JPH09295944A - 抗う蝕性素材、その製造方法および用途 - Google Patents

抗う蝕性素材、その製造方法および用途

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JPH09295944A
JPH09295944A JP8195204A JP19520496A JPH09295944A JP H09295944 A JPH09295944 A JP H09295944A JP 8195204 A JP8195204 A JP 8195204A JP 19520496 A JP19520496 A JP 19520496A JP H09295944 A JPH09295944 A JP H09295944A
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素行 田頭
Masayuki Shirota
昌之 城田
Keiko Uchiyama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現在市販されている天然素材を原料として、
ポリフェノール類を有効成分とする従来の抗う蝕性素材
よりも更に活性の強い抗う蝕性素材を提供する。 【解決手段】 ホップ苞に含有されるポリフェノール様
物質で、ゲル型合成樹脂および/または限外ろ過膜によ
り処理して得られる抗う蝕性素材。該素材の飲食品や口
腔用剤への利用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホップ苞より得られる
抗う蝕性素材、その製造方法およびその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】ホップはクワ科の多年生植物であり、そ
の毬果(未受精の雌花が成熟したもの)を一般にホップ
と呼んでいる。このホップのルプリン部分(球果の内苞
の根元に形成される黄色の顆粒)は、ホップの苦味、芳
香の本体であり、ビール醸造において酵母、麦芽と並ん
で重要なビール原料である。またホップは、民間療法で
は鎮静剤や抗催淫剤として通用している。これらのホッ
プルプリン部分のさまざまな作用の本体は、α酸、β酸
などの苦味酸であると言われており、そのα酸、β酸を
利用した技術としては、う触予防(特開昭63−211
219号)、抗菌作用(特開平06−98738号)、
歯周病の予防あるいは治療に有用なプロテアーゼ作用の
阻害(特開平06−25000号)、抗酸化作用(特開
平04−202138、特開平06−025081、特
開平06−312924号)、スーパーオキシド消去作
用(特開平04−5237号公報)などがすでに明らか
にされている。
【0003】一方、ホップ苞はホップ毬果よりルプリン
部分を除いたものであり、ビール醸造には有用とされ
ず、場合によってはビール醸造の際にホップ苞は取り除
かれ、副産物として生じる。その際、ホップ苞は土壌改
良用の肥料として用いられる他に特に有効な利用法は見
い出されておらず、より付加価値の高い利用法の開発が
望まれている。なお、本出願人の出願にかかる特願平0
7−173931号では、ホップ、特にホップ苞由来の
ポリフェノール製剤について、抗酸化作用を有すること
を確認している。また本出願人の出願にかかる特願平0
7−347151号では、ホップ、特にホップ苞由来の
抽出物を泡安定化剤として発泡麦芽飲料に利用してい
る。
【0004】ホップ以外の天然素材を原料とし、ポリフ
ェノール類を有効成分とする抗う蝕性素材としては、緑
茶抽出物(特開平01-9922、特開平01-90124、特開平01-
265010)、ウーロン茶抽出物(特開平03-284625)、リ
ンゴポリフェノール(特開平07-285876)などが市販さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】う歯、いわゆる虫歯
は、紀元前2,000年以前から存在したとされる疾患であ
るが、生命に直接関係しない場合の多いこともあり、今
日までその根絶には至っていない。しかし、厚生省の歯
科疾患実態調査では、何らかのう歯を持つ人は日本人の
約85%にものぼるとされ、いわゆる国民病のひとつとも
言えるものである。
【0006】う歯は、細菌によって引き起こされる疾患
であると考えられている。すなわち、まず口腔中に存在
するS.mutans、S.sobrinusなどのいわゆる「虫歯菌」
が、ショ糖より粘着性、不溶性のグルカンを生成し、菌
体とともに歯の表面に付着して歯垢を形成する。次いで
この歯垢の中で虫歯菌などの種々の菌が繁殖し、菌の代
謝により生成された有機酸のために歯表面のpHが低下
し、歯のエナメル質が溶け出して(脱灰)穴が空き、う
歯を生じるとされる。
【0007】う歯を予防する方法としては、フッ素を用
いて歯質の強化を図る方法、虫歯菌に対する抗菌物質を
用いる方法、ショ糖の代わりに、グルカンを生成しない
代替糖を用いる方法、グルカンを生成する酵素の阻害剤
を用いる方法などがすでに知られている。しかし、いず
れの方法も効果やコスト、栄養に与える影響などの面で
一長一短であり、う蝕の罹患率が現実にさして減少して
いないことを考えても、完全な方法であるとは言い難
い。そこで、仮にう蝕を予防する優れた方法が開発され
れば、産業的にも大いに意義のあるものである。
【0008】従って、本発明の目的は、現在市販されて
いる天然由来のポリフェノール類を有効成分とする抗う
蝕性素材よりも更に活性の強い抗う蝕性素材を、ホップ
のルプリン部分ではなくホップ苞より得、これを飲食品
や口腔用剤に利用する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題について鋭意検討した結果、ホップ苞に含有されるポ
リフェノール様物質で、ゲル型合成樹脂あるいは限外ろ
過膜により処理して得られた物質が、歯表面へのグルカ
ンおよび虫歯菌の付着を強力に阻害する物質であるこ
と、即ち抗う蝕性素材として用いることのできる物質で
あることを見い出した。更にこの物質を、抗う蝕性素材
として飲食品や口腔用剤に利用することにより本発明を
完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明の第1は、ホップ苞に含
有されるポリフェノール様物質で、ゲル型合成樹脂に吸
着する物質である抗う蝕性素材に関し、第2は、ホップ
苞に含有されるポリフェノール様物質で、分画分子量が
1,000以上の限外ろ過膜により処理した際に膜を透過し
ない物質である抗う蝕性素材に関し、第3はホップ苞に
含有されるポリフェノール様物質で、ゲル型合成樹脂に
吸着する物質であり、かつ分画分子量が1,000以上の限
外ろ過膜により処理した際に膜を透過しない物質である
抗う蝕性素材に関する。
【0011】前記第1の発明における抗う蝕性素材は、
ホップ苞を、水または水と混和する有機溶媒の水溶液で
抽出し、その抽出液をゲル型合成吸着剤に通じて、水ま
たは水と混和する有機溶媒の水溶液で洗浄後、さらに水
と混和する有機溶媒の水溶液により、前記吸着剤に吸着
した画分を溶出して製造されることを特徴とする(ゲル
型合成吸着剤を利用する方法)。
【0012】第2の発明における抗う蝕性素材は、ホッ
プ苞を、水または水と混和する有機溶媒の水溶液で抽出
し、その抽出液を分画分子量が1,000以上の限外ろ過膜
により処理し、その上残り液より溶媒を除いて製造され
ることを特徴とする(限外ろ過膜による方法)。第3の
発明における抗う蝕性素材は、前記ゲル型合成吸着剤を
利用する方法と前記限外ろ過膜による方法を組み合わせ
て得られることを特徴とする。また本発明は、上記の抗
う蝕性素材を含む飲食品、および口腔用剤に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の原料となるホップ苞と
は、ホップ毬果よりルプリン部分を取り除いて得られる
ものであり、一般に、ホップ毬果を粉砕後、ふるい分け
によってルプリン部分を除くことによってホップ苞を得
る。しかし、最近のビール醸造においては、ホップ苞を
ふるい分けして除去する手間を省くために、ビール醸造
に有用でないホップ苞を取り除かずにホップ毬果そのま
まペレット状に成形し、ホップペレットとして、ビール
醸造に利用する傾向にある。従って、本発明の原料とし
ては、ホップ苞を含むものであれば特に限定せず、ホッ
プ苞を含むホップ毬果やホップペレットを原料としても
なんら問題ない。
【0014】抗う蝕性素材の製造法としては、まず原料
であるホップ苞またはホップ苞を含むホップ毬果やホッ
プペレットなどを、水または50v/v%以下のアルコー
ル、アセトン、アセトニトリルなどの水と混和する有機
溶媒の水溶液で抽出する。好適な例として、水またはエ
タノール50v/v%以下の含水エタノールが挙げられる。
原料と抽出溶媒の割合は、1:20〜100(重量比)
程度が望ましく、また抽出は4〜95℃、攪拌下、20
〜60分間程度行われることが望ましい。濾過により抽
出液を得るが、その際必要があればパーライトなどの濾
過助材を用いることもできる。
【0015】このようにして得られた抽出液は、ゲル型
合成吸着剤および/または限外ろ過膜により処理する。 ゲル型合成吸着剤による処理 上記抽出工程で得られた原料の抽出液について、ゲル型
合成吸着剤に抗う蝕性素材を吸着させる吸着工程、水ま
たはエタノール水溶液、好ましくは1〜10v/v%のエタ
ノール水溶液によりゲル型合成吸着剤を洗浄する洗浄工
程、30v/v%以上のエタノール水溶液またはエタノール
によりゲル型合成吸着剤から吸着画分を溶出する溶出工
程を行い、抗う蝕性素材を得る。
【0016】吸着工程とは、同抽出溶液を15〜30℃
の室温程度まで冷却した後、ゲル型合成吸着剤を充填し
たカラムに通液し、吸着剤に抗う蝕性素材を吸着させる
工程である。その際、必要があれば、吸着効率をあげる
ために、減圧濃縮などによりあらかじめ抽出液の有機溶
媒濃度を10%以下に下げておくことが望ましい。ゲル
型合成吸着剤の材質としては、親水性ビニルポリマー、
ヒドロキシプロピル化デキストラン、スチレン−ジビニ
ルベンゼン重合体などを挙げることができる。通液時間
は、SV値が0.5〜100の間となるように設定する
のが好ましい。なお、ここで言うSV値とは、以下の式
で定義される値である。
【0017】SV値=(通液量(L))/{(樹脂量(L))
× (通液時間(h))} 洗浄工程は、抗う蝕性素材を保持したゲル型合成吸着剤
を洗浄する工程であり、この工程により夾雑成分を除
き、抗う蝕性素材の精製度をよりあげることが可能とな
る。洗浄に用いる溶媒としては、水ないし1〜10v/v%
のエタノール水溶液が好適であり、樹脂量の1〜10倍
程度の溶媒量を通液し、洗浄することが望ましい。
【0018】溶出工程は、抗う蝕性素材を保持したゲル
型合成吸着剤より抗う蝕性素材を脱離溶出する工程であ
り、溶出に用いる溶媒としては含水アルコール、含水ア
セトン、含水アセトニトリルなどを用いることができ、
特に好適な例としては30v/v%以上のエタノール水溶液
またはエタノールが挙げられる。溶出溶媒の通液量は樹
脂量の1〜6倍程度が望ましい。
【0019】得られた溶出液を減圧濃縮し、凍結乾燥、
スプレードライなどの通常の方法により溶媒を除き、抗
う蝕性素材を粉末として得ることができる。また減圧濃
縮の際、アルコール、アセトン、アセトニトリルなどの
溶媒を回収し、再利用することもできる。このようにし
て得られた抗う蝕性素材は、かすかに苦味を呈した無臭
の肌色、褐色ないし淡黄色の粉末であり、その抗う蝕活
性本体は、ゲル型合成樹脂に吸着し、かつ分画分子量が
1,000以上の限外ろ過膜により処理した際に膜を透過し
ないポリフェノール様物質である。
【0020】なお収率は、ホップ苞重量換算で0.5〜
20.0w/w%、ホップ毬果重量換算で0.5〜15.
0w/w%である。使用したゲル型合成吸着剤は、80v/v
%以上のアルコール水溶液、0.05N程度の水酸化ナトリ
ウム水溶液などで洗浄した後、繰り返し使用することが
可能である。
【0021】 限外ろ過膜による処理 上記抽出工程で得られたホップ苞の抽出液を、分画分子
量が1,000以上の限外ろ過膜で処理する。その際必要が
あれば、抽出液を減圧濃縮し、有機溶媒濃度を下げてお
くこともできる。回収された有機溶媒は再利用すること
もできる。膜の素材としては、セルロース、セルロース
アセテート、ポリサルフォン、ポリプロピレン、ポリエ
ステル、ポリエーテルスルホン、PVDFなど、通常限
外ろ過膜の材質として使用するものであれば、特に制限
なく用いることができる。また分画分子量は1,000以上
であれば特に問題なく用いることができるが、あまり分
画分子量の大きい膜を用いると、収量が極端に下がり、
また分画分子量が小さい場合は、処理に要する時間が長
くなるので、分画分子量10,000〜20,000の限外ろ過膜が
好適である。また処理は、抽出溶媒の種類や抽出溶媒と
ホップまたはホップ苞の割合にもよるが、およそ上残り
液の量が処理開始時の1/10〜1/100程度になる
まで行うのが望ましい。その際の圧力は、限外ろ過膜や
ろ過装置にもよるが、およそ0.1〜10.0kg/cm2であるこ
とが望ましい。また必要があれば、一度処理した上残り
液を再び水などの適当な溶媒で薄め、同様に再処理して
精製度を高めることもできる。
【0022】得られた上残り液の溶媒を濃縮、凍結乾
燥、スプレードライなどの通常の方法により除き、抗う
蝕性素材を粉末として得ることができる。また減圧濃縮
の際、アルコール、アセトン、アセトニトリルなどの溶
媒を回収し、再利用することもできる。このようにして
得られた抗う蝕性素材は、かすかに苦味を呈した無臭の
肌色、褐色ないし淡黄色の粉末であり、その抗う蝕活性
本体は、ゲル型合成樹脂に吸着し、かつ分画分子量が1,
000以上の限外ろ過膜により処理した際に膜を透過しな
いポリフェノール様物質である。
【0023】なお収率は、ホップ苞重量換算で0.5〜
20.0w/w%、ホップ毬果重量換算で0.5〜15.
0w/w%である。上記ゲル型合成吸着剤による処理、
または限外ろ過膜による処理によって得られた抗う蝕
性素材の活性本体は、同一のポリフェノール類であるの
で、ゲル型合成吸着剤による処理で得られた抗う蝕性素
材をアルコール水溶液などの適当な溶媒に溶解し、限外
ろ過膜による処理でさらに活性本体であるポリフェノー
ル類の精製度を高めることもできる。またその逆も可能
であり、もちろんまたはの方法単独でも十分に有用
な抗う蝕性素材を得ることができる。
【0024】得られた抗う蝕性素材は、菓子類、食品
類、飲料などの飲食品、特に好ましくは、キャンディ、
チョコレート、キャラメル、チューインガムなど、口腔
滞留時間の比較的長い飲食品に用いることができる。ま
た、うがい液、歯磨剤などの口腔用剤に添加して用いる
こともできる。これらの飲食品、口腔用剤に抗う蝕性素
材を添加する際には、抗う蝕性素材を粉末のまま添加し
てもよいが、好ましくは、抗う蝕性素材を1〜2%の水
溶液またはアルコール水溶液の溶液あるいはアルコール
溶液とし、飲食品または口腔用剤に対し最終濃度が1〜
500ppm、好ましくは10〜100ppmとなるよ
うに添加することが望ましい。
【0025】なお、前述したように、ホップの抽出物を
抗う蝕性素材として用いることは、特開昭62-211219号
にすでに開示されている。同公報によれば、「S.mutans
菌の増殖を有効に抑え、かつ不溶性のグルカン生成抑制
に有効なホップの抽出物、異性化物、およびその金属塩
を、う蝕予防剤として提供する」ことができる。しか
し、本発明品は、抗生物質などと違い、S.mutans菌に対
する抗菌性および静菌性を有しないため、口腔内の自然
な菌叢の状態に変化を及ぼすことなく、う蝕を予防する
ことが可能である。また特開昭62-211219号にホップ抽
出物の例として挙げられているα酸(フムロン)類、β
酸(ルプロン)類はホップのルプリン部分の主成分であ
り、本発明品の原料であるホップ苞部分には含まれない
成分である。更に特開昭62-211219号においては、う蝕
予防剤の配合量を、「0.01〜20重量%、好ましく
は0.1〜10重量%において有効にう蝕予防効果を発
現する」としているが(0.1重量%は1000ppm
に相当するので)、本発明品はその10分の1〜100
分の1の配合量で有効な効果を示すものである。
【0026】
【実施例】以下、実施例を示すが本発明はこれに限定さ
れるものではない。 実施例1 (ゲル型合成吸着剤によるホップ毬果からの
抗う蝕性素材の調製) ホップ毬果20gを乳鉢で粉砕し、2リットルの水で攪拌
下、95℃、40分間抽出した。ろ過後、放冷し、抽出液を
親水性ビニルポリマー樹脂(東ソー社製トヨパールHW4
0)80mlを充填したカラムに2時間かけて通液し(SV
=12.5)、次いで400mlの5%エタノール水溶液で洗浄
した。さらに同カラムに80%エタノール水溶液400mlを
通液し、同溶出液を回収し、凍結乾燥して、抗う蝕性素
材800mgを無臭のかすかに苦味を呈した淡黄色の粉末と
して得た。ホップからの収率は4%であった。
【0027】実施例2 (ゲル型合成吸着剤によるホッ
プ苞からの抗う蝕性素材の調製) ホップ苞20gを600mlの50%エタノール水溶液で攪拌下、
80℃、40分間抽出した。ろ過後、容積が300mlになるま
で減圧濃縮し、その濃縮液をスチレン−ジビニルベンゼ
ン樹脂(三菱化学社製セパビーズ825)80mlを充填した
カラムに1時間かけて通液し(SV=3.75)、次いで40
0mlの水で洗浄した。さらに同カラムに80%エタノール
水溶液400mlを通液し、同溶出液を回収し、凍結乾燥し
て、抗う蝕性素材1.6gを無臭のかすかに苦味を呈した淡
黄色の粉末として得た。ホップ苞からの収率は8%であ
った。
【0028】実施例3 (限外ろ過膜によるホップ毬果
からの抗う蝕性素材の調製) ホップ毬果20gを乳鉢で粉砕し、2リットルの水で攪拌
下、95℃、40分間抽出した。ろ過後、放冷し、抽出液を
分画分子量が50,000の限外ろ過膜(アミコン社製XM50)
により、1.0kg/cm2、室温下、20mlになるまで処理し
た。得られた上残り液を減圧乾固し、抗う蝕性素材200m
gを無臭のかすかに苦味を呈した淡黄色の粉末として得
た。ホップからの収率は1%であった。
【0029】実施例4 (限外ろ過膜によるホップ苞か
らの抗う蝕性素材の調製) ホップ苞20gを600mlの50%エタノール水溶液で攪拌下、
80℃、40分間抽出した。ろ過後、抽出液を分画分子量が
10,000の限外ろ過膜(アミコン社製YM10)により、3.0k
g/cm2、室温下、60mlになるまで処理した。得られた上
残り液を凍結乾燥して、抗う蝕性素材0.8gを無臭のかす
かに苦味を呈した淡黄色の粉末として得た。ホップ苞か
らの収率は4%であった。
【0030】実施例5 (限外ろ過膜による実施例2か
らの抗う蝕性素材の調製) 実施例2で得た抗う蝕性素材0.8gを、500mlの10%エタ
ノール水溶液に溶解し、分画分子量が10,000の限外ろ過
膜(アミコン社製YM10)により、1.0kg/cm2、室温下、2
0mlになるまで処理した。得られた上残り液を凍結乾燥
して、抗う蝕性素材0.4gを無臭のかすかに苦味を呈した
淡黄色の粉末として得た。この粉末をHPLC分析する
と、図1に示すような特徴的なクロマトグラムとなり、
また食品公定分析法に記載された方法によりカテキン定
量を行ったところカテキン含量に換算して40.6%の値を
得た。 (HPLC条件)装置:島津LC−10Aシステム、カラ
ム:ODS-80TM(東ソー、4.6mm I.D.×25cm) 、移動相:
(A液:B液)=(100:0) から同(50:50) まで30分
間の直線グラディエント、A液:5%アセトニトリル
(0.1% HCl含有) 、B液:アセトニトリル、流速:1.0m
l/min、サンプル注入量:20μg、検出:200〜300nmでの
多波長検出。
【0031】実施例6 (ゲルろ過による実施例5の分
子量の推定) 下記のHPLC条件にてゲルろ過を行い、実施例5で得
られた抗う蝕性素材の分子量を推定した。保持時間を検
量線と比較して、分子量はおよそ36,000〜40,000であ
る。 (HPLC条件)装置:島津LC−8Aシステム、カラ
ム:東ソーTSK-GEL G4000PWXL, G5000PWXL、移動相:
0.1M Tris-HCl 緩衝液(pH10.0):2-プロパノール=1:1
、検出:UV220nm、マーカー:LMW GEL FILTRATION KIT
(ファルマシアバイオテク)、流速:0.3ml/min. 実施例7 (歯磨剤) 第2リン酸カルシウム 42.0 グリセリン 18.0 カラギナン 0.7 ラウリル硫酸ナトリウム 1.2 サッカリンナトリウム 0.09 パラオキシ安息香酸ブチル 0.005 実施例1で得た素材 0.005 香 料 1.0 水 37.0 合 計 100.0 上記の各重量部の各成分を用い、常法に従って歯磨剤と
した。なお実施例1で得た素材の代わりに、それぞれ実
施例2、3、4、5で得た素材を添加した歯磨剤も同様
に得た。
【0032】実施例8 (洗口液) グリセリン 7.0 ソルビトール 5.0 エチルアルコール 15.0 ラウリル硫酸ナトリウム 0.8 サッカリンナトリウム 0.1 1-メントール 0.05 香 料 0.045 実施例1で得た素材 0.005 水 72.0 合 計 100.0 上記の各重量部の各成分を用い、常法に従って洗口液と
した。なお実施例1で得た素材の代わりに、それぞれ実
施例2、3、4、5で得た素材を添加した洗口剤も同様
に得た。
【0033】実施例9 (トローチ剤) アラビアゴム 6.0 ステアリン酸マグネシウム 3.0 ブドウ糖 73.0 乳 糖 17.6 リン酸第2カリウム 0.2 リン酸第1カリウム 0.1 香 料 0.095 実施例1で得た素材 0.005 合 計 100.0 上記の各重量部の各成分を用い、常法に従ってトローチ
剤とした。なお実施例1で得た素材の代わりに、それぞ
れ実施例2、3、4、5で得た素材を添加したトローチ
剤も同様に得た。
【0034】実施例10(飴) ショ糖 20.0 水飴(75%固形分) 70.0 水 9.5 着色料 0.45 香 料 0.045 実施例1で得た素材 0.005 合 計 100.0 上記の各重量部の各成分を用い、常法に従って飴とし
た。なお実施例1で得た素材の代わりに、それぞれ実施
例2、3、4、5で得た素材を添加した飴も同様に得ら
れた。
【0035】実施例11 (チューインガム) ガムベース 20.0 炭酸カルシウム 2.0 乳 糖 77.0 ステビオサイド 0.095 実施例1で得た素材 0.005 香 料 0.9 合 計 100.0 上記の各重量部の各成分を用い、常法に従ってチューイ
ンガムとした。なお実施例1の代わりに、それぞれ実施
例2、3、4、5を添加したチューインガムも同様に得
た。
【0036】実施例12 (ジュース) 濃縮ミカン果汁 15.0 果 糖 5.0 クエン酸 0.2 香 料 0.1 色 素 0.15 アスコルビン酸ナトリウム 0.048 実施例1で得た素材 0.002 水 79.5 合 計 100.0 上記の各重量部の各成分を用い、常法に従ってジュース
とした。なお実施例1で得た素材の代わりに、それぞれ
実施例2、3、4、5で得た素材を添加したジュースも
同様に得た。
【0037】実施例13 (クッキー) 薄力粉 32.0 全 卵 16.0 バター 16.0 砂 糖 25.0 水 10.8 ベーキングパウダー 0.198 実施例1で得た素材 0.002 合 計 100.0 上記の各重量部の各成分を用い、常法に従ってクッキー
とした。なお実施例1で得た素材の代わりに、それぞれ
実施例2、3、4、5で得た素材を添加したクッキーも
同様に得た。
【0038】実施例14 (キャラメル) グラニュー糖 31.0 水飴(75%固形分) 20.0 粉 乳 40.0 硬化油 5.0 食 塩 0.6 香 料 0.025 実施例1で得た素材 0.005 水 3.37 合 計 100.0 上記の各重量部の各成分を用い、常法に従ってキャラメ
ルとした。なお実施例1で得た素材の代わりに、それぞ
れ実施例2、3、4、5で得た素材を添加したキャラメ
ルも同様に得た。
【0039】比較例1 (ホップペレット抽出物の調
製) ホップペレット(ドイツハラタウ産)20gを乳鉢で粉砕
し、600mlの50%エタノールで80℃、40分間抽出した。
抽出後、ろ過し、抽出液を3,000rpm×15分間遠心した。
その上清を凍結乾燥し、ホップペレット抽出物6.3gを淡
緑色の粉末として得た。
【0040】比較例2 (α酸、β酸の精製) スイス醸造試験場より購入したホップ苦味成分の混合品
より下記のHPLC条件で分離したα酸(フムロン)お
よびβ酸(ルプロン)のピークを分取し、精製した。ホ
ップ苦味成分の混合品からの収率はα酸8%、β酸5.5%
であった。 (HPLC条件)装置:島津LC−8Aシステム、カラ
ム:Shim-pack PREP-ODS(20mmI.D.×25cm)、移動相:80
%アセトニトリル水溶液、流速:10ml/min。
【0041】実施例15 (抗う蝕活性:虫歯菌の付着
抑制効果) 実施例1〜5で得た抗う蝕性素材、抗う蝕性を持つ食品
素材とされる市販のウーロン茶由来素材(サンウーロ
ン:サントリー)、緑茶由来素材(サンフラボンHV:
太陽化学、ポリフェノン60:三井農林)、リンゴ由来素
材(アップルフェノン:ニッカウヰスキー)、および抗
う蝕性を持つ代表的な天然物であるエピガロカテキンガ
レート(栗田工業)、比較例1で得たホップペレット抽
出物、比較例2で得たα酸(フムロン)、β酸(ルプロ
ン)について、浜田らの方法(S. Hamada & M. Torii,
Infect. Immn., 20, 592-596)を参考にして実験を行っ
た。虫歯菌としては代表的な菌株であるS.mutans(理化
学研究所保存菌株 5175 MT8148)およびS.sobrinus(A
TCC保存菌株33478)を用いた。0.5mg/mlの虫歯菌2m
l、10%ショ糖(S.sobrinusの場合は1%)0.2mlおよび
各濃度の供試物質0.2ml(全て50mMリン酸緩衝液(pH6.8)
の溶液)を混合し、30度に傾斜させた試験管中、37℃、
18時間インキュベートした。混合液を静かに除いた後、
3mlのリン酸緩衝液で試験管をおだやかに洗い込んだ。
混合液中、洗液中および試験管壁に付着した菌体量をそ
れぞれ550nmにおける濁度で測定し、試験管壁に残る菌
体量を半減させる供試物質濃度を抗う蝕活性の指標(IC
50:μg/ml)として表した。その結果を表1に示す。比較
例1で得た素材、α酸、β酸は活性を示さず、またエピ
ガロカテキンガレートおよび市販の抗う蝕性素材のIC50
が20〜200μg/mlであったのに比べ、実施例1〜5で得
られた抗う蝕性素材は、IC50がおよそ2〜15μg/mlとい
う極めて強い抗う蝕活性を示した。
【0042】 表1 虫歯菌の付着抑制活性(IC50:μg/ml)試料 S.mutans S.sobrinus 実施例1で得た素材 3.2 11.1 実施例2で得た素材 2.6 10.6 実施例3で得た素材 2.5 14.1 実施例4で得た素材 10.4 13.9 実施例5で得た素材 1.5 8.5ウーロン 茶由来素材 20.2 118.5 緑茶由来素材1 26.6 170.6 緑茶由来素材2 42.0 208.5 リンゴ由来素材 64.3 148.3エ ピガロカテキンガレート 22.4 69.7 比較例1で得た素材 >200 >400 α酸(フムロン) >200 >400β酸(ルプロン) >200 >400
【0043】実施例16 (虫歯菌の増殖抑制活性) 実施例1〜5で得た抗う蝕性素材、比較例1で得たホッ
プペレット抽出物、比較例2で得たα酸(フムロン)、
β酸(ルプロン)、および代表的な抗菌物質であるスト
レプトマイシン(硫酸ストレプトマイシン:明治製菓
(株))について、虫歯菌の代表的な菌株であるS.mutans
(理化学研究所保存菌株 5175 MT8148)の増殖に与える
影響について調べた。すなわち1%ショ糖添加 Todd He
witte Broth 培地に各供試物質0.1%(1000ppm)を添加
し、S.mutans菌を白金耳により殖菌して37℃、20時間培
養した。対照としては水を用いた。菌が増殖すれば培地
の濁度が増し、また菌の代謝により有機酸が産生して、
培地のpHが低下する。培養前後の濁度 (OD660nm)、お
よびpHの変化を測定し、菌の増殖の指標とした。その
結果を表2に示す。比較例1で得た素材、α酸、β酸は
菌の増殖を完全に抑制したが、実施例1〜5で得た素材
は虫歯菌の増殖に影響を及ぼさなかった。
【0044】 表2 虫歯菌(S.mutans) の増殖に与える影響 試料 濁度上昇値 培養前pH 培養後pH 対照(水) 0.302 7.67 4.28 実施例1で得た素材 0.288 7.73 4.55 実施例2で得た素材 0.305 7.68 4.37 実施例3で得た素材 0.297 7.71 4.26 実施例4で得た素材 0.300 7.66 4.58 実施例5で得た素材 0.292 7.69 4.65 比較例1で得た素材 0.001 7.68 7.69 α酸(フムロン) 0.002 7.66 7.62 β酸(ルプロン) 0.000 7.71 7.71 ストレプトマイシン 0.001 7.68 7.66
【0045】実施例17(MIC測定による抗菌活性) 実施例1〜5で得た抗う蝕性素材、比較例1で得たホッ
プペレット抽出物、比較例2で得たα酸(フムロン)、
β酸(ルプロン)、および代表的な抗菌物質であるスト
レプトマイシン(硫酸ストレプトマイシン:明治製菓
(株))について、虫歯菌の代表的な菌株であるS.mutans
(理化学研究所保存菌株 5175 MT8148)に対する最低有
効阻止濃度(MIC) を測定した。培地は Todd Hewitte B
roth 培地を用い、培養は37℃で二日間行った。その結
果を表3に示す。比較例1で得た素材、α酸、β酸が10
〜100μg/mlのMICを示したのに対し、実施例1〜5で得
た素材はその100〜1000倍量においても虫歯菌の増殖を
抑制しなかった。 表3 虫歯菌に対する抗菌活性(μg/ml)試料 MIC 実施例1で得た素材 >30 実施例2で得た素材 >30 実施例3で得た素材 >30 実施例4で得た素材 >30 実施例5で得た素材 >30 比較例1で得た素材 5.0 α酸(フムロン) 1.0 β酸(ルプロン) 1.0ストレプトマイシン 0.5
【0046】実施例18(虫歯菌の不溶性グルカン生成
酵素に対する阻害作用) 実施例2、5で得た抗う蝕性素材、市販のウーロン茶由
来素材(サンウーロン:サントリー)、および抗う蝕性
を持つ代表的な天然物であるエピガロカテキンガレート
(栗田工業)について、中原らの方法 (K. Nakahara,
S. Kawabata, H.Ono, K. Ogura, T. Tanaka, T. Ooshim
a, and S. Hamada, Appl. Environ. Microbiol., 59, 9
68-973 (1993)) を参考にして虫歯菌の不溶性グルカン
生成酵素に対する阻害作用を検討した。代表的な虫歯菌
であるS.mutans(理化学研究所保存菌株5175 MT814
8)およびS.sobrinus(ATCC保存菌株33478)をそれ
ぞれ培養し、遠心処理により菌体と培養上清を分離し
た。S.mutansについてはその菌体を8M尿素で処理し、処
理液を透析して不溶性グルカン生成酵素の粗液を得た。
S.sobrinusについては培養上清を50%硫安で塩析し、沈
殿を透析して不溶性グルカン生成酵素の粗液を得た。こ
れらの酵素粗液、試験試料、シュークロース(終濃度50
mM)を全量750μlの100mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.5)
の混合溶液とし、25℃、16時間インキュベートした。イ
ンキュベート後、混合液を15,000rpm、10分間遠心処理
し、上清を除いた後沈殿を100mMリン酸カリウム緩衝液
(pH6.5)とエタノールの1:1混合液で3回洗い込んだ。そ
の沈殿を1Nの水酸化ナトリウム水溶液に溶解し、フェノ
ール硫酸法で糖の定量を行った。S.mutans及びS.soburi
nusに対するそれぞれの素材の阻害率を図2(a)および
(b) に示す。その結果、実施例2および実施例5で得た
抗う蝕性素材は、ウーロン茶由来素材およびエピガロカ
テキンガレートよりも強い酵素阻害活性を示した。(図
中の◆:実施例5、■:実施例2、▲:エピガロカテキ
ンガレート、×:ウーロン茶由来素材、をそれぞれ表
す。) 実施例14〜16の結果、本発明品は虫歯菌に対する抗
菌性及び静菌性を有さず、かつ虫歯菌の歯面への付着を
強力に抑制することが明らかとなった。さらに実施例1
7より、その効果は不溶性グルカンの生成酵素に対する
阻害作用であると考えられる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、ホップ苞及びホップ苞
を含むホップ毬果等を原料として、市販の抗う蝕性素材
よりも極めて活性の強い抗う蝕性素材を得ることができ
た。更に植物由来の抗う蝕性素材として、飲食品や口腔
用剤として容易に利用することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例5で得られた素材のHPLC分析によ
るクロマトグラムである。
【図2】 本発明品と市販品の酵素阻害活性の差異を阻
害率(%)と濃度(μ/ml)の関係で示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23L 2/02 A23L 2/02 B A61K 7/26 A61K 7/26 9/20 9/20 U

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホップ苞に含有されるポリフェノール様
    物質で、ゲル型合成樹脂に吸着する物質である抗う蝕性
    素材。
  2. 【請求項2】 ホップ苞に含有されるポリフェノール様
    物質で、かつ分画分子量が1,000以上の限外ろ過膜によ
    り処理した際に膜を透過しない物質である抗う蝕性素
    材。
  3. 【請求項3】 ホップ苞に含有されるポリフェノール様
    物質で、ゲル型合成樹脂に吸着する物質であり、かつ分
    画分子量が1,000以上の限外ろ過膜により処理した際に
    膜を透過しない物質である抗う蝕性素材。
  4. 【請求項4】 ホップ苞を、水または水と混和する有機
    溶媒の水溶液で抽出し、その抽出液をゲル型合成吸着剤
    に通じて、水または水と混和する有機溶媒の水溶液で洗
    浄後、さらに水と混和する有機溶媒の水溶液により、前
    記吸着剤に吸着した画分を溶出させて請求項1記載の抗
    う蝕性素材を得ることを特徴とする抗う蝕性素材を製造
    する方法。
  5. 【請求項5】 ホップ苞を、水または水と混和する有機
    溶媒の水溶液で抽出し、その抽出液を分画分子量が1,00
    0以上の限外ろ過膜により処理し、その上残り液より溶
    媒を除去して請求項2記載の抗う蝕性素材を得ることを
    特徴とする抗う蝕性素材を製造する方法。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の方法と請求項5記載の方
    法を組み合わせることにより請求項3記載の抗う蝕性素
    材を得ることを特徴とする抗う蝕性素材を製造する方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の抗う蝕性素材を含む飲食
    品。
  8. 【請求項8】 請求項2記載の抗う蝕性素材を含む飲食
    品。
  9. 【請求項9】 請求項3記載の抗う蝕性素材を含む飲食
    品。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の抗う蝕性素材を含む
    口腔用剤。
  11. 【請求項11】 請求項2に記載の抗う蝕性素材を含む
    口腔用剤。
  12. 【請求項12】 請求項3に記載の抗う蝕性素材を含む
    口腔用剤。
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