JPH0367706A - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、トラック、バス等の車両に装着される重荷
重用空気入りタイヤ、特には、石噛みによるタイヤ損傷
を低減させた空気入りタイヤに関するものである。

（従来の技術） トレッド部の溝部に石を挟み込んだままでタイヤが転勤
すると、挟み込んだ石に関連する部分に繰り返し負荷が
作用するため、溝底部が損傷し、更にはタイヤ内部にそ
の損傷が進展することとなる。

このような石噛みによるタイヤの損傷を防止するため、
従来技術にあっては、例えば、第５図に示したように、
実質的にタイヤｌＯの周方向に延在する周方向溝１２の
底部に、その延在方向に沿って石噛み防止突条１４を配
設し、周方向溝１２内への石の挟み込みを抑制するとと
もに、突条１４の弾性力により、挟み込まれた石をタイ
ヤの転勤にあわせて放出し得る構成とした重荷重用タイ
ヤが知られている。

なお、重荷重用タイヤにあっては、駆動及び制動性能の
向上を図るべく、そのトレッドに、周方向溝１２に交差
させた横溝１６が設けられることがある。当然ながら、
その横溝への石の挟み込みが予想されるが、タイヤ転勤
による踏込み及び蹴出しに起因するトレンドゴムの運動
により容易に排出される一方、その溝底に石噛み防止突
条を配設すると溝底の半径が小さくなり、かえって亀裂
を生じやすくなるので、通常は、そのような突起を配設
することが行われることはない。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、このように石噛み防止突条を有するタイ
ヤにあっても、周方向溝１２と横？Ｍ１６とが交差する
交差部分、例えば、点り及びＥにあっては、トレッドの
陸部を構成する３又は４個の各ゴムブロックの辺及び隅
部、又はそれぞれの隅部が集合しているため、そのよう
な交差部分に一度石が挟み込まれると、何れかのゴムブ
ロックが弾性的に係合することとなり、また、周方向溝
１２に沿って配設された石噛み防止突条１４も、充分に
その機能を発揮することができず、挟み込まれた状態に
維持されることとなり、石噛みに起因した上記問題が生
ずることとなる。なお、この問題は、タイヤ構造に関係
なく生ずることが知られている。

本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり
、特には溝の交差部分における石噛みに起因するタイヤ
損傷を防止した重荷重用空気入りタイヤを提供すること
をその目的とする。

（課題を達成するための手段） この目的を達成するため、本発明にあっては、トレッド
部に形成されてトレッドパターンを画成する溝部及び陸
部と、溝部底部に配設された石噛み防止突条とを有する
重荷重用空気入りタイヤにおいて、少なくも２本の溝が
交差する交差部分の溝底部に、それぞれの溝方向に突出
する突出部を有する石噛み防止突条を配設してなる。

（作　用） 溝部及び陸部により画成されたトレッドの各ゴムブロッ
クのそれぞれの隅部が集合する交差部分に配設された石
噛み防止突条の、各溝方向にそれぞれ突出ささせて配設
した突出部が、それら溝部の交差部分への石の挟み込み
を阻止するので、交差部分に石が挾み込まれることがな
く、従って、溝部の交差部分における石噛みに起因する
タイヤの損傷を有効に防止することができる。

更に、それら突出部は、横溝に沿って延在するものでな
いので、溝底の半径が減少することによる亀裂の発生も
ない。

（実施例） 以下、図面を参照して本発明の好適な実施例に付いて詳
述する。

第１図は、本発明に係る空気入りタイヤ２０のトレッド
パターンを示す図であり、タイヤの赤道面に沿って実質
的にその周方向に延在する溝２２及びこの溝を挟んでタ
イヤ幅方向に相互に離間する他の溝２４．２４からなる
三本の周方向溝と、周方向溝２２に交差して周方向溝２
４．２４間に配設され、タイヤ赤道面に対して一定角度
をなして周方向に互いに離間する横溝２６と、各周方向
溝２４とショルダー部２８との間に配設され、タイヤ赤
道面に対して一定角度をなして周方向に互いに離間する
と共に、周方向溝２４に対して斜交する他の横溝３０と
を具える。なお、符号３２は、タイヤ赤道面にほぼ平行
に延在してショルダ一部２８に形成された細溝であり、
ショルダ一部２８に隣接するゴムブロックの偏摩耗を抑
制すべく機能する。

それら周方向溝２２及び２４のそれぞれの溝底部に、そ
れぞれの延在方向にって石噛み防止突条３４を、タイヤ
周方向に相互に離間させて、少なくとも周方向溝２２及
びそれに斜交する横溝２６の交差部分並びに周方向溝２
４及びそれに斜交する横溝３０の交差部分にそれぞれ配
設する。勿論、石噛み防止突条３４の頂部は、トレッド
部の表面よりタイヤ半径方向内方に位置する。

ここで、注意することは、第１図に符号Ａで示す周方向
溝２２及び横溝２６の交差部分に配設される石噛み防止
突条３４が、第２図（ａ）に明示したように、周方向溝
２２の延在方向に突出する突出部３６と横溝２６の延在
方向に突出する突出部３８とを具備し、また、第１図に
符号Ｂで示す周方向溝２４及び横溝２６との交差部分に
配設される石噛み防止突条３４が、同図（ロ）に明示す
るように、周方向溝２４の延在方向に突出する突出部４
０と横溝２６の延在方向に突出する突出部４２とを具備
し、更に、第１図に符号Ｃで示す周方向溝２４と横溝３
０との交差部分に配設される石噛み防止突条３４が、同
図（Ｃ）に明示するように、周方向溝２４の延在方向に
突出する突出部４４と横溝３０の延在方向に突出する突
出部４６とをそれぞれ具備することである。

このような重荷重用空気入りタイヤによれば、周方向溝
２２及び横溝２６の交差部分並びに周方向溝２４及び横
溝３０の交差部分にそれぞれ配設された石噛み防止突条
３４、即ち多溝の延在方向に突出させた突出部が、それ
ら交差部分への石の挟み込みを阻止するので、石の挟み
込みに起因したタイヤの損傷を有効に防止することがで
きる。

また、それら石噛み防止突条３４は、各溝方向に突出す
る突出部を有することから、石噛み防止突条それ自身の
圧縮剛性が向上することになるので、たとえ石を挟み込
んだ状態にあっても、それら石噛み防止突条３４が容易
に潰れることがなく、従って、当該突出部分の弾性復原
力により、タイヤ転勤に対応した石の排出を容易に行う
ことができる。

更には、石噛み防止突条３４を相互に離間させて、周方
向溝２２．２４に沿って配設したので、それら溝に沿っ
て連続して石噛み防止突条を配設した場合に比して、排
水性が向上する。また、本実施例にあっては、周方向溝
２２と横溝２６との交差部分にそれぞれ配設される石噛
み防止突条３４．３４間の周方向溝の底部に沿って、そ
の延在方向に相互に離間させて他の石噛み防止突条３４
を配設し、交差部分を除く周方向溝の溝部分における石
嗜みを防止する構成としたが、当該石噛み防止突条に代
わり、第２図（ａ）に示す石噛み防止突条の突出部３６
を、周方向溝２２に沿って配設された他の石噛み防止突
条３４に接続させることもできる。

ところで、重荷重用空気入りタイヤに要求される幾つか
の性能の中、タイヤの耐摩耗性を向上させるため、トレ
ッドにおける溝部の溝深さを深くする方法が考えられる
が、その場合には、一方で石嗜みを生じ易いと言う問題
が生ずることとなる。

第３図は、このような問題を解決すべく、周方向溝２２
に対する石噛み防止突条３４の形状寸法を選択すること
により、所望の石噛み防止効果を達成する本発明の他の
実施例のタイヤのトレッド部を、そこに形成された溝部
を含めて一部断面にして示している。なお、タイヤ２０
は、トレッドパターンとして、第１図に示した実施例と
同等のパターンを有しているので、簡略のため、ここで
は改めて図示しないものとする。

周方向溝２２　（２４）の両側壁４８は、溝底部に起立
して配設された石噛み防止突条３４の頂部まで、つまり
石噛み防止突条３４の高さｈまで、トレンド表面に対し
てほぼ直交して延在させると共に、当該石噛み防止突条
の頂部付近からトレッド表面に対して拡開させるものと
する。

ここで、トレッド表面５０における周方向溝２２の溝幅
をＷ３その溝深さをＤとし、一方、石噛み防止突条３４
の頂部までトレッド表面５０からの深さをｄ、周方向溝
２２の溝底部からの高さをｈとするときに、石噛み防止
突条３４の深さｄに対する周方向溝２２の溝幅Ｗの割合
が、Ｗ／ｄ≧０．８なる関係を満足し、周方向溝２２の
溝深さＤに対する石噛み防止突条３４の高さｈの割合が
、０．４≦ｈ／Ｄ≦０．５なる関係を満足するよう選択
するものとする。

これは、石噛み防止突条の深さｄに対する周方向溝の溝
幅Ｗが０．８より小さくなると、石嗜みを起こしやすく
なるからであり、又、溝深さＤに対する石噛み防止突条
の高さｈの割合（ｈ／Ｄ）が０．４より小さくなると、
Ｗ／ｄが小さくなり過ぎて石嗜みを起こしやすく、一方
、ｈ／Ｄが０．５より大きくなると、石噛み防止突条３
４の圧縮力に対する剛性が小さくなって所望の石噛み防
止効果及びその排出機能を発揮することができなくなる
からである。

更に、石噛み防止突条３４の圧縮力に対する剛性を担保
するためには、石噛み防止突条３４の高さｈに対するそ
の幅Ｗの割合（ｗ／ｈ）が、ｗ／ｈ≧０．２なる関係を
満足する一方、石噛み防止突条の高さｈに対する周方向
溝２２に沿うその長さＩの割合（＋／ｈ）が、ｌ／ｈ≧
１．０なる関係を満足するよう選択することが好ましい
。

〔比較例〕

次に、この発明に係る重荷重用空気入りタイヤと、従来
の重荷重用空気入りタイヤとを用いた石噛み防止性能に
関する比較試験について説明する。

◎供試タイヤ： サイズが２８５／７５　Ｒ２４，５の一般的なラジアル
構造を有するタイヤ。

・発明タイヤ 第１図に示すトレッドパターンを有するタイヤで、周方
向溝２２の溝幅Ｗを１２　、０　ｍｍ　、その溝深さＤ
を２２．０ｍｍ、石噛み防止突条の深さｄを１２　、４
　ｍｍ、その高さｈを９．６ｍｍ、そして幅Ｗを２．５
　ｍｍとし、更にこの周方向溝との間隔が２９．４閣で
ある周方向溝２４の溝幅Ｗを１３　、　Ｏｉｕｎ、その
溝深さＤを２５　、０　ｍｍ、石噛み防止突条の深さｄ
を１３．４ｍｆｆ１、その高さｈを１１．６ｍｍ、そし
て幅Ｗを２．５　ｍとし、タイヤ周方向に５０．１ｍｍ
の間隔で配設されタイヤ赤道面に沿って延在する周方向
溝に斜交する横溝の溝幅を７．０　ｕｕｎ、その溝深さ
を２２．０ｍｍ、タイヤ周方向に４５．５ｎ＋＋＋＋の
間隔で配設されその幅方向に相互に離間する周方向溝に
交差する横溝の溝幅を１１　、０　＋ｎｍ、その溝深さ
を２５．０ｍｍとしたもの。

なお、この発明タイヤにあっては、周方向溝２２の溝幅
Ｗが周方向溝２４の溝幅に比して１ｍｍ狭いので、両用
方向溝のそれぞれの石噛み防止突条の深さｄを等しくす
ると、周方向溝２２の石噛み防止性能が周方向溝２４の
それに比して悪化することになるため、周方向溝２２の
石噛み防止突条の深さｄを周方向溝２４のそれより浅く
することにより、周方向溝２２における石噛み防止性能
を確保する。この場合に、周方向溝２２の溝深さＤを周
方向溝２４のそれに等しく２５．０＋ｍｎとすると、溝
深さＤに対する石噛み防止突条の高さｈの比（ｈ／Ｄ）
が０．５０４となり、０．４≦ｈ／Ｄ≦０．５なる条件
を満足しないので、周方向溝２２の溝深さＤも浅くして
２２．０鋪とした。

また、タイヤが駆動軸に装着されると、駆動力によるト
レッド中央部分のゴムブロックの運動に起因するヒール
アンドトウ摩耗の発生が起こり易いが、上記タイヤにあ
っては、周方向溝２２の溝深さＤは周方向溝２４のそれ
より浅いので、トレッド中央部分のゴムブロックの剛性
がトレッドの他の部分のゴムブロックの剛性に比して高
く、トレッド中央部分のゴムブロックの運動が抑制され
、偏摩耗の発生を有効に抑制し得ると言う効果もある。

勿論、溝の交差部分に石噛み防止突条を存する本発明タ
イヤは、周方向溝２２の溝深さＤが周方向溝２４のそれ
に等しいものであっても、従来のタイヤに比して充分な
る石噛み防止性能を有するものである。

・比較タイヤ 第５図に示すトレッドパターン及び石噛み防止突条を含
む周方向溝の断面形状を有するタイヤであって、周方向
溝１２のトレッド表面における溝幅Ｗ。を１２　、　Ｏ
ｍｍ、溝底部における幅を１０．５ｍｍ、その溝深さＤ
ｏを２２．Ｏａ＋ｍ、石噛み防止突条の深さｄｏを１６
　、０　ｍｍ、その高さり。

を６．０ＩＩＩＩｌｌ、そして幅ｗｏを６．０Ｍとし、
更に、この周方向溝との間隔が２９．４ｍｍである周方
向溝１８の溝幅Ｗｏを１３．０ｍｍ、溝底部における幅
を１０．５ｍｍ、その１１４深さＤｏを２５．０ｍｍ、
石噛み防止突条の深さｄｏを１９．０ｍｍ、その高さｈ
ｏを６．０ｍｍ、そして幅ｗｏを４．４ｇとし、タイヤ
周方向に５０．１ｍｍの間隔で配設されタイヤ赤道面に
沿って延在する周方向溝に斜交する横溝の溝幅を７．０
ｍｍ、その溝深さを２２．０ｍｍ、タイヤ周方向に４５
．５ｍｍの間隔で配設されその幅方向に相互に離間する
周方向溝に交差する横溝の溝幅を１１．０ｍｍ、その溝
深さを２５．０ｍｍとしたもの。

◎試験方法： 本発明タイヤ及び従来タイヤを同一車両の前輪及び後輪
に装着し、２０．ＯＯＯｋｍの実走行試験を行い、タイ
ヤ−本あたりの石噛み数を調べて指数化した。

なお、試験条件を同一なものとするため、第４図（ａ）
及び（ｂ）に示すように、進行方向前方右側（ＲＦ）及
び前方左側（ＬＰ）並びに後方右側（ＲＲ）及び後方左
側（ＬＲ）に、本発明タイヤ（Ａ）及び従来タイヤ（Ｂ
）を交互に装着した。

◎試験結果： 試験結果を次表に示す。なお、指数が小さい程、石噛み
防止性能に優れる。

表 この表からは、本発明タイヤによれば、従来タイヤに比
して石噛み防止性能が大幅に向上することが明らかであ
る。

（発明の効果） か＜　Ｌ、て、この発明によれば、前記表に示したよう
に、石噛み防止性能を大幅に向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係る重荷重用空気入りタイヤのトレ
ッドパターンを示す図、 第２図（ａ）〜（Ｃ）は、第１図に示すタイヤの石噛み
防止突条を拡大してそれぞれ示す図、 第３図は、第１図に示すタイヤの石噛み防止突条を含む
周方向溝の断面図、 第４図（ａ）及び（ｂ）は、発明タイヤと比較タイヤと
の試験方法を示す説明図、そして 第５図（ａ）及び（Ｌ））は、従来のタイヤのトレッド
パターン及び石噛み防止突条を含む周方向溝の断面図で
ある。 １０．２０−一タイヤ　　　　１２，２２．２４−周方
向溝１４．３４−一石噛み防止突条 １６．２６．３０−一横溝　　　　２８−　ショルダ一
部３２・・−細溝　　　　　　３６〜４６−・突出部４
８−側壁 ＜８） 第２図 （Ｃ） （ａ） 第３図 第４図 （ｂ） 第５図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、トレッド部に形成されてトレッドパターンを画成す
   る溝部及び陸部と、溝部底部に配設された石噛み防止突
   条とを有する重荷重用空気入りタイヤにおいて、 少なくも２本の溝が交差する交差部分の溝 底部に、それぞれの溝方向に突出する突出部を有する石
   噛み防止突条を配設したことを特徴とする重荷重用空気
   入りタイヤ。