JPH0532328U - ケース分離装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】ケース群の分離作業が機械的に行なえ、作業の
省力化及び能率アップを図ることのできるケース分離装
置を提供する。 【構成】ケース積出し機を駆動して、パレットに積重ね
られた１列目〜５列目のコンテナ群Ａを１列ずつ昇降コ
ンベア２５の上に順次移載すると共に、ケース分離機５
を駆動して、左右の吸着用アーム３１に取付けた各吸着
子３３を昇降コンベア上に載置された下から２段目のコ
ンテナに夫々密着して、残り上段側のコンテナ群を水平
姿勢に吸着保持した後、昇降コンベアを下段位置まで降
下して最下段のコンテナを分離し、分離したコンテナを
送り用コンベアで選別工程に搬送供給するので、手で保
持するための形状又は構造を有せず、且つ、側面が滑ら
かに形成された合成樹脂製のコンテナやダンボール製の
箱体であっても容易に分離することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、例えば、合成樹脂製のコンテナ、ダンボール製の箱体等のケース が複数段積重ねられたケース群を１段ずつ分離供給するために用いられるケース 分離装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、上述例のようなケースが複数段積重ねられたケース群を分離する方法と しては、例えば、パレットに複数列積重ねられたケース群の上段側から物品が収 納された重いケースを複数人の作業者が手で持上げて１ケースずつ順次分離する 方法がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上述のようにケース群を作業者の手で１ケースずつ順次分離する場合 、パレットに複数列積重ねられたケース群を短い作業時間で分離するためには複 数人の作業者が必要であり、且つ、物品が収納された重いケースをケース群の上 段側から手で持上げて順次分離するので、複数列のケース群を分離するのに手間 及び時間が掛かり、作業能率が悪いという問題点を有している。

【０００４】 また、パレットに積重ねられるケース群の積重ね段数が作業者の手で分離可能 な高さに制限されるだけでなく、ダンボール製の箱体等のように側面が滑らかな ケースを分離する場合、ケース群の上段側に積重ねられたケースを持上げたとき に手が滑りやすく、物品が収納された重いケースを手で持上げて分離することが 困難であるという問題点を有している。

【０００５】 この考案は上記問題に鑑み、ケース分離位置に搬送されたケース群を吸着、傾 斜、移動して下段側から１段ずつ順次分離することにより、ケース群の分離作業 が機械的に行なえ、作業の省力化及び能率アップを図ることができるケース分離 装置の提供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案の請求項１記載の装置は、上記ケース搬送路上に設定した分離位置に 、該分離位置に搬送された最下段のケースを除く上段側のケース群を水平姿勢に 吸着保持するケース吸着手段を設けると共に、上記ケース吸着手段で吸着保持し た上段側のケース群と、最下段のケースとを分離方向に相対移動する昇降手段を 設けたケース分離装置であることを特徴とする。

【０００７】 この考案の請求項２記載の装置は、上記ケース搬送路上に設定した分離位置に 、該分離位置に搬送された最下段のケースと上段側のケースとの重合面間にケー ス分離板を差込むための板差込み手段を設けると共に、上記ケース分離板上に移 載された上段側のケース群を一方に傾斜するケース傾斜手段を設けたケース分離 装置であることを特徴とする。

【０００８】 この考案の請求項３記載の装置は、上記ケース搬送路上に設定した分離位置に 、該分離位置に搬送された最下段のケースを除く上段側のケース群を左右位置に 水平移動するケース移動手段を設けたケース分離装置であることを特徴とする。

【０００９】

【作用】

この考案の請求項１記載の装置は、ケース搬送路上に設定した分離位置にケー ス群を搬送した後、ケース吸着手段を駆動して、分離位置に搬送された最下段の ケースを除く上段側のケース群を吸着保持した後、昇降手段を駆動して、ケース 吸着手段で吸着保持した上段側のケース群と、最下段のケースとを分離方向に相 対移動して分離する。

【００１０】 この考案の請求項２記載の装置は、ケース搬送路上に設定した分離位置にケー ス群を搬送した後、板差込み手段を駆動して、分離位置に搬送された最下段のケ ースと上段側のケースとの重合面間にケース分離板を差込み、ケース傾斜手段を 駆動して、ケース分離板上に移載された上段側のケース群を一方に傾斜して最下 段のケースを分離する。

【００１１】 この考案の請求項３記載の装置は、ケース搬送路上に設定した分離位置にケー ス群を搬送した後、ケース移動手段を駆動して、分離位置に搬送された最下段の ケースを除く上段側のケース群を左右位置に水平移動して最下段のケースを分離 する。

【００１２】

【考案の効果】

この考案によれば、ケース搬送路上の分離位置にケース群を搬送した後、最下 段のケースを除く上段側のケース群を吸着、傾斜、移動して下段側から１段ずつ 順次分離するので、手で保持するための形状又は構造を有しておらず、且つ、側 面が滑らかに形成された特殊なケースであっても容易に分離することができ、手 作業で分離可能なケース及び手作業で分離することが不向きな特殊なケースの分 離作業に本考案のケース分離装置を適用できると共に、ケース群の分離作業が機 械的に行なえ、作業の省力化及び能率アップを図ることができる。

【００１３】

【実施例】

図１はパレットＰから積下ろされる１列分のコンテナ群Ａ，Ａを吸着保持して 下段側から順次分離する第１実施例のケース分離装置１を示し、このケース分離 装置１は、５０個分のコンテナａが積重ねられたパレットＰを運搬用コンベア２ 上に載置して、同運搬用コンベア２上に設定した積下ろし位置にパレットＰを搬 送した後、パレットＰに積重ねられた１列目〜５列目のコンテナ群Ａ，Ａと対応 する位置に装置本体３を順次移動させ、同装置本体３の積出し側に設けたケース 積出し機４を駆動して、パレットＰに積重ねられた１列目〜５列目のコンテナ群 Ａ，Ａを順次積下ろしすると共に、同装置本体３の分離側に設けたケース分離機 ５を駆動して、５段に積重ねられた１列分のコンテナ群Ａ，Ａを吸着保持して下 段側から順次分離する装置である。

【００１４】 上述の運搬用コンベア２は、図２及び図３に示すように、同運搬用コンベア２ の送り側始端部及び送り側終端部に軸支したスプロケット６，７間に送り用チェ ーン８を夫々張架し、終端側下部に配設した減速機付き送り用モータ９の駆動力 により、スプロケット１０，１１及びチェーン１２を介して送り用チェーン８， ８を送り方向（矢印方向）に同期回転させる。すなわち、同送り用チェーン８， ８上に５０個分のコンテナａが積重ねられたパレットＰを載置した後、搬送途中 に設定した積下ろし位置にパレットＰを搬送供給する。パレットＰに積重ねられ た全コンテナａ…の積下ろし後、同送り用チェーン８，８上に載置された空パレ ットＰを送り側終端部に接続したパレット積重ね機（図示省略）に搬送供給して 積重ね回収する。且つ、同運搬用コンベア２上に設定した積下ろし位置のパレッ ト搬出側に、パレットＰの送り側前端部に積重ねられたコンテナ群Ａ，Ａと対接 する高さ位置に整列プレート１３を立設している。

【００１５】 前述の装置本体３は、上述の運搬用コンベア２の搬送方向と平行して下部床面 に走行レール１４，１４を敷設し、同走行レール１４，１４上に装置本体３の下 面側に軸受した各車輪１５…を夫々係合して、同装置本体３の底部に設けた減速 機付き走行用モータ１６の駆動力により、パレットＰに積重ねられた１列分のコ ンテナ群Ａ，Ａを積下ろしする１ピッチ分だけ間欠的に走行移動する。且つ、同 装置本体３のパレット搬入側には、運搬用コンベア２の搬送幅よりも幅広間隔に 隔てて押圧プレート１７，１７を左右開閉自在に軸支し、両側部に軸支した押圧 プレート１７，１７の下端部を開閉アーム１８により連結すると共に、同側上部 に配設した開閉用シリンダ１９のピストンロッドを一方に軸支した押圧プレート １７の上端部に連結して、この開閉用シリンダ１９の作動により、パレットＰの 送り側後端部に積重ねられたコンテナ群Ａ，Ａの一側面に対接する閉位置と、パ レットＰの送り側両端部に積重ねられたコンテナ群Ａ，Ａの通過を許容する開位 置とに回動する。

【００１６】 前述のケース積出し機４は、図３にも示すように、同機を構成する走行ユニッ ト２０の下部に、５段に積重ねられたコンテナ群Ａの積出し側後面と対接する大 きさに形成した縦長形状のプッシャ２１を垂設し、同走行ユニット２０の両側面 に軸支した各ガイドローラ２２…を、装置本体３の積出し側上部から分離側上部 に向けて架設した走行ガイド２３，２３上に夫々係合し、装置本体３上部に配設 した積出し用シリンダ２４のピストンロッドを走行ユニット２０に連結固定して 、この積出し用シリンダ２４の作動により、上述する運搬用コンベア２上に載置 されたパレットＰの積出し側後列のコンテナ群Ａと対向する後退位置と、後述す るケース分離機５の昇降コンベア２５上に１列分のコンテナ群Ａ，Ａを移載する 前進位置とにプッシャ２１を前後移動する。

【００１７】 前述のケース分離機５は、図４、図５、図６に示すように、１列分のコンテナ 群Ａ，Ａを載置する大きさに形成した昇降コンベア２５の一側部に昇降フレーム ２６を連結固定し、同昇降フレーム２６の上下両端部に軸支した各ガイドローラ ２７…を両側位置に架設した各ガイドレール２８，２８に夫々係合し、同側下部 に配設した昇降用シリンダ２９のピストンロッドを昇降フレーム２６に連結固定 して、この昇降用シリンダ２９の作動により、前述する運搬用コンベア２の積下 ろし位置に搬送したパレットＰと水平となる中段位置と、後述する吸着用アーム ３１，３１で水平姿勢に吸着保持されたコンテナａ，ａを載置する上段位置と、 最下段のコンテナａ，ａを分離する高さ位置に配設した送り用コンベア３０と水 平となる下段位置とに昇降コンベア２５を昇降停止する。

【００１８】 上述の吸着用アーム３１，３１は、中段位置の昇降コンベア２５上に載置され たコンテナ群Ａ，Ａの両側面と対向する方向に吸着用アーム３１，３１を回動自 在に軸支し、同位置の上方両側部に配設した回動用シリンダ３２，３２のピスト ンロッドを吸着用アーム３１，３１に連結固定して、これら回動用シリンダ３２ ，３２の同期作動により、中段位置の昇降コンベア２５上に載置された下から２ 段目のコンテナａ，ａを吸着保持する閉位置と、吸着保持を解除した開位置とに 吸着用アーム３１，３１を回動停止する。

【００１９】 これら吸着用アーム３１，３１の下端部には、中段位置の昇降コンベア２５上 に載置されたコンテナａ，ａの両側面と対向して合成ゴム等の弾性部材で形成し た各吸着子３３…を夫々取付け、これら各吸着子３３…を電磁弁３４及び吸気管 ３５を介して吸気用ブロワ３６の吸気口側に連通接続している。すなわち、中段 位置の昇降コンベア２５上に載置された下から２段目のコンテナａ，ａに、左右 の吸着用アーム３１，３１に取付けた各吸着子３３…を夫々密着して、吸気用ブ ロワ３６の吸気動作を電磁弁３４により切換え制御することで、これら各吸着子 ３３…にコンテナａ，ａを吸着保持又は吸着解除する。且つ、同吸着用アーム３ １，３１で水平姿勢に吸着保持されるコンテナ群Ａ，Ａの両側縁部に対接してガ イド板３７，３７を夫々立設し、積出し側前列のコンテナ群Ａの前側縁部に対接 してガイド板３８を立設している。

【００２０】 図示実施例は上記の如く構成するものとして、ケース分離装置１によるコンテ ナ群Ｂの分離動作を説明する。 先ず、図１に示すように、５０個分のコンテナａが積重ねられたパレットＰを 運搬用コンベア２上の積下ろし位置に搬送して、パレットＰの送り側前端部に積 重ねられたコンテナ群Ａ，Ａを整列プレート１３に当接する。同時に、パレット Ｐの送り側後端部に積重ねられた１列目のコンテナ群Ａ，Ａと対応する位置に装 置本体３を走行移動させ、同装置本体３に設けた押圧プレート１７，１７を閉方 向に回動して、パレットＰの送り側後端部に積重ねられたコンテナ群Ａ，Ａに押 圧プレート１７，１７を圧接し、パレットＰに積重ねられた各コンテナ群Ａ…を 整列プレート１３側に押圧して積出し方向に向き修正する。

【００２１】 次に、図３に示すように、同装置本体３に設けたケース積出し機４の積出し用 シリンダ２４を作動して、パレットＰに積重ねられた１列目のコンテナ群Ａ，Ａ をプッシャ２１で積下ろし方向に水平移動させ、１列目のコンテナ群Ａ，Ａを中 段位置に昇降停止したケース分離機５の昇降コンベア２５上に移載する。同時に 、図４に示すように、同装置本体３に設けたケース分離機５の回動用シリンダ３ ２，３２を同期作動して、左右の吸着用アーム３１，３１に取付けた各吸着子３ ３…を、昇降コンベア２５上に載置された下から２段目のコンテナａ，ａに夫々 密着した後、電磁弁３４を開放して、吸気用ブロワ３６の吸気動作による負圧で 、昇降コンベア２５上に載置された下から２段目のコンテナａ，ａに各吸着子３ ３…を吸着固定し、昇降コンベア２５上に載置された最下段のコンテナａ，ａを 除く、残り４段分のコンテナ群Ａ，Ａを水平姿勢に吸着保持する。

【００２２】 この後、図５に示すように、昇降コンベア２５を下段位置まで降下して最下段 に積重ねられたコンテナａ，ａを分離し、同昇降コンベア２５を積下ろし方向に 回転駆動して、分離したコンテナａ，ａを送り用コンベア３０上に順次移載する と共に、同送り用コンベア３０を搬送方向に回転駆動して、選別工程（図示省略 ）にコンテナａ，ａを搬送供給する。

【００２３】 次に、図６に示すように、昇降コンベア２５を上段位置まで上昇して、上述の 吸着用アーム３１，３１で保持された残り４段分のコンテナ群Ａ，Ａを昇降コン ベア２５を載置した後、電磁弁３４を閉鎖して、吸気用ブロワ３６の吸気動作を 遮断することで、昇降コンベア２５上に載置されたコンテナａ，ａと各吸着子３ ３…との吸着固定が解除され、ケース分離機５の回動用シリンダ３２，３２を復 帰作動して、左右の吸着用アーム３１，３１を開位置に回動復帰した後、残り４ 段分のコンテナ群Ａ，Ａが載置された昇降コンベア２５を中段位置まで降下させ る。以下、上述の動作順序に沿って残り４段分のコンテナ群Ａ，Ａを下段側から 順次分離し、分離したコンテナａ，ａを送り用コンベア３０上に順次移載して選 別工程（図示省略）に搬送供給する。

【００２４】 １列分の分離作業が終了直後又は終了直前に於いて、ケース積出し機４のプッ シャ２１を初期位置に復帰移動させ、ケース分離機５の昇降コンベア２５を中段 位置に昇降停止し、上方両側部に軸支した吸着用アーム３１，３１を開位置に回 動停止する。以下同様にして、パレットＰに積重ねられた２列目、３列目、４列 目、５列目のコンテナ群Ａ，Ａと対応する位置に装置本体３を順次移動させ、同 装置本体３の積出し側に設けたケース積出し機４を駆動して、パレットＰに積重 ねられた２列目、３列目、４列目、５列目のコンテナ群Ａ，Ａを順次積下ろしす ると共に、同装置本体３の分離側に設けたケース分離機５を駆動して、５段に積 重ねられた１列分のコンテナ群Ａ，Ａを下段側から順次分離し、分離したコンテ ナａ，ａを送り用コンベア３０上に順次移載して選別工程（図示省略）に搬送供 給する。

【００２５】 一つのパレットＰに積重ねられた全コンテナ群Ａ…の積下ろし作業が終了した 後、空パレットＰを送り側終端部に接続したパレット積重ね機（図示省略）に搬 送供給して積重ね回収し、装置本体３の押圧プレート１７，１７を開放して初期 位置に復帰移動させる。この後、運搬用コンベア２上に設定した積下ろし位置に 次のパレットＰを搬送し、装置本体３に設けたケース積出し機４とケース分離機 ５とを夫々駆動して、パレットＰに積重ねられた１列目〜５列目のコンテナ群Ａ ，Ａを順次積下ろしすると共に、５段に積重ねられた１列分のコンテナ群Ａ，Ａ を下段側から順次分離して選別工程（図示省略）に搬送供給する。

【００２６】 以上のように、ケース分離機５の昇降コンベア２５上に１列分の箱群Ｂ，Ｂを 移載した後、最下段のコンテナａ，ａを除く、残り上段側のコンテナ群Ａ，Ａを 左右の吸着用アーム３１，３１で水平姿勢に吸着保持して下段側から１段ずつ順 次分離するので、手で保持するための形状又は構造を有しておらず、且つ、側面 が滑らかに形成された特殊なコンテナａであっても容易に分離することができ、 手作業で分離可能なコンテナａ及び手作業で分離することが不向きな特殊なコン テナａの分離作業に適用できると共に、コンテナ群Ａの分離作業が機械的に行な え、作業の省力化及び能率アップを図ることができる。

【００２７】 図７はダンボール製の箱体ｂが５段積重ねられた１列分の箱群Ｂ，Ｂを吸着保 持して下段側から順次分離する第２実施例のケース分離機５を示し、このケース 分離機５は、ケース積出し機４により積下ろされる１列分の箱群Ｂ，Ｂを昇降コ ンベア２５上に移載した後、左右の吸着用アーム３１，３１に取付けた各吸着子 ３３…を、昇降コンベア２５上に載置された下から２段目の箱体ｂ，ｂに夫々密 着する。同時に、吸気用ブロワ３６の吸気動作による負圧で、昇降コンベア２５ 上に載置された最下段の箱体ｂ，ｂを除く、残り上段側の箱群Ｂ，Ｂを水平姿勢 に吸着保持する。この後、昇降コンベア２５を下段位置まで降下して最下段のコ ンテナａ，ａを分離し、分離したコンテナａ，ａを送り用コンベア３０で選別工 程（図示省略）に搬送供給する。以下、上述と同様にして、残り段数分のコンテ ナ群Ａ，Ａを吸着保持して下段側から順次分離するので、手で保持するための形 状又は構造を有しておらず、且つ、側面が滑らかに形成されたダンボール製の箱 体ｂであっても容易に分離することができる。

【００２８】 図８はダンボール製の箱体ｂが５段積重ねられた１列分の箱群Ｂ，Ｂを一方に 傾斜して下段側から順次分離する第３実施例のケース分離機５を示し、このケー ス分離機５は、ケース積出し機４により積下ろされる１列分の箱群Ｂ，Ｂを下限 位置（実線位置）に昇降停止した昇降コンベア３９上に移載した後、ケース分離 板４０に連結した差込み用シリンダ４６を作動して、同昇降コンベア３９上に載 置された最下段の箱体ｂ，ｂと、下から２段目に積重ねられた箱体ｂ，ｂとの重 合面間にＬ字形のケース分離板４０を強制的に差込み、或いは、最下段の箱体ｂ ，ｂを除く上段側の箱群Ｂ，Ｂを若干傾斜してからＬ字形のケース分離板４０を 差込み、同位置側部に立設したケース支持板４１に残り上段側の箱群Ｂ，Ｂを圧 接する。ケース分離板４０に連結した傾斜用シリンダ４７及びケース支持板４１ に連結した傾斜用シリンダ４８を同期作動して、残り上段側の箱群Ｂ，Ｂを保持 した状態のままケース分離板４０とケース支持板４１とを傾斜位置（実線位置） に回動させ、上下段に積重ねられた箱体ｂ，ｂの重合面を離間して、分離した最 下段の箱体ｂ，ｂを送り用コンベア３０で選別工程（図示省略）に搬送する。

【００２９】 この後、傾斜用シリンダ４７，４８を復帰作動して、残り上段側の箱群Ｂ，Ｂ を保持した状態のままケース分離板４０とケース支持板４１とを垂直位置（仮想 線位置）に回動復帰してから、差込み用シリンダ４６を復帰作動して、ケース分 離板４０を引抜き方向に後退させ、残り上段側の箱群Ｂ，Ｂを上限位置（仮想線 位置）に昇降停止した昇降コンベア３９上に移載する。同残り上段側の箱群Ｂ， Ｂが載置された昇降コンベア３９を下限位置（実線位置）に降下した後、以下、 上述と同様にして、残り段数分の箱群Ｂ，Ｂを一方に傾斜して下段側から順次分 離するので、手で保持するための形状又は構造を有せず、且つ、側面が滑らかに 形成されたダンボール製の箱体ｂ又は合成樹脂製のコンテナａであっても容易に 分離することができる。

【００３０】 図９はダンボール製の箱体ｂが５段積重ねられた１列分の箱群Ｂ，Ｂを水平移 動して下段側から順次分離する第４実施例のケース分離機５を示し、このケース 分離機５は、ケース積出し機４により積下ろされる１列分の箱群Ｂ，Ｂを下限位 置（実線位置）に昇降停止した昇降コンベア４２上に移載した後、分離用プッシ ャ４３に連結した分離用シリンダ４９を作動して、同昇降コンベア４２上に載置 された最下段の箱体ｂ，ｂを除く、残り上段側の箱群Ｂ，Ｂを分離用プッシャ４ ３で水平移動させ、同位置側部に架設した受け板４４上に残り上段側の箱群Ｂ， Ｂを一旦移載して最下段の箱体ｂ，ｂを分離し、分離した最下段の箱体ｂ，ｂを 送り用コンベア３０で選別工程（図示省略）に搬送する。

【００３１】 この後、返還用プッシャ４５に連結した返還用シリンダ５０を作動して、同受 け板４４上に載置された残り上段側の箱群Ｂ，Ｂを返還用プッシャ４５で水平移 動させ、残り上段側の箱群Ｂ，Ｂを上昇位置（仮想線位置）に昇降停止した昇降 コンベア４２上に移載する。同残り段数分の箱群Ｂ，Ｂが載置された昇降コンベ ア３９を下限位置（実線位置）に降下した後、上述と同様にして、残り段数分の 箱群Ｂ，Ｂを水平移動して下段側から順次分離するので、手で保持するための形 状又は構造を有せず、且つ、側面が滑らかに形成されたダンボール製の箱体ｂ又 は合成樹脂製のコンテナａであっても容易に分離することができる。

【００３２】 この考案の構成と、上述の実施例との対応において、 この考案のケース群は、第１実施例のコンテナ群Ａと、第２、第３、第４実施 例の箱群Ｂとに対応し、 以下同様に、 ケースは、第１実施例のコンテナａと、第２、第３、第４実施例の箱体ｂとに 対応し、 ケース搬送路は、昇降コンベア２５と対応し、 ケース吸着手段は、吸着用アーム３１と、回動用シリンダ３２と、吸着子３３ と、電磁弁３４と、吸気管３５と、吸気用ブロワ３６とに対応し、 昇降手段は、昇降コンベア２５と、昇降フレーム２６と、ガイドローラ２７と 、ガイドレール２８と、昇降用シリンダ２９とに対応し、 板差込み手段は、差込み用シリンダ４６と対応し、 ケース傾斜手段は、傾斜用シリンダ４７，４８と対応し、 ケース移動手段は、分離用シリンダ４９と、返還用シリンダ５０とに対応する も、 この考案は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。

【００３３】 例えば、パレットＰに複数列積重ねられたコンテナ群Ａ，Ａ又は箱群Ｂ，Ｂを １列分ずつ供給する１ピッチ分だけ運搬用コンベア２を間欠駆動して、ケース積 出し機４により積下ろされる１列分のコンテナ群Ａ，Ａ又は箱群Ｂ，Ｂを下段側 から順次分離するもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例のケース分離装置を示す平面図。

【図２】ケース分離装置の側面図。

【図３】ケース積出し機によるコンテナ群の積下ろし動
作を示す側面図。

【図４】吸着式ケース分離機によるコンテナ群の吸着動
作を示す分離側正面図。

【図５】吸着式ケース分離機によるコンテナ群の分離動
作を示す分離側正面図。

【図６】吸着式ケース分離機によるコンテナ群の降下動
作を示す分離側正面図。

【図７】第２実施例の吸着式ケース分離機による箱群の
分離動作を示す分離側正面図。

【図８】第３実施例の傾斜式ケース分離機による箱群の
分離動作を示す分離側正面図。

【図９】第４実施例の移動式ケース分離機による箱群の
分離動作を示す分離側正面図。

【符号の説明】

ａ…コンテナ Ａ…コンテナ群 ｂ…箱体 Ｂ…箱群 １…ケース分離装置 ４…ケース積出し機 ５…ケース分離機 ２５，３９，４２…昇降コンベア ３１…吸着用アーム ３３…吸着子 ３６…吸気用ブロワ ４０…ケース分離板 ４１…ケース支持板 ４３…分離用プッシャ ４４…受け板 ４５…返還用プッシャ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ケース搬送路上に設定した分離位置で複数
   段積重ねられたケース群を下段側から１段ずつ分離供給
   するケース分離装置であって、 上記ケース搬送路上に設定した分離位置に、該分離位置
   に搬送された最下段のケースを除く上段側のケース群を
   水平姿勢に吸着保持するケース吸着手段を設けると共
   に、 上記ケース吸着手段で吸着保持した上段側のケース群
   と、最下段のケースとを分離方向に相対移動する昇降手
   段を設けたケース分離装置。
2. 【請求項２】ケース搬送路上に設定した分離位置で複数
   段積重ねられたケース群を下段側から１段ずつ分離供給
   するケース分離装置であって、 上記ケース搬送路上に設定した分離位置に、該分離位置
   に搬送された最下段のケースと上段側のケースとの重合
   面間にケース分離板を差込むための板差込み手段を設け
   ると共に、 上記ケース分離板上に移載された上段側のケース群を一
   方に傾斜するケース傾斜手段を設けたケース分離装置。
3. 【請求項３】ケース搬送路上に設定した分離位置で複数
   段積重ねられたケース群を下段側から１段ずつ分離供給
   するケース分離装置であって、 上記ケース搬送路上に設定した分離位置に、該分離位置
   に搬送された最下段のケースを除く上段側のケース群を
   左右位置に水平移動するケース移動手段を設けたケース
   分離装置。