JPH0356678Y2 - - Google Patents

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JPH0356678Y2
JPH0356678Y2 JP1986054657U JP5465786U JPH0356678Y2 JP H0356678 Y2 JPH0356678 Y2 JP H0356678Y2 JP 1986054657 U JP1986054657 U JP 1986054657U JP 5465786 U JP5465786 U JP 5465786U JP H0356678 Y2 JPH0356678 Y2 JP H0356678Y2
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case
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gear
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は車両のデフアレンシヤル装置、特に差
動制限機構付きのデフアレンシヤル装置の改良に
関する。
[従来の技術] 従来のデフアレンシヤル装置として、例えば第
2図に示すようなものがある。
この場合、大型車両のものは装置全体が大型化
し、又、内部機構組み込みの便宜上、デフアレン
シヤルケース101はケース101a,101
b,101cの3個に分割されている。そして図
外のリングギヤ装着用のフランジ面103が備え
られると共に、前記分割部の一方105は分割構
造の複雑化を避けるために、ケース101cと1
01bとの前記フランジ面103部分に設けら
れ、他方のケース101bと101aとの分割部
107は、デフアレンシヤルケース101内のピ
ニオンシヤフト109に支持されたピニオンギヤ
111と、これに噛み合う左右一対のサイドギヤ
113a,113b等の組み込みのため、前記ピ
ニオンシヤフト109の軸心付近に配設されてい
る。
なお、前記一方のサイドギヤ113aのボス部
と、ケース101との間にこの場合の差動制限用
の抵抗板としてのデフアレンシヤルケース101
に回転方向係止する摩擦板125と、サイドギヤ
113aに回転方向係止する摩擦板126とが交
互に配設され摩擦クラツチ115を構成してお
り、この摩擦クラツチ115を圧着するばね部材
127がデフケース101と摩擦クラツチ115
との間に設けられ、このばね部材127のバネ反
力によつて差動制限が行なわれる。
前記各分割部105と107において、後者1
07は前記差動用の各ギヤ111,113b等の
組立て後に六角ボルト117で連結される。前者
105は上記組立てに続く摩擦クラツチ115の
組立て後にフランジ103部分を皿ネジ119で
仮止めを行なう。
以上でデフアレンシヤル装置の組立てが終り、
車両組立工程に移され、孔121にボルトを通し
てフランジ103に図外のリングギヤを締結装着
し、同時に分割部105の締結も完了させる。
[考案が解決しようとする問題点] しかしながら、従来の差動制限装置において
は、ケース101c本体の内周に摩擦板125の
外周に設けられたラグが係合溝116を介して係
合されるが強力なトルク伝達の繰返しでケース1
01c側の係合溝116に摩擦板125のラグが
食い込むことがある。その結果、摩擦板125の
軸方向移動が円滑にでき難くなり、差動制限機能
を損なう結果を生じる。そこで、係合部には一般
に半円筒状のカラーを設け摩擦板の食い込み防止
を行なうようにしてある、また、組立てを終了し
た後、摩擦クラツチ115を圧着するばね部材1
27のばね反力によつてケース101b,101
cとの分割部105が内側から開かれる方向に拡
張され、分割部105が密着されずに、連結した
皿ネジ119が完全に締め付けられない状態が起
つてしまう恐れがある。その後皿ネジ119が完
全に締め付けられてない事も知らずに図外のリン
グギヤをボルトで締め付けても、フランジ面10
3にリングギヤが密着せず、ギヤ噛み合いが円滑
に行なわれないこととなり、異音発生、アンバラ
ンス等の問題が起つてしまうこともある。
本考案は上記従来の問題点に鑑み創案したもの
で、構成との工夫により、別段係合部にカラーを
設けなくてもケースへの抵抗板の食い込みトラブ
ルを防止でき、また、フランジ部仮止めが不要と
なりばね部材のばね反力によるケースの拡張が防
止されて、フランジ部の分割面が完全に密着で
き、リングギヤの噛み合いが円滑に行なわれるよ
うになるデフアレンシヤル装置の提供を目的とす
る。
[問題点を解決するための手段] 上記の目的を達成するために本考案は、フラン
ジ面によりほぼ半割りにされ、かつ、円周上の複
数箇所にリングギヤを取付けることにより一つに
結合される円板状のフランジを備え、このフラン
ジ面とピニオンシヤフト軸心付近を通る前記フラ
ンジ面にほぼ平行な面の2分割面により左右及び
中央の部分の3個のピースに分割されたデフアレ
ンシヤルケースと、このデフアレンシヤルケース
内の前記ピニオンシヤフトに支持されたピニオン
ギヤと、このピニオンギヤに噛み合い前記ケース
の左右の部分に支持された左右のサイドギヤと、
前記3個の分割されたデフアレンシヤルケースを
前記フランジへのリングギヤ取付箇所より内周の
複数箇所にて連結するボルトと、このボルトと前
記サイドギヤのいずれかに、夫々回転方向に係止
するよう互い違いに配置され、ばね部材により圧
着された差動制限用の抵抗板とからなるデフアレ
ンシヤル装置を構成した。
[作用] 本考案のデフアレンシヤル装置は上記のように
構成されているため、デフアレンシヤルケース内
を通るボルトによつて、このケース分割部の仮止
め締結が不要となり、その分組立てが合理化され
る。同時にこのボルトが差動制限機構の抵抗板、
例えば摩擦クラツチの摩擦板を回転方向に係合す
るように配設されていることで、摩擦板の係合に
よる食い込みが防止でき、さらに、ばね部材のば
ね反力によるケースの拡張が防止され、分割部が
完全に密着でき、リングギヤの噛み合いが円滑に
行なわれる。
[実施例] 以下、本考案のデフアレンシヤル装置の一実施
例を第1図を参照しながら説明する。
車両の後車輪駆動用に設けられたデフアレンシ
ヤル装置1は、デフアレンシヤルケース5に図外
のリングギヤを取付けるフランジ部3を備え、こ
のケース5のほぼ中央付近に配設されたピニオン
シヤフト7に回転自在に嵌入支持されたピニオン
ギヤ9とピニオンギヤ9に噛み合うサイドギヤ1
1a,11bが左右に設けられていて差動ギヤを
構成している。
一方のサイドギヤ11aのボス部13の外周
と、ケース5の内周との間に差動制限用のクラツ
チとして摩擦クラツチ15が介装されている。こ
の摩擦クラツチ15の多数の摩擦板のうち、半数
の摩擦板17はサイドギヤ11aのボス部13の
外周にスプライン係合等により回転方向係止され
ている。なお、このボス部13はギヤ部と一体で
ある。
摩擦板の残り半数の摩擦板18はケース5側の
内周に回転方向に係合されるが、この際ケース5
の後記分割部を連結する複数のボルトの外周面の
一部に係合するようにされている。そして、ケー
ス5bの側面と摩擦クラツチ15との間には、摩
擦板17,18を圧着するばね部材27が配設さ
れ、このばね部材27のばね反力によつて差動制
限が行なわれる。
ケース5は、前記フランジ部3のフランジ面付
近に沿つたケース5cとケース5bとの分割部1
9と、前記ピニオンシヤフト7の軸心位置の外周
付近に沿つたケース5bとケース5aとの分割部
21とが設けられている。従つてこの場合、ケー
ス5全体は2カ所の分割部19,21でケース5
a,5b,5cに分割された構造、いわゆる3ピ
ース構造となつている。そして3ピース構造に分
割されたケース5に対して、これらを連通するボ
ルト孔23が配設されている。更に、これらのボ
ルト孔23は、ケース5側に回転方向に係止され
る摩擦板17の外周に、設けられた凹部が重なる
ように、かつボルト円の円周上に等間隔に配設さ
れる。
これらのボルト孔23に対して長い通しボルト
25を貫通させて、各分割部19,21を共に連
結して、ケース5を組立てるようにしている。従
つて、ボルト25でケース5a,5b,5cを連
結すると、摩擦板17は、このボルト25に対し
て回転方向に係合することになり、ケース5に対
して、回転方向に係合することとなる。
本考案のデフアレンシヤル装置は上記のように
構成されているので、ケース5の各分割部19,
21を連通したボルト孔23を介して通しボルト
25で一度に連結できる。このため、ケース5の
連結組立てが前記従来の構造の場合に比べて格段
に迅速かつ確実に実施せきる。又、ボルトなどの
締結部材も少なくて済む。
即ち、分割部19があるため、フランジ面3に
取付けられるリングギヤは単体で歯当り修正など
が可能となり、又、分割部21があるため、ピニ
オンギヤ9装着のピニオンシヤフト7の組込みが
可能となるものである。
従つて、前記従来のフランジ部105の皿ネジ
119等による仮組立は不要となり、この皿ネジ
の前記浮き上がりによるトラブルはなくなる。
又、高強度のボルト25がケース5の外周付近
を、ある間隔で包囲した形態となり、ケース5の
剛性を大幅に向上する機能も発揮される。
そして、摩擦板17が、ボルト25に回転方向
に係合しているために、摩擦板17の食い込み現
象は摩擦板17の軸方向移動が不円滑になる事態
がなくなる。又、ばね部材27のばね反力によつ
てケース5cとケース5bとのフランジ部の結合
面が拡張されることが防止でき、リングギヤの噛
み合いが円滑に行なわれるようになる。
更に、摩擦板17の軸方向移動押圧で、従来ケ
ース5の側面部にも変形等を生じることがあつた
が、これに対しても、ボルト25の配設によつて
好ましい結果を得られる。すなわち、通しボルト
25の孔の配設で摩擦クラツチ15側方に対面す
るケース5の側面剛性が向上するため、前記変形
等の発生がなくなる。
また、前記ケース5側に係合する摩擦板17を
ボルト25に係合させるようにした結果、ケース
5の内周面に従来のような係合用ラグの配設が不
要となり、ケース5の内周面形状が極めて単純化
される。その結果、ケース鋳造製作が格段に行な
いやすくなる。
本考案のデフアレンシヤル装置は上記一実施例
に限定されることなく、種々の変形、応用が可能
である。
[考案の効果] 以上の説明で明らかなように、本考案のデフア
レンシヤル装置によれば、通しボルトを配設し、
このボルトに抵抗板を回転方向に係合させること
により、このケースの連結組立て作業を迅速、確
実化できる。又、ケース自体の剛性も向上する。
更に、ケース側内周への抵抗板の食い込みが防
止でき、安定した差動制限動作を継続できる。か
つ、ばね部材のばね反力によつて、ケースが拡張
されることがなくなり、フランジ部での仮組立用
皿ボルトの浮き上がりによるトラブルとも無縁と
なり、信頼性を向上する等、多数の効果を得られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の装置の一実施例の縦断面図、
第2図は従来の装置の縦断面図である。 主要な図面符号の説明、1……デフアレンシヤ
ル装置、3……フランジ部、5……デフアレンシ
ヤルケース、9……ピニオンギヤ、11a,11
b……サイドギヤ、17……摩擦板(抵抗板)、
25……ボルト。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. フランジ面によりほぼ半割りにされ、かつ、円
    周上の複数箇所にリングギヤを取付けることによ
    り一つに結合される円板状のフランジを備え、こ
    のフランジ面とピニオンシヤフト軸心付近を通る
    前記フランジ面にほぼ平行な面の2分割面により
    左右及び中央の部分の3個のピースに分割された
    デフアレンシヤルケースと、このデフアレンシヤ
    ルケース内の前記ピニオンシヤフトに支持された
    ピニオンギヤと、このピニオンギヤに噛み合い前
    記ケースの左右の部分に支持された左右のサイド
    ギヤと、前記3個の分割されたデフアレンシヤル
    ケースを前記フランジへのリングギヤ取付箇所よ
    り内周の複数箇所にて連結するボルトと、このボ
    ルトと前記サイドギヤのいずれかに、夫々回転方
    向に係止するよう互い違いに配置され、ばね部材
    により圧着された差動制限用の抵抗板とからなる
    デフアレンシヤル装置。
JP1986054657U 1986-04-14 1986-04-14 Expired JPH0356678Y2 (ja)

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JP1986054657U JPH0356678Y2 (ja) 1986-04-14 1986-04-14

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JPS62166349U JPS62166349U (ja) 1987-10-22
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JPS5147124B2 (ja) * 1972-04-05 1976-12-13

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JPS5147124U (ja) * 1974-10-04 1976-04-07

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JPS5147124B2 (ja) * 1972-04-05 1976-12-13

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