JPH0346464B2 - - Google Patents

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JPH0346464B2
JPH0346464B2 JP57224977A JP22497782A JPH0346464B2 JP H0346464 B2 JPH0346464 B2 JP H0346464B2 JP 57224977 A JP57224977 A JP 57224977A JP 22497782 A JP22497782 A JP 22497782A JP H0346464 B2 JPH0346464 B2 JP H0346464B2
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reaction
acid
dichlorodiphenyl sulfone
sulfone
chlorobenzene
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Keisaburo Yamaguchi
Kenichi Sugimoto
Yoshimitsu Tanabe
Saburo Kawashima
Teruhiro Yamaguchi
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Priority to CA000421816A priority patent/CA1193283A/en
Priority to FR8302683A priority patent/FR2521556B1/fr
Priority to IT19647/83A priority patent/IT1193677B/it
Priority to DE19833305654 priority patent/DE3305654A1/de
Priority to US06/466,498 priority patent/US4482742A/en
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、3,3′−ジアミノジフエニルスルホ
ンの新規な製造方法に関するものであり、特に、
工業的に実施するうえで極めて有利な方法を提供
するものである。さらに詳しくは、4−クロロベ
ンゼンスルホン酸または4−クロロベンゼンスル
ホニルクロリドとクロロベンゼンの反応により得
られる反応混合物をニトロ化し、得られたジニト
ロジクロロジフエニルスルホンの混合物を還元触
媒および脱塩化水素剤の存在下に接触還元、脱塩
素化させることを特徴とする3,3′−ジアミノジ
フエニルスルホンの製造方法に関する。
3,3′−ジアミノジフエニルスルホンは、耐熱
性高分子単量体、農医薬および染料中間体等に有
用であり、特に耐熱性ポリアミド、ポリイミド樹
脂の原料となる重要な物質である。
3,3′−ジアミノジフエニルスルホンは、従
来、3,3′−ジニトロジフエニルスルホンを還元
して製造する方法が公知である〔N.P.Ghatgeら、
Angew.makromol Chem.,49(1)133(1976)、王
置ら、特開昭56−25150号、N.R.Ayyangarら、
Synthesis,640(1981)、Koristekら、
Cgeck.158.469;Chem Abstr.,8416955K
(1976)〕。
この方法では、原料となる3,3′−ジニトロジ
フエニルスルホンは、ジフエニルスルホンを混酸
によりニトロ化して製造する方法〔C.A.Buekler
ら、J.Org.Chem., 262(1939)、J.Lacroix,
Bull.Soc.Chem.,35 1436−50(1924);Chem.
Abstr.19 980〕か、ジフエニルスルフイドを発
煙硝酸により、酸化と同時にニトロ化して製造す
る方法〔Baldo Cioccaら、Gazz Chim.Ital.,76
113−19(1946);Chem.Abstr.,40 7153
(1946)〕がある。
また、ベンゼンを無水硫酸の存在下でニトロ化
した場合の副生物として単離している方法〔W.
Alamaら、Biul,Wozskowez Akad.Tech.,13
57−63(1964);Chem.Abstr.,73 34962n
(1970)〕があり、さらには、ニトロベンゼンをス
ルホン化してm−ニトロベンゼンスルホン酸を製
造する際の副生物として単離している方法
〔Nazvanovaら、Tr.Khim.Khim.Tekknol.,178
−9(1969);Chem.Abstr.,73 34962n(1970)〕
が知られている。
しかしながら、3,3′−ジニトロジフエニルス
ルホンをジフエニルスルホンならびにジフエニル
スルフイドから製造する方法では、ニトロ化によ
り得られる反応生成物が異性体等を含む混合物で
あるために、3,3′−ジニトロジフエニルスルホ
ンを単離するためには多量の溶剤を使用し、再結
晶精製を繰り返し行なわなければならない。
このため、収率は大巾に低下し、また、精製に
用いた溶剤の回収および残渣の処理、ニトロ化に
使用した多量の廃酸の処理等の煩雑な工程を必要
とする等の欠点がある。
一方、無水硫酸中でのベンゼンのニトロ化なら
びにニトロベンゼンのスルホン化により、副生物
として3,3′−ジニトロジフエニルスルホンを得
る場合、収率は低く、かつそれ自身が主目的とし
て製造されていないために、供給に問題があり、
さらに、需要の増大に対して必要量の確保ができ
ないという欠点がある。
本発明者らは、上記のような欠点のない3,
3′−ジアミノジフエニルスルホンの製造方法につ
いて鋭意検討した。その結果、3,3′−ジニトロ
−4,4′−ジハロゲノジフエニルスルホンを還元
触媒および脱ハロゲン化水素剤の存在下で接触還
元させると高収率で3,3′−ジアミノジフエニル
スルホンを製造しうることを見出し、先に特許出
願した(特願昭57−23516)。そこでこの知見にも
とずき、さらに3,3′−ジアミノジフエニルスル
ホンの工業的、かつ経済的な製造方法を検討した
結果、本発明の方法を完成した。
すなわち、本発明の方法は4−クロロベンゼン
スルホン酸または4−クロロベンゼンスルホニル
クロリドとクロロベンゼンとを反応させ、得られ
るジクロロジフエニルスルホンの混合物を精製す
ることなくニトロ化し、さらに得られたジニトロ
ジクロロジフエニルスルホンの混合物を還元触媒
および脱塩化水素剤の存在下に接触還元、脱塩素
化させることによつて3,3′−ジアミノジフエニ
ルスルホンを高収率で製造する方法である。
一般に、ジクロロジフエニルスルホンはクロロ
ベンゼンスルホン酸とクロロベンゼンの脱水縮合
反応またはクロロベンゼンスルホニルクロリドと
クロロベンゼンの脱塩化水素縮合反応により製造
されることは広く知られている。例えば、前者で
は、超強酸樹脂(パーフルオロスルホン酸型樹
脂;商品名Nafion−H.Du´pont社)の存在下に、
4−クロロベンゼンスルホン酸とクロロベンゼン
とを脱水縮合させる方法(特開昭57−85363)が
あり、後者では、4−クロロベンゼンスルホン酸
から塩化チオニルまたはオキシ塩化リン等により
4−クロロベンゼンスルホニルクロリドを生成さ
せたのち、塩化第二鉄等を触媒に使用しクロロベ
ンゼンと縮合させる方法〔特公昭56−5386、米国
特許3125604(1964)〕等がある。
これらの方法では、主成分が4,4′−ジクロロ
ジフエニルスルホンであり、その他は2,4′−ジ
クロロジフエニルスルホンと3,4′−ジクロロジ
フエニルスルホンである。その組成比は、おおよ
そ4,4′体:2,4′−体:3,4′−体が89〜93:
3〜7:0.5〜3である。
そして目的とする4,4′−体を再結晶精製によ
り収率65〜80%程度で製造している。
一方、ジニトロジクロロジフエニルスルホン
は、ジクロロジフエニルスルホンを混酸等により
ニトロ化すると高収率で製造できることが知られ
ている〔Ber 40 640(1907)、特開昭52−
14744〕。
前記のように4−クロロベンゼンスルホン酸ま
たは4−クロロベンゼンスルホニルクロリドとク
ロロベンゼンとを反応させると、生成物は各種の
異性体の混合物として得られる。
したがつて、所望の化合物のみを原料として使
用する場合は、前記の混合物の中から所望の目的
物を分離する必要がある。
しかしながら、4−クロロベンゼンスルホン酸
または4−クロロベンゼンスルホニルクロリドと
クロロベンゼンとの反応で得られる混合物組成中
の大部分を占める4,4′−ジクロロジフエニルス
ルホンおよび2,4′−ジクロロジフエニルスルホ
ンをニトロ化すれば、これらはすべてスルホニル
基に対してm,m′−位がニトロ化され、3,3′−
ジニトロ−4,4′−ジクロロジフエニルスルホン
および5,3′−ジニトロ−2,4′−ジクロロジフ
エニルスルホンが得られる。
そして、これらのジニトロジクロロジフエニル
スルホンは、本発明の還元脱塩素化の方法によ
り、いずれも3,3′−ジアミノジフエニルスルホ
ンに導くことが出来る。
一方、少量の3,4′−ジクロロジフエニルスル
ホンは、ニトロ化した場合、5,3′−ジニトロ−
3,4′−ジクロロジフエニルスルホンおよび4,
3′−ジニトロ−3,4′−ジクロロジフエニルスル
ホンになると考えられる。
このうち、5,3′−ジニトロ−3,4′−ジクロ
ロジフエニルスルホンは、本発明の還元、脱塩素
化の方法により目的物である3,3′−ジアミノジ
フエニルスルホンに導くことが出来る。また、
4,3′−ジニトロ−3,4′−ジクロロジフエニル
スルホンから誘導される3,4′−ジアミノジフエ
ニルスルホンは不純物として除かなければならな
いが、極めて僅かであるので、再結晶精製等で容
易に取り除くことができる。
すなわち、本発明の方法は、4−クロロベンゼ
ンスルホン酸または4−クロロベンゾイルクロリ
ドを出発原料とし、3,3′−ジアミノジフエニル
スルホンを製造するのに、途中の2つの段階で生
成する中間生成物をその中に含まれる各種の異性
体を分離、精製して所望の生成物だけを次の反応
に使用するのではなく、各種異性体を混合して含
有する中間生成物をそのまま使用して3,3′−ジ
アミノジフエニルスルホンを製造する方法であ
る。
本発明の方法によれば、原料として4−クロロ
ベンゼンスルホン酸または4−クロロベンゼンス
ルホニルクロリドとクロロベンゼンを用い、縮合
反応、ニトロ化反応、還元脱塩素化反応の3つの
工程によつて3,3′−ジアミノジフエニルスルホ
ンを製造するが、中間に生成する中間生成物を分
離、精製せずに、大部分が目的物である3,3′−
ジアミノジフエニルスルホンに導くことができる
ので、途中の煩雑な分離、精製操作が不要であ
り、さらには単離した製品の収率および純度も良
好であり3,3′−ジアミノジフエニルスルホンを
工業的に安価に製造する方法である。
本発明の方法は、4−クロロベンゼンスルホン
酸または4−クロロベンゼンスルホニルクロリド
とクロロベンゼンを出発原料とし、縮合反応、ニ
トロ化反応および還元、脱塩素化反応の3段階の
工程を経て3,3′−ジアミノジフエニルスルホン
を製造する。
したがつて、本発明の方法においては、先ず、
4−クロロベンゼンスルホン酸とクロロベンゼン
または4−クロロベンゼンスルホニルクロリドと
クロロベンゼンを反応させる(以下、第1段の反
応という)。
この第1段の反応において、4−クロロベンゼ
ンスルホン酸とクロロベンゼンの反応では、4−
クロロベンゼンスルホン酸に対してクロロベンゼ
ンを1.1〜3倍モル使用する。この反応には通常、
触媒として超強酸樹脂(Nafion−H,Du´pont
社)が用いられる。この触媒の使用量は、原料の
4−クロロベンゼンスルホン酸に対して5〜300
重量%程度が用いられ、80〜200℃の温度で脱水
させながら反応を行なう。したかつて、反応の終
点は水の留出量を定量するか、またはガスクロマ
トグラフイーもしくは高速液体クロマトグラフイ
ー等により原料の4−クロロベンゼンスルホン酸
が消費されたことを確認して決定することができ
る。
一方、4−クロロベンゼンスルホニルクロリド
とクロロベンゼンの反応では4−クロロベンゼン
スルホニルクロリドに対しクロロベンゼンが1.1
〜3倍モルで使用する。
この反応に使用する触媒は、フリーデルクラフ
ツ反応に用いられる触媒をいずれも使用できる。
通常使用される触媒として、無水塩化アルミニウ
ム、無水塩化第二鉄、硫酸第二鉄、三弗化ホウ素
等のルイス酸があげられる。とくに、工業的に安
価で、取り扱いの便利な無水塩化第二鉄が多用さ
れる。これらの触媒の使用量は、4−クロロベン
ゼンスルホニルクロリドに対して0.5〜10モル%、
好ましくは1〜5モル%である。
反応は過剰のクロロベンゼンによる還流状態、
すなわち140〜180℃の温度で、塩化水素ガスが発
生しなくなるまで反応を行なう。
したがつて、反応の終点はこの塩化水素ガスの
発生量を定量するか、またはガスクロマトグラフ
イーもしくは高速液体クロマトグラフイー等によ
り原料の4−クロロベンゼンスルホニルクロリド
が消費されたことを確認して決定することができ
る。これら、いずれの反応とも反応終了後過剰の
クロロベンゼンを減圧留去するかまたは水蒸気蒸
留により留去してジクロロジフエニルスルホンの
混合物を得る。
つぎに、このジクロロジフエニルスルホンの混
合物をニトロ化し、ジニトロジクロロジフエニル
スルホンを生成させる反応(以下、第2段の反応
という)を行なう。
ニトロ化剤としては、混酸、発煙硝酸、硝酸−
酢酸、その他公知のニトロ化剤を使用することが
できる。通常、混酸または発煙硝酸が多用され
る。これらのニトロ化剤を用い、第2段の反応を
次のように行なう。すなわち、発煙硝酸でニトロ
化する場合、80〜95%硝酸を粗ジクロロジフエニ
ルスルホンに対し8〜12倍モル使用する。
また、混酸でニトロ化する場合、硝酸または硝
酸ナトリウム、硝酸カリウム等の硝酸塩と濃硫酸
の組み合せの混酸を原料の粗ジクロロジフエニル
スルホンに対する硝酸または硝酸塩と濃硫酸のモ
ル比として1:2.1〜3.0:4〜6の範囲で使用す
る。
ニトロ化反応において、必要によりメチレンク
ロリド、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−
トリクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、
1,1,2,2−テトラクロロエタン、トリクロ
ロエチレン等のハロゲン化炭化水素溶剤を使用す
ることはなんらさしつかえない。
反応は、粗ジクロロジフエニルスルホンの混合
物、ニトロ化剤および必要により使用される溶剤
とを混合して実施するが、とくにニトロ化剤とし
て混酸を用いる反応ではあらかじめ調製してある
混酸中に原料の粗ジクロロジフエニルスルホンを
装入するか、あるいは原料と硫酸の混合物に硝酸
塩または硝酸を加えるかのいずれの方法であつて
もよい。ジクロロジフエニルスルホンの混合物と
混酸を充分混合したのち、撹拌下、加熱してニト
ロ化反応を行なう。反応温度は50〜100℃、反応
時間は2〜10時間の範囲で行なうが好ましい。
反応の終点は薄層クロマトグラフイまたは高速
液体クロマトグラフイで決定することができる。
反応終了後、生成物は通常の方法、例えば、(1)
溶剤を使用しない場合は、氷水に排出または水で
希釈して析出する生成物を過する方法、(2)溶剤
を使用した場合は、溶剤層と廃酸層を分液したの
ち、水蒸気蒸留により溶剤を留去して得られる生
成物を過する方法により第2段の反応より生成
するジニトロジクロロジフエニルスルホンの混合
物を得る。
この第2段の反応により得られるジニトロジク
ロロジフエニルスルホンは、前述のようにスルホ
ニル基に対しm,m′−位がジニトロ化された、
3,3′−ジニトロ−2,4′−ジクロロジフエニル
スルホン、5,3′−ジニトロ−2,4′−ジクロロ
ジフエニルスルホン等の混合物である。
この混合物は、各ジニトロジクロロジフエニル
スルホンを分離する必要はなく、次の還元、脱塩
素化反応(以下、第3段の反応という)を行ない
目的の3,3′−ジアミノジフエニルスルホンとす
る。
すなわち、第3段の反応では、(a)粗ジニトロジ
クロロジフエニルスルホンを溶媒に溶解または懸
濁した状態下に還元触媒を添加し、ついで撹拌下
所定の温度で水素を導入してニトロ基の還元を行
なわしめた後、脱塩化水素剤を加え、引き続き脱
塩素化反応を行なうか、または(b)還元触媒の添加
時に脱塩化水素剤を加え、ついで撹拌下、所定の
温度で水素を導入してニトロ基の還元と脱塩素化
反応を同時に行なう等の方法があげられる。いず
れの場合も反応は円滑に進行し、目的物の3,
3′−ジアミノジフエニルスルホンが製造できる。
しかしながら、原料であるジニトロジクロロジフ
エニルスルホンの塩素原子は求核性を有するため
に、条件によつては脱塩化水素剤との副反応を起
し、目的物の収率を低下させる場合があるので、
(a)の方法が好ましい。
この第3段の反応で使用する還元触媒としては
一般に接触還元に使用されている金属触媒、例え
ばば、ニツケル、パラジウム、白金、ロジウム、
ルテニウム、コバルト、銅等を使用することがで
きる。工業的にはパラジウム触媒を使用するのが
好ましい。これらの触媒は金属の状態でも使用す
ることができるが、通常はカーボン、硫酸バリウ
ム、シリカゲル、アルミナ等の担体表明に付着さ
せて用いたり、また、ニツケル、コバルト、銅等
はラネー触媒としても用いられる。
触媒の使用量は、ジニトロジクロロジフエニル
スルホンに対して0.01〜10重量%の範囲であり通
常、金属の状態で使用する場合は2〜8重量%、
担体に付着させた場合では0.05〜5重量%の範囲
である。
また、脱塩化水素剤としては、アルカリ金属ま
たはアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、炭酸
塩、重炭酸塩、あるいはアンモニアまたは通常の
有機アミン類等である。例えば、炭酸カルシウ
ム、水酸化ナトリウム、酸化マグネシウム、重炭
酸アンモン、酸化カルシウム、水酸化リチウム、
水酸化バリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウ
ム、アンモニア、トリエチルアミン、トリ−n−
ブチルアミン、トリエタノールアミン、ピリジン
およびN−メチルモルホリンがあげられる。これ
ら脱塩化水素剤は必要により2種以上を混合して
もよい。脱塩化水素剤の使用量はジニトロジクロ
ロジフエニルスルホンに対して、通常、0.5〜5
倍モル、好ましくは2〜3倍モル使用する。
この反応では、通常、反応溶媒を使用する。反
応溶媒としては、反応に不活性なものであれば特
に限定されるものでなく、例えば、メタノール、
エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコ
ール類、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール等のグリコール類、エーテル、ジオキサン、
テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ等のエー
テル類、ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭
化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエ
ステル類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩
化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−
トリクロロエタン、テトラクロロエタン等のハロ
ゲン化炭化水素類およびN,N−ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド等が使用出来る。
なお、水と混和しない反応溶媒を使用した際に、
反応の進行が遅い場合は四級アンモニウム塩、四
級ホスホニウム塩のような一般に使用されている
相間移動触媒を加えることによつて速めることが
出来る。溶媒の使用量は、ジニトロジクロロジフ
エニルスルホンを懸濁させるか、あるいは完全に
溶解させるに足る量で十分であり、特に限定され
ないが、通常原料に対して0.5〜10重量倍で十分
である。
反応温度は、特に限定はない。一般的には20〜
200℃の範囲、特に20〜100℃が好ましい。
また、反応圧力は、通常、常圧〜50Kg/cm2.G
でよい。
反応の終点は、水素吸収量の定量によるか、ま
たは薄層クロマトグラフイーにより知ることがで
きる。反応終了後、得られた反応液を熱過、ま
たは抽出等によつて触媒および無機塩を除いたの
ち必要に応じて濃縮を行ない、3,3′−ジアミノ
ジフエニルスルホンを結晶として析出させる。ま
たは触媒および無機塩を除いた反応液に塩化水素
ガスを吹き込み、3,3′−ジアミノジフエニルス
ルホンの塩酸塩として単離することも出来る。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明す
る。
実施例 1 4−クロロベンゼンスルホン酸19.2g(1.0モ
ル)とクロロベンゼン135g(1.2モル)および
Nafion−H(Du′pont社)192gを窒素ガスを通気
させながら、撹拌下で20時間加熱還流を行なつ
た。その際、クロロベンゼンとともに留出する水
は、水分離器で分離され、クロロベンゼンはフラ
スコ内に循環された。
70℃まで冷却した後、Nafion Hを別、少量
のクロロベンゼンで洗浄した。液と洗浄液を一
緒にして水蒸気蒸留すると粗ジクロロジフエニル
スルホンが得られた。
収量204g(粗収率71%)。
このものの組成を高速液体クロマトグラフイー
により分析した結果、次のとおりであつた。
4,4′−ジクロロジフエニルスルホン 96.3% 2,4′−ジクロロジフエニルスルホン 3.4% 3,4′−ジクロロジフエニルスルホン 0.14% この粗ジクロロジフエニルスルホンを濃硫酸350
g(3.5モル)、70%硝酸360g(4モル)の混酸
により70〜80℃で3時間ニトロ化反応を行なつ
た。反応後、冷却してから氷水に排出しロ過、水
洗、乾燥することにより淡褐色粒状の粗ジニトロ
ジクロロジフエニルスルホン253gを得た(通算
収率67%)。
次に、温度計、撹拌器を備えたガラス製密閉容
器に上記の粗ジニトロジクロロジフエニルスルホ
ン37.7g(0.1モル)と5%pd/c(日本エンゲル
ハルド社)1gおよびエタノール200mlを装入し、
60〜70℃の温度において、かきまぜながら水素を
導入すると8時間で13.7(0.61モル)の水素を
吸収した。つづいて、30%苛性ソーダー水溶液40
g(0.3モル)を加えて、ひきつづき同温度で水
素を導入しつづけると3時間で4.7(0.21モル)
吸収した。反応終了後、ロ過して触媒等を除き、
ロ液を濃縮乾固すると淡褐色の結晶が生成した。
これを水洗、ロ過、乾燥して24.3gの粗3,3′−
ジアミノジフエニルスルホンが得られた(収率98
%)。高速液体クロマトグラフイーによる純度は
98.2%であつた。エタノールから再結晶して微褐
色プリズム晶の純品を得た。
融点172〜174℃。
元素分析 C H N S 計算値(%) 58.0 4.9 11.3 12.9 測定値(%) 58.1 5.1 11.1 12.7 実施例 2 4−クロロベンゼンスルホニルクロリド211.1
g(1.0モル)、クロロベンゼン135g(1.2モル)
および塩化第二鉄3.2gを窒素ガスを通気させな
がら撹拌下で12時間加熱還流を行なつた。反応
後、同温度に保ちながら過剰分のクロロベンゼン
を減圧留去させ回収した。
この時の反応組成を高速液体クロマトグラフイ
ーにより分析したところ、次のとおりであつた。
4,4′−ジクロロジフエニルスルホン 90.4% 2,4′−ジクロロジフエニルスルホン 6.12% 3,4′−ジクロロジフエニルスルホン 1.65% その他 1.8% この内容物に1,2−ジクロロエタン500mlを加
えたのち、94%発煙硝酸147g(2.2モル)と濃硫
酸500g(5.0モル)の混酸を加え、撹拌下70〜75
℃の温度で10時間反応させた。反応終了後、500
mlの水を加えたのち、混酸層を分離し、ただちに
水蒸気を吹き込みながら溶剤を留去させると茶褐
色粒状物が生成した。ロ過、水洗、乾燥して351
gの粗ジニトロジクロロジフエニルスルホンが得
られた(通算収率93.1%)。
次に、温度計、撹拌器を備えたガラス製密閉容
器に上記の粗ジニトロジクロロジフエニルスルホ
ン37.7g(0.1モル)とパラジウムブラツク0.3g
およびジオキサン100mlを装入し、40〜50℃の温
度でかきまぜながら、水素を導入すると15時間で
13.9(0.62モル)の水素を吸収した。つづい
て、28%アンモニア水24.3g(0.4モル)を加え、
ひきつづき40〜50℃の温度で水素を導入しつづけ
ると5時間で4.42(0.196モル)吸収した。反
応終了後、内温を70℃に昇温したのち熱ロ過して
触媒等を除去した。放冷すると3,3′−ジアミノ
ジフエニルスルホンの微褐色プリズム結晶が析出
した。結晶をロ別、50%ジオキサン水溶液で洗浄
後乾燥した。収量20.9g(収率84.3%)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 4−クロロベンゼンスルホン酸または4−ク
    ロロベンゼンスルホニルクロリドとクロロベンゼ
    ンとの反応により得られる反応混合物をニトロ化
    し、得られたジニトロジクロロジフエニルスルホ
    ンの混合物を還元触媒および脱塩化水素剤の存在
    下に接触還元、脱塩素化させることを特徴とする
    3,3′−ジアミノジフエニルスルホンの製造方
    法。
JP57224977A 1982-02-18 1982-12-23 3,3′−ジアミノジフェニルスルホンの製造方法 Granted JPS59116260A (ja)

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