JPH036551Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ａ 産業上の利用分野 本考案は、鞍乗型の車体フレームに前車輪を二
輪配設し、これら各車輪に低圧バルーンタイヤを
配装した前二輪自動車のフロント・グリツプに関
する。

ｂ 従来技術 不整地走行用として用いられる車両は、運転者
が塔乗して走行するときにバランスがとりやす
く、操縦性の良いことが要求される。そこで第２
図のように、鞍乗型の車体フレーム１に前車輪２
と後車輪３を各２輪配設し、これら各車輪２，３
に低圧バルーンタイヤ４を配装した鞍乗型の前二
輪自動車を開発した。第３図はこのような前二輪
自動車の前部の車体フレーム構造の例を示すもの
である。この前二輪自動車はダブルウイツシユボ
ーン式のサスペンシヨンを配設してなるものであ
る。このような前二輪自動車の車体フレーム１の
前方５には、第４図に示されるようにフロント・
グリツプ６が装着される。従来、車体フレーム１
に取付ボス７，８を溶接し、フロント・グリツプ
６に取付ブラケツト９，１０を溶接し、取付ボス
７，８と取付ブラケツト９，１０をボルトによつ
て結合することによつてフロント・グリツプ６を
車体フレーム１に装着していた。

したがつて、従来のフロント・グリツプ６は装
着のために工数を多く必要としており、工数の削
減が望まれていた。

また、車体が衝突した際、上記フロント・グリ
ツプはバンパーとして作用するので、衝突の際に
力が加わつたときの衝撃の緩和について向上が望
まれていた。

ｃ 考案の目的 本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、鞍
乗型の車体フレームに前車輪を二輪配設し、これ
ら各車輪に低圧バルーンタイヤを配装した前二輪
自動車のフロント・グリツプにおいて、該フロン
ト・グリツプにＵ字型のブラケツトを設け、該ブ
ラケツトによつて上記車体フレームのフレーム・
パイプを挾持することにより車体フレームに固定
するようにしたフロント・グリツプを提供するも
のである。

ｄ 考案の構成 以下に添付図面に示した実施例について本考案
を説明する。

第１図ａ本考案に係るフロント・グリツプの実
施例を示し、図において、１１はフロント・グリ
ツプ、１２は車体フレームである。フロント・グ
リツプ１１にはＵ字形ブラケツト１３が上方に二
個所、下方に一個所設けられている。Ｕ字形ブラ
ケツト１３はフレーム・パイプ１４，ラテラル・
パイプ１５を挾持し、締付ボルト１６によつて締
付けられる（第１図ｂ）。これによつて、フロン
ト・グリツプ１１は車体フレーム１２に固定され
る。

３つのＵ字形ブラケツト１３はその締付ボルト
１６の位置をａ，ｂ，b′としたときにab＝ab′と
なるように設定されている。したがつて、フロン
ト・グリツプ１１に加わる各方向からの力によつ
てねじれが発生しない構造となつている。また、
フロント・グリツプ１１が、バンパーとして作用
した際に、Ｕ字形ブラケツト１３と車体フレーム
１２の上方の取付部が車体前後方向にすべり、こ
のすべりがフロント・グリツプ１１の変形と相俟
つて衝撃を著しく緩和する。

なお、上記実施例のフロント・グリツプ１１は
弓状バー１７と円弧状バー１８とから成るために
３点支持となつているが、本考案は特に３点支持
のものに限られるものではない。

ｅ 考案の効果 上記のように本考案に係るフロント・グリツプ
は、車体フレームに取付ブラケツトを溶接しない
ので、工数が削減できることの他、溶接による車
体フレームの強度低下を防ぐことができる。ま
た、共通のＵ字形ブラケツトを使用することがで
きるので、コスト低減にも資する。さらに、車体
の前方からの衝撃を著しく緩和することができる
などその効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図ａは本考案に係るフロント・グリツプの
斜視図、第１図ｂは第１図ａの断面図、第２図は
本考案を適用する前二輪自動車の斜視図、第３図
は前二輪自動車の車体フレームの正面図、第４図
は従来のフロント・グリツプの斜視図である。 １，１２……車体フレーム、６，１１……フロ
ント・グリツプ、１３……Ｕ字形ブラケツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鞍乗型の車体フレームに前車輪を二輪配設し、
   これら各車輪に低圧バルーンタイヤを配装した前
   二輪自動車のフロント・グリツプにおいて、該フ
   ロント・グリツプにＵ字型のブラケツトを設け、
   該ブラケツトによつて上記車体フレームのフレー
   ム・パイプを挾持することにより車体フレームに
   固定するようにしたことを特徴とするフロント・
   グリツプ。