JPH0343134B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は熱収縮性合成樹脂フイルム包装におけ
る開封口の附設法に関するものであり、特に外観
の美麗な包装体の得られる熱収縮性フイルム包装
における開封口の附設法に関するものである。

従来熱収縮性フイルム包装における開封口の附
設法としては、合成樹脂フイルムで外装した包装
体においてそのフイルムの適宜の位置に開封用の
ミシン目を附設するものとか、フイルムの接合す
る対向縁部の要所内面に、非熱接着性インクより
なる印刷部を施した後、このフイルムで被包装体
を包装する際に、フイルムにおける互に接合すべ
き縁部の内面同士を重合し、かつ包装体より外方
へ突出させてヒートシールする所謂合掌型シール
を施すことにより、両縁部の互に重合する印刷部
のみを未接合のまま残し、加熱収縮後、この未接
合部分を開封口とするものなどがあつた。

しかしながら前者のミシン目を附設する方法に
ついては、ミシン目附設が面倒であること、加熱
収縮時にミシン目の孔が拡大すること、取扱中に
ミシン目が切断され自然開封するなどの欠点があ
つた。一方後者の所謂合掌シール方式を採用した
ものについては、ヒートシール方式のため接合部
が変形したり収縮する上に、接合部が包装体の外
方に突出するため外観の悪いものであり、更に包
装体を積み重ねる場合でも突出する合掌シール部
が邪魔となり、不安定な状態をなすなどの欠点が
あつた。

本発明はこれらの欠点を除去して、特に外観の
美麗な包装体の得られる熱収縮性フイルム包装に
おける開封口の附設法を提供することを目的とす
るものである。

即ち、本発明は、熱収縮性合成樹脂フイルムに
よる封筒貼り包装において、シール部の互に接合
する面を重ね合せる際に、接合する面の間にラベ
ルを挿入し、ついで重ね合せたシール部に静電シ
ールを行い、つぎに加熱収縮させることにより、
包装体を形成するとともに、シール部に上記ラベ
ルによる非接着部を設けることを特徴とする熱収
縮性合成樹脂フイルム包装における開封口の附設
法である。

本発明で用いられるラベルは、紙、合成樹脂フ
イルム、金属箔又はこれらの複合物よりなるもの
であり、ラベルには掴み部、即ち開封の際人の指
で掴めるようにするものであつて、フイルムのシ
ール部より外方へラベルの一部を突出させるもの
を設けておいてもよい。

又、静電シールとは、被シール材、たとえば合
成樹脂フイルムを重ね合せたシール部に従来の熱
シール板に代つて静電気発生器により静電気を印
加することによつて、一種のブロツキングを生ぜ
しめシール幅全面にわたつて幅広くフイルムを密
着せしめるものであり、静電シールを施したシー
ル部は外観上シール痕もなく平坦で透明かつ美麗
な外観を呈するものである。

次に本発明の一実施例を図面に基いて説明す
る。

まず熱収縮性合成樹脂フイルム１によつて被包
装物をカバーし、ついで該フイルム１のシール部
２を封筒状に互に接合する面を重ね合せる際に接
合する面の間にラベル３を挿入する。この際掴み
部を有するラベルを用いる場合は、掴み部がシー
ル部２より突出するようにラベル３を挿入する。
尚ラベル３にはその片面に接着剤を塗布してもし
なくてもよいが、その材質によつては塗布してお
いた方が望ましい。次にラベル３の挿入された封
筒状に重ね合せられたシール部２に静電シールを
行い、一方上記シールとは直角方向に溶断シール
部４を形成する。次に上記フイルムで包装したも
のを熱収縮トンネル内で加熱収縮せしめることに
よりシール部２が透明でヒートシール痕のない外
観の美麗な包装体を形成するとともに、シール部
２のラベル３挿入部はラベル３のためにフイルム
同士は接合せず非接着部を形成し、この非接着部
が開封口となるものである。ラベル３に掴み部が
ある場合は掴み部を引くことにより、又掴み部が
ない場合は開封口に指、その他適宜の引具をか
け、フイルムを引つ張ることにより、容易にフイ
ルムを開封することができるものである。

更にラベル３として合成樹脂フイルム５と紙６
との複合物を使用し、シール部２の間に挿入する
際、ラベル３の外方向に向いた面（被包装物７と
は反対の面）を合成樹脂フイルム５とし、封筒状
に重ね合せたシール部２に静電シールを行うと、
熱収縮性合成樹脂フイルム１とラベル３の合成樹
脂フイルム５とが接合固着される。従つて接着剤
等を使用しなくてもラベル３を熱収縮性合成樹脂
フイルム１に付着せしめることが出来るので、上
記のような方法は工業上有利なものである。

本発明は以上のような構成であるので、従来の
方法の欠点を除去して、強固なシール部を形成す
るとともに、シール部が透明でヒートシール痕の
ない外観の美麗な包装体を形成することができる
ものである。

更にラベルにJIS規格のバーコードシンボル
（ポスマーク、即ちソースマーキング）を印刷し
ておくと、被包装体の販売、在庫管理等に役立つ
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の方法により開封口を設けた熱
収縮性合成樹脂フイルムによる包装体の斜視図で
あり、第２図はラベルの挿入されている個所の熱
収縮性合成樹脂フイルムのシール部の拡大断面図
である。 １……熱収縮性合成樹脂フイルム、２……静電
シールによるシール部、３……開封用のラベル、
４……溶断シール部、５……ラベルの合成樹脂フ
イルム部、６……ラベルの紙部、７……被包装
物。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 熱収縮性合成樹脂フイルムによる封筒貼り包
   装において、シール部の互に接合する面を重ね合
   せる際に、接合する面の間にラベルを挿入し、つ
   いで重ね合せたシール部に静電シールを行い、つ
   ぎに加熱収縮させることにより包装体を形成する
   とともに、シール部に上記ラベルによる非接着部
   を設けることを特徴とする熱収縮性合成樹脂フイ
   ルム包装における開封口の附設法。 ２ ラベルとして合成樹脂フイルムと紙との複合
   物を用い、且つシール部のフイルムの間に挿入す
   る際ラベルの外方向に向いた面を合成樹脂フイル
   ムとすることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載の熱収縮性合成樹脂フイルム包装における開
   封口の附設法。