JPH0341600B2 - - Google Patents
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- JPH0341600B2 JPH0341600B2 JP63156278A JP15627888A JPH0341600B2 JP H0341600 B2 JPH0341600 B2 JP H0341600B2 JP 63156278 A JP63156278 A JP 63156278A JP 15627888 A JP15627888 A JP 15627888A JP H0341600 B2 JPH0341600 B2 JP H0341600B2
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- Japan
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- pattern
- foaming
- paste
- vinyl chloride
- foamed
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- Expired - Lifetime
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- Laminated Bodies (AREA)
- Paper (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は新規なビニル壁紙の製造方法に関す
る。更に詳しくは立体感に富む高発泡ビニル壁紙
で、その表面に縮緬模様、プリーツ模様、あるい
は幾何柄模様、花柄模様などの絞模様がアンダー
カツト状に形成されており、しかも外観及び触感
がソフトであるにも拘らず表面引掻強度のすぐれ
たビニル壁紙の製造方法に関するものである。 [従来の技術] 近年塩化ビニル壁紙の普及は著しく全壁紙の95
%以上を占め、年間3億平方米以上も用いられて
いる。これは住宅の洋式化に伴う普及と共にビニ
ル壁紙自体の装飾効果の向上に依るところが多
い。このビニル壁紙の装飾効果の向上のひとつ
に、高発泡化技術による三次元的装飾技術の確立
がある。 これらの技術の例として特公昭60−36389号、
同36390号、同36391号、特公昭62−19773号、同
19774号、同19775号、同19776号、同20218号、特
開昭62−191127号、特公昭63−12900号及び同
12901号などの各公報に記載された発明がある。 特公昭60−36389号、同38390号、同38391号公
報に記載の発明は第18図〜第21図に示すよう
に「紙などの基材11上に発泡性合成樹脂で模様
12を形成しておき、その上面に該模様を構成し
た発泡性合成樹脂の発泡剤よりも分解温度の高い
発泡剤を含有する発泡性合成樹脂層13を設け、
全体を加熱して発泡させるという技術であり、全
体的に発泡構造となるが、模様形成部12′は他
の部分13″よりも膨出が著しく、その結果、高
発泡凸部13′を形成する結果となる。模様部1
2′が膨出度の増大に伴つて次第に粗大気泡とな
り、最高の高発泡時には、膨出空洞15にもなる
こと」が示されている。これらのビニル壁紙の場
合、最上表面層14として着色層又は任意の印刷
模様を付すことが明記されている。 特公昭62−19773号、同19774号、同19775号及
び同20218号公報に記載の発明は「基材面上に第
1の発泡性合成樹脂層を設け、その上面に第1の
発泡性合成樹脂層中の発泡剤よりも分解温度の高
い発泡剤を含有する第2の発泡性合成樹脂層を設
け」、特公昭62−19773号の場合はその上面からバ
レープリント法により凹凸絞模様を付し、その際
の印刷インキとして発泡抑制剤入りの印刷インキ
を用いており、同19774号及び同20218号の場合
は、発泡抑制剤入り印刷インキによつて各種模様
を印刷し、同19775号の場合は第2の発泡性合成
樹脂層を積層する前に第1の発泡性合成樹脂層の
表面に発泡抑制剤入り印刷インキで各種模様を印
刷し、次いで第2の発泡性合成樹脂層を設けると
いうもので、これらの2層構造の積層物を加熱・
発泡させると、発泡抑制剤入り印刷インキで印刷
された部分が深い凹部を形成し、他の部分は膨出
空洞部を形成した高発泡凸部となるという発明で
ある。 特公昭62−19776号は「基材面に第1の発泡剤
含有合成樹脂で模様を設けた後、第1の発泡剤よ
りも分解温度の高い第2の発泡剤を含む発泡性合
成樹脂層と、第1の発泡剤の分解温度よりも高い
軟化温度をもつた非発泡性合成樹脂層とで交互に
隣接するように被覆して加熱発泡する」というも
ので、第2の発泡性合成樹脂層で被覆した部分が
膨出空洞部を形成した高発泡凸部を形成し、非発
泡性合成樹脂層で被覆した部分が凹部を形成し絞
模様が形成される。 特開昭62−191127号公報に記載されているの
は、上記特公昭60−36389号〜36391号の方法にお
いて「第2の発泡性合成樹脂層を平均重合度1200
〜2000のPVCペーストレンジを使用する」とい
う発明であり、これにより第1の模様層部分の膨
脹が垂直方向に増大されることになる。 特公昭63−12900号に記載の発明は「基材上に
熱可塑性樹脂を主とした中貼層を積層し、その上
面に上貼層として中貼層よりも平均重合度の高い
熱可塑性樹脂を主とする発泡性樹脂層を積層し、
これを発泡させる」というものであり、特公昭63
−12901号公報記載の発明は「上貼層として中貼
層よりも可塑剤量が20%以上少ない発泡性樹脂層
を用いる」もので、発泡後、シート表面に「ちり
めん状の絞模様」が形成されるという特徴を有す
る。 [発明が解決しようとする課題] しかし乍らこれらの発明の場合、下記の如き欠
点を有する。即ち特公昭60−36389号〜同36391号
の発明の場合、第18図〜第21図に示す如く、
膨出空洞部15による高発泡凸部13′は発泡凹
部13″と連続した高発泡凸部となり、凹部と凸
部との境界が画然と区分されず、なだらかな膨出
凸部となつている。したがつて、得られた絞模様
は高発泡製品ではあるが、絞模様の輪郭が画然と
せず、絞模様輪郭のぼけた製品しか得られない。
また、この発明による製品は高発泡壁紙の最大の
欠点である表面の引掻強度が弱いという欠点がな
おも改良されていないものである。 特公昭62−19773号〜同19775号及び同20218号
による製品は所謂ケミカルエンボス法の応用で発
泡抑制剤入り印刷インキの塗布部は確かに凹部を
形成し、非塗布部が高発泡凸部を形成している
が、その凹部と凸部との境界は前記の3件の発明
以上に絞模様輪郭のぼけた製品しか得られない。
また表面の引掻強度も全く改善されない。 特開昭62−191127号はこれらの欠点を改善する
ためになされた発明で、第2の発泡性合成樹脂層
の合成樹脂の平均重合度を高くすることにより、
垂直方向の膨出を増大せしめることにより、この
絞模様輪郭の「ぼやけ」を改善せんとしている
が、本質的には第1の発泡性合成樹脂層と同種の
熱可塑性合成樹脂であるため第1層の発泡・膨出
に伴う横方向への膨出は逃れ得ず、結局、前記発
明の欠点の大幅な改善は成し得ていないし、この
高重合度樹脂の使用によつても表面の引掻強度の
性能向上も得られていない。 特公昭63−12900号及び同12901号の発明の場
合、発泡後の表面は「ちりめん」状の凹凸模様が
生じるが、この凹凸模様は「ちりめん状」の模様
のみに限定され、花柄模様、幾何柄模様、織物柄
模様など任意の絞模様の創出は不可能である。 [課題を解決するための手段] 本発明はかかる背景に鑑みてなされたもので、
紙や不織布などの裏打材1の上面に、非架橋性発
泡性塩化ビニル樹脂ペースト2を用いて所定の厚
さに全面ベタ塗りし、あるいは該ペーストを用い
て幾何柄模様、織物柄模様、花柄模様などの所定
模様5を印刷し、ゲル化後、その上面に熱架橋性
発泡性塩化ビニル樹脂ペースト3を全面に亘り所
定厚さに塗布し、加熱・発泡炉においてゲル化・
発泡せしめることを特徴とする立体感に富んだア
ンダーカツト状の高発泡絞模様を有する新規なビ
ニル壁紙の製造方法であつて、第1図、第4図及
び第7図に示すように発泡凸部4又は8が、第2
0図及び第21図に示されている様な従来の単な
る膨出ではなく、凹部4′又は6′との境界部が画
然としており、凹部4′又は6′も通常のエンボス
法では、エンボスが不可能なアンダーカツト状の
凹部4″又は6″を形成することが出来、このアン
ダーカツト絞模様により立体感と模様現出効果の
すぐれた高発泡ビニル壁紙が得られる。ここでい
うアンダーカツト(Undercut)とは「下側をく
り抜くこと」(研究社刊「新英和大辞典1960年第
4版1973頁」)を意味し、エンボス模様では「エ
ンボスの凹部の底の部分が凹部の上方部分よりも
広く拡つている」模様(第7図の6″)又は、「エ
ンボスロールの彫刻模様のエンボス角の限界以上
に凹部角度が拡つている」模様(第1図の4″)
を意味する。この様なアンダーカツト状の絞模様
は通常のエンボスロールを用いたエンボス法では
得ることが不可能で、プレス法などの高圧力を付
加する方法でのみ可能な方法であつて、ビニル壁
紙、特に高発泡ビニル壁紙では皆無であつた。 本発明に用いられる裏打材1は80−100g/m2
の坪量を有する厚さ0.10〜0.12mm程度のビニル壁
紙用の難燃紙や、樹脂バインダーを用い合成繊維
を漉き込み、且つ目止め処理を施した厚さ0.15〜
0.18mm程度の不織布あるいは薄いビニル層を積層
した織布などが適している。 これらの裏打材1上に塗布又は印刷する発泡性
塩化ビニル樹脂ペースト2又は5は非架橋性タイ
プのもので、第1図の「縮緬絞模様」を製造する
場合は約0.16mmの厚さに均一に塗布する。この非
架橋性発泡性塩化ビニル樹脂ペーストは通常の発
泡ビニル壁紙用グレードのペースト樹脂である重
合度が850〜1200の範囲の樹脂を用いる。これら
の例として日本ゼオン(株)のゼオン25(=850)、
同32(=1000)、同135J(=1200 コポリマー)
などがある。 可塑剤としては、DOPなどの一般用可塑剤の
他、燃焼特性の改良のため、TCPなど燐酸エス
テル系可塑剤及び塩化パラフインなどの含塩素系
二次可塑剤が併用される。安定剤は発泡剤の加
熱・分解をコントロールする上で重要な成分であ
り、一般にBa−Zn系液状安定剤、例えば共同薬
品(株)のKF−80A−8や、Na−Zn系液状安定剤、
例えばアデカアーガス化学(株)のMark FL−25な
どが適している。発泡剤はアゾジカルボンアミド
(ADCA)が最も代表的であるが、ADCAもその
粒径や分解助剤の添加の有無などにより熱分解性
が異なるので、その選択は安定剤との組合せで決
定する必要がある。 充填剤の使用はコスト設計上重要であるが、あ
まり吸油性の高いものや比重の大きいものは調製
したペーストの品質を損ねるのでその選択は、主
としてペースト特性上から決定されるべきで、ビ
ニル壁紙では一般に表面処理重質炭酸カルシウム
が使用されている。 これらの配合剤を通常の方法で混合し、粘度が
7000cps〜10000cpsに調製後、第2図のベタ塗り
では0.15〜0.20mm厚さに、第5図の模様印刷では
0.03〜0.10mm厚さに塗布又は印刷する。 ベタ塗り法の場合はバーコーテイングやリバー
スロールコーテイング法で、模様印刷の場合は捺
染法が最も適している。但し幾何柄模様や抽象柄
模様など印刷柄が単純で凹版深さを充分とり得る
柄模様の場合はレリーフプリント法などに代表さ
れる凹部の深いグラビヤ法によつても印刷が可能
である。 この様にして裏打材1上に非架橋性発泡性塩化
ビニル樹脂ペースト2又は5を塗布・印刷した
後、これらの塗布物は140〜145℃の加熱で加熱さ
れ、ゲル化される。 次いで第3図及び第6図に示すように、このゲ
ル化塗膜上には熱架橋性発泡性塩化ビニル樹脂ペ
ースト3が塗布される。本発明における熱架橋性
発泡性塩化ビニル樹脂ペースト3は分子鎖中に水
酸基(−OH)やカルボキシル基(−COOH)な
どの反応基を有する所謂「反応性ペースト用塩化
ビニル樹脂」を主成分とするもので、この様な例
としてはUCC社(米)Vinylit VMCH、日本ゼ
オン(株)ゼオン400×110A及び三菱化成ビニル(株)の
ビニカP−100が著名であり、P−100の場合、水
酸基を含有するタイプで本発明の方法の樹脂とし
て最も適している。本発明の場合、これら反応性
塩化ビニル樹脂単独での使用を標準とするが、通
常のペースト用塩化ビニル樹脂の併用も、増量又
は反応性の緩和の点でしばしば有効で、反応性樹
脂と一般用樹脂との併用比率は最高50:50の範囲
で可変である。 本発明の熱架橋性発泡性塩化ビニル樹脂ペース
トにおいて前記「反応性塩化ビニル樹脂」の他に
重要な成分として「反応性液状ポリマー」の使用
がある。この反応性液状ポリマーは塩化ビニル樹
脂ペーストと相溶性を有し且つそれ自体が熱架橋
性を有するものでなければならない。この様な反
応性液状ポリマーの例としては、エポキシ樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂など
があり、適宜選択して使用することが出来る。こ
の選択基準としては 塩化ビニル樹脂ペースト中に任意の割合で添
加することが出来ること。 混合物が常温で相分離や架橋反応、著しい粘
度上昇などを起こさぬこと。 180〜230℃の温度範囲(この温度は発泡性塩
化ビニル樹脂ペースト層2又は5の発泡温度と
一致している)でしかも30〜180秒間で熱架橋
すること。 上記の熱架橋がこの反応性液状ポリマーを含
む熱架橋性発泡性塩化ビニル樹脂ペースト層3
の発泡化が可能な程度のゆるい架橋であること などがあげられる。 これらの特徴を有する反応性液状ポリマーの例
として「ブロツクイソシアネート」が挙げられ
る。ブロツクイソシアネートは、イソシアネート
化合物にアルコール類、フエノール類、ε−カプ
ロラクタム類、オキシム類、活性メチレン化合物
類などの活性水素化合物(ブロツク剤)を反応さ
せたもので、イソシアネート化合物としては高温
度でも揮発性の低いポリイソシアネートプレポリ
マーを用いた常温では安定なブロツクイソシアネ
ートが適している。 これらのブロツクイソシアネートは一般に塗料
として既に用いられているが、塩化ビニル樹脂ペ
ーストに混合した場合、上記の選択基準を全て満
足する熱架橋性発泡性塩化ビニル樹脂ペーストが
得られる。 これらのブロツクイソシアネートは通常ゴム状
固体の形態をとるが、本発明に用いられるブロツ
クイソシアネートは、フタル酸エステルやアジピ
ン酸エステルなどの塩化ビニル樹脂用可塑剤とし
て一般に使用されている液状可塑剤を溶媒とした
溶液の形で用いるのが好ましい。これら溶液の例
として武田薬品工業(株)のタケネートB−815N、
三菱化成ビニル工業(株)のアデスター200などがあ
る。その1例として第1表にアデスター200の特
性を示す。
る。更に詳しくは立体感に富む高発泡ビニル壁紙
で、その表面に縮緬模様、プリーツ模様、あるい
は幾何柄模様、花柄模様などの絞模様がアンダー
カツト状に形成されており、しかも外観及び触感
がソフトであるにも拘らず表面引掻強度のすぐれ
たビニル壁紙の製造方法に関するものである。 [従来の技術] 近年塩化ビニル壁紙の普及は著しく全壁紙の95
%以上を占め、年間3億平方米以上も用いられて
いる。これは住宅の洋式化に伴う普及と共にビニ
ル壁紙自体の装飾効果の向上に依るところが多
い。このビニル壁紙の装飾効果の向上のひとつ
に、高発泡化技術による三次元的装飾技術の確立
がある。 これらの技術の例として特公昭60−36389号、
同36390号、同36391号、特公昭62−19773号、同
19774号、同19775号、同19776号、同20218号、特
開昭62−191127号、特公昭63−12900号及び同
12901号などの各公報に記載された発明がある。 特公昭60−36389号、同38390号、同38391号公
報に記載の発明は第18図〜第21図に示すよう
に「紙などの基材11上に発泡性合成樹脂で模様
12を形成しておき、その上面に該模様を構成し
た発泡性合成樹脂の発泡剤よりも分解温度の高い
発泡剤を含有する発泡性合成樹脂層13を設け、
全体を加熱して発泡させるという技術であり、全
体的に発泡構造となるが、模様形成部12′は他
の部分13″よりも膨出が著しく、その結果、高
発泡凸部13′を形成する結果となる。模様部1
2′が膨出度の増大に伴つて次第に粗大気泡とな
り、最高の高発泡時には、膨出空洞15にもなる
こと」が示されている。これらのビニル壁紙の場
合、最上表面層14として着色層又は任意の印刷
模様を付すことが明記されている。 特公昭62−19773号、同19774号、同19775号及
び同20218号公報に記載の発明は「基材面上に第
1の発泡性合成樹脂層を設け、その上面に第1の
発泡性合成樹脂層中の発泡剤よりも分解温度の高
い発泡剤を含有する第2の発泡性合成樹脂層を設
け」、特公昭62−19773号の場合はその上面からバ
レープリント法により凹凸絞模様を付し、その際
の印刷インキとして発泡抑制剤入りの印刷インキ
を用いており、同19774号及び同20218号の場合
は、発泡抑制剤入り印刷インキによつて各種模様
を印刷し、同19775号の場合は第2の発泡性合成
樹脂層を積層する前に第1の発泡性合成樹脂層の
表面に発泡抑制剤入り印刷インキで各種模様を印
刷し、次いで第2の発泡性合成樹脂層を設けると
いうもので、これらの2層構造の積層物を加熱・
発泡させると、発泡抑制剤入り印刷インキで印刷
された部分が深い凹部を形成し、他の部分は膨出
空洞部を形成した高発泡凸部となるという発明で
ある。 特公昭62−19776号は「基材面に第1の発泡剤
含有合成樹脂で模様を設けた後、第1の発泡剤よ
りも分解温度の高い第2の発泡剤を含む発泡性合
成樹脂層と、第1の発泡剤の分解温度よりも高い
軟化温度をもつた非発泡性合成樹脂層とで交互に
隣接するように被覆して加熱発泡する」というも
ので、第2の発泡性合成樹脂層で被覆した部分が
膨出空洞部を形成した高発泡凸部を形成し、非発
泡性合成樹脂層で被覆した部分が凹部を形成し絞
模様が形成される。 特開昭62−191127号公報に記載されているの
は、上記特公昭60−36389号〜36391号の方法にお
いて「第2の発泡性合成樹脂層を平均重合度1200
〜2000のPVCペーストレンジを使用する」とい
う発明であり、これにより第1の模様層部分の膨
脹が垂直方向に増大されることになる。 特公昭63−12900号に記載の発明は「基材上に
熱可塑性樹脂を主とした中貼層を積層し、その上
面に上貼層として中貼層よりも平均重合度の高い
熱可塑性樹脂を主とする発泡性樹脂層を積層し、
これを発泡させる」というものであり、特公昭63
−12901号公報記載の発明は「上貼層として中貼
層よりも可塑剤量が20%以上少ない発泡性樹脂層
を用いる」もので、発泡後、シート表面に「ちり
めん状の絞模様」が形成されるという特徴を有す
る。 [発明が解決しようとする課題] しかし乍らこれらの発明の場合、下記の如き欠
点を有する。即ち特公昭60−36389号〜同36391号
の発明の場合、第18図〜第21図に示す如く、
膨出空洞部15による高発泡凸部13′は発泡凹
部13″と連続した高発泡凸部となり、凹部と凸
部との境界が画然と区分されず、なだらかな膨出
凸部となつている。したがつて、得られた絞模様
は高発泡製品ではあるが、絞模様の輪郭が画然と
せず、絞模様輪郭のぼけた製品しか得られない。
また、この発明による製品は高発泡壁紙の最大の
欠点である表面の引掻強度が弱いという欠点がな
おも改良されていないものである。 特公昭62−19773号〜同19775号及び同20218号
による製品は所謂ケミカルエンボス法の応用で発
泡抑制剤入り印刷インキの塗布部は確かに凹部を
形成し、非塗布部が高発泡凸部を形成している
が、その凹部と凸部との境界は前記の3件の発明
以上に絞模様輪郭のぼけた製品しか得られない。
また表面の引掻強度も全く改善されない。 特開昭62−191127号はこれらの欠点を改善する
ためになされた発明で、第2の発泡性合成樹脂層
の合成樹脂の平均重合度を高くすることにより、
垂直方向の膨出を増大せしめることにより、この
絞模様輪郭の「ぼやけ」を改善せんとしている
が、本質的には第1の発泡性合成樹脂層と同種の
熱可塑性合成樹脂であるため第1層の発泡・膨出
に伴う横方向への膨出は逃れ得ず、結局、前記発
明の欠点の大幅な改善は成し得ていないし、この
高重合度樹脂の使用によつても表面の引掻強度の
性能向上も得られていない。 特公昭63−12900号及び同12901号の発明の場
合、発泡後の表面は「ちりめん」状の凹凸模様が
生じるが、この凹凸模様は「ちりめん状」の模様
のみに限定され、花柄模様、幾何柄模様、織物柄
模様など任意の絞模様の創出は不可能である。 [課題を解決するための手段] 本発明はかかる背景に鑑みてなされたもので、
紙や不織布などの裏打材1の上面に、非架橋性発
泡性塩化ビニル樹脂ペースト2を用いて所定の厚
さに全面ベタ塗りし、あるいは該ペーストを用い
て幾何柄模様、織物柄模様、花柄模様などの所定
模様5を印刷し、ゲル化後、その上面に熱架橋性
発泡性塩化ビニル樹脂ペースト3を全面に亘り所
定厚さに塗布し、加熱・発泡炉においてゲル化・
発泡せしめることを特徴とする立体感に富んだア
ンダーカツト状の高発泡絞模様を有する新規なビ
ニル壁紙の製造方法であつて、第1図、第4図及
び第7図に示すように発泡凸部4又は8が、第2
0図及び第21図に示されている様な従来の単な
る膨出ではなく、凹部4′又は6′との境界部が画
然としており、凹部4′又は6′も通常のエンボス
法では、エンボスが不可能なアンダーカツト状の
凹部4″又は6″を形成することが出来、このアン
ダーカツト絞模様により立体感と模様現出効果の
すぐれた高発泡ビニル壁紙が得られる。ここでい
うアンダーカツト(Undercut)とは「下側をく
り抜くこと」(研究社刊「新英和大辞典1960年第
4版1973頁」)を意味し、エンボス模様では「エ
ンボスの凹部の底の部分が凹部の上方部分よりも
広く拡つている」模様(第7図の6″)又は、「エ
ンボスロールの彫刻模様のエンボス角の限界以上
に凹部角度が拡つている」模様(第1図の4″)
を意味する。この様なアンダーカツト状の絞模様
は通常のエンボスロールを用いたエンボス法では
得ることが不可能で、プレス法などの高圧力を付
加する方法でのみ可能な方法であつて、ビニル壁
紙、特に高発泡ビニル壁紙では皆無であつた。 本発明に用いられる裏打材1は80−100g/m2
の坪量を有する厚さ0.10〜0.12mm程度のビニル壁
紙用の難燃紙や、樹脂バインダーを用い合成繊維
を漉き込み、且つ目止め処理を施した厚さ0.15〜
0.18mm程度の不織布あるいは薄いビニル層を積層
した織布などが適している。 これらの裏打材1上に塗布又は印刷する発泡性
塩化ビニル樹脂ペースト2又は5は非架橋性タイ
プのもので、第1図の「縮緬絞模様」を製造する
場合は約0.16mmの厚さに均一に塗布する。この非
架橋性発泡性塩化ビニル樹脂ペーストは通常の発
泡ビニル壁紙用グレードのペースト樹脂である重
合度が850〜1200の範囲の樹脂を用いる。これら
の例として日本ゼオン(株)のゼオン25(=850)、
同32(=1000)、同135J(=1200 コポリマー)
などがある。 可塑剤としては、DOPなどの一般用可塑剤の
他、燃焼特性の改良のため、TCPなど燐酸エス
テル系可塑剤及び塩化パラフインなどの含塩素系
二次可塑剤が併用される。安定剤は発泡剤の加
熱・分解をコントロールする上で重要な成分であ
り、一般にBa−Zn系液状安定剤、例えば共同薬
品(株)のKF−80A−8や、Na−Zn系液状安定剤、
例えばアデカアーガス化学(株)のMark FL−25な
どが適している。発泡剤はアゾジカルボンアミド
(ADCA)が最も代表的であるが、ADCAもその
粒径や分解助剤の添加の有無などにより熱分解性
が異なるので、その選択は安定剤との組合せで決
定する必要がある。 充填剤の使用はコスト設計上重要であるが、あ
まり吸油性の高いものや比重の大きいものは調製
したペーストの品質を損ねるのでその選択は、主
としてペースト特性上から決定されるべきで、ビ
ニル壁紙では一般に表面処理重質炭酸カルシウム
が使用されている。 これらの配合剤を通常の方法で混合し、粘度が
7000cps〜10000cpsに調製後、第2図のベタ塗り
では0.15〜0.20mm厚さに、第5図の模様印刷では
0.03〜0.10mm厚さに塗布又は印刷する。 ベタ塗り法の場合はバーコーテイングやリバー
スロールコーテイング法で、模様印刷の場合は捺
染法が最も適している。但し幾何柄模様や抽象柄
模様など印刷柄が単純で凹版深さを充分とり得る
柄模様の場合はレリーフプリント法などに代表さ
れる凹部の深いグラビヤ法によつても印刷が可能
である。 この様にして裏打材1上に非架橋性発泡性塩化
ビニル樹脂ペースト2又は5を塗布・印刷した
後、これらの塗布物は140〜145℃の加熱で加熱さ
れ、ゲル化される。 次いで第3図及び第6図に示すように、このゲ
ル化塗膜上には熱架橋性発泡性塩化ビニル樹脂ペ
ースト3が塗布される。本発明における熱架橋性
発泡性塩化ビニル樹脂ペースト3は分子鎖中に水
酸基(−OH)やカルボキシル基(−COOH)な
どの反応基を有する所謂「反応性ペースト用塩化
ビニル樹脂」を主成分とするもので、この様な例
としてはUCC社(米)Vinylit VMCH、日本ゼ
オン(株)ゼオン400×110A及び三菱化成ビニル(株)の
ビニカP−100が著名であり、P−100の場合、水
酸基を含有するタイプで本発明の方法の樹脂とし
て最も適している。本発明の場合、これら反応性
塩化ビニル樹脂単独での使用を標準とするが、通
常のペースト用塩化ビニル樹脂の併用も、増量又
は反応性の緩和の点でしばしば有効で、反応性樹
脂と一般用樹脂との併用比率は最高50:50の範囲
で可変である。 本発明の熱架橋性発泡性塩化ビニル樹脂ペース
トにおいて前記「反応性塩化ビニル樹脂」の他に
重要な成分として「反応性液状ポリマー」の使用
がある。この反応性液状ポリマーは塩化ビニル樹
脂ペーストと相溶性を有し且つそれ自体が熱架橋
性を有するものでなければならない。この様な反
応性液状ポリマーの例としては、エポキシ樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂など
があり、適宜選択して使用することが出来る。こ
の選択基準としては 塩化ビニル樹脂ペースト中に任意の割合で添
加することが出来ること。 混合物が常温で相分離や架橋反応、著しい粘
度上昇などを起こさぬこと。 180〜230℃の温度範囲(この温度は発泡性塩
化ビニル樹脂ペースト層2又は5の発泡温度と
一致している)でしかも30〜180秒間で熱架橋
すること。 上記の熱架橋がこの反応性液状ポリマーを含
む熱架橋性発泡性塩化ビニル樹脂ペースト層3
の発泡化が可能な程度のゆるい架橋であること などがあげられる。 これらの特徴を有する反応性液状ポリマーの例
として「ブロツクイソシアネート」が挙げられ
る。ブロツクイソシアネートは、イソシアネート
化合物にアルコール類、フエノール類、ε−カプ
ロラクタム類、オキシム類、活性メチレン化合物
類などの活性水素化合物(ブロツク剤)を反応さ
せたもので、イソシアネート化合物としては高温
度でも揮発性の低いポリイソシアネートプレポリ
マーを用いた常温では安定なブロツクイソシアネ
ートが適している。 これらのブロツクイソシアネートは一般に塗料
として既に用いられているが、塩化ビニル樹脂ペ
ーストに混合した場合、上記の選択基準を全て満
足する熱架橋性発泡性塩化ビニル樹脂ペーストが
得られる。 これらのブロツクイソシアネートは通常ゴム状
固体の形態をとるが、本発明に用いられるブロツ
クイソシアネートは、フタル酸エステルやアジピ
ン酸エステルなどの塩化ビニル樹脂用可塑剤とし
て一般に使用されている液状可塑剤を溶媒とした
溶液の形で用いるのが好ましい。これら溶液の例
として武田薬品工業(株)のタケネートB−815N、
三菱化成ビニル工業(株)のアデスター200などがあ
る。その1例として第1表にアデスター200の特
性を示す。
【表】
これらの反応性液状ポリマーの添加量は反応性
塩化ビニル樹脂100重量部に対して4〜10PHRの
範囲、より好ましくは5〜8PHRの範囲である。
これら液状ポリマーは高粘度なので添加に先立つ
て所定の使用可塑剤によつて稀釈して使用すると
良い。 可塑剤や安定剤、発泡剤、充填剤などの上記以
外の配合成分は前記非架橋性発泡性塩化ビニル樹
脂ペーストと同様の選択基準で用いる。但し、熱
架橋性発泡性ペースト層の発泡は非架橋性発泡性
ペースト層の発泡と同時か、幾分遅れて発泡する
様に安定剤及び発泡剤の組合せを行う必要があ
る。粘度は非架橋性発泡性ペーストと同程度に調
製する。 熱架橋性発泡性塩化ビニル樹脂ペーストの塗布
量はベタ塗り下地2の場合は0.04〜0.15mmの範
囲、より好ましくは0.06〜0.10mmの範囲とし、模
様印刷下地5の場合には0.08〜0.20mmの範囲、よ
り好ましくは0.10〜0.16mm範囲が適している。こ
れらのペースト層3の塗布はバーコーテイング又
はリバースロールコーテイングのいずれかの方法
で行われる。 これらの熱架橋性発泡性ペーストを塗布した
後、塗布物は140〜145℃の加熱炉に導入されゲル
化され、引続き210〜230℃の加熱発泡炉中で発泡
される。 発泡は非架橋性発泡性ペースト層2又は5及び
熱架橋性発泡性ペースト層3が同時か、あるいは
熱架橋性発泡性ペースト層3が幾分遅れて行われ
るのが最も良い。 ベタ塗り層2の場合、ベタ塗り層2は非架橋性
発泡性ペーストであるため、発泡は自由に且つ正
常に行われ、しかも裏面は裏打材1により固定さ
れている為、幅方面への体積膨脹は制限され、厚
さ方向の発泡が専ら行われる。これに対して熱架
橋性発泡性ペースト層3は熱架橋性であるため、
発泡は熱による架橋と競合するように進行し、し
かも該熱架橋性発泡性ペースト層3の裏面は平面
方向の体積膨脹を制限する裏打紙ではなく、発泡
し、溶融状態にある発泡流動層2′である為、平
面方向及び厚さ方向の体積膨脹が生じ、更に熱架
橋性であるため、この熱架橋発泡層3′は裏面の
非架橋発泡層と全く異なる溶融特性を示すため、
この平面方向への体積膨脹は発泡層表面に無数の
皺曲となつて吸収され、結局、「縮緬模様」の凸
凹部4,4′及びアンダーカツト部4″を形成する
ことになる。 この皺曲模様は、表面の熱架橋性発泡性ペース
ト層3と裏面の非架橋性発泡性ペースト層2との
厚さの関係で任意の大きさにコントロールでき
る。例えば、後述する実施例1の配合系では非架
橋性発泡性ペースト層2を0.16mmとする場合、熱
架橋性発泡性ペースト層3が0.06mmでは「手揉み
した和紙状の縮緬皺」となり、夫々の皺模様は明
確な形状を呈しているがアンダーカツト部4″の
発生は未だ見られない。この厚さが0.08mmになる
と第1図に示したのと略々同様に発泡表面が大き
く皺曲し、凸部4、凹部4′とアンダーカツト部
4″とが無数に発生し、極めてすぐれた「縮緬模
様」を呈するようになる。熱架橋性発泡性ペース
ト層を0.1mm厚さにするとこの皺曲は更に大きく
且つ激しくなり、アンダーカツト部も深く、殆ん
ど非架橋発泡層の中央部まで達するようになり、
「縮緬模様」として美観を感じる限界に達する。
この厚さが0.12mmになると皺曲は更に増大し、ア
ンダーカツト部も非架橋発泡層2′を貫き裏打紙
1に達するようになり、「縮緬模様」はむしろ醜
悪な感じにすらなり、この種の模様として過剰な
状態となる。結局上記の条件では熱架橋性発泡性
ペースト層の厚さは0.06〜0.08mmの範囲がビニル
壁紙としては好適で、茶色に着色したこの条件で
の高発泡壁紙は約2.00mm厚さの砂壁状の外観を有
し、和室向けに好適である。 非架橋性発泡性ペーストを印刷模様5として印
刷した場合、熱架橋性発泡性ペースト3は裏打紙
1上に直接塗布された部分6と印刷模様5上に塗
布された部分とを含むことになる。これらを発泡
させた場合、印刷模様5及びその上部の熱架橋性
発泡性ペースト部は、前記ベタ塗り法の場合と同
様の発泡挙動を示し、印刷模様5に限定された部
分は表面に「縮緬」状の皺曲を多数現出した凸部
8となる。但し、この場合、「印刷模様5に限定
された部分」のみで、他の部分、即ち熱架橋性発
泡性ペーストが裏打紙1上に直接塗布された部分
6の発泡部分は裏打紙1によつて固定されている
ため、平面方向の体積膨脹は抑制され、且つ架橋
の進行に伴う増粘効果により自由発泡自体が抑制
されているため、厚さ方向の発泡も印刷模様部分
にくらべかなり制限されて凹部6′となり、前記
の印刷模様部における凸部8との間に大きな凹凸
差を生じる。この制限発泡凹部6′は隣接する印
刷模様部5による凸部8との間に画然たる発泡差
をもたらす。これは架橋発泡部6′と非架橋発泡
部8との間の溶融挙動が著しい差があるため、こ
の2つの発泡部分がいわば境界となり、前述の如
く、凹部6′にはアンダーカツト部6″が生じるこ
とになる。印刷模様部5上の非架橋発泡による凸
部8の表面に皺曲による「縮緬」模様が生じる
が、印刷模様の周面、即ち制限発泡部6′と接し
ている部分は、この制限発泡部の影響、即ち架橋
効果を受け、皺曲がこの接触部を始点とする形状
で発生し、且つ模様中央部で終了する模様とな
り、中央部にはアンダーカツト部8″が集中する
ようになる。この模様は第4図に示す帯状直線模
様の場合、凸部8は薄い綿布を襞を持つように直
線状に折り込んで、これを一定の間隔を置いて模
様とした所謂「プリーツ」状の模様となり、この
種の高発泡ビニル壁紙では、これまで全く得られ
ていなかつた新規な装飾効果をもたらすものであ
る。 第4図の例は凹部6′が3〜5mmの幅で、凸部
8が12〜15mmの幅というかなり大柄の模様の場合
である。本発明の実施における印刷模様は本質的
には任意の模様が採用し得るが、発泡後の膨出凸
部の脚部がアンダーカツト状でしかも豊かな高発
泡構造になることにより、壁紙全体として極めて
特異な立体感を与えることが出来ることから、模
様を構成している部分が 相互に或る程度の距離を保つていること(波
しぶき模様やタイシルク模様のように細かい点
や線の集りでは非架橋性発泡性ペースト層及び
その上面の架橋性発泡性ペースト層の塗布厚を
薄くすることにより、この距離が保持される)。 或る程度の幅又は面積を持つた直線、曲線、
又は点あるいはこれらの組合せによる模様であ
ること(第4図は直線の例である)。 上記,を満足し、且つ連続的印刷が可能
なことなどの諸点から、縞模様、格子模様、入
子菱などの直線の組合せによる模様、立湧模
様、よろけ縞模様、青海波模様などの曲線の組
合せによる模様、或いはこれら直線と曲線との
組合せ模様、もしくは玉石形模様、霞模様、菊
菱模様、シエパードチエツク模様、ハウンドト
ウス模様など多数の点状又は面状模様の集合模
様などの模様が適している。 勿論、これらの模様呼称は、わが国の伝統的呼
称であつて欧米や近代的デザインにおける呼称と
は異なることは当然であるが、その模様の構成、
組合せ等は、呼称において限定されるものでな
い。 本発明の方法の場合には、第8図〜第13図に
示すように、非架橋性発泡性ペースト51〜55
の模様の幅又は面積の大きさ及び塗布厚に応じ、
膨出凸部61〜65の大きさを変えることが出
来、しかも、これらの膨出凸部はいずれも凹部と
の間にアンダーカツト部を形成するため、小さな
膨出凸部も画然とした凸部を形成する。 第8図〜第13図の例では、塗布厚を一定にし
て、模様幅を変えた例で、最も幅の広い模様51
の場合はその膨出凸部61が最も高くなり、しか
も凸部表面には縮緬模様が生じる。模様51は
0.05mm厚で幅は8〜10mmであり、熱架橋性発泡性
ペースト層3が0.17mm厚の場合、膨出凸部は2.5
〜3.0mm厚となり凹部との間に1.5〜2.0mmの厚さの
差異を生じる。模様52は模様幅が4〜5mmの例
で、架橋ペースト層3の厚さが0.17mm厚の場合、
膨出凸部は2.5〜3.0mmと第9図の例と変りはない
が、凹部との間の厚さの差異は1.0〜1.5mmと小さ
くなり、縮緬模様はやや小さくなつてくる。模様
53は模様52と同じ4〜5mmの幅のもので、模
様54は2〜2.5mm、模様55は1.0mmと次第に狭
くしたもので架橋性ペースト層3の塗布厚を0.12
mmとした場合、1.0mm幅の模様部55も凹部に対
して1.0mmの膨出高さを有する画然とした凸部6
5を形成し、従来の方法では全く得ることが出来
なかつた微細膨出模様が得られることが判つた。 本発明の方法の場合、上記の如く、非架橋性発
泡性ペーストによる印刷模様の模様幅又は面積を
変えることで、種々の膨出高さを有する凹凸模様
を得る方法の他、熱架橋性発泡性ペーストの塗布
厚を変えることによつて、微細な膨出模様からダ
イナミツクな膨出模様まで種々の凹凸模様が得ら
れるという多様性を持つている。 非架橋性発泡ペーストを模様5状に塗布した場
合の発泡状態の一経過例を第14図乃至第17図
に基づいて説明すると、第14図は模様部5及び
熱架橋性発泡ペースト3を塗布した状態であり、
これを加熱することにより、第15図の如く、ペ
ースト層3は未発泡であるが、模様部5はやや発
泡しており、第16図はペースト層3が少し発泡
し、模様部5が十分に発泡しており、第17図は
ペースト層3が更に発泡して十分となると模様部
5は発泡しすぎて空洞7となり、泡が消えた状態
で付着5′する。 上記の方法の他図示していないけれども、裏打
紙上に第2図の如く非架橋性発泡性ペースト層2
を塗布しておき、その上面に、ケミカルエンボス
法で使用する発泡抑制剤入の印刷インキを用いて
印刷模様を印刷した後、これらの上面に熱架橋性
発泡性ペースト層を塗布する方法によつても凹部
と凸部間にアンダーカツトを有し、凸部に縮緬模
様を有する凹凸模様が得られる。これは発泡抑制
剤入り印刷部上の熱架橋性発泡性ペースト層が、
あたかも裏打紙1上に塗布された熱架橋性発泡性
ペースト層と同じように、架橋しつつ発泡する過
程で、抑制剤を塗布しない正常発泡部との間に著
しい膨出応力差(抑制剤塗布部は膨出力がゼロに
近い)が生じ、これが凹凸部間に画然たるアンダ
ーカツト効果をもたらすものと考えられる。 この様に本発明の方法の場合、種々の態様を用
いることが出来、同一の印刷模様でも、どの様な
実施態様を用いるかで、種々の膨出模様効果が得
られるもので、その応用範囲は極めて広範である
ことは驚くべきことである。 次に本発明の具体的態様を実施例により詳述す
る。 実施例 1 配合(1) (重量部) ペースト用塩化ビニル樹脂*1 100 DOP 50 TCP 5 Ba−Zn系液状安定剤 3 発泡剤・ADCA 5 重質炭酸カルシウム 50 ミネラルスピリツト 適量 *1日本ゼオン製「ゼオン45A」(=850) 配合(2) 反応性ペースト用塩化ビニル樹脂*2 100 DOP 60 発泡剤・ADCA 5 反応性液状ポリマー*3 6 Ba−Zn系液状安定剤 3 ミネラルスピリツト 適量 *2三菱化成ビニル製 「ビニカP−100」(=1300) *3三菱化成ビニル製ブロツクイソシアネート
溶液「アデスター200」 配合(1)による配合剤をニーダーで混練し、ミネ
ラルスピリツトで粘度8500cpsのペーストを調製
する。 このペーストを厚さ0.12mmの難燃紙1上に0.16
mm厚にドクター法でベタ塗りし、145℃で1分間
加熱し、非架橋性発泡性ペースト層2を得る。 次に配合(2)による配合剤を混練しミネラルスピ
リツトで8500cpsに粘度を調製する。 次いで非架橋性発泡性ペースト層2上に0.12mm
厚さにドクター法で塗布し、145℃で1分間加熱
してゲル化した後、220℃の発泡炉で加熱発泡さ
せたところ、表面に細かな無数の縮緬模様を有す
る厚さ3.0mm〜3.5mmの特異な外観を有する高発泡
ビニル壁紙が得られた。この壁紙は和室用として
好適であつた。これらの壁紙の表面は幼児が伝い
歩きしても、何らの損傷も見られなかつた。 実施例 2 実施例1で調製した配合(1)の非架橋性発泡性ペ
ーストを用いロータリースクリーン法により、塗
布幅6〜8mmで間隔が5〜10mmの立湧模様を裏打
紙上に印刷した。印刷厚さは0.04mmであつた。次
いでこれを140℃でゲル化後、表面に0.16mm厚に
配合(2)による熱架橋性発泡性ペーストをドクター
法で全面塗布し、145℃でゲル化後220℃の発泡炉
で発泡させた所、立湧模様の幅の狭い部分はほぼ
2.5mm厚で幅の広い部分はほぼ3.0mm厚のやや荒い
揉み紙模様の皺曲模様を有する高発泡ビニル壁紙
が得られた。立湧模様の膨出凸部と凹部間の境界
はアンダーカツト状に画然と区分され非常に立体
感に富んだ壁紙であり、表面の引掻強度も実施例
1と同程度で極めてすぐれていた。 実施例 3 実施例1と同じ配合(1)及び配合(2)のペーストを
用い、非架橋性発泡性ペースト層を0.16mm厚と
し、表面の熱架橋性発泡性ペースト層を0.08mmと
し、実施例1と同様の手段で高発泡壁紙を得た。
この高発泡ビニル壁紙はほぼ2.5mm厚で表面に細
かい揉み紙模様の皺曲模様を有するものであつ
た。 実施例 4 配合(3) ペースト用塩化ビニル樹脂*4 100 DOP 50 TCP 5 Ba−Zn系液状安定剤 3 発泡剤・ADCA 6 重質炭酸カルシウム 40 ミネラルスピリツト 適量 *4鐘淵化学製・カネカPSM−70C(=1300
ケミカルエンボス用) 配合(3)の配合剤を混練し、ミネラルスピリツト
で粘度8000cpsのペーストを調製し、裏打紙上に
0.13mm厚にドクター法でベタ塗りし、140℃でゲ
ル化する。ゲル化後、トリメリツト酸を含有する
発泡抑制用印刷インキを用い、グラビヤ印刷法に
より、タイシルク調織物柄を印刷した。乾燥後、
配合(2)の熱架橋性発泡性ペーストを0.1mm厚にド
クター法で全面塗布し、140℃でゲル化した後、
220℃の温度で加熱せしめた所、タイシルク調の
細かい凹凸模様が画然と形成された厚さ2.5mmの
高発泡ビニル壁紙が得られた。 [発明の効果] 本発明の方法による高発泡ビニル壁紙は次の特
徴を有する。即ち、本発明の方法による高発泡ビ
ニル壁紙の第1の特徴は、裏打紙上にまず非架橋
性発泡性塩化ビニル樹脂ペースト層を設け、次い
でその上面に熱架橋性発泡性塩化ビニル樹脂ペー
スト層を設けた後、これらを加熱発泡せしめたも
のである為、非架橋性発泡性ペースト層により充
分な高発泡構造を有すると同時に、表面には架橋
発泡ペースト層による無数の皺曲模様が現出され
るをもつて「縮緬模様」を有する高発泡ビニル壁
紙が得られる点にある。 本発明の方法による高発泡ビニル壁紙の第2の
特徴は、ビニル壁紙の表面が熱架橋発泡ペースト
で被覆されている為、引掻強度が強く、幼児によ
る引掻きに対し、充分な強度を有する壁紙が得ら
れる点にある。 本発明の方法による高発泡ビニル壁紙の第3の
特徴は、熱架橋性発泡性塩化ビニル樹脂ペースト
層の塗布厚を変えることにより、発泡表面の皺曲
模様、細かい揉み紙模様から荒い縮緬模様までを
大小(又は粗、細)任意に制御することが可能で
ある点にある。 本発明の方法による高発泡ビニル壁紙の第4の
特徴は非架橋性発泡性塩化ビニル樹脂ペーストを
捺染法又はロータリー・スクリーン法で、裏打紙
上に印刷した後、その上面に熱架橋性発泡性塩化
ビニル樹脂ペースト層に全面塗布し、次いでこれ
らを加熱・発泡せしめることにより非架橋発泡ペ
ースト部が所定の印刷模様状に膨出発泡し、しか
も低発泡の凹部との境界部がアンダーカツト状と
なり、膨出凸部と低発泡凹部とが画然と区分され
た立体感に富んだ高発泡ビニル壁紙が得られる点
にある。 また、前記の印刷模様状の膨出凸部表面には細
かい揉み紙模様から大きな縮緬模様まで任意の皺
曲模様を形成せしめることが出来る点も本発明の
方法の重要な特徴である。 更に、非架橋性発泡性ペーストを印刷する場
合、その印刷面積又は印刷幅が細かい模様であつ
ても高発泡膨出部と低発泡凹部とは画然と区分け
されている為、微細で且つ高発泡の凹凸模様を有
する高発泡ビニル壁紙が得られることも、本発明
の重要な特徴のひとつである。 更に、非架橋性発泡性ペースト層上にケミカル
エンボス法に使用する発泡抑制剤入り印刷インキ
を用いて任意模様を印刷することによつて該印刷
部が低発泡凹部となり、非印刷部が高発泡膨出部
となり、これらの凹凸模様間に画然たる区分が生
じることも本発明の重要な特徴のひとつである。
塩化ビニル樹脂100重量部に対して4〜10PHRの
範囲、より好ましくは5〜8PHRの範囲である。
これら液状ポリマーは高粘度なので添加に先立つ
て所定の使用可塑剤によつて稀釈して使用すると
良い。 可塑剤や安定剤、発泡剤、充填剤などの上記以
外の配合成分は前記非架橋性発泡性塩化ビニル樹
脂ペーストと同様の選択基準で用いる。但し、熱
架橋性発泡性ペースト層の発泡は非架橋性発泡性
ペースト層の発泡と同時か、幾分遅れて発泡する
様に安定剤及び発泡剤の組合せを行う必要があ
る。粘度は非架橋性発泡性ペーストと同程度に調
製する。 熱架橋性発泡性塩化ビニル樹脂ペーストの塗布
量はベタ塗り下地2の場合は0.04〜0.15mmの範
囲、より好ましくは0.06〜0.10mmの範囲とし、模
様印刷下地5の場合には0.08〜0.20mmの範囲、よ
り好ましくは0.10〜0.16mm範囲が適している。こ
れらのペースト層3の塗布はバーコーテイング又
はリバースロールコーテイングのいずれかの方法
で行われる。 これらの熱架橋性発泡性ペーストを塗布した
後、塗布物は140〜145℃の加熱炉に導入されゲル
化され、引続き210〜230℃の加熱発泡炉中で発泡
される。 発泡は非架橋性発泡性ペースト層2又は5及び
熱架橋性発泡性ペースト層3が同時か、あるいは
熱架橋性発泡性ペースト層3が幾分遅れて行われ
るのが最も良い。 ベタ塗り層2の場合、ベタ塗り層2は非架橋性
発泡性ペーストであるため、発泡は自由に且つ正
常に行われ、しかも裏面は裏打材1により固定さ
れている為、幅方面への体積膨脹は制限され、厚
さ方向の発泡が専ら行われる。これに対して熱架
橋性発泡性ペースト層3は熱架橋性であるため、
発泡は熱による架橋と競合するように進行し、し
かも該熱架橋性発泡性ペースト層3の裏面は平面
方向の体積膨脹を制限する裏打紙ではなく、発泡
し、溶融状態にある発泡流動層2′である為、平
面方向及び厚さ方向の体積膨脹が生じ、更に熱架
橋性であるため、この熱架橋発泡層3′は裏面の
非架橋発泡層と全く異なる溶融特性を示すため、
この平面方向への体積膨脹は発泡層表面に無数の
皺曲となつて吸収され、結局、「縮緬模様」の凸
凹部4,4′及びアンダーカツト部4″を形成する
ことになる。 この皺曲模様は、表面の熱架橋性発泡性ペース
ト層3と裏面の非架橋性発泡性ペースト層2との
厚さの関係で任意の大きさにコントロールでき
る。例えば、後述する実施例1の配合系では非架
橋性発泡性ペースト層2を0.16mmとする場合、熱
架橋性発泡性ペースト層3が0.06mmでは「手揉み
した和紙状の縮緬皺」となり、夫々の皺模様は明
確な形状を呈しているがアンダーカツト部4″の
発生は未だ見られない。この厚さが0.08mmになる
と第1図に示したのと略々同様に発泡表面が大き
く皺曲し、凸部4、凹部4′とアンダーカツト部
4″とが無数に発生し、極めてすぐれた「縮緬模
様」を呈するようになる。熱架橋性発泡性ペース
ト層を0.1mm厚さにするとこの皺曲は更に大きく
且つ激しくなり、アンダーカツト部も深く、殆ん
ど非架橋発泡層の中央部まで達するようになり、
「縮緬模様」として美観を感じる限界に達する。
この厚さが0.12mmになると皺曲は更に増大し、ア
ンダーカツト部も非架橋発泡層2′を貫き裏打紙
1に達するようになり、「縮緬模様」はむしろ醜
悪な感じにすらなり、この種の模様として過剰な
状態となる。結局上記の条件では熱架橋性発泡性
ペースト層の厚さは0.06〜0.08mmの範囲がビニル
壁紙としては好適で、茶色に着色したこの条件で
の高発泡壁紙は約2.00mm厚さの砂壁状の外観を有
し、和室向けに好適である。 非架橋性発泡性ペーストを印刷模様5として印
刷した場合、熱架橋性発泡性ペースト3は裏打紙
1上に直接塗布された部分6と印刷模様5上に塗
布された部分とを含むことになる。これらを発泡
させた場合、印刷模様5及びその上部の熱架橋性
発泡性ペースト部は、前記ベタ塗り法の場合と同
様の発泡挙動を示し、印刷模様5に限定された部
分は表面に「縮緬」状の皺曲を多数現出した凸部
8となる。但し、この場合、「印刷模様5に限定
された部分」のみで、他の部分、即ち熱架橋性発
泡性ペーストが裏打紙1上に直接塗布された部分
6の発泡部分は裏打紙1によつて固定されている
ため、平面方向の体積膨脹は抑制され、且つ架橋
の進行に伴う増粘効果により自由発泡自体が抑制
されているため、厚さ方向の発泡も印刷模様部分
にくらべかなり制限されて凹部6′となり、前記
の印刷模様部における凸部8との間に大きな凹凸
差を生じる。この制限発泡凹部6′は隣接する印
刷模様部5による凸部8との間に画然たる発泡差
をもたらす。これは架橋発泡部6′と非架橋発泡
部8との間の溶融挙動が著しい差があるため、こ
の2つの発泡部分がいわば境界となり、前述の如
く、凹部6′にはアンダーカツト部6″が生じるこ
とになる。印刷模様部5上の非架橋発泡による凸
部8の表面に皺曲による「縮緬」模様が生じる
が、印刷模様の周面、即ち制限発泡部6′と接し
ている部分は、この制限発泡部の影響、即ち架橋
効果を受け、皺曲がこの接触部を始点とする形状
で発生し、且つ模様中央部で終了する模様とな
り、中央部にはアンダーカツト部8″が集中する
ようになる。この模様は第4図に示す帯状直線模
様の場合、凸部8は薄い綿布を襞を持つように直
線状に折り込んで、これを一定の間隔を置いて模
様とした所謂「プリーツ」状の模様となり、この
種の高発泡ビニル壁紙では、これまで全く得られ
ていなかつた新規な装飾効果をもたらすものであ
る。 第4図の例は凹部6′が3〜5mmの幅で、凸部
8が12〜15mmの幅というかなり大柄の模様の場合
である。本発明の実施における印刷模様は本質的
には任意の模様が採用し得るが、発泡後の膨出凸
部の脚部がアンダーカツト状でしかも豊かな高発
泡構造になることにより、壁紙全体として極めて
特異な立体感を与えることが出来ることから、模
様を構成している部分が 相互に或る程度の距離を保つていること(波
しぶき模様やタイシルク模様のように細かい点
や線の集りでは非架橋性発泡性ペースト層及び
その上面の架橋性発泡性ペースト層の塗布厚を
薄くすることにより、この距離が保持される)。 或る程度の幅又は面積を持つた直線、曲線、
又は点あるいはこれらの組合せによる模様であ
ること(第4図は直線の例である)。 上記,を満足し、且つ連続的印刷が可能
なことなどの諸点から、縞模様、格子模様、入
子菱などの直線の組合せによる模様、立湧模
様、よろけ縞模様、青海波模様などの曲線の組
合せによる模様、或いはこれら直線と曲線との
組合せ模様、もしくは玉石形模様、霞模様、菊
菱模様、シエパードチエツク模様、ハウンドト
ウス模様など多数の点状又は面状模様の集合模
様などの模様が適している。 勿論、これらの模様呼称は、わが国の伝統的呼
称であつて欧米や近代的デザインにおける呼称と
は異なることは当然であるが、その模様の構成、
組合せ等は、呼称において限定されるものでな
い。 本発明の方法の場合には、第8図〜第13図に
示すように、非架橋性発泡性ペースト51〜55
の模様の幅又は面積の大きさ及び塗布厚に応じ、
膨出凸部61〜65の大きさを変えることが出
来、しかも、これらの膨出凸部はいずれも凹部と
の間にアンダーカツト部を形成するため、小さな
膨出凸部も画然とした凸部を形成する。 第8図〜第13図の例では、塗布厚を一定にし
て、模様幅を変えた例で、最も幅の広い模様51
の場合はその膨出凸部61が最も高くなり、しか
も凸部表面には縮緬模様が生じる。模様51は
0.05mm厚で幅は8〜10mmであり、熱架橋性発泡性
ペースト層3が0.17mm厚の場合、膨出凸部は2.5
〜3.0mm厚となり凹部との間に1.5〜2.0mmの厚さの
差異を生じる。模様52は模様幅が4〜5mmの例
で、架橋ペースト層3の厚さが0.17mm厚の場合、
膨出凸部は2.5〜3.0mmと第9図の例と変りはない
が、凹部との間の厚さの差異は1.0〜1.5mmと小さ
くなり、縮緬模様はやや小さくなつてくる。模様
53は模様52と同じ4〜5mmの幅のもので、模
様54は2〜2.5mm、模様55は1.0mmと次第に狭
くしたもので架橋性ペースト層3の塗布厚を0.12
mmとした場合、1.0mm幅の模様部55も凹部に対
して1.0mmの膨出高さを有する画然とした凸部6
5を形成し、従来の方法では全く得ることが出来
なかつた微細膨出模様が得られることが判つた。 本発明の方法の場合、上記の如く、非架橋性発
泡性ペーストによる印刷模様の模様幅又は面積を
変えることで、種々の膨出高さを有する凹凸模様
を得る方法の他、熱架橋性発泡性ペーストの塗布
厚を変えることによつて、微細な膨出模様からダ
イナミツクな膨出模様まで種々の凹凸模様が得ら
れるという多様性を持つている。 非架橋性発泡ペーストを模様5状に塗布した場
合の発泡状態の一経過例を第14図乃至第17図
に基づいて説明すると、第14図は模様部5及び
熱架橋性発泡ペースト3を塗布した状態であり、
これを加熱することにより、第15図の如く、ペ
ースト層3は未発泡であるが、模様部5はやや発
泡しており、第16図はペースト層3が少し発泡
し、模様部5が十分に発泡しており、第17図は
ペースト層3が更に発泡して十分となると模様部
5は発泡しすぎて空洞7となり、泡が消えた状態
で付着5′する。 上記の方法の他図示していないけれども、裏打
紙上に第2図の如く非架橋性発泡性ペースト層2
を塗布しておき、その上面に、ケミカルエンボス
法で使用する発泡抑制剤入の印刷インキを用いて
印刷模様を印刷した後、これらの上面に熱架橋性
発泡性ペースト層を塗布する方法によつても凹部
と凸部間にアンダーカツトを有し、凸部に縮緬模
様を有する凹凸模様が得られる。これは発泡抑制
剤入り印刷部上の熱架橋性発泡性ペースト層が、
あたかも裏打紙1上に塗布された熱架橋性発泡性
ペースト層と同じように、架橋しつつ発泡する過
程で、抑制剤を塗布しない正常発泡部との間に著
しい膨出応力差(抑制剤塗布部は膨出力がゼロに
近い)が生じ、これが凹凸部間に画然たるアンダ
ーカツト効果をもたらすものと考えられる。 この様に本発明の方法の場合、種々の態様を用
いることが出来、同一の印刷模様でも、どの様な
実施態様を用いるかで、種々の膨出模様効果が得
られるもので、その応用範囲は極めて広範である
ことは驚くべきことである。 次に本発明の具体的態様を実施例により詳述す
る。 実施例 1 配合(1) (重量部) ペースト用塩化ビニル樹脂*1 100 DOP 50 TCP 5 Ba−Zn系液状安定剤 3 発泡剤・ADCA 5 重質炭酸カルシウム 50 ミネラルスピリツト 適量 *1日本ゼオン製「ゼオン45A」(=850) 配合(2) 反応性ペースト用塩化ビニル樹脂*2 100 DOP 60 発泡剤・ADCA 5 反応性液状ポリマー*3 6 Ba−Zn系液状安定剤 3 ミネラルスピリツト 適量 *2三菱化成ビニル製 「ビニカP−100」(=1300) *3三菱化成ビニル製ブロツクイソシアネート
溶液「アデスター200」 配合(1)による配合剤をニーダーで混練し、ミネ
ラルスピリツトで粘度8500cpsのペーストを調製
する。 このペーストを厚さ0.12mmの難燃紙1上に0.16
mm厚にドクター法でベタ塗りし、145℃で1分間
加熱し、非架橋性発泡性ペースト層2を得る。 次に配合(2)による配合剤を混練しミネラルスピ
リツトで8500cpsに粘度を調製する。 次いで非架橋性発泡性ペースト層2上に0.12mm
厚さにドクター法で塗布し、145℃で1分間加熱
してゲル化した後、220℃の発泡炉で加熱発泡さ
せたところ、表面に細かな無数の縮緬模様を有す
る厚さ3.0mm〜3.5mmの特異な外観を有する高発泡
ビニル壁紙が得られた。この壁紙は和室用として
好適であつた。これらの壁紙の表面は幼児が伝い
歩きしても、何らの損傷も見られなかつた。 実施例 2 実施例1で調製した配合(1)の非架橋性発泡性ペ
ーストを用いロータリースクリーン法により、塗
布幅6〜8mmで間隔が5〜10mmの立湧模様を裏打
紙上に印刷した。印刷厚さは0.04mmであつた。次
いでこれを140℃でゲル化後、表面に0.16mm厚に
配合(2)による熱架橋性発泡性ペーストをドクター
法で全面塗布し、145℃でゲル化後220℃の発泡炉
で発泡させた所、立湧模様の幅の狭い部分はほぼ
2.5mm厚で幅の広い部分はほぼ3.0mm厚のやや荒い
揉み紙模様の皺曲模様を有する高発泡ビニル壁紙
が得られた。立湧模様の膨出凸部と凹部間の境界
はアンダーカツト状に画然と区分され非常に立体
感に富んだ壁紙であり、表面の引掻強度も実施例
1と同程度で極めてすぐれていた。 実施例 3 実施例1と同じ配合(1)及び配合(2)のペーストを
用い、非架橋性発泡性ペースト層を0.16mm厚と
し、表面の熱架橋性発泡性ペースト層を0.08mmと
し、実施例1と同様の手段で高発泡壁紙を得た。
この高発泡ビニル壁紙はほぼ2.5mm厚で表面に細
かい揉み紙模様の皺曲模様を有するものであつ
た。 実施例 4 配合(3) ペースト用塩化ビニル樹脂*4 100 DOP 50 TCP 5 Ba−Zn系液状安定剤 3 発泡剤・ADCA 6 重質炭酸カルシウム 40 ミネラルスピリツト 適量 *4鐘淵化学製・カネカPSM−70C(=1300
ケミカルエンボス用) 配合(3)の配合剤を混練し、ミネラルスピリツト
で粘度8000cpsのペーストを調製し、裏打紙上に
0.13mm厚にドクター法でベタ塗りし、140℃でゲ
ル化する。ゲル化後、トリメリツト酸を含有する
発泡抑制用印刷インキを用い、グラビヤ印刷法に
より、タイシルク調織物柄を印刷した。乾燥後、
配合(2)の熱架橋性発泡性ペーストを0.1mm厚にド
クター法で全面塗布し、140℃でゲル化した後、
220℃の温度で加熱せしめた所、タイシルク調の
細かい凹凸模様が画然と形成された厚さ2.5mmの
高発泡ビニル壁紙が得られた。 [発明の効果] 本発明の方法による高発泡ビニル壁紙は次の特
徴を有する。即ち、本発明の方法による高発泡ビ
ニル壁紙の第1の特徴は、裏打紙上にまず非架橋
性発泡性塩化ビニル樹脂ペースト層を設け、次い
でその上面に熱架橋性発泡性塩化ビニル樹脂ペー
スト層を設けた後、これらを加熱発泡せしめたも
のである為、非架橋性発泡性ペースト層により充
分な高発泡構造を有すると同時に、表面には架橋
発泡ペースト層による無数の皺曲模様が現出され
るをもつて「縮緬模様」を有する高発泡ビニル壁
紙が得られる点にある。 本発明の方法による高発泡ビニル壁紙の第2の
特徴は、ビニル壁紙の表面が熱架橋発泡ペースト
で被覆されている為、引掻強度が強く、幼児によ
る引掻きに対し、充分な強度を有する壁紙が得ら
れる点にある。 本発明の方法による高発泡ビニル壁紙の第3の
特徴は、熱架橋性発泡性塩化ビニル樹脂ペースト
層の塗布厚を変えることにより、発泡表面の皺曲
模様、細かい揉み紙模様から荒い縮緬模様までを
大小(又は粗、細)任意に制御することが可能で
ある点にある。 本発明の方法による高発泡ビニル壁紙の第4の
特徴は非架橋性発泡性塩化ビニル樹脂ペーストを
捺染法又はロータリー・スクリーン法で、裏打紙
上に印刷した後、その上面に熱架橋性発泡性塩化
ビニル樹脂ペースト層に全面塗布し、次いでこれ
らを加熱・発泡せしめることにより非架橋発泡ペ
ースト部が所定の印刷模様状に膨出発泡し、しか
も低発泡の凹部との境界部がアンダーカツト状と
なり、膨出凸部と低発泡凹部とが画然と区分され
た立体感に富んだ高発泡ビニル壁紙が得られる点
にある。 また、前記の印刷模様状の膨出凸部表面には細
かい揉み紙模様から大きな縮緬模様まで任意の皺
曲模様を形成せしめることが出来る点も本発明の
方法の重要な特徴である。 更に、非架橋性発泡性ペーストを印刷する場
合、その印刷面積又は印刷幅が細かい模様であつ
ても高発泡膨出部と低発泡凹部とは画然と区分け
されている為、微細で且つ高発泡の凹凸模様を有
する高発泡ビニル壁紙が得られることも、本発明
の重要な特徴のひとつである。 更に、非架橋性発泡性ペースト層上にケミカル
エンボス法に使用する発泡抑制剤入り印刷インキ
を用いて任意模様を印刷することによつて該印刷
部が低発泡凹部となり、非印刷部が高発泡膨出部
となり、これらの凹凸模様間に画然たる区分が生
じることも本発明の重要な特徴のひとつである。
図面は本発明の製造方法の実施例を示すもの
で、第1図は製造された壁紙の拡大断面図、第2
図及び第3図はその工程断面図、第4図は他の実
施例により製造された壁紙の斜視図、第5図乃至
第7図はその工程断面図、第8図乃至第13図は
更に他の実施例の工程断面図、第14図乃至第1
7図は発泡状態の経過説明断面図、第18図乃至
第21図は従来方法における発泡工程説明断面図
であり、図中1は裏打材、2,5,51,52,
53,54,55は非架橋性発泡性ペースト層、
3は熱架橋性発泡ペースト層、4,8,61,6
2,63,64,65は発泡凸部、4′,6′,
8′は凹部、4″,6″,8″はアンダーカツト部で
ある。
で、第1図は製造された壁紙の拡大断面図、第2
図及び第3図はその工程断面図、第4図は他の実
施例により製造された壁紙の斜視図、第5図乃至
第7図はその工程断面図、第8図乃至第13図は
更に他の実施例の工程断面図、第14図乃至第1
7図は発泡状態の経過説明断面図、第18図乃至
第21図は従来方法における発泡工程説明断面図
であり、図中1は裏打材、2,5,51,52,
53,54,55は非架橋性発泡性ペースト層、
3は熱架橋性発泡ペースト層、4,8,61,6
2,63,64,65は発泡凸部、4′,6′,
8′は凹部、4″,6″,8″はアンダーカツト部で
ある。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 紙などの裏打材の上面に、非架橋性発泡性塩
化ビニル樹脂ペーストを用いて所定の厚さに全面
ベタ塗りし、あるいは該ペーストを用いて幾何柄
模様、織物柄模様、花柄模様などの所定模様を印
刷し、ゲル化後、その上面に熱架橋性発泡性塩化
ビニル樹脂ペーストを全面に亘り所定厚さに塗布
し、加熱・発泡炉においてゲル化・発泡せしめる
ことを特徴とする立体感に富んだ高発泡絞模様を
有する新規なビニル壁紙の製造方法。 2 熱架橋性発泡性塩化ビニル樹脂ペーストが反
応性を有するペースト用塩化ビニル樹脂とブロツ
クインシアネートとを主成分とする発泡性塩化ビ
ニル樹脂ペーストであることを特徴とする前記第
1項記載の新規なビニル壁紙の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15627888A JPH026700A (ja) | 1988-06-23 | 1988-06-23 | 新規なビニル壁紙製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15627888A JPH026700A (ja) | 1988-06-23 | 1988-06-23 | 新規なビニル壁紙製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH026700A JPH026700A (ja) | 1990-01-10 |
| JPH0341600B2 true JPH0341600B2 (ja) | 1991-06-24 |
Family
ID=15624323
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15627888A Granted JPH026700A (ja) | 1988-06-23 | 1988-06-23 | 新規なビニル壁紙製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH026700A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010180521A (ja) * | 2009-01-07 | 2010-08-19 | Nippon Pro Kk | 積層壁紙およびその製造方法 |
| KR101761972B1 (ko) * | 2013-10-28 | 2017-07-26 | (주)엘지하우시스 | 텍스타일 외관효과를 갖는 벽지 |
| JP6938868B2 (ja) * | 2016-08-24 | 2021-09-22 | 凸版印刷株式会社 | 澱粉起因の変色の抑制機能付き発泡壁紙用原反、澱粉起因の変色の抑制機能付き発泡壁紙及び澱粉起因の変色の抑制機能付き発泡壁紙の製造方法 |
| JP7031123B2 (ja) * | 2017-02-20 | 2022-03-08 | 凸版印刷株式会社 | 積層シート、発泡積層シート及び発泡積層シートの製造方法 |
Family Cites Families (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6036391A (ja) * | 1983-08-05 | 1985-02-25 | Toshiba Corp | 単結晶引上装置 |
| JPS6036390A (ja) * | 1983-08-08 | 1985-02-25 | Hitachi Cable Ltd | 3−5族化合物半導体薄膜結晶の製造方法 |
| JPS6036389A (ja) * | 1983-08-09 | 1985-02-25 | 太平洋セメント株式会社 | 有機質廃棄物の堆肥化方法 |
| JPS6219774A (ja) * | 1985-07-18 | 1987-01-28 | Toshiba Corp | 高電圧機器の部分放電検出装置 |
| JPS62191127A (ja) * | 1986-02-17 | 1987-08-21 | Kanto Leather Kk | 発泡装飾シ−トの製造方法 |
| JP2610419B2 (ja) * | 1986-06-06 | 1997-05-14 | 大日精化工業株式会社 | 化粧シートの製造方法 |
-
1988
- 1988-06-23 JP JP15627888A patent/JPH026700A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH026700A (ja) | 1990-01-10 |
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