JPH034682Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は自動車を２台収納するための２台収納
立体ガレージにおいてパレツトが昇降するとき自
動車が動かないように車輪を止める装置に関する
ものである。

［背景技術］ ２台収納立体ガレージにあつてはパレツトに自
動車を乗せて昇降させるようになつているが、パ
レツトに自動車を乗せて昇降するとき自動車が動
かないように自動車の車輪を止めなければ危検で
ある。ところでパレツトに自動車を乗せるとき車
止めがあると邪魔になるので、パレツトが昇降す
るとき車止めが突出して、パレツトが下降したと
き車止めが没入するようにしなければならない。
しかし従来パレツトの動きに応じて車止めが自動
的に出入りする簡単な構造の装置がなかつた。

［考案の目的］ 本考案は叙述の点に鑑みてなされたものであつ
て、本考案の目的とするところはパレツトが下降
したとき自動的に車止め板が倒れて自動車の出し
入れの邪魔にならないと共にパレツトが基礎面か
ら離れると車止め板が起立して確実に自動車が動
かないように止めることができて安全性が高く、
しかも車止め板とロツドとレバーとばねとの組み
合わせの簡単な構造で自動的に車止め板を起倒で
きる２台収納立体ガレージのパレツトの車止め装
置を提供するにある。

［考案の開示］ 本考案２台収納立体ガレージのパレツトの車止
め装置は、自動車４を乗せるパレツト５を基礎面
６上に上下に昇降自在に配設し、自動車５の車輪
３０に接触する車止め板３１を車止め板３１が自
重で倒れるようにパレツト５の上面に起倒自在に
枢支し、上端が車止め板３１の下面に接触するロ
ツド３２をパレツト５に装着し、パレツト５の下
面側に略中央の軸３３を中心に上下に回動自在な
レバー３４を装着すると共に上記レバー３４の一
端をロツド３２に回転自在に連結し、ロツド３２
が上方に突出して車止め板３１を起立するように
レバー３４を回動付勢するばね３５をレバー３４
に設け、パレツト５が下降したとき基礎面６に接
触してばね３５に抗してロツド３２が下動するよ
うにレバー３４を回動させる回動操作部３６をレ
バー３４の他端に設けたものであつて、上述のよ
うに構成することにより従来例の欠点を解決した
ものである。つまりパレツト５が基礎面６上に下
降したとき回動操作部３６が基礎面６に当たつて
パレツト５の重量にてばね３５に抗してレバー３
４が回動することによりロツド３２が下動して車
止め板３１が自重で倒れて自動車４の出入りに邪
魔にならないようになり、またパレツト５が基礎
面６から離れるように上昇したとき回動操作部３
６が基礎面６から離れてレバー３４がばね３５の
力にて回動することによりロツド３２が上動して
車止め板３１を起立させて自動車４の車輪３０に
接触して自動車４が動かないようになり、さらに
車止め板３１、ロツド３２、レバー３４、ばね３
５の組み合わせの簡単な構造でパレツト５の昇降
に応じて自動的に車止め板３１が起倒するように
なつたものである。

以下本考案を実施例により詳述する。

支柱１は断面リツプ付コ字状に形成され、第１
図、第２図に示すようにコンクリートの基礎面６
の前部と後部の両側に垂直に立設してある。この
支柱１の開口が内側を向くように施工されてい
る。基礎面６の両側の前後方向には断面リツプ付
コ字状の梁９を架設してあり、支柱１の上端に梁
９を連結してある。梁９も開口が内側を向いてお
り、開口がカバー１０にて閉塞してある。梁９内
と支柱１内とは連通口で連通している。基礎面６
の後部にはアーチ状の後部支持部１１を設けてあ
り、後部支持部１１の上部に駆動部収納ボツクス
１２を設けてあり、前部で左右の梁９間には前部
カバー１３を架設してある。駆動部収納ボツクス
１２内には減速機付きのモータ１４を収納してあ
り、駆動部収納ボツクス１２内に両側間に架設し
た駆動軸１５をモータ１４にて回転駆動できるよ
うになつている。この駆動軸１５の両側には夫々
２個のスプロケツト１６を装着してあつて、この
スプロケツト１６に夫々チエーン１７を掛けてあ
る。このチエーン１７は梁９内に挿通してあり、
チエーン１７の一端は駆動部収納ボツクス１２内
で固定してあり、他端を支柱１内に挿通してあ
る。梁９の各支柱１の上端に対応する部分には上
下方向に角筒状のガイド筒１８を設けてあり、ま
た屋根２より上記支柱１に対応するように柱部３
を垂下してあり、柱部３を上記ガイド筒１８に挿
通してあつて、柱部３の下部を支柱１内に挿通し
てある。梁９内には上記ガイド筒１８に対応する
部分でガイドローラ１９を回転自在に装着してあ
り、ガイドローラ１９に上記チエーン１７を掛け
てある。両側の支柱１間で基礎面６上にはパレツ
ト５が配置されており、第４図、第５図に示すよ
うにパレツト５の下面側に横架した骨材７の両端
を夫々支柱１内に昇降自在に挿通してある。この
骨材７の両端の上面は柱部３の下面に当接して上
方に押しあげる押しあげ部８となつており、この
押しあげ部８に上記チエーン１７の他端を連結し
てある。また押しあげ部８には引つ掛け孔２７を
有する引つ掛け部２８を上方に突設してあり、骨
材７が最上部まで上昇したとき梁９内のラツチ２
０に引つ掛け部２８が係合するようになつてい
る。このラツチ２０はパレツト５が昇降するとき
引退し、それ以外のとき突出するようになつてい
る。支柱１内の上部にはパレツト５が最上部まで
上昇したときモータ１４を切るリミツトスイツチ
２１を内装してあり、支柱１内の下部にはパレツ
ト５が最下部に下降したときモータ１４を切るリ
ミツトスイツチ２２を内装してある。骨材７の両
端には上記リミツトスイツチ２１，２２を作動さ
せる作動部２３を設けてある。パレツト５の前部
には自動車４が登り易くするための傾斜面２４を
設けてあり、パレツト５の後部上面には自動車４
の後輪の車輪３０の後部を止める固定車止め２５
を設けてある。固定車止め２５の前方には後輪の
車輪３０の前部を止める本考案の車止め装置Ａを
設けてあり、この車止め装置Ａは次にように構成
されている。第７図ａ，ｂに示すようにパレツト
５の上面には車止め板３１の一端を軸３７にて枢
支してあつて、車止め板３１が上下に起倒自在に
なつている。車止め板３１の下方でパレツト５の
上面には摺動筒３８を装着してあり、この摺動筒
３８にロツド３２を上下動自在に装着してあり、
ロツド３２の上端を車止め板３１の下面に当接し
てある。パレツト５の下面には上記骨材７と直交
するように内部が中空の補強材３９を装着してあ
り、ロツド３２の下部を補強材３９内に位置させ
てある。補強材３９内には略逆Ｌ字状のレバー３
４を略中央の軸３３にて回動自在に装着してあ
り、レバー３４の一端に設けた切り欠き４０をロ
ツド３２の軸４１に係合させてレバー３４の一端
とロツド３２とを回転自在に連結してある。レバ
ー３４の軸３３にはねじりばねのようなばね３５
を巻回してあつてロツド３２を上方に突出させる
ようにレバー３４を回動付勢してある。レバー３
４の他端は回動操作部３６となつており、回動操
作部３６が補強材３９の開口４２から下方に突出
している。回動操作部３６の両側にはゴム脚４３
を装着してある。しかしてパレツト５が最下部ま
で下降すると回動操作部３６が基礎面６に当たつ
てパレツト５の自重にてレバー３４がばね３５に
抗して回動してロツド３２が下動して車止め板３
１が倒れる。パレツト５が基礎面６から離れるよ
うにパレツト５が上昇すると、回動操作部３６が
基礎面６から離れてばね３５にてレバー３４が回
動してロツド３２が上方に突出して車止め板３１
が起立して自動車４の後輪の車輪３０の前部に接
触して車止めされる。なお上記実施例では後輪の
車輪３０を車止め板３１で止める実施例について
述べたが、前輪の車輪３０を止めるものであつて
もよい。またパレツト５が下降して回動操作部３
６が基礎面６に当たるとコンクリートの基礎面６
がはつれることがあるため第９図に示すように基
礎面６の回動操作部３６が当たる部分に止め金具
４４を装着してもよい。つまり基礎面６に取り付
け孔４５を穿孔し、取り付け孔４５の奥部にナツ
ト４６を打入し、止め金具４４のねじ部４７をナ
ツト４６に螺合し、止め金具４４の受けプレート
４８を基礎面６上に露出させて受けプレート４８
にて回動操作部３６を受けるようにしてある。

次に上述のように構成せる本考案２台収納立体
ガレージの動作を説明する。通常１台の自動車４
を収納するときはパレツト５が基礎面６に乗つて
いる。このとき車止め装置Ａのレバー３４の回動
操作部３６が基礎面６に当たつていてレバー３４
がパレツト５の重量にてばね３５に抗して回動し
てロツド３２が下動して車止め板３１が倒れてい
る。従つて車止め板３１が邪魔にならないで自動
車４をパレツト５に乗せることができる。自動車
４をパレツト５に乗せるときは後輪の車輪３０の
後部が固定車止め２５に当たる位置まで入れる。
またこのとき屋根２が自重で下降しており、梁９
の上に屋根２が乗つて柱部３が支柱１内に入つて
いる。自動車４を２台収納する場合はパレツト５
を上昇させる。つまりモータ１４が駆動されてス
プロケツト１６にてチエーン１７が引き取られ、
チエーン１７にて骨材７が引き上げられてパレツ
ト５が上昇する。チエーン１７がスプロケツト１
６にて引き取られると駆動部収納ボツクス１２内
でチエーン１７はＵ字状に垂れ下がる。パレツト
５が上昇して基礎面６から回動操作部３６が離れ
たときレバー３４はばね３５にて回動してロツド
３２が上動して車止め板３１が起立して後輪の車
輪３０の前部が止められ、自動車４が動かなくな
る。チエーン１７で骨材７が引き上げられて所定
量上昇すると骨材７の押しあげ部８が柱部３の下
端に当たつて骨材７と共に柱部３が上昇して屋根
２が上昇する。パレツト５が最上部まで上昇する
と作動部２３がリミツトスイツチ２１に当たつて
モータ１４が停止する。この状態でラツチ２０が
突出して引つ掛け部２８に引つ掛つてモータ１４
のブレーキが切れても下降するのが阻止される。
このように屋根２及びパレツト５を上昇した状態
で基礎面６に他の自動車４を乗せると２台の自動
車４を収納できる。また上に収納した自動車４を
降ろす場合は基礎面６上の自動車４を出し、モー
タ１４を上記と逆に駆動してチエーン１７を戻
す。すると支柱１内をチエーン１７が下降してパ
レツト５が自重で下降して基礎面６上にパレツト
５が乗り、自動車４を出すことができる。パレツ
ト５が最下部に下降すると作動部２３がリミツト
スイツチ２２に当たつてモータ１４が停止され
る。パレツト５が最下部に下降すると回動操作部
３６が基礎面６に当たつてレバー３４が回動して
車止め板３１が倒れる。

［考案の効果］ 本考案は叙述のように自動車の車輪に接触する
車止め板を車止め板が自重で倒れるようにパレツ
トの上面に起倒自在に枢支し、上端が車止め板の
下面に接触するロツドをパレツトに装着し、パレ
ツトの下面側に略中央の軸を中心に上下に回動自
在なレバーを装着すると共に上記レバーの一端を
ロツドに回転自在に連結し、ロツドが上方に突出
して車止め板を起立するようにレバーを回動付勢
するばねをレバーに設け、パレツトが下降したと
き基礎面に接触してばねに抗してロツドが下動す
るようにレバーを回動させる回動操作部をレバー
の他端に設けてあるので、パレツトが下降して基
礎面上にきたとき回動操作部が基礎面に当たつて
レバーがばねに抗して回動してロツドが下動して
車止め板が倒れて自動車の出入りに支障のないも
のであり、またパレツトが基礎面から離れるよう
に上昇したとき回動操作部が基礎面から離れてレ
バーがばねにて回動してロツドを上動させて車止
め板を起立させて車止め板で車輪を止めることが
できて自動車を乗せてパレツトを昇降させるとき
は極めて安全なものであり、さらにレバーで車止
め板を起倒させるようにレバーと車止め板とを連
動させるのは上下動するロツドであるため構造を
簡単にして故障を少なくできるものであり、しか
もレバーと車止め板とを連動させるのにロツドを
設けるだけのため小型にできて車止め装置を設け
るのにスペースをとらないものであり、さらに車
止め板だけをロツドと切り離して起倒できて車止
め板をロツドから離れるように回動して倒すこと
により車止め部分の掃除や点検等が簡単にできる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の斜視図、第２図ａ
は同上の一部切欠平面図、第２図ｂは第２図ａの
正面図、第２図ｃは第２図ａの左側面図、第２図
ｄは第２図ａの右側面図、第３図ａは同上の駆動
系を示す平面図、第３図ｂは第３図ａの正面図、
第４図は同上の支柱部分の斜視図、第５図は同上
の支柱の断面図、第６図は同上の支柱と梁との交
差部分の斜視図、第７図ａは同上の車止め装置の
正面図、第７図ｂは第７図ａの側面図、第８図は
車止め装置の下面側から見た斜視図、第９図は同
上の止め金具の取り付け状態の断面図であつて、
４は自動車、５はパレツト、６は基礎面、３０は
車輪、３１は車止め板、３２はロツド、３３は
軸、３４はレバー、３５はばね、３５は回動操作
部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動車を乗せるパレツトを基礎面上に上下に昇
   降自在に配設し、自動車の車輪に接触する車止め
   板を車止め板が自重で倒れるようにパレツトの上
   面に起倒自在に枢支し、上端が車止め板の下面に
   接触するロツドをパレツトに装着し、パレツトの
   下面側に略中央の軸を中心に上下に回動自在なレ
   バーを装着すると共に上記レバーの一端をロツド
   に回転自在に連結し、ロツドが上方に突出して車
   止め板を起立するようにレバーを回動付勢するば
   ねをレバーに設け、パレツトが下降したとき基礎
   面に接触してばねに抗してロツドが下動するよう
   にレバーを回動させる回動操作部をレバーの他端
   に設けて成る２台収納立体ガレージのパレツトの
   車止め装置。