JPH035157Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車の後部車体開口部の下側開口縁
部の水抜き構成に関する。

（従来技術） 自動車のトランクリツドが位置する後部車体開
口部の下側開口縁部は、一般にリヤエンド部材
（インナおよびアウタ）にて構成されており、こ
のリヤエンド部材の接合部の一部に水抜き用の切
欠きを設け、外部から車室内側に雨水等が逆流入
することを防止しようとしたものが知られている
（例えば実開昭60−81174号公報参照）。

ところで、リヤエンド部材の上面が水平に近く
位置し、このリヤエンド部材の上部に装飾用のモ
ールを取付ける場合があるが、このようなとき
は、上記のごとき構成が採られても、モールの下
側でリヤエンド部材の上面に水が溜まり、錆が発
生することがあつた。

（考案の目的） 本考案はリヤエンド部材の上面にモールを取付
けたにもかかわらず水抜きが良好になされ、錆の
発生を未然に防止することができる自動車の後部
車体構造を提供することを目的とする。

（考案の構成） 本考案は、後部車体開口部の下側開口縁部がリ
ヤエンドパネルと断面略コ字状のリヤエンドメン
バとで閉断面状に形成された自動車の後部車体構
造であつて、上記リヤエンドメンバの上面にモー
ルを取付けるとともに、このモールの下側のリヤ
エンドメンバの上部と下部とに水抜き穴を形成し
たものである。

この構成により、モールの下側のリヤエンドメ
ンバ上面に水が溜まることはなくなり、錆発生を
防止し得るものである。

（実施例） 第１図〜第４図により本考案の一実施例を説明
すると、１は自動車の後部車体開口部に設けられ
たトランクリツドで、この開口部の下側開口縁部
がリヤエンドパネル２と断面略コ字状のリヤエン
ドメンバ３とで閉断面状に形成されている。そし
て、このリヤエンドパネル２とリヤエンドメンバ
３との上端接合部にはトランクリツド１が閉じら
れたときにトランク内に雨水などの侵入を防止す
る弾性シール部材としてのウエザーストリツプ４
が取付けられている。５はリヤエンドパネル２と
リヤエンドメンバ３の下端部との接合部の下方に
おいてリヤエンドパネル２に溶接固定されたスカ
ートパネル、６は上記リヤエンドパネル２の下方
において車体フレームに取付けられたバンパー、
７は車体後部両側に取付けられたリアコンビネー
シヨンランプである。

上記リヤエンドメンバ３の略水平に位置する上
面には装飾用のモール８が取付けられ、このモー
ル８の下側のリヤエンドメンバ３の上部と下部に
水抜き穴９ａ，９ｂが形成されている。このモー
ル８は樹脂材料などでなるモールプロテクタ８ａ
と同時成形加工されるとともに、モール８に組込
んだ複数本のクリツプ８ｂをリヤエンドメンバ３
に設けた取付用穴に第４図に示すごとく嵌合させ
ることにより取付けられている。

上記構成により、トランクリツド１の外周部を
沿つて流れ込んだ雨水はリヤエンドメンバ３の水
抜き穴９ａ，９ｂを第２図矢印のごとく通過して
排出されるので、モール８を取付けたことによつ
て、リヤエンドメンバ３の上面に水が溜まるよう
なことはなくなり、この部分に錆が発生すること
を防止することができる。

（考案の効果） 以上のように本考案によれば、リヤエンドメン
バの上面にモールが取付けられたものでありなが
ら、モール下側のリヤエンドメンバの上部と下部
とに水抜き穴を形成したことにより、モール下側
に溜まり易い水が水抜き穴から排出されるため、
錆発生の防止に大きな効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例による自動車の後部
車体構造の斜視図、第２図は第１図の−線断
面図、第３図は本考案におけるモールの一例を示
す断面図、第４図は同モールの取付部の断面図で
ある。 １…トランクリツド、２…リヤエンドパネル、
３…リヤエンドメンバ、８…モール、９ａ，９ｂ
…水抜き穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 後部車体開口部の下側開口縁部がリヤエンドパ
   ネルと断面略コ字状のリヤエンドメンバとで閉断
   面状に形成された自動車の後部車体構造であつ
   て、上記リヤエンドメンバの上面にモールを取付
   けるとともに、このモールの下側のリヤエンドメ
   ンバの上部と下部とに水抜き穴を形成したことを
   特徴とする自動車の後部車体構造。