JPH033625B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は成型、乾燥工程を経たのし瓦の白地を
一連の製造ラインにより移送せしめる間に焼成せ
しめると共に、焼成後の製品を順次取り出して積
み重ね結束せしめる様にしたのし瓦の製造方法お
よび装置に関するものである。

従来のし瓦の製造工程は成型、乾燥、焼成、製
品の結束等の一連の流れにおいて、各工程毎には
夫々の自動化装置により機械化されているが、各
工程間の連絡は人手により白地若しくは製品を運
搬せしめており、のし瓦の製造における完全な自
動化ラインを組むことが出来なかつたので多くの
人手を要すると共に、生産能率が悪い等の欠点を
有していた。

本発明はかかる欠点に鑑み、成型、乾燥工程を
経たのし瓦の白地を直立コンベアにて所定間隔毎
に直立整列せしめ、この白地を整列状態で挟持せ
しめると共にパレツト上に移載せしめ、該パレツ
トを順次焼成台車上に整列移載せしめ、パレツト
が満載された焼成台車を焼成炉へ搬入せしめて白
地を焼成せしめ、続いて焼成完了後の焼成台車か
らパレツトを降ろし、該パレツト上の製品を挟持
せしめて直立コンベア上に移載せしめると共に空
のパレツトを白地移載工程へ戻し、直立コンベア
上の製品を順次倒伏状態で搬送せしめる間に製品
を４、５枚程度に積み重ね、この製品の束を搬送
終端にて結束せしめる様にしたのし瓦の製造方法
および装置を提供して上記欠点を解消せんとした
ものにして、以下本発明の一実施例を図面に基づ
いて説明すると、 第１図は本発明に係るのし瓦の製造装置の配置
状態を示し、かかるのし瓦製造装置は乾燥工程を
得たのし瓦の白地W₁を焼成工程へ移送する送り
側Ａと、製品W₂を焼成工程より取り出して順次
搬送せしめる取出側Ｂより成つている。

１は送り側Ａの起点に設けた白地搬送コンベア
であり、成型後施釉され、乾燥工程を経たのし瓦
の白地W₁の下面両側を受承する２本のベルト２
を並設せしめると共に、該ベルト２を循環駆動せ
しめて白地W₁を倒伏状態にて順次搬送せしめる
様に成している。

３は白地搬送コンベア１の終端に継続せしめる
様にして配設せしめた直立コンベアであり、フレ
ーム４の両端部に枢支せしめた回転体５，５ａ間
に巻装されると共に、この直立コンベア３の上面
には白地W₁を所定間隔毎に直立保持せしめる１
対の支持杆６，６ａを焼成用の焼成台車７におけ
る積込状態に対応する間隔毎に立設せしめてい
る。

又支持杆６，６ａは白地搬送コンベア１のベル
ト２に干渉しない幅位置に立設されると共に、白
地搬送コンベア１との連設部８において直立コン
ベア３の最端部の支持杆６，６ａが白地搬送コン
ベア１の上面と同高位置で水平状態となる様に白
地搬送コンベア１に対する直立コンベア３の高さ
位置を設定せしめ、白地搬送コンベア１に同調し
て循環駆動せしめる様に成している。

９は直立コンベア３の側方に並列して送り側Ａ
から取出側Ｂへ渉つて配設せしめたパレツトコン
ベアであり、該パレツトコンベア９上には直立コ
ンベア３における支持杆６，６ａの立設間隔に対
応して基板１０上に支持棒１１，１１ａ…を多数
立設せしめて成るパレツト１２を載置せしめて取
出側Ｂから送り側Ａへ移送せしめる様に成してい
る。

１３は白地積込装置であり、直立コンベア３と
パレツトコンベア９との間の上方に支柱１４，１
４ａを介してレール１５を渉設せしめ、該レール
１５上にはモーター１６にて歩行制御される台車
１７を載置せしめている。

又台車１７の下方には直立コンベア３の長さに
対応する支持枠１８をスライドシヤフト１９，１
９ａを介して昇降自在に支持せしめ、このスライ
ドシヤフト１９，１９ａの下面には吊棒２０を介
して直立コンベア３上の白地W₁の両側に対向す
る挟持板２１，２１ａをシリンダー２２，２２ａ
により水平方向に移動自在ならしめて直立コンベ
ア３上の白地W₁を挟脱制御せしめる様に成し、
又支持枠１８上にはラツクピニオン機構２３を介
してスライドシヤフト１９，１９ａを昇降制御せ
しめる昇降駆動部２４を装着せしめている。

２５はパレツトコンベア９の側方に並設せしめ
たトンネル式の焼成炉であり、該焼成炉２５とパ
レツトコンベア９との間には焼成台車７を送り側
Ａから焼成炉２５内に順次搬入すると共に、焼成
完了後パレツト１２を降ろした焼成台車７を積込
位置２６へ復帰せしめる循環軌道２７を敷設せし
めている。

２８はパレツト積込装置であり、パレツトコン
ベア９の移動端部と循環軌道２７の積込位置２６
との間の上方に支柱２９，２９ａを介してレール
３０を渉設せしめ、該レール３０上にはモーター
３１にて歩行制御される台車３２を載置せしめ、
又台車３２の下方にはガイドロツド３３を介して
アーム３４を昇降自在に装着せしめると共に、該
アーム３４の下端には積込位置２６のパレツトコ
ンベア９上にあるパレツト１２の下面を受承せし
めるフオーク３５を取付け、台車３２上に装着せ
しめた昇降駆動部３６によりアーム３４を昇降制
御せしめることによりフオーク３５にてパレツト
１２を受承せしめる様に成している。

３７はパレツト積込装置２８と同一の構造より
成るパレツト降ろし装置であり、取出側Ｂにおい
て焼成炉２５の出口前方の降ろし位置３８とパレ
ツトコンベア９の起点との間に配設せしめてい
る。

又取出側Ｂにおいてパレツトコンベア９の側方
には送り側Ａと同様に直立コンベア３９を配設せ
しめると共に、該直立コンベア３９の起点とパレ
ツトコンベア９との間には白地積込装置１３と同
一の構造より成る製品降ろし装置４０を配設せし
め、又直立コンベア３９の後方には直立コンベア
３９上の製品W₂を倒伏状態で受承して後方へ搬
送せしめる製品搬送コンベア４１を配設せしめて
いる。

４２は製品W₂を４、５枚程度に積み重ねせし
める積み重ね装置であり、製品搬送コンベア４１
の終端部上方に配設される移載機構部４３と終端
部に連設されるエレベーター機構部４４より成
り、移載機構部４３は製品搬送コンベア４１の上
方に取付けせしめたフレーム４５の下面に製品
W₂の進行方向に進退するスライドアーム４６を
設け、該スライドアーム４６の先端下面部にはブ
ロワー４７に連繋されて吸引作用される吸盤４８
を装着せしめ、又フレーム４５の後方上部には駆
動モーター４９を立設せしめ、該駆動モーター４
９の駆動軸５０にはクランク５１の一端を枢着せ
しめると共に、該クランク５１の他端部を連接杆
５２を介してスライドアーム４６の後端部に枢着
せしめ、駆動モーター４９の作動によりスライド
アーム４６を介して吸盤４８を製品搬送コンベア
４１の終端上方位置と前方のエレベーター機構部
４４との間を往復移動制御せしめる様に成してい
る。

又製品搬送コンベア４１の終端部において製品
W₂を載置するベルト５４，５４ａ間の下方位置
には終端部の製品W₂を持ち上げて上方の吸盤４
８に吸着せしめる押上体５５を設け、該押上体５
５を梃５６，５７を介してシリンダー５８に連繋
せしめ、該シリンダー５８の作動により押上体５
５を昇降制御せしめる様に成している。

又エレベーター機構部４４は製品搬送コンベア
４１の前方下部に連接せしめた移送コンベア５３
の起点側方位置に機枠５９を設置せしめ、該機枠
５９の上下位置に枢支せしめた回転軸６０，６０
ａにはスプロケツト６１，６１ａを介してチエー
ン６２を巻回せしめると共に、該チエーン６２に
は製品W₂の下面を受承する１対のフオーク６３，
６３ａをブラケツト６４を介して取付け、このフ
オーク６３，６３ａの回転軌道を移送コンベア５
３のローラー６５，６５ａ…間の干渉しない位置
に設定せしめている。

６６はエレベーター機構部４４の駆動部であ
り、機枠５９上に設置せしめた駆動モーター６７
をスプロケツト６８，６８ａ、チエーン６９を介
して回転軸６０に連繋せしめ、駆動モーター６７
の作動によりフオーク６３，６３ａに製品W₂が
１枚移載される毎にフオーク６３，６３ａを製品
W₂が１枚分の厚みに相当するピツチ分下降制御
せしめる様に成している。

７０は移送コンベア５３の移送経路中に配設せ
しめた整列機構であり、移送経路上の製品W₂の
前後面に対向する整列プレート７１，７１ａを挟
持状に作動せしめることにより積み重ねられた製
品W₂のずれを矯正せしめる様に成している。

７２は移送コンベア５３の終端部に設置せしめ
た結束装置であり、移送コンベア５３上を移送さ
れて来る製品W₂をテープにて結束せしめて次工
程へ移送せしめる様に成している。

次に本発明に係るのし瓦の製造方法を説明する
と、乾燥工程を経て白地搬送コンベア１上を倒伏
状態にて搬送されて来るのし瓦の白地W₁は白地
搬送コンベア１の終端に至ると、直立コンベア３
の支持杆６，６ａにより白地搬送コンベア１上よ
り掬い上げられ、前後の支持杆６，６ａに挟まれ
て順次直立で且つ焼成台車７における積込状態に
対応する間隔毎に姿勢変換されながら搬送され
る。

そして直立コンベア３上に所定枚数の白地W₁
が整列すると、直立コンベア３の上方で待機して
いた白地積込装置１３の支持枠１８が昇降駆動部
２４の作動により下降して挟持板２１，２１ａが
直立コンベア３上の白地W₁の両側に対向位置し、
続いてシリンダー２２，２２ａの作動により挟持
板２１，２１ａが内方へ移動して直立コンベア３
上の白地W₁が挟持板２１，２１ａ間にて挟持さ
れ、続いて昇降駆動部２４の作動により挟持板２
１，２１ａを上昇せしめることにより白地W₁を
持ち上げせしめ、続いて台車１７を直立コンベア
３の上方からパレツトコンベア９上に待機してい
るパレツト１２の上方対向位置まで走行移動せし
め、該位置において白地W₁の持ち上げとは逆の
操作により挟持板２１，２１ａを下降せしめると
共に、外方へ開放移動せしめて直立コンベア３上
より挟持移送せしめて来た白地W₁をパレツト１
２の各支持棒１１，１１ａ…間に嵌入せしめるの
である。

続いて白地W₁が嵌入されたパレツト１２はパ
レツトコンベア９の作動により前進して白地積込
装置１３の下方位置には空のパレツト１２が搬送
されて上記と同様の操作の反復により空のパレツ
ト１２に白地W₁が順次嵌入され、一方白地W₁が
嵌入されたパレツト１２はパレツト積込装置２８
の下方に進み、該位置においてパレツト１２の側
方に待機していたアーム３４下端のフオーク３５
が台車３２の作動によりパレツト１２の下方位置
に移動し、続いて昇降駆動部３６の作動によりフ
オーク３５が上昇するのに伴つてパレツトコンベ
ア９上のパレツト１２はフオーク３５により持ち
上げられ、かかる状態でフオーク３５を積込位置
２６に待機している焼成台車７上の所定位置まで
移動せしめ、該位置においてパレツト１２の持ち
上げとは逆の操作によりフオーク３５を下降せし
めて焼成台車７上にパレツト１２を移載せしめ、
かかる操作を反復することにより焼成台車７上に
白地W₁が嵌入されたパレツト１２を満載せしめ
るのである。

そしてパレツト１２が満載された焼成台車７は
順次焼成炉２５内へ搬入され、該焼成炉２５内を
進行する過程において積載された白地W₁が所定
温度にて焼成され、製品W₂として出口より順次
搬出されるのである。

次に焼成炉２５より降ろし位置３８に焼成台車
７が搬出されると、降ろし位置３８の上方に待機
しているパレツト降ろし装置３７により白地積込
装置１３とは逆の動作によつて焼成台車７上のパ
レツト１２を順次パレツトコンベア９上に移載せ
しめ、空になつた焼成台車７は循環軌道２７を走
行して積込位置２６に戻され、一方パレツトコン
ベア９上のパレツト１２はパレツトコンベア９の
作動により次の停止位置である製品降ろし装置４
０の下方位置に移動し、該位置で製品降ろし装置
４０の作動により白地積込装置１３とは逆の動作
によつてパレツトコンベア９上のパレツト１２か
ら焼成完了後の製品W₂を挟持してパレツトコン
ベア９に並設せしめた直立コンベア３９上の各支
持杆６，６ａ間に嵌入移載され、各製品W₂は直
立コンベア３９から製品搬送コンベア４１へ移載
される過程において倒伏状態に姿勢変換されて１
枚ずつ搬送され、製品搬送コンベア４１の終端部
に至るとシリンダー５８の作動によりベルト５
４，５４ａ上の製品W₂が押上体５５により持ち
上げられて上方対向位置で待機している吸盤４８
に吸着され、続いて駆動モーター４９の作動によ
りスライドアーム４６が前進して製品W₂をエレ
ベーター機構部４４のフオーク６３，６３ａの上
方に移送して吸着を解除することにより製品W₂
をフオーク６３，６３ａ上に移載し、移載完了後
は駆動モーター６７の作動によりフオーク６３，
６３ａが製品W₂の１枚分に相当する分１ピツチ
ずつ下降すると共に、かかる間に吸盤４８にて製
品W₂を順次同様にフオーク６３，６３ａ上に移
載せしめることにより製品W₂を４，５枚程度に
積み重ね、積み重ねられた製品W₂はフオーク６
３，６３ａの下降動作に伴つて移送コンベア５３
上に移載され、該移送コンベア５３により順次後
方へ移送される間に整列機構７０により積み重ね
のずれが矯正されると共に、終端部の結束装置７
２にて結束されて後続の梱包工程へ移送されるの
である。

要するに本発明は、成型、乾燥工程を経たのし
瓦の白地W₁を直立コンベア３にて所定間隔毎に
直立整列せしめたので、乾燥工程より送られて来
る白地W₁を焼成台車７上での積込状態と同じ間
隔にて自動的に直立支持せしめることが出来、又
この白地W₁を整列状態で挟持せしめると共にパ
レツト１２上に移載せしめ、該パレツト１２を順
次焼成台車７上に整列移載せしめたので、予め直
立コンベア３にて直立状態で整列された白地W₁
をその整列間隔を保持しつつパレツト１２を介し
て焼成台車７上へ一度に多くの白地W₁を機械的
に積込ましめることが出来るため、作業能率を大
幅に向上せしめることが出来、又パレツト１２が
満載された焼成台車７を焼成炉２５へ搬入せしめ
て白地W₁を焼成せしめ、続いて焼成完了後の焼
成台車７からパレツト１２を降ろし、該パレツト
１２上の製品を挟持せしめて直立コンベア３９上
に移載せしめると共に空のパレツト１２を白地
W₁の移載工程へ戻す様にしたので、焼成完了後
の製品W₂を積込時の操作と同様に順次能率的に
取り出すことが出来ると共に、製品W₂の取り出
し後のパレツト１２および焼成台車７は夫々積込
側へ循環復帰されるため白地W₁の積込から製品
W₂の取り出しに至る一連の工程を連続的に行わ
しめることが出来、更に各製品W₂を倒伏状態で
搬送せしめる間に製品W₂を４、５枚程度に積み
重ね、この製品W₂の束を搬送終端にて結束せし
める様にしたので、のし瓦製造ラインの完全自動
化を図らしめることが出来、のし瓦の製造におけ
る省力化、省人化に大いに貢献出来る等その実用
的効果甚だ大なるものである。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示すものにして、第１
図は本発明に係るのし瓦の製造装置の平面図、第
２図は直立コンベアの正面図、第３図は白地積込
装置の正面図、第４図は同上側面図、第５図はパ
レツト積込装置の側面図、第６図は積み重ね装置
の正面図、第７図は同上平面図、第８図は結束装
置の正面図、第９図は同上平面図である。 １……白地搬送コンベア、３……直立コンベ
ア、７……焼成台車、９……パレツトコンベア、
１２……パレツト、１３……白地積込装置、２５
……焼成炉、２８……パレツト積込装置、３７…
…パレツト降ろし装置、３９……直立コンベア、
４１……製品搬送コンベア、４２……積み重ね装
置、７２……結束装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 成型、乾燥工程を経たのし瓦の白地を直立コ
   ンベアにて所定間隔毎に直立整列せしめ、この白
   地を整列状態で挟持せしめると共にパレツト上に
   移載せしめ、該パレツトを順次焼成台車上に整列
   移載せしめ、パレツトが満載された焼成台車を焼
   成炉へ搬入せしめて白地を焼成せしめ、続いて焼
   成完了後の焼成台車からパレツトを降ろし、該パ
   レツト上の製品を挟持せしめて直立コンベア上に
   移載せしめると共に空のパレツトを白地移載工程
   へ戻し、直立コンベア上の製品を順次倒伏状態で
   搬送せしめる間に製品を４、５枚程度に積み重
   ね、この製品の束を搬送終端にて結束せしめる様
   にしたことを特徴とするのし瓦の製造方法。 ２ 成型、乾燥工程を経たのし瓦の白地を倒伏状
   態で搬送せしめる白地搬送コンベアの前方に所定
   間隔毎に立設せしめた支持杆を有する直立コンベ
   アを配設せしめ、該直立コンベアの側方にはパレ
   ツトを搬送せしめるパレツトコンベアを並設せし
   めると共に直立コンベアとパレツトコンベアとの
   間には直立コンベア上の白地を挟持せしめてパレ
   ツト上に整列移載せしめる白地積込装置を配設せ
   しめ、パレツトコンベアの側方には循環移送され
   る焼成台車を備えた焼成炉を配置せしめると共に
   パレツトコンベアの移動端部と焼成炉の入口との
   間にはパレツトを受承せしめて焼成台車上に整列
   移載せしめるパレツト積込装置を配設せしめ、又
   焼成炉の出口とパレツトコンベアの起点位置との
   間には焼成後の焼成台車上のパレツトを受承して
   パレツトコンベア上に移載せしめるパレツト降ろ
   し装置を配設せしめ、該パレツト降ろし装置の隣
   接位置にはパレツト上の製品を挟持して取り出し
   せしめる製品降ろし装置と製品を受け取る直立コ
   ンベアを配設せしめ、該直立コンベアの前方には
   製品を倒伏状態で順次搬送せしめる製品搬送コン
   ベアを配設せしめ、該製品搬送コンベアの終端部
   には製品の下面を受承すると共に１枚分に相当す
   るピツチずつ下降制御されるフオークを備えた積
   み重ね装置を連設せしめ、該積み重ね装置の後方
   にはフオーク上の製品を受け取つて後方へ搬送せ
   しめる移送コンベアを介して結束装置を配設せし
   めたことを特徴とするのし瓦の製造装置。