JP2002505709A - 歯科用用途の複合材料及び接着促進剤 - Google Patents

歯科用用途の複合材料及び接着促進剤

Info

Publication number
JP2002505709A
JP2002505709A JP50480899A JP50480899A JP2002505709A JP 2002505709 A JP2002505709 A JP 2002505709A JP 50480899 A JP50480899 A JP 50480899A JP 50480899 A JP50480899 A JP 50480899A JP 2002505709 A JP2002505709 A JP 2002505709A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition
metal
thiol
alloy
silver
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP50480899A
Other languages
English (en)
Inventor
スタンジェル、アイバン
エリス、トマス
クルース、エリク
ザッヒャー、エドワード
ドリュー、ロバート
スー、ジンウェイ
Original Assignee
スタンジェル、アイバン
エリス、トマス
クルース、エリク
ザッヒャー、エドワード
ドリュー、ロバート
スー、ジンウェイ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by スタンジェル、アイバン, エリス、トマス, クルース、エリク, ザッヒャー、エドワード, ドリュー、ロバート, スー、ジンウェイ filed Critical スタンジェル、アイバン
Publication of JP2002505709A publication Critical patent/JP2002505709A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/18Oxygen-containing compounds, e.g. metal carbonyls
    • C08K3/20Oxides; Hydroxides
    • C08K3/22Oxides; Hydroxides of metals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/70Preparations for dentistry comprising inorganic additives
    • A61K6/71Fillers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/80Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth
    • A61K6/84Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth comprising metals or alloys
    • A61K6/844Noble metals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/80Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth
    • A61K6/884Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth comprising natural or synthetic resins
    • A61K6/887Compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C321/00Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides
    • C07C321/12Sulfides, hydropolysulfides, or polysulfides having thio groups bound to acyclic carbon atoms
    • C07C321/18Sulfides, hydropolysulfides, or polysulfides having thio groups bound to acyclic carbon atoms of an acyclic unsaturated carbon skeleton
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C323/00Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups
    • C07C323/10Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and singly-bound oxygen atoms bound to the same carbon skeleton
    • C07C323/11Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and singly-bound oxygen atoms bound to the same carbon skeleton having the sulfur atoms of the thio groups bound to acyclic carbon atoms of the carbon skeleton
    • C07C323/12Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and singly-bound oxygen atoms bound to the same carbon skeleton having the sulfur atoms of the thio groups bound to acyclic carbon atoms of the carbon skeleton the carbon skeleton being acyclic and saturated
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/02Elements
    • C08K3/08Metals

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Plastic & Reconstructive Surgery (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Dental Preparations (AREA)

Abstract

(57)【要約】 歯科用技術分野において歯の充填材料として特に適している複合材料であって、ポリマーマトリックス、及びコロイダルシリカの存在又は不在下において、金属、金属合金、金属酸化物の微粒子、又はこれらの組み合わせを、そして微粒子をポリマーマトリックスに接着するためのカップリング剤を含有する。接着はまた、微粒子をポリマーマトリックスに練り込む前に洗滌、及び/又は被覆することで促進することができる。適当な開始剤、促進剤等を有する一種又は二種のペースト組成物のシステムを配合することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 歯科用用途の複合材料及び接着促進剤 発明の背景 1. 発明の分野 本発明は樹脂マトリックス、充填剤、カップリング剤、及び開始剤のシステム から成る複合材料の組成物に関する。複合材料は歯科用充填材料として用いるこ とができるけれども、高−強度複合材を必要とする他の応用分野にも広く用いる ことができる。複合材料の硬化は、レーザー又は可視光源、又はマイクロ波のエ ネルギーによる化学的な方法で開始される。硬化法に依存して、複合材料は一種 類のペーストのシステムとして提供したり、或いは二種類のペーストに分割して 提供したりする事ができる。後者の場合、複合材料の硬化は化学的に開始され、 第一のペーストは複合材料及び化学開始材を含み、一方第二のペーストは複合材 料と硬化促進剤を含むものである。単一ペーストのシステムにおいては、全ての 成分が単一のペースト中に存在する。 本発明はまた、新規なカップリング剤の使用に関するものであり、充填剤粒子 をポリマーマトリックスに結合する組成物中に用いられる。 本発明は特に、単独の又は組み合わされた、金属、又は金属合金の微粒子、或 いは金属−酸化物微粒子、又は他のセラミック微粒子の使用法に関するものであ り、これはとりわけ複合材料の構成物中の充填材料として特に重要なものである 。 本発明はまた、金属又は金属合金の表面上にチオールの単分子膜を沈着させ、 そして複合材料のマトリックスとして用いられるポリマーと反応する、官能性を 持った分子を形成する方法に関する。本発明はまた、ポリマーと反応する付加的 な官能性を有するチオール含有分子の構造に関するものであり、そしてこれは金 属の、又は金属合金の微粒子の表面に沈着し、その結果金属−硫黄結合を形成す るものである。 本発明はまた、金属、金属合金又は金属酸化物の微粒子上にホスフェート化合 物を形成及び沈着させる方法に関するものであり、この化合物は複合材料のマト リックスとして用いられるポリマーと反応することができる。 2. 関連技術に関する説明 一般に歯の充填材料として用いられる、歯科用アマルガムは粉末合金から成る 。合金は主として、銀、錫、及び銅を含んでいる。存在する他の金属は比較的低 濃度である。合金は水銀と混合され、歯科用のアマルガムが作られる。金属合金 粒子を水銀でぬらすことによって可塑性の素材が作られ、これは容易に虫歯の組 織標本中に挿入されそして型を取ることができ、その後に時間と共に硬化される 。水銀は、室温において液体状態で存在する唯一の金属であるので、歯科用のア マルガムとして用いられる。従って水銀は合金粉末を濡らし、硬化反応を開始す るプロセスを可能としている。歯科用アマルガム中に水銀が存在することは、使 用中の間に水銀が放出されることを多くの研究が論証しているように、物議をか もすものである。この放出性が、新しい安全なそして機能性の代替歯科用アマル ガムを開発することに、多くの関心を引き起こしてきたのである。 複合樹脂として知られているある種の材料が、歯科用アマルガムの代替品とし て一般に用いられている。複合材料の樹脂は一般に、不活性の充填剤によって強 化されたポリマー相(マトリックス)を含んでおり、これらの充填剤は一般に種 種の形の非晶質のシリカ(SiO2)、又は同質異像(polymorphs)のシリカを含有 する。充填剤は、最も一般的にシランとして用いられているγ−メトキシプロピ レンシラン(γ-MPS)と共に、シランカップラーによってマトリックスに結合さ れている。シロキサン結合が一端において微粒子に形成され、そして他の末端で メタクリレート部分が、マトリックスと共−重合している。現代の複合材料はそ の上に、光開始剤、促進剤、着色剤、及び化学的な安定性を維持するための添加 剤を含んでいる。 歯科の修復の際、その効力を評価する場合、他の異なる材料の寿命が明らかに 重要な点となる。幾つかの横断面的な調査によれば、複合材料の修復年数の中央 値は、5〜8年であり、一方アマルガムに対するその値は8〜14年であること を示している。5年までのそれぞれ継続して行われた予想調査において、複合材 料が機能を失う速度はアマルガムのそれのほぼ倍であった。これら残存の関係は 同様に、子供においても観察され、アマルガムの生き残り時間の中央値が5年で あるのに対し、複合材料の値は32ヶ月であった。これらのデータは明らかに、 金属を基にした修復は通常の複合樹脂よりも、残存に関して優れていることを示 唆している。 金属をベースにした直接の修復が優れていることの確証は、アマルガム代替物 開発の際の二つの提案から付加的に収集される。いずれも銀の使用を含んでおり 、一つは純粋な銀の粉末であって手の圧で固体の塊に冷間圧接される。他の方法 は銀の合金を、室温に近い温度では液相のガリウム金属と混合することを含んで いる。銀粉末の研究はある程度有望であるように見えるけれども、配置する技法 に時間を費やし、そしてこの材料は広い範囲で実用化するには限界がある。ガリ ウムを含むアマルガムは固化の初期の段階において水に敏感であることが示され 、そして最初の24時間水との接触を避けるため、ワニスを用いて塗工すること が必要とされる。両者の提案はいずれも固有の限界を有している。 歯の中に直接に充填したときに硬化する、新しい或いは改良された材料の開発 は、それ故に、優先すべきものである。複合材料の性質を改良する幾つかの方法 は、その固有の強度を金属微粒子、又は金属の合金微粒子、或いは金属酸化物微 粒子を用いることによって増加させることを含んでいる。シラン化された金属微 粒子で充填されたポリマーは実質的に強化されているけれども、シランの接着促 進剤は加水分解を受けやすい。複合材料は、加水分解を促進する水の雰囲気下で 用いられるので、時にはさらに強固なカプラーを用いて金属強化されたポリマー の耐久性を、更に改良することがはるかに有利となることがある。 本発明は、マトリックスの相中に金属微粒子が分散されて含まれている、新規 な複合材料を配合することの有用性を見いだしたのである。発明者らは、微粒子 をマトリックスにカップリングするためには、通常用いられるシランを考えるけ れども、この目的に対しては、新規なそして更に強固な接着促進剤を用いること が、本発明においては特に重要なのである。これらの新しい接着促進剤は、一つ の事例においてアルキルチオールとして、そして他の場合においては、ホスフェ ートエステルとして引用される種類の材料を基礎としている。 アルキルチオールは、化学的に結合した形態、自己結合(self-assembling) した単分子層(SAM's)を、遷移金属表面に硫黄と金属(S−金属)との相互作 用によって形成する材料である。アルカンに対する化学式は、 HS-(CH2n によって与えられ、nの値は2〜100であり、そしてアルカン鎖の性質を変え るためにコントロールすることができる。加えるに他の化合物との相互作用に対 して、特定の官能性を有する極性基を、末端のCH2基に加えることができる。 アルキルチオールは異なる金属とポリマーをカップリングすることが可能であ る。例えば、ペンダントチオールがスチール表面と各種のポリマー材料を結びつ けるために用いられてきた。その上に、グリコリックチオエステルは、アクリレ ートとエポキシ接着剤の接着を増進する自己結合したアルカン鎖を残して、S− 金属結合を形成することを示している。直接に表面に結合する傾向がある他に、 チオール基はまた、ビニル基にまたがって付加反応することが可能である。この ラジカルのメカニズムに基礎を置くチオール−エン重合が知られている。例えば 、銅をエポキシ及びポリイミド樹脂と接着するため用いられる二成分のカップリ ング剤層は、高温下にあっても、更に耐腐食性を有し、そして単独成分のみのい ずれの材料よりも高い接着強度を与えている。 ホスフェートに関しては、ホスフェートによる金属の表面処理が、燐酸処理と して良く知られている。フリーの燐酸、一次の金属ホスフェート、及び促進剤を 含む溶液が、燐酸処理の手順において用いられる。アルミニウムやその合金のよ うな金属表面の物理的、又は物理化学的な性質が、この方法で変性される。この 方法は、金属又は金属酸化物の表面上にホスフェート化合物が沈積している可能 性を示している。 発明の要約 本発明の目的を以下に示す。 i. 本発明は、これは硬化したときに、歯科技術用の充填材料としての応用 に特に適する組成物を提供するものである。 ii. 本発明は、表面の改質を有する又は有していない、金属、又は金属の合 金、又は金属の酸化物、又は上述の組み合わせを含んでいる組成物を提供するも のであって、ここでこの表面改質は酸化層を除去する清浄化方法、及び/又は合 金粒子上に薄い銀又は金のフィルムを沈着することを含み、これら粒子は充填剤 として重合しうる複合材料中に構成されているものである。組成物は硬化した際 、優れた物理的なそして機械的な特性を有している。 iii.本発明は新規なカップリング剤を提供するものであり、このカップリン グ剤は金属、又は金属合金、又は金属酸化物と樹脂マトリックスの間に、化学結 合を形成する。 iv. 本発明はチオール官能性を有する接着促進剤を構成する方法を提供する ものであり、その官能性はその一端で、金属、又は金属合金と反応し、そしても う一方の末端はポリマーマトリックスと反応することが可能なものである。 v. 本発明はホスフェート官能性を有する接着促進剤を構成する方法を提供 するものであり、その官能性はその一端で金属合金、又は金属酸化物と反応し、 そして他の末端でポリマーマトリックスと反応しうるものである。 手短に言えば、樹脂マトリックス、充填剤、カップリング剤、及び開始剤のシ ステムから成る組成物を、本発明は提供するものである。この組成物は特に歯の 充填材料として適しており、歯の耐力表面の用途に好んで用いられる。金属、又 は金属合金、又は金属酸化物の微粒子、或いはこれらの組み合わせを用いること によって、複合材料は優れた性能を有し、これら微粒子は表面改質され、或いは 行われずに、そして充填材として、又はポリマー中に分散された充填材として、 異なるタイプの接着促進剤と組み合わされて用いられる。表面の改質は、酸で粒 子を処理するような種々の洗滌の手順を用いて、表面酸化物を除去することを含 む。表面の改質はまた、合金粒子上への薄い銀、又は金フィルムの沈積を含むも のである。接着促進剤はシランの形態であることができるが、好ましくはチオー ル−含有又はホスフェート−含有化合物であり、これは金属、又は金属合金微粒 子、又は金属の酸化物からなる微粒子と、ポリマーマトリックスの両者を結合す るカップリング剤として作用する。複合材料中にもし用いられるなら、金属酸化 物はマトリックスにシランカップリング剤を介して結合される。レーザー、又は 可視光源、又はマイクロ波によって硬化されるため、組成物は単一のペーストの 体系で提供され、そしてペーストを硬化するため希釈剤と共に増感剤を含んでい る。化学的な誘導に対しては、組成物は二つのペーストに分けられ、一つのペー ストには複合材料と開始剤を含むと同時に、第二のペーストには複合材料と促進 剤が含まれている。硬化又はハードニングは、これらの二つのペーストに用いら れた開始剤及び促進剤に依存して、二つのペーストを一緒に混合することによっ て、又は加熱又はUV光によって行われる。 図面の簡単な説明 図1は、銀の合金粒子の走査型電子顕微鏡写真である。 図2は、PA-FTIRスペクトルの分光を表示するものであり、γ-MPS溶液、”標 準として”の状態にある銀合金、γ-MPSで処理されたエタノールー洗滌合金、及 びエタノールと酸(HBF4)処理された銀を、それぞれスペクトル(a)、(b)、 (c)及び(d)として示す。 図3は、スペクトルの表示であり、γ-MPS溶液、”標準としての”状態にある 二酸化チタニウム(TiO2)、及びγ-MPSに曝露した後の二酸化チタニウムをそれ ぞれスペクトル(a)、(b)、及び(c)として示す。 図4は、銀合金、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MMPS)、及び MMPSで処理した後の銀合金のスペクトル表示であり、それぞれスペクトル(a) 、(b)、及び(c)として示す。 図5は、銀の合金、及びアルキルチオールで処理した後の清浄(酸処理)銀合 金、のスペクトル表示であり、それぞれスペクトル(a)、及び(b)として示す 。 好ましい態様の詳細な説明 本発明に従って、本組成物は、ポリマーマトリックス、金属微粒子又は金族合 金微粒子、又は金属酸化物微粒子から成る充填剤であって、単独又は組み合わせ て用いられる前記の充填剤、シラン、又はチオール化合物、又はホスフェート化 合物であるカップリング剤、そして開始剤のシステムから成っている。 本発明に従う、ポリマーマトリックスは、少なくとも一つの不飽和の炭素−炭 素二重結合を、全組成の5〜50重量パーセントから成る量で有するアクリレー ト及びメタクリレートのモノマーから形成される。適当なモノマーは2,2−ビ ス[4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリリルオキシプロポキシ)フェニル]プ ロパン(BisGMA)、エチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)及びトリエ チレングリコールジメタクリレート(TEGDMA)、1,6−ヘキサメチレングリコ ールジメタクリレート(HGDMA)、トリメチロールプロパントリメタクリレート (TMP-TMA)、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトール トリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、共融混合物モ ノマー、疎水性モノマー、ウレタンジメタクリレート、そしてスピロオルソカー ボネート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、及び2−ヒドロキシメチルメ タクリレートを含む。 本発明に従って、充填剤は金属、又は金属合金、又は金属酸化物の微粒子から 成る。金属は銀、又は金、或いは銀又は金の合金であることができる。金属酸化 物は、例えば、チタニウムの酸化物である。例えば、銀合金は、40〜85%の 範囲の、好ましくは45〜70%の範囲の、そして最も好ましくは50〜65% の範囲の銀を含み;錫が25〜35%の範囲、最も好ましくは27〜32%の範 囲であり;銅が5〜35%の範囲、好ましくは10〜30%の範囲、そして最も 好ましくは12〜20%の範囲である。銀の合金は付加的に0.1〜2%の範囲 の亜鉛を、又は1%以下の濃度を有するパラジウム又はインジウムのような他の 金属を含むことができる。金合金は25〜75%の範囲、好ましくは45〜70 %の範囲、そして最も好ましくは49〜68%の範囲の金を含み;銀は5〜55 %の範囲、好ましくは10〜50%の範囲、そして最も好ましくは15〜40% の範囲で含まれ;銅は5〜25%の範囲、そして最も好ましくは7〜22%の範 囲で含まれ;パラジウムは0.5〜12%の範囲、最も好ましくは0.1〜9% の範囲で含まれ;亜鉛又はインジウムのような他の金属は2%以下の濃度を有し ている。金属の酸化物は、例えばチタニウム、アルミニウム、そしてカルシウム の酸化物であることができるが、これらの例に限定されるものではない。加える に、充填剤としてはコロイダルシリカ含むことができる。単独又は組み合わされ た、総体的な充填剤粒子の重量パーセントは、組成物の20〜98重量%の範囲 にある。用いられる粒子は、不規則な形であろけれども、好ましくは球形の形状 である。約0.01〜0.04マイクロメータの大きさを有する金属酸化物又は コロイダルシリカの粒子が最も好ましい範囲で用いられているけれども、充填剤 粒子のサイズ範囲は、好ましくは0.02〜最大直径で50マイクロメータの間 であり、0.1〜10マイクロメータのサイズ範囲が最も好ましい。 チオールの沈積を高めるため、金属合金粒子は薄い銀又は金の沈積した皮膜を 有することができるが、これは必ずしも必要ではない。 微粒子の表面上に十分な酸化物の層がある場合には、本発明に従って、カップ リング剤はシランであることができる。加えるに、酸化物の層を有する微粒子と 共にホスフェートエステルもまた用いることができる。好ましくは、酸化物の層 は完全に、又は殆ど完全に、これに限定されないが硝酸のような酸に曝露するよ うな洗滌手段によって除去される。酸化物の層が除去されたとき、アルキルチオ ールがカップリング剤として用いることができる。カップリング剤の例は、γ− メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(γ-MPS)、3−メルカプトプロ ピルトリメトキシシラン(MMPS)、2−メルカプトエチルメタクリレート、ペン タエリスリトールトリアクリレート燐酸エステルである。 歯の中で硬化するため、組成物はレーザー光源、又は可視の光源に曝露される 。後者の場合、組成物の厚さは最低の量であるべきである。レーザー又は光硬化 の開始剤システムは、光源の波長に敏感な薬剤から成る。この目的に敏感な薬剤 は、しかしこれに限定されないが、カンファーキノン、ベンゾインエチルエーテ ル、及びベンゾインメチルエーテルが含まれる。第三アミンが一般に還元剤とし て用いられ、そしてN,Nジメチル−p−トルイジン、ジメチルアミノエチルメ タクリレート、4−(N,N−ジメチルアミノ)ベンゾエート、のような薬剤が 含まれるが、これらに限定されるものではない。開始剤のシステムは、組成物中 に0.1〜5重量パーセントの量で存在する。二種のペーストのシステムに対し 、開始剤は一般に組成物の一つのペーストと混合され、そして促進剤又は還元剤 は他のペーストと混合される。歯の中に配置する用意ができたとき、二種のペー ストを一緒に混合パッド上で混合し、そしてこの組成物を硬化される歯に適用す る。この目的に対する開始剤及び硬化促進剤は、ベンゾイルパーオキサイド、及 びN,Nジメチル−p−トルイジンを含むがこれに限定されるものではない。こ の方法による硬化は、その上で充填が行われる歯のモデルを用いて、歯の外側で 為されなければならないけれども、この組成物はまた、マイクロ波のエネルギー によっても硬化される。 その上に、この組成物はハイドロキノンのような重合防止剤を含み、そして酸 化鉄のような顔料を含ませて、組成物の色調を変化させることができる。 この組成物中に用いられた材料を組み合わせると、高い強度特性を有し、そし て耐力条件下で充填剤材料として用いることが適当な材料を提供することができ る。 以下の実施例を参照することによって本発明は更に理解されるであろう。実施例1 微粒子のサイズ分布の測定: この実施例において銀、錫、銅、及びパラジウムを49.5:30:20:0 .5の比率で含む、銀の合金粒子のサイズ及びその形状を、走査型電子顕微鏡検 査法(SEM)、及び画像解析ソフトウエア(SigmaScan Pro,Jandel Scientific ,San Rafel,CA)によってその特性を決定した。粒子サイズ分布はセディグラ フ解析(Sedigraph analysis)によって決定される。この解析方法は流体力学の ストークスの法則に基礎を置き、流体中の沈降速度に従って粒子は分類され、沈 降は流体の粘度及び密度に依存するものである。粒子サイズ分布は流体の試料容 器を通過するX−線ビームによって測定される。X−線の強度が測定されそして 与えられた粒子サイズのパーセントに変換される。走査型電子顕微鏡検査法(図 1)は、一般に球形に近い粒子特性を確証しており、一方画像解析は粒子サイズ がほぼ1〜12μmのサイズに及ぶことを示している。概略的に85%の粒子が 10μm以下であり、4〜7μmの範囲が重量で優位な部分にある。実施例2 カップリング剤の沈積: 銀合金を最初にエタノール(1:10容積比率)で洗滌、そしてデシケーター 中に放置して乾燥した。合金上にシランが沈積する能力を測定するため、粒子を 二つのグループに分ける。第一のグループはエタノール−洗滌粒子から成り、一 方第二のグループは更に10%のフルオロ硼酸(HBF4)で処理して表面の汚染物 質を除去した。酸−処理(”清浄”)粒子を蒸留水で水洗し、それからエタノー ルの最後の洗滌、そして空気乾燥を行った。それぞれの粉末を、清浄なプラステ ィックビーカー中のγ-MPSとエタノールの10%溶液(容積で)中に浸漬した。 溶液の容量は、γ-MPSが合金粒子の2重量%になるように計算して決定した。上 澄み液を濾過し、そして残余の粉末をプロパノールで広範囲に亘って洗滌した。 プロパノールを再び濾過し、そして残余の粉末を清浄なプラスティックのビーカ ーに集め、110℃で8時間オーブン中に置いた。沈積の結果を評価するため、 γ-MPS溶液、受け入れ時の銀合金、エタノール洗滌したγ-MPS処理合金、及び酸 −処理したγ-MPS処理合金の光音響フーリエ変換赤外(PA-FTIR)スペクトルを 記録した。これらのスペクトルをそれぞれ以下の図2に(a)、(b)、(c)、 及び(d)として示す。 ”受け入れ時”の状態にある二酸化チタニウム(TiO2)を同様にγ-MPSに曝露 、オーブン中で乾燥、そして先に記載の通り洗滌した。シラン化の前後のTiO2の スペクトルを記録した。これらのスペクトルをそれぞれ以下の図3に(b)、(c )として示す。γ-MPSのスペクトルを再び参考として示す。 チオール−含有シランを用いた銀合金について、硫黄−金属結合が成立したか どうかを決定しようと試みて、この工程をもう一度繰り返した。3−メルカプト プロピルトリメトキシシラン(MMPS)の2%溶液を作成した。清浄化した銀合金 を溶液中に浸漬し、そしてγ-MPSと同様な方法で処理した。MMPS、銀の合金、及 び処理した銀のスペクトルを記録し、そして以下の図4に、(a)、(b)、及び (c)、として示す。 式HS-(CH2)n(ここでnは2〜100に等しく、好ましくは12)を有するチ オールを、チオールの割合が銀粒子の6重量%になるようにエタノールに溶解し た。清浄な銀−スズ−銅−パラジウム合金粒子をチオール溶液(容積)に浸漬し 、その後濾過する。粒子を回収し、エタノール(容積)を用いて広範囲に洗滌し 、デシケータ中で乾燥する。処理前及びその後の粉末のスペクトルを記録し、そ してそれぞれ以下の図5中の(a)、及び(b)として示す。 図2d、3c、及び4cにおいて、γ-MPSかMMPSのいずれかの吸収が、金属を 処理するために用いた特定のシランに帰する強いバンドの存在によって、銀合金 及び二酸化チタニウムの両者上に示されている。同じような重要性で、図2cは 金属が清浄化されない場合、シランの吸収が比較的弱いことを示しており、これ は接着促進剤の十分な沈着のためには、清浄化技術の開発が重要であることを強 調している。銀合金上のアルキルチオールの沈着は、更に図5bに示されており 、従ってチオールは、事実、銀合金上に沈着されていることを示している。この 一 連の仕事から、吾々は、適当な条件下で、接着促進剤は複合体の構成に用いられ る候補の金属上に沈着されるということを結論づけた。実施例II メタクリレートでキャップされたチオール化金コロイドの作製: 両末端が化学結合したチオール単分子層を堆積させる一つの方法は、固体基質 上での連続した化学反応によるものである。われわれは、通常利用可能な化学薬 品を用い2−工程で、二官能価の化学種を個々に分離しそして精製するよりも、 むしろ金の上の層毎の合成法を用いてこれを達成したのである。 工程1−チオール化された金コロイドの調製; 500mlの丸底フラスコ中で、100mlの2e-3MAuCl4(水溶液)を300 mlのle-3M氷冷NaBH4(水溶液)に添加した。混合物を10分間撹拌し、0.0 5mlのHS(CH2)2OHを添加しそして撹拌を6時間継続した。析出物を遠心分離に よって分離した。生成物をトルエンで洗滌しそして真空乾燥した。 工程2−上記のOH-停止されたAuコロイド上へのメタクリル酸のエステル化: (1)前記の生成物(溶解しない)、(2)0.05mlのメタクリル酸、CH2C H(CH3)COOH、(3)0.1mlのDCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)、(C6 H11N)2C)、及び(4)6mgのDMAP(4−ジメチルアミノピリジン)を、10m lのエーテルに添加した。混合物を室温で一晩中撹拌した。上澄み液体をデカン トし、灰色の固体を残しこれを乾燥した。反応の副生成物はEtOHで洗滌、そして 遠心分離によって除去した。EtOHの30mlの部分を用いて1時間すすぎ、生成 物を洗滌し、その後真空下で生成物を乾燥した。FTIRのスペクトルは、C=O及び C=C結合(1716及び1650cm-1)の強度を示し、金属の核粒子に化学 的に結合した、重合可能なビニル基が十分に付加していることを示していた。実施例3 ホスフェートエステルの調製 乾燥エーテル(60ml)中、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(9 .9g)及びトリエチルアミン(3.8g)の溶液を、徐々に乾燥エーテル(6 0ml)中のオキシ塩化燐(15.3g)の溶液に0で撹拌しつつ添加する。溶 液 の添加後、二つの溶液の混合物を16時間室温で撹拌する。トリエチルアミン塩 酸塩の沈殿を濾過除去し、そして溶液を撹拌しつつ氷水(100ml)中にエー テル溶液を添加することで加水分解する。混合物を分離し、そしてエーテル層を 炭酸ナトリウム溶液を用いてpH=10までアルカリ性にし、さらにまた塩酸塩 の酸でpH=4まで酸性にする。エーテル層が抽出され、そして硫酸マグネシウ ムで乾燥される。エーテルが減圧下で抽出されて、透明な無色の液体として標記 の化合物を与える。この化合物のH1NMRスペクトルは、およそ6.2〜5.8、 5.6〜5.1、4.5〜4.1、4.0〜3.8、3.6〜3.4、2.2〜 2.0、1.5〜1.2、1.0〜0.8ppmにピークを示す。実施例4 樹脂上のチオ−メタクリレート化合物の銀への接着性効果 それぞれ6ヶの反復試験片のために、純粋な銀ロッドの長軸に垂直な平滑表面 を、600グリットの酸化アルミニウム紙で研磨して調製した。表面を硝酸(HN O3)で処理した。その後、未充填の樹脂をこの表面に置き、そして複合材料のボ タンを接着して置いた。同一の条件を用いて他の6ヶの反復試験片を調製するた め、アリルメルカプタンの6パーセント溶液を硝酸処理した銀表面上に置いた。 複合材料ボタンをそれから同様に接着して置いた。しかる後、それぞれのサンプ ルについて、調製1時間後に、樹脂−金属の界面にインストロンの電気機械式(I nstron electromechanical)試験装置を用いて負荷を掛けた。これらの試験結果 を次の表1に示す。アリルメルカプタンで接着された樹脂は、チオール−ベース の接着促進剤を使用しないグループに比較して、著しい強度の増加を示した。 実施例5 金属補強材の効果: 寸法が25×2×2mmの標準のバー(n=4)を50:50 Bis−GMA/TEG DMAの混合物から作製し、そしてシラン化された銀合金粒子と二酸化チタニウム (4:1の重量比で)で充填された同一混合物(n=5)からバーを作製した。 充填剤の容量は70%であった。複合材料は化学的にパーオキサイド/アミンの 系で硬化した。24時間後、バーの3点曲げ試験を、インストロンの電子機械式 試験装置(Instron electromechanical testing instrument)中で行った。曲げ 強度は破壊荷重から計算され、そして平均値及び(標準偏差)はそれぞれ、17 .8(4.2)そして36.3(8.7)Mpaであった。このデータに基づい て吾々は歯科用ポリマーは主として金属微粒子によって強化されると結論づけた 。実施例6 二官能性アルキルチオールの合成: 二官能性チオール化合物を開発する際に、可能性のある合成方法としては三つ の方法がある。第一の方法は、2−チオエタノールをメタクリルクロライドでエ ステル化して、ω−チオエチルメタクリレートを合成する方法を含む。第二の方 法は、チオール化合物のジスルフィドの形態を用いて終始合成する方法であり、 一方第三の方法は金属粒子を最初ω−チオアルコールで被覆し、そしてしかる後 メタクリルクロライドと反応させチオールにメタクリル基を添加する、固状の合 成法を含むものである。後者の二つの方法を次に更に詳細に説明する。 ω−チオエチルメタクリレートの最も単純な合成法は、2−メルカプトエタノ ールとメタクリルクロライドの混合物からの方法である。普通、チオールは希( ≦10-3M)エタノール溶液を用いて適用し、充たされた良く配列された単分子層 被覆を達成している。一般に、もし希チオール溶液がジスルフィドの形で置き換 えられたとしても、その差は殆ど観察されない。ここで、ビス−(ω−エチルメ タクリレート)ジスルフィド化合物はテトラヒドロフルオランの存在下で調製さ れて、以下の反応に従って、オメガ停止されたチオール化合物を形成する。 第三の合成方法は、アルコールとメタクリルクロライドの反応の間、チオール 基を保護する方法であり、この時間にω−チオアルコールが固体の基質上に吸着 される。吸着は独占的にチオール基部分で起こり、粒子はヒドロキシル基に富む 外部表面が残される。反応は次のように進む。AuCl4を水中でNaBH4に添加する。 その後、2−チオエタノールを添加して、コロイド状の金粒子をキャップしそし て反応を止める。水で広範囲に洗滌した後、コロイドを遠心沈殿法で分離する。 銀を次に水中に再懸濁し、そして外側の-OH基を過剰のメタクリルクロライドと 反応させる。再び粒子を広範囲に洗滌し、そして遠心分離で集める。
【手続補正書】 【提出日】平成11年12月21日(1999.12.21) 【補正内容】 請求の範囲 1. 組成物の約1〜約50重量パーセントの量の重合しうる材料;金属粒子、 金属の合金粒子、金属酸化物粒子、及びこれらの組み合わせから成る群から選択 される粒子であって、組成物の約20〜約98重量パーセントの量で存在し、金 、及び銀から選ばれた金属の被覆を有する粒子;及び粒子を重合しうる材料に効 果的に結合する量のカップリング剤を含有する組成物。 2. 重合しうる材料が、アクリレート又はメタクリレートモノマー、或いはア クリレート又はメタクリレートモノマーのホスフェート、或いは上記の混合物か ら形成される、請求項1に記載の組成物。 3. アクリレート又はメタクリレートモノマーが、2,2−ビス[4−(2- ヒドロキシ−3−メタクリリルオキシプロポキシ)フェニル]プロパン、エチレ ングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、1 ,6−ヘキサメチレングリコールジメタクリレート(HGDMA)、及びトリメチロ ールプロパントリメタクリレート、ウレタンジメタクリレート、2−ヒドロキシ エチルメタクリレート、2−ヒドロキシメチルメタクリレートペンタエリスリト ールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、そしてペン タエリスリトールテトラアクリレート、から成る群から選択される少なくとも一 種のモノマーを含む、請求項2に記載の組成物。 4. アクリレート又はメタクリレートのホスフェートモノマーが、ペンタエリ スリトールトリアリルエステルモノホスフェート、及びエチルメタクリレートモ ノホスフェートから成る群から選択される少なくとも一種のモノマーを含む、請 求項2に記載の組成物。 5. 被覆された粒子が金属、金属合金、及び金属酸化物を含み、全てが0.0 2〜50ミクロンの寸法の微粒子の形態である、請求項1に記載の組成物。 6. 含まれる金属、及び金属合金が、金属酸化物の存在又は不在下で、銀、金 、銀又は金の合金、或いはこれら材料の混合物である、請求項5に記載の組成物 。 7. カップリング剤が、式 X-(CH2)n-Si-(OR)3 (式中Rはメチル又はエチル基、Xは組成物の成分と反応しうる基であり、そし てn=1〜3を表す)を有する、請求項1に記載の組成物。 8. カップリング剤が、シラン;又はそれぞれ少なくとも一つの不飽和の基を 有するオメガ停止されたアルキルチオール、又はホスフェートエステルによって 形成される、請求項1に記載の組成物。 9. シランが、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メル カプトプロピルトリメトキシシラン、及びこれらの混合物から成る群から選択さ れる、請求項8に記載の組成物。 10.ホスフェートエステルが、式: (式中R1は水素原子、アルキルC1〜C4、又はCN、 Rは、1〜10の炭素原子を含み、そしてn+1の原子価を有する脂肪族、脂環 式又はアリールラジカル、 nは1〜5の整数で、好ましくは3〜5、を表す) を有する、請求項8に記載の組成物。 11.オメガ停止されたチオールであって、式: HS-R-Z (式中HSはチオール、Rは(CH2nから成るチオールとオメガ末端との間の結 合で、nは1より大きいか又は等しい整数、そしてZは少なくとも一つの不飽和 の基を有する反応性のオメガ末端を表す) を有する重合可能な材料と反応しうる官能性を有するチオール。 12.nが6〜12を表す、請求項11に記載のオメガ停止されたチオール。 13.反応性のオメガ末端がビニル、アクリルオキシ、又はメタクリルオキシ基 である、請求項12に記載のオメガ停止されたチオール。 14.式: Z-R-S-S-R-Z (式中S−Sはジスルフィド、Rは存在する結合、そしてZは少なくとも一つの 不飽和基を有する末端反応性基を表す) の有機ジスルフイド。 15.末端反応性基がビニル、アクリロキシ、又はメタクリロキシ基である、請 求項14に記載の有機ジスルフィド。 16.更に触媒を含有する、請求項1に記載の組成物。 17.触媒が波エネルギーで活性化される、請求項16に記載の組成物。 18.更に促進剤を含有する、請求項16に記載の組成物。 19.更に、重合防止剤を含有する、請求項1に記載の組成物。 20.金属酸化物が、コロイダルシリカ、二酸化チタニウム、酸化鉄、ジルコニ ア、及びこれらの混合物から成る群から選択される、請求項1に記載の組成物。 21.重合可能な材料が、スピロオルトカーボネートである、請求項1に記載の 組成物。 22.組成物の約1〜約50重量パーセントの量の重合可能な材料、組成物の約 20〜98重量パーセントの量で存在する粒子であって、前記粒子が硫黄と結合 する表面を持つ粒子、そして粒子を重合可能な材料に結合することが効果的な量 のチオールのカップリング剤から成る組成物。 23.微粒子材料のためのカップリング剤を創造する方法であって、金属含有粒 子を準備し、粒子の表面に化合物 S-R-Z (式中Rは硫黄とオメガ末端の間の結合で、そしてnが1以上の整数の(CH2n であり、そしてZは重合可能な材料と反応することが可能なオメガ末端を表す) をカップリングすることを特徴とする方法。 24.オメガ末端Zが、式 M-S-R-OH (式中Mは金属を表し、そしてRは上に記載の意味を有す) の化合物をエステル化することによって形成される、請求項23に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 クルース、エリク カナダ国、ケベック、モントリオール、サ クセス センター―ビル、シー.ピー. 8888、ディパートメント オブ ケミスト リィ、ユニバーシティ オブ ケベック (71)出願人 ザッヒャー、エドワード カナダ国、ケベック、コート セント リ ュウ、キンコート 5739 (71)出願人 ドリュー、ロバート カナダ国、ケベック、モントリオール、ユ ニバーシティ 3610、ディパートメント オブ マイニング アンド メタラージ イ、マックジル ユニバーシティ (71)出願人 スー、ジンウェイ カナダ国、ケベック、モントリオール、ハ ッチンソン 3474、ナンバー 202 (72)発明者 スタンジェル、アイバン アメリカ合衆国、メリーランド、ベセス ダ、グレンウッド ロード 5612 (72)発明者 エリス、トマス カナダ国、ケベック、モントリオール、ス テイション センター ビル、シー.ピ ー.6138、ディパートメント オブ ケミ ストリイ、ユニバーシティ オブ モント リオール (72)発明者 クルース、エリク カナダ国、ケベック、モントリオール、サ クセス センター―ビル、シー.ピー. 8888、ディパートメント オブ ケミスト リィ、ユニバーシティ オブ ケベック (72)発明者 ザッヒャー、エドワード カナダ国、ケベック、コート セント リ ュウ、キンコート 5739 (72)発明者 ドリュー、ロバート カナダ国、ケベック、モントリオール、ユ ニバーシティ 3610、ディパートメント オブ マイニング アンド メタラージ イ、マックジル ユニバーシティ (72)発明者 スー、ジンウェイ カナダ国、ケベック、モントリオール、ハ ッチンソン 3474、ナンバー 202

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 歯の充填材料として歯科技術に特に適する組成物であって、組成物の10 〜50重量パーセントの量のポリマーマトリックス;金属酸化物の存在或いは不 在の下で、金属微粒子、又は金属合金微粒子、又はその組み合わせから成り、組 成物の20〜98重量パーセントの量の充填材料;及び1〜5重量パーセントの 量のカップリング剤を含有する組成物。 2. ポリマーマトリックスが、アクリレート又はメタクリレートのモノマー、 又はアクリレート又はメタクリレートモノマーのホスフェート、又は上記の混合 物から形成される、請求項1に記載の組成物。 3. アクリレート又はメタクリレートのモノマーが、2,2−ビス[4−(2 −ヒドロキシ−3−メタクリリルオキシプロポキシ)フェニル]プロパン、エチ レングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、 1,6−ヘキサメチレングリコールジメタクリレート(HGDMA)、及びトリメチ ロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、 ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、そしてペンタエリスリトールテトラ アクリレート、から成る群から選択される少なくとも一種のモノマーを含む、請 求項2に記載の組成物。 4. アクリレート又はメタクリレートのホスフェートモノマーが、ペンタエリ スリトールトリアリルエステルモノホスフェート、ペンタエリスリトールトリア クリレートモノホスフェート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートモノ ホスフェート、及びエチルメタクリレートモノホスフェート、から成る群から選 択される少なくとも一種のモノマーを含む、請求項2に記載の組成物。 5. 充填材が、金属、金属合金、及び金属酸化物を含み、すべて0.2から5 0ミクロンの寸法の微粒子形態にある、請求項1に記載の組成物。 6. 含まれる金属及び金属合金が、金属酸化物の存在又は不在下で、銀、金、 銀又は金の合金、或いはこれら材料の混合物である、請求項5に記載の組成物。 7. カップリング剤が、ビニル官能性を有する、シラン、アルキルチオール、 又はホスフェートエステルによって形成されている、請求項1に記載の組成物。 8. シランが、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メル カプトプロピルトリメトキシシラン、及びこれらの混合物から成る群から選択さ れる、請求項7に記載の組成物。 9. アルキルチオールが、HS−(CH2n(nは2から100の整数に等しい) ;及び2−メルカプトエチルメタクリレートを含む、請求項7に記載の組成物。 10.ホスフェートエステルが、式: (式中R1は、水素原子、アルキルC1〜C4、又はCN、 Rは、1〜10の炭素原子を含みそしてn+1の原子価を有する、脂肪族、脂環 式、又はアリールのラジカル、 nは、1〜5の、好ましくは3〜5の整数を表す) を有する、請求項7に記載の組成物。 11.nが12を表す、請求項9の複合材料。 12.有機官能性を有するオメガ−停止されたチオールであって、式: HS-R-Z (式中HSはチオール、Rは(CH2)nから成るチオールとオメガ末端との間の結合 で、n=1〜100、そしてZは、例えばビニル、又はアシルオキシ、或いはメ タクリルオキシ基から成る反応性の官能性を有する反応性オメガ末端を表す) を有するポリマーマトリックスと反応しうるチオール。 13.式: Z-R-S-S-R-Z (式中S−Sはジスルフィド、Rは存在する結合、そしてZは例えば、ビニル、 又はアシルオキシ、或いはメタクリルオキシ基から成る末端反応性基を表す)の 有機ジスルフィド。 14.式: M-S-R-Z (式中Mは銀又は金の薄い被覆を有する或いは有してない、金属、又は金属の合 金、Rはチオールとオメガ末端との間の結合で、(CH2)nから成り(n=1〜10 0)、そしてZは、例えばビニル、又はアシルオキシ、或いはメタクリルオキシ 基から成る反応性の官能性を有する反応性オメガ末端を表す)を有するチオール を構成する方法。
JP50480899A 1997-06-19 1998-06-18 歯科用用途の複合材料及び接着促進剤 Pending JP2002505709A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US5097397P 1997-06-19 1997-06-19
US60/050,973 1997-06-19
PCT/US1998/012715 WO1998057612A1 (en) 1997-06-19 1998-06-18 Composite materials and adhesion promoters for dental applications

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002505709A true JP2002505709A (ja) 2002-02-19

Family

ID=21968624

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50480899A Pending JP2002505709A (ja) 1997-06-19 1998-06-18 歯科用用途の複合材料及び接着促進剤

Country Status (7)

Country Link
US (1) US6444724B1 (ja)
EP (1) EP0999818A1 (ja)
JP (1) JP2002505709A (ja)
CN (1) CN1270504A (ja)
AU (1) AU752253B2 (ja)
CA (1) CA2294013A1 (ja)
WO (1) WO1998057612A1 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6300390B1 (en) * 1998-06-09 2001-10-09 Kerr Corporation Dental restorative composite
CA2340900A1 (en) * 1998-08-18 2000-03-02 Biomat Sciences, Inc. Adhesive compositions for the hard tissues of the human body
EP2107376B1 (en) * 2001-01-31 2012-10-17 Asahi Kasei Pharma Corporation Composition for assaying glycated proteins
WO2002100444A1 (en) * 2001-06-08 2002-12-19 Biosphere Medical Inc. Colloidal metal labelled microparticles, their production and use
US8282912B2 (en) * 2002-03-22 2012-10-09 Kuros Biosurgery, AG Compositions for tissue augmentation
EP1674488B1 (en) * 2003-10-14 2008-11-12 Murata Manufacturing Co., Ltd. Process for producing resin-coated metal powder, resin-coated metal powder and circuit forming toner
KR100591990B1 (ko) 2004-03-26 2006-06-21 (주) 베리콤 나노실버를 이용한 치과용 복합재료 조성물
JP4487689B2 (ja) 2004-08-26 2010-06-23 日産自動車株式会社 アルミナ粒子、アルミナ粒子の製造方法、樹脂組成物、及び樹脂組成物の製造方法
JP4940556B2 (ja) 2004-09-07 2012-05-30 日産自動車株式会社 樹脂組成物
DE102004060730B4 (de) 2004-12-15 2023-08-03 A Priori Gmbh & Co. Kg Dosierbares Zahngoldmaterial
JP2007031684A (ja) * 2005-06-22 2007-02-08 Nissan Motor Co Ltd 樹脂組成物、及び樹脂組成物の製造方法
US20090030109A1 (en) * 2005-11-18 2009-01-29 Hare Robert V Dental composite restorative material
EP1825843B1 (de) * 2006-02-24 2009-06-10 Ivoclar Vivadent AG Dentalmaterialien auf der Basis von multicyclischen Allylsulfiden
US7645832B2 (en) * 2006-03-08 2010-01-12 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Use of metal oxides and salts to enhance adhesion to steels
DE602006021186D1 (de) * 2006-10-13 2011-05-19 Dentsply Detrey Gmbh Dentalklebstoffzusammensetzung
US9119774B2 (en) * 2009-09-18 2015-09-01 Premier Dental Products Company Self-healing dental restorative formulations and related methods
AT12407U1 (de) * 2010-07-02 2012-05-15 Stephan Lampl Zahnfrontverblendungskörper
EP3939560A1 (en) * 2013-06-07 2022-01-19 Howard University Compositions and methods for bioactive dental composites

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4657941A (en) * 1984-11-29 1987-04-14 Dentsply Research & Development Corp. Biologically compatible adhesive containing a phosphorus adhesion promoter and a sulfinic accelerator
JPS61227510A (ja) * 1985-04-02 1986-10-09 G C Dental Ind Corp 歯科用コンポジツトレジン組成物
JP2677994B2 (ja) * 1986-10-06 1997-11-17 株式会社クラレ 接着剤
US5733644A (en) * 1994-04-15 1998-03-31 Mitsubishi Chemical Corporation Curable composition and method for preparing the same

Also Published As

Publication number Publication date
AU7977898A (en) 1999-01-04
US6444724B1 (en) 2002-09-03
CN1270504A (zh) 2000-10-18
EP0999818A1 (en) 2000-05-17
WO1998057612A1 (en) 1998-12-23
AU752253B2 (en) 2002-09-12
CA2294013A1 (en) 1998-12-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002505709A (ja) 歯科用用途の複合材料及び接着促進剤
JP6077542B2 (ja) 付加開裂剤を含む歯科用組成物
JP2702694B2 (ja) 圧縮応力または剪断応力下で流動性の微粒化重合性組成物
EP0333503B1 (en) Curable resinous composition
JP6077463B2 (ja) エチレン性不飽和付加開裂剤を含む歯科用組成物
JP5890293B2 (ja) カゼイネートを含む歯科用充填剤、方法、および組成物
KR100893126B1 (ko) 치과용 및 의료용 폴리머 복합체들 및 조성물들
CN107406723B (zh) 加成-断裂低聚物
KR100461619B1 (ko) 금속플루오르화물입자들및이금속플루오르화물입자들을함유한치아용조성물
EP3370680B1 (en) Redox polymerizable composition with photolabile transition metal complexes
RU2565414C2 (ru) Метод обработки поверхности частиц неорганического оксида, твердеющие стоматологические композиты, частицы с обработанной поверхностью и соединения для обработки поверхности
CN104870484A (zh) 加成-断裂低聚物
WO2003005973A1 (en) Dental self-etching primer
CN103119050B (zh) 取代的糖类化合物和牙科用组合物
WO2017079189A1 (en) Redox polymerizable dental composition with photolabile transition metal complexes
JPS5915468A (ja) 接着剤
CA3026479C (en) Dental composition comprising a dental filler containing a structural filler and silanated glass flakes
AU2018322801B2 (en) Dental composition comprising a particulate carrier supporting a coinitiator
CN113491636A (zh) 以硅烷偶联剂配合量指标为特征的牙科用组合物
WO2019124515A1 (ja) 歯科用接着材料キット
JP2629049B2 (ja) 表面処理された無機粉末及び該粉末を含有する樹脂組成物
JP2695467B2 (ja) 表面処理された無機粉末
JP2695479B2 (ja) 表面処理された無機粉末及び該粉末を含有する樹脂組成物
JP2021107353A (ja) 歯科用接着材料キット