JPH0732780Y2 - ターンテーブルにおける自動車入出と乗降者のデッキ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、巻上機に連結して昇降させる複数組のケージ
を用い、自動車を昇降させて格納或は搬出させる時、ケ
ージの下部に設けた凹部内のターンテーブルから左右に
出没させる運転者が乗降時に使用する乗降用デッキと、
ケージか部の凹部内のターンテーブルの端縁と、凹部内
の端面（地面側）との間に、ターンテーブル旋回のため
に生ずる間隔を開閉する可動デッキを設けたターンテー
ブルにおける自動車入出と乗降者のデッキ装置に関す
る。

［従来の技術］ 立体駐車場でリフト式格納では、自動車の入出を容易に
するためターンテーブルを用いるが、このターンテーブ
ルは一般に円盤を用いて、自動車の乗入れ面と円盤との
隙間を少なくしたり、自動車乗降者の歩行に便利とした
ものがある。

［考案が解決しようとする問題点］ 前記のようにターンテーブルに円盤を用いることは種々
と便利で効果があるが、本件出願人の出願に係る特願平
１−75697号（特開平２−252868号公報）のように、自
動車を格納及び搬出時に使用する複数組のケージを用い
た場合には、敷地面積等の関係でケージ間隙が狭いと長
方形状のターンテーブルを旋回させるには、隣接するタ
ーンテーブルと接触して旋回ができない。そのため、ケ
ージ間を広く配置しなければならない。しかし、前記し
た敷地面積の関係で広くできないことが多い。その場合
には、ターンテーブルをケージの直下位置まで横方向に
移動し、更にターンテーブルを旋回できる中央部の位置
まで移動させて自動車の格納や搬出を行うようにしたも
のがある。しかし、このように長方形テーブルを用いる
には、旋回するためには地面の固定面とターンテーブル
間は、ターンテーブル回転軸とターンテーブルの隅部を
結ぶ半径Ｌと、ターンテーブル長手方向の回転軸を通る
中心線の回転軸からの半径ｌ即ちＬ−ｌだけの間隔Ｓが
最少限必要となる。従って、この間隙Ｓがあるため自動
車の入出に不都合がある。また前記した敷地面積の関係
でターンテーブルの幅は狭くなり自動車を搭載するだけ
の幅となり、自動車乗降者は通路となる部分がないため
縁部を辿りながら歩いている。従って危険性があった。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は斯様な実情に鑑み、前記した問題に対処できる
ように、巻上げ機に連絡させて昇降する複数組のケージ
を配列し、ケージの下部には、各ケージ間を結ぶ長手方
向にレールを敷設する凹部を設け、この凹部には、往復
台と回転フレーム、及び回転フレームと一体のターンフ
レームで構成した長手形状のターンテーブルを配してな
るターンテーブルにおいて、前記ターンフレームには、
左右に配する乗降用デッキを支持すると共に、案内する
支持アームと、ターンフレームから、前記左右の乗降用
デッキをロッドを介して出没させるシリンダを設け、更
に、ターンテーブルの自動車乗入れ位置には、前記凹部
の端部内壁と、ターンテーブル間に、ターンテーブルを
旋回可能にする間隔を設け、更に、この間隔部の端部内
壁の上部側にはヒンジにより一端を軸支した可動デッキ
を設け、また端部内壁の下部側には、モータに連繋して
回転する軸の軸受部材を配し、前記軸には、前記可動デ
ッキを揺動する揺動手段と、可動デッキの開閉位置を検
出するモータに連繋させたリミットスイッチの作動片を
設け、前記揺動する可動デッキで間隔部を開閉すること
を特徴としたターンテーブルにおける自動車入出と乗降
者のデッキ装置であって、自動車の入出を可動デッキで
便利にすると共に、乗降者の乗降時の危険をなくすこと
を目的として提供するものである。

［作用］ 本考案は地面Ｗに設けた凹部10内のターンテーブル１
は、自動車を乗り入れできる位置まで移動して停止さ
せ、ターンテーブル１の端縁と凹部10の乗入れ側の地面
Ｗの固定側との間は開口部Ｓがある。

従って、この開口部Ｓを閉じなければならない。そのた
めモータ24を駆動する、この駆動で軸受部材19,19に軸
受された軸22に回転が伝わり軸22と一体のアーム29,29a
は連結片31,31aを介して支片18a,18aにピン21を介して
軸支された可動デッキ20を開放状態から閉の方向に揺動
させる。一方軸22に取付けた作動片26はリミットスイッ
チ25を作動し、これでモータ24に停める。この停めた位
置は開口部Ｓを閉じる位置となるように予め作動片26の
位置を設定する。

また一方ターンテーブル１が停止すると、ターンフレー
ム５上で、一対の支持アーム14により支持されて左右に
配して収納された乗降者用デッキ13は、ターンフレーム
５の横梁5bに支持されたシリンダ17の作動で乗降用デッ
キ13をターンフレーム５上から左右に押出して歩行でき
る通路とする。従って前記乗入れ側の可動デッキ20は開
口部Ｓを閉塞することで、自動車は可動デッキ20により
乗り入れができ、また乗入れできた自動車の乗降者は乗
降者用デッキ13により安全に乗降者用デッキ13を通りタ
ーンテーブル１から離れて地面に降りることができる。

ターンテーブル１上に自動車を乗入れ、また乗降者がデ
ッキ13を通りターンテーブル１から離れると、前記動作
を逆にして、シリンダ17を作動して乗降者用デッキ13を
ターンフレーム５上に支持アーム14で支持されて収納す
る。一方、モータ24を逆転して可動デッキ20を連結片3
1,31aを介して押上げ軸22に設けた作動片26aが対応して
配したリミットスイッチ25aを作動することでモータ24
は停まり、ターンテーブル１は凹部10の内壁との間に回
動可能な開口部Ｓを設けてあるため、ターンテーブル１
は旋回可能な状態にすることができる。

即ち、乗降者用デッキ13は不使用の時にはターンフレー
ム５上に収納し、また使用時に乗降者用デッキ３を張出
させて乗降者の歩行時の危険を防ぎ、また可動デッキ20
はモータ24の動作で簡単に開口部Ｓを開閉し、自動車の
入出は容易にできる。

［実施例］ 次に本考案に係るターンテーブルにおける自動車入出と
乗降者のデッキ装置の一実施例を添付図面に基いて具体
的に説明する。

１は長方形状に構成されたターンテーブルで、このター
ンテーブル１は、往復台２と、往復台２上で、中央部を
軸３により回動できるように軸承された回転フレーム４
と、回転フレーム４上で、回転フレームと一体にしたタ
ーンフレーム５で構成され、またターンフレーム５は、
縦、横の梁5a,5bで枠状に組合せてある。前記ターンフ
レーム５の下部には、往復台２上を転動して案内する複
数の案内輪6,6を軸受を介して設けてある。

また、回転フレーム４は、往復台２の上部位置に取付け
たモータ７の駆動でチエン８を介して回転があたえられ
ている。往復台２は移動する車輪９を設けて、該車輪９
は、地面Ｗに設けた凹部10内の長手方向に敷設した一対
のレール11,11上に搭載されてレール11,11に沿って往復
動できるように、往復台２に取付けたモータ12で駆動し
ている。往復台２に取付けた前記モータ12は、往復台２
に設けた軸受体で軸受けされた前記車輪９の車軸に継手
を介して連結し、更に、この車軸は他方の車軸にベルト
等の連動帯を介して回転を伝えている。

前記ターンテーブル１はパレットＰを載せた時地面Ｗと
略同一面となるようにし、またターンテーブル１は自動
車を格納或は搬出するとき、複数組配した昇降ケージの
直下まで移動できるようにしてある。

前記ターンテーブル１のターンフレーム５を構成する前
後の横梁5b,5bには、横梁5b,5bに沿って左右に出没する
支持アーム14を設け、この支持アーム14の先端には乗降
用デッキ13を有し、更に支持アーム14の基端側には、上
下一対のローラ15,15bを設け、この上下のローラ15,15b
で横梁5bを挟持して支持アーム15を介して乗降用デッキ
13を支えている。乗降者用デッキ13は手摺13aを設ける
と共に中央部分には、中央部の梁5bに軸支体16で支持さ
れたシリンダ17からのロッド17aを連結し、シリンダ17
の作用で乗降者用デッキ13をターンフレーム５上から左
右に出没する動作をあたえる。

ターンフレーム５上には、乗降者用デッキ13が出没でき
る間隔を保つようにしてパレットＰが載せられる。また
地面Ｗの自動車入出側の凹部10には、内面壁の上部側に
間隔をおいてヒンジ台18を取付け固定し、下部側には軸
受部材19,19を取付け、上部ヒンジ台18には上部に向け
て一体の支片18aを設け、この支片18aで可動デッキ20の
一端側をピン21で連結して可動デッキ20をピン21を中心
にして揺動し開閉できるようにする。

軸受部材19,19は軸22を軸受し、その軸22の一端にはス
プロケット23と、他端には、後記モータ24に連絡させた
上下に配したリミットスイッチ25,25aの作動片26,26aを
取付け、可動デッキ20の開閉位置でモータ24を停止させ
る。前記軸22のスプロケット23は、モータ24からの軸に
設けたスプロケット24aとチエン28を介して連絡させ、
モータ24の駆動で軸22に回転を伝えている。軸22の左右
にはアーム29,29aの一端を取付け固定し、このアーム2
9,29aの先端は、前記可動デッキ20の補強片を兼用ねた
軸承片30,30aと連結片31,31aを介して連結させ、可動デ
ッキ20を揺動して開口部Ｓの開閉を行うようになってい
る。

［効果］ 本考案は上述のように、昇降する複数組のケージを配列
し、ケージの下部には、各ケジ間を結ぶ長手方向にレー
ルを敷設する凹部を設け、この凹部には、往復台と回転
フレームを有するターンフレームで構成した長手形状の
ターンテーブルを、凹部内壁とターンテーブル端縁間に
移動と旋回可能とする開口部を設けたターンテーブルに
おいて、前記ターンテーブル上には左右に、ターンフレ
ームで案内され支持する支持手段と、ロッドを介してシ
リンダに連結し、ターンフレームから出没する乗降用デ
ッキを配し、更にターンテーブルの自動車乗入れ位置に
は、前記凹部内壁の上部側でヒンジにより一端を軸支し
た可動デッキを設け、また内壁の下部側には、モータに
連繋して回転する軸の軸受部材を配し、前記軸には、前
記可動デッキを揺動する揺動手段と、可動デッキの開閉
位置を検出するモータに連繋させたリミットスイッチの
作動片を設けた事を特徴としたターンテーブルにおける
自動車入出と乗降者のデッキ装置であって、ターンテー
ブルが移動して旋回できる間隔の開口部を地面の凹部内
に設けてターンテーブルを配装し、このターンテーブル
の自動車乗入れ位置には、一端を凹部内壁の上部側でヒ
ンジにより軸支した可動デッキを設け、更に下部側には
モータに連結させて回動する軸の軸受部材を配して、軸
と前記可動デッキ間に揺動手段を設けて、可動デッキに
揺動運動を与えることで、前記開口部の開閉が行なわ
れ、自動車の乗入れ、退出は容易にできる。即ち機械的
な動作で開口部の開閉が円滑に行なわれる。またターン
テーブルのターンフレーム上には、ターンフレームで案
内して支持され、しかもシリンダの動作でターンフレー
ム上から左右に出没する乗降者用デッキを設けること
で、ターンテーブルの移動時にはターンフレーム上に収
納し、また自動車を乗入れた時には左右に押出してデッ
キとすることで乗降者は危険なくターンテーブルから離
れることができる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るターンテーブルにおける自動車入出
と乗降者のデッキ装置の一実施例を示したもので、第１
図は側面図、第２図は平面図、第３図は、第１図の一部
拡大図で自動車入出時の可動デッキ装置の側面図、第４
図は、第３図の正面図である。 １……ターンテーブル、２……往復台、３……軸、４…
…回転フレーム、５……ターンフレーム、5a,5b……
梁、６……案内輪、7,12,24……モータ、8,28……チエ
ン、９……車輪、10……凹部、11……レール、13……乗
降用デッキ、13a……手摺、14……支持アーム、15,15b
……ローラ、16……軸支体、17……シリンダ、17a……
ロッド、18……ヒンジ台、18a……支片、19……軸受部
材、20……可動デッキ、21……ピン、22……軸、23,24a
……スプロケット、25,25a……リミットスイッチ、26,2
6a……作動片、29,29a……アーム、30,30a……軸承片、
31,31a……連結片、Ｐ……パイロットＳ……開口部、Ｗ
……地面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】巻上げ機に連絡させて昇降する複数組のケ
   ージを配列し、ケージの下部には、各ケージ間を結ぶ長
   手方向にレールを敷設する凹部を設け、この凹部には、
   往復台と回転フレーム、及び回転フレームと一体のター
   ンフレームで構成した長手形状のターンテーブルを配し
   てなるターンテーブルにおいて、前記ターンフレームに
   は、左右に配する乗降用デッキを支持すると共に、案内
   する支持アームと、ターンフレームから、前記左右の乗
   降用デッキをロッドを介して出没させるシリンダを設
   け、更に、ターンテーブルの自動車乗入れ位置には、前
   記凹部の端部内壁と、ターンテーブル間に、ターンテー
   ブルを旋回可能にする間隔を設け、更に、この間隔部の
   端部内壁の上部側にはヒンジにより一端を軸支した可動
   デッキを設け、また端部内壁の下部側には、モータに連
   繋して回転する軸の軸受部材を配し、前記軸には、前記
   可動デッキを揺動する揺動手段と、可動デッキの開閉位
   置を検出するモータに連繋させたリミットスイッチの作
   動片を設け、前記揺動する可動デッキで間隔部を開閉す
   ることを特徴としたターンテーブルにおける自動車入出
   と乗降者のデッキ装置。