JPH0367571A

JPH0367571A - 鉄分強化清涼飲料水

Info

Publication number: JPH0367571A
Application number: JP1204269A
Authority: JP
Inventors: Hitoshi Izumida; 仁泉田; Takahide Takadera; 貴秀高寺; Yoshimi Inoue; 佳美井上; Kozo Iida; 飯田　高三
Original assignee: Kansai Paint Co Ltd
Current assignee: Kansai Paint Co Ltd
Priority date: 1989-08-07
Filing date: 1989-08-07
Publication date: 1991-03-22

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、各種鉄化合物とマルトールあるいは、エチル
マルトールが鉄錯体を容易に形成することにより、鉄分
の体内への吸収速度、吸収率を大幅に向上させた潜在性
鉄欠乏者への鉄分の補給に効果のある鉄分強化清涼飲料
水に関する。

（従来の技術および発明が解決しようとする課題）鉄分は、海藻、ホウレン草、レバー等に多く含まれてい
るが、これらの食品は特に女性に好き嫌いが大きく、鉄
分が不足気味になりがちである。

また、女性は男性より体重が少ないために一般的には、
男性より６少ない栄養分で良いが、生理、出産等のため
に鉄分は男性よりち多く取らなければならない、それゆ
え、女性の過半数は、潜在性鉄欠乏症であると言われて
おり、鉄分強化食品、鉄分強化清涼飲料水に期待がかけ
られている。

食品、飲料水の鉄分強化に関しては、クエン酸鉄、乳酸
鉄、塩化第二鉄などの非ヘム鉄および肉やレバー等に多
く含まれるヘム鉄が知られている。しかしながら、こう
した非ヘム鉄は、体内への吸収速度が小さくまた吸収率
も小さい、また、ヘム鉄は、非ヘム鉄と比べて体内への
吸収速度、吸収率は大きいが、ヘム鉄特有の苦味、臭味
、金属味があるため摂取時に不快感を伴なうのが問題で
あった。

マルトール鉄錯体は、赤色を呈するために着色料として
の検討がされている。（米国特許４０１８９０７）また、鉄分欠乏貧血症の治療用薬剤組成物としてマルト
ール鉄錯体について検討されている。

（特開昭５９−９３０７１号公報、特開昭６０−２５２
４１４号公報）しかしながら、上記発明は鉄分欠乏貧血
症患者への治療用として用いられるちのであるのに対し
、本発明は、鉄分欠乏貧血症予備軍である潜在性鉄欠乏
症者（疾患ではない）のための鉄分強化剤であり、機能
性食品用の原料である。つまり、本発明は医薬品として
ではなく、あくまで飲料としての用途のみに用いられる
。

（課題を解決するための手段）本発明者らは、鉄分の吸収率、吸収速度が大きく、苦味
、臭味、金属具のない鉄分強化剤を開発するべく鋭意検
討を行った結果、各種鉄化合物とマルトールあるいはエ
チルマルトールを同時に配合するか、マルトール鉄錯体
またはエチルマルトール鉄錯体を飲料水中に配合すると
、驚くべきことに各種鉄分のみの場合よりも、大幅に鉄
分の吸収速度、吸収率が向上することにより、上記問題
点が解決することがわかり、本発明を完成するに至った
。

以下に本発明の詳細な説明する。

本発明に適用されるマルトールは、食品添加物として認
定され若番料として用いられており。

化学名は３−オキシ−２−メチル−γピロンであり、主
としてフルフラールとメタノールの電解酸化法で合成さ
れる。またエチルマルトールは、化学名が３−オキシ−
２−エチル−γピロンであり、主としてフルフラールと
エタノールの電解酸化法で合成される。もちろん、マル
トール、エチルマルトールはともに天然物からの抽出、
コウジ酸からの合成法等電解酸化法以外によって得られ
るものでもかまわない、また、マルトール、エチルマル
トールは単独で用いてち、・混合して用いてもかまわな
い。

また本発明に適用される鉄化合物は、鉄分を含むしので
あれば特に限定されない、しかしながら、食品に配合さ
れるために、食品添加物公定書に記載されている物が好
ましい０例えば、グルコン酸第−鉄、鉄クロロフィンナ
トリウム、クエン酸鉄、塩化第二鉄、ビロリン酸第−鉄
、ビロリン酸第二鉄、クエン酸鉄アンモニウム、乳酸鉄
、硫酸第一鉄、三二酸化鉄等があげられる。これらの鉄
化合物は、単独で用いても良いし、混合物として用いて
も良い、また、これらの鉄化合物の中では、キレートへ
のなり易さから、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、三二酸化鉄
等のイオンとして遊離しやすい鉄化合物が好ましい。

飲料水中に加える鉄分量は、その鉄分強化飲料としての
性質上、飲料水１００ｙｄ！あたり、０．　１〜２０ｍ
ｇの範囲で用いられ、好ましくは、１．０ｍｇ〜５．０
ｍｇである。

マルトール、エチルマルトールまたはその鉄錯体の添加
量は、飲料水１ＯＯＷｄｌあたり０．０５ｎ＋ｇ〜１０
００ｍｇの範囲で用いられ、好ましくは１ｍｇ〜１００
ｍｇの範囲である。０．０５ｍｇ以下であれば、鉄分の
吸収率、吸収速度を大きくする効果は期待できないし、
１０００ｍｇ以上加えてもより大きい効果を期待するこ
とはできない。

飲料水への配合法としては、鉄化合物とマルトールある
いは、エチルマルトールを同時に配合するのが好ましい
が、マルトール鉄錯体あるいはエチルマルトール鉄錯体
を用いてもよい、鉄化合物とマルトールあるいはエチル
マルトフルを同時に配合することで、飲料水中でキレー
ト形成反応がおこりマルトール鉄錯体、エチルマルトー
ル鉄錯体となるために１体内への鉄分の吸収が良くなる
と思われる。

鉄分量とマルトール、エチルマルトールの混合割合は、
モル比で１：３にするのが、構造土量ち安定であり、ま
た鉄分の吸収率、吸収速度を大きくする効果ち大きい、
　ｐＨ’ｂ大きく影響し、ｐＨが２．５以下または１０
．５以上であると効果は小さくなる。このためｐＨは、
４．５〜８゜５の間が最も好ましい、また鉄は、２価よ
りも３価の方が安定である。

本発明に適用される飲料水の容器は、かん、びん、プラ
スチック等特に限定されない。

以下に実施例を用いて本発明を具体的に説明する。

（実施例）実施例１赤血球への鉄分の透過性試験について検討した。トリス
ヒドロキシクロリドでｐＨ７，４に緩衝された水性塩化
ナトリウム１３０ｍＭ中に５９Ｆｅでラベルされた鉄化
合物を含ませた媒体中で赤血球を３０分間放置した。遠
心分離後、赤血球と媒体のａｓｐｅ値を測定し、分配比
（赤血球中の濃度／媒体中の濃度）として表わした。３
０分後の値を表−１に示した。マルトール鉄錯体、エチ
ルマルトール鉄錯体は、１．５，１．４２と大きいＦｅ
の吸収を示した。それに対し、他の鉄化合物は赤血球中
への膜移動を起こさず、マルトール鉄錯体は、鉄分の吸
収速度、吸収率が極めて大きいことがわかった。

表−１実施例２実施例１と同様の方法で、分配比を求めることで、鉄分
の吸収について検討を行なった。その結果を表−２に示
す、マルトール鉄鑵体として用いた場合と、塩化第二鉄
、マルトールを同時に加えた場合を比較すると、分配比
は１．５０．１．４７と大きい差はなかった。このよう
にマルトール鉄錯体を合成しなくても同様の効果が得ら
れた。

表−２実施例３鉄分強化清涼飲料水の製造異性化液糖（固形分７５％）２０ｇ、クエン酸０．４ｇ
を加え混合する０次いで、ビタミンＢ。

０．４ｍｇ、ビタミンＢ２０．　５ｍｇ、マルトール３
．４ｍｇ、塩化第二鉄六本塩２．４ｍｇを加えｐＨを０
、ＩＮ水酸化ナトリウムで５．５に調整した。

最後に香料を加え全体を１００−にし、びん詰めするこ
とにより鉄分強化清涼飲料水を得た。この清涼飲料水は
、沈澱等ちなく安定であった。

実施例４鉄分強化清涼飲料水の製造埼異性化液・（固形分７５％）８０ｇ、クエン酸１ｇを加
え混合する１次いで、ビタミンＢ。

０．５ｍｇ、ビタミンＢｚ　０．　５ｍｇ、　　ビタミ
ンＣ１、ｏｍｇ、ニコチン酸アミド５．Ｏｍｇ、Ｌ−ア
スパラギン酸ナトリウム８ｍｇ、マルトール２．０ｍｇ
、エチルマルトール２．２ｍｇ、硫酸第−鉄七水塩２．
８ｍｇを加え、Ｏ，ＩＮ水酸化ナトリウムでｐＨを５．
２に調整した。最後に香料を加え全体を１８０−にし、
かん詰めすることで鉄分強化清涼飲料水を得た。

この清涼飲料水を女性１０人に毎日１本、１ケ月間飲ん
でもらった。その結果、８人が以前より体調が良くなっ
たと答えた。また、残り２人は以前と同程度と回答した
。

Claims

【特許請求の範囲】

１、鉄化合物を含む鉄分強化清涼飲料水にマルトールお
よび／またはエチルマルトールを含有させることを特徴
とする鉄分強化清涼飲料水。