JPH0356178A - 電離放射線硬化性樹脂塗膜形成方法 - Google Patents

電離放射線硬化性樹脂塗膜形成方法

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JPH0356178A
JPH0356178A JP19310389A JP19310389A JPH0356178A JP H0356178 A JPH0356178 A JP H0356178A JP 19310389 A JP19310389 A JP 19310389A JP 19310389 A JP19310389 A JP 19310389A JP H0356178 A JPH0356178 A JP H0356178A
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JP
Japan
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film
ionizing radiation
coating
organic solvent
coating film
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JP19310389A
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Tomio Doi
土井 富雄
Norinaga Nakamura
典永 中村
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電離放射線硬化性樹脂塗料の塗膜形戊方法。
より詳細には、塗膜と基材との接着力を向上させる乾燥
硬化方法に関する。
〔従来の技術二 従来塗料や印刷インキとして、紫外線、電子線等で架橋
、硬化する電離放射線硬化性樹脂を使用する場合、有機
溶剤て希釈後塗工又は印刷丁ることが広く行われている
これは、塗膜のレベリングによる塗膜表面の平滑化、塗
工装置から被塗二基材への転多性等の塗工適性向上の為
には塗料又はインキに適度な粘性や流動性を持たせる事
が必要となるプ、有機溶剤で希釈すると塗料又はインキ
の粘性や流動性を広5)範囲で調節することができ、し
かも有機溶剤は硬化時には乾燥除去させてしまうため、
硬化塗膜の物性には悪影響は及ぼさないためであり、ま
た電離放射線硬化性樹脂自体の粘性や流動性を調節する
と硬化塗膜の物性自体も変わってしまうし、また調節範
囲も限定される為である。
〔発明の解決しようとする課題〕
ところが有機溶剤希釈の電離放射線硬化性樹脂を用いた
場合、塗膜と基材との間の接着力が低下するという問題
が発生する。
本発明の課題は上記問題点を解決し、有機溶剤希釈の電
離放射線硬化性樹脂を用いて、熱可塑性樹脂基材との接
着力の良好な硬化塗膜を形戊する方法を提供ナることに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、 r (1) Q可塑性樹脂の基材フィルム上に、有機溶
剤で希釈した電離放射線硬化性樹脂塗料を塗工又は印刷
し、該塗膜の有機溶剤を乾燥させ、しかる後にN離放射
線を照射し該塗膜を硬化させる塗膜形成方法に於いて、
該基材フィルムと該有機溶剤との溶解度パラメータの差
が1.0〔c a l” − c m−’゜5〕以上3
.5 [cal0゜5・cm−”’3以下となる様な組
合せを用いることを特徴とする電離放射線硬化性附脂塗
膜形成方法。
(2)熱可塑性樹脂の基材フィルムを、その非塗工筒が
高温度に、塗工面が低温度になる様な温度勾配を持たせ
て塗膜中の有機溶剤を加熱乾燥させることを特徴とする
請求項l記載の電離放射線硬化性樹脂塗膜形戊方法。
(3)電離放射線を照射する時点で、電離放射線硬化性
樹脂塗膜及び基材フィルム中に於ける残留有機溶剤の重
量百分率を5%以下にすることを特徴とする請求項l及
び2記載の電離放射線硬化性樹脂塗膜形戊方法。』 の構或からなるものである。
以下本発明を図面に基づき説明する。
第1図は本発明によって製造される、電離放射線硬化性
樹脂塗膜を形成した基材フィルムの?断面図である。
10は電離放射線硬化性樹脂塗料を塗工又は印刷して形
成した塗膜であり、特に全面一様な厚みに形成した態様
を図示した。
11はIM10と基材フィルム12との界面である。1
2は熱可■性樹脂の基材フィルム。
l3は基材フィルムl2の非塗工面である。
第2図は有機溶剤の加熱乾燥装置を含む、本第2の発明
の1実li′ifi態様を例示する。なお、第2図では
塗工又は印刷方法としてグラビアコータ又はグラビア印
刷を用いた場合の1例を図示する。
21は基材フィルムを長尺の帯状にて供給する巻き取り
給紙部、22は基材フィルム、23は塗工装置を構或す
るグラビア版の版胴、24は塗工装置を構戊する圧胴、
25は加熱乾燥装置を構成する加熱ドラム、26は電離
放射線照射装置、27は塗エフィルムを巻き取る排紙部
である。
塗膜10を形成する電離放射線硬化性樹脂塗料の塗料又
はインキは電離放射線硬化性樹脂と有機溶剤を少なくと
も含有してなるである。
電離放射線硬化性樹指としては、分子中に重合性不飽和
結合又は、エポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマ
ー、及び/又は迅量体を適宜混合した組rf?.物を用
いる。
前記プレポリマー、オリゴマーの例としては、不飽和ジ
カルボン酸と多価アルコールの縮合吻等の不飽和ポリエ
ステル類、ポリエステルメタクリレート、ポリエーテル
メタクリレート、ポリオールメタクリレート、メラミン
メタクリレート等のメタクリレート類、ポリエステルア
クリレート、エポキンアクリレート、ウレタンアクリレ
ート、ポリエーテルアクリレート、ボリオールアクリレ
ート、メラミンアクリレート等のアクリレート類等があ
る。
前記単量体の例としては、スチレン、α−メチルスチレ
ン等のスチレン系単量体、アクリル酸メチル、アクリル
酸−2−エチルヘキンル、アクリル酸メトキンエチル、
アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリ
ル酸メトキシブチル、アクリル酸フエニル等のアクリル
酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸プロビル、メタクリル酸メトヰシエチ
ル、メタクリル酸エトキシメチル、メタクリル酸フエニ
ル、メククリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル類
、アクリル酸 2− (N,N−ジエチルアミノ)エチ
ル、メタクリル酸−2− (N,N−ジメチルアミノ)
エチル、アクリルR  2   (N,N−ジベンジル
アミノ〉エチル、メタクリル酸(MSNジメチルアミノ
)メチル、アクリル酸−2−(NSN−ジジエチルアミ
ノ)プロビル等の不飽和酸の置換アミノアルコールエス
テル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等の不飽和
カルボン酸アミド、エチレングリコールジアクリレート
、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチル
グリコールジアクリレート、1.6−ヘキサンジオール
ジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート
、トリエチレングリコールジアクU}等の化合物、ジプ
ロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコー
ルアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレー
ト、ジエチレングリコールジメタクリレート等の多官能
性化合物、及び/又は、分子中に2個以上のチオール基
を有するポリチオール化合物、例えば、トリメチロール
ブロバントリチオグリコレート、トリメチロールプロパ
ントリチオブロピレート、ペンタエリスリトールテトラ
チオグリコール等がある。
以上の化合物を必要に応じ1種もしくは2種以上混合し
て用いるが、樹脂組戊物に通常の塗工適性を付与するた
めに、前記プレボリマー又はオリゴマーを5重量%以上
、前記単量体及び/又はポリチオールを95重量%以下
とすることが好ましい。
単量体の選定に際しては、硬化物の可撓性が要求される
場合は塗工適性上支障の無い範囲でIL量体の量を少な
めにしたり、■官能又は2官能アクリレート単量体を用
い比較的低架橋密度の構造とする。又、硬化物の耐熱性
、硬度、耐溶剤性等を要求される場合には塗工適性上支
障の無い範囲で単量体の量を多めにしたり、3官能以上
のアクリレート系単量体を用い高架橋密度の構造とする
のが好ましい。1、2官能単量体と3官能以上の単量体
を混合し塗工適性と硬化物の物性とを調整することも出
来る。
以上の様なl官能アクリレート系単量体としては、2−
ヒドロキシアクリレート、2−へキシルアクリレート、
フエノキシエチルアクリレート等が挙げられる。
2官能アクリレート系単量体としては、エチレングリコ
ールジアクリレー}、1.6−ヘキサンジオールジアク
リレート等が、3官能以上のアクリレート系単量体とし
てはトリメチロールブロバントリアクリレート、ペンタ
エリスリトールへキサアクリレート、シペンタエリスリ
トールへキサアクリレート等が挙げられる。
また、硬化物の可撓性、表面硬度等の物性を調節する為
に前記ブレポリマー、オリゴマー単量体の少なくとも1
種に対して、以下の様な電離放射線非硬化性樹脂を1〜
70重量%、好ましくは5〜50重量%、混合して用い
ることができる。
電離放射線非硬化性樹脂としてはウレタン系、繊維素系
、ポリエステル系、アクリル系、ブチラール、ポリ塩化
ビニル、ポリ酢酸ビニル等の熱可塑性樹脂を用いること
ができ、特に可撓性の点から礒維素系、ウレタン系、ブ
チラールが好ましい。
特に紫外線で硬化硬化させる場合には前記電離放射線硬
化性樹脂組底物に光重合開始剤として、アセトフェノン
類、ペンゾフエノン類、ミヒラーペンゾイルベンソエー
ト、α−アズロ牛シムエステル、テトラメチルメウラム
モノサルファイド、チオキサントン類、及び/又は光増
感剤としてn−プチルアミン、トリエチルアミン、トリ
ーn−プチルホスフィン等を混合して用いることもでき
る。
その他添加物としては、電離放射線を遮蔽したり、樹脂
の硬化を阻害しない範喝のものであれば、顔料、染料等
の着色剤、艶消し剤、塗膜に各種機能を賦与する薬剤、
例えば、公知の界面活性剤、防曇剤、導電剤、潤滑剤、
離型剤、撥水剤等を添加しても良い。
尚、此処で電離放射線とは電磁波又は荷電粒子線のうち
分子を重合、架橋し得るエネルギー量子を有するものを
意味し、通常紫外線、電子線が用いられる。
紫外線源としては超高圧水銀燈、高圧水銀燈、低圧水銀
燈、カーボンアーク、ブラックライトランプ、メタルハ
ライドランプ等の光源を用いる。
電子線源としてはコック口フトワルトン型、バンデグラ
フ型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、或いは直線型
、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を
用い。100〜1000keV好まし《は100〜30
0keVのエネルギーを持つ電子を照射する。
有機溶剤としては、基材フィルムとの溶解度パラメータ
の差がl,  Q (c a 1” ・cm−’・5〕
以上3.  5 (c a 1” ・cm−’゜5〕以
下の範囲の液体を選定する必要がある。この範囲を超え
たり又は未満の場合は基材フィルム12と塗膜10との
接着力が低下する、更にこの範囲未満の時は、特に基材
フィルム12の耐溶剤性が低い場合は基材フィルム12
が有機溶剤によって膨潤、溶解のため変形、切断、変色
したり、耐候f性、引張強度、伸び率等の物性が低下す
ることがある。一例として、基材フィルムにポリメタア
クリル酸メチル系の樹脂、有機溶剤としてメチルエチル
ケトンを用いた場合この様な現象が起きやすい。
また同時に電離放射線硬化性樹脂、顔料等の着色剤、そ
の他添加物の溶解、分散能力があり、また適度な乾燥速
度を有し、希釈した塗料又はインキが十分なレベリング
を有する、という観点からも選定するのが溶解性及び塗
工、印刷適性の点から好ましい。
有機溶剤としては例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、等
のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等の
ケトン類、ベンタン、ヘキサン、ヘプタン等或いはこれ
らの混合体であるガソリン、ミネラルスピリット、石油
ベンジン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、シクロヘキサン等の芳香族炭化水素、}IJク
ロルエチレン、パークロルエチレン、四塩化炭素等のハ
ロゲン化炭化水素、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、イソブロビルアルコール、ブチルアルコール等の一
価アルコール、エチレングリコール、クリセリン等の多
価アルコール、エチルエーテル、メチルエーテル、等の
エーテル類、等の中から1種又は2種以上の混合体を前
記観点から選定する。
なお本発明では塗膜を形成するにあたって、塗膜を全面
に被覆させるのを塗工、部分的に模様状に被覆させるの
を印刷と呼称し区別する。
模様としては木目、石目、布目等の天然物の意匠、文字
、図形、記号、各種抽象模様のいずれでもよい、また塗
膜の厚みは均一でも、分布を有していても良い。
塗工法としてはグラビアコート、グラビアリバースコー
ト、グラビアオフセットコート、スピンナーコート、ロ
ールコート、リバースロールコート、ナイフコート、キ
スコート、ホイラーコート、ティイフコート、シルクス
クリーンによるベタコート、ワイアーバーコート、フロ
ーコート、コンマコート、かけ流しコート、刷毛塗り、
スプレーコート等が挙げられる。
印刷法としては、グラビア、グラビアオフセット等の凹
版印刷、活版、フレキソ、等の凸版印刷、平版オフセッ
ト等の平版印刷シルクスクリーン等の孔版印刷、ダイリ
ソ印刷、静電印刷、インキジェットプリント等が挙げら
れる。
グラビアコート法又はグラビア印刷法を用いる場合の1
実施態様を第2図に示す。
塗膜の厚みとしては使用する用途等に応じて適宜選定す
るが、通常0.1〜100μm程度が良く用いられる。
熱可塑性樹脂の基材シ一ト12の材料としては、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体
等のポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン
、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン樹脂、ポリフ
ッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチ
レン、エチレン−47フ化エチレン共重合体、等のポリ
フッ化エチレン系樹脂、ナイロン6、ナイロン6.6等
のポリアミド、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン
/ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、
ビニロン等のビニル重合体、三酢酸セルロース、セロフ
ァン等のセルロース系樹11L;t!iJメタアクリル
酸メチル、ポリメタアクリル酸エチル、ポリアクリル酸
エチル、ポリアクリル酸ブチル、等のアクリル系樹脂、
ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポ
リイミド等の合戒樹脂フィルムの単層体又は複数の積層
体。
或いは、上質紙、薄葉紙、グラシン紙、硫酸紙等の紙の
表面に前記の熱可塑性附脂を積層したものを用いても良
い。
基材フィルム12の厚みとしては、用途に応じて適宜選
択するが通常12〜200μm程度がよく用いられる。
また必要に応じて、基材フィルム12の塗工面にコロナ
放電処理、各種プライマーコート等公知の易接着処理を
併用しても良い。
硬化塗膜10と基材フィルム12の接着力を更に向上さ
せるためには、本第2の発明の様に基材フィルム12を
、その非塗工面13が高温度に、塗工面(界面)11が
低温度になる様な温度勾配を持たせて塗膜中の有機溶剤
を加熱乾燥させる。
加熱方式としては、赤外線照射、温風吹きつけ、加熱ド
ラムからの伝導熱等公知の方法を用いる。
温度勾配を持たせて加熱する方法を例示すると、第2図
に示す様に加熱ドラムからの伝導熱を使用する場合は雰
囲気温度よりも加熱ドラム25の表面温度を高く設定し
、そのドラム25の上に塗工済の基材フィルム22を非
塗工面と加熱ドラム25とが接する様に接触させる。
温風吹きつけ又は伝導熱を使用する場合は基材フィルム
12の非塗工面側13から温風を吹きつけたり又は赤外
線を照射したりする。等が挙げられる。
好ましい、温度勾配としてはフィルム厚12〜200μ
mで塗工厚が0.1〜100μmの場合、基材フィルム
12の非塗工面が塗膜表面よりも1℃〜120℃の範囲
が好ましい。
以上の他、塗膜lOと基材フィルム12との接着力に寄
与する要因としては、電離放射線照射直前の塗膜lO及
び基材フィルムl2中に於ける残留有機溶剤の重量百分
率がある。
一般に、電離放射線照射時の残留有機溶剤の重量百分率
が高くなる程塗膜10と基材フィルム12との接着力は
低下する。実質的に接着カの低下を引き起こさないため
には、該重量百分率は5%以下であることが必要である
〔作用〕
従来、一般に樹脂に有機溶剤を作用させた時、両者の溶
解度パラメータが近似する程、有機溶剤は樹脂に浸透、
膨潤し易い事が知られている。よって一見、熱可型性樹
脂の基材フィルム上に、有機溶剤で希釈した電離放射線
硬化性附脂塗料を塗工又は印刷する場合、基材フィルム
と有機溶剤の両者の溶解度パラメータの差を小さくした
方が塗膜と基材との接着力は大きくなる様に思われる。
しかし本発明は、逆に両者の溶解度パラメータの差をあ
る程度大きくすることによって塗膜と基村との接着力が
大きくなることを開示する。この作用機構の詳細は不明
であるが、おおよそ以下の様に考えられる。
即ち、熱可塑性樹脂の基材フィルム上に、有機溶剤で希
釈した電離放射線硬化性樹脂塗料を塗工又は印刷する場
合、塗料と基材フィルムとの溶解度パラメータの近似に
よる接着力への寄与はあっても、有機溶剤による基材の
膨濶、溶解作用による接着力への寄与は殆どないと考え
られる。これは、接着力に寄与する程基材フィルムを膨
潤、溶解すると薄いフィルム自体が強度劣化、変形、流
動等を起こして、塗工適性を有さなくなるためと考えら
れる。
逆に、塗料と基材フィルムとの溶解度パラメータが近似
していると、塗膜と基材との界面に有機溶剤が残留し、
これが塗膜と基材との物理的、化学的結合を妨害し接着
力の低下に寄与すると考えられる。実験の結果からは塗
膜及び基材゛フィルム中に於ける残留有機溶剤の重量百
分率が5%を超えると、塗膜と基材との界面の有機溶剤
分子が塗膜と基材との接着を阻害する効果が無視できな
くなると考えられる。
但し、あまり塗料と基材フィルムとの溶解度パラメータ
が離れ過ぎると、通常は塗料の樹脂と有vU溶剤との溶
解度パラメータは近似して選択されるの結果、今度は塗
膜の樹脂と基材フィルムとの溶解度パラメータが離れ過
ぎてしまい、塗膜と基材間に作用する物理的、化学的結
合自体が低下してしまうため、再び塗膜と基材との接着
力が低下に寄与すると考えられる。
よって本第1の発明に於いて、基材フィルムと、電離放
射線硬化性樹脂を希釈する有機溶剤の溶解度パラメータ
との差を1.O (cat’・” c m””’J以上
3.5 Ccal’゜5・cm″′・5〕以下に設定す
ることにより、塗膜中の有機溶剤が、基材フィルム中及
び表面に浸透、吸着されにくくなり塗工後乾燥時に、塗
膜と基材との界面に残留する有機溶剤量が少なくなり、
塗膜と基材が直接結合する割合が高くなり、なおかつ塗
膜と基材自体の相互の結合力も高い値に維持されると考
えられる。
さらに本第2の発明に於いて、基材フィルムを、その非
塗工面が高温度に、−塗工面が低温度になる様な温度勾
配を持たせて塗膜中の有機溶剤を加熱乾燥させることに
より、塗膜と基材との界面に残留する有機溶剤量がさら
に少なくなり、塗膜と基材が直接結合する割合がさらに
高くなると考えられる。
又本第3の発明の如く、本第1又は本第2の発明に於い
て電離放射線を照射する時点で、電離放射線硬化性樹脂
塗膜及び基材フィルム中に於ける残留有機溶剤の重量百
分率を5%以下にする事により、塗膜と基材との界面に
残留する有機溶剤が塗膜と基材との接着を妨害する効果
を無視し得る程度に軽減すると考えられる。
〔効果〕
前記作用により、本第1の発明の効果としては、熱可塑
性樹脂の基材フィルム上に、有機溶剤で希釈した電離放
射線硬化性樹脂塗料を塗工又は印刷する場合の、基材と
塗膜との接着力を大きく向上させるものである。
本第2の発明の効果としては、基材と塗膜との接着力を
、さらに大きく向上させるものである。
本第3の発明の効果としては、基材と塗膜との接着力を
、さらに一層大きく向上させるものである。
〔実施例〕
実施例1 基材フィルムとして可塑剤部数23重量部、厚さ0.3
+n+uのポリ塩化ビニルフィルム(理研ビニル工業株
式会社、W−500、溶解度パラメータ9.  5  
(c a ]0・5・cm−’゛J )を用い。
電離放射線硬化性樹脂塗料として、下記配合の紫外線硬
化性塗料を、版深150μmのグラビア版を用い、グラ
ビアコータで、20μm塗工した。
〔配合〕
電離放射線硬化性樹脂 ウレタンアクリレート       100重量部ポリ
エステルアクリレート    100重量部2−エチル
へキシルアクリレート  30重量部トリメチロールプ
ロパントリアク リ レ ー ト     ・  ・  ・  ・  ・
  ・  ・  ・  ・           2 
 0 重 IN有機溶剤 イソプロビルアルコール(溶解度 パラメータ1 1.5  Cca 10・5・Cm−1
・5〕)・・・・・・・・・・150重量部次いで、室
温(25℃)雰囲気中にi分間放置し、塗膜中の有機溶
剤を乾燥した。
次いで、高圧水銀燈(オゾン有り型、160W / c
r1人力)からの紫外線の下を5m/minのラインス
ピードで2回通過させ、塗膜を硬化させた。
この塗膜に碁盤目状のクロスカットを入れ、セロハンテ
ープ(ニチバンH製、2 4 mmlD!)を用いて1
回剥離試験をしたところ、碁盤目の内、1 5/1 0
 0が剥離した。
実施例2 実施例1に於いて乾燥のみを以下の様に変えて行った。
(その他は実施例1に同じ)即ち、基材フィルムの塗工
面側を室温(25℃)雰囲気に接しさせ、基材フィルム
の非塗工面側から60℃の温風を吹きつけて乾燥した。
この塗膜に実施例lと同様な剥離試験を行ったところ、
全く塗膜の剥離は無かった。
なおこの時、紫外線照射直前の塗エフィルム中の残留有
機溶剤を測定したところ、0.5重量%であった。
比較例1 (従来技術) 実施例lに於いて、塗料中の有機溶剤をメチルエチルケ
トン(溶解度パラメータ9.  3 (ca l” ・
c m−’′J )に変えて行った。(その他は実施例
1に同じ) この塗膜に実施例1と同様な剥離試験を行ったところ、
碁盤目の内、4 0/1 0 0が剥離した。
なおこの時、紫外線照射直前の塗エフィルム中の残留有
機溶剤を測定したところ、7.5重量%であった。
比較例2〈従来技術) 実施例lに於いて、塗料中の有機溶剤をメチルアルコー
ル(溶解度バラメーク14.5[:ca l”” C 
m−”! ) ニ変えて行ッタ。(その他は実施例1に
同じ) この塗膜に実施例1と同様な剥離試験を行ったところ、
碁盤目の内、2 5/l D Oが剥離した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本第l及び第2の発明の塗膜形成方法によって
製造される塗エフィルムの縦断面図。 第2図は、本願発明第2の発明を実施する為の装置の1
実施態様を示す概念図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)熱可塑性樹脂の基材フィルム上に、有機溶剤で希
    釈した電離放射線硬化性樹脂塗料を塗工又は印刷し、該
    塗膜の有機溶剤を乾燥させ、しかる後に電離放射線を照
    射し該塗膜を硬化させる塗膜形成方法に於いて、該基材
    フィルムと該有機溶剤との溶解度パラメータの差が1.
    0〔cal^0^.^5・cm^−^1^.^5〕以上
    3.5〔cal^0^.^5・cm^−^1^.^5〕
    以下となる様な組合せを用いることを特徴とする電離放
    射線硬化性樹脂塗膜形成方法。
  2. (2)熱可塑性樹脂の基材フィルムを、その非塗工面が
    高温度に、塗工面が低温度になる様な温度勾配を持たせ
    て塗膜中の有機溶剤を加熱乾燥させることを特徴とする
    請求項1記載の電離放射線硬化性樹脂塗膜形成方法。
  3. (3)電離放射線を照射する時点で、電離放射線硬化性
    樹脂塗膜及び基材フィルム中に於ける残留有機溶剤の重
    量百分率を5%以下にすることを特徴とする請求項1及
    び2記載の電離放射線硬化性樹脂塗膜形成方法。
JP19310389A 1989-07-26 1989-07-26 電離放射線硬化性樹脂塗膜形成方法 Pending JPH0356178A (ja)

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