)
をそのまま、もしくは適量な溶剤に希釈してスプレー添
加する。この時、加熱しながら攪拌することが望ましい
。この方法は大量のフィラーを処理するのに適している
前記処理法のいずれにおいても無機粉末(^に対(2て
使用する化合物(1)の量は無機粉末(A)の表面の大
半を化合物(1)の単分子膜で核種しうる量以上の量が
好ましい。この量はBET法等により測定された無機粉
末(5)の比表面積の値から推定することが可能でおる
。たとえば、無機粉末(5)の粒径が小さくなればなる
ほど化合物(1)の必要量は増加する。
本発明において、無機粉末(5)100重量部に対して
0.1〜100重量部が用いられる。ただし、化3− 合物(1)の最適使用量は得られる組成物の所望の物性
が最大となるように実験に基づいて決定される。
尚、無機粉末内に対する化合物(1)の付着量は、表面
処理された無機粉末(〜の元素分析、赤外分析などによ
り推定することができる。
ところで、無機粉末と樹脂からなる組成物においては樹
脂中に化合物(1)を所定量混合しておいて、その中へ
表面処理を施していない無機粉末(Nを練り込んで、組
成物を得る手法も考えられる。
しかし、この手法は、予め表面処理を施した無機粉末(
5)を用いる本発明の方法に比して、フィラーの分散性
、フィラーの樹脂中への充填量、得られた組成物の機械
的強度の点において劣り望ましくない。
次に本発明の樹脂組成物について説明する。上記のよう
な方法により表面改質された本発明の無機粉末及び樹脂
より成る本発明の組成物において、用いられる樹脂とし
ては例えばポリエチレン、ボップロピレン、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィン系樹脂、ポリエ
ステル、ボリア4 ミド、ポリアセタール、ABS樹脂等の一般の熱可塑性
樹脂があげられる。この場合一般の混線機を用いて該樹
脂を溶融状態にした後、本発明の無機粉末を加えて混練
、成型される。
またさらには、本発明の無機粉末は樹脂としての重合性
単量体と混練されて、重合性組成物として提供される。
この場合用いられる重合性単量体は組成物の用途に応じ
て適宜選択されるが、表面処理剤として用いた化合物(
1)と共重合しうるものが用いられ、通常(メタ)アク
リレート系モノマー〔(メタ)アクリレートの表記はメ
タクリレートとアクリレートの両者を意味する〕が用い
られる。
これら以外にもα−シアンアクリル酸、クロトン酸、桂
皮酸、ソルビン酸、マレイン酸、イタコン酸等の1価ま
たは2価アルコールとのエステル類、さらにN−イソブ
チルアクリルアミドのような(メタ)アクリルアミド類
、酢酸ビニルなどのようなカルボン酸のビニルエステル
類、ブチルビニルエーテルのよウナビニルエーテル類、
N−ビニルピロリドンのような七ノーN−ビニル化合物
、スチレン誘導体な−ども用いうる。
(メタ)アクリレート系モノマーの例としてはメチル(
メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、
ジメチルアミンエチル(メタ)アクリレート、等の単官
能性(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、1.10−デカンジオールジ(
メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アク
リレート、2.2−ビス〔(メタ)アクリロイルオキシ
ポリエトキシフェニル〕プロパン、2.2−ビス(4−
(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキ
シ)フェニル〕プロパン(、Bis−GMAと称するこ
とがある)等の2官能性(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の3官能
性(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、2,2.4−トリメチルへキサ
メチレンジイソシアネート1モルとグリセリンジ(メタ
)アクリレート2モルとの付加物等の4官能性(メタ)
アクリレートをあげることができる。これらの単官能及
び多官能(メタ)アクリレートは単独または2種以上を
混合して用いられる。
本発明の組成物においては、表面改質された無機粉末(
6)と樹脂との混合割合は用途により大きく変わるが、
通常は樹脂1重量部に対し表面改質された無機フィラー
(5)は0.01重量部ないし100重量部の範囲にあ
る。
本発明の組成物においては、無機粉末に)の他に、更に
必要に応じて他の粉末を添加することも可能である。該
粉末は無機物、有機物いずれであってもよく、無機粉末
としては例えば石英、無定形シリカ、硼珪酸ガラスなど
シリカを主成分とする無機粉末が挙げられる。これらの
粉末はシランカップリング剤で予め表面処理を行ってか
ら用いられる。一方、有機粉末としてはポリメチルメタ
クリレ−・ト、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等のポリ
マー粉末や特開昭56−49311号に開示されるよう
な有機−無機複合粉末を挙けることができる。
樹脂として重合性単量体が用いられた場合の本7 発明の組成物は、これを100℃以上に加熱するか、あ
るいは電子線を照射する等の外部からエネルギーを加え
る操作を行うことにより、重合硬化させ成形物に転換さ
れうるが、通常重合開始剤を添加することにより重合硬
化を容易ならしむる場合が多い。
本発明で用いる重合開始剤は、特別な制約はなく、公知
のいずれのものであっても良いが、通常重合性単量体の
重合性と重合条件を考慮して選択を行う。例えば(メタ
)アクリレートを加熱重合−rる場合には、ベンゾイル
パーオキサイド(BPOと称する)、クメンハイドロパ
ーオキサイドなどの有機過酸化物、2,2−アゾビスイ
ソブチロニトリルなどの化合物が好適に用いられる。
一方、常温重合を行う場合には、ベンゾイルパーオキサ
イド/ジメチルアニリン系、有機スルフィン酸(または
その塩)/アミン/過酸化物系などの酸化−還元系開始
剤の他トリブチルボラン、有機スルフィン酸なども好適
に用いられる。
他方、可視光線照射による光重合を行なう場合18− には、α−ジケトン/第3級アミン、α−ジケトン/ア
ルデヒド、α−ジケトン/メルカプタンなどの酸化−還
元系が好ましい。α−ジケトンとしてはカンファーキノ
ン、2.3−ペンタンジオン、ベンジルなど、第3級ア
ミンとしてはN、N−ジメチルアミノエチルメタクリレ
ート、N、N−ジメチルアミノ安息香酸エチルなど、ア
ルデヒドとしてはラウリルアルデヒド、p−オクチルオ
キシベンズアルデヒドなど、メルカプタンとしては、チ
オサリチル酸、2−メルカプトベンゾキサゾールなどを
挙げることができる。更に、これらの酸化−還元系に有
機過酸化物を添加したα−ジケトン/有機過酸化物/還
元剤の系も好適に用いられる。
紫外線照射による光重合を行う場合は、2,4.6−ド
リメチルベンゾイルジフエニルホスフインオキサイト、
ヘンツインメチルエーテル、ベンジルジメチルケタール
、2−メチルチオキサントンなどの他上記可視光線の光
重合開始剤も好適に用いられる。
これらの重合開始剤の添加量は、重合性単量体に対して
0.01〜10チの範囲が適量である。
(実施例) 次に本発明を実施例により説明するが、本発明はかかる
実施例に限定されるものではない。
実施例1 平均粒径Q、9 pm 、 B E T比表面積5.4
 ft+/’?であるアルミナ粉末(AL−1608G
−4、昭和電工)502、ベンゼン200d及び表面処
理剤として、下記の構造式 %式%) で示される化合物3りをフラスコに入れ攪拌しながら8
0℃で2時間加熱還流を行った。放冷後、懸濁液からア
ルミナ粉末を戸別し、これを12時間真空乾燥した後さ
らに90℃で2時間空気中で加熱し、表面処理されたア
ルミナ粉末(フィラーAと称する)を得た。この粉末の
元素分析を行うと灰分として9922%が残り0.78
%の可燃成分が認められた。また該粉末を拡散反射法F
T赤外吸収スペクトルを測定し、表面処理前後の差スペ
クトルを求めたところ1720α−1にメタクリル基の
カルボニル基に由来するピークを、また2920tM−
”及び2850cfn”にC−H結合に由来するピーク
を認め、粉末表面に上記化合物が吸着していることが確
かめられた。
実施例2 平均粒径0.02 pm 、 B E T比表面積10
0 nVrのアルミナ微粉末(アルミニウムオキサイド
C1日本アエロジル)50F、表面処理剤として10゜
10−ジカルボキシデシルメタクリレート15F及びベ
ンゼン500m/の懸濁液を80℃で3時間加熱還流し
た。放冷後遠心分離により粉末を回収し、24時間真空
乾燥の後空気中でさらに90℃で2時間熱処理し、表面
処理されたアルミナ微粉末(フィラーBと称する)を得
た。この粉末の元素分析を行うと灰分が87.4重t%
であり、従って12.6重量%の上記表面処理剤が粉末
表面に吸着していることが判明した○ 1 実施例3 銅粉末(300メツシユ・バス、三津和化学)100r
%表面処理剤として10.10−ジカルボキシデシルメ
タクリレート12及びベンゼン200Wtlの懸濁液を
80℃で2時間加熱還流した。放冷後遠心分離により粉
末を回収し、トルエンを減圧溜去して表面処理された銅
粉末を回収した。
実施例4 2.2−ビス〔メタクリロイルオキシポリエトキシフェ
ニル〕プロパン(分子内にエトキシ基が平均2.6個存
在するもの)35重量部、2,2.4トリメチルへキサ
メチレンジイソシアネート1モルとグリセリンジメタク
リレート2モルとの付加物4゜Xtt部、ネオペンチル
グリコールジメタクリレート25重量部及び過酸化ベン
ゾイル1重電部を混合し重合性単量体組成物を得た。こ
の組成物30重量部と、実施例1で得られたフィラーA
70.Ii量部を混合練和し、重合性の樹脂組成物(ペ
ースト)を得た。
この組成物を用いて以下の評価を行った。
=22 (1)稠度 重合性単量体に対して濡れの良いフィラーはど、重合性
単量体中への分散性に優れ、その粘性は柔らかい。従っ
て粘性の指標として稠度を測定すれば、表面処理の良否
を判断することができる。本実験では以下の方法で測定
した値を稠度とした。即ち、0.5dのペーストを秤り
取り、これをガラス板(5×5α)の中心に盛り上げる
ように静置した。次に、その上に409の荷重のかかっ
たガラス板(5X56n)を静かに乗せ120秒経過後
に展延されたペーストの長径と短径をガラス板越しに測
定し、その両者の算術平均値をもって稠度とした。第1
表にその値を示すが、これは3回繰り返した測定の平均
値である。
(ii)  曲げ強度 重合硬化しまた樹脂マトリックスとフィラーとの接着強
さの指標として、曲は強度の測定を行った。まず、上記
ペーストを2X2X30mの金型に填入し、100℃で
1時間加熱して硬化させてから型から取り出し角柱状の
試験片を得た。この試験片を37℃の空気中で1日保存
してから、インストロン万能試験機を用いて3点曲げ試
験(両末端支点間距離=20■、クロスヘツド・スピー
ド= 1 tm/min )を行つfc o 第1表に
示した結果は10個の測足値の平均値でおる0 (1r+t  曲げ強度の耐水性 耐水性材料にあっては、湿潤下における機械的強度の維
持は最重要課題である。第11項の要領で作成した曲げ
試験片を70℃水中に10日間浸漬し、劣化を加速して
から曲げ強度を測定した。第11項で述べた初期曲げ強
度と比較することにより、耐水性の良否を判断すること
ができる。10個の試験片の平均値を第1表に示した0 実施例5〜11 実施例1において用いた化合物のかわりに第1表に示す
化合物を用いて実施例1と同一の方法で表面処理を行っ
たアルミナ粉末を得た。該アルミナ粉末を用いて実施例
4の方法に従って樹脂組成物を調製し、その稠度と曲げ
強度を評価し、その結果を第1表に示した。
比較例1 実施例1で使用したアルミナ粉を表面処理せずにフィラ
ーとして用いて実施例4と同一の組成物を[6し、その
稠度と曲げ強度を評価した。結果を第1表に示した。
比較例2.3 第1表に示した化合物を用いて実施例1の方法に従って
表面処理されたアルミナ粉末を得た。該アルミナ粉末を
用いて実施例4と同一の組成物を調製し、その稠度と曲
げ強度を評価した。結果を第1表に示した。
比較例4 実施例4で用いた重合性単量体組成物30重量部へ10
.10−ジカルボキシデシルメタクリレート0.55重
量部を混合し、これに表面処理が施されていないアルミ
ナ粉末(AL−1608G−4)69.45重量部を加
えて混合練和し、ペーストを調合し実25− 施例4の方法に従って稠度および曲げ強度を測定した結
果を第1表に示した。実施例4で得られた組成物と比較
すると稠度と曲げ強度共に劣っている0 以下余白 26一 29一 実施例12〜17 第2表に示した6種類の無機粉末に対して実施例1の条
件で表面処理を行った。得られた粉末と実施例4で調合
した重合性単量体組成物を第2表に示した比率で練り合
せて得た組成物について、稠度と曲げ強度を実施例4の
方法に従って測定し、その結果を第2表に示した。
比較例5〜10 第2表に示した6種類の無機粉末を表面処理なしで用い
て実施例11〜16に相当する組成物を調製し、その稠
度と曲げ強度を実施例4の方法に従って測定し、結果を
第2表に示した。
以下余白 3〇− 実施例18 Shott ′&、MLa−ガラスセラミックス(0M
31−684)を振動ボールミルで粉砕し粒径の範囲が
0.1〜20ρL平均粒径が2.81inの粉末を得た
該粉末100重量部に対し2重量部のγ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシランを用いて常法に従って表
面処理を行いガラスフィラー(フィラーCと称する)を
得た。
一方、実施例4と同一の重合性単量体組成物(過酸化ベ
ンゾイルを含まない)を調合し、100重量部当り0.
5重量部の2.4.6−ドリメチルベンゾイルジフエニ
ルホスフインオキサイドを光重合開始剤として添加して
重合性組成物を得た。該組成物100重量部に実施例2
のフィラーB180重量部とフィラー0500重量部を
練り込んで、光硬化性樹脂組成物を得た。該組成物をキ
セノンランプ光(クルツアー社製デンタカラーXS)を
90秒間照射して硬化させた後、更に120℃で30分
間加熱して重合を完結させた硬化物について、曲げ強度
、圧縮強度およびブリネル硬度を測定し、結果を第3表
に示した。
第  3  表 実施例18  1584   5520    86(
発明の効果) 本発明の表面処理された無機粉末は、公知技術に比べ、
より効果的に表面処理がなされておシ、樹脂中に練り込
んだ際に分散性が優れているため、より多量の粉末をフ
ィラーとして積大することが可能である。得られた樹脂
組成物(複合材)は機械的強度に優れ、湿潤下において
もその低下は少ないという特長を有する。
本発明の無機粉末は各種樹脂材料のフィラーとして有用
であり、本発明の樹脂組成物はコート材、電磁波シール
ド材、印刷インク、接着剤、歯科用材料、整形外科用材
料として価値が高い。特にラジカル重合性単量体を樹脂
に選ぶと高強度の歯科用修復材料を得ることができる。
33−

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)下記の一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ 〔但し、R^1は水素原子、ハロゲン原子又はメチル基
    を示し、R^2はアルキレン基を示し、R^3は水素原
    子、アルキル基又は▲数式、化学式、表等があります▼
    で示 される基(但し、R^4は水素原子、ハロゲン原子又は
    メチル基であり、R^5はアルキレン基である)を示し
    、X^1とX^2は水酸基又はハロゲン原子を示す〕 で表されるジカルボン酸化合物またはその誘導体を用い
    て表面処理された、金属元素を含有する無機粉末。
  2. (2)(a)下記の一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ 〔但し、R^1は水素原子、ハロゲン原子又はメチル基
    を示し、R^2はアルキレン基を示し、R^3は水素原
    子、アルキル基又は▲数式、化学式、表等があります▼
    で 示される基(但し、R^4は水素原子、ハロゲン原子又
    はメチル基であり、R^5はアルキレン基である)を示
    し、X^1とX^2は水酸基又はハロゲン原子を示す〕 で表されるジカルボン酸化合物又はその誘導体を用いて
    表面処理された、金属元素を含有する無機粉末及び (b)樹脂 より成ることを特徴とする樹脂組成物。
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