JPH03294B2 - - Google Patents

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JPH03294B2
JPH03294B2 JP3743985A JP3743985A JPH03294B2 JP H03294 B2 JPH03294 B2 JP H03294B2 JP 3743985 A JP3743985 A JP 3743985A JP 3743985 A JP3743985 A JP 3743985A JP H03294 B2 JPH03294 B2 JP H03294B2
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ethylene
vinyl alcohol
polyester
injection
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JP3743985A
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JPS61203332A (ja
Inventor
Shigezo Nohara
Sadao Hirata
Shinichi Myazaki
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Toyo Seikan Group Holdings Ltd
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Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Publication of JPH03294B2 publication Critical patent/JPH03294B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、耐衝撃性プラスチツク容器に関する
もので、より詳細には落下衝撃等に対して極めて
優れた耐性を有すると共に耐ブリスター性にも優
れた積層構造の二軸延伸プラスチツク容器に関す
る。
従来の技術及び発明の技術的課題 延伸ブロー成形法によるポリエステル容器は、
優れた透明性、適度の剛性を有し、液体洗剤、シ
ヤンプー、化粧品、醤油、ソース等の他に、ビー
ル、コーラ、サイダー等の炭酸飲料や、果汁、ミ
ネラルウオーターなどの清涼飲料用容器にも広く
使用されるに至つている。
この延伸ポリエステル容器は、ポリエチレンや
ポリプロピレン等の汎用樹脂容器に比べれば、ガ
スバリヤー性に優れているとしても、金属缶やガ
ラスびんがガス透過性が殆んどゼロであるのに対
して、無視し得ない酸素や炭酸ガスの透過性を有
しており、内容物の保存期間は比較的短かい期間
に限られている。
この欠点を改善するため、ポリエステルに対し
て、エチレン−ビニルアルコール共重合体の如き
ガスバリヤー性樹脂を組合せ、多層構造とするこ
とにより、容器のガスバリヤー性を向上させるこ
とが種々提案されている。
延伸多層プラスチツク容器を製造するには先
ず、多層構造のプリフオームを製造する必要があ
り、この多層プリフオームを製造するために、共
押出成形法、多段射出成形法、共射出成形法等の
種々の手法を用いることができるが、これら何れ
の手法を用いる場合にも、エチレン−ビニルアル
コール共重合体等のガスバリヤー性樹脂とポリエ
ステル等の配向性、耐クリープ性樹脂との間には
殆んど熱接着性が得られないため、両樹脂層の間
に格別の接着剤樹脂層を介在させることが必要で
あると考えられており、その接着剤樹脂の探索に
多くの努力が払われている。
このような多層プラスチツク容器における重要
な問題の一つは、ガスバリヤー性樹脂中間層と配
向性、耐クリープ性樹脂との間に層間剥離を生ず
る傾向があり、特に内容物充填容器を落下衝撃に
付した場合においては、底部において容易に層間
剥離を生じたり、ガスバリヤー性樹脂層の破断乃
至ピンホールの発生を生じ易いことである。他の
重要な問題の一つは、自生圧力を有する内容物、
例えば炭酸ガスを有する内容物を充填した場合、
内表面層を透過した炭酸ガスがガスバリヤー性樹
脂層との境界にブリスター(フクレ)の形で溜
り、カーボネーシヨンロスやガスバリヤー性の低
下、更には容器としての外観特性を著しく損うこ
とである。このブリスターの発生は、容器の肩の
部分において著しく発生する傾向がある。
発明の要旨 本発明者等は、ポリエステルの如き配向性樹脂
の内外表面層とエチレン−ビニルアルコール共重
合体の如きガスバリヤー性樹脂から成る中間層と
から成る多層プリフオームを延伸ブロー成形して
容器を製造するに際し、前記中間層を内外表面層
間に完全に封入すると共に、この中間層に底部中
央において最も内表面側に偏より、胴部上方に移
行するにつれて内表面と外表面との中心側に偏よ
る分布構造を与えることにより、これら両樹脂の
分子配向が有効に行われると共に、両樹脂層の密
着状態が常に維持され、しかも重要なことには落
下衝撃等による底部の層間剥離や破損及び肩部に
おけるブリスターの発生も極めて有効に解消され
ることを見出した。
発明の目的 即ち本発明の目的は、上述した欠点が有効に解
消された、配向性、耐クリープ性樹脂内外層とガ
スバリヤー性樹脂中間層との2軸分子配向多層容
器を提供するにある。
本発明の他の目的は、底部の耐落下衝撃性、特
に耐層間剥離性と、肩部の耐ブリスター性との組
合せに優れた二軸配向多層プラスチツク容器を提
供するにある。
本発明の更に他の目的は、ポリエステル内外表
面層とエチレン−ビニルアルコール共重合体の中
間層とから成り、これら両樹脂層に二軸方向への
分子配向が付与されていると共に、両樹脂層の密
着状態が容器の形で維持されており、しかも外観
特性、耐衝撃性、耐内圧性に優れた延伸多層プラ
スチツク容器を提供するにある。
本発明の更に他の目的は、自生圧力を有する内
容物、特に炭酸ガスを含有する内容物を充填した
ときにも、炭酸ガスの損失(カーボネーシヨンロ
ス)が極めて小さく且つ耐ブリスター性に優れた
耐圧プラスチツク容器を提供するにある。
発明の構成 本発明によれば、配向性、耐クリープ性樹脂の
内外表面層及びガスバリヤー性樹脂の中間層から
成る積層体で構成され、厚肉の口部、肩部、薄肉
の胴部及び底部を有するプラスチツク容器におい
て、該配向性、耐クリープ性樹脂内外表面層は容
器の全域にわたつて面方向に連続しており、該ガ
スバリヤー性樹脂中間層は、少なくとも底部、胴
部及び肩部にわたつて面方向に連続していると共
に、内外表面層間に完全に封入されており、各樹
脂層は少なくとも容器胴部において二軸方向に分
子配向されており、該中間層は底部中央において
最も内表面側に偏より、胴部上方に移行するにつ
れて内表面と外表面との中心側に偏よる分布構造
を有することを特徴とする耐衝撃性プラスチツク
容器が提供される。
発明の実施の態様 本発明を、添付図面に示す具体例に基づき以下
に詳細に説明する。
尚、以下の説明では、耐クリープ性樹脂の代表
例としてポリエステル、ガスバリヤー性樹脂の代
表例としてエチレン−ビニルアルコール共重合体
を夫々挙げて説明するが、この例に限定されな
い。
容器の構造及び作用効果 本発明の延伸多層プラスチツク容器の全体の配
置を示す第1図及びその部分断面構造を示す第2
−A乃至2−D図において、この容器1は厚肉の
口部(ノズル部)2、薄肉の胴部3及び閉塞底部
4を有しており、胴部3と口部2との間にはこれ
らを接続する台錐状の肩部5が存在する。
この容器は、ポリエステルの如き配向性、耐ク
リープ性樹脂から成る内表面層6及び外表面層7
と、これらの間に完全に封入されたエチレン−ビ
ニルアルコール共重合体の如きガスバリヤー性樹
脂の中間層8とか成つている。即ち、この中間層
8は、底部を示す断面図(第2−A図)、胴部を
示す断面図(第2−B図)、肩部を示す断面図
(第2−C図)及び口部付根部を示す断面図(第
2−D図)からも明らかな通り器壁のどの部分に
おいても表面に露出することなく、しかも底部、
胴部、肩部の全てにわたつて中間層として存在し
ている。第2−D図に示す通り、口部2の先端に
は中間層8は存在しないが、口部(ノズル部)2
の先端近く迄中間層8が介在するようにしてもよ
いし、口部2には中間層8が介在しないようにし
てもよい。このような変更は、後述する通り、エ
チレン−ビニルアルコール共重合体の射出量及び
溶融粘度を変更させることで容易に行われる。
本発明による多層延伸プラスチツク容器は、従
来のこの種の容器には認められない顕著な特徴を
有している。即ち、延伸プラスチツク容器壁の厚
みは、容器の各位置や延伸の程度によつてもかな
り相違するが、ガスバリヤー性中間層8は、底部
4の中央において最も内表面側に偏より、胴部上
方に移行するに従つて、内表面と外表面との中心
側に偏よる分布構造を有することである。更に説
明すると、ガスバリヤー性中間層8は、器壁の全
断面にわたつて、器壁断面の中心面(第2−A乃
至2−D図において、9の一点鎖線で示される)
よりも内表面側に偏つた断面分布構造となつてい
るが、この偏りの程度が、第2−A図に示す底部
4において最も大きく、第2−B図に示す胴部3
においてはそれよりも偏りの程度が小さくなり、
第2−C図に示す肩部5及び第2−D図に示す口
部2となるに従つて偏りの程度が最も小さくな
る。
この偏りの程度は、下記式 R=tB/tA+tB+tC ……(1) 式中、tAは配向性、耐クリープ性樹脂外層の厚
みを表わし、tBは配向性、耐クリープ性樹脂内層
の厚みを表わし、tCはガスバリヤー性樹脂中間層
の厚みを表わす で定義される中間層分配率(R)で表わされ、こ
の中間層分配率(R)の値が小さい程中間層が内
表面側に偏よつていることを示す。
一例として、この中間層分配率(R)の容器各
部における具体的値を示すと、次の通りである。
尚RB,RC,RSは夫々底部、胴部及び肩部の夫々
中心における中間層分配率を示す。
RB=0.01乃至0.20、 特に0.02乃至0.15、 RC=0.07乃至0.35、 特に0.10乃至0.30、 RS=0.15乃至0.40、 特に0.20乃至0.35、 RC−RB≧0.05、 RS−RC≧0.01。
更に、首部直下における中間層分配率(Ro
は0.25乃至0.45の範囲にあり、Ro−Rs≧0.03であ
ることが望ましい。
本発明によれば、中間層のこのような分配構造
により、延伸多層プラスチツク容器の耐衝撃性及
び耐ブリスター性が顕著に向上するという作用効
果が達成される。多層プラスチツク容器におい
て、衝撃に対して最も弱い部分は、既に述べた如
く落下衝撃を受ける底部であり、この底部におい
て、耐クリープ性樹脂層とガスバリヤー性樹脂層
との間に層間剥離を生じ、またガスバリヤー性樹
脂層の破断乃至はピンホール、クラツク等を生じ
ることである。また、炭酸ガス入り内容物を充填
した場合に、肩部において屡々ブリスター(フク
レ)が発生することである。このブリスターの発
生は、耐クリープ性樹脂内層を透過したガスが該
内層とガスバリヤー性中間層との境界、特に器壁
の厚みが比較的小さく、しかも曲率の大きい部
分、即ち肩部にフクレとなつて溜まることによ
る。
本発明によれば、底部4において中間層8を内
表面側に偏らせ、耐クリープ性樹脂外層7の厚み
を十分に大きくとつたことにより、中間層8に対
する衝撃が緩和され、ガスバリヤー性中間層8と
耐クリープ性樹脂層6及び7との衝撃による層間
剥離が防止され、且つ中間層8自体の破損も防止
されると共に、逆に容器肩部においては、中間層
8を内表面と外表面との中心側に偏らせることに
より、耐クリープ性樹脂内表面層6にも十分な厚
みと剛性とを付与させ、これにより肩部に内容物
炭酸ガスによるブリスターの発生を防止したもの
である。
しかも、本発明の容器においては、全体とし
て、2つの耐クリープ性樹脂層外表面層7が厚
く、内表面層6が薄い構造となる。このため、外
力を受ける外表面層7が応力担体となり、しかも
延伸による分子配向が与えられていることにも関
連して、容器としての安定な形態保持性が得ら
れ、更に耐圧力、耐変形性も向上するという効果
が得られる。また、内表面層6が薄い構造となつ
ているため、ポリエステル等の耐クリープ性樹脂
への炭酸ガスの溶解吸着量が減少し、炭酸ガス入
り内容物を充填した際に、カーボネーシヨン・ロ
スが少なくなるという利点がある。
本発明の容器においては更に、中間層8が内外
表面層6,7間に完全に封入されていることにも
関連して、エチレン−ビニルアルコール共重合体
等の中間層8とポリエステル等の内外表面層6,
7との密着状態が、両者の間に全く接着がないの
に、完全に維持されるという全く予想外且つ新規
な事実がある。これら両樹脂層に全く乃至は殆ん
ど接着力がない事実は、この容器の胴部を厚み方
向に裁断した場合、ポリエステル内外層と中間層
との界面で、直ちに或いは僅かの引剥し力(200
g/1.5cm巾以下)で層間剥離が起ることにより
確められる。しかしながら、この容器は前述した
裁断を行わず、一体化した状態に保つときには、
両樹脂層が完全に密着した外観及び挙動を示し、
容器を落下衝撃を加え、或いは軽度の変形を加え
た場合にも、全く剥離現象を示さず、完全な密着
状態が維持されることがわかつた。この理由は、
未だ解明されるに至つていないが、ポリエステル
等の耐クリープ性樹脂内外表面層の間にエチレン
−ビニルアルコール共重合体等の中間層が完全に
封入されて、両樹脂層間の気密性が保たれている
こと、前述した樹脂層の分布構造にも関連して、
エチレン−ビニルアルコール共重合体等の中間層
に、ポリエステル内外層のタガ締力が作用してい
ること、及び両樹脂層の分子配向による密着効果
があることに原因があると思われる。
更に、本発明の容器におけるエチレン−ビニル
アルコール共重合体等のガスバリヤー性樹脂層
は、ポリエステル内外層と共に有効に延伸され
て、面方向に分子配向されている。この分子配向
により、エチレン−ビニルアルコール共重合体の
ガスバリヤーは顕著に向上し、例えば酸素に対す
る気体透過係数(PO2)は未配向のものの2分の
1乃至5分の1という小さい値となる。エチレン
−ビニルアルコール共重合体は延伸の困難な樹脂
の一つであり、単独の層の形で延伸を行うと、通
常の成形条件で延伸すると破断を生じることが知
られている(特公昭57−42493号公報)。また、エ
チレン−ビニルアルコール共重合体を延伸可能な
樹脂層でサンドイツチした積層体とし、積層体の
形で延伸すればエチレン−ビニルアルコール共重
合体層に分子配向を付与し得ることが知られてい
るが、この場合には、エチレン−ビニルアルコー
ル共重合体と延伸可能樹脂層とを強固に接合する
ことが必須不可欠であり、さもなくば、エチレン
−ビニルアルコール共重合体層の破断が生じると
言われている(特開昭52−103481号公報)。これ
に対して、本発明においては、エチレン−ビニル
アルコール共重合体層とポリエステル層との間に
接着剤層は全く介在されていず、しかもこれら両
樹脂層間には実質上接着が行われていないにもか
かわらず、エチレン−ビニルアルコール共重合体
層にも有効に分子配向が付与されるのであつて、
これは本発明による驚くべき作用効果であつた。
一般には、胴部中間層を構成するエチレン−ビ
ニルアルコール共重合体は、蛍光偏光法による面
内配向係数(l+m)が0.4以上となるように分
子配向されている。
本発明において、エチレン−ビニルアルコール
共重合体層が欠陥のない連続したフイルム層とし
てt存在する事実は、容器胴部を厚み方向に裁断
し、ポリエステル層から共重合体層を剥離するこ
とにより確認される。また、この剥離により、前
述した各層の分布乃至分配構造や所定の分子配向
の有無も確認される。
素 材 本発明においては、配向性、耐クリープ性樹脂
として、熱可塑性ポリエステル、特にポリエチレ
ンテレフタレート(PET)が好適に使用される
が、ポリエチレンテレフタレートの本質を損わな
い限り、エチレンテレフタレート単位を主体と
し、他のポリエステル単位を含むポリエステルを
も使用し得る。このようなコポリエステル形成用
の共重合成分としては、イソフタル酸・P−β−
オキシエトキシ安息香酸・ナフタレン2,6−ジ
カルボン酸・ジフエノキシエタン−4,4′−ジカ
ルボン酸・5−ナトリウムスルホイソフタル酸・
アジピン酸・セバシン酸またはこれらのアルキル
エステル誘導体などのジカルボン酸成分、プロピ
レングリコール・1,4−ブタンジオール・ネオ
ペンチルグリコール・1,6−ヘキシレングリコ
ール・シクロヘキサンジメタノール・ビスフエノ
ールAのエチレンオキサイド付加物・ジエチレン
グリコール・トリエチレングリコールなどのグリ
コール成分を挙げることができる。
用いる熱可塑性ポリエステルは、器壁の機械的
な性質の点からは、固有粘度〔η〕が0.5以上、
特に0.6以上であることが望ましい。更にこのポ
リエステルは顔料・染料等の着色剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤などの添加剤を含有することも出
来る。
配向性、耐クリープ性樹脂の他の例としては、
ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホ
ン、ポリエーテルスルホン、ポリフエニレンオキ
サイド、ポリフエニレンサルフアイド、ポリエー
テルエーテルケトン、ポリ−4−メチルペンテン
−1、ポリプロピレン、耐衝撃性ポリスチレン、
ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル/
スチレン共重合体、ポリ塩化ビニル等を挙げるこ
とができる。
本発明においては、ガスバリヤー性樹脂層とし
て、ビニルアルコール含有量が40乃至85モル%、
特に50乃至80モル%のエチレン−ビニルアルコー
ル共重合体を用いることが特に好適である。即
ち、エチレン−ビニルアルコール共重合体は、ガ
スバリヤー性に最も優れた樹脂の一つであり、そ
のガスバリヤー性や熱成形性はビニルアルコール
単位含有量に依存する。ビニルアルコール含有量
が40モル%よりも小さい場合には、上記範囲内に
ある場合に比して、酸素や炭酸ガスに対する透過
度が大きく、ガスバリヤー性を改善するという本
発明の目的には適さず、一方この含有量が85モル
%を越えると、水蒸気に対する透過性が大きくな
ると共に、溶融成形性が低下するのでやはり本発
明の目的に適さない。
エチレン−ビニルアルコール共重合体は、エチ
レンと酢酸ビニル等のビニルエステルとの共重合
体を、そのケン化度が96%以上、特に99%以上と
なるようにケン化することにより得られるが、こ
の共重合体は、上記成分以外に、酸素や炭酸ガス
等へのバリヤー性を損わない範囲内で、例えば3
モル%迄の範囲内で、プロピレン、ブチレン−
1、イソブチレン等の炭素数3以上のオレフイン
を共単量体成分として含有していてもよい。
エチレン−ビニルアルコール共重合体の分子量
は、フイルムを形成し得るに足る分子量であれば
特に制限はないが、一般には、フエノール85重量
%と水15重量%との混合溶媒中、30℃の温度で測
定して、固有粘度〔η〕が0.07乃至0.17/gの
範囲にあるのがよい。
ガスバリヤー性樹脂の他の例としては、脂肪族
ポリアミド、芳香族ポリアミド、不飽和ニトリル
系樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ガスバリヤー性ポ
リエステル等を挙げることができる。
以下の例でも、耐向性、耐クリープ性樹脂とし
てポリエステル、ガスバリヤー性樹脂としてエチ
レン−ビニルアルコール共重合体を夫々代表させ
て説明する。
本発明においては、後に詳述する通り、射出金
型のキヤビテイ内で、ポリエステルとエチレン−
ビニルアルコール共重合体との明確に区別された
層状の流れを形成させることが容器のガスバリヤ
ー性の点で重要となる。このためには、ポリエス
テル及びエチレン−ビニルアルコール共重合体と
して、構造粘性指数の差が0.01乃至10、特に0.05
乃至5の範囲内にある組合せを使用するのがよ
い。
本明細書において、構造粘性指数とは、両方の
樹脂の内の高い方の融点よりも5℃高い温度にお
いて、100sec-1以上のズリ速度で溶融体の流動曲
線から求められる値であり、より詳細には、ズリ
応力τ(Kg/cm2)のlog値を縦軸、及びズリ速度γ
(sec-1)のlog値を横軸として値をプロツトし、
この曲線に近似させた直線から、式logτ=1/α logγのαとして求められる値である。
この構造粘性指数の差が前記範囲よりも小さい
場合には、後述する共射出に際して、両樹脂層の
混じり合いを生ずるようになり、プリフオーム中
に明確に区別されたエチレン−ビニルアルコール
共重合体の連続した完全な層を形成させることが
困難となる。また、この構造粘性指数の差が上記
範囲よりも大きくなると、共射出そのものが困難
となる傾向がある。
溶融体の構造粘性指数は、樹脂の分子量、分子
量分布及び化学構造に依存する。本発明において
は、用いるポリエステル及びエチレン−ビニルア
ルコール共重合体の分子量及び分子量分布を選ぶ
ことにより、構造粘性指数の差を前述した範囲と
することができる。
製 法 多層プリフオームの製造に用いる共射出装置を
示す第3図において、射出金型11とコア金型1
2との間にはプリフオームに対応するキヤビテイ
13が形成されている。金型11のプリフオーム
底部に対応する位置にはゲート14があり、ホツ
トランナーノズル15及びホツトランナーブロツ
ク16を経て二台の射出機17及び18に接続さ
れている。主射出機17はポリエステル射出用の
もので、バレル19及びその内部のスクリユー2
0を備えており、副射出機18はエチレン−ビニ
ルアルコール共重合体射出用のもので、バレル2
1及びその内部のスクリユー22を備えている。
ブロツク16及びノズル15には、ポリエステル
射出用の断面が環状のホツトランナー23と、そ
の中心に位置するエチレンビニルアルコール共重
合体射出用のホツトランナー24とがあり、これ
らは同軸で且つノズル15の先端近傍で合流する
ように設けられている。ポリエステル射出用スプ
ル26はスプルブツシユ25を介してホツトラン
ナー23に接続され、一方エチレン−ビニルアル
コール共重合体射出用スプル27はスプルブツシ
ユ28を介してホツトランナー24に接続されて
いる。射出すべき樹脂をバレル19(21)内に
溶融し、スクリユー20(22)の回転によりバ
レル19(21)内に貯留した後、スクリユー2
0(22)を前進させて、溶融樹脂をスプル26
(27)、ホツトランナー23(24)及びゲート
14を介してキヤビテイ13内に射出するが、本
発明によれば、ポリエステル及びエチレン−ビニ
ルアルコール共重合体の射出を次の条件で行な
う。
ポリエステル及びエチレン−ビニルアルコール
共重合体の射出時間と射出圧力との関係を示す第
4図において、図中のアルフアベツト記号A〜I
は、第5−A乃至5−I図の説明図に対応するも
のである。
先ず、ポリエステル射出用スクリユー20を前
進させ、キヤビテイ13内に一定圧力下で一次射
出させる。第5−A図はポリエステルが射出直前
の状態であり、ポリエステル30がノズル15の
先端部にあるが、エチレン−ビニルアルコール共
重合体31はホツトランナー24の先端に留まつ
ている。ポリエステルの射出に伴なつて、第5−
B図に示す通り、キヤビテイ13の途中迄が一次
射出ポリエステル30で充満される。
ポリエステルの所定の一部の量を射出した段
階、即ち射出時間t1経過後に、エチレン−ビニル
アルコール共重合体射出用のスクリユー22を前
進させ、キヤビテイ13内にエチレン−ビニルア
ルコール共重合体31を射出させる。この場合、
第5−C図に示す通り、キヤビテイ13の表面の
部分では、一次射出ポリエステル30が金型との
接触より固化されているか、或いは固化されてい
ないとしても粘度の極めて高い状態となつてお
り、従つて、射出されたエチレン−ビニルアルコ
ール共重合体31は、ポリエステル充満層のほぼ
中心面に沿つてキヤビテイ先端部へ向けて流動
し、該共重合体の中間層を形成する。
エチレン−ビニルアルコール共重合体の射出が
終了した時点t2で、残余のポリエステルの二次射
出を行う。第5−D図は、エチレン−ビニルアル
コール共重合体の射出終了時の状態を示し、第5
−E図はポリエステルの2次射出がキヤビテイ内
に行われた初期の状態を示す。
2次射出ポリエステル32は、第5−F図及び
第5−G図に示される通り、キヤビテイ側外面の
ポリエステル層30aとエチレン−ビニルアルコ
ール共重合体層31との間に流入し、エチレン−
ビニルアルコール共重合体層31をキヤビテイ内
面側に押圧すると共に、この2次射出ポリエステ
ル32がエチレン−ビニルアルコール共重合体層
をキヤビテイ先端に向けて引伸ししながら、自身
もエチレン−ビニルアルコール共重合体層31と
一次射出ポリエステル外面層30aとの間を、キ
ヤビテイ先端に向けて前進する。
2次射出ポリエステル32の前進とそれに伴な
うエチレン−ビニルアルコール共重合体層31の
引伸しとは、第5−H図に示す通り、キヤビテイ
13の先端近傍迄行われるが、2次射出の最終段
階、即ち時点t3では、第5−I図に示す通り、2
次射出ポリエステル32がキヤビテイ先端34に
達して射出サイクルが終了する。
本発明によれば、一次射出ポリエステルの外表
面層とエチレン−ビニルアルコール共重合体層の
間に、ポリエステルを二次射出し、この二次射出
によりエチレン−ビニルアルコールをプリフオー
ム先端近傍迄展延させることが可能となり、更
に、エチレン−ビニルアルコール共重合体の中間
層をポリエステル外表面層よりも十分に薄肉でし
かも器壁の中心面よりも内表面側に偏よつた分布
構造とすることができ、またエチレン−ビニルア
ルコール共重合体中間層をポリエステル間に完全
に封じ込めることが可能となる。
この際本発明によれば、射出金型11の冷却速
度と、各樹脂の射出タイミングとを、中間層の分
配率(R)が前述した範囲となるように行う。こ
の点について説明すると、一般に、射出金型11
からの樹脂の冷却速度が遅い条件或いはポリエス
テルの二次射出が急速に行われる条件では中間層
樹脂31は一様にプリフオーム内面側に押し付け
られた状態で成形が行われ、中間層分配率(R)
は、容器及びプリフオームの底部から首部直下に
かけて比較的一様に低い値をとりやすい。これに
対して、射出金型11からの樹脂の冷却が比較的
急速に行われ、及び/又はポリエステル32の二
次射出が比較的ゆつくり行われる条件では、プリ
フオーム底部では中間層樹脂31が内表面側へ押
し付けられる一方、底部からパリソン上端に向く
に従つて、内表面層樹脂30bに対する冷却の効
果が利いてきて、その厚みが次第に大となり、本
発明で規定した中間層分配効果が達成されるもの
である。
本発明において、ポリエステルの一次射出圧を
P1、エチレン−ビニルアルコール共重合体の射
出圧をP2、ポリエステルの二次射出圧をP3とし
たとき、これらの圧力条件はかなり大巾に変化さ
せ得ることが見出された。
一般的に言つて、エチレン−ビニルアルコール
共重合体の射出圧P2は、ポリエステルの一次射
出圧P1よりも高いことがエチレン−ビニルアル
コール共重合体を完全な連続相として形成させる
上で有利であり、一方ポリエステルの二次射出圧
P3はポリエステルの一次射出圧P1よりもかなり
低くすることが前述した冷却効果を発現させる上
で有利である。
P1、P2、P3は次の関係にあることが望ましい。
P1=60乃至80Kg/cm2(ゲージ圧)。
P2=80乃至110Kg/cm2(ゲージ圧)で且つP1の1.2
乃至1.8倍の圧力。
P3=20乃至50Kg/cm2(ゲージ圧)で且つP1の0.3
乃至0.8倍の圧力。
尚、上述したP2>P1の射出条件では、エチレ
ン−ビニルアルコール共重合体の射出時に、ポリ
エステル射出スクリユーは実質上停止することが
認められたことから、エチレン−ビニルアルコー
ル共重合体は単独でゲートを通過して射出が行わ
れていると確認されるが、勿論エチレン−ビニル
アルコール共重合体の射出時にもポリエステルの
一次射出を続行し得ることは当然であり、この場
合には、第5−C及び5−D図において、エチレ
ン−ビニルアルコール共重合体とポリエステルと
の二層の射出が進行すると考えればよい。
本発明において、ポリエステルの二次射出が一
次射出よりも小さい圧力で円滑に進行することは
特に驚くべき新規知見であつた。この理由は正確
には不明であるが、二次射出ポリエステルが抵抗
の小さい溶融樹脂間を通過すること及び二次射出
ポリエステルと接触するエチレン−ビニルアルコ
ール共重合体の溶融物が二次射出ポリエステルの
流動を容易にする滑剤的作用を行なうことが考え
られる。
本発明の共射出成形法において、エチレン−ビ
ニルアルコール共重合体の射出量がエチレン−ビ
ニルアルコール共重合体の中間層の厚みに関係す
ることは当然であるが、ポリエステルの一次射出
量はポリエステル内表面層の厚みに関係し、また
ポリエステルの二次射出量はエチレン−ビニルア
ルコール共重合体の中間層のプリフオームの厚み
方向中心から内表面側への偏りの程度と密接に関
連する。
本発明においては、エチレン−ビニルアルコー
ル共重合体中間層はポリエステル外表面層よりも
かなり薄いものであることから、キヤビテイ容積
をV、ポリエステルの一次射出容量をV1、ポリ
エステルの二次射出容量をV2、エチレン−ビニ
ルアルコール共重合体の射出容量をV3としたと
き、V3をVの1乃至20%、特に5乃至10%とす
ることが一般に望ましく、一次射出容量と二次射
出容量との割合V1:V2は30:70乃至80:20、特
に50:50乃至70:30の容積比にあることが望まし
い。
即ち、V3の値が前記範囲よりも小さくなると、
容器のガスバリヤー性を顕著に改善することが困
難となる傾向があり、V3の値が上記範囲よりも
大きくなると、プリフオームの延伸ブロー特性が
低下し、また容器のコストが高くなるという欠点
を生ずる。V1の比率が上記範囲よりも小さい場
合には、エチレン−ビニルアルコール共重合体が
プリフオーム表面に露出するという致命的な欠点
が生じる場合があり、一方V1の比率が上記範囲
よりも大きい場合には、エチレン−ビニルアルコ
ール共重合体をプリフオームの実質上大部分の面
積にわたつて中間層として展延させることが困難
となつたり、或いはエチレン−ビニルアルコール
共重合体の中間層を内表面側へ偏よらせることに
よる顕著な利点(後述する)が失われることにな
る。
本発明で規定した中間層の分配構造を得るため
には、射出金型のコアの温度(t1)をキヤビテイ
金型の温度(t2)に関して、 20℃≧t2−t1≧3℃ 特に 15℃≧t2−t1≧5℃ で、しかもt1が30〜100℃、特に40〜70℃の範囲
とすることが望ましい。
本発明によれば、かくして得られた第5−図
の示す構造の多層プリフオームを延伸ブロー成形
に付する。この延伸ブロー成形に先立つて、多層
プリフオームを先ずポリエステルの延伸可能温
度、一般に80乃至135℃、特に90乃至125℃の温度
に維持する。この調温工程は、多層プリフオーム
のポリエステル層が実質上非結晶状態(アモルフ
ァス状態)に維持されるように過冷却した後、熱
風、赤外線ヒーター、高周波誘電加熱等のそれ自
体公知の加熱機構により、多層プリフオームを上
記温度に加熱することによつて行うこともできる
し、また前記射出金型内或いは前記金型内で、多
層プリフオームの温度が前記温度に達する迄冷却
乃至は放冷することによつても行うことができ
る。
延伸ブロー成形操作を説明するための第6図及
び第7図において、有底多層プリフオーム35の
口部にマンドレル36を挿入すると共に、その口
部を一対の割金型37a,37bで挾持する。マ
ンドレル36と同軸に垂直移動可能な延伸棒38
が設けられており、この延伸棒38とマンドレル
36との間には、流体吹込用の環状通路39があ
る。
延伸棒38の先端40をプリフオーム35の底
部の内側に当てがい、この延伸棒38を下方に移
動させることにより軸方向に引張延伸を行うと共
に、前記通路39を経てプリフオーム35内に流
体を吹込み、この流体圧により、金型内でプリフ
オームを膨張延伸させる。
プリフオームの延伸の程度は、後に詳述する分
子配向を付与するに足るものであるが、そのため
には、容器軸方向への延伸倍率を1.2乃至10倍、
特に1.5乃至5倍とすることが望ましい。
各層の厚みは、胴部の最薄肉部分において tA=0.1乃至1.0mm tB=0.02乃至0.7mm tC=0.005乃至0.2mm の範囲内にあるのがよい。
ポリエステル層の分子配向は、蛍光偏光法、複
屈折法及び密度法等で容易に確認されるが、簡単
には密度法で評価できる。一般的に言つて、胴部
最薄肉部におけるポリエステルの20℃における密
度が1.34乃至1.39g/cm3、特に1.35乃至1.38g/
cm3の範囲内となつていれば、有効に分子配向が行
われていると言える。
発明の用途 本発明の容器は、前述した優れた特性を有する
ことから、種々の内容物に対する容器、特に酸素
や炭酸ガス或いは香り成分の透過を遮断する軽量
容器として有用であり、例えばビール、コーラ、
サイダー、炭酸入り果汁飲料、炭酸入り酒精飲料
等の容器として、公知の容器に比してカーボネー
シヨンロスが著しく少ないという利点を有する。
実施例 本発明を次の例で説明する。
実施例 1 主射出機に固有粘度0.8のポリエチレンテレフ
タレート(PET)を供給し、副射出機にビニル
アルコール含有量70モル%のエチレン−ビニルア
ルコール共重合体(EVOH)を供給する。
最初に主射出機より溶融されたPETを約60
Kg/cm2の圧力で一次射出を行い、該PETの射出
より約1.4秒遅れてPETの一次射出圧力よりも高
い圧力(約100Kg/cm2)で副射出機より溶融され
たEVOHを1.1秒間で所定量をコアよりもキヤビ
テイの温度が約10℃低く調節された金型内に射出
し、次いで主押出機より一次射出圧力よりも低い
圧力(約25Kg/cm2)でPETを二次射出して肉厚
4mmの2種3層の多層プリフオームを成形した。
この多層プリフオームの中間層の分配率は底部で
RB=0.05、胴部中央でRc=0.18及び肩部でRS
0.26であり、中間層のEVOHは底部で最も内層側
に位置し、胴部、肩部では順次外層側に偏つてい
た。
この多層プリフオームを約100℃に加熱して縦
2倍、横3倍に二軸延伸ブローして内容積1000c.c.
の多層ボトルを成形した。
この多層ボトルは、胴部において、層間剥離強
度が30g/1.5cmφ、偏光蛍光法による面内配向
係数がl=2.5、m=2.9であり、かつ胴部のPET
層の密度が1.36g/cm3であり、非常に低い層間剥
離強度を有するにも拘らずブリスターの生じ易い
肩部において、中間層が外側に偏つているため4
ガスボリユームの炭酸飲料を充填し、38℃、6週
間の保存で、ブリスターの発生もなく良好な外観
を呈すると共に、中間層のEVOHが内・外層の
PETに完全に封入されかつ底部において中間層
が内側に偏つているため、高さ1mから床面への
落下衝撃に対して層間剥離もなくかつ底部の破損
もなかつた。また、このボトルの酸素透過度は37
℃でボトル内100%RH、外部20%RHの条件で
2.4c.c./m224H・atmであつて同重量同形状のポリ
エチレンテレフタレート単体のボトルでは、酸素
透過度が9.8c.c./m2・24H・1atmであり、本発明
のボトルの酸素透過度は、PET単体のボトルに
比べて約1/4であつた。
比較例 直径が65mm、有効長さが1430mmのフルフライト
型スクリユーを内蔵した外層用押出機及び内層用
押出機、直径が50mm、有効長さが1100mmのフルフ
ライト型スクリユーを内蔵した中間層用押出機、
3層用リング状ダイを用いて、内層及び外層が固
有粘度0.9のポリエチレンテレフタレート、中間
層がビニルアルコール含有量60モル%のエチレン
−ビニルアルコール共重合体であり、各層の厚み
比率外層:中間層:内層を100:20:50とし外径
30.0mm、厚さ3.8mmのパイプを2台の押出機によ
る共押出しで多層ダイスより水冷式冷却槽に押出
し2種3層の多層パイプを得た。得られたパイプ
を用いて下端を融着閉塞して半円球に成形し、上
端を螺合部を有する口頚部に成形した予備成形品
(プリフオーム)を98℃に予備加熱し、ブロー成
形金型内で2軸延伸ブロー成形して内容積1000c.c.
多層延伸ポリエステルボトルを得た。
このボトルに4ガスボリユームの炭酸飲料を充
填し38℃6週間の保存で肩部や同部下方にブリス
ターが発生し外観特性が悪く、かつ高さ1mから
床面への落下により底部の破損が生じ、肩部や底
部にデラミネーシヨンが発生した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるプラスチツク容器、第2
−A図、第2−B図、第2−C図、第2−D図は
第1図の容器の底部、胴部、肩部、首部付根部の
断面図、第3図は共射出成形機の要部断面図、第
4図は射出時間と射出圧力との関係を示すチヤー
ト、第5−A図乃至第5−I図は射出工程を示す
説明図、第6図及び第7図は延伸ブロー成形機の
要部断面図である。 1……プラスチツク容器、2……首部、3……
胴部、4……底部、5……肩部、11……射出金
型、12……コア金型、17,18……射出機、
23,24……ホツトランナー、30……ポリエ
ステル、31……エチレン−ビニルアルコール共
重合体、35……プリフオーム、37a,37b
……ブロー金型。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 配向性耐クリープ性樹脂の内外表面層及びガ
    スバリヤー性樹脂の中間層から成る積層体で構成
    され、厚肉の口部、肩部、薄肉の胴部及び底部を
    有するプラスチツク容器において、該配向性耐ク
    リープ性樹脂内外表面層は容器の全域にわたつて
    面方向に連続しており、該ガスバリヤ性樹脂中間
    層は少なくとも底部、胴部及び肩部にわたつて面
    方向に連続していると共に、内外表面層間に完全
    に封入されており、各樹脂層は少なくとも容器胴
    部において二軸方向に分子配向されており、該中
    間層は底部中央において最も内表面側に偏より、
    胴部上方に移行するにつれて内表面と外表面との
    中心側に偏よる分布構造を有することを特徴とす
    る耐衝撃性プラスチツク容器。 2 配向性耐クリープ性樹脂が熱可塑性ポリエス
    テルであり、ガスバリヤー性樹脂がエチレン−ビ
    ニルアルコール共重合体である特許請求の範囲第
    1項記載のプラスチツク容器。
JP60037439A 1985-02-28 1985-02-28 耐衝撃性プラスチツク容器 Granted JPS61203332A (ja)

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JPH0487968A (ja) * 1990-07-24 1992-03-19 Mitsui Toatsu Chem Inc エアゾール容器
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