JPH0332715Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、自動扉におけるコントロールボツク
ス、索条、駆動源等のエンジンユニツトを収納す
る無目と上枠とを連結する装置にするものであ
る。

従来技術 左右の竪枠間に無目を架設し、この無目内にエ
ンジンケースを取付けるようにしているが、エン
ジンケースには扉に取着した吊戸車が摺動するの
で、エンジンケースには扉自重が作用し、扉摺動
時にエンジンケースがたわんでしまうことがあ
る。

特に、エンジンケースが長尺の場合や、エンジ
ンケースをアルミ形材とした場合にはエンジンケ
ースが著しくたわんでしまう。

エンジンケースがたわむと扉がスムーズに摺動
できなくなつたりして好ましくない。

そこで、左右竪枠間に架設した上枠と無目との
長手方向中間部間に亘つて吊束を配設し、上枠と
無目上部とエンジンケース上部とに穴を形成する
と共に、各穴に亘つて吊りボルトを吊束中空部を
通して貫通し、かつナツト部材を螺合して無目と
エンジンケースを同時に吊り上げて補強し、エン
ジンケースの扉摺動時のたわみを防止するように
している。

しかし、この構造であるとエンジンケースのエ
ンジンユニツト収納部にナツト部材が突出してし
まうので、そのナツト部材が邪魔になつてエンジ
ンユニツトの取付け、取外し作業が困難となつて
しまう。

また無目内にエンジンユニツトを直接収納する
場合があるが、この場合でも吊りボルトのナツト
部材が無目のエンジンユニツト収納部内に突出し
て邪魔になるから、エンジンユニツトの取付け、
取外しが困難となつてしまう。

つまり、エンジンユニツト収納部を有する無目
と上枠とを吊束を介して吊りボルトで連結してい
るので、吊りボルトのナツト部材がエンジンユニ
ツト収納部に突出し、エンジンユニツトの取付
け、取外しが困難となつてしまう。

考案の目的 扉摺動時にエンジンケースがたわむことがない
と共に、無目のエンジンユニツト収納部にエンジ
ンユニツトを簡単に取付け、取外しできるように
することを目的とする。

考案の構成 上枠と無目間に吊束を配設し、上枠と無目上壁
とを吊束内部を通つた吊りボルトで連結し、その
吊りボルトに螺合したナツト部材を無目上壁の高
部上面の裏側に設けて無目上壁の低部上面よりも
上方に位置させたもの。

実施例 第１図は自動扉の正面図であり、ドア枠Ａは左
右竪枠１，１と上枠２と下枠３とを方形状に枠組
みし、左右竪枠１，１間に亘つて無目４を架設し
て扉取付部５と欄間部６とを形成していると共
に、上枠２と無目４との長手方向中間部間には吊
束７が配設してあり、前記扉取付部５には一対の
扉８が摺動自在に取付けてある。

第２図は第１図の−線断面図であり、前記
上枠２は室内・外側壁２ａ，２ｂと連結壁２ｃと
により上向コ字状の長尺材となつていると共に、
連結壁２ｃの面外方向中間部には凹溝９が形成し
てある。

前記無目４は縦壁４ａと上、下壁４ｂ，４ｃと
により室内側に開口したコ字状の長尺材となり、
上壁４ｂは室内側高部上面１０と室外側低部上面
１１と段部１２とによつて階段状に折曲し、室外
側低部上面１１には一対の突条１３，１４が一体
形成されて凹部１５を有していると共に、室内側
高部上面１０の室内側には凹溝１６が形成され、
無目４内にはエンジンケース１７が設けてある。

該エンジンケース１７は縦壁１７ａと上下横壁
１７ｂ，１７ｃとによつて断面コ字状の長尺材と
なつてエンジンユニツト収納部を有すると共に、
その下横壁１７ｃが無目４の下壁４ｃに載せられ
ていると共に、前記扉８の上部に取着した吊戸車
１８が摺動自在に載置されている。

前記吊束７は室内・外側壁７ａ，７ｂと左右壁
７ｃ，７ｄとより中空形状となり、吊束７の上端
面７′は上枠２の連結壁２ｃに接する直線状とな
り、下面７″は無目４の上壁４ｂに接する階段状
となつていると共に、室内側壁７ａが前記無目上
壁４ｂの室内側高部上面１０における凹溝１６と
隣接し、室外側壁７ｂが無目縦壁４ａと面外方向
に同一位置となつていると共に、下面７″が前記
一対の突条１３，１４に当接している。

そして、上枠連結壁２ｃの室内側と無目上壁４
ｂの室内側高部上面１０の室外側とには穴１９，
２０が対向して形成され、この穴１９，２０間に
吊束７の中空部を通つた吊りボルト２１が貫通し
てあり、その上下ネジ部２１ａ，２１ｂにはナツ
ト部材２２，２３が螺合されて無目４を吊りボル
ト２１で吊り上げて補強していると共に、前記凹
溝１５内には補強用金属板２４が設けられ、エン
ジンケース上横壁１７ｂよりビス２５を補強用金
属板２４に螺合してエンジンケース１７を吊り上
げて補強している。

前記上ネジ部２１ａに螺合されたナツト部材２
２はスプリングワツシヤ４０、押え板４１を介し
て上枠連結壁２ｃに締め付けられ、下ネジ部２１
ｂに螺合したナツト部材２３は無目上壁４ｂにお
ける段部１２と凹溝１６を構成する室外側縦壁１
６ａとに当接して回り止めされ、かつ無目４の室
内側高部上面１０の下面長手方向に沿つて設けた
ビスホール４ｄに当接している。

この様であるから、吊戸車１８を介して扉８の
自重がエンジンケース１７に作用してもエンジン
ケース１７がたわむことがないと共に、ビス２５
を弛めることでエンジンケースを無目４内より簡
単に取り外しできる。

また、ナツト部材２３は室内側高部上面１０の
裏側に位置し、室内側低部上面１１よりも上方に
位置しているから、エンジンケース１７及びエン
ジンユニツトをエンジンケース１７のエンジンユ
ニツト収納部に取付け、取外しする際に邪魔にな
らず、エンジンユニツトをエンジンユニツト収納
部に簡単に取付け、取外しできる。

なお、エンジンケース１７を設けずに無目４内
に直接エンジンユニツトを収納する場合でも、ナ
ツト部材２３が邪魔にならず簡単にエンジンユニ
ツトを取付け、取外しできる。

つまり、エンジンユニツト収納部を有する無目
の上壁を、低部上面と高部上面とを有する階段形
状とし、その高側上面に吊りボルトのナツト部材
を位置させるようにすれば良い。

第２図において、２６はカバーであり、その上
部折曲片２６ａを凹溝１６内に嵌合して無目４に
取付けてある。

第４図は第１図の−線断面図であり、吊束
７以外の上枠２と無目４との間にはガラス２７が
装着されている。

つまり、無目上壁４ｂの一対の突条１３，１４
には押縁２８が係着され、押縁２８と段部１２と
の間にガラス２７の下端部がパツキン２９を介し
て装着してあり、ガラス２７の上部は上枠連結壁
２ｃの凹部９内にパツキン２９を介して装着して
ある。

第５図は他の実施例の要部断面図、第６図は第
５図の−線断面図であり、前記無目４の上壁
４ｂにおける段部１２と室内側高部上面１０の内
側面に吊束７の巾よりも長い補強ブロツク３０を
設け、この補強ブロツク３０ネジ孔３２に吊りボ
ルト２１の下ネジ部２１ｂを螺合すると共に、エ
ンジンケース上横壁１７ｂよりビス３１を補強ブ
ロツク３０に螺合して無目４とエンジンケース１
７とを吊り上げて補強してある。なおビス３１に
よる螺合以外にビス２５をエンジンケース上横壁
１７ｂより補強用金属板２４に螺合しても良い。

この様によれば、エンジンケース１７を強固に
吊り上げて強く補強できると共に、吊りボルト２
１の締付力を補強ブロツク３０を介して無目上壁
４ｂの室外側高部上面１０で支承できるから、吊
束７の下面７″が当接する無目上壁４ｂの室外側
高部上面１０が変形することがない。

なお、エンジンケース１７の上壁１７ｂは無目
上壁４ｂにビス２５で連結しなくとも良い。

考案の効果 吊りボルト２１で無目を上枠２に吊り上げて補
強したので、扉摺動時に無目が扉自重でたわむこ
とがない。

吊りボルト２１のナツト部材は無目の上壁低部
上面よりも上方に位置し、エンジンユニツト収納
部に突出していないから、エンジンユニツトを取
付け、取外しする際に、そのナツト部材が邪魔に
ならずに、エンジンユニツトを簡単に取付け、取
外しできる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は自動扉
の正面図、第２図は第１図の−線断面図、第
３図第２図の−線断面図、第４図は第１図の
−線断面図、第５図は他の実施例の要部縦断
面図、第６図第５図の−線断面図、第７図は
吊りボルトと補強ブロツクとの分解斜視図であ
る。 １は竪枠、２な上枠、４は無目、４ｂは上壁、
７は吊束、１７はエンジンケース、１７ｂは上横
壁、２１は吊りボルト、２５はビス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 左右竪枠１，１間に上枠２とエンジンユニツト
   収納部を有する無目とを架設し、上枠２と無目の
   上壁とに亘つて吊束７を配設すると共に、前記無
   目の上壁を低部上面と高部上面とを有する階段形
   状とし、前記上枠２と無目の上壁高部上面とに亘
   つて前記吊束７内部を通つた吊りボルト２１で連
   結し、その吊りボルト２１のナツト部材を無目の
   上壁高部上面の裏側に設けて無目の上壁低部上面
   よりも上方位置としたことを特徴とする自動扉の
   エンジンユニツト収納用無目と上枠の連結装置。