JPH0332926Y2

JPH0332926Y2 -

Info

Publication number: JPH0332926Y2
Application number: JP1982199026U
Authority: JP
Priority date: 1982-12-28
Filing date: 1982-12-28
Publication date: 1991-07-12
Also published as: JPS59103148U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は、落し込み方式により浴槽内に満たし
た湯の温度が入浴適温以下に低下した際に、これ
を再度適温まで加熱するためのバスヒーター（追
い焚き熱交換器）を浴槽内に取り付けた追い焚き
装置の改良に関するものである。

［従来の技術］従来のバスヒーターを用いた追い焚き装置は、
第１図に示すように、浴槽０１内にバスヒーター
０２を取り付け、別に設けた給湯器０３で加熱し
た温水をバスヒーター０２内に循環せしめて浴槽
０１内の湯を加熱するものである。そして、浴槽
０１内の湯温の監視は、入浴者自身が行い、適温
になつたときにバルブ０４を閉じ、又必要に応じ
て給湯器０３の運転を停止するものであつた。以
上のことから所謂沸かし過ぎによる熱ロスの問題
が屡々生じていると共にいちいちバルブ０４や給
湯器０３の操作を行わなければならず、入浴者に
は面倒な欠点があつた。

そこで、浴槽内の湯量と、現在の水温とから、
設定温度に昇温するのに必要なカロリーを演算
し、この演算値に基づいてガスバーナによる加熱
時間を定めて運転を行うことにより、自動的に設
定温度まで昇温するという風呂焚装置の提案（公
知例）がある（特開昭55−152342）。

［従来技術の問題点］しかし、上記公知例においては、次のような欠
点がある。

ａ浴槽内の水温は、水温検出センサーで検出し
ているため、浴槽内の水温は点でしか検出でき
ない。

このため、比重による温度差と、水位との関
係から、その時のトータルされた（平均化され
た）水温の検出はできず、このような水温を前
提としたとき、仮に水量を正しく検出しても設
定温度に到達するまでの正確な必要カロリーの
演算はできない。つまり誤差が生じ、エネルギ
ーの無駄が生じてしまう。又、ぬるい或いは熱
い、という問題も生じてしまう。

ｂ公知例は、ガスバーナつまり風呂釜の運転時
間で制御するため、例えば入浴中に追い焚きを
行うと浴槽内の湯はかきまぜられていることか
ら、所謂沸き上りが早まり、熱くなつてしま
う。

本考案は、上記ａ，ｂに記した欠点のない追い
焚き装置を提案するのが目的である。

［課題を解決するための手段］本考案の構成は次のとおりである。

自動着火装置付の給湯器と、浴槽内側壁に沿つ
てたて方向に取り付けられたバスヒーターと、前
記給湯器とバスヒーター間とを接続していると共
に途中に循環ポンプを挿入して成る温水循環回路
と、前記温水循環回路に於いて給湯器の入側に取
り付けられた入口温度検出センサーと、給湯器の
出口側に取り付けられた出口温度検出センサー
と、浴槽内の湯量を検出する湯量検出センサー
と、追い焚き運転開始スイツチがONせられると
一定時間循環ポンプが運転を開始して温水循環回
路内に循環を起し、この循環する水温から浴槽内
の水温を、入口温度検出センサー又は出口温度検
出センサーにより検出し、前記湯量検出センサー
により検出された湯量及び入口温度検出センサー
又は出口温度検出センサーにより検出された浴槽
内の湯温から、浴槽内の湯を設定温度まで昇温す
るのに必要なカロリーを計算し、給湯器の運転が
開始したのちは、入口温度検出センサーと出口温
度検出センサーにより出口温度と入口温度との差
を計算し、この計算値から浴槽内の湯に与えたカ
ロリーを計算し、この計算値が前記昇温に必要な
カロリー値と同一になつたときに温水循環回路内
に取り付けた流体制御弁を閉じ、給湯器の運転を
停止する演算回路と、から成る浴槽の追い焚き装
置。

［作用］追い焚きの運転スイツチをONにすると、先ず
循環ポンプが例えば15秒間運転を行うことによ
り、温水循環回路内の水が循環を行う。この循環
により、水はバスヒーターの浴槽内の水と熱交換
し、ほぼ浴槽内の水温の平均値を検出できる。こ
れは、バスヒーターはその構成上浴槽内の上下レ
ベルにおいて広い範囲での熱交換を行うためであ
る。このようにして浴槽内の水温を入口温度検出
センサー又は出口温度検出センサーにより検出
し、一方、湯量検出センサーにより湯量を検出し
たデータは演算回路に入力される。演算回路は、
このデータから浴槽内の湯を設定温度まで昇温す
るの必要なカロリーを計算し、更に追い焚き中
に、入口温度検出センサーと出口温度検出センサ
ーにより出口温度と入口温度との差を計算し、こ
の計算から浴槽内の湯に与えたカロリーを計算
し、この計算値が前記昇温に必要なカロリー値と
同一になつたときに温水循環回路内に取り付けた
流体制御弁を閉じ、給湯器の運転を停止するもの
である。

［実施例］第２図に本考案の実施例を示す。符号の１は落
し込み式の浴槽、２はこの浴槽１内側壁にたて方
向に取り付けられたバスヒーター（追い焚き用の
熱交換器）、３は給湯器、４は給湯器３内の熱交
換器、５はガスバーナ、６はガスヒーター２と熱
交換器４とを接続している温水循環回路、７は浴
槽１内に取り付けられた湯量検出センサーであ
る。

８は温水循環回路６に於いて、給湯器３の入口
側に取り付けられた入口温度検出センサー、９は
出口側に取り付けられた出口温度検出センサー、
１０は温水循環回路６に取り付けられた流体制御
弁である。

１１は湯量検出センサー７により検出された浴
槽１内の湯量と、入口温度検出センサー８（又は
出口温度検出センサー９）により検出された浴槽
１内の湯温から、浴槽１内の湯温を適温（温度設
定スイツチ１２による設定温度）に昇温するのに
必要なカロリーを計算し、追い焚き中の入口温度
検出センサー８と出口温度検出センサー９の温度
差から浴槽１内の湯に与えたカロリーを計算し、
この与えたカロリーの値が必要なカロリーと同一
になつたときに流体制御弁１０を閉じ、給湯器３
の運転を停止する信号を送り出す演算回路であ
る。又、この演算回路１１は追い焚き運転に入る
前に例えば15秒間循環ポンプを運転して浴槽内の
水温検出を可能にする。

図中１３は浴槽１の近傍に取り付けられた追い
焚きスイツチにして、このスイツチを入れること
により追いだき運転が開始する。

次に、上記実施例についてその作用を説明す
る。

先ず、追い焚きスイツチ１３をONにすると、
演算回路１１から流体制御弁１０に開の信号が送
られると共に温水回路６内の温水を循環するため
に循環ポンプ１４に対して運転信号が送られる。
この信号は約15秒間であり、この間に温水循環回
路６内を流れる温水の温度を入口温度検出センサ
ー８（又は出口温度検出センサー９）で検出する
ことにより、浴槽１内の湯温を検出してこれを演
算回路１１内にインプツトする。そして、この検
出温度が設定温度と≧の関係にあるときには流体
制御弁１０を閉じ、循環ポンプ１４を停止する。
しかし、検出温度が設定温度よりも低い時には、
湯量検出センサー７にて検出した湯量と、前記で
検出した湯温から、設定温度になるまでに必要な
カロリーを計算し、直ちに給湯器の運転を開始す
る。そして、入口温度検出センサー８と出口温度
検出センサー９により出入口の温度差を検出し、
この検出値からバスヒーター２を介して浴槽１内
の湯に与えたカロリーを計算し、この値と必要な
カロリーの値とを比較し、同一になつたときに流
体制御弁１０に閉信号、給湯器３に停止信号を送
り、追い焚き運転を終了する。

なお、追い焚き運転を行うか否かの判定は、最
初に流体制御弁１０を開き、循環ポンプ１４を15
秒程度運転すれば浴槽１内の湯温と循環回路６内
の温度は一致するので、この方法により知ること
ができる。

［本考案の効果］ａ本考案は以上のように、先ずたて方向に設置
したバスヒーター内に循環を起してこの循環水
の温度で浴槽内の湯温を検出するようにしたの
で、ほぼ浴槽内の平均水温を検出できる。

このため、ポイントでの水温を検出して浴槽
内の水温とする公知例に比較して水温の検出値
が正確となり、この分カロリー計算値も正確と
なつてエネルギーの無駄や所謂ぬるい、或いは
熱いという問題がなくなる。

ｂ次に、本考案は従来のように時間で加熱用の
カロリーを制御するのではなく、現実に与えて
いるカロリーを計算し、このカロリーの積算値
と必要とするカロリーとを比較して追い焚きを
制御するので、適温で追い焚きを止めることが
できる。この結果、前記ａに記した効果とあい
まつて、理想的な追い焚き装置の実現が可能と
なる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の追い焚き装置の全体を示す説明
図、第２図は本考案に係る追い焚き装置の実施例
を示す説明図である。１……浴槽、２……バスヒーター、３……給湯
器、７……湯量検出センサー、８……入口温度検
出センサー、９……出口温度検出センサー、１０
……流体制御弁、１１……演算回路。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】