JPH0354096B2 - - Google Patents

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JPH0354096B2
JPH0354096B2 JP57123775A JP12377582A JPH0354096B2 JP H0354096 B2 JPH0354096 B2 JP H0354096B2 JP 57123775 A JP57123775 A JP 57123775A JP 12377582 A JP12377582 A JP 12377582A JP H0354096 B2 JPH0354096 B2 JP H0354096B2
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dichlorobenzophenone
diaminobenzophenone
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dinitro
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、3,3′−ジアミノベンゾフエノンの
新規な製造方法に関するものであり、特に、工業
的に実施するうえで極めて有利な方法を提供する
ものである。さらに詳しくは、2−クロロベンゾ
イルクロリドおよびまたは4−クロロベンゾイル
クロリドとクロロベンゼンのフリーデルクラフツ
反応により得られる反応混合物をニトロ化し、得
られたジニトロジクロロベンゾフエノンの混合物
を還元触媒および脱塩化水素剤の存在下に接触還
元、脱塩素化させることを特徴とする3,3′−ジ
アミノベンゾフエノンの製造方法に関する。 3,3′−ジアミノベンゾフエノンは耐熱性高分
子単量体、農医薬および染料中間体等に有用であ
り、特に耐熱性ポリアミド、ポリイミド樹脂の原
料となる重要な物質である。 このような3,3′−ジアミノベンゾフエノン
は、従来、ベンゾフエノンをニトロ化して得られ
る3,3′−ジニトロベンゾフエノンを還元して製
造する方法が公知である。 この方法では、ベンゾフエノンをニトロ化して
得られる反応生成物が異性体等を含む混合物であ
るので、3,3′−ジニトロベンゾフエノンを単離
するためには多量の溶剤を使用し、再結晶精製を
繰り返し行なわなければならない(E.Barnatt
ら、J.Chem.Soc,125 767(1924))。このため収
率は大巾に低下し、また、精製に用いた溶剤の回
収および残査の処理等の煩雑な工程を必要とする
ので経済的でなく、3,3′−ジニトロベンゾフエ
ノンの工業的な規模な製造法には適さないという
欠点がある。さらに、3,3′−ジニトロベンゾフ
エノンから3,3′−ジアミノベンゾフエノンを製
造するには多量の濃塩酸中、大過剰の塩化第1ス
ズにより還元を行なつている(L.H.Klemmら,
J.Org.Chem.23 351(1958))。 しかしながら、スズ化合物が高価なことと廃金
属および廃酸処理等の問題があり、工業的に利用
するには経済的にも、環境保護の点からも極めて
不利である。 本発明者らは、上記のような欠点のない3,
3′−ジアミノベンゾフエノンの製造方法について
鋭意検討した。その結果、5,3′−ジニトロ−
2,4′−ジハロゲノベンゾフエノンまたは3,
3′−ジニトロ−4,4′−ジハロゲノベンゾフエノ
ンを原料とし、それらを還元触媒および脱ハロゲ
ン化水素剤の存在下で接触還元、脱ハロゲン化さ
せればいずれも高収率で3,3′−ジアミノベンゾ
フエノンを製造しうることを見出し、さらに、こ
の知見にもとづき、3,3′−ジアミノベンゾフエ
ノンの工業的、かつ経済的な製造方法を見出し、
本発明の方法を完成した。 すなわち、本発明の方法は、2−クロロベンゾ
イルクロリドおよびまたは4−クロロベンゾイル
クロリドとクロロベンゼンとをフリーデルクラフ
ツ反応で反応させ、得られるジクロロベンゾフエ
ノンの混合物を精製することなくニトロ化し、さ
らに得られたジニトロジクロロベンゾフエノンの
混合物を還元触媒および脱塩化水素剤の存在下に
接触還元、脱塩素化させることによつて3,3′−
ジアミノベンゾフエノンを高収率で製造する方法
である。 一般に、ジクロロベンゾフエノンは、クロロ安
息香酸とクロロベンゼンまたはクロロベンゾイル
クロリドとクロロベンゼンのフリーデルクラフツ
反応により製造されることは広く知られている。
例えば、4−クロロ安息香酸とクロロベンゼンと
を無水塩化アルミニウム存在下で反応させると、
4,4′−ジクロロベンゾフエノンと2,4′−ジク
ロロベンゾフエノンが82%:12%の生成比で製造
される(H.P.NewtonらIndust And Eng Chem
27 1397(1935))。また、4−クロロベンゾイル
クロリドとクロロベンゼンとを無水塩化第二鉄触
媒で反応させるとジクロロベンゾフエノンが収率
90%で製造され、4,4′−ジクロロベンゾフエノ
ンと2,4′−ジクロロベンゾフエノンの生成比は
97〜90%:3〜10%であり、目的とする4,4′−
ジクロロベンゾフエノンを再結晶精製によつて収
率75%で製造している(E.R.KofanovらJ.Org.
Chem of USSR15 98−100(1979))。 次に、上記方法によつて、同様にして2−クロ
ロベンゾイルクロリドとクロロベンゼンとを反応
させると生成物は2,4′−ジクロロベンゾフエノ
ンと2,2′−ジクロロベンゾフエノンの混合物で
あり、その生成比は約90%:10%である。 一方、ジニトロジクロロベンゾフエノンは、ジ
クロロベンゾフエノンを発煙硝酸または混酸によ
りニトロ化すると高収率で製造できることが知ら
れている(H.E.Faithら,J.Am.Chem Soc77
543(1955),E.R.Kofanovら,J.Org.Chem of
USSR15 98−100(1979))。 前記のように、2−クロロベンゾイルクロリド
およびまたは4−クロロベンゾイルクロリドとク
ロロベンゼンとをフリーデルクラフツ反応させる
と、生成物は各種の異性体の混合物として得られ
る。 したがつて、特定の目的物を得るため、所望の
化合物のみを原料として使用する場合は、前記の
混合物の中から所望の化合物を分離する必要があ
る。 しかしながら、2−クロロベンゾイルクロリド
およびまたは4−クロロベンゾイルクロリドとク
ロロベンゼンとのフリーデルクラフツ反応で得ら
れる4,4′−ジクロロベンゾフエノン、2,4′−
ジクロロベンゾフエノン、2,2′−ジクロロベン
ゾフエノンをニトロ化すれば、これらの化合物は
すべてカルボニル基に対してm,m′−位がニト
ロ化され、3,3′−ジニトロ−4,4′−ジクロロ
ベンゾフエノン、5,3′−ジニトロ−2,4′−ジ
クロロベンゾフエノン、および5,5′−ジニトロ
−2,2′−ジクロロベンゾフエノンが得られる。
そしてこれらのジニトロジクロロベンゾフエノン
は、本発明の還元、脱塩素化によりいずれも3,
3′−ジアミノベンゾフエノンに導くことができ
る。 すなわち、本発明の方法は、2−クロロベンゾ
イルクロリドおよびまたは4−クロロベンゾイル
クロリドを出発原料とし、3,3′−ジアミノベン
ゾフエノンを製造するのに、途中の2つの段階で
生成する中間生成物をその中に含まれる各種の異
性体を分離、精製して所望の生成物だけを次の反
応に使用するのではなく、各種異性体を混合して
含有する中間生成物をそのまま使用して3,3′−
ジアミノベンゾフエノンを製造する方法である。 本発明の方法によれば、原料としてクロロベン
ゾイルクロリドとクロロベンゼンを用い、フリー
デルクラフツ反応、ニトロ化反応、還元脱塩素化
反応の3つの工程によつて3,3′−ジアミノベン
ゾフエノンを製造するが、中間に生成する中間生
成物を分離、精製せずに、大部分が目的物である
3,3′−ジアミノベンゾフエノンに導くことがで
きるので、途中の煩雑な分離、精製操作が不要で
あり、さらには単離した製品の収率および純度も
良好であり、3,3′−ジアミノベンゾフエノンを
工業的に安価に製造する方法である。 本発明の方法は、クロロベンゾイルクロリドと
クロロベンゼンを出発原料とし、フリーデルクラ
フツ反応、ニトロ化反応および還元、脱塩素化反
応の3段階の工程を経て3,3′−ジアミノベンゾ
フエノンを製造する。 したがつて、本発明の方法においては、先ず、
クロロベンゾイルクロリドとクロロベンゼンをフ
リーデルクラフツ反応させる(以下、第1段の反
応という)。 この第1段の反応において、使用されるクロロ
ベンゾイルクロリドは2−クロロベンゾイルクロ
リドまたは4−クロロベンゾイルクロリドであつ
て、これ等は単独でも、両者の混合物であつても
よい。 クロロベンゾイルクロリドとクロロベンゼンは
クロロベンゾイルクロリドに対しクロロベンゼン
が1.1〜3倍モルで使用する。 この反応に使用する触媒は、フリーデルクラフ
ツ反応に用いられる触媒をいずれも使用できる。
通常使用される触媒として、無水塩化アルミニウ
ム、無水塩化第二鉄、硫酸第二鉄、三弗化ホウ素
等のルイス酸があげられる。とくに、工業的に安
価で、取り扱いの便利な無水塩化第二鉄が多用さ
れる。これら触媒の使用量は、クロロベンゾイル
クロリドに対して0.5〜10モル%、好ましくは1
〜5モル%である。 反応は過剰のクロロベンゼンによる還流状態、
すなわち140〜180℃の温度で、塩化水素ガスが発
生しなくなるまで反応を行なう。 したがつて、反応の終点はこの塩化水素ガスの
発生量を定量するか、またはガスクロマトグラフ
イーもしくは高速液体クロマトグラフイー等によ
り原料のクロロベンゾイルクロリドが消費された
ことを確認して決定することができる。 反応終了後過剰のクロロベンゼンを減圧留去す
るかまたは水蒸気蒸留により留去してジクロロベ
ンゾフエノンの混合物を得る。 つぎに、このジクロロベンゾフエノンの混合物
をニトロ化し、ジニトロジクロロベンゾフエノン
を生成させる反応(以下、第2段の反応という)
を行なう。 この第2段の反応は、第1段の反応で得られた
ジクロロベンゾフエノンの混合物を、混合物中の
主成分であるジクロロベンゾフエノンが、2,
4′−体または4,4′−体であつても、また副生物
が、2,4′−体、4,4′−体およびまたは2,
2′−体であつても、その種類、含有量のいかんを
問わず、いずれの場合も同様の条件で実施するこ
とができる。 ニトロ化剤としては、混酸、発煙硝酸、硝酸−
酢酸、その他公知のニトロ化剤を使用することが
できる。通常、混酸または発煙硝酸が多用され
る。これらのニトロ化剤を用い、第2段の反応を
次のように行なう。すなわち、発煙硝酸でニトロ
化する場合、80〜95%硝酸を粗ジクロロベンゾフ
エノンに対し8〜12倍モル使用する。 また、混酸でニトロ化する場合、硝酸または硝
酸ナトリウム、硝酸カリウム等の硝酸塩と濃硫酸
の組み合せの混酸を原料の粗ジクロロベンゾフエ
ノンに対する硝酸または硝酸塩と濃硫酸のモル比
として1:2.1〜3.0:4〜6の範囲で使用する。 ニトロ化反応において、必要によりメチレンク
ロリド、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−
トリクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、
1,1,2,2−テトラクロロエタン、トリクロ
ロエチレン等のハロゲン化炭化水素溶剤を使用す
ることはなんらさしつかえない。 反応は、粗ジクロロベンゾフエノンの混合物、
ニトロ化剤および必要により使用される溶剤とを
混合して実施するが、とくにニトロ化剤として混
酸を用いる反応ではあらかじめ調製してある混酸
中に原料の粗ジクロロベンゾフエノンを装入する
か、あるいは原料と硝酸の混合物に硝酸塩または
硝酸を加えるかのいずれの方法であつてもよい。
ジクロロベンゾフエノンの混合物と混酸を充分混
合したのち、撹拌下、加熱してニトロ化反応を行
なう。反応温度は50〜100℃、反応時間は2〜10
時間の範囲で行なうが好ましい。 反応の終点は薄層クロマトグラフイまたは高速
液体クロマトグラフイで決定することができる。 反応終了後、生成物は通常の方法、例えば、(1)
溶剤を使用しない場合は、氷水に排出または水で
希釈して析出する生成物を過する方法、(2)溶剤
を使用した場合は、溶剤層と廃酸層を分液したの
ち、水蒸気蒸留により溶剤を留去して得られる生
成物を過する方法により第2段の反応により生
成するジニトロジクロロベンゾフエノンの混合物
を得る。 この第2段の反応により得られるジニトロジク
ロロベンゾフエノンは、前述のようにカルボニル
基に対しm,m′−位がジニトロ化された、5,
3′−ジニトロ−2,4′−ジクロロベンゾフエノ
ン、3,3′−ジニトロ−4,4′−ジクロロベンゾ
フエノン、5,5′−ジニトロ−2,2′−ジクロロ
ベンゾフエノン等の混合物である。 この混合物は、各ジニトロジクロロベンゾフエ
ノンを分離する必要はなく、次の還元、脱塩素化
反応(以下、第3段の反応という)を行ない目的
の3,3′−ジアミノベンゾフエノンとする。 すなわち、第3段の反応では、(a)粗ジニトロジ
クロロベンゾフエノンを溶媒に溶解または懸濁し
た状態下に還元触媒を添加し、ついで撹拌下、所
定の温度で水素を導入してニトロ基の還元を行な
わしめた後、脱塩化水素剤を加え、引き続き脱塩
素化反応を行なうか、または(b)還元触媒の添加時
に脱塩化水素剤を加え、ついで撹拌下、所定の温
度で水素を導入してニトロ基の還元と脱塩素化反
応を同時に行なう等の方法があげられる。いずれ
の場合も反応は円滑に進行し、目的物の3,3′−
ジアミノベンゾフエノンが製造できる。しかしな
がら、原料であるジニトロジクロロベンゾフエノ
ンの塩素原子は求核性を有するために、条件によ
つては脱塩化水素剤との副反応を起し、目的物の
収率を低下させる場合があるので、(a)の方法が好
ましい。 この第3段の反応で使用する還元触媒としては
一般に接触還元に使用されている金属触媒、例え
ば、ニツケル、パラジウム、白金、ロジウム、ル
テニウム、コバルト、銅等を使用することができ
る。工業的にはパラジウム触媒を使用するのが好
ましい。これらの触媒は金属の状態でも使用する
ことができるが、通常はカーボン、硫酸バリウ
ム、シリカゲル、アルミナ等の担体表明に付着さ
せて用いたり、また、ニツケル、コバルト、銅等
はラネー触媒としても用いられる。 触媒の使用量は、ジニトロジクロロベンゾフエ
ノンに対して0.01〜10重量%の範囲であり、通
常、金属の状態で使用する場合は2〜8重量%、
担体に付着させた場合では0.05〜5重量%の範囲
である。 また、脱塩化水素剤としては、アルカリ金属ま
たはアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、炭酸
塩、重炭酸塩、あるいはアンモニアまたは通常の
有機アミン類等である。例えば、炭酸カルシウ
ム、水酸化ナトリウム、酸化マグネシウム、重炭
酸アンモン、酸化カルシウム、水酸化リチウム、
水酸化バリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウ
ム、アンモニア、トリエチルアミン、トリ−n−
ブチルアミン、トリエタノールアミン、ピリジン
およびN−メチルモルホリンがあげられる。これ
ら脱塩化水素剤は必要により2種以上を混合して
もよい。脱塩化水素剤の使用量はジニトロジクロ
ロベンゾフエノンに対して、通常、0.5〜5倍モ
ル、好ましくは2〜3倍モル使用する。 この反応では、通常、反応溶媒を使用する。反
応溶媒としては、反応に不活性なものであれば特
に限定されるものでなく、例えば、メタノール、
エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコ
ール類、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール等のグリコール類、エーテル、ジオキサン、
テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ等のエー
テル類、ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭
化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエ
ステル類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩
化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−
トリクロロエタン、テトラクロロエタン等のハロ
ゲン化炭化水素類およびN,N−ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド等が使用出来る。
なお、水と混和しない反応溶媒を使用した際に、
反応の進行が遅い場合は四級アンモニウム塩、四
級ホスホニウム塩のような一般に使用されている
相間移動触媒を加えることによつて速めることが
出来る。溶媒の使用量は、ジニトロジクロロベン
ゾフエノンを懸濁させるか、あるいは完全に溶解
させるに足る量で十分であり、特に限定されない
が、通常原料に対して0.5〜10重量倍で十分であ
る。 反応温度は、特に限定はない。一般的には20〜
200℃の範囲、特に20〜100℃が好ましい。 また、反応圧力は、通常、常圧〜50Kg/cm2.G
でよい。 反応の終点は、水素吸収量の定量によるか、ま
たは薄層クロマトグラフイーにより知ることがで
きる。反応終了後、得られた反応液を熱過、ま
たは抽出等によつて触媒および無機塩を除いたの
ち必要に応じて濃縮を行ない3,3′−ジアミノベ
ンゾフエノンを結晶として析出させる。または触
媒および無機塩を除いた反応液に塩化水素ガスを
吹き込み、3,3′−ジアミノベンゾフエノンの塩
酸塩として単離することも出来る。 以下、本発明を実施例により詳細に説明する。 実施例 1 4−クロロベンゾイルクロリド175g(1モル)
とクロロベンゼン135g(1.2モル)の混合物に無
水塩化第二鉄3gを加え、窒素ガスを通気させな
がら撹拌下140〜150℃で48時間反応させた。反応
後、90℃に冷却したのち、熱水200mlを加え水蒸
気蒸留によつて過剰分のクロロベンゼンを回収し
た。回収後、内容物を冷却し、ロ過、乾燥して茶
褐色粒状の粗ジクロロベンゾフエノン235g(粗
収率94%)を得た。 この粗ジクロロベンゾフエノンを濃硫酸460g
(4.6モル)、70%硝酸270g(3モル)の混酸によ
り70〜80℃で3時間ニトロ化反応を行なつた。反
応後、冷却してから氷水に排出し、ロ過、水洗、
乾燥することにより黄褐色粒状の粗ジニトロジク
ロロベンゾフエノン310gを得た(通算収率91
%)。このものの組成を高速液体クロマトグラフ
イーにより分析した結果、次のとおりであつた。 3,3′−ジニトロ−4,4′−ジクロロベンゾフ
エノン 86% 5,3′(3,3′)−ジニトロ−2,4′−ジクロロ
ベンゾフエノン 7.7% 不明分 6.3% 次に、温度計、撹拌器を備えたガラス製密閉容
器に上記の粗ジニトロジクロロベンゾフエノン34
g(0.1モル)と5%pd/c(日本エンゲルハルド
社製)1gおよびジオキサン100mlを装入し、70
〜80℃の温度において、かきまぜながら水素を導
入すると15時間で14.2(0.63モル)の水素を吸
収した。つづいて内温が30℃になるまで冷却した
のち、28%アンモニア水18.2g(0.3モル)を加
えて、ひきつづき30〜35℃の温度でかきまぜなが
ら水素を導入すると8時間で4.3(0.19モル)
吸収した。 反応終了後、内温を70℃にしたのち熱ロ過して
触媒等を除去し、放冷すると3,3′−ジアミノベ
ンゾフエノンが黄色結晶として析出した。結晶を
ロ別、50%ジオキサン水溶液10mlで洗浄後乾燥し
た。 収量17.6g(収率83.0%)、融点148.5〜150℃、
エタノールから再結晶して淡黄色針状晶の純品を
得た。 融点150〜151℃。 元素分析 C H N 計算値(%) 73.5 5.7 13.2 測定値(%) 73.5 5.8 13.1 実施例 2 2−クロロベンゾイルクロリド175g(1モル)
とクロロベンゼン135g(1.2モル)の混合物に無
水塩化第二鉄3gを加え、窒素ガスを通気させな
がら撹拌下、140〜150℃で15時間反応させた。反
応後、同温度に保ちながら過剰分のクロロベンゼ
ンを減圧留去させ回収した。内容物を室温に冷却
して褐色油状の粗ジクロロベンゾフエノン240g
(粗収率96%)を得た。 この粗ジクロロベンゾフエノンを1,2−ジク
ロロエタン500mlと混合したのち、90%発煙硝酸
700g(10モル)を加え、撹拌下70〜75℃の温度
で10時間反応させた。たゞちに室温まで冷却し硝
酸層を分離する。ひきつづき溶解層に水蒸気を吹
き込み、溶剤を留去させると茶褐色粒状物が生成
した。過、水洗、乾燥して314g(通算収率
92.4%)の粗ジニトロジクロロベンゾフエノンが
得られた。 このものの組成を高速液体クロマトグラフイー
により分析した結果、次のとおりであつた。 5,3′(3,3′)−ジニトロ−2,4′−ジクロロ
ベンゾフエノン 86% 5,5′(3,5′)−ジニトロ−2,2′−ジクロロ
ベンゾフエノン 7.7% 不明分 6.3% 次に、温度計、撹拌器を備えたガラス製密閉容
器に上記の粗ジニトロジクロロベンゾフエノン34
g(0.1モル)と5%pd/c1gおよびメチルセロ
ソルブ100mlを装入し、40〜50℃の温度において、
かきまぜながら水素を導入すると12時間で13.9
(0.62モル)の水素を吸収した。つづいて内温が
30℃になるまで冷却したのち、28%アンモニア水
18.2g(0.3モル)を加えて、ひきつづき30〜35
℃の温度でかきまぜながら水素を導入すると、5
時間で4.3(0.19モル)吸収した。反応終了後、
内温を70℃に昇温したのち熱ロ過して触媒等を除
去した。ロ液に熱水100mlを加え均一溶液とした
のち、放冷すると3,3′−ジアミノベンゾフエノ
ンが黄色結晶として析出した。結晶をロ別し、メ
タノール10mlで洗浄後乾燥した。収量16.8g(収
率79.2%)、融点148〜150℃。 エタノールから再結晶して淡黄色針状晶の純品
を得た。融点150〜151℃。 元素分析 C H N 計算値(%) 73.5 5.7 13.2 測定値(%) 73.5 5.8 13.1 実施例 3 温度計、撹拌器を備えたガラス製密閉容器に実
施例1の粗ジニトロジクロロベンゾフエノン34g
(0.1モル)と5%pd/c触媒0.5gおよびエタノ
ールを装入し、20〜25℃の温度においてかきまぜ
ながら水素を導入すると10時間で14(0.63モ
ル)の水素を吸収した。 次に、同温度においてトリエタノールアミン
32.8g(0.22モル)を加え、ひきつづき水素を導
入すると5時間で4.4(0.2モル)の水素を吸収
した。反応終了後、内温を70℃に昇温し、熱ロ過
により触媒等を除去した。放冷することにより
3,3′−ジアミノベンゾフエノンが黄色針状結晶
として得られた。結晶をロ別、エタノール10mlで
洗浄後、水洗して乾燥した。収量18.3g(収率
86.2%)。 実施例 4 脱塩化水素剤を20%苛性ソーダー水溶液60g
(0.3モル)にした以外は、実施例3と同様の条件
で行ない3,3′−ジアミノベンゾフエノン17.4g
(収率82.2%)を得た。 実施例 5 実施例1の粗ジニトロジクロロベンゾフエノン
34g(0.1モル)、パラジウムブラツク触媒1g、
酸化マグネシウム8g(0.2モル)およびベンゼ
ン200mlをオートクレーブに装入する。30〜35℃
の温度範囲においてかきまぜながら水素を導入
し、圧力を常時10Kg/cm2・Gに保ちながら13時間
反応を行なつた。反応終了後、内温を70℃に昇温
し、熱ロ過して触媒および無機塩を除去した。放
冷することにより3,3′−ジアミノベンゾフエノ
ンが黄色針状結晶として得られた。結晶をロ別
し、メタノール10mlで洗浄後乾燥した。収量14.4
g(収率68%)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 2−クロロベンゾイルクロリドおよびまたは
    4−クロロベンゾイルクロリドとクロロベンゼン
    とのフリーデルクラフツ反応により得られる反応
    混合物をニトロ化し、得られたジニトロクロロベ
    ンゾフエノンの混合物を還元触媒および脱塩化水
    素剤の存在下に接触還元、脱塩素化させることを
    特徴とする3,3′−ジアミノベンゾフエノンの製
    造方法。
JP57123775A 1982-01-12 1982-07-17 3,3′−ジアミノベンゾフエノンの製造方法 Granted JPS5916860A (ja)

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GB08300598A GB2116168B (en) 1982-01-12 1983-01-11 Process for preparing of 3,3'- or 3,4' -diamino benzophenone
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CA000419346A CA1182129A (en) 1982-01-12 1983-01-12 Process for preparation of 3,3'-or 3,4'- diaminobenzophenones
DE3300821A DE3300821C2 (de) 1982-01-12 1983-01-12 Verfahren zur Herstellung von 3,3'- oder 3,4'-Diaminobenzophenon
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IT8319267A IT1212692B (it) 1982-04-13 1983-01-25 Procedimento per la preparazione di 3,3'-o 3,4'-diammino-benzofenone.

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