JPH0337739Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、壁面などを塗装する際に、塗装しな
い部分に塗材が付着しないように覆うマスキング
テープに関する。

従来の技術 従来のマスキングテープ１としては、第４図に
示すように、薄い合成樹脂膜を多層に折りたたん
だ養生シート２の長手方向の一側に貼着用テープ
３を接着したものが知られている。

上記のマスキングテープ１を使用して壁面など
を塗装するには、壁面の塗装をしない部分に対し
て塗材が付着しないようにマスキングテープ１の
貼着用テープ３を貼り、折りたたまれた養生シー
ト２を拡げて覆つて塗装し、塗装終了後マスキン
グテープ１をはがすものである。

ところで、上記マスキングテープ１を使用し
て、下塗、中塗および上塗などの複層仕上げを行
う際に、壁面の塗装しない部分に対してマスキン
グテープ１を貼着して下塗、中塗を施し、上塗を
行うと、マスキングテープ１をはがした後、下塗
及び中塗の端面が上塗で覆われず露出するという
問題点がある。

このため予め塗装部と非塗装部との境界にマス
キングテープ１の側縁を合わせてマスキングテー
プ１を壁面の非塗装部に貼着し、しかるのち、わ
ずかに（２〜３ｍ／ｍ）塗装部に入り込んで、捨
テープをマスキングテープ１との上に貼着して下
塗及び中塗を行い、捨テープを剥離して下塗及び
中塗層の端面を露出し、しかるのち、塗装部と非
塗装部との境界にマスキングテープ１の側縁を合
わせてマスキングテープ１を壁面の非塗装部に貼
着し、上塗を行つて下塗及び中塗層の表面ならび
に端面を被覆し、最後にマスキングテープ１を取
去ることが行われている。

しかしながら、この方法によるとマスキングテ
ープ１以外に別体の捨テープを必要とし、作業工
程も多く、非能率的であつた。

問題点を解決するための手段 本考案は、上記の問題点を解消し、マスキング
テープと別体の捨テープを使用することなく下塗
層の端部を容易に上塗で覆うことができ、作業工
程を少なくして効率をあげるようにしたマスキン
グテープの提供を、目的とする。

本考案は、上記の問題点を解決するため、養生
シートと貼着用テープとを一体にしたマスキング
テープにおいて、前記貼着用テープの縁に沿つ
て、テープ長手方向にカツト線長がカツト線の間
隔よりも大きい破線状カツト線を設けたことを特
徴とする。

作 用 破線状カツト線が塗装部と非塗装部との境界に
なるよう壁面にマスキングテープを貼着して下塗
を施し、しかる後前記破線状カツト線で貼着用テ
ープを切断して塗装部方向のテープを除去し、上
塗を施せば、上塗は、下塗及び中塗の端部を覆つ
て被着される。

実施例 以下、本考案の実施例を、図面に基づいて説明
する。

第１図は本考案の一実施例に係るマスキングテ
ープの斜視図である。

同図において、１はマスキングテープ全体、２
は多層に折りたたまれたポリエチレンフイルム等
よりなる養生シート、３は養生シート２に接着さ
れた布製等の貼着用テープで、縁から約２mmの位
置に、テープ長手方向に沿つて破線状カツト線Ａ
は、カツト線長が５〜15mmでカツト線間隔１mm以
下に形成されてカツト線長がカツト線の間隔より
も大きくされている。そして養生シート２は折り
たたまれて貼着用テープ３と共に透孔５を有する
芯体４に巻付けられている。

このマスキングテープ１を使用して壁面を塗装
するには、壁面の塗装部と非塗装部との境界に破
線状のカツト線Ａを合わせて塗装をしない部分に
対して、塗材が付着しないようにマスキングテー
プ１の貼着用テープ３を貼り、折りたたまれた養
生シート２を拡げて覆い、下塗及び中塗を行う。
次に、上塗を行うには、貼着用テープ３の上線か
ら２mmの位置に設けられた破線状カツト線Ａから
貼着用テープ３を切りとると、前記下塗層の端部
から２mm幅の無塗装部分が形成され、マスキング
テープ１は、残りの貼着用テープ３によりそのま
ま壁面に被着し、塗装をしない部分を覆つてい
る。

したがつて、この状態で前記下塗を行つた壁面
に対して上塗を行えば、下塗層の端部を容易に覆
うことができる。

なお、前記実施例において、カツト線の間隔を
布製貼着用テープの繊維一本でつながる長さとす
るのが望ましい。

考案の効果 本考案のマスキングテープによると、貼着用テ
ープを非塗装物に貼着することにより、該テープ
と養生シートとで非塗装部のマスキングを行うこ
とができることは勿論であるが、貼着用テープに
設けられた破線状カツト線から貼着用テープの一
部を剥離して上塗を行うことにより、別に捨テー
プを用意することなく、下塗層の端面を上塗層で
被覆することができ、別途捨テープを用いる手段
に対して作業能率がよいものである。また、貼着
用テープに設けた破線状カツト線はカツト線長が
カツト線の間隔よりも大きいものとされているの
で、針孔を連設したもののように針孔から希望し
ない方向へ向けて貼着用テープが裂けるようなこ
とがなく、確実に破線状カツト線に沿つてテープ
切断ができ、切断後の切断線も凹凸が少なく美麗
となるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の斜視図、第２図は同
上の正面図、第３図は同上の断面正面図、第４図
は従来のマスキングテープの斜視図である。 １……マスキングテープ、２……養生シート、
３……貼着用テープ、４……芯体、５……透孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 養生シートと貼着用テープとを一体にしたマ
   スキングテープにおいて、前記貼着用テープの
   縁に沿つて、テープ長手方向にカツト線長がカ
   ツト線の間隔よりも大きい破線状カツト線を設
   けたことを特徴とするマスキングテープ。 (2) カツト線長が５〜15mm、カツト線間隔が１mm
   以下である実用新案登録請求の範囲第１項記載
   のマスキングテープ。