JPH0369424B2 - - Google Patents

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JPH0369424B2
JPH0369424B2 JP1835885A JP1835885A JPH0369424B2 JP H0369424 B2 JPH0369424 B2 JP H0369424B2 JP 1835885 A JP1835885 A JP 1835885A JP 1835885 A JP1835885 A JP 1835885A JP H0369424 B2 JPH0369424 B2 JP H0369424B2
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sheet
waterproof
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flat
layer
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JP1835885A
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Akisada Endo
Tooru Shoji
Hidemi Oota
Kameyoshi Shibata
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Lonseal Corp
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Lonseal Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明はコンクリート建築物の屋上防水に用い
られるシート防水工法に関するものである。更に
詳しくは表面、特にシート接合部が平坦なシーム
レスジヨイント工法に関するものである。 〔従来の技術〕 一般にコンクリート建築物は、降雨、降雪に起
因する漏水事故を防止するためその屋根には所
謂、屋上防水工事が施されている。 この屋上防水工事は、大別、下記の三種類の防
水工法に分類される。 屋上防水工法1 アスフアルト防水工法 2 シート防水工法 3 塗膜防水工法 アスフアルト防水工法は歴史的に最も古い工法
で、多くの工事歴と経験を有する工法であるが、
アスフアルトを加熱・溶融して使用する為、悪臭
の発生があること、火気を使用すること、飛散ア
スフアルトによる周囲の汚染、漏水箇所の発見が
難しい、などの理由によりシート防水工法、塗膜
防水工法が開発されて来た。 シート防水工法は、ゴムや熱加塑性軟質合成樹
脂を原料とし、1.0〜3.0mmの厚さと100〜200cmの
幅とを有するシート状に加工したものを接着剤及
び特殊金具を用いて、防水下地に施工する工法
で、伸び特性が優れている。常温で施工でき
る。工程数が少ない。耐候性がすぐれてい
る。温度の影響を受けにくい。複雑な形状の
屋根にも適用できる。軽量である。悪臭の発
生や周囲への火災の危険、汚染の影響がない(無
公害)。防水シート施工後の防水面が、軽い歩
行に耐えられるので、屋上の利用価値が増大す
る。などの特徴を有する為、近年大きな成長を示
し、参入業者も多くなくて来ている。 しかしながら、シート防水工法は、(1)防水下地
に仕上げ精度が要求される。(2)伸ばした状態で下
地に張りつけると破断事故が起きやすい。(3)防水
シート相互の接合部の存在が不可避で、この接合
部が弱点となりやすい。(4)接着剤の溶剤蒸気や下
地中の水分による“ふくれ”を生じやすい。など
の欠点が指摘されて来ており、これらの欠点の解
消が、シート防水工法における急務となつてい
る。 上記、欠点(3)の解消に関し、種々の提案がなさ
れているが、その代表的な例として、第7図及び
第8図に示す工法がある。第7図に示した工法
は、所謂ラツプジヨイント工法と呼ばれている工
法で防水シート101を接着剤102を用いて防
水下地Gに張りつける。防水シート101の接合
部は40〜50mm幅に重ね合せ、その重ね合せ部10
3を溶剤溶着法又は加熱溶着法により一体化し、
更に防水シート上に重ねられた防水シートの端末
は、ウレタン系もしくはシリコン系弾性シーリン
グ材104の充填又は防水シートと同質の溶接棒
による溶接仕上げが行われる。この場合、防水シ
ート101の重ね部の上に更に帯状シートを接着
剤又は溶剤溶着法で増し張りすることもある。こ
の工法はシート防水工法の代表的な施工法であ
り、すぐれた工法といえる。第8図に示した工法
は、所謂テープジヨイント工法と呼ばれている工
法で、防水シート201を接着剤202を用いて
防水下地Gに張りつける。この場合、防水シート
相互の接合部は突き合せ構造とし、この突き合せ
目地上に、未加硫ブチルゴムシーリングテープ2
03を圧接し、その上面を耐候性の優れた材料で
作つた帯状合成樹脂テープ204で被覆し、該帯
状テープ204と防水シート201との重ね合せ
部205は溶剤溶着法、又は加熱溶着法により一
体化し、帯状テープの端末部は、ウレタン系又は
シリコン系弾性シーリング材206の充填もしく
は溶接棒による溶接仕上げとする。この工法は第
7図に示したラツプジヨイント工法よりも更に信
頼度の高い工法と評価されており、前記の欠点(3)
はこの工法の採用により殆ど解消されたと見て良
い。 〔発明が解決しようする問題点〕 シート防水工法を施工した屋上、特に2.0mm以
上の厚さの塩化ビニル樹脂系の防水シートを用い
た屋上は、前記の特徴に述べた如く、休憩広場
として好適で、軽い運動やリクリエーシヨンの出
来る“もうひとつのフロア”と呼ばれるに至つ
て、その防水シート同志の重なり部の存在が新し
い問題点としてクローズアツプされて来た。更
に、屋上を本格的なスポーツ施設あるいは運動場
として利用したいという場合、この重なり部の解
消が不可欠であり、且つ、防水面全面をシームレ
ス構造にすべきであるという要求も提出されて来
ている。 ここで検討されたのが、屋上防水工法の塗膜防
水工法である。塗膜防水工法に用いられる塗膜の
種類は、ウレタンゴム系、アクリルゴム系、クロ
ロプレンゴム系の3種類であるが、塗膜防水工法
は、いずれの場合も溶液状の塗料をクロス張りと
の併用で吹付け法、ゴムベラ、金ゴテなどを用い
て仕上げる工法を採用している。上記の要求に対
してはウレタン系及びアクリルゴム系の2種類が
適しているが、アクリルゴム系はエマルジヨンの
形状になつているので、ウレタン系が最適と考え
られる。 ウレタン系塗料は主剤と硬化剤の2液混合型
で、無溶剤系なので収縮やヒケなどの欠点が出に
くいが塗膜防水工法の共通の欠点として泡の巻き
込みによるピンホールの発生や厚さムラが生じや
すい。ウレタン系塗膜の場合、防水下地に含まれ
る水分が非常に問題となる。施工時に、プライマ
ーの使用が不可欠であるが、下地に含まれる水分
の量が多い場合には、施工直後は問題ないが時間
の経過と共に“ふくれ”や“浮上がり”ひどい時
には“塗膜剥離”が生じ、大事故を起すことがあ
る。 この様な点からウレタン系塗膜は水分の影響を
非常に受け易い塗膜であつて、下地の水分をいか
に遮断するかが技術的問題点として残されている
塗膜防水工法といえる。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明はかかる種々の問題点を解決し、且つ新
たな要求を満足させる為になされたもので、熱可
塑性合成樹脂シートの表面に合成繊維層を強固に
接着・積層すると共に裏面には脱気・脱湿用連通
凹凸部を形成し、隣接する他の防水シートとの接
合端部には接合用平坦部を形成してその裏面には
前記凹部の深さと略同じ深さの下面間隙を設けて
防水シートとし、この防水シートを接着剤を用い
て、繊維層を上面にして防水下地に接着し、隣接
する他の防水シートとの接合部には前記接合用平
坦部の位置に、その下面間隙とほぼ同じ厚さで接
合する両平坦部の幅よりも少し幅狭の帯状シート
を防水下地に接着すると共に、該帯状シートの上
面と接合用平坦部の下面とを溶剤溶着又は加熱溶
着により一体化せしめ、接合部の目地部にはシー
リング材を充填して平坦仕上げとした後、上面の
繊維層上に塗膜防水層を塗布することである。 〔実施例〕 第1図乃至第6図の図面に従つて、本発明の複
合防水工法の実施例を説明する。 防水シートAは熱可塑性合成樹脂シート1の表
面に、合成繊維よりなる不織布又は平織布などの
繊維層2接着剤(図示せず)により強固に接着・
積層すると共に、裏面に脱気・脱湿用連通凹凸部
3,4を形成し、隣接する他の防水シートの接合
端部には、裏面に前記凹部の深さと略同じ深さの
下面間〓を有する接合用平坦部5とを形成してな
るもので、この防水シートAを防水下地Bに、繊
維層2を上面として接着剤6で接着すると共に隣
接する防水シートAとの接合部分すなわち接合用
平坦部5が位置する部分に帯状シート8を防水下
地Bに接着し、次いで隣接の防水シートAを接合
しながら接合用平坦部5と帯状シート8とを粘
着・敷設する。次ぎに接合部の目地部にシーリン
グ材を充填した後、防水シートAの上面に塗膜防
水層Cを塗布せしめる。 更に詳しくは熱可塑性合成樹脂シート1の表面
に塗膜層を単に塗布しただけではシートと塗膜層
との密着性が悪く、塗膜層が剥離して好ましくな
い。そこで、この密着性を高めると共に塗膜層の
補強効果及び塗膜を均一厚みにするためにシート
の表面に繊維層2を設ける。そして防水シートA
の裏面がフラツトの場合には、該シートAを下地
Bに接着剤で接着する時に、接着剤中の溶剤ある
いは下地中の水分が蒸気となつてシートと下地と
の間にふくれが生じ、シートが下地から浮いた状
態となり好ましくなく、この上の塗膜層もシート
が浮いていると、歩み割れを生じて好ましくな
い。そこで本発明は溶剤や水分の蒸気の逃げ道を
つくり、ふくれを防止するためにシートの裏面を
凹凸形状とする。 更に防水シートAと防水シートAとの接合にお
いて、接合部分に段差が生じないように端部を突
き合わせて接着し、その突き合わせ目地部すなわ
ち接合目地部をシーリング材でシーリングする
が、防水シートAの裏面が凹凸のために、該シー
トと下地との接触面積が少ないのでシートと下地
との接着性が弱く、シートの収縮や下地の変位等
で目地部が開いて、シート上面の塗膜層に亀裂が
生じやすくなるので防止上好ましくない。そこで
接合部のシートと下地との密着性を良くして目開
きを防止すると共にたとえ目開きして塗膜層に亀
裂が生じても防水効果を有するようにシートの端
部の裏面に凹部の深さとほぼ同じ深さの間〓を形
成したある幅の平坦部を設け、下地に貼着した帯
状シートのほぼ中央で隣接の防水シート同士の接
合部を突き合わせながら、平坦部と帯状シートと
を貼着する。 熱可塑性合成樹脂シート1は例えば、塩化ビニ
ル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩
素化ポリエチレン樹脂、エチレン−塩化ビニル、
酢酸ビニル−塩化ビニルなど塩化ビニル成分を主
成分とする共重合体樹脂、熱可塑性ポリエステル
樹脂などの樹脂を原料としこれに可塑剤、安定
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、充填剤、各種改
質用ブレンドポリマー、その他の必要配合剤を混
合したものをカレンダー法、押出法あるいはキヤ
ステング法などによつてシート状に加工したもの
である。 シートの品質は直接、露出施工される場合に比
較して、やや緩かな条件で良いが、前記の欠点(2)
を解消する為にガラス繊維製の不織布又はガラス
織布などのガラス繊維層7をシート1内に積層す
ることが有効である。 この熱可塑性合成樹脂シート1の厚さは1.0〜
2.5mmよりも好ましくは1.2〜2.0mmのものが適して
いる。これは、露出防水工法と異なり、表面に塗
膜防水層を設けることにより、紫外線劣化や降雨
の影響を受けにくく、且つ軟質塩化ビニル系シー
トの場合可塑剤の揮散による脆化も少いという理
由による。 又熱可塑性合成樹脂シート1の表面には、塗膜
防水層CとシートAとの結合を容易にし、且つ合
成樹脂シート1中に含まれる可塑剤による塗膜防
水層の結合強度の低下を防止する為に、合成繊維
よりなる繊維層2を設ける。繊維層2は不織布又
は平織布構造のもので、合成樹脂シート1に対し
強固な接着・積層が可能で、且つ塗膜防水層Cと
の結合が強固であることが要求される。この繊維
層2に使用される合成樹脂としてはビニロン、ポ
リエステル、ナイロン、ポリプロピレン、アクリ
ルなどの繊維が使用できるが、耐熱性、耐候性及
び寸法安定性の点で特に、ビニロン及びポリエス
テル繊維が最適である。不織布を用いる場合、ス
パンボンド法による目付量(坪量)が40〜90g/
m2のものが適している。坪量の少ないものはシー
ト1と塗膜防水層C間の結合強度が弱く、且つシ
ート1中に含まれる可塑剤の影響を塗膜防水層C
に伝え易くなる。坪量が過大な場合は、塗膜防水
層Cを塗布する場合、塗液の浸透性が低下してく
る。 平織布の場合は、シート1中に含まれる可塑剤
の影響が直接塗膜に伝えられるので、可塑剤の影
響を受けにくいタイプの塗膜を選択するか、可塑
剤遮断性のあるプライマーを塗布して使用する必
要がある。平織布は坪量40〜100g/m2のもので
織り密度の小さいものが良い。 表1に、本発明に用いられる不織布及び平織布
の1例を示す。 繊維層2と熱可塑性合成樹脂シート1との接
着・積層は2つの方法で行われる。第1の方法
は、熱可塑性合成樹脂シート1の表面に、アクリ
ル−酢ビ系エマルジヨン接着剤(固形分50%)を
30〜80g/m2量塗布して、その上に、上記繊維層
2を載置し、軽く押圧して接着剤を繊維層中に含
浸させた後、乾燥する。この方法は不織布の積層
に適している。 他の方法は主として平織布に用いられる方法
で、まず平織布にロールコーターでエマルジヨン
接着剤を30〜50g/m2塗布し、テンターで所定の
幅にテンタリングしながら乾燥し、ロール状に巻
取る。次いで、この接着剤処理布と、シートとを
ラミネーターにセツトし、加熱活性下で押圧・積
層する。勿論不織布の場合にもこの方法は使用で
きる。 次いで、この様にして合成繊維層2を積層した
シート1の裏面に、エンボス法により、脱気・脱
湿用凹凸部3,4を設けると共に接合端部の裏面
には凹部の深さとほぼ同じ深さの下面間〓を形成
し、接合用平坦部5を設ける。脱気・脱湿用凹凸
部3,4はタテ・ヨコの両方向に凹溝3,3を有
するタイプと、シート1の長手方向のみに凹溝3
を付したものとがあるが、いずれの場合も凹溝3
の深さは0.5〜0.6mm前後で充分である。接合用平
坦部5は凹溝3の深さよりも幾分深めにし、防水
下地Bと平坦部5との間隙tに関連して設計す
る。間隙tはエンボス後のシート1の総厚L0
平坦部5の厚さL1との差で表わされるが防水施
工時に用いられる帯状シート8の厚さとほぼ同じ
値に仕上げる必要がある。平坦部5の幅は40〜50
mm幅とする。 前記脱気・脱湿用凹凸部は上述の様にエンボス
法で凹溝3を付しても良いが、第5図及び第6図
に示す様に熱可塑性合成樹脂シート1の裏面に、
エマルジヨン系接着剤による突条4を設ける方法
も極めて有効である。これらの構造の防水シート
Aに関しては、出願人がすで実願昭58−139982号
として出願しており、本発明の複合防水工法にお
いても有用である。 突条4を構成するエマルジヨン系接着剤は、ア
クリル樹脂系、アクリル−酢ビ系、アクリル−
EVA系などが適しており、濃度は50%以上の高
温度ものが良い。熱可塑性合成樹脂シート1に突
条4を設ける手段としてはドクター刃に所定の形
状、間隔に切欠点を設けておき、固定刃方式によ
り、前記エマルジヨン系接着剤を塗布すれば良
い。突条は乾燥後の高さが0.4〜0.8mm、幅2〜3
mm、突条間隔(凹溝)5〜10mmとなるようにシー
ト1の長手方向に設ける。この場合の接合用平坦
部5は突条塗布部の両端部分に相当する。 前述せる合成樹脂シート1の内部に積層する場
合のガラス繊維層7は、不織布の場合は重量が約
20〜50g/mm、厚さ0.15〜0.50mmの比較的薄い不
織布を用い、それに塩化ビニル樹脂ペーストを含
浸せしめたものを用いる。その1例を表2に示
す。また、ガラス織布の場合は、重量が30〜80
g/m2、厚さ0.08〜0.20mmで平織組織のものが良
く、打込み本数が1インチ当り5×5本乃至20×
20本のものが適している。その1例を表3に示
す。ガラス織布の場合は表3のガラス織布にアク
リル−酢酸ビニル系エマルジヨン接着剤を含浸さ
せた形で使用する。これらガラス繊維層7の積層
は、熱可塑性合成樹脂シート1の成形加工の途中
工程で積層できる。カレンダー法の場合、厚さ
1.5mmのシートを加工する場合、0.8mm、0.7mmの2
層に分けて圧延・積層するがその第1層の0.8mm
厚を圧延する際に、前記ガラス繊維層を圧延と同
時に熱間積層することにより、同一工程中で実施
できる。坪量25g/m2のガラス不織布はそれ自体
の厚さが0.232mmあるので、この厚さを案分した。
即ち1.5mm−0.20mm=1.3mmを2層に分割した厚さ
を第1層の厚さ0.6mmとして圧延し、塩化ビニル
樹脂ペーストを含浸した0.232mm厚の不織布を積
層する。次いで0.7mm厚の第2層を圧延する際に、
この第1層目とガラス不織布との積層品上に、第
2層目を圧延すると同時に熱間積層することによ
り、総厚1.5mmのガラス繊維層入りの熱可塑性合
成樹脂シートが得られる。ガラス織布の場合は、
表3に示すように粗目の組織なので、圧延シート
の熱間積層時にガラス織布はシート層中にめり込
んで、ほとんど厚さ的に加算されないので、ガラ
ス織布を見込まない圧延厚さの設計で良い。 この様にして得られた防水シートAは、第1図
に示すように、コンクリート建築物の屋上に施工
される。防水下地Bは実際にはコンクリート躯体
上にモルタルの金ゴテ仕上げになつているが第1
図では図示していない。防水シートAは、防水下
地Bに対し接着剤(図示せず)で全面接着され、
立上り部は上端面に設ける笠木の下いつぱいまで
張りつけ、端末押え金具Dを用い、ビスdでパラ
ペツト部に固定される。次いで、所定の手順で塗
膜防水層Cが施工される。この場合脱気盤Eをと
りつける箇所は円形状に防水シートを切りとつて
おき、塗膜Cも塗布しないで残しておく、脱気盤
Eはこの穴を被覆するように取りつける。このよ
うにして防水シートAは接着剤6で防水下地Bに
全面接着される。接着剤6の塗布量は0.3〜0.5
Kg/m2で、クシゴテ塗りで行う。したがつて、部
分的にはシートの凹部3にこれらの接着剤が侵入
することはあるが、或る区域が全て接着剤6で閉
塞されるこはない。防水シートA,Aとの接合部
は、下地B平坦部5の間隙tを有する空所が形成
されるけれども、その部分に厚さがほぼtで幅が
前記空所よりも幾分狭い帯状シート8を接着剤6
で接着し、帯状シート8の上面を平坦部5の下面
との重ね合せ部9,9は、溶剤溶着又は加熱溶着
により一体的に積層する。溶剤溶着とは、帯状シ
ート8及び防水シートAに共通の良溶剤、両面に
塗布し圧着することにより一体的に接着する方法
であり、加熱溶着とは、熱風によつて両面を加熱
しながら、押圧して両面を融着させる方法であ
り、いずれも塩化ビニル系防水シートの接合部仕
上げに用いられている方法である。防水シート
A,Aの接合目地部は、2.0〜3.0mm幅程度とし、
そこにシリコン系もしくはウレタン系弾性シーリ
ング材10を充填して、平坦な防水表面仕上げを
得る。 次いで、防水シートA表面に積層されている繊
維層2に対し、所定の手順により塗膜防水層Cを
施す。ウレタンゴム系の実施例としては、不織布
のウエツトラミネート方式の繊維層に対し、通
常、中塗り用として使用されている塗料を0.7〜
0.8Kg/m2の塗布量で塗布する。この塗布はゴム
ベラを用いて不織布に押し込むようにして丁寧に
行う必要がある。中塗りがゲル化した時点で0.7
〜0.8Kg/m2量の上塗り塗料を中塗りの塗り方向
に対し、直角方向にゴムベラで塗布し、最後は金
ゴテで平滑にする。上塗りがゲル化したら、任意
の着色施したトツプコート層を0.3〜0.4Kg/m2
をスプレーでムラのない様に塗布する。この様に
して2.0mm厚さの塗膜防水層Cが得られる。この
複合防水層はスポーツ床面としての性能を有する
屋上防水層として極めてすぐれており、推定15年
の耐用年数を有するもである。 〔発明の効果〕 本発明の複合防水工法はこれまでの防水工法に
見られぬ数々の優れた特徴を有する。 第1の特徴は防水シート同志の接合部が、接合
用平坦部及び帯状シートによつて行われているた
め防水表面が平坦に仕上り、したがつて、その上
面に施工した塗膜防水層は、極めて平滑な仕上り
面となる。この点従来の工法の場合は、その上面
に夫々塗膜防水層を施した場合、防水シートの重
なり部がやや盛り上つた状態となり、本発明の複
合防水工法の仕上りに対し、著しく劣る仕上り状
態しか得られない。しかもその防水シート上には
繊維層がないので塗膜防水層は結合力の点で劣
り、しかも経年変化において、可塑性の影響を受
け剥離し易いという欠点を有する。 第2の特徴は、塗膜防水層を防水下地に対して
直接ではなく、防水シートを介して設けたので、
防水下地からの湿気の影響を完全に無くしたの
で、塗膜防水層の剥離が皆無となり、長期間優れ
たスポーツ用床面としての性能が維持できるるこ
とにある。 第3の特徴は、防水シート上に塗膜防水層を設
けたので、防水シートは紫外線の影響を受けず、
しかも風雨や日光に直接曝されることがないの
で、防水シートの特性が長期間に亘り優れた防水
層としての性能を維持できることにある。 第4の特徴は防水シートの裏面に脱気・脱湿用
凹凸部を設けたので、防水下地の湿気による“ふ
くれ”や接着剤の保留溶剤による“ふくれ”が全
く生ぜず、長期間に亘り表面平滑なスポーツ床面
としての性能が維持出来る点にある。 第5の特徴は、熱可塑性合成樹脂シートの上面
に合成樹脂よりなる繊維層を接着剤により強固に
接着・積層し、該繊維層を介して塗膜防水層を設
けたので、すぐれた結合性が得られ、しかも、熱
可塑性合成樹脂中に含まれている可塑剤の影響を
低減もしくは無くすることが出来るので、塗膜防
水層のすぐれた結合性を長期間維持できる点にあ
る。 第6の特徴は、熱可塑性合成樹脂シート中にガ
ラス繊維層を内在的に積層した防水シートを用い
ているのでシートの施工時に無用の伸張が加わら
ず、しかも非常に低収縮性の防水層となり、特
に、塩化ビニルペーストを含浸したガラス不織布
を用いた場合は、247%というすぐれた伸び率が
保持できることは表2に示した25g/m2の品の伸
び率2.3%に較べ驚くべき性能と言える。
【表】
【表】
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
図面は本発明複合防水工法の実施例を示すもの
で、第1図は施工状態の斜視図、第2図は要部の
断面図、第3図は防水シートの断面図、第4図は
その裏面斜視図、第5図は防水シートの他の実施
例における断面図、第6図はその裏面斜視図、第
7図及び第8図は従来例の断面図であり、図中、
Aは防水シート、Bは防水下地、Cは塗膜防水
層、1は熱可塑性合成樹脂シート、2は合成繊維
層、3,4は凹凸部、5は接合用平坦部、6は接
着剤、7はガラス繊維層、8は帯状シート、9は
重ね合せ部、10はシーリング材である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 熱可塑性合成樹脂シートの表面に合成繊維層
    を強固に接着・積層すると共に裏面には脱気・脱
    湿用連通凹凸部を形成し、隣接する他の防水シー
    トとの接合端部には接合用平坦部を形成してその
    裏面に前記凹部の深さと略同じ深さの下面間隙を
    設けて防水シートとし、この防水シートを接着剤
    を用いて、繊維層を上面にして防水下地に接着
    し、隣接する他の防水シートとの接合部には前記
    接合用平坦部の位置に、その下面間隙とほぼ同じ
    厚さで接合する両平坦部の幅よりも少し幅狭の帯
    状シートを防水下地に接着すると共に、該帯状シ
    ートの上面と接合用平坦部の下面とを溶剤溶着又
    は加熱溶着により一体化せしめ、接合部の目地部
    にはシーリング材を充填して平坦仕上げとした
    後、上面の繊維層上に塗膜防水層を塗布すること
    を特徴とする複合防水工法。 2 熱可塑性合成樹脂シートが、内部にガラス繊
    維製の不織布又は粗目織布などのガラス繊維層を
    積層した耐伸張性で且つ低収縮性シートであるこ
    とを特徴とする前記第1項記載の複合防水工法。
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