JPH11105745A - 車両のフレーム構造 - Google Patents

車両のフレーム構造

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JPH11105745A
JPH11105745A JP27608797A JP27608797A JPH11105745A JP H11105745 A JPH11105745 A JP H11105745A JP 27608797 A JP27608797 A JP 27608797A JP 27608797 A JP27608797 A JP 27608797A JP H11105745 A JPH11105745 A JP H11105745A
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Ryoji Nagata
良治 永田
Mikio Noguchi
幹夫 野口
Hiroyuki Tanaka
啓之 田中
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Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サスペンションフレームの車体との取付剛性
を向上させ、該サスペンションフレームに牽引フックの
係止部材としての機能を部品点数の増加なく兼ね備える
ことの可能な車両のフレーム構造を提供する。 【解決手段】 一対のサイドフレーム(2,2)間に支持さ
れた井桁状のサスペンションフレーム(4)の端部とサイ
ドフレームとの連結部には外殻部材と板状部材(34)から
なる箱状の連結部材(30)が設けられており、この連結部
材には該連結部材を介してサスペンションフレームの端
部とサイドフレームとを固定するための締結具(50)が貫
通するパイプ部材(36)が接合されている。そして、上記
板状部材に車両牽引フックの係止部(35)が設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のフレーム構
造に係り、詳しくは締結部材を用いて車体に支持される
サスペンションフレームの構造に関する。
【0002】
【関連する背景技術】近年、車両のフロア周りの剛性を
確保すること等を目的として、左右のサイドフレーム間
或いはサイドメンバ間にサスペンションフレーム等の補
強フレームをボルト等で取り付けた車両が増加してい
る。また、通常、車両には、何らかの理由により自車両
が走行不能になったような場合に他車両等での牽引が可
能なよう、車両の前部下方に牽引フックを引っかけるた
めの係止部材が設けられている。
【0003】そして、実開平5−10164号公報に開
示された構造を参照すれば、これらサスペンションフレ
ーム(フロントフレーム)と牽引フックの係止部材とは
通常別体とされており、この開示例では、係止部材は別
途設けられてサイドメンバに取り付けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般に
サスペンションフレームはその剛性が比較的高く構成さ
れており、牽引フックを引っ掛けるための係止部材を上
記公報に開示されるようにサイドメンバに取り付けるよ
りもサスペンションフレーム側に設けるのが得策と考え
られる。
【0005】この場合、その牽引フックの係止部を強度
不足なく且つ部品点数の増加なくサスペンションフレー
ム側にいかに有効に設定するかが課題となる。本発明
は、上述した事情に基づきなされたもので、その目的と
するところは、サスペンションフレームの車体との取付
剛性をさらに向上させ、サスペンションフレームに牽引
フックを係止するための部材としての機能を部品点数の
増加なく確実に兼ね備えることの可能な車両のフレーム
構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1の発明では、一対のサイドフレーム間に支
持された井桁状のサスペンションフレームの端部とサイ
ドフレームとの連結部には箱状の連結部材が設けられて
おり、この連結部材には該連結部材を介してサスペンシ
ョンフレームの端部とサイドフレームとを固定するため
の締結具が貫通するパイプ部材が接合されている。
【0007】従って、サスペンションフレームの端部と
サイドフレームとの連結部は剛性が極めて高いものとさ
れる。そして、請求項2の発明では、箱状の連結部材
は、車両側方側に開口する外殻部材と、開口を塞ぐよう
に外殻部材に接合され車両牽引フックとの係止部を有し
た板状部材とからなっている。
【0008】従って、連結部材は車両牽引フックの係止
部材としての機能を併せ有しており、別途係止部材を設
ける必要がない。この際、連結部は上記のように高剛性
にしてサイドフレームに連結されるので車両牽引フック
の係止部材として十分な強度を有している。また、請求
項3の発明では、板状部材は、下端にジャッキの頭部と
当接するジャッキアップ用の補強部を有している。
【0009】従って、高剛性にされた連結部がジャッキ
アップ時のジャッキアップポイントとしても有効に活用
される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。図1を参照すると、エンジンが前後
輪間のキャビン下側に配設された車両、即ちキャブオー
バ型車両のフロア部前部の平面図が示されており、ま
た、図2を参照すると、図1中の矢視A方向から視た上
記フロア部前部の側面図が示されており、以下、図1及
び図2を参照して本発明に係るキャブオーバ型車両のフ
レーム構造について詳細に説明する。
【0011】図1に示すように、車両のフロア下部には
車体部材の一部として車両前後方向に延びる左右一対の
サイドフレーム2,2が設けられており、車両の前部の
当該サイドフレーム2,2間には、井桁形状のサスペン
ションフレーム(以下、井桁フレームという)4が車両
下部側からサイドフレーム2,2の各下面に締結具によ
り取り付けられ支持されている。なお、図中符号Pは車
両の外板部材の輪郭を示している。
【0012】該井桁フレーム4は、図1に示すように、
車両幅方向に延びるフロントメンバ部材6に一対のサイ
ドメンバ部材8,8が車両前後方向に延びて接続され、
さらにフロントメンバ部材6より後方の該一対のサイド
メンバ部材8,8間にフロントメンバ部材6と略平行に
してクロスメンバ部材10が接続されて井桁状に構成さ
れている。なお、これらフロントメンバ部材6、サイド
メンバ部材8,8及びクロスメンバ部材10は例えば中
空の鋼材であり、互いに溶接により接続されている。ま
た、特にフロントメンバ部材6及びサイドメンバ部材
8,8はクロスメンバ部材10よりも部材がはるかに厚
く形成されており、フロントメンバ部材6については曲
げ方向で高強度を有し、サイドメンバ部材8,8につい
ては軸線方向、即ち車両前後方向で高強度を有するよう
に構成されている。
【0013】図1に示すように、井桁フレーム4には、
車両の略中央に配設されたエンジン(図示せず)にプロ
ペラシャフト20を介して連結された前輪用デファレン
シャルギヤボックス22、左右一対の前輪WF,WFを懸
架するロアアーム26,26及び該一対の前輪WF,WF
を操舵するためのステアリングラック28等のシャシ部
品が取り付けられている。
【0014】より詳しくは、フロントメンバ部材6には
取付ブラケット12が、クロスメンバ部材10には取付
ブラケット13が、また左側のサイドメンバ部材8には
取付ブラケット14が設けられており、一方デファレン
シャルギヤボックス22にはボルトで固定されて支持部
材24及び支持部材25が取り付けられている。従っ
て、デファレンシャルギヤボックス22は、支持部材2
4の前端部がラバーブッシュ12bを介して振動吸収可
能なよう取付ブラケット12に支持され、後端部がやは
りラバーブッシュ13bを介して取付ブラケット13に
支持され、また、支持部材25の後端部がやはりラバー
ブッシュ14bを介して取付ブラケット14に支持され
て井桁フレーム4に取り付けられている。
【0015】また、サイドメンバ部材8,8には取付ブ
ラケット16と取付ブラケット17が設けられており、
各ロアアーム26は、前部支持部が取付ブラケット16
に揺動自在に支持され、後端支持部が取付ブラケット1
7に揺動自在に支持されて井桁フレーム4に取り付けら
れている。また、フロントメンバ部材6には取付ブラケ
ット18及び取付ブラケット19が互いに離間して設け
られており、これら取付ブラケット18及び取付ブラケ
ット19にステアリングラック28が取り付けられてい
る。詳しくは、取付ブラケット18及び取付ブラケット
19にはそれぞれステアリングラック28を押さえるた
めの止め部材18aと止め部材19aとが設けられてお
り、ステアリングラック28はこれら止め部材18a、
止め部材19aがそれぞれボルトで取付ブラケット18
及び取付ブラケット19に締結されて井桁フレーム4に
取り付けられている。
【0016】そして、フロントメンバ部材6の両端に
は、井桁フレーム4の前部をサイドフレーム2,2に支
持させるための前側マウントブラケット(連結部)3
0,30が溶接により固定されて設けられており、当該
マウントブラケット30,30がそれぞれ前側ボルト5
0によってサイドフレーム2,2の下面に固定されるこ
とでサイドフレーム2,2に支持されている。なお、マ
ウントブラケット30,30は、主としてフロントメン
バ部材6の上側に位置するラジエータ90との干渉を回
避することを目的としているため、ある程度の高さ寸法
を有している(図2参照)。
【0017】ここで、図3を参照すると、図1中の矢視
B方向から視たマウントブラケット30の拡大図が、ま
た図4を参照すると、図3中のC−C線に沿うマウント
ブラケット30の断面図が示されており、以下これら図
3及び図4に基づいてマウントブラケット30の構成に
ついて説明する。図3に示すように、マウントブラケッ
ト30は、ブラケット本体(外殻部材)32とプレート
(板状部材)34とが溶接されて箱状の外殻(連結部
材)が形成され、さらにブラケット本体32の内側に上
端が溶接されたパイプ部材36を有して構成されてい
る。つまり、ブラケット本体32がパイプ部材36の外
周を覆うように設けられている。
【0018】詳しくは、図4に示すように、フロントメ
ンバ部材6の端部6aは上下方向に潰されて扁平形状と
され且つ開口孔6bが穿設されており、パイプ部材36
の下端部がこの開口孔6bに嵌入されフロントメンバ部
材6の端部6aと溶接されている。そして、ブラケット
本体32の上面32aには、パイプ部材36の内部通路
37の開口と一致するようにして孔33が穿設されてお
り、これにより、同図に示すようにパイプ部材36の内
部通路37内を通ってボルト50がサイドフレーム2ま
で貫通可能とされている。
【0019】このように、マウントブラケット30は、
ブラケット本体32、プレート34及びフロントメンバ
部材6の端部6aとで箱形状にされるとともに、ボルト
50を外嵌して該ボルト50により締め付けられるよう
にパイプ部材36が設けられているため、特にボルト5
0の締め付け方向での強度が高く、全体として高剛性と
されている。
【0020】一方、サイドフレーム2,2には、図4に
示すように、上記孔33と同径の孔2aが穿設されてお
り、該孔2aと穴位置が一致するようにしてウェルドナ
ット2bが溶接されている。従って、マウントブラケッ
ト30,30はボルト50がウェルドナット2bと締結
されることでサイドフレーム2,2に固定されており、
つまり井桁フレーム4はその前部ではボルト50によっ
てサイドフレーム2,2に吊持されている。
【0021】また、サイドメンバ部材8,8の後端部8
a,8aも図2に示すように扁平形状に加工されてお
り、該後端部8a,8aには上記マウントブラケット3
0と同様にして後側マウントブラケット40,40が設
けられている。そして、各マウントブラケット40に
は、上記パイプ部材36と同様のパイプ部材44が配設
されている。
【0022】一方、サイドフレーム2,2にはやはり孔
2aが穿設されており、該孔2aと穴位置が一致するよ
うにしてウェルドナット2bが溶接されている。従っ
て、マウントブラケット40,40はボルト52がウェ
ルドナット2bと締結されることでサイドフレーム2,
2に固定されており、つまり井桁フレーム4の後部も前
部同様にボルト52によってサイドフレーム2,2に吊
持されている。
【0023】ところで、上記図1及び図3を参照する
と、マウントブラケット30のプレート34の下部に
は、該プレート34の下部位置が車両の前方から見える
良好な位置であることから、車両牽引用の牽引フック6
0を引っかけるためのフック孔(係止部)35が穿設さ
れている。図3には、牽引フック60がフック孔35に
引っかけられている状態を示してある。
【0024】そして、図5を参照すると、図3中矢視D
方向から視たマウントブラケット30の側面図が示され
ているが、車両の牽引時には、牽引フック60がこのよ
うにフック孔35に引っかけられて車両が牽引されるこ
とになる。このとき、上述したように、ブラケット本体
32とプレート34とは強固に溶接されており、マウン
トブラケット30は剛性高く構成されている。従って、
該マウントブラケット30は車両を牽引するのに十分な
強度を有しているといえる。
【0025】また、このようにマウントブラケット30
が高剛性に構成されていると、プレート34の下端34
a位置が地面に比較的近いことから、図5に示すよう
に、プレート34の下端34aにジャッキ62の頭部6
2aを当てて、該下端34aをジャッキアップポイント
にすることもできる。詳しくは、図3及び図5に示すよ
うに、プレート34の外周には上記下端34aを含んで
フランジ(補強部)34bが立設されており、これによ
り下端34aが十分な強度を有してジャッキアップポイ
ントとして有効に機能することになる。
【0026】以上説明したように、本発明のフレーム構
造では、サスペンションフレーム、即ち井桁フレーム4
とサイドフレーム2,2とを連結するマウントブラケッ
ト30を高剛性とし、これに付随して、該マウントブラ
ケット30の部材を牽引フック60の引っかけ部材(係
止部材)として、さらにはジャッキアップ用の部材とし
て有効に活用するように図っている。従って、別途牽引
フック60の引っかけ部材やジャッキアップポイント部
材を設ける必要がなく、部品点数を削減して車両の重量
を低減でき、また車両の製造コストを削減することがで
きる。
【0027】なお、上記実施形態では、サスペンション
フレームをキャブオーバ型車両用の井桁フレーム4とし
たが、これに限らず、本発明は如何なる形態のサスペン
ションフレームにも適用可能である。
【0028】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
係る請求項1の車両のフレーム構造によれば、サスペン
ションフレームの端部とサイドフレームとの連結部の剛
性を極めて高いものにすることができる。そして、請求
項2の車両のフレーム構造によれば、連結部の剛性が高
いことから連結部材に車両牽引フックの係止部材として
の機能を併せ持たすことができ、別途係止部材を設ける
ことなく部品点数を削減して車両の重量を低減でき、さ
らに車両の製造コストを削減することができる。
【0029】また、請求項3の車両のフレーム構造によ
れば、高剛性にされた連結部をジャッキアップ時のジャ
ッキアップポイントとしても有効に活用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンが前後輪間のキャビン下側に配設され
たキャブオーバ型車両前部のフロア部を示す平面図であ
る。
【図2】図1中の矢視A方向から視たフロア部前部の側
面図である。
【図3】図1中の矢視B方向から視た本発明に係るマウ
ントブラケットの側面図である。
【図4】図3中のC−C線に沿うマウントブラケットの
断面図である。
【図5】図3中の矢視D方向から視たマウントブラケッ
トの側面図であって、本発明に係る作用効果を説明する
ための図である。
【符号の説明】
2 サイドフレーム 4 井桁フレーム(サスペンションフレーム) 6 フロントメンバ部材 6a 端部 8 サイドメンバ部材 10 クロスメンバ部材 30 前側マウントブラケット(連結部) 32 ブラケット本体(外殻部材) 34 プレート(板状部材) 34a 下端 34b フランジ(補強部) 35 フック孔(係止部) 36 パイプ部材 50 ボルト(締結具) 60 牽引フック 62 ジャッキ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 啓之 東京都大田区下丸子四丁目21番1号 三菱 自動車エンジニアリング株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の下部に車両前後方向に延びて配設
    された左右一対のサイドフレームと、 前記一対のサイドフレーム間に支持され、シャシ部品が
    取り付けられた井桁状のサスペンションフレームと、 前記サスペンションフレームの端部と前記サイドフレー
    ムとの連結部に設けられた箱状の連結部材と、 前記連結部材に接合され、該連結部材を介して前記サス
    ペンションフレームの端部と前記サイドフレームとを固
    定するための締結具が貫通するパイプ部材と、 を備えたことを特徴とする車両のフレーム構造。
  2. 【請求項2】 前記箱状の連結部材は、車両側方側に開
    口する外殻部材と、前記開口を塞ぐように前記外殻部材
    に接合され車両牽引フックとの係止部を有した板状部材
    とからなることを特徴とする請求項1記載の車両のフレ
    ーム構造。
  3. 【請求項3】 前記板状部材は、下端にジャッキの頭部
    と当接するジャッキアップ用の補強部を有することを特
    徴とする請求項2記載の車両のフレーム構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6269902B1 (en) * 1999-02-22 2001-08-07 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Construction for mounting subframe to vehicle body
JP2002173047A (ja) * 2000-12-07 2002-06-18 Nissan Motor Co Ltd サスペンションメンバ構造
JP4501267B2 (ja) * 2000-10-13 2010-07-14 マツダ株式会社 自動車の前部車体構造

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