JPH06344516A - 化粧材の製造方法 - Google Patents

化粧材の製造方法

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JPH06344516A
JPH06344516A JP5165198A JP16519893A JPH06344516A JP H06344516 A JPH06344516 A JP H06344516A JP 5165198 A JP5165198 A JP 5165198A JP 16519893 A JP16519893 A JP 16519893A JP H06344516 A JPH06344516 A JP H06344516A
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ionizing radiation
curable resin
resin composition
decorative material
synthetic resin
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JP5165198A
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Yoichi Hirota
陽一 広田
Ichiro Kawabata
一郎 川幡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄葉紙に電離放射線硬化型樹脂組成物を塗布
し、電子線を照射して硬化させた化粧材において、電離
放射線硬化型樹脂組成物が薄葉紙へ浸透して圧胴を汚染
する問題点を解決し、浸透による塗膜の色ムラ、艶ムラ
がなく、且つ薄葉紙のカール、シワ等を抑えた化粧材の
製造方法を提供する。 【構成】 非吸収性且つ離型性の合成樹脂シート3に、
電離放射線硬化型樹脂組成物12を塗布する。次に、前
記電離放射線硬化型樹脂組成物12の塗布面が合うよう
に薄葉紙1にラミネートする。次に、電離放射線硬化型
樹脂組成物12の塗膜に電離放射線を照射してその塗膜
を架橋硬化し、合成樹脂シート3を剥離除去して目的と
する特性を有する化粧材11を得る。この化粧材11
は、合板等に貼着することにより化粧板となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化粧板の製造に使用さ
れる化粧材の製造方法に関し、特に、電離放射線硬化型
樹脂組成物をコートした化粧材の製造方法に関し、さら
に具体的には、基材である薄葉紙に電離放射線硬化型樹
脂組成物をコートする工程において、塗布液が薄葉紙の
塗布面の裏側に抜ける、いわゆる「うらぬけ」を防止し
た化粧材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、化粧板の製造に使用される化粧材
には、合成樹脂含浸紙を乾燥したメラミン化粧板、ジア
リルフタレート化粧板、ポリエステル化粧板等に使用さ
れる優れた表面特性を有する化粧材があったが、この化
粧材を使用して化粧板を製造するには、この化粧材を別
製のコア紙、オーバーレイ紙等と積層し、これを熱プレ
スする工程が必要であるために、大量の熱エネルギーを
消費していた。また従来、化粧板の製造に使用される化
粧材として塩化ビニル化粧材が知られており、この化粧
材は基板に接着材で貼り合わせることにより化粧板が製
造できるという製造の容易な利点があったが、この化粧
材により製造した化粧板は、表面特性、特に、硬度、耐
溶剤性、耐熱性等が劣っているという問題があった。
【0003】上記各問題点を解決するための化粧材とし
て、薄葉紙に電子線硬化型樹脂を含浸させて、電子線を
照射して硬化させた化粧材が知られている。この化粧材
を使用して化粧板を製造するには、熱エネルギーを大量
に消費することがなく、またこの化粧材を使用して製造
された化粧板は、表面硬度、耐溶剤性、耐熱性等の優れ
た表面特性を有している。このような薄葉紙に電子線硬
化型樹脂を含浸させた化粧材の製造方法には、例えば、
特公昭49−31033号公報、本出願人が既に出願し
た特公平1−55991号公報に記載されるものがあっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図3は従来の電離放射
線硬化型樹脂組成物をロールコーターを使用して薄葉紙
に塗布する様子を示している。また、図4は図3のロー
ルコーターの圧胴、塗布ロール、塗布される薄葉紙、及
び電離放射線硬化型樹脂組成物の状態を示す拡大図であ
る。図3及び図4中、21は薄葉紙、22は塗布ロー
ル、23は圧胴、24は電離放射線硬化型樹脂組成物、
25は塗料パンである。
【0005】図3に示されるロールコーターを使用して
薄葉紙21へ電離放射線硬化型樹脂組成物24を塗布す
る場合において、塗料パン25に収容している電離放射
線硬化型樹脂組成物24を塗布ロール22によりピック
アップし、圧胴23とにより薄葉紙21へ塗布している
と、薄葉紙21が繊維質且つ多孔質のため、図4に示す
ように電離放射線硬化型樹脂組成物24が薄葉紙21中
に浸透し、電離放射線硬化型樹脂組成物24が圧胴23
まで達して、圧胴23を汚染するという問題があった。
また、薄葉紙21はカール、シワ等が発生しやすく、そ
の塗布量も15〜20g/m2 位が限界であった。
【0006】特に電離放射線硬化型樹脂組成物24中に
艶消剤、着色顔料等の微粒子が分散されていると、電離
放射線硬化型樹脂組成物24が薄葉紙21へ含浸する際
に、その含浸速度は場所によってバラツキが生じやすく
なり、塗膜厚、樹脂分濃度がバラツキ、塗膜の色、光沢
等のムラが生ずるという問題があった。
【0007】上記のような問題を解決するために、薄葉
紙に含浸させる電離放射線硬化型樹脂組成物を、染み込
みにくいような粘度の高いものを選択し、薄葉紙に塗工
することが考えられるが、このような電離放射線硬化型
樹脂組成物を使用すると、塗工適性が悪くなり、塗膜表
面の平滑性が不良となったり、また、塗膜に気泡が混入
し易くなるという問題が生ずる。
【0008】上記のような問題を解決するためのさらに
別の方法として、薄葉紙に予め塗料の染み込み防止用の
シーラーを塗工することが考えられるが、このような方
法は、余分な工程及び余分な材料が必要であるという問
題点を有する。また、このようなシーラーについて要求
される機能は、電離放射線硬化型樹脂組成物が薄葉紙の
裏面にまで抜けない程度の浸透のしにくさ、及び塗膜表
面の平滑性との両立が要求され、しかも、シーラーが薄
葉紙と電離放射線硬化型樹脂組成物との両物質に良好に
接着することも要求され、そのような機能を有するシー
ラー用の材料配合が難しいという問題がある。
【0009】そこで本発明は、上記従来の電離放射線硬
化型樹脂組成物を薄葉紙へコートする際の問題点を解決
し、特に、電離放射線硬化型樹脂組成物が薄葉紙に浸透
して圧胴まで達して汚染するという圧胴への裏抜けの問
題点をシーラーを使用せずに解決し、電離放射線硬化型
樹脂組成物の浸透ムラによる塗膜の色ムラ、艶ムラを生
ぜずに、且つ薄葉紙のカール、シワ等を抑えることがで
きる化粧材の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】さらに本発明は、上記目的に加えて、その
表面が鏡面となった化粧材の製造方法を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記した問題点を解決す
るために本発明は、非吸収性且つ離型性の合成樹脂シー
トに、電離放射線硬化型樹脂組成物を塗布し、前記電離
放射線硬化型樹脂組成物の塗布面が合うように薄葉紙に
ラミネートし、前記電離放射線硬化型樹脂組成物の塗膜
に電離放射線を照射することにより、その塗膜を架橋硬
化し、合成樹脂シートを剥離除去することを特徴とする
化粧材の製造方法とするものである。
【0012】また本発明は、非吸収性且つ離型性の合成
樹脂シートに、溶剤で希釈された電離放射線硬化型樹脂
組成物を塗布し、電離放射線硬化型樹脂組成物の塗膜に
含まれている溶剤を乾燥して除去し、前記電離放射線硬
化型樹脂組成物の塗布面が合うように薄葉紙にラミネー
トし、前記電離放射線硬化型樹脂組成物の塗膜に電離放
射線を照射することにより、その塗膜を架橋硬化し、合
成樹脂シートを剥離除去することを特徴とする化粧材の
製造方法とするものである。
【0013】本発明において、表面が鏡面の化粧材を製
造するためには、前記化粧材の製造方法において、合成
樹脂シートの表面が鏡面となっているものを使用すると
表面が鏡面の化粧材を得ることができる。
【0014】本発明で使用可能な薄葉紙には、例えば、
無サイズ紙、リンター紙、クラフト紙、上質紙、和紙、
或いはポリエステル等の樹脂繊維を用いた不織布等が使
用できる。しかし、本発明の主旨に合致する限り、これ
に限定されない。本発明の化粧材を得る際に、浸透性の
良好な薄葉紙に略均一に含浸されている電離放射線硬化
型樹脂組成物が、完全に硬化されるためには、坪量が3
00g/m2 以下の薄葉紙とすることが必要である。
【0015】本発明において使用される合成樹脂シート
は、塗工した電離放射線硬化型樹脂組成物の硬化物に対
して離型性がよく、また、電離放射線硬化型樹脂組成物
中の単量体や必要に応じ添加する希釈溶剤で変質、溶解
等しないものを選ぶ。通常、2軸延伸ポリエチレンテレ
フタレート、ポリプロピレン、ポリアリレート等を用い
ることができ、その厚さ20〜100μm程度のものが
好適に使用される。塗布すべき表面は鏡面平滑(通常表
面粗さ、JIS−B−0601の中心線平均粗さRa<
1μm程度)、或いは艶消面(1μm≦Ra≦100μ
m程度)、等適宜選択する。
【0016】このような合成樹脂シートを選択して使用
することにより、電離放射線硬化型樹脂組成物の薄葉紙
への塗工時に裏抜け等の心配がないので、圧胴を汚染す
ることがなく、且つ電離放射線硬化型樹脂組成物を高塗
布量で塗布することができ、化粧シートの表面塗膜の膜
厚を厚くすることができる。また、化粧シートから合成
樹脂シートを剥離すると、合成樹脂シートの表面の艶、
凹凸模様が塗膜表面に賦形され、忠実に再現される。し
たがって、合成樹脂シートの表面が鏡面である場合、本
発明により得られる化粧シートの表面は鏡面となる。
【0017】本発明で使用される合成樹脂シートは、電
離放射線硬化型樹脂組成物が硬化された後に、化粧シー
トから連続工程で剥離してもよいし、或いは合成樹脂シ
ートが化粧シートに添着されたままの状態としてもよ
い。後者の化粧シートの場合、この合成樹脂シートは化
粧シート表面の保護フィルムとなり、化粧シート表面の
傷付防止、割れ防止として機能するので、合板等の基材
への貼り合わせ、Vカット加工、ラッピング加工等を行
なった後に、剥離してもよい。
【0018】本発明で電離放射線硬化型樹脂には、電子
線硬化型樹脂および紫外線硬化型樹脂が含まれる。
【0019】本発明で使用される電離放射線硬化型樹脂
組成物は、好ましくは、不飽和ポリエステル、或いは分
子中に2個以上のアクリロイル基、メタアクリロイル基
等の不飽和官能基を有する変性(メタ)アクリル酸エス
テル、例えば、比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポ
リエーテル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキ
ッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹
脂、ポリチオールポリエン樹脂、シリコン樹脂、多価ア
ルコール等の多官能化合物の(メタ)アクリル酸エステ
ルのオリゴマーまたはプレポリマーおよび反応性希釈剤
としてエチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N
−ビニルピロリドン等の単官能モノマー並びに多官能モ
ノマー、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)
アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレー
ト、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペン
タエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1、6
−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペン
チルグリコールジ(メタ)アクリレート等を比較的多量
に含有するものである。
【0020】さらに、上記の電離放射線硬化型樹脂組成
物を紫外線硬化性樹脂組成物とするには、この中に光重
合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン
類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシ
ムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、
チオキサントン類や、光増感剤としてn−ブチルアミ
ン、トリエチルアミン、トリーn−ブチルホスフィン等
を混合して用いることができる。特に本発明では、オリ
ゴマーとしてウレタンアクリレート、モノマーとしてジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート等を混合する
のが好ましい。
【0021】本発明で使用される電離放射線硬化型樹脂
組成物には、顔料、艶消し剤等の適宜の添加剤を添加す
ることができる。その粒径は、1〜100μmが好まし
く、添加剤の例には、カーボンブラック、群青、紺青、
酸化鉄(ベンガラ)、酸化チタン、キナクリドン、シア
ニンブルー等の有機又は無機の顔料(又は染料)、炭酸
カルシウム、シリカ等の艶消し剤が挙げられる。本発明
で使用される電離放射線硬化型樹脂組成物が着色顔料を
分散しているような光吸収タイプである場合には、紫外
線照射による塗膜の硬化を行なうと未硬化部分が生ずる
ので、このような場合には、電離放射線硬化型樹脂を電
子線硬化型とすることが望ましい。
【0022】本発明で使用される電離放射線硬化型樹脂
組成物がアクリレート又はメタアクリレート樹脂を含む
場合には、塗膜レベリング性の向上や耐擦傷性塗膜とす
るために、該樹脂組成物中にシリコンアクリレートを添
加してもよい。
【0023】本発明で使用される電離放射線硬化型樹脂
組成物は、塗工適性(レベリング性等)を向上させるた
めに、溶剤で希釈後、塗布してもよい。但し溶剤希釈す
る場合は、離型性合成樹脂シート上で塗布し、次いで完
全に溶剤を乾燥後、薄葉紙と貼り合わせる。これは残留
溶剤等による気泡や、硬化不良等を防止するためであ
る。
【0024】これらの電離放射線硬化型樹脂組成物の硬
化方法は通常の硬化方法、即ち、電子線または紫外線の
照射によって硬化することができる。例えば、電子線硬
化の場合にはコックロフトワルトン型、バンデグラフ
型、共振変圧型、絶縁コア変圧型、直線型、ダイナミト
ロン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出される
50〜1000KeV、好ましくは100〜300Ke
Vのエネルギーを有する電子線等が使用され、紫外線硬
化の場合には超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、
カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドラン
プ等の光線から発する紫外線等が利用できる。
【0025】図1は本発明の化粧材に合成樹脂シートが
ラミネートされた状態を示している。図1中1は薄葉
紙、2は電離放射線硬化型樹脂組成物層、3は合成樹脂
シートである。合成樹脂シート3の剥離の時期は、塗料
硬化直後に剥離してもよいし、次のような保護フィルム
として使用してもよい。すなわち、合成樹脂シート3が
化粧材にラミネートされた状態とし、傷付防止の目的で
表面保護層としてもよい。また合成樹脂シート3が化粧
材にラミネートされたものを合板等に貼着・積層し、化
粧板の割れ防止層として付着させたままとしてもよい。
特に、該合成樹脂シートを、例えば、実公大15−11
540号公報、特公昭56−7866号公報に開示され
るような所謂Vカット加工(一旦、化粧シートを基板に
添着し、基材の裏面に断面がV字又はU字状の溝を切削
し、該溝に接着剤を塗布して、該溝部を内側に折り曲げ
て接着し、L字型、コの字型、ロの字型、或いは箱型を
形成する方法)に用いる場合には、塗膜の亀裂や切断
(V溝部で)を防止できて好都合である。
【0026】図2は、本発明の化粧材の製造方法に使用
される化粧材の製造装置を示す。12は電離放射線硬化
型樹脂組成物であり、塗料パン13に収容されている。
この電離放射線硬化型樹脂組成物12は、循環ポンプ4
によって、金ロール6とゴムロール7の相互で形成され
た塗料ダム5に供給される。ゴムロール7とロール8に
よって送り込まれた合成樹脂シート3の表面に、ゴムロ
ール7から供給される電離放射線硬化型樹脂組成物12
が適用される。次いで、この合成樹脂シート3の表面の
電離放射線硬化型樹脂組成物12の適用面に、ロール8
及びロール9により薄葉紙1がラミネートされ、送りだ
される。このラミネートされたシートに、照射装置10
で電子線又は紫外線が照射されて、電離放射線硬化型樹
脂組成物12が硬化し、合成樹脂シート3がラミネート
された状態の化粧材11となり、巻取りロール14によ
り巻き取られる。なお、巻取りロール14で巻き取られ
る前に、合成樹脂シート3を剥離してもよい。
【0027】
【実施例】図2に示される化粧材製造装置を用いて、本
実施例の化粧材を製造した。金ロールとゴムロールとに
よって塗料ダムが形成され、4つのロール構成を持つ塗
工装置によって、厚さ25μmの2軸延伸PETフィル
ム(T−60:商品名、東レ株式会社製)上に、次の組
成の電子線硬化型樹脂組成物(810墨:商品名、ザ・
インテック株式会社製)を塗布した。
【0028】 電子線硬化型樹脂組成物の組成 電子線硬化型オリゴマー:多官能ポリエステルアクリレート(分子量 140 0) …97重量部 顔料:カーボン(粒径10μm以下) … 3重量部 次いで、坪量80g/m2 の建材用薄葉紙を前記電子線
硬化型樹脂組成物の塗布面に合わさるように貼り合わ
せ、その後、次の照射条件で電子線硬化型樹脂組成物を
硬化させた。
【0029】照射条件 スピード 20m/min 電流 49mA 電圧 175kV 線量 3Mrad O2 濃度 300ppm 次いで、2軸延伸PETフィルムを剥離して化粧材とし
た。
【0030】得られた化粧材は、塗膜面が平滑で、色ム
ラ、光沢ムラがなく、気泡もなく、且つ、カール、シワ
等の発生もなく、外観も良好であった。また、製造工程
において、圧胴への電子線硬化型樹脂組成物の汚染もな
かった。また、得られた化粧材の電子線硬化型樹脂組成
物の塗布量は20〜50g/m2 であり、十分な表面強
度、耐薬品性、厚塗り塗装感を有していた。
【0031】
【発明の効果】本発明の化粧材の製造方法によれば、電
離放射線硬化型樹脂組成物が薄葉紙に浸透し圧胴まで達
して圧胴を汚染することがない。
【0032】本発明の化粧材の製造方法によって得られ
た化粧材は、カール、シワ等の発生がない。また電離放
射線硬化型樹脂組成物の浸透ムラによる塗膜の色ムラ、
艶ムラを生じない。
【0033】また、塗工適性、脱泡適性をよくするため
に、電離放射線硬化型樹脂組成物を溶剤希釈して使用し
ても、前記の性能を失わない。
【0034】さらに、従来技術において行なわれていた
シーラー等特殊な処理剤を選択したり、シーラー塗工工
程が1工程増えるといった問題も生じない。
【0035】また本発明の化粧材は合成樹脂シートをラ
ミネートした状態にしておくことによって、化粧材の保
護シートとすることができる。
【0036】また本発明の化粧材の製造方法によれば、
合成樹脂シートの表面を鏡面とすることにより、得られ
る化粧材の表面を鏡面とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧材に合成樹脂シートがラミネート
された状態を示す。
【図2】本発明の化粧材の製造方法に使用される化粧材
の製造装置を示す。
【図3】従来の電離放射線硬化型樹脂組成物をロールコ
ーターを使用して薄葉紙に塗布する様子を示す。
【図4】図3のロールコーターの圧胴、塗布ロール、塗
布される薄葉紙、及び電離放射線硬化型樹脂組成物を拡
大した状態を示す。
【符号の説明】
1 薄葉紙 2 電離放射線硬化型樹脂組成物層 3 合成樹脂シート 4 循環ポンプ 5 塗料ダム 6 金ロール 7 ゴムロール 8,9 ロール 10 照射装置 11 化粧材 12 電離放射線硬化型樹脂組成物 13 塗料パン 14 巻取りロール

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)非吸収性且つ離型性の合成樹脂シ
    ートに、電離放射線硬化型樹脂組成物を塗布し、 (2)前記電離放射線硬化型樹脂組成物の塗布面が合う
    ように薄葉紙にラミネートし、 (3)前記電離放射線硬化型樹脂組成物の塗膜に電離放
    射線を照射することにより、その塗膜を架橋硬化し、 (4)合成樹脂シートを剥離除去することを特徴とする
    化粧材の製造方法。
  2. 【請求項2】 (1)非吸収性且つ離型性の合成樹脂シ
    ートに、溶剤で希釈された電離放射線硬化型樹脂組成物
    を塗布し、 (2)前記電離放射線硬化型樹脂組成物の塗膜に含まれ
    ている溶剤を乾燥して除去し、 (3)前記電離放射線硬化型樹脂組成物の塗布面が合う
    ように薄葉紙にラミネートし、 (4)前記電離放射線硬化型樹脂組成物の塗膜に電離放
    射線を照射することにより、その塗膜を架橋硬化し、 (5)合成樹脂シートを剥離除去することを特徴とする
    化粧材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記合成樹脂シートの表面が鏡面である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の化粧材の製造方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001129928A (ja) * 1999-11-08 2001-05-15 Dainippon Printing Co Ltd 化粧材
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