JPH03218320A

JPH03218320A - 抗菌周病及び口臭の予防剤

Info

Publication number: JPH03218320A
Application number: JP2048876A
Authority: JP
Inventors: Takami Tsunoda; 隆巳角田; Takayasu Yamazaki; 山崎　隆康; Isao Mukai; 向井　勲
Original assignee: ITOUEN KK; Ito En Ltd
Current assignee: ITOUEN KK; Ito En Ltd
Priority date: 1989-11-10
Filing date: 1990-02-28
Publication date: 1991-09-25

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、茶の水乃至熱水抽出成分、若しくは親水性有
機溶媒抽出成分、主として茶カテキン類を有効成分とす
る抗菌剤に関し、特に抗歯周病及び口臭の予防剤に関す
るものである。歯周病は歯肉炎とも言われている。

（従来の技術）口臭の原因には生理的口臭と病的口臭があり、後者には
全身性と局所性の口臭がある。口臭の原因の約８０％は
この局所性口臭であり、口腔内細菌由来の歯周病がその
原因であることが近年の研究によって解明されている。

それぞれの菌による歯周病の形態を示すと次のようであ
る。

■ロａｃｔｅｒｏｉｄｅｓ　ｇｉｎｇ’ｉｖａｌｉｓ（
バクテロイデス　ジンジバリス）一成人性歯周病。

■Ａｃｔｉｎｏｍｙｃｅｓ　ｖｉｓｃｏｓｕｓ　（アク
チノマイセス　ビスコーサス）一歯肉炎 ■Ｂａｃｔｅｒｏｉｄｅｓ　ｔｈｅｔａｉｏｔａｍｉｃ
ｒｏｎ（バクテロイデスセタイオタマイクロン）＝歯肉
炎 ■Ａｃｔｉｎｏｍｙｃｅｓ　ｎａｅｓｌｕｎｄｉｉ　（
アクチノマイセスナエスルンディ）一歯肉炎 ■Ｃａｐｎｏｃｙｔｏｐｈａｇａ　ｇｉｎｇｉｖａｌｉ
ｓ　（キャブノサイトファガ　ジンジバリス）一若年性
歯周炎■Ｆｕｓｏｂａｃｔｅｒｉｕｍ　ｎｕｃｌｅａｔ
ｕｍ　（フソバクテリウムヌクレタム）一重度進行性歯
周炎 ■Ｐｓｅｕｄｏｍｏｎａｓ　ｆｌｕｏｒｅｓｃｅｎｓ　
　（シニードモナスフロラエッセンス）一歯肉炎口臭防止のための公知の技術として、茶菓抽出物である
フラボノイドによる化学反応を利用する研究が最近用い
られている。これは、飲み込むことで胃の内容物とフラ
ボノイドを反応させようとするものである。

一方、口腔内細菌の増殖を抑制することで歯周病を防止
し、それによって口臭を防止しようとするものは未だ示
されていない。

（発明が解決しようとする課題）飲用タイプの殺菌剤や抗生物質の投与は、口腔内常在細
菌を無差別に死滅させるため、有用口腔内細菌も死滅し
てしまう。また、有用腸内細菌にも影響を与える場合が
ある。

本発明者は、この点に着眼し、歯周病の発生防止または
再発防止のために、かつまた同時に、歯同病が口臭の最
大の原因であることから口臭予防のために、その原因と
なる前記口腔内常在菌の増殖を抑制する効果的な方法を
開発すべく研究し、その過程において日常飲用している
茶に抗菌性があることに着目し、本発明に至ったもので
ある。

（課題を解決するための手段）上記課題を解決すべき本発明は、茶の水乃至熱水抽出物
若しくはエタノール等の親水性有機溶媒抽出物を有効成
分として抗歯周病及び口臭の予防剤としたものである。

上記親水性有機溶媒抽出物は約０．４ｍｇ／ｍｌ以上の
濃度で含有されていることが好ましい。

また、上記茶の水乃至熱水抽出物若しくはエタノール等
の親水性有機溶媒抽出物から得たカテキン類を有効成分
として抗歯周病及び口臭の予防剤としたことも特徴とす
る。カテキン類の内、粗精製カテキンを有効成分とする
ことができ、この場合は約０．１ｍｇ／ｍｌ以上の濃度
で含有されていることが好ましい。また、カテキン類の
内、Ｌ−エピガロカテキンガレートを有効成分とするこ
とも好ましく、この場合は約０．０５ｍｇ／ｍｌ以上の
濃度で含有されていることが好ましい。

（作用）本発明の抗歯周病及び口臭の予防剤は、口膣内細菌に対
して有効な抗菌性を持ち、生育を阻害する。

（実施例）茶のエタノール等の親水性有機溶媒抽出物、粗精製カテ
キン、エビガロカテキンガレートの製造方法は、本出願
人の出願に係る特願昭６　２−３　３３９８１号（特開
平１−１７５９７８号）、特願平１−１３５４６３号に
例示されており、このような方法によって入手可能であ
る。

一例として、茶１ｋｇを熱湯２０１にて３０分間抽出し
圧搾して得た搾汁を集め、これをハイドロキシルプロビ
ル化デキストランゲル５００ｇをゲル充填の円柱状力ラ
ムに注入し、自然流下又は吸引決により速やかに流下さ
せた。全量注入後３ｌの蒸留水にてカラムを洗浄し、カ
フェイン、アミノ酸、糖等を洗脱した。次に１５％の親
水性有機溶媒水溶液（エタノール溶液）３ｌを流下させ
、テルペノイド、茶色素及び茶タンニン酸化物を洗脱し
て親水性有機溶媒抽出物を得た。その後３０％の親水性
有機溶媒水溶液３ｌを流下させて、アンドシアン、更に
Ｌ一エピガロヵテキン、Ｌ一エピカテキンを含むＡ分画
をゲルヵラムから溶出させ、次いで６０％の親水性有機
溶媒水溶液３ｌを流下させて、Ｌ一エピガロヵテキンガ
レート、Ｌエピカテキンガレートを含むＢ分画をゲル力
ラムから溶出させた。この各分画を集めて噴霧乾燥する
と茶粗精製カチキンが得られた。

これを分取用高速液体クロマトグラフィで精製してＬ一
エビガロ力テキンガレートを得た。

上記親水性有機溶媒抽出物、粗精製カテヰン、Ｌ−エピ
ガロカテキンガレートを被検物質とし、この抗菌作用を
以下のようにして試験した。

抗菌作用は、前記従来の技術の項で述べた口臭を引き起
こす歯周病の原因となる菌７種を被検用菌とし、これに
対して行った。

以下においては、該被検用菌の内Ｂａｃｔｅｒｏｉｄｅ
ｓｇｉｎｇｉｖａｌｉｓをＢ．　Ｇと略称し、Ａｃｔｉ
ｎｏｍｙｃｅｓ　ｖｉｓｃｏｓｕｓをＡ．Ｖと、Ｂａｃ
ｔｅｒｏｉｄｅｓ　ｔｈｅｔａｉｏｔａｍｉｃｒｏｎを
Ｂ．Ｔと、Ａｃｔｉｎｏｍｙｃｅｓ　ｎａｅｓｌｕｎｄ
ｉｉをＡ．Ｎと、Ｃａｐｎｏｃｙｔｏｐｈａｇａ　ｇｉ
ｎｇｉｖａｌｉｓをＣ．Ｇと、Ｆｕｓｏｂａｃｔｅｒｉ
ｕｍ　ｎｕｃｌｅａｔｕｍをＦ，Ｎと、Ｐｓｅｕｄｏｍ
ｏｎａｓｕ　ｆ−ｌｕｏｒｅｓｃｅｎｓをＰ．Ｆとそれ
ぞれ略称する。

各被検用菌は、培地や培養条件が異なるが、予備試験を
行い、その結果、下記のような致適条件（最もよい培地
）が得られたので、以後の抗菌性試験はすべて下記の条
件を用いて行った。即ち、・Ｂ．Ｇ＝１％ＢＨＩを添加
したＧＭＢ　（Ａ）・Ａ，Ｖ＝５％ＢＨＩを添加したＧ
ＭＢ　（Ａ）・Ｂ．Ｔ＝ＧＭＢ　　　Ａ，Ｎ＝ＧＭＢ　
　（ＡＮ）・Ｃ．Ｇ＝５％ＢＨＩを添加したＧＭＢ　（
Ａ）・Ｆ．Ｎ＝５％ＢＨＩを添加したＧＭＢ　（Ａ）・
Ｐ，Ｆ＝５％ＢＨＩを添加したＧＭＢ　（Ａ）なお、Ｂ
ＨＩはＢｒａｉｎ　Ｈｅａｒｔ　Ｉｎｆｕｔｉｏｎ培地
の略称、ＧＭＢはＧｌｃｏｓｅ　Ｍｉｎｅｒａｌ培地の
略称である。

％は容量割合である。（Ａ）は好気的条件下での培養、
（ＡＮ）は嫌気的条件下での培養を示す。

被検用菌は上記の条件で予め２４時間培養した。

上記親水性有機溶媒抽出物、粗精製カテキン及びＬ−エ
ピガロカテキンガレートは、上記それぞれの菌の致適培
地に溶解した。

１３Ｘ１００　ｍｍの試験管で、０、９−の被検物質と
０．１艷の被検用菌（約３Ｘ１０６個）とを混合し、こ
れを２６℃で２４時間培養した。

判定は試験管の濁りで行うことができ、増殖するほど濁
りが増していた。

抗菌作用により増殖の認められない濃度の試験管は、２
４時間培養された試料の０．　　ｌｒｎｌを寒天培地に
まき、２４時間培養して増殖のないことを確δ忍した。

試験結果は、表１に示されているとおりであり、歯周病
の原因菌７種の内、茶抽出物に対して最も感受性の低い
Ｂ．Ｇでは、煎茶親水性有機溶媒抽出物で１　０．　　
０ｍｇ／ｍｆｆ、粗精製カテキンで５。０ｍｇ／蔵、Ｌ
一エピガロ力テキンガレートで５、Ｏｍｇ／ｍｌを用い
れば、抗菌作用を呈し、歯周病の予防が可能となること
が明らかとなった。

また、原因菌７種の内、茶抽出物に対して最も感受性の
高いＰ，　　Ｆでは、煎茶親水性有機溶媒抽出物で０．
　　４ｍｇ／ｍ！、粗精製カテキンで０．１ｍｇ／ｍｌ
、Ｌ一エピガロカテキンガレートで０．０５ｍｇ　／　
艶を用いれば、抗菌作用を呈し、歯周病の予防が可能と
なることが明らかとなった。

このことから、抗菌作用、歯同病の予防には、親水性有
機溶媒抽出物で０．　　４ｍｇ／ｍｊ！、粗精製カテキ
ンで０．１ｍｇ／ｍｆ、Ｌ一エピガロカテキンガレート
で０．０５■／ｍｌ以上の濃度があれば、効果が生じ得
ることが判明した。

表１本発明に係る抗歯周病及び口臭の予防剤は、例えば次の
ように使用することができる。

一例として、親水性有機溶媒溶液に粗精製カテキンを終
濃度５．０ｍｇ／ｍｌになるように混合する。

使用時にはこれを約１０倍に希釈して口腔内をすすぐ。

すすいだ後は飲み込むことも可能であるが、吐き捨てる
のがよい。予め適宜甘味料等を添加して製品化してもよ
い。

別の一例として、水にＬ〜エピガロカテキンガレートを
終濃度が５．０■／ｒｎＩ．になるように混合する。こ
れを小型の密閉容器に入れ、使用時に開封し口腔をすす
ぐ用に供する。すすぎ後は飲み込むことも可能であるが
、吐き捨てるのがよい。

（発明の効果）このようにして、本発明によって、歯同病及び口臭の原
因となる主たる口腔内細菌に対して、水乃至熱水抽出物
、エタノール等の親水性有機溶媒抽出物、特に好ましく
は茶カテキン類、例えば粗精製カテキン或いはＬ一エピ
ガロカテキンガレートを有効成分とした茶抽出物が強い
抗菌性を発揮するものとして提供される。これは、古来
より飲用されてきている茶を基本とするものであり、安
全性が高く、有用腸内細菌に対して抗菌性を示さないの
で、人体に無害と考えてよく、歯周病及び口臭の予防剤
であると同時に、再発防止剤としても極めて有用である
。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）茶の水乃至熱水抽出物若しくはエタノール等の親
水性有機溶媒抽出物を有効成分とする抗歯周病及び口臭
の予防剤。
（２）親水性有機溶媒抽出物を約０．４ｍｇ／ｍｌ以上
の濃度で含有することを特徴とする第１項記載の抗歯周
病及び口臭の予防剤。
（３）茶の水乃至熱水抽出物若しくはエタノール等の親
水性有機溶媒抽出物から得たカテキン類を有効成分とす
る抗歯周病及び口臭の予防剤。
（４）粗精製カテキンを約０．１ｍｇ／ｍｌ以上の濃度
で含有することを特徴とする第３項記載の抗歯周病及び
口臭の予防剤。
（５）Ｌ−エピガロカテキンガレートを約０．０５ｍｇ
／ｍｌ以上の濃度で含有することを特徴とする第３項記
載の抗歯周病及び口臭の予防剤。