JPH0333312Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜技術分野＞ 本考案は、炭火による焼肉時等に発生した煙を
処理するようにした煙浄化式ロースターに関す
る。

＜従来技術＞ 従来のガスバーナーを熱源とするロースターに
おいては、吸い込んだ煙をダクトで室外へ排出す
るものがある。

＜考案が解決しようとする問題点＞ しかし従来の煙浄化式ロースターでは、ダクト
の設置が面倒でありかつ移動できない欠点と、ダ
クト内に付く油等により火災の心配とがある。

また肉を炭焼きすれば優れた味が得られるが、
従来の構造においては肉を炭焼きすることは不可
能であつた。

そこで、本考案は、排煙ダクトを必要とせず、
通常のロースターと全く同様に使用でき、しかも
炭焼きが可能な煙浄化式ロースターの提供を目的
としている。

＜問題点を解決するための手段＞ 本考案は、第１，２図の如く、天板Ａの中央孔
ａの下側に突出して外ケース４Ａが固定され、該
外ケース４Ａの上側に上ケース（風防）４Ｂが着
脱自在に取付けられ、該上ケース４Ｂおよび外ケ
ース４Ａの内側に内ケース１Ａが吸煙路Ｅを形成
するように設けられ、該内ケース１Ａの下側に取
付けられた底ケース１Ｂに七輪等の燃焼器３が着
脱自在に設けられ、燃焼器３の上部にロストル２
が載置され、かつ前記吸煙路Ｅの吸入口Ｄはロス
トルの外周に対向して配置され、前記吸入口Ｄは
被調理物Ｂからの煙Ｇと室内空気Ｈとを混合して
吸入するように形成され、前記外ケース４Ａの下
部には煙浄化装置５，６が設けられ、該煙浄化装
置５，６の下流側には排風フアン７Ａが設けら
れ、前記外ケース４Ａを囲むように天板支持ケー
ス８が設けられ、該支持ケース８と外ケース４Ａ
との間に排気路９が設けられ、前記排風フアン７
Ａの吹出部が該排気路９の入口に接続され、前記
支持ケース８に前記排気路９の出口１０が形成さ
れ、底ケース１Ｂには燃焼器３の燃焼空気Ｊを送
込むための送風ダクトＦが形成されたものであ
る。

＜作用＞ 本考案において、ロストル２上の被調理物から
発生する煙（油ミスト、油煙）Ｇは、ロストル２
の全外周に向つて開口する燃焼ガス吸入口Ｄから
室内空気Ｈと混合しながら吸込まれ、吸煙路Ｅを
通つて煙浄化装置５，６に入り、ここで浄化され
て浄化空気となつて、排気路９から支持ケース８
の出口１０に至り、外側へ排出される。そして吸
込口Ｄもロストル２の全周に開口しているので、
煙はほぼ完全に吸込まれ浄化される。

また排風フアン７Ａから吐出された浄化空気の
一部は送風フアン７Ｂで吸込まれ、これは送風ダ
クトＦを通して燃焼器３の入口３ａへ送込まれ
る。

＜実施例＞ 以下、本考案の実施例を図面により説明する。
天板Ａの中央孔ａの下側に突出して外ケース４Ａ
が固定され、該外ケース４Ａの上側に円筒形上ケ
ース（風防）４Ｂが着脱自在に載置され（または
固定され）、該上ケース４Ｂおよび外ケース４Ａ
の内側に内ケース１Ａが吸煙路Ｅを形成するよう
に設けられ、該内ケース１Ａの下側に固定された
底ケース１Ｂに七輪等の燃焼器３が着脱自在に設
けられ、該燃焼器３の上部にロストル２を構成す
る焼網２Ａおよび五徳２Ｂが載置され、かつ該吸
煙路Ｅの吸入口Ｄはロストルの全外周に対向して
配置され、前記吸入口Ｄは被調理物Ｂからの煙Ｇ
と室内空気Ｈとを混合して吸入するように内ケー
ス１Ａの上フランジ１ａに傾斜して形成され、前
記外ケース４Ａの下部には煙浄化装置５，６が設
けられ、該煙浄化装置５，６の下流側には排風フ
アン７Ａが設けられ、前記外ケース４Ａを囲むよ
うに天板支持ケース８が設けられ、該支持ケース
８と外ケース４Ａとの間に排気路９が設けられ、
前記排風フアン７Ａの吹出部が該排気路９の入口
に接続され、前記支持ケース８に前記排気路９の
出口１０が形成され、底ケース１Ｂには燃焼器３
の入口３ａに燃焼空気Ｊを送込むための送風ダク
トＦが形成され、該送風路Ｆへ排気Ｋを送込む送
風フアン７Ｂが専用に設けられ、前記天板Ａの上
面は、実線図示の如く外ケース４Ａの上フランジ
４ａ部とほぼ面一に配されている。

また排気路出口１０は、燃焼ガスの吸入口Ｄか
ら離間するように、前記支持ケース８の四辺のう
ちの座席に対向しない側の二辺に形成され、電動
フアン７Ａの吹出圧力により浄化空気が、前記排
気路９を通り、ケース８の側方より浄化空気を噴
出するように構成されている。

なお、該支持ケース８の上端は天板Ａを支持し
ている。

前記煙浄化装置５，６は、整流器５と集塵器６
とから成り、整流器５は、その壁面に油煙のうち
比較的粒径の大きいものが付着させる機能を有
し、集塵器６は、NO₂等有害物の少ない正コロ
ナ放電を発生させていて比較的小さい油粒、煙粒
を処理する機能を有する。１５はシロツコ形電動
フアンの電動機である。また図示しないが、整流
器５及び集塵器６のフイルター交換扉が開閉自在
に設けられている。１６は煙粒を帯電させるため
の集塵電極である。１６ａはコレクター、１６ｂ
はドレンパンである。１７は電源ボツクスであ
る。

次に作用を説明すると、円形ロストル２上の被
調理物から発生する煙（油ミスト、油煙）は、ロ
ストル２の全外周に向つて開口する燃焼ガス吸入
口Ｄから室内空気と混合しながら吸込まれ、吸煙
路Ｅを通つて煙浄化装置５，６に入り、ここで浄
化されて浄化空気となつて、排気路９から支持ケ
ース８の出口１０に至り、外側へ排出される。そ
してロストル２が円形で吸込口Ｄも全周に開口し
ているので、煙はほぼ完全に吸込まれ浄化され
る。

このときの空気流のエネルギーはすべて排風フ
アン７Ａと送風フアン７Ｂから与えられる。ま
た、吸入口Ｄと排気路９の出口１０とは離間して
おり、排気路９の出口１０からでた上昇暖気によ
りロストル２上の被調理物から発生した煙が上昇
することはない。そして、煙浄化装置のうちの整
流器５は、粒径の大きいミストをその壁面に付着
させ、集塵器６では粒径の小さい煙を集塵部に吸
込ませ、正コロナ放電中を通過させて煙粒を帯電
させて付着させる。排風フアン７Ａから吐出され
た浄化空気の一部は送風フアン７Ｂで吸込まれ、
これは送風ダクトＦを通して燃焼器３の入口３ａ
へ送込まれる。また整流器５及び集塵器６には油
煙、煙粒が付着するので定期的に洗浄あるいは取
替える必要があるが、このときは交換扉を開放し
て簡単に行い得る。また本考案では、吸煙路Ｅの
吸入口Ｄは傾斜した上フランジ１ａに形成される
ことによりその下半部はロストルの全外周に向け
て開口され、かつ前記吸入口Ｄの上半部は室内上
方に向けて開口されているので、吸煙路Ｅ内が上
ケース４Ｂの開口４ｃから吸込まれる室内空気で
低温化され、被調理物からの煙のみを吸込む場合
の様に危険なほど高温となることはない。

なお、本考案は、上記実施例に限定されるもの
ではなく、本考案の範囲内で上記実施例に多くの
修正および変更を加え得ることは勿論である。

例えば、天板Ａの上面は、実線図示の如く外ケ
ース４Ａの上フランジ４ａ部から仮想線図示の如
く上ケース４Ｂの上フランジ４ｂ部の間の任意の
位置に配設してもよい。

＜効果＞ 以上の説明から明らかな通り、本考案による
と、天板の中央孔の下側に突出して外ケースが固
定され、該外ケースの上側に上ケースが取付けら
れ、該上ケースおよび外ケースの内側に内ケース
が吸煙路を形成するように設けられ、該内ケース
の下側に取付けられた底ケースに燃焼器が設けら
れ、該燃焼器の上部にロストルが載置され、かつ
前記吸煙路の吸入口はロストルの外周に対向して
配置され、前記吸入口は被調理物からの煙と室内
空気とを混合して吸入するように形成され、前記
外ケースの下部には煙浄化装置が設けられ、該煙
浄化装置の下流側には排風フアンが設けられ、前
記外ケースを囲むように天板支持ケースが設けら
れ、該支持ケースと外ケースの間に排気路が設け
られ、前記排風フアンの吹出部が該排気路の入口
に接続され、前記支持ケースに前記排気路の出口
が形成され、底ケースには燃焼器の燃焼空気を送
込むための送風ダクトが形成され、該送風ダクト
に排風フアンから吐出された浄化空気の一部を強
制的に送込むための送風フアンが設けられてい
る。

したがつて、本考案によると、吸煙路の吸入口
は被調理物からの煙と室内空気とを混合して吸入
するように形成されているから、被調理物からの
煙は、ほぼ完全に吸込むことができ、室内空気に
より低温化され、被調理物からの煙のみを吸込む
場合の様に危険なほど高温となるのを防止して、
吸煙路内に付く油等による火災の発生を防止でき
るとともに支持ケースの出口から吹出す排気は低
温化されることになる。

しかも、排気フアンから吐出された空気の一部
を燃焼空気に使用し、残部を支持ケースの出口か
ら吐出させるので、全ての排気を支持ケースの出
口から吐出させる場合に比べ、その風量は少なく
することができ、支持ケースの出口付近に使用者
がいても、風量の低減化および排気温度の低温化
により不快感を感じさせることを防止できるとい
つた優れた効果がある。

また、排風フアン、煙浄化装置、送風フアン等
をロースター内部に内蔵でき、排風ダクトを必要
とせず、通常のロースターと全く同様に使用でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す煙浄化式ロー
スターの縦断側面図、第２図はその分解斜視図で
ある。 １Ａ：内ケース、１Ｂ：底ケース、１ａ：内ケ
ースの上フランジ、２：ロストル、２Ａ：焼網、
２Ｂ：五徳、３：燃焼器、３ａ：入口、４Ａ：外
ケース、４Ｂ：上ケース、４ａ：外ケースの上フ
ランジ、４ｂ：上ケースの上フランジ、５，６：
煙浄化装置、７Ａ：排風フアン、７Ｂ：送風フア
ン、８：天板支持ケース、９：排気路、１０：出
口、Ａ：天板、ａ：中央孔、Ｂ：被調理物、Ｄ：
吸入口、Ｅ：吸煙路、Ｆ：送風ダクト、Ｇ：煙、
Ｈ：室内空気、Ｊ：燃焼空気、Ｋ：排気。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 天板の中央孔の下側に突出して外ケースが固定
   され、該外ケースの上側に上ケースが取付けら
   れ、該上ケースおよび外ケースの内側に内ケース
   が吸煙路を形成するように設けられ、該内ケース
   の下側に取付けられた底ケースに燃焼器が設けら
   れ、該燃焼器の上部にロストルが載置され、かつ
   前記吸煙路の吸入口はロストルの外周に対向して
   配置され、前記吸入口は被調理物からの煙と室内
   空気とを混合して吸入するように形成され、前記
   外ケースの下部には煙浄化装置が設けられ、該煙
   浄化装置の下流側には排風フアンが設けられ、前
   記外ケースを囲むように天板支持ケースが設けら
   れ、該支持ケースと外ケースとの間に排気路が設
   けられ、前記排風フアンの吹出部が該排気路の入
   口に接続され、前記支持ケースに前記排気路の出
   口が形成され、底ケースには燃焼器の燃焼空気を
   送込むための送風ダクトが形成され、該送風ダク
   トに排風フアンから吐出された浄化空気の一部を
   強制的に送込むための送風フアンが設けられたこ
   とを特徴とする炭焼可能な煙浄化式ロースター。