JP2000344642A - プラーク形成阻害剤およびその利用 - Google Patents

プラーク形成阻害剤およびその利用

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性が高く、口腔内や腸内の常在細菌叢に
影響を及ぼさずに、 S.ミュータンスのプラークの形成
のみを特異的に阻害する物質並びに該物質を含有する抗
う蝕組成物を提供すること。 【解決手段】 紅茶の溶媒抽出物を合成吸着樹脂で処理
して得た吸着成分を有効成分とするプラーク形成阻害剤
並びに該プラーク形成阻害剤を重量比で0.005〜0.1
%含有することを特徴とする抗う蝕組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラーク形成阻害
剤およびその利用に関し、詳しくは紅茶に由来する特定
の物質を有効成分とするプラーク形成阻害剤並びに該プ
ラーク形成阻害剤を特定量含有する抗う蝕組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】う蝕はミュータンス・ストレプトコッシ
(Mutans streptococci)と総称されるう蝕原性連鎖球
菌、とりわけストレプトコッカス・ミュータンス(Strep
tococcusmutans 、以下 S.ミュータンスと称する。)
を主な病原菌とした感染症である。この S.ミュータン
スがう蝕を引き起こす過程は以下の如く考えられてい
る。まず、 S.ミュータンスが歯表面のペリクル層へ付
着する。次に、 S.ミュータンスはショ糖からグルコシ
ルトランスフェラーゼの作用により非水溶性グルカンを
合成する。この非水溶性グルカンは粘着性が強く、 S.
ミュータンスの菌体と歯表面との間で接着剤のような役
目をする。非水溶性グルカンにより歯面に固着した S.
ミュータンスはさらに生育と増殖を遂げつつ、多種の口
腔内細菌をも含んだ菌塊を形成して行く。
【0003】この菌塊が生長し、歯面を覆うと、肉眼的
にも認められるプラーク(歯垢)となる。プラーク中で
は、プラークを構成する細菌が糖質を代謝することによ
り酸が蓄積する。この酸によりプラーク内のpHが低下
すると、エナメル質の脱灰が引き起こされ、次第にう蝕
へと進展する。このように、う蝕は数段階のステップを
経て形成される。したがって、これらいずれかのステッ
プを阻害することができれば、理論的にはう蝕を予防す
ることが可能である。ところで、茶にはう蝕の予防が期
待できる成分、すなわち S.ミュータンスの生育を阻害
する成分およびプラークの形成を阻害する成分が含有さ
れていることが知られている。
【0004】例えば、特開昭 64-9922号公報には、茶の
水もしくはアルコール抽出物の酢酸エチル可溶画分を、
特開昭64-90124号公報には、同酢酸エチル画分を、さら
にシリカゲルカラムクロマトグラフィーなどで分画する
ことにより得られるカテキン類が、 S.ミュータンスの
増殖を抑制することが開示されている。また、特開平 3
-86814号公報には、カテキン類およびテアフラビン類
が、 S.ミュータンスによる不溶性グルカンの生成を阻
害することが開示されている。特開平4-178320号公報に
は、茶葉の溶媒抽出物を、合成吸着剤を用いる吸着処理
に付して得られる合成吸着剤非吸着画分が、 S.ミュー
タンスのグルコシルトランスフェラーゼを阻害すること
が開示されている。この合成樹脂非吸着画分はカテキン
類やカフェイン類をほとんど含まないとされるが、成分
の詳細は明らかにされていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】抗う蝕剤に求められる
特性としては、その物質自体の安全性に加え、口腔内や
腸内の常在細菌叢に影響を及ぼさずに、 S.ミュータン
スのみを口腔内から選択的に排除するか、プラークの形
成のみを特異的に阻害することなどを挙げることができ
る。また、口腔内で作用させることから、実際の利用に
際しては刺激や異味、異臭がないことも重要な特性とな
る。
【0006】しかし、上記のカテキン類やテアフラビン
類は強い苦味や渋味を有し、抗う蝕剤として利用できる
濃度や場面が限定される。また、カテキン類やテアフラ
ビン類は S.ミュータンスだけでなく、その他多くの種
類の細菌に対して抗菌活性を有することが知られてい
る。したがって、これらを抗う蝕剤として利用する際に
は、口腔内や腸内の常在細菌叢に対する影響も考慮する
必要がある。
【0007】ところで、茶の生理活性に関する様々な研
究の中で、紅茶抽出物は緑茶抽出物と比較して同等もし
くはそれ以上の生理活性を示す場合が多いことが報告さ
れている。しかし、紅茶は後述する発酵過程を経ている
ため、緑茶に比べて成分が非常に複雑であり、生理活性
成分の解明はほとんど進んでいない。現在までに、紅茶
特有の生理活性物質としてはテアフラビン類が明らかに
されているにすぎない。本発明者らは、利用範囲が広
く、かつ副作用がない抗う蝕剤を開発することを目的と
して、紅茶に含まれるプラーク形成阻害作用を有する物
質を検索した。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく鋭意研究を行った。その結果、紅茶の溶
媒抽出物を合成吸着樹脂で処理した際の吸着画分中か
ら、優れた特性を有するプラーク形成阻害作用を有する
物質を見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成し
た。
【0009】請求項1記載の本発明は、紅茶の溶媒抽出
物を合成吸着樹脂で処理して得た吸着成分を有機溶媒ま
たは含水有機溶媒で溶出して得たものを有効成分とする
プラーク形成阻害剤である。請求項2記載の本発明は、
合成吸着樹脂が、スチレンジビニルベンゼン系、メタク
リル系、スチレン系、修飾スチレン系、アクリル系、ア
ミド系、デキストラン系、セルロース系、ポリビニル系
のいずれかである請求項1記載のプラーク形成阻害剤で
ある。
【0010】請求項3記載の本発明は、有機溶媒が、メ
タノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセ
トニトリル、アセトン、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ンのいずれか一つ、もしくはこれらの混合物である請求
項1記載のプラーク形成阻害剤である。請求項4記載の
本発明は、請求項1記載のプラーク形成阻害剤を重量比
で0.005〜0.1%含有することを特徴とする抗う蝕組
成物である。
【0011】請求項5記載の本発明は、紅茶の溶媒抽出
物を合成吸着樹脂で処理して得た合成樹脂吸着画分を逆
相系シリカゲルを用いたクロマトグラフィーで分画する
ことにより得られ、かつ以下の性質を有するものを有効
成分とするプラーク形成阻害剤である。 (1)カテキン類、テアフラビン類およびカフェインを
含まない。 (2)ストレプトコッカス・ミュータンスに対し、重量
比0.1%以下の濃度で抗菌性を示さない。 請求項6記載の本発明は、請求項5記載のプラーク形成
阻害剤を重量比で0.005〜0.1%含有することを特徴
とする抗う蝕組成物である。
【0012】
【発明の実施の形態】一般に紅茶は茶樹(Camellia Sin
ensis)の生葉や茎から萎凋→揉捻→発酵→乾燥の工程を
経て製造される。その際の発酵とは、揉捻または裁断し
た茶葉を好気的な条件下に置くことによって起こる、茶
成分の様々な化学的変化を意味する。一方、本発明にお
ける紅茶とは、上記の発酵を含む工程、もしくは上記の
発酵と実質的に同等の効果が得られる工程を経て加工さ
れた茶樹の葉、茎およびこれらの抽出成分を意味する。
すなわち、本発明における紅茶とは、上記の萎凋→揉捻
→発酵→乾燥の工程により加工された製品はもとより、
この工程中にCTC(Crush,Tear,Curl)やローターバンによ
る茶葉の裁断処理等を加えたり、萎凋、揉捻、乾燥の一
つもしくは複数の処理を省略した工程により加工された
製品も含む。
【0013】また、本発明における紅茶には、茶樹の葉
や茎の磨砕物、搾汁液、抽出物等に必要に応じて任意の
酸化酵素を添加し、これらを好気的な条件で処理する工
程を経て製造された製品等も含む。その際、茶樹の葉や
茎は生もしくは加熱品、あるいは飲用の緑茶として加工
された物などを使用することができる。本発明において
原料として用いる紅茶としては、カテキン類やテアフラ
ビン類の含有量が少ないものが、プラーク形成阻害作用
を有する成分の収率が高く、該阻害効果や呈味性の面で
も好ましい。具体的には、カテキン類の含有量が重量比
で10%以下の紅茶が好ましく、3%以下の紅茶がさら
に好ましい。
【0014】本発明のプラーク形成阻害剤を得るために
は、最初に上記の紅茶を溶媒で抽出する。この際に使用
する溶媒としては、様々なものがあり、例えば水、熱
水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、アセトニトリル、アセトン、テトラヒドロフラン、
ジオキサンなどを挙げることができ、これらは単独で、
または2種以上の混合物の形態で使用することもでき
る。これら溶媒の中では含水メタノールまたは含水エタ
ノールが最も好ましい。なお、抽出物の溶解、希釈等に
溶媒を使用する場合にも、上記の溶媒の中から適当なも
のを選択して用いればよい。抽出液は必要に応じ、エバ
ポレータや凍結乾燥機等により濃縮もしくは乾燥する。
【0015】紅茶の溶媒抽出物から合成樹脂吸着画分
(以下、成分Iと称する。)を得るには、合成吸着樹脂
に該抽出成分を吸着させた後、必要に応じて水等で該樹
脂を洗浄し、次いで有機溶媒または含水有機溶媒で目的
の成分を溶出する。この操作は通常、合成吸着樹脂を充
填したカラムを用いて行うが、カラムを用いずにバッチ
式で行うこともできる。
【0016】本発明における合成吸着樹脂としては、ス
チレンジビニルベンゼン系、メタクリル系、スチレン
系、修飾スチレン系、アクリル系、アミド系、デキスト
ラン系、セルロース系、ポリビニル系等の樹脂が使用可
能であり、市販品では、例えばスチレンジビニルベンゼ
ン系のダイアイオンHP-20 、ダイアイオンHP-21 (以
上、三菱化学(株)製)、アンバーライトXAD-2 、アン
バーライトXAD-4 (以上、米国ローム・アンド・ハース
社製)、メタクリル系のダイアイオンHP-2MG(三菱化学
(株)製)、スチレン系としてアンバーライトXAD-16
(米国ローム・アンド・ハース社製)、修飾スチレン系
としてセパビーズsp207(三菱化学(株)製)、アクリル
系のダイアイオンWK-20 (三菱化学(株)製)、アミド
系のXAD-11(米国ローム・アンド・ハース社製)、デキ
ストラン系のSephadex LH-20(ファルマシア社製)、セ
ルロース系のINDION DS-3 (フェニックスケミカルズ社
製)、ポリビニル系のトヨパールHW-40 (東ソー(株)
製)等を挙げることができる。
【0017】次に、有機溶媒または含水有機溶媒として
は、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、アセトニトリル、アセトンおよび、これら溶媒と水
との混合液等が用いられる。これらの中ではメタノー
ル、エタノールまたは、これらと水との混合物が好まし
い。この有機溶媒または含水有機溶媒を用いて合成吸着
樹脂から成分Iを溶出することができる。なお、合成吸
着樹脂としてダイアイオンHP-20 (三菱化学(株)製)
を使用する場合、20〜70%(v/v)のメタノール
水またはエタノール水を用いて吸着成分を溶出すると、
成分中にテアフラビン類が殆ど含まれない。そのため、
本発明に係るプラーク形成阻害剤の収量が向上する上
に、薬剤としての効果並びに呈味性の面でも好ましい。
得られた成分Iは、必要に応じてエバポレータや凍結乾
燥機等を使用して濃縮または乾燥する。
【0018】成分Iを抗う蝕剤として使用する際の濃度
は、使用する形態により適宜調節するが、使用形態が液
状、クリーム状、ゲル状、乳液状および懸濁液状の場
合、重量換算で0.005〜0.1%(50〜1000pp
m)が好ましく、0.01〜0.1%(100〜1000p
pm)がさらに好ましい。これらの使用濃度において、
成分Iは S.ミュータンスのプラーク形成を強力に阻害
するが、 S.ミュータンスをはじめとする口腔内の細菌
に対しては抗菌活性を示さない。したがって、口腔内の
細菌叢には影響を及ぼさずに、う蝕を予防することがで
きる。一方、上記濃度の下限未満では、目的とする抗う
蝕効果が得にくくなり、上限を超える濃度では、抗う蝕
効果は得られるものの、使用時に苦味、渋味等を感じる
ようになる。しかも、上限を超える濃度では、僅かに含
まれるカテキン類やテアフラビン類などの抗菌成分によ
り、口腔内の細菌叢に対する影響も無視できなくなる。
【0019】本発明における成分Iは、さらに逆相系シ
リカゲルを用いたクロマトグラフィーによって精製し、
成分IIとすることができる。本発明における逆相系シリ
カゲルとは、シリカ表面のヒドロキシル基を化学修飾し
たものである。化学修飾するための結合基としてはメチ
ル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、
オクタデシル基、フェニル基等を化学修飾したシリカが
使用可能であるが、本発明に係る成分IIを得るには、オ
クチル基、オクタデシル基を化学修飾したシリカが好ま
しく、オクタデシル基を化学修飾したシリカがさらに好
ましい。市販されている製品では、例えばカプセル C18
(資生堂製)、ボンダパックHC18(ウォーターズ社
製)、クロマトレックスODS (富士シリシア製)、Deve
losil ODS, C8, Ph (野村化学製)、ODS スタンダード
ポリメリック(山善製)等を挙げることができる。
【0020】逆相系シリカゲルから溶出する移動相とし
ては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、アセトン等と水との混合液が使用可能であるが、こ
れらの中ではメタノールまたはエタノールと水との混合
液が好ましい。溶出する際に濃度勾配を持たせた混合液
を用いると、強いプラーク形成阻害活性を有する成分は
カテキン類、テアフラビン類およびカフェインとは明確
に別れて移動する。したがって、この成分を分取し、必
要に応じて濃縮または乾固することにより、カテキン
類、テアフラビン類およびカフェインの3成分を全く含
まないプラーク形成阻害成分(成分II)を得ることがで
きる。
【0021】成分IIを抗う蝕剤として使用する際の濃度
は、使用する形態により適宜調節するが、使用形態が液
状、クリーム状、ゲル状、乳液状および懸濁液状の場
合、重量換算で0.005〜0.1%(50〜1000pp
m)が好ましく、0.01〜0.1%(100〜1000p
pm)がさらに好ましい。これらの使用濃度において成
分IIは、 S.ミュータンスのプラーク形成を強力に阻害
するが、 S.ミュータンスをはじめとする口腔内の細菌
に対しては抗菌活性を示さない。したがって、口腔内の
細菌叢には影響を及ぼすことなく、う蝕を予防すること
ができる。また、成分IIの水溶液は、上記の使用濃度に
おいて渋味、苦味が殆どなく、後味も良好であることか
ら、飲料や食品用として特に好適である。一方、上記濃
度の下限未満では、目的とする抗う蝕効果が得にくくな
り、上限を超える濃度では、抗う蝕効果は得られるもの
の、紅茶特有の風味が次第に強くなる。
【0022】本発明の成分I、IIは、水、含水エタノー
ルなどに溶解するだけで、そのまま抗う蝕剤として使用
することができるが、歯磨き剤、含そう剤、口中清涼
剤、トローチなどの口腔衛生用製品、さらにシロップ、
飲料、果汁、和菓子、洋菓子、氷菓、チューインガム、
飴などの食品に添加することもできる。また、その際に
は必要に応じて医薬品、医薬部外品、食品に使用可能な
各種成分、すなわち薬効成分、賦形剤、分散剤、発泡
剤、研磨剤、保湿剤、粘結剤、可溶化剤、溶剤、界面活
性剤、懸濁剤、抗酸化剤、甘味剤、酸味量、香味剤、矯
味剤、着色料、香料、安定化剤、強化剤、増粘剤、軟化
剤、漂白剤、殺菌剤、防腐剤、保存剤、酸化防止剤、p
H調整剤、保存料等の成分を適宜選択して使用する。
【0023】本発明に係る成分を口腔衛生用製品等に添
加する場合には、例えば薬効成分としてフッ化ナトリウ
ム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化スズ、塩化
セチルピリジニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、イ
ソプロピルメチルフェノール、ヨウ素、ヨウ化カリウ
ム、ポビヨンヨード、トラネキサム酸、アラントイン、
アラントインジヒドロキシアルミニウム、アラントイン
クロルヒドロキシアルミニウム、イプシロンアミノカプ
ロン酸、リゾチーム、塩化ナトリウム、アズレン、アズ
レンスルホン酸ナトリウム、酢酸DL−α−トコフェロー
ル、ニコチン酸DL−α−トコフェロール、エピジヒドロ
コレステロール、ジヒドロコレステロール、オウバクエ
キス、ヒノキチオール、β−グリチルレチン酸、グリチ
ルリチン酸およびその塩等、溶剤としてエタノール等、
研磨剤として、リン酸水素カルシウム、水酸化アルミニ
ウム、無水ケイ酸、炭酸カルシウム等、発泡剤としてラ
ウリル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウ
ム等、可溶化剤としてポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレングリコール等、香味剤としてメントー
ル、各種ミント油等、甘味剤としてステビア、サッカリ
ンナトリウム、アスパルテーム、キシリトール、エリス
リトール、ソルビトール、マルチトール、マンニトール
等、保湿剤としてグリセリン、ソルビトール、キシリト
ール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール
等、粘結剤としてアルギン酸ナトリウム、カルボキシメ
チルセルロースナトリウム、カラギーナン等、酸化防止
剤としてアスコルビン酸、エリソルビン酸等、保存料と
して安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エチル、
ソルビン酸、ソルビン酸カリウム等、pH調整剤として
リン酸、リン酸塩、クエン酸、クエン酸塩、リンゴ酸、
リンゴ酸塩、重曹等を適宜に使用することができる。
【0024】
【実施例】次に、製造例や実施例などにより本発明を詳
細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるもの
ではない。 製造例1 紅茶抽出物の製造1:市販されている飲用紅茶茶葉(ケ
ニア産、CTC を含む工程で製造)100gを50%(v
/v)のメタノール水1Lに浸漬し、撹拌しながら室温
下で5時間抽出を行った。次いで、これを濾紙を用いて
抽出液と茶葉とに分離した。ロータリーエバポレターで
抽出液のメタノールを除去し、さらに凍結乾燥器により
乾燥させ、紅茶抽出物として37.4gを得た。上記に
より得られた紅茶抽出物のカテキン類、テアフラビン類
およびカフェインの含量を高速液体クロマトグラフィー
(HPLC)により分析した。その結果を第1表に示し
た。
【0025】
【表1】第1表 紅茶抽出物の内容成分 EGC: (-)- エピガロカテキン, EC: (-)-エピカテキン,
EGCg: (-)-エピガロカテキンガレート, GCg: (-)- ガロ
カテキンガレート, ECg: (-)- エピカテキンガレート,
Cg: (-)-カテキンガレート、 ND: 検出せず
【0026】製造例2 紅茶抽出物の製造2:市販されている飲用紅茶茶葉(ケ
ニア産、CTC を含む工程で製造)100gを50%(v
/v)のエタノール水1Lに浸漬し、撹拌しながら室温
下で5時間抽出を行った。以下、製造例1と同じ操作を
行い、紅茶抽出物として34.1gを得た。
【0027】製造例3 成分Iの製造1:製造例1に示した方法で得られた紅茶
抽出物4gを2%(v/v)のメタノール水2Lに完全
に溶解させ、合成吸着樹脂ダイアイオンHP-20 (スチレ
ンジビニルベンゼン系)(三菱化学(株)製)を充填し
たガラスカラム(40mm I.D.×300mm)に
通液した。次に、同濃度のメタノール水2Lを通液し、
樹脂を洗浄した。この洗浄液とカラム通過液を併せて合
成樹脂非吸着画分とし、これを濃縮乾燥することにより
固形分1.85gを得た。一方、カラムを洗浄後、60
%(v/v)のメタノール水2Lを用いて合成吸着樹脂
に吸着した成分を溶出させ、これを濃縮乾燥することに
より、固形分(成分I)1.77gを得た。上記により
得られた成分Iのカテキン類、テアフラビン類およびカ
フェイン含量をHPLCにより分析した。その結果を第
2表に示した。
【0028】
【表2】第2表 成分Iの内容成分 EGC: (-)- エピガロカテキン, EC: (-)-エピカテキン,
EGCg: (-)-エピガロカテキンガレート, GCg; (-)- ガロ
カテキンガレート, ECg: (-)- エピカテキンガレート,
Cg; (-)-カテキンガレート、 ND: 検出せず
【0029】製造例4 成分Iの製造2:製造例2に示した方法で得られた紅茶
抽出物4gを2%(v/v)のエタノール水2Lに完全
に溶解させ、合成吸着樹脂ダイアイオンHP-2MG(メタク
リル系)(三菱化学(株)製)を充填したガラスカラム
(40mm I.D.×300mm)に通液した。次
に、2%(v/v)のエタノール水2Lを通液し、樹脂
を洗浄した。この洗浄液とカラム通過液を併せて合成樹
脂非吸着画分とし、これを濃縮乾燥することにより固形
分1.58gを得た。カラム洗浄後、40%(v/v)
のエタノール水2Lを用いて合成吸着樹脂に吸着した成
分を溶出させ、これを濃縮乾燥することにより、固形物
1.67gを得た。
【0030】製造例5 成分IIの製造:製造例3に示した方法で得られた成分I
1gを20%(v/v)のメタノール水100mLに溶
解させ、逆相系シリカゲル(ODS:オクタデシル基結
合型シリカゲル)を充填したガラスカラム(20mm
I.D.×300mm)に通液させた。次に、20〜4
0%(v/v)のメタノール水を5%刻みで500mL
ずつ通液し、さらに70%のメタノール水500mLを
通液した。カラム通過液は100mLずつ分取し、それ
ぞれの画分には通過液の先頭から30番までの通し番号
を付けた。
【0031】それぞれの画分について、HPLCにより
カテキン類、テアフラビン類を分析し、カテキンを含有
する画分(1〜12)を画分1;テアフラビン類を含有
するする画分(24〜30)を画分3;カテキン類、テ
アフラビン類のどちらも含有しない画分(13〜23)
を画分2としてまとめた。これら画分を濃縮乾燥したと
ころ、固形分としてそれぞれ画分1(0.69g)、画
分2(0.15g)、画分3(0.07g)を得た。こ
のようにして得られた画分1〜3のカテキン類、テアフ
ラビン類およびカフェインの含量を第3表に示した。画
分2からはカテキン類、テアフラビン類が検出されなか
ったことから、画分2を成分IIとして以下の試験に用い
た。
【0032】
【表3】第3表 画分1〜3の内容成分(%) EGC: (-)- エピガロカテキン, EC: (-)-エピカテキン,
EGCg: (-)-エピガロカテキンガレート, GCg; (-)- ガロ
カテキンガレート, ECg: (-)- エピカテキンガレート,
Cg; (-)-カテキンガレート、 ND: 検出せず
【0033】実施例1 製造例1,3,5で得られた各成分について、S.ミュー
タンスが産生するプラークの形成阻害作用を調べた。試
験は1%(w/v) のショ糖を含むブレインハートイン
フュージョン液体培地に、各試料を所定濃度になるよう
に加えたものを試験用培地とし、これにS.ミュータンス
MT8148株を接種した。この液体培地を90mm径
プラスチックシャーレに移し、この培地中に滅菌済みカ
バーグラス(24×60mm) を沈め、37℃で1日嫌
気培養した。培養後、カバーガラスを取り出して流水で
洗浄し、乾燥させた。このカバーグラスの表面に付着し
ている歯垢(プラーク)形成量を面積値として画像解析
装置にて計測した。
【0034】なお、対照として、エピガロカテキンガレ
ート、テアフラビン類およびこれらの混合物をそれぞれ
添加した培地を用いた。その際のエピガロカテキンガレ
ートおよびテアフラビン類の濃度は、それぞれ成分I1
000ppm添加区に含有されているカテキン類の合計
量(67ppm)およびテアフラビン類の量(49pp
m)に適合させた。プラーク形成阻害率は、被験試料の
プラーク面積を(A) 、対照のプラーク面積を(B) と
し、以下の計算式によって求めた。
【0035】
【数1】
【0036】各試料のプラーク形成阻害率を第4表に示
した。第4表から明らかなように、成分IとIIは100
ppmおよび1000ppmでプラークの形成を顕著に
阻害した。また、成分IとIIは50ppmの添加量でも
プラークの形成をそれぞれ50%程度阻害した。一方、
エピガロカテキンガレート、テアフラビン類およびこれ
らの混合物はプラーク形成阻害作用を示さなかった。し
たがって、1000ppm以下における成分Iのプラー
ク形成阻害は、カテキン類およびテアフラビン類以外の
成分によるものであることが明らかになった。また、成
分IIにはカテキン類とテアフラビン類は含まれていない
ので、成分IIによるプラーク形成阻害もこれらによるも
のではない。合成樹脂非吸着画分は1000ppmでは
プラーク形成を阻害したものの、100ppm以下では
プラーク阻害作用をほとんど示さなかった。
【0037】第5表には、各サンプルがS.ミュータンス
のプラーク形成を50%阻害する濃度(ID50)を示し
た。これらの結果から、本発明による成分I、成分II
は、製造例2の合成樹脂非吸着画分よりも非常に低濃度
でS.ミュータンスのプラーク形成を阻害することが明ら
かになった。
【0038】
【表4】第4表 EGCg:エピガロカテキンガレート
【0039】
【表5】第5表 各サンプルのID50
【0040】実施例2 S.ミュータンスをはじめとする口腔細菌に対する抗菌試
験 製造例1で得た紅茶抽出物、製造例3で得た成分I、製
造例5で得た成分IIの各試料について、S.ミュータンス
をはじめとする代表的な口腔細菌に対する抗菌性を調べ
た。抗菌性の評価は日本化学療法学会標準法(Chemothe
rapy, 27(3),559〜560,1979)に従い、寒天平板希釈法
により行った。なお、培地はブレインハートインフュー
ジョン寒天培地に5%馬血液を加えたものを用いた。ま
た、接種菌数は1スポットあたり2×103 CFUと
し、ガスパック法による嫌気培養を行った。 結果を第
6表に示す。表から明らかなように、いずれの試料も試
験した口腔細菌の生育に影響を及ぼさなかった。
【0041】
【表6】第6表 各試料の口腔細菌に対する抗菌性
【0042】以上の如く、実施例1、実施例2の結果か
ら、製造例1の紅茶抽出物、製造例3の成分Iおよび製
造例5の成分IIを用いることによって、S.ミュータンス
をはじめとする口腔内の細菌叢には影響を及ぼさずに、
S.ミュータンスのプラーク形成のみを特異的に阻害でき
ることが明らかになった。
【0043】実施例3 各試料を1000ppmになるように溶解した蒸留水
(5%(v/v)エタノールを含む)について、10人
のパネラーによる官能試験を行った。官能試験は、渋
味、苦味および後味について第7〜8表に示した5段階
評価を行い、全パネラーの平均を求めた。なお、対照と
して緑茶カテキン(商品名:ポリフェノンE、三井農林
(株)製)を用いた。ポリフェノンEの組成は第9表に
示した通りである。官能試験の結果を第10表に示し
た。表から明らかなように、渋味は緑茶カテキンと製造
例1の紅茶抽出液が強かった。一方、製造例3の合成樹
脂非吸着画分と製造例5の成分IIは渋味をかすかに感じ
る〜やや感じる程度だった。苦味は緑茶カテキンが最も
強く、紅茶抽出物や成分Iも強かった。しかし、成分II
は苦味をかすかに感じる〜やや感じる程度だった。ま
た、後味は紅茶抽出物と成分IIが優れていたが、緑茶カ
テキンと合成樹脂非吸着画分の評価は低かった。以上の
官能試験の結果から、成分IIは1000ppmにおいて
も渋味、苦味とも少なく、後味も優れていることが明ら
かになった。成分Iは1000ppmでは苦味、渋味が
感じられたが、後味は良くも悪くもないという結果だっ
た。
【0044】
【表7】第7表 苦味、渋味の評価方法
【0045】
【表8】第8表 後味の評価方法
【0046】
【表9】第9表 ポリフェノンEの組成
【0047】
【表10】第10表 各試料の評価
【0048】実施例4 下記の処方により各種抗う蝕組成物を製造した。
【0049】 処方例1(粉歯磨剤) 重質炭酸カルシウム 30% 軽質炭酸カルシウム 68% ラウリル硫酸ナトリウム 0.8% 香料 適量 サッカリンナトリウム 0.05% 本発明品の成分IまたはII 0.5% 精製水 100%に調整
【0050】 処方例2(練歯磨剤) リン酸水素カルシウム 50% ラウリル硫酸ナトリウム 2% 香料 適量 サッカリンナトリウム 0.1% グリセリン 12% ソルビトール 23% カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.5% カラギーナン 0.7% パラオキシ安息香酸エチル 0.005% 本発明品の成分IまたはII 0.5% 精製水 100%に調整
【0051】 処方例3(液状歯磨剤) 無水ケイ酸 20% ラウリル硫酸ナトリウム 1.5% 香料 適量 サッカリンナトリウム 0.1% グリセリン 8.5% ソルビトール 35% カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.5% カラギーナン 0.5% パラオキシ安息香酸エチル 0.02% 食用色素 適量 本発明品の成分IまたはII 0.1% 精製水 100%に調整
【0052】 処方例4(液体歯磨剤) エチルアルコール 10% グリセリン 10% 塩化セチルピリジニウム 0.05% トラネキサム酸 0.1% 香料 適量 クエン酸 0.1% クエン酸ナトリウム 0.5% ステビア 0.1% 食用色素 適量 本発明品の成分IまたはII 0.1% 精製水 100%に調整
【0053】 処方例5(洗口剤) エチルアルコール 25% グリセリン 10% 安息香酸ナトリウム 0.3% 香料 適量 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60 EO ) 2% クエン酸 0.2% クエン酸ナトリウム 0.5% サッカリンナトリウム 0.01% 食用色素 適量 本発明品の成分IまたはII 0.1% 精製水 100%に調整
【0054】 処方例6(口中清涼剤) エチルアルコール 40% グリセリン 10% 香料 適量 サッカリンナトリウム 0.1% ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60 EO ) 3% 本発明品の成分IまたはII 0.5% 精製水 100%に調整
【0055】 処方例7(口中清涼剤) エチルアルコール 40% グリセリン 10% ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60 EO ) 3% l−メントール 0.5% サッカリンナトリウム 0.05% グルクロン酸クロルヘキシジン 0.02% 香料 適量 本発明品の成分IまたはII 0.5% 精製水 100%に調整
【0056】 処方例8(口中清涼剤) スペアミント油 0.1% キシリトール 20% ショ糖脂肪酸エステル 1.5% 本発発明品の成分IまたはII 0.1% 精製水 100%に調整
【0057】 処方例9(チューインガム) ガムベース 25% 砂糖 49% 水飴 10% ブドウ糖 10% 軟化剤 2% 香料 2% 本発明品の成分IまたはII 2%
【0058】 処方例10(チューインガム) ガムベース 30% キシリトール 25% ソルビトール 41.9% 軟化剤 2% 香料 1% 本発明品の成分IまたはII 0.1%
【0059】 処方例11(キャンディー) 砂糖 20% 水飴 20% 本発明品の成分I又はII 2% 水 100%に調整
【0060】 処方例12(キャンディー) 砂糖 20% 水飴 20% 本発明品の成分I又はII 0.1% 水 100%に調整
【0061】
【発明の効果】本発明に係るプラーク形成阻害剤は、S.
ミュータンスをはじめとする口腔内の細菌叢には影響を
及ぼさずに、S.ミュータンスのプラーク形成のみを特異
的に阻害する。このような特性は、従来より紅茶の生理
活性成分として知られているカテキン類やテアフラビン
類にはない、本発明品特有のものである。
【0062】また、請求項6記載の本発明に係るプラー
ク形成阻害剤は、カテキン類やテアフラビン類を全く含
まない。そのため、従来これらの物質に起因する実用上
の問題点であった苦味や渋味を殆ど示さない。さらに、
本発明に係るプラーク形成阻害剤は、茶成分を利用した
従来のプラーク形成阻害剤と比較しても格段に優れた効
果を発揮する。したがって、このプラーク形成阻害剤を
含有する本発明の抗う蝕組成物は、副作用がなく、利用
範囲が広いものである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年1月26日(2000.1.2
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】なお、対照として、エピガロカテキンガレ
ート、テアフラビン類およびこれらの混合物をそれぞれ
添加した培地を用いた。その際のエピガロカテキンガレ
ートおよびテアフラビン類の濃度は、それぞれ成分I1
000ppm添加区に含有されているカテキン類の合計
量(67ppm)およびテアフラビン類の量(4.9
pm)に適合させた。プラーク形成阻害率は、被験試料
のプラーク面積を(A) 、対照のプラーク面積を(B)
とし、以下の計算式によって求めた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AA111 AA122 AB052 AB172 AB292 AB322 AC101 AC102 AC122 AC132 AC211 AC302 AC432 AC482 AC622 AC692 AC782 AC812 AC841 AC851 AC862 AD021 AD091 AD111 AD222 AD241 AD242 AD261 AD272 AD352 AD532 BB24 BB48 CC41 DD17 DD23 DD27 EE06 EE09 EE32

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紅茶の溶媒抽出物を合成吸着樹脂で処理
    して得た吸着成分を有機溶媒または含水有機溶媒で溶出
    して得たものを有効成分とするプラーク形成阻害剤。
  2. 【請求項2】 合成吸着樹脂が、スチレンジビニルベン
    ゼン系、メタクリル系、スチレン系、修飾スチレン系、
    アクリル系、アミド系、デキストラン系、セルロース
    系、ポリビニル系のいずれかである請求項1記載のプラ
    ーク形成阻害剤。
  3. 【請求項3】 有機溶媒が、メタノール、エタノール、
    イソプロピルアルコール、アセトニトリル、アセトン、
    テトラヒドロフラン、ジオキサンのいずれか一つ、もし
    くはこれらの混合物である請求項1記載のプラーク形成
    阻害剤。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のプラーク形成阻害剤を重
    量比で0.005〜0.1%含有することを特徴とする抗う
    蝕組成物。
  5. 【請求項5】 紅茶の溶媒抽出物を合成吸着樹脂で処理
    して得た合成樹脂吸着画分を逆相系シリカゲルを用いた
    クロマトグラフィーで分画することにより得られ、かつ
    以下の性質を有するものを有効成分とするプラーク形成
    阻害剤。 (1)カテキン類、テアフラビン類およびカフェインを
    含まない。 (2)ストレプトコッカス・ミュータンスに対し、重量
    比0.1%以下の濃度で抗菌性を示さない。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のプラーク形成阻害剤を重
    量比で0.005〜0.1%含有することを特徴とする抗う
    蝕組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003094878A1 (fr) * 2002-05-10 2003-11-20 Suntory Limited Composition de gallocatechine contenant du gallate
JP2010275261A (ja) * 2009-05-29 2010-12-09 Kao Corp 歯磨剤
JP2013040187A (ja) * 2012-10-05 2013-02-28 Kao Corp 抗菌剤組成物
CN108969413A (zh) * 2017-06-05 2018-12-11 狮王株式会社 口腔用组合物
JP2018203714A (ja) * 2017-06-05 2018-12-27 ライオン株式会社 口腔用組成物

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