JPH0366233B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、内容器、それを包囲している外容
器、両容器に共通の排出口、並びに閉鎖器を備え
た、弾性素材から成る、分離保存の必要な二つの
流動体用二重容器に関する。

二種類の流動体を付与するに当つて、二つに分
割されているが、一つの構造単位に合体されてお
り、共通の閉鎖器を備えているという容器はすで
に公知である（ドイツ特許公告明細書第2826887
号）。公知の装置の場合閉鎖器は配量弁として設
計されているので、分割容器内に保持されている
二つの流動体は一定の割合に混合されて付与され
る。配量弁の弁室に形態の固定された弁本体が、
操作部によつて操作可能な状態で、装備されてお
り、この弁本体に排出管が装備されている。弁室
は密閉用肩部を有する弁蓋と接合しており、この
弁蓋を通して圧縮器の開口部に固定されている。
圧縮部の内部には圧力発生源として駆動手段が入
つている。弁室はさらに内室を備えており、この
内室の内壁には密閉通路および開口通路がおたが
いに重なり合う様に配備されている。弁本体は軸
およびそれに対して直角をなすフランジを備えて
いて、二つの密閉面を備えている密閉通路に対し
て軸およびフランジ上にそれぞれ密閉接触面を持
つている。そしてその間の弁端部に軸の出口があ
る。弁室は二つの接続部を通して流動体容器に連
結されている。この公知の装置は構造が複雑で、
障害が多い。すなわちかなりの場所を必要とする
上に、取扱いが難かしい。相当に場所を必要とす
る第一の理由は、弁が弁本体の低圧によつて操作
されるという点である。すなわち弁本体は操作の
際容器の軸方向に上下運動を行なうので、軸方向
にかなりの空間を必要とする。

そこで本発明は、公知の装置を改良し、小さな
場所しか必要とせず、同時に操作の簡単な装置を
提供することを課題として、出発した。この課題
は本発明に従つて、閉鎖器が回転式閉鎖器として
つくられていて、外閉鎖器および内閉鎖器によつ
て構成されていること、そしてその場合に外閉鎖
器に排出口が設けられており、この外閉鎖器が内
閉鎖器上に回転可能に装着されている一方、内閉
鎖器が外容器上に装着されていると同時に内容器
を支持しており、さらに両容器に対する、閉鎖可
能な排出孔を備えていることによつて、解決され
る。

本発明による装備は、構造が簡単であり、場所
をとらないという特長を持つている。これらは形
状の単純な、しかもごくわずかの要素によつて構
成されており、簡単に組立てることができるの
で、経済的に有利な量産が可能であり、きわめて
良好な安全作業を行なうことができる。

本発明のその他の特徴は従属の特許請求の範囲
および図面並びに図面の説明の項に記載の通りで
ある。図面は本発明の一つの実施形態を示してい
る。

図面の実施形態において、二重容器は内容器
１、外容器２、および排出口４を備えた回転式閉
鎖器３の三者から成つている。回転式閉鎖器３は
キヤツプ状の外閉鎖器５を備えており、これはキ
ヤツプ状の内閉鎖器６上に回転可能に装着されて
いる。両閉鎖器５および６はスナツプ連結器７に
よつておたがいに連結されている。外閉鎖器５に
は部分環状スリツト８が設けられており、その中
に内閉鎖器６に固定されている止め９がはめ込ま
れている。排出口４は外閉鎖器５に固定されてお
り、排出口の下端部には相対位置に二つの閉鎖部
１０および１１が接続していると同時にリング状
の付属部１４が連結されている。二つの閉鎖部１
０および１１の間は遊隙１２および１３となつて
おり、これらの遊隙１２および１３は流動体の排
出口４への入口として形成されている。内閉鎖器
６の側面には雌ねじ１６が装備されており、これ
は外容器２の首部に装備されている雄ねじとかみ
合う。内閉鎖器６にはさらに内方に突き出た延長
部１７が設けられていて、この延長部に同様に雌
ねじ１８が装備されており、これが内容器１の首
部に装備されている雄ねじとかみ合う。内閉鎖器
６に装備されている環状の密閉用突起１９が外容
器２の首部に入り込んでいるが、これによつて外
容器２は外部に対して密閉状態に保持される。他
方もう一つの密閉用突起２０が排出口４に対する
付属部１４に入り込んでおり、これによつて外閉
鎖部５と内閉鎖部６の間が相対的に密閉される。
延長部１７には、それぞれ相対位置に、外容器２
内の流動体に対する排出孔が二個２１および２
２、さらに内容器１内の流動体に対する排出孔が
二個２３および２４設けられている。外閉鎖器５
の側辺部には切欠き個所２５が三つあるが、これ
らはそれらの下部にあるスナツプ連結器７の突起
のために製造技術上の要求に基づいて設けられて
いる。すなわち射出後外閉鎖器を射出成形型から
取りはずす際に必要である。排出口４の封鎖には
差し込みキヤツプ４ａが用いられているが、この
他に折り取り式あるいはねじ式キヤツプを用いる
こともできる。なお、第１図の例では、前述した
通り、内閉鎖器６と内外両容器１，２の連結が、
ねじ式に構成されているが、この連結は、より簡
単な方式として公知の、回転によつて固定される
スナツプ連結器によるものとしてもよい。

第１図および第２図に示されている外閉鎖器５
の状態では、排出孔２１および２２は閉鎖部１０
および１１によつて閉鎖されているので、第６図
から明らかなように、二重容器が使用状態にある
場合、外容器２を指で押し込むことによつて内容
器１内の流動体が排出孔２３および２４を経て排
出口４から排出される。外閉鎖器５を90゜回転し
た場合、止め９がスリツト８のもう一方の端に打
ち当り、外閉鎖器５は第３図ないし第５図に示さ
れている状態となる。この場合は排出孔２１およ
び２２は開放され、排出孔２３および２４が閉鎖
部１０および１１によつて閉鎖される。そこでこ
の場合は第７図に示されているように、外容器２
内の流動体が排出口４から排出される。外閉鎖器
５がどちらか一方の末端位置にある場合外容器２
あるいは内容器１のいずれか一方は閉鎖されてい
るので、図面において矢印で示されているよう
に、内容器１あるいは外容器２だけを空にするこ
とができる。これに対して外閉鎖器５を第２図お
よび第４図に示されている末端位置の中間位置に
セツトした場合、内容器１および外容器２の両流
動体を外閉鎖器５の位置に相応した割合で混合排
出することができる。

排出孔２３および２４が閉鎖されている場合内
容器１は全く変形させ得ないか、あるいはごくわ
ずかしか変形させ得ないので、二重容器の機能を
確実なものとするためには、外容器２の内壁面が
内容器１の外壁面に接触しない程度に外容器２を
押し込むことによつても十分流動体を排出させ得
るように、内容器１および外容器２の容積割合を
調整しておく必要がある。これに対しては両容器
の容積割合が１：２以内であることが合目的的で
ある。特に望ましい値は１：３、１：４および
１：５である。

本発明は図面に示すと共に上記において説明し
た実施形態に限定されるものではない。流動体の
代りに、容器に粘稠物質を充填することもでき
る。二重容器の全部分を合成樹脂から射出成形す
ることができる。又たとえば内容器１にはシヤン
プを、外容器２には毛髪治療剤を充填することが
でき、これによつて毛髪を先にシヤンプを付与
し、次いで治療剤を付与することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は二重容器の回転式閉鎖器部分をあらわ
す、第２図の−線における縦断面図で、この
場合閉鎖器は内容器に対して開口状態にある。第
２図は第１図の−線における断面図である。
第３図は閉鎖器部分の第４図の−線における
縦断面図で、この場合閉鎖器は外容器に対して開
口状態にある。第４図は第３図の−線におけ
る断面図である。第５図は第４図の−線にお
ける縦断面図である。第６図は使用状態にある二
重容器の縦断面図で、この場合閉鎖器は内容器内
の流動体に対して開口状態にある。第７図は第６
図と同様の二重容器の縦断面図であるが、この場
合閉鎖器は外容器の流動体に対して開口状態にあ
る。 １……内容器、２……外容器、３……回転式閉
鎖器、４……排出口、５……外閉鎖器、６……内
閉鎖器、２１〜２４……排出孔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 内容器、それを包囲している外容器、両容器
   に共通の排出口、および閉鎖器を備えた、弾性材
   料から成つている、分離保存の必要な二流動体用
   二重容器において、閉鎖器が回転式閉鎖器３とし
   て形成されていて、外閉鎖器５および内閉鎖器６
   によつて構成されていること、そしてその場合に
   外閉鎖器５に排出口４が設けられており、この外
   閉鎖器５が内閉鎖器６上に回転可能に装着されて
   いる一方、内閉鎖器６が外容器２上に装着されて
   いると同時に内容器１を支持しており、さらに両
   容器に対する、閉鎖可能な排出孔２１ないし２４
   を備えていることを特徴とする二重容器。 ２ 外閉鎖器５が排出孔２１ないし２４閉鎖用の
   閉鎖部１０，１１を備えていることを特徴とす
   る、特許請求の範囲の第１項に記載の二重容器。 ３ 排出孔２１ないし２４および閉鎖部１０，１
   １が閉鎖器６の内方に伸びている延長部１７にお
   いておたがいに向い合せに一対づつ配置されてい
   ることを特徴とする、特許請求の範囲第１項ある
   いは第２項に記載の二重容器。 ４ 閉鎖部１０，１１が排出口４に接続して配備
   されており、流動体通過用の遊隙１２，１３を備
   えていることを特徴とする、特許請求の範囲の第
   １項ないし第３項いずれかに記載の二重容器。 ５ 外閉鎖器５および内閉鎖器６が共にキヤツプ
   状であることを特徴とする、特許請求の範囲の第
   １項ないし第４項いずれかに記載の二重容器。 ６ 外閉鎖器５にスリツト８が設けられており、
   その中に内閉鎖器６に装備されている止め９がは
   め込まれていることを特徴とする、特許請求の範
   囲の第１項ないし第５項いずれかに記載の二重容
   器。 ７ 外閉鎖器５と内閉鎖器６がスナツプ連結器７
   によつて連結されていることを特徴とする、特許
   請求の範囲の第１項ないし第６項いずれかに記載
   の二重容器。 ８ 内閉鎖器６が外容器２および内容器１の両方
   に取りはずし可能な状態で連結されていることを
   特徴とする、特許請求の範囲の第１項ないし第７
   項いずれかに記載の二重容器。 ９ 内閉鎖器６と両容器１，２の連結が回転によ
   つて固定されるスナツプ連結器によつて行なわれ
   ていることを特徴とする、特許請求の範囲の第８
   項に記載の二重容器。 １０ 内閉鎖器６が外容器２に装備されている雄
   ねじとかかり合う雌ねじ１６を備えていることを
   特徴とする、特許請求の範囲の第８項に記載の二
   重容器。 １１ 内閉鎖器６の延長部１７に、内容器１に設
   けられている雄ねじとかかり合う雌ねじ１８が装
   備されていることを特徴とする、特許請求の範囲
   の第８項または第１０項に記載の二重容器。 １２ 内閉鎖器６が外容器２の上端部に対して環
   状の密閉用突起１９を備えていることを特徴とす
   る特許請求の範囲の第１項ないし第１１項いずれ
   かに記載の二重容器。 １３ 内閉鎖器６にさらに別の環状の密閉用突起
   ２０が装備されており、これが排出口４のリング
   状付属部１４内にはいり込み、両閉鎖器５，６間
   を密閉連結することを特徴とする、特許請求の範
   囲の第１項ないし第１２項いずれかに記載の二重
   容器。 １４ 内容器１がチユーブ状あるいは風船状であ
   ることを特徴とする、特許請求の範囲の第１項な
   いし第１３項いずれかに記載の二重容器。 １５ 排出口４に着脱可能なキヤツプ４ａが装着
   されていることを特徴とする、特許請求の範囲の
   第１項ないし第１４項いずれかに記載の二重容
   器。 １６ 内容器１の外容器２に対する容積割合が
   １：２以内であることを特徴とする、特許請求の
   範囲の第１項ないし第１５項いずれかに記載の二
   重容器。