JPH0345024B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0345024B2 JPH0345024B2 JP60282039A JP28203985A JPH0345024B2 JP H0345024 B2 JPH0345024 B2 JP H0345024B2 JP 60282039 A JP60282039 A JP 60282039A JP 28203985 A JP28203985 A JP 28203985A JP H0345024 B2 JPH0345024 B2 JP H0345024B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tio
- cao
- mol
- thermal expansion
- magnetic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 229910010413 TiO 2 Inorganic materials 0.000 claims description 42
- 239000000203 mixture Substances 0.000 claims description 16
- 239000000696 magnetic material Substances 0.000 claims description 7
- 229910018072 Al 2 O 3 Inorganic materials 0.000 claims description 4
- 229910004298 SiO 2 Inorganic materials 0.000 claims description 4
- 229910052573 porcelain Inorganic materials 0.000 description 19
- 239000000463 material Substances 0.000 description 15
- CPLXHLVBOLITMK-UHFFFAOYSA-N Magnesium oxide Chemical compound [Mg]=O CPLXHLVBOLITMK-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- GWEVSGVZZGPLCZ-UHFFFAOYSA-N Titan oxide Chemical compound O=[Ti]=O GWEVSGVZZGPLCZ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 239000011162 core material Substances 0.000 description 4
- 229910000859 α-Fe Inorganic materials 0.000 description 4
- 239000000654 additive Substances 0.000 description 3
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 3
- 230000000704 physical effect Effects 0.000 description 3
- QHGNHLZPVBIIPX-UHFFFAOYSA-N tin(II) oxide Inorganic materials [Sn]=O QHGNHLZPVBIIPX-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- OGIDPMRJRNCKJF-UHFFFAOYSA-N titanium oxide Inorganic materials [Ti]=O OGIDPMRJRNCKJF-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- VTYYLEPIZMXCLO-UHFFFAOYSA-L Calcium carbonate Chemical compound [Ca+2].[O-]C([O-])=O VTYYLEPIZMXCLO-UHFFFAOYSA-L 0.000 description 2
- VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N Silicium dioxide Chemical compound O=[Si]=O VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- MCMNRKCIXSYSNV-UHFFFAOYSA-N Zirconium dioxide Chemical compound O=[Zr]=O MCMNRKCIXSYSNV-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- PNEYBMLMFCGWSK-UHFFFAOYSA-N aluminium oxide Inorganic materials [O-2].[O-2].[O-2].[Al+3].[Al+3] PNEYBMLMFCGWSK-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 description 2
- 239000000919 ceramic Substances 0.000 description 2
- 239000013078 crystal Substances 0.000 description 2
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 2
- 238000001035 drying Methods 0.000 description 2
- 230000005484 gravity Effects 0.000 description 2
- 238000002156 mixing Methods 0.000 description 2
- 229910000480 nickel oxide Inorganic materials 0.000 description 2
- ZKATWMILCYLAPD-UHFFFAOYSA-N niobium pentoxide Chemical compound O=[Nb](=O)O[Nb](=O)=O ZKATWMILCYLAPD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- GNRSAWUEBMWBQH-UHFFFAOYSA-N oxonickel Chemical compound [Ni]=O GNRSAWUEBMWBQH-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 239000011347 resin Substances 0.000 description 2
- 229920005989 resin Polymers 0.000 description 2
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 2
- 230000008646 thermal stress Effects 0.000 description 2
- 229910018605 Ni—Zn Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000000996 additive effect Effects 0.000 description 1
- 229910000019 calcium carbonate Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910010293 ceramic material Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000007795 chemical reaction product Substances 0.000 description 1
- 239000003153 chemical reaction reagent Substances 0.000 description 1
- 229910052681 coesite Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910052593 corundum Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910052906 cristobalite Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 1
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 1
- 230000020169 heat generation Effects 0.000 description 1
- 238000000462 isostatic pressing Methods 0.000 description 1
- 238000005304 joining Methods 0.000 description 1
- 239000011148 porous material Substances 0.000 description 1
- 239000000047 product Substances 0.000 description 1
- 239000002994 raw material Substances 0.000 description 1
- 239000000377 silicon dioxide Substances 0.000 description 1
- 235000012239 silicon dioxide Nutrition 0.000 description 1
- 229910052682 stishovite Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000035882 stress Effects 0.000 description 1
- 239000004408 titanium dioxide Substances 0.000 description 1
- 229910052905 tridymite Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910001845 yogo sapphire Inorganic materials 0.000 description 1
- XLOMVQKBTHCTTD-UHFFFAOYSA-N zinc oxide Inorganic materials [Zn]=O XLOMVQKBTHCTTD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
- Magnetic Heads (AREA)
Description
<産業上の利用分野>
本発明はフロツピーデイスクヘツド、ハードデ
イスクヘツド又はオーデイオヘツド等に用いられ
る非磁性磁器材料所謂スライダー材料に関するも
のである。 <従来の技術> 従来この種の用途のものとしてはBaO−TiO2
系又はCaO−TiO2系のチタニア磁器が用いられ
てきた。これらの磁器に共通する性質はヴイカー
ス硬度が750〜900Kg/mm2で適度の硬度を有し、焼
結体が緻密で平滑な研磨面が得られること熱膨張
係数が組成の選定により90×10-7/℃乃至97×
10-7/℃(BaO−TiO2系)、90×10-7/℃乃至
117×10-7/℃(CaO−TiO2系)と自由に調整で
きることである。 ヴイカース硬度はその材料の耐摩耗性に係り、
磁気ヘツドのコア材として用いられるNi−Znフ
エライトやMn−Znフエライトのそれと比較的近
くスライダー材として要求される条件を満たすも
のである。 また平滑な研磨面は磁気記録媒体と常に接触し
て摺動する磁気ヘツドの構造体としては媒体との
摩さつを少くし媒体に傷をつけない為に不可欠と
される条件である。さらに熱膨張係数の調整は磁
気ヘツドのコア材とガラスボンデイングで接合す
る際に膨張係数の不一致によるコアのひびわれを
なくすること、残留熱応力による磁気特性の劣
化、さらに動作時の温度変化による熱応力の発生
を防止するためにも不可欠な条件である。 上述のようにBaO−TiO2系又はCaO−TiO2系
磁器は磁気ヘツドのスライダー材として要求され
る基本的条件を全て満足できたため今日磁気ヘツ
ド用非磁性磁器としてはほとんどBaO−TiO2系
もしくはCaO−TiO2系の磁器が用いられている。
さらに付け加えるとこれらの磁器は比較的加工性
に富みチツピングの発生が少いことも巾広く使用
されている理由の一つである。 <発明が解決しようとする問題点> しかし乍ら最近になり記録密度向上の要求から
ヘツドコアに用いられるMn−Znフエライトにつ
いてはできるだけ高いB値が必要となつてきた。
これらの要求に合わせるためには組成的に熱膨張
係数の大きな領域を使用せざるを得なく熱膨張係
数が130〜145×10-7/℃のような磁気ヘツド用フ
エライトが開発されるに至つた。しかしながら従
来用いられてきた前述のBaO−TiO2系もしくは
CaO−TiO2系磁器で実現できる熱膨張係数はせ
いぜい118×10-7/℃程度で、このスライダー材
を用いた磁気ヘツドでは製造工程で生ずるヒビ割
れによる歩留りの低下や残留熱応力による磁気特
性の劣化を招く欠点があつた。 本発明はこれらの欠点を除去するため、CaO−
TiO2系に第3成分としてNiOを加え更に若干の
添加物を含ませるもので従来のCaO−TiO2系磁
器では実現できなかつた低い熱膨張係数120乃至
150×10-7/℃を有しかつスライダー材として要
求される他の基本条件ヴイカース硬度、平滑な研
磨面、良好な加工性の全てを満足できる磁気ヘツ
ド用非磁磁器性材料を提供することを目的とす
る。 <問題点を解決するための手段> 本発明によれば、 CaO 3.0〜35.0mol% TiO2 3.0〜30.0mol% NiO 60.0〜90.0mol% よりなることを特徴とする磁気ヘツド用非磁性材
料が得られる。 <実施例> 本発明による磁気ヘツド用非磁性磁器の構成は CaO 3.0〜35.0mol% TiO2 3.0〜30.0mol% NiO 60.0〜90.0mol% よりなり更には前記基本組成に対し以下の物質を
添加物として1種以上少くとも0.1wt%から5wt
%を含有させることである。 SiO2、Al2O3、ZrO2、MgO、Nb2O5、SnO、
Y2O3、MnO <作用> 以下添付図面等を用いて本発明の作用を詳細に
説明する。 第1図は複数の結晶相を有する磁器の微細構造
を示す。図中斜面を施した結晶相をA相、斜面の
無いものをB相とする。今A相の熱膨張係数を
αA、B相の熱膨張係数をαBとし、夫々が一定の
体積当りで占める体積比率をλa、λbとすると、2
相の混合体の熱膨張係数αは概ね以下の式で推定
することができる。 α=λaαa+λbαb ……(1) 従つて目的とする熱膨張係数がαaとαbとの間に
あれば2相の混合比率を調整してλa、λbを適当な
値にすれば所要のαを実現することができる。た
だしこの場合混合する2つの結晶相の間で新しい
反応生成物が生じこの物質の熱膨張係数がαa、αb
とかけ離れた値であるときはこの限りではない。 第2図はCaO−TiO2系磁器のTiO2のモル%と
熱膨張係数の関係を示す。出発組成において
TiO2の比率がCaOより多い場合焼結される磁器
の微細構造はCaTiO3相とTiO2相の2相が混在し
ている。CaTiO3の熱膨張係数は118×10-7/℃
(100゜〜400℃)、TiO2相の熱膨張係数は80×
10-7/℃(100゜〜400℃)程度であることが知ら
れており、かつそれぞれの比重がCaTiO3は4.10、
TiO2は4.25と知られており(1)式を用いることに
より組成と熱膨張係数の関係は計算によつて見積
ることが可能である。第2図の破線は計算によつ
て求められた熱膨張係数の推定値で白丸は実測値
である。 実測値と理論値がきわめて良く一致することか
ら(1)式が材料設計上きわめて重要な公式であるこ
とが理解できる。CaO−TiO2系磁器においては
TiO2が50モル%以下では焼結性が悪く緻密な磁
器が得られなくまたTiO2が85モル%以上なると
もろくなり加工性に劣りできればTiO2は50〜85
モル%の範囲が用いられる。この範囲では熱膨張
係数が100×10-7/℃から118×10-7/℃までの間
で調整でき磁気ヘツド用非磁性磁器の基本組成と
して広く用いることができる。 熱膨張係数が118×10-7/℃以上の材料を得る
ためには(1)式の原理に基づけばαが118×10-7/
℃以の物質を微細構造の中に分散させることで実
現できる。この為にはできるだけ熱膨張係数が大
きく且つ基本成分であるCaO−TiO2系と混合し
た際になじみが良く基本組成であるCaO−TiO2
系の特長である平滑な研磨面、適度の硬度、良好
な加工性、非磁性等の性質を失なわない第3の物
質の選定が必要である。 本発明はこの目的のため種々の物質を検討した
結果酸化ニツケルを第3成分として混合したCaO
−TiO2−NiO系の磁器が磁気ヘツド用非磁性材
料として基本的に必要な全ての条件を具備してい
ること及び熱膨張係数が120〜150×10-7/℃の間
で調整できることを発見した。 更に副成分としてAl2O3、SiO2、MgO、SnO、
ZnO2、Y2O3、Nb2O5、MnOの中から選ばれた少
なくとも1種以上を添加することにより、基本成
分であるCaTiO3相、TiO2相、NiO相の結晶粒径
の成長を抑制し気孔率を減少させるため、機械的
強度が向上し、加工等の耐チツピング性等を向上
できることを知見した。 更に付記すべきことはCaO−TiO2−NiO系の
磁器は基本的に濃緑から黒の色を呈し、今日の磁
器ヘツド用非磁性材料にはきわめて一般的である
HIP処置に際し還元による着色がなく製造ライン
における色の不安定さを生じない特長を有してい
る。 以下に更に実施例について説明する。 原料として市販の試薬である二酸化チタン(99
%以上)炭酸カルシウム、酸化ニツケル(99%以
上)を所定の組成に従つて秤量し、樹脂ボールミ
ル及び樹脂被覆ボールと純水とで20時間以上混合
した。 次に過乾燥后アルミナ匣鉢に入れて800℃〜
1200℃の間で2時間以上電気炉で予焼した。次に
磁性ボールミルと磁性ボールを用いて純水で20時
間以上湿式粉砕した。過乾燥后、PVA8%溶液
を10wt%ライカイキで混入し28メツシユのふる
いを通し水分調整后油圧プレスにて1t/cm2の圧力
で40mm×50mm×10mmの直方体をプレスした。大気
中にて1200゜〜1300℃の間で2時間以上焼成した。
次にこれらの試料について磁気ヘツド用非磁性材
料として必要な諸項目について物性を測定した。 更に一部については熱水静水圧プレス(HIP)
装置を用いて1100゜〜1200゜×1000Kg/cm2×1時間
のHIP処理を施し基本物性について調査した。 この結果を第1表、第2表にまとめる。
イスクヘツド又はオーデイオヘツド等に用いられ
る非磁性磁器材料所謂スライダー材料に関するも
のである。 <従来の技術> 従来この種の用途のものとしてはBaO−TiO2
系又はCaO−TiO2系のチタニア磁器が用いられ
てきた。これらの磁器に共通する性質はヴイカー
ス硬度が750〜900Kg/mm2で適度の硬度を有し、焼
結体が緻密で平滑な研磨面が得られること熱膨張
係数が組成の選定により90×10-7/℃乃至97×
10-7/℃(BaO−TiO2系)、90×10-7/℃乃至
117×10-7/℃(CaO−TiO2系)と自由に調整で
きることである。 ヴイカース硬度はその材料の耐摩耗性に係り、
磁気ヘツドのコア材として用いられるNi−Znフ
エライトやMn−Znフエライトのそれと比較的近
くスライダー材として要求される条件を満たすも
のである。 また平滑な研磨面は磁気記録媒体と常に接触し
て摺動する磁気ヘツドの構造体としては媒体との
摩さつを少くし媒体に傷をつけない為に不可欠と
される条件である。さらに熱膨張係数の調整は磁
気ヘツドのコア材とガラスボンデイングで接合す
る際に膨張係数の不一致によるコアのひびわれを
なくすること、残留熱応力による磁気特性の劣
化、さらに動作時の温度変化による熱応力の発生
を防止するためにも不可欠な条件である。 上述のようにBaO−TiO2系又はCaO−TiO2系
磁器は磁気ヘツドのスライダー材として要求され
る基本的条件を全て満足できたため今日磁気ヘツ
ド用非磁性磁器としてはほとんどBaO−TiO2系
もしくはCaO−TiO2系の磁器が用いられている。
さらに付け加えるとこれらの磁器は比較的加工性
に富みチツピングの発生が少いことも巾広く使用
されている理由の一つである。 <発明が解決しようとする問題点> しかし乍ら最近になり記録密度向上の要求から
ヘツドコアに用いられるMn−Znフエライトにつ
いてはできるだけ高いB値が必要となつてきた。
これらの要求に合わせるためには組成的に熱膨張
係数の大きな領域を使用せざるを得なく熱膨張係
数が130〜145×10-7/℃のような磁気ヘツド用フ
エライトが開発されるに至つた。しかしながら従
来用いられてきた前述のBaO−TiO2系もしくは
CaO−TiO2系磁器で実現できる熱膨張係数はせ
いぜい118×10-7/℃程度で、このスライダー材
を用いた磁気ヘツドでは製造工程で生ずるヒビ割
れによる歩留りの低下や残留熱応力による磁気特
性の劣化を招く欠点があつた。 本発明はこれらの欠点を除去するため、CaO−
TiO2系に第3成分としてNiOを加え更に若干の
添加物を含ませるもので従来のCaO−TiO2系磁
器では実現できなかつた低い熱膨張係数120乃至
150×10-7/℃を有しかつスライダー材として要
求される他の基本条件ヴイカース硬度、平滑な研
磨面、良好な加工性の全てを満足できる磁気ヘツ
ド用非磁磁器性材料を提供することを目的とす
る。 <問題点を解決するための手段> 本発明によれば、 CaO 3.0〜35.0mol% TiO2 3.0〜30.0mol% NiO 60.0〜90.0mol% よりなることを特徴とする磁気ヘツド用非磁性材
料が得られる。 <実施例> 本発明による磁気ヘツド用非磁性磁器の構成は CaO 3.0〜35.0mol% TiO2 3.0〜30.0mol% NiO 60.0〜90.0mol% よりなり更には前記基本組成に対し以下の物質を
添加物として1種以上少くとも0.1wt%から5wt
%を含有させることである。 SiO2、Al2O3、ZrO2、MgO、Nb2O5、SnO、
Y2O3、MnO <作用> 以下添付図面等を用いて本発明の作用を詳細に
説明する。 第1図は複数の結晶相を有する磁器の微細構造
を示す。図中斜面を施した結晶相をA相、斜面の
無いものをB相とする。今A相の熱膨張係数を
αA、B相の熱膨張係数をαBとし、夫々が一定の
体積当りで占める体積比率をλa、λbとすると、2
相の混合体の熱膨張係数αは概ね以下の式で推定
することができる。 α=λaαa+λbαb ……(1) 従つて目的とする熱膨張係数がαaとαbとの間に
あれば2相の混合比率を調整してλa、λbを適当な
値にすれば所要のαを実現することができる。た
だしこの場合混合する2つの結晶相の間で新しい
反応生成物が生じこの物質の熱膨張係数がαa、αb
とかけ離れた値であるときはこの限りではない。 第2図はCaO−TiO2系磁器のTiO2のモル%と
熱膨張係数の関係を示す。出発組成において
TiO2の比率がCaOより多い場合焼結される磁器
の微細構造はCaTiO3相とTiO2相の2相が混在し
ている。CaTiO3の熱膨張係数は118×10-7/℃
(100゜〜400℃)、TiO2相の熱膨張係数は80×
10-7/℃(100゜〜400℃)程度であることが知ら
れており、かつそれぞれの比重がCaTiO3は4.10、
TiO2は4.25と知られており(1)式を用いることに
より組成と熱膨張係数の関係は計算によつて見積
ることが可能である。第2図の破線は計算によつ
て求められた熱膨張係数の推定値で白丸は実測値
である。 実測値と理論値がきわめて良く一致することか
ら(1)式が材料設計上きわめて重要な公式であるこ
とが理解できる。CaO−TiO2系磁器においては
TiO2が50モル%以下では焼結性が悪く緻密な磁
器が得られなくまたTiO2が85モル%以上なると
もろくなり加工性に劣りできればTiO2は50〜85
モル%の範囲が用いられる。この範囲では熱膨張
係数が100×10-7/℃から118×10-7/℃までの間
で調整でき磁気ヘツド用非磁性磁器の基本組成と
して広く用いることができる。 熱膨張係数が118×10-7/℃以上の材料を得る
ためには(1)式の原理に基づけばαが118×10-7/
℃以の物質を微細構造の中に分散させることで実
現できる。この為にはできるだけ熱膨張係数が大
きく且つ基本成分であるCaO−TiO2系と混合し
た際になじみが良く基本組成であるCaO−TiO2
系の特長である平滑な研磨面、適度の硬度、良好
な加工性、非磁性等の性質を失なわない第3の物
質の選定が必要である。 本発明はこの目的のため種々の物質を検討した
結果酸化ニツケルを第3成分として混合したCaO
−TiO2−NiO系の磁器が磁気ヘツド用非磁性材
料として基本的に必要な全ての条件を具備してい
ること及び熱膨張係数が120〜150×10-7/℃の間
で調整できることを発見した。 更に副成分としてAl2O3、SiO2、MgO、SnO、
ZnO2、Y2O3、Nb2O5、MnOの中から選ばれた少
なくとも1種以上を添加することにより、基本成
分であるCaTiO3相、TiO2相、NiO相の結晶粒径
の成長を抑制し気孔率を減少させるため、機械的
強度が向上し、加工等の耐チツピング性等を向上
できることを知見した。 更に付記すべきことはCaO−TiO2−NiO系の
磁器は基本的に濃緑から黒の色を呈し、今日の磁
器ヘツド用非磁性材料にはきわめて一般的である
HIP処置に際し還元による着色がなく製造ライン
における色の不安定さを生じない特長を有してい
る。 以下に更に実施例について説明する。 原料として市販の試薬である二酸化チタン(99
%以上)炭酸カルシウム、酸化ニツケル(99%以
上)を所定の組成に従つて秤量し、樹脂ボールミ
ル及び樹脂被覆ボールと純水とで20時間以上混合
した。 次に過乾燥后アルミナ匣鉢に入れて800℃〜
1200℃の間で2時間以上電気炉で予焼した。次に
磁性ボールミルと磁性ボールを用いて純水で20時
間以上湿式粉砕した。過乾燥后、PVA8%溶液
を10wt%ライカイキで混入し28メツシユのふる
いを通し水分調整后油圧プレスにて1t/cm2の圧力
で40mm×50mm×10mmの直方体をプレスした。大気
中にて1200゜〜1300℃の間で2時間以上焼成した。
次にこれらの試料について磁気ヘツド用非磁性材
料として必要な諸項目について物性を測定した。 更に一部については熱水静水圧プレス(HIP)
装置を用いて1100゜〜1200゜×1000Kg/cm2×1時間
のHIP処理を施し基本物性について調査した。 この結果を第1表、第2表にまとめる。
【表】
【表】
【表】
以上のようにCaO−TiO2−NiO系においては
従来CaO−TiO2系において実現できなかつた熱
膨張係数120×10-7/℃以上が予測通り実現でき
たと同時に基本的な機械的性質であるヴイカース
硬度、抗折強度は従来のCaO−TiO2系に近く磁
気ヘツド用非磁性材料としてこの系が基本的に充
分性能を備えていることが分る。 NiOが30モル%以下になるとCaO−TiO2−
NiO系において熱膨張係数は従来のCaO−TiO2
系で実現された範囲に入り新規性に乏しく本発明
の範囲から除外される。同様に90モル%以上にな
るとヴイカース硬度が下り耐磨耗性に劣ること、
機械的強度が劣る。(No.1、2、3)NiOが30モ
ル%のとき、CaO、TiO2の合計量は70モル%で
あるがCaOの量がTiO2の量を越えると余剰の
CaO相が生じて焼結性を悪くし、研磨面のポアを
多くするのでCaOの上限は35モル%である。(No.
21) 同様にTiO2の量がCaOの1.5倍以上になり、余
剰のTiO2相が一定の値を越えると材質がもろく
なり加工性に劣るのでTiO2の上限は45モル%で
ある(No.3) またNiOが90モル%の場合CaO及びTiO2の合
計量は10モル%でありCaO、TiO2相の下限はそ
れぞれ3モル%でいずれかがこれを下まわると機
械的強度の劣化を招く(No.22、23) 以上の結果 本発明基本的組成 CaO 3モル%〜35モル% TiO2 3モル%〜30モル% NiO 60モル%〜90モル% である。 次に副成分添加による改善効果の実施例を示
す。 No.4について以下の添加物を混合段階で混入し
前述の製造プロセスに従つて磁器を製造し基本的
物性について調べた結果を第3表に示す。
従来CaO−TiO2系において実現できなかつた熱
膨張係数120×10-7/℃以上が予測通り実現でき
たと同時に基本的な機械的性質であるヴイカース
硬度、抗折強度は従来のCaO−TiO2系に近く磁
気ヘツド用非磁性材料としてこの系が基本的に充
分性能を備えていることが分る。 NiOが30モル%以下になるとCaO−TiO2−
NiO系において熱膨張係数は従来のCaO−TiO2
系で実現された範囲に入り新規性に乏しく本発明
の範囲から除外される。同様に90モル%以上にな
るとヴイカース硬度が下り耐磨耗性に劣ること、
機械的強度が劣る。(No.1、2、3)NiOが30モ
ル%のとき、CaO、TiO2の合計量は70モル%で
あるがCaOの量がTiO2の量を越えると余剰の
CaO相が生じて焼結性を悪くし、研磨面のポアを
多くするのでCaOの上限は35モル%である。(No.
21) 同様にTiO2の量がCaOの1.5倍以上になり、余
剰のTiO2相が一定の値を越えると材質がもろく
なり加工性に劣るのでTiO2の上限は45モル%で
ある(No.3) またNiOが90モル%の場合CaO及びTiO2の合
計量は10モル%でありCaO、TiO2相の下限はそ
れぞれ3モル%でいずれかがこれを下まわると機
械的強度の劣化を招く(No.22、23) 以上の結果 本発明基本的組成 CaO 3モル%〜35モル% TiO2 3モル%〜30モル% NiO 60モル%〜90モル% である。 次に副成分添加による改善効果の実施例を示
す。 No.4について以下の添加物を混合段階で混入し
前述の製造プロセスに従つて磁器を製造し基本的
物性について調べた結果を第3表に示す。
【表】
以上の実験から明らかなようにAl2O3、SiO2、
MgO、SnO、ZnO2、Y2O3、Nb2O5、MnOのい
ずれかを適量添加することにより、平均粒経を細
かくし抗折力、ヴイカース硬度の向上につながる
ことが確められた。更に適量の添加では加工時の
チツピングが著しく抑制できることが確認でき
た。しかしながらいずれの添加物においても3〜
5wt%を越えると、加工に際しチツピングが生じ
易くもろくなることが認められた。 従つて本発明として前記の基本的組成に加え
て、Al2O3、SiO2、MgO、SnO、ZnO2、Nb2O5、
MnOの中から選ばれた少くとも1種を0.1〜5wt
%添加することを特記する。 <発明の効果> 以上詳述したように本発明によれば、高密度記
録に必要な高Bのフエライトに対応できる従来の
CaO−TiO2磁器では実現できなかつた熱膨張係
数120×10-7/℃以上の材料が供給できることに
なりその工業的効果は極めて大きいものと信ず
る。
MgO、SnO、ZnO2、Y2O3、Nb2O5、MnOのい
ずれかを適量添加することにより、平均粒経を細
かくし抗折力、ヴイカース硬度の向上につながる
ことが確められた。更に適量の添加では加工時の
チツピングが著しく抑制できることが確認でき
た。しかしながらいずれの添加物においても3〜
5wt%を越えると、加工に際しチツピングが生じ
易くもろくなることが認められた。 従つて本発明として前記の基本的組成に加え
て、Al2O3、SiO2、MgO、SnO、ZnO2、Nb2O5、
MnOの中から選ばれた少くとも1種を0.1〜5wt
%添加することを特記する。 <発明の効果> 以上詳述したように本発明によれば、高密度記
録に必要な高Bのフエライトに対応できる従来の
CaO−TiO2磁器では実現できなかつた熱膨張係
数120×10-7/℃以上の材料が供給できることに
なりその工業的効果は極めて大きいものと信ず
る。
第1図複数結晶相を有する磁器の微細構造のモ
デル図、第2図はCaO−TiO2系磁器の熱膨張係
数TiO2モル比との関係を示しO印は実測値、破
線は理論値を示す。
デル図、第2図はCaO−TiO2系磁器の熱膨張係
数TiO2モル比との関係を示しO印は実測値、破
線は理論値を示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 CaO 3.0〜35.0mol% TiO2 3.0〜30.0mol% NiO 60.0〜90.0mol% よりなることを特徴とする磁気ヘツド用非磁性材
料。 2 上記の組成を基本組成としAl2O3、SiO2、
MgO、SnO、ZrO2、Y9O3、Nb2O5、MnOの中
から選ばれた少くとも1種を0.1乃至5wt%添加し
たことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
磁気ヘツド用非磁性材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60282039A JPS62143857A (ja) | 1985-12-17 | 1985-12-17 | 磁気ヘツド用非磁性材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60282039A JPS62143857A (ja) | 1985-12-17 | 1985-12-17 | 磁気ヘツド用非磁性材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62143857A JPS62143857A (ja) | 1987-06-27 |
JPH0345024B2 true JPH0345024B2 (ja) | 1991-07-09 |
Family
ID=17647374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60282039A Granted JPS62143857A (ja) | 1985-12-17 | 1985-12-17 | 磁気ヘツド用非磁性材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62143857A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0690437A2 (en) | 1994-06-28 | 1996-01-03 | Sony Corporation | Magnetic material for magnetic head and magnetic head formed of same |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0776125B2 (ja) * | 1988-03-31 | 1995-08-16 | 株式会社トーキン | 磁気ヘッド用非磁性磁器材料及びその製造方法 |
JPH0647494B2 (ja) * | 1988-09-26 | 1994-06-22 | 東陶機器株式会社 | 磁気ヘッド用磁器組成物 |
JP2523957B2 (ja) * | 1990-07-27 | 1996-08-14 | 株式会社日立製作所 | 磁気ディスク装置及び磁気ヘッドスライダ |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60204668A (ja) * | 1984-03-28 | 1985-10-16 | ティーディーケイ株式会社 | 磁気ヘツド用非磁性セラミツク材料 |
JPS60204669A (ja) * | 1984-03-28 | 1985-10-16 | ティーディーケイ株式会社 | 磁気ヘツド用非磁性セラミツク材料 |
-
1985
- 1985-12-17 JP JP60282039A patent/JPS62143857A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60204668A (ja) * | 1984-03-28 | 1985-10-16 | ティーディーケイ株式会社 | 磁気ヘツド用非磁性セラミツク材料 |
JPS60204669A (ja) * | 1984-03-28 | 1985-10-16 | ティーディーケイ株式会社 | 磁気ヘツド用非磁性セラミツク材料 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0690437A2 (en) | 1994-06-28 | 1996-01-03 | Sony Corporation | Magnetic material for magnetic head and magnetic head formed of same |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62143857A (ja) | 1987-06-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0345024B2 (ja) | ||
JPS58139322A (ja) | 磁気ヘツド止め具用磁器組成物 | |
JPS6021940B2 (ja) | 磁気ヘツド用非磁性セラミツクス | |
JPH0469103B2 (ja) | ||
JPH01252565A (ja) | 磁気ヘッド用非磁性磁器材料及びその製造方法 | |
JPH0335258B2 (ja) | ||
JPS6044262B2 (ja) | マグネシアクリンカ− | |
JPH0628607A (ja) | 磁気ヘッド用非磁性材料 | |
JPS62259207A (ja) | 磁気ヘッド用非磁性磁器材料 | |
JPH06316459A (ja) | 構造用非磁性セラミック材料 | |
JPS6251224B2 (ja) | ||
JPS63134559A (ja) | 磁気ヘツド用非磁性セラミツクス | |
JPS6029669B2 (ja) | 磁気ヘッド用非磁性セラミックス | |
JPS60194507A (ja) | 磁気ヘツド用セラミツク基板材料 | |
JPS59107968A (ja) | ジルコニア磁器の製造方法 | |
JPH0555463B2 (ja) | ||
JPH01320263A (ja) | アルミナ系セラミックスの製造方法 | |
JPH0335261B2 (ja) | ||
JP2917527B2 (ja) | 非磁性セラミックス材およびその製造方法 | |
JPS6158428B2 (ja) | ||
JPH06316462A (ja) | 構造用非磁性セラミック材料 | |
JPS6152101B2 (ja) | ||
JPH0577625B2 (ja) | ||
JPS6222947B2 (ja) | ||
JPS6339115A (ja) | 薄膜磁気ヘツド用基板材料 |