JP3481269B2 - 抗菌性組成物と抗菌方法 - Google Patents

抗菌性組成物と抗菌方法

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JP3481269B2
JP3481269B2 JP04148693A JP4148693A JP3481269B2 JP 3481269 B2 JP3481269 B2 JP 3481269B2 JP 04148693 A JP04148693 A JP 04148693A JP 4148693 A JP4148693 A JP 4148693A JP 3481269 B2 JP3481269 B2 JP 3481269B2
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創 阿賀
孝 渋谷
利行 杉本
俊雄 三宅
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Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規抗菌性組成物およ
び抗菌方法に関し、詳細には、3−{4−ヒドロキシ−
3,5−ビス(3−メチル−2−ブテニル)フェニル}
−2−プロペノイックアシッド、ベンゼンプロパノイッ
クアシッド、4−(2−カルボキシエテニル)−2−
(3−メチル−2−ブテニル)フェニルエステルおよび
それらの塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を抗菌
成分とする抗菌性組成物および抗菌方法に関する。
【0002】
【従来の技術】抗菌物質は飲食物の保存性を向上させる
ため、皮膚の清潔を保つためなどに使用され、従来、主
として化学的合成品、例えば安息香酸、ソルビン酸、デ
ヒドロ酢酸またはこれらの塩などが使用されている。し
かし、これらの抗菌物質は、発癌性などの副作用が懸念
され、その用途と使用量が厳しく制限されており、使い
づらいのが現状である。一方、火傷、切傷、感染症など
を治療するためには、ペニシリン、ストレプトマイシ
ン、カナマイシンなどの抗生物質が抗菌物質として用い
られている。
【0003】しかしながら、抗生物質への過度の依存が
耐性菌の出現を生み、却って重篤な感染症を発生させる
ことになるという問題点がある。このため、安全性の高
い天然物由来の抗菌作用が見直されるようになってき
た。これらの天然物由来のものは、一般に耐性菌の出現
が稀であり、またその抗菌効果に比して毒性が低く、安
心して使用できるという利点を有している。
【0004】しかしながら、これらに含まれる個々の抗
菌成分については、必ずしも解明されているとは言えな
いのが実情である。例えば、本発明者等が先に、医学と
生物学,Vol.124(5),205−209(19
92)で報告したブラジル産プロポリスの抗菌作用につ
いても、プロポリスエキスの抗菌作用を明らかにしてい
るものの、それに含まれる抗菌物質の本体が何なのかま
では解明していない。従って、天然物に由来する抗菌物
質を解明し、毒性が低く、抗菌作用の強い抗菌剤などの
抗菌性組成物の確立が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、毒性が低
く、かつ抗菌作用の強い化合物を有効成分とする抗菌性
組成物と抗菌方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記目的
を達成するために、プロポリスエキスに含まれる抗菌物
質に着目し、鋭意研究を続けてきた。その結果、ブラジ
ル産プロポリスエキスの強い抗菌作用が、その中に含ま
れる3−{4−ヒドロキシ−3,5−ビス(3−メチル
−2−ブテニル)フェニル}−2−プロペノイックアシ
ッド(3-[4-Hydroxy-3,5-bis(3-methyl-2-butenyl)phen
yl]-2-propenoic acid〔以下、化合物(1)と称す
る。〕およびベンゼンプロパノイックアシッド 4−
(2−カルボキシエテニル)−2−(3−メチル−2−
ブテニル)フェニルエステル(Benzenpropanoic acid 4
-(2-carboxyethenyl)-2-(3-methyl-2-butenyl)phenyl e
ster〔以下、化合物(2)と称する。〕に由来するもの
であることを見出した。本発明者等は、この新知見に基
づいてさらに研究重ねてこれらの化合物、これらの塩か
ら選ばれる少なくとも一種の化合物を有効成分とする抗
菌性組成物、特に保存性が向上した飲食品、抗菌作用を
有する化粧品および医薬品等、更には該化合物を用いる
抗菌方法を確立して本発明を完成した。
【0007】即ち、本発明は以下の要旨を有するもので
ある。 化合物(1)、化合物(2)およびそれらの塩から選
ばれる少なくとも1種ならびに担体よりなる抗菌性組成
物。 化合物(1)、化合物(2)およびそれらの塩から選
ばれる少なくとも1種を1w/w%以上含有する抗菌性
組成物。 抗菌性組成物が、飲食品、化粧品および医薬品から選
ばれる一種である前記およびの抗菌性組成物。 化合物(1)、化合物(2)およびそれらの塩から選
ばれる少なくとも1種を、16ppm以上の濃度にて被
抗菌処理物と共存せしめることを特徴とする被抗菌処理
物の抗菌方法。
【0008】本発明に使用する化合物(1)および化合
物(2)の塩は、使用の態様に従ってそれぞれ許容され
る(例えば、通常食品衛生上、化粧品として、または薬
理学的に許容される)塩であり、具体的にはナトリウム
塩、カルシウム塩、銅塩などが例示される。
【0009】本発明における抗菌性組成物とは、当該組
成物自体に対して抗菌性を示すもの(即ち、該組成物自
体の菌による腐敗を防止する組成物など)及び、該組成
物を使用して他の物質、生体等を抗菌処理するための組
成物を意味するものである。
【0010】本発明に使用する化合物(1)、化合物
(2)およびそれらの塩は既知の化合物であり、公知の
手段によって合成的に、または化合物(1)、化合物
(2)またはそれらの塩を含有する植物などからの抽出
によって調製することができる。
【0011】天然物から調製する方法としては、プロポ
リスから調製する方法や、キク科植物(例えば、カワラ
ヨモギなど)の葉茎から調製する方法〔フィトケミスト
リー(Phytochemistry),Vol.2
5,2841−2855(1986)、ケミカル・ファ
ーマシューティカル・ブルテン(Chemical P
harmaceutical Bulletin)Vo
l.36,769−775(1988)参照〕がある。
これら天然物から調製する場合には、本発明組成物に用
いられる化合物(1)、化合物(2)およびそれらの塩
は必ずしも、結晶として単離される必要はなく、それが
有効成分として抗菌作用を発揮する程度の純度に部分精
製された、例えばエキスの如きものであってもよい。
【0012】上記調製方法として、常法の抽出方法、精
製方法等を適宜用いることができる。例えば、まず原料
である天然物(例えば、プロポリスやキク科植物の葉
茎)を粉砕し、アルコール(メタノール、エタノールな
ど)、アルコール−水などの溶媒で抽出した後、常法に
より濃縮する。得られたエキスを、ゲル濾過カラムクロ
マトグラフィー、逆相カラムクロマトグラフィーなどに
供することによって、調製することができる。また、化
合物(1)は、例えば特開昭60−163841号公報
に開示される化学的合成法によって調製してもよい。
【0013】本発明の抗菌性組成物としては、 :化合物(1)、化合物(2)およびそれらの塩から
選ばれる少なくとも1種ならびに担体よりなる抗菌性組
成物(以下、抗菌性組成物1という)と、 :化合物(1)、化合物(2)およびそれらの塩から
選ばれる少なくとも1種を1w/w%以上含有する抗菌
性組成物(以下、抗菌性組成物2という)の態様があ
る。
【0014】抗菌性組成物1で用いられる化合物
(1)、化合物(2)およびそれらの塩から選ばれる少
なくとも一種の化合物としては、合成由来のもの、天然
物由来の純品、またはエキスなどの粗精製品などが挙げ
られる。
【0015】抗菌性組成物1において担体とは、組成物
を適切な形状、性状にするために加えられるものであ
り、例えば、医薬品または化粧品においては、溶剤(注
射用蒸留水などの水性溶剤、有機溶剤など)、賦形剤、
基剤(軟膏基剤、坐剤基剤など)が、飲食品において
は、水、デンプン、ガムベース、調味料(例えば、酢、
醤油、塩など)などが挙げられる。
【0016】抗菌性組成物1における、化合物(1)、
化合物(2)およびそれらの塩から選ばれる少なくとも
1種の含有量は、これらの総量として通常0.001w
/w%以上、好ましくは0.01乃至50w/w%、さ
らに好ましくは0.1乃至20w/w%である。
【0017】抗菌性組成物2は、化合物(1)、化合物
(2)およびそれらの塩から選ばれる少なくとも一種
を、総量として1w/w%以上、望ましくは2w/w%
以上、さらに望ましくは5w/w%以上含有する。
【0018】抗菌性組成物1および抗菌性組成物2とし
ては、例えば飲食品、化粧品および医薬品が例示され
る。
【0019】化合物(1)、化合物(2)およびそれら
の塩から選ばれる少なくとも一種を16ppm以上、好
ましくは31ppm以上被抗菌処理物と共存させること
によって有意に当該被抗菌処理物を抗菌処理することが
できる。共存とは、本発明で用いる化合物と被抗菌処理
物とが共に存する状態を意味し、具体的には、例えば化
合物が被抗菌処理物に接触、混合している状態をいう。
【0020】ここで被抗菌処理物とは、菌が発生するも
のすべてを含む概念であり、例えば、後に詳述する飲食
品、化粧品および医薬品などが挙げられる。
【0021】本発明に使用する化合物(1)、化合物
(2)およびそれらの塩の抗菌作用は、特に、糸状菌
〔例えばミクロスポラム(Microsporum
属、アルスロデルマ(Arthroderma)属
等〕、および細菌〔例えばバチルス(Bacillu
)属、エンテロバクター(Enterobacte
)属、シユードモナス(Pseudomonas
属、プロピオニバクテリウム(Propionibac
terium)属、マイコバクテリウム(Mycoba
cterium)属、コリネバクテリウム(Coryn
ebacterium)属など〕などの有害病原菌など
に対して顕著である。
【0022】化合物(1)、化合物(2)、それらの塩
による最小生育阻止濃度は、菌種によっても異なるが、
一般に約16乃至125ppmの範囲である。
【0023】より具体的には、皮膚感染症を起こす糸状
菌、例えばミクロスポラム(Microsporum
属や、アルスロデルマ(Arthroderma)属に
対しては、最小生育阻止濃度が約16ppmであり、従
って本発明の抗菌性組成物は水虫治療薬、皮膚化粧品な
どの抗菌性組成物として有利に使用できる。
【0024】また、飲食物を腐敗させ、食中毒を起こさ
せる細菌、例えばバチルス(Bacillus)属、エ
ンテロバクター(Enterobacter)属に対し
ては、最小生育阻止濃度が約16乃至63ppmであ
り、従って本発明の抗菌性組成物は飲食物の保存性向上
のための抗菌性組成物として有利に使用できる。
【0025】さらには、創傷感染を起こしたり、フケ、
ニキビなどの皮膚疾患を起こす細菌、例えば、シユード
モナス(Pseudomonas)属、プロピオニバク
テリウム(Propionibacterium)属に
対しては、最小生育阻止濃度が約31乃至125ppm
であり、従って本発明の抗菌性組成物は創傷治癒剤、皮
膚用化粧品などの抗菌性組成物として有利に使用でき
る。
【0026】加えて、結核を起こすマイコバクテリウム
Mycobacterium)属、ジフテリアを起こ
すコリネバクテリウム(Corynebacteriu
)属などに対しては、最小生育阻止濃度が約31乃至
63ppmであり、従って本発明の抗菌性組成物は結
核、ジフテリアなどの感染症の治療、予防のための抗菌
性組成物として有利に使用できる。
【0027】本発明の抗菌性組成物は、化合物(1)、
化合物(2)およびそれらの塩から選ばれる少なくとも
一種によって抗菌作用が発揮されればよく、換言すれ
ば、その作用を発揮する場面で、これら有効成分の最小
生育阻止濃度が保たれるのが望ましい。その濃度として
は、通常16乃至125ppm、または、それ以上が好
適である。
【0028】本発明の抗菌性組成物には、必要に応じ
て、公知の他の抗菌物質を併用することも有利に実施で
きる。
【0029】本発明の抗菌性組成物は、目的に応じて適
宜の形状が選択でき、液状、ペースト状、固状のいずれ
であってもよい。また、必要に応じて化合物(1)、化
合物(2)およびそれらの塩から選ばれる少なくとも一
種とともに、他の材料、例えば賦形剤、安定剤、増量
剤、乳化剤、溶剤、着色料、着香料、呈味料などを配合
することも有利に実施できる。
【0030】また、化合物(1)、化合物(2)および
それらの塩から選ばれる少なくとも一種を無水マルトー
スまたはサイクロデキストリンなどと配合して固状の抗
菌性組成物にすることも、また、水溶性溶媒などに溶解
させて溶液状、ペースト状の抗菌性組成物にすることも
有利に実施できる。
【0031】化合物(1)、化合物(2)およびそれら
の塩から選ばれる少なくとも一種を含有せしめて飲食品
の保存性を向上させるためには、1ppm以上、望まし
くは16乃至500ppmの範囲が好適である。飲食品
としては、例えば野菜ジュース、豆腐、あん、ナッツペ
ースト、澱粉ペースト、小麦粉ドウなどの農産加工品、
イワシペースト、魚肉ソーセージ、カマボコ、チクワな
どの水産加工品、乳清、生クリーム、チーズ、ハム、ソ
ーセージなどの畜産加工品、味噌、醤油、ソースなどの
調味料、べったら漬、千枚漬、白菜漬などの漬物、煮
豆、ポテトサラダ、コンブ巻などの惣菜、求肥、餅類、
ゼリーなどの和菓子、パン、カスタードクリーム、ワッ
フル、チューインガム、チョコレートなどの洋菓子な
ど、各種飲食物の保存性の向上に有利に使用できる。こ
こに飲食品とは、家畜、家禽、魚類など飼育動物のため
の飼料、餌料なども包含する概念である。
【0032】化粧品の場合には、それ自体の保存性を向
上させるのみならず、例えば皮膚、毛髪、口腔内などを
清潔に保つことも可能であり、化合物(1)、化合物
(2)およびそれらの塩から選ばれる少なくとも一種
を、通常10ppm以上、望ましくは、50乃至5,0
00ppmの範囲に含有せしめるのが好適である。化粧
品としては、例えば浴用剤、シャンプー、リンス、マニ
キュア、乳液、ヘアクリーム、ヘアローション、ヘアト
ニック、練り歯磨き、口紅、リップクリーム、口中清涼
剤、口臭予防剤などに使用できる。
【0033】医薬品の場合には、それ自体の保存性を向
上させるのみならず、患部における感染症の予防、治療
効果を発揮することができ、化合物(1)、化合物
(2)およびそれらの塩から選ばれる少なくとも一種
を、通常100ppm以上、望ましくは、500乃至
1,000,000ppmの範囲に含有せしめるのが好
適である。医薬品としては、例えば歯周病、虫歯、口内
炎、口臭を治療、予防するうがい薬、トローチ、口腔内
で溶解して使用する顆粒、錠剤、フィルム状薬剤、発
熱、下痢、嘔吐など食中毒、伝染病など各種感染症治療
のための内服薬、切傷、火傷、潰瘍などの感染予防、治
癒促進のための外用膏薬、その他点鼻薬、坐剤、注射剤
などとしても有利に利用できる。
【0034】投与量は、投与経路、投与頻度、症状、体
重、年齢などによって適宜調節することができる。通
常、化合物(1)、化合物(2)およびそれらの塩から
選ばれる少なくとも一種として、成人1日当たり約0.
001乃至5グラムの範囲の投与が好適である。
【0035】以下に、本発明の製造例、実験例および実
施例を記すが、本発明はこれらの記載によってなんら制
限されるものでははない。
【0036】
【製造例・実験例】
製造例1 1.化合物(1)の調製方法 ブラジル産プロポリス原塊153.3重量部をトリオブ
レンダーで粉砕し、酢酸エチルで抽出した。抽出液にメ
タノールを加え、生じた沈澱を遠心分離にて除去した。
溶媒を回転蒸発装置にて除き、メタノールを加えた。再
度、生じた沈澱を遠心分離にて除き、溶媒を回転蒸発装
置にて除き、メタノールを加え、エキスを得た。固形物
として、63.9重量部得られた。
【0037】次に、シリカゲル60 G650〔片山化
学工業(株)製〕によるカラムクロマトグラフィーを行
った。固形物として35重量部のエキスをチャージし、
ヘキサンと酢酸エチルの混合溶媒でグラジェントをかけ
ながら溶出した。ヘキサン/酢酸エチル=59/41〜
57/43で溶出した画分、固形物として2.2重量部
を回収した。
【0038】次に、この画分をセファデックスLH−2
0(ファルマシア製)によるカラムクロマトグラフィー
に供した。溶出液にはメタノールを用いSV0.16で
溶出した。溶出位置1.1容量/担体容量の付近の画分
を濃縮したところ、結晶が析出した。この結晶をヘキサ
ンで洗浄し、標品0.28重量部を得た。
【0039】本標品の理化学的性質を調べた。 (1)融点 95℃ (2)元素分析 測定値 C=75.85% H=8.39% O
=16.39% 計算値 C=75.97% H=8.05% O
=15.98% (分子式: C19243 ) (3)分子量 300.40
【0040】(4)紫外部吸収 メタノールに溶解して測定した。結果を図1に示す。図
1から明らかなように、204,219,235,31
3ナノメーターに吸収極大を持つ。これは、特開昭60
−163841号公報に示される本化合物の値と一致し
た。
【0041】(5)赤外吸収スペクトル 標品1.5mgと乾燥KBr200mgを混合して錠剤
を作成し赤外吸収スペクトルを測定した。結果は、図2
に示す。図2から明らかなように、3440cm-1,3
000−2500cm-1(br),1670cm-1,1
625cm-1,1595cm-1などに吸収を持つ。これ
らの値は、特開昭60−163841号公報に示される
本化合物の値、3440cm-1,2800−2500c
-1(br),1680cm-1,1628cm-1,15
99cm-1と一致した。
【0042】(6)水素核磁気共鳴分析( 1H−NM
R) 重クロロホルムに溶解し、500MHzで測定した。以
下の水素22個分のシグナルが見られた。7.69pp
m(1H,d,J=15.9Hz),7.20ppm
(2H,s ),6.29ppm(1H,d,J=15.9Hz),
5.31ppm(2H,br t),3.35ppm
(4H,br d),1.79ppm(6H,s),
1.78ppm(6H,s) この値は、Chemical Pharmaceuti
cal Bulletin,Vol.36,769−7
75(1988)に示しているaceton−d6 中で
測定した本化合物の測定値、7.69ppm(1H,
d,J=17Hz),7.15ppm(2H,br
s),6.23ppm(1H,d,J=17Hz),
5.28ppm(2H,br t),3.33ppm
(4H,m),1.78ppm(12H,s)と一致し
た。
【0043】(7)化学構造 これらの結果から、本化合物を、既知化合物である3−
[4−ヒドロキシ−3,5−ビス(3−メチル−2−ブ
テニル)フェニル]−2−プロペノイック アシッドと
同定した。本化合物の化学構造を次式(1)に示す。
【0044】
【化1】
【0045】製造例2 1.化合物(2)の調製方法 製造例1のシリカゲルカラムクロマトグラフィーで得
た、ヘキサン/酢酸エチル=55/45〜52/48で
溶出した画分、固形物として2.5重量部を、製造例1
と同様にセファデックスLH−20によるカラムクロマ
トグラフィーに供した。溶出位置1.0容量/担体容量
の付近の画分を回収した。さらに逆相高速液体クロマト
グラフィーによる分取を行った。溶離液にメタノール/
水/酢酸=900/100/0.01を用いた。フラク
ションを濃縮し、結晶0.058重量部を得た。
【0046】本標品の理化学的性質を調べた。 (1)融点 99℃ (2)元素分析 測定値 C=75.14% H=6.59% (3)分子量 FD/MS; M/z=364 (分子式はC23244 で、分子量364.44、C=
75.80%,H=6.64%,O=17.56%と計
算された。)
【0047】(4)紫外部吸収 メタノールに溶解して測定した。結果を図3に示す。図
3から明らかなように、208,278ナノメーターに
吸収極大を持つ。
【0048】(5)赤外吸収スペクトル 標品1mgと乾燥KBr200mgを混合して錠剤を作
成し赤外吸収スペクトルを測定した。結果は、図4に示
す。図4から明らかなように、3450cm-1(b
r),2920cm-1,3100−2800cm-1(b
r),1750cm -1,1690cm-1,1635cm
-1などに吸収を持つ。
【0049】(6)水素核磁気共鳴分析( 1H−NM
R) 重クロロホルムに溶解し、500MHzで測定した。以
下の水素23個分のシグナルが見られた。 7.73ppm(1H,d,J=16.0Hz),7.
40ppm(1H,dd),7.39ppm(1H,
s),7.31ppm(2H),7.27ppm(2
H),7.24ppm(1H),6.97ppm(1
H,d,J=8.3Hz),6.38ppm(1H,
d,16.0Hz),5.18ppm(1H,br
t,J=7.3,1.4Hz),3.14ppm(2
H,br d,J=7.3Hz),3.09ppm(2
H,t,J=7.8,7.4Hz),2.92ppm
(2H,t,J=8.0,7.4Hz),1.75pp
m(3H,s),1.67ppm(3H,s)
【0050】これらの値はPhytochemistr
y,Vol.25,2841−2855(1986))
に示される本化合物のメチルエステルの測定値、7.6
3ppm(1H,d,J=16Hz),7.35ppm
(1H,dd,J=2,8.5Hz),7.34ppm
(1H,br s),7.15−7.3ppm(5H,
m),6.93ppm(1H,d,J=8.5Hz),
6.33ppm(1H,d,16Hz),5.17pp
m(1H,tqq,J=7,1Hz),3.13ppm
(2H,br d,J=7Hz),3.08ppm(2
H,br t),2.91ppm(2H,br t),
1.74ppm(3H,br s),1.66ppm
(3H,br s),3.79ppm(OMe,s)
と、メトキシル基のシグナルを除き一致した。
【0051】(7)化学構造 本化合物は、既知化合物であるベンゼンプロパノイック
アシッド 4−(2−カルボキシエテニル)−2−(3
−メチル−2−ブテニル)フェニル エステルと同定し
た。本化合物の化学構造を次式(2)に示す。
【0052】
【化2】
【0053】実験例1 抗菌作用 製造例1および製造例2で単離した化合物(1)および
化合物(2)の、各種の微生物に対する抗菌力を、日本
化学療法学会の最小生育阻止濃度(MIC)測定法(C
hemothrapy,Vol.29,76−79(1
987),Vol.27,559−560(197
9))に準じて測定した。
【0054】次の20菌株を使用した。 (a)Bacillus cereus IFO 3466 (b)Bacillus subtilis ATCC 6633 (c)Corynebacterium equi IFO 3730 (d)Micrococcus luteus IAM 1099 (e)Micrococcus lysodeikticus IFO 3333 (f)Pseudomonas aeruginosa IFO 3453 (g)Mycobacterium phlei JCM 5865T (h)Mycobacterium smegmatis JCM 5866T (i)Staphylococcus aureus ATCC 6538P (j)Staphylococcus epidermidis ATCC 12228 (k)Enterobacter aerogenes IFO 3321 (l)Flavobacterium meningosepticum IFO 12535 (m)Thermoactinomyces intermedius JCM 3312T (n)Propionibacterium acnes JCM 6425T (o)Bifidobacterium adolescentis JCM 1275T (p)Bifidobacterium longum JCM 1217T (q)Kloeckera apiculata JCM 5947 (r)Saccharomyces cerevisiae IFO 0214 (s)Arthroderma benhamiae JCM 1885 (t)Microsporum gypseum IFO 8231
【0055】化合物(1)および化合物(2)の試験最
高濃度は250μg/mlとし、順次2倍希釈を行っ
て、試験寒天平板を作成した。試験寒天平板は(a)〜
(l)は感性ディスク寒天培地−N(ニッスイ製)、
(q)〜(t)はポテトデキストロースアガー(Dif
co製)、(m)はトリプトソーヤ寒天培地(ニッスイ
製)、(n)〜(p)は変法GAM寒天培地(ニッスイ
製)を使用した。
【0056】増殖用培地で培養した菌体を白金線ループ
で試験平板に画線塗抹し、接種した。(a)〜(f)お
よび(q),(r)は27℃で1日、(g)〜(l)は
37℃で1日、(h)は55℃で1日、(n)〜(p)
は37℃で嫌気的に2日、(s),(t)は27℃で3
日培養の後、判定を行った。結果を、表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】表1の結果から明らかなように、本発明の
有効成分である化合物(1)、化合物(2)およびそれ
らの塩は、各種の微生物に対し抗菌作用を有する。特
に、Microsporum属、Arthroderm
属、Bacillus属、Corynebacter
ium属、Micrococcus属、Pseudom
onas属、Enterobacter属、Mycob
acterium属、Staphylococcus
およびThermoactinomyces属の微生物
に対して有効な抗菌力を有する。皮膚糸状菌であるMi
crosporum属およびArthroderma
に対して有効であり水虫治療薬として使用できる。Ba
cillus属、Micrococcus属、Ente
robacter属およびStaphylococcu
属などの食物腐敗菌、食中毒起因菌に対して有効であ
り、例えば各種食品の保存剤として使用できる。Pse
udomonas属に有効であり、例えば創傷治癒に使
用できる。Propionibacterium属に対
しても有効であり、例えば皮膚疾患治療に使用できる。
抗酸菌であるMycobacterium属、ジフテリ
ア菌に近いCorynebacterium属に対して
有効であり、例えば結核、ジフテリアなどの感染症に対
して使用できる。一方、Bifidodacteriu
属に対しての抗菌作用はきわめて弱く、食中毒菌、腸
内腐敗菌などに選択的に作用するので、例えば整腸剤と
して使用することもできる。
【0059】実験例2 急性毒性 7週齢のdd系マウスを使用して、製造例1の方法で調
製した化合物(1)を経口投与して急性毒性テストをし
たところ、1.0グラムまで死亡例は見られなかった。
したがって、本化合物(1)の毒性は、極めて低い。な
お、製造例2の方法で調製した化合物(2)を用いて本
テストをしたところ、同様の結果を得、毒性の極めて低
いことが判明した。
【0060】
【実施例】以下、本発明の実施例を述べる。 実施例1 抗菌剤 製造例1の方法で得た化合物(1)5重量部を80v/
v%エタノール95重量部に溶解して、液状抗菌剤を得
た。本品は、抗菌剤として、飲食品、化粧品、医薬品な
どの抗菌性組成物に有利に利用される。
【0061】実施例2 抗菌剤 製造例2の方法で得た化合物(2)2重量部を75v/
v%イソプロピルアルコール98重量部に溶解して、液
状抗菌剤を得た。本品は、抗菌剤として、実施例1と同
様に飲食品、化粧品、医薬品などの抗菌性組成物に有利
に利用される。
【0062】実施例3 抗菌剤 実施例1の方法で得た抗菌剤50重量部に5w/w%グ
リセリン45重量部を混合し、これを1N−リン酸二ナ
トリウムでpH7.4に調整して液状抗菌剤を得た。本
品は、抗菌剤として、飲食品、化粧品、医薬品などの抗
菌性組成物に有利に利用される。
【0063】実施例4 抗菌剤 製造例1の方法で得た化合物(1)1重量部および製造
例2の方法で得た化合物(2)1重量部を80v/v%
エタノール9重量部に加熱溶解し、これをβ−サイクロ
デキストリン粉末8重量部と混合し、減圧乾燥して粉末
状抗菌剤を得た。本品は、抗菌剤として、実施例1と同
様に飲食品、化粧品、医薬品などの抗菌性組成物に有利
に利用される。
【0064】実施例5 乳酸飲料 脱脂粉乳10重量部を80℃で20分間加熱殺菌した
後、40℃に冷却し、これにスターター0.3重量部を
加えて約37℃で10時間発酵させた。次いで、これを
ホモゲナイズした後、ラクトスクロースシラップ
((株)林原商事販売、商標名乳果オリゴ)5重量部、
蔗糖1重量部および異性化糖シラップ2重量部を加え、
70℃に保って殺菌した。これを冷却し、実施例1の方
法で得た液状抗菌剤0.1重量部を加え、ビン詰めして
製品を得た。本品は、風味、甘味、酸味がよく調和し、
安定性の向上した高品質の乳酸飲料である。
【0065】実施例6 求肥 モチ種澱粉1重量部に水1.2重量部を混合し、加熱糊
化しつつ、これに蔗糖1.5重量部、結晶性β−マルト
ース((株)林原製造、登録商標サンマルト)0.7重
量部、水飴0.3重量部および実施例3の方法で得た液
状抗菌剤0.01重量部を混合し、以後、常法に従っ
て、成形、包装して求肥を製造した。本品は、風味、口
当り良好で、日持ちが向上し、品質の安定した和菓子で
ある。
【0066】実施例7 チューインガム ガムベース3重量部を柔らかくなる程度に加熱溶融し、
これに蔗糖4重量部およびマルトース粉末3重量部とを
加え、これに実施例1の方法で得た液状抗菌剤0.02
重量部と適量の着色料、香料を混合し、常法に従って、
ロールにより練り合わせ、成形、包装して製品を得た。
本品は、テクスチャー、風味とも良好なチューインガム
である。また、本品は、口腔内で抗菌作用を発揮し、口
臭、虫歯を予防できるチューインガムである。
【0067】実施例8 浴用剤 DL−乳酸ナトリウム21重量部、ピルビン酸ナトリウ
ム8重量部、実施例3の方法で得た液状抗菌剤10重量
部およびエタノール35重量部を、精製水26重量部お
よび着色料、香料の適量と混合し、浴用剤を製造した。
本品は、皮膚感染を予防するだけでなく、美肌剤として
も好適である。入浴用の湯に100乃至10,000倍
に希釈して利用すればよい。また、本品は入浴用の湯の
場合と同様に、洗顔用水、化粧水などに希釈して利用す
ることも有利に実施できる。
【0068】実施例9 乳液 ポリオキシエチレンベヘニルエーテル0.5重量部、テ
トラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール1重量
部、親油型モノステアリン酸グリセリン1重量部、ピル
ビン酸0.5重量部、ベヘニルアルコール0.5重量
部、アボガド油1重量部、実施例2の方法で得た液状抗
菌剤1重量部およびビタミンEの適量を、常法に従って
加熱溶解し、これに、L−乳酸ナトリウム1重量部、
1,3−ブチレングリコール5重量部、カルボキシビニ
ルポリマー0.1重量部および精製水85.3重量部を
加え、ホモゲナイザーにかけ乳化し、更に、香料の適量
を加えて攪拌混合し、乳液を製造した。本品は、皮膚感
染を予防するだけでなく、日焼け止め、美肌剤、色白剤
などとしても有利に利用できる。
【0069】実施例10 抗菌クリーム モノステアリン酸ポリオキシエチレングリコール2重量
部、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン5重量部、
実施例1の方法で得た液状抗菌剤10重量部、流動パラ
フィン1重量部、トリオクタン酸グリセリン10重量部
を常法に従って加熱溶解し、これにL−乳酸2重量部、
1,3−ブチレングリコール5重量部および精製水54
重量部を加え、ホモゲナイザーにかけ乳化し、更に香料
の適量を加えて攪拌混合し、抗菌クリームを製造した。
本品は、抗菌クリームとして、皮膚感染を予防するだけ
でなく、日焼け止め、美肌剤、色白剤などとしても有利
に利用できる。
【0070】実施例11 練り歯磨き 配合 第二リン酸カルシウム 45.0% プルラン 2.9% ラウリル硫酸ナトリウム 1.5% グリセリン 20.0% ポリオキシエチレンソルビタンラウレート 0.5% ソルビトール 10.0% マルチトール 7.0% 実施例4の方法で得た粉末状抗菌剤 0.1% 水 13.0% 上記の材料を、常法に従って混合し、練り歯磨きを得
た。本品は抗菌力を有し、口臭予防、虫歯予防などに好
都合である。
【0071】実施例12 軟膏 マルトース粉末500重量部に実施例1の方法で得た液
状抗菌剤20重量部およびエタノール33重量部を加え
て混合し、更に、10w/w%プルラン水溶液200重
量部を加えて混合し、適度の延び、付着性を示す外傷治
療用軟膏を得た。本品は、抗菌作用のみならず、マルト
ースによる細胞へのエネルギー補給作用も発揮すること
から、治癒期間が短縮され、創面もきれいに治る。ま
た、本品は抗菌作用を示し、切り傷、火傷、口内炎など
の外傷治療の促進に利用される。更に、本品をソフトカ
プセルなどに充填、成形し、直腸内、膣内などのための
感染症治療用坐剤としても有利に利用できる。
【0072】実施例13 錠剤 マルトース粉末5重量部、ラクトスクロース粉末5重量
部および実施例4の方法で得た粉末状抗菌剤5重量部を
均一に混合し、常法に従って、直径12mm、20R杵
を用いて打錠し錠剤を得た。本品は、口内炎、歯周病な
どの口腔内感染症を治療するための舌下錠、食中毒など
の消化器系感染症を治療するための内服用錠剤などとし
て有利に利用できる。
【0073】実施例14 注射剤 実施例1の方法で得た液状抗菌剤を、常法に従って、精
製濾過してパイロゲンフリーとし、この溶液を20ミリ
リットル容アンプルに化合物(1)が500ミリグラム
になるように分注し、これを凍結乾燥し、封入して注射
剤を製造した。本注射剤は、所望により、他のビタミ
ン、ミネラルなどと混合して用時注射用蒸留水に溶解ま
たは懸濁して、筋肉または静脈内に投与でき、抗菌剤と
して創傷治癒、感染症の治療などに有利に利用できる。
【0074】
【発明の効果】化合物(1)、化合物(2)およびそれ
らの塩は、有害菌の生育をよく阻害し、抗菌剤として有
利に利用できる。本発明の抗菌性組成物は、例えば飲食
品の態様として高い保存性を有するもの、化粧品の態様
として、高い保存性を有すると共に皮膚、毛髪などを清
潔に保つ作用を有するもの、医薬品の態様として、効果
的に各種感染症の治療、予防に用いられるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、化合物(1)の紫外部吸収スペクトル
を示す図である。
【図2】図2は、化合物(1)の赤外線吸収スペクトル
を示す図である。
【図3】図3は、化合物(2)の紫外部吸収スペクトル
を示す図である。
【図4】図4は、化合物(2)の赤外線吸収スペクトル
を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61K 7/40 A61K 7/40 31/222 31/222 A61P 1/02 A61P 1/02 17/00 101 17/00 101 31/04 31/04 (56)参考文献 特開 昭60−163841(JP,A) 特開 昭61−47433(JP,A) CHEMICAL ABSTRACT S 116:55576(1992) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 31/192 A23L 3/3508 A23L 3/3517 A61K 7/00 A61K 31/222 A61P 1/02 A61P 17/00 101 A61P 31/04 CA(STN) REGISTRY(STN) MEDLINE(STN) BIOSIS(STN) EMBASE(STN)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3−{4−ヒドロキシ−3,5−ビス
    (3−メチル−2−ブテニル)フェニル}−2−プロペ
    ノイックアシッド、ベンゼンプロパノイックアシッド
    4−(2−カルボキシエテニル)−2−(3−メチル−
    2−ブテニル)フェニルエステルおよびそれらの塩から
    選ばれる少なくとも1種ならびに担体よりなる抗菌
  2. 【請求項2】 3−{4−ヒドロキシ−3,5−ビス
    (3−メチル−2−ブテニル)フェニル}−2−プロペ
    ノイックアシッド、ベンゼンプロパノイックアシッド
    4−(2−カルボキシエテニル)−2−(3−メチル−
    2−ブテニル)フェニルエステルおよびそれらの塩から
    選ばれる少なくとも1種を1w/w%以上含有する抗菌
  3. 【請求項3】 3−{4−ヒドロキシ−3,5−ビス
    (3−メチル−2−ブテニル)フェニル}−2−プロペ
    ノイックアシッド、ベンゼンプロパノイックアシッド
    4−(2−カルボキシエテニル)−2−(3−メチル−
    2−ブテニル)フェニルエステルおよびそれらの塩が、
    プロポリス由来のものである請求項1または2記載の抗
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の抗菌剤
    を含んでなる飲食品。
  5. 【請求項5】 3−{4−ヒドロキシ−3,5−ビス
    (3−メチル−2−ブテニル)フェニル}−2−プロペ
    ノイックアシッド、ベンゼンプロパノイックアシッド
    4−(2−カルボキシエテニル)−2−(3−メチル−
    2−ブテニル)フェニルエステルおよびそれらの塩から
    選ばれる少なくとも1種の含有量が16乃至1,00
    0,000ppmの範囲から選ばれる量である請求項4
    記載の飲食品
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれかに記載の抗菌剤
    を含んでなる化粧品。
  7. 【請求項7】 3−{4−ヒドロキシ−3,5−ビス
    (3−メチル−2−ブテニル)フェニル}−2−プロペ
    ノイックアシッド、ベンゼンプロパノイックアシッド
    4−(2−カルボキシエテニル)−2−(3−メチル−
    2−ブテニル)フェニルエステルおよびそれらの塩から
    選ばれる少なくとも1種の含有量が16乃至1,00
    0,000ppmの範囲から選ばれる量である請求項6
    記載の化粧品。
  8. 【請求項8】 請求項1〜3のいずれかに記載の抗菌剤
    を含んでなる医薬品。
  9. 【請求項9】 3−{4−ヒドロキシ−3,5−ビス
    (3−メチル−2−ブテニル)フェニル}−2−プロペ
    ノイックアシッド、ベンゼンプロパノイックアシッド
    4−(2−カルボキシエテニル)−2−(3−メチル−
    2−ブテニル)フェニルエステルおよびそれらの塩から
    選ばれる少なくとも1種の含有量が16乃至1,00
    0,000ppmの範囲から選ばれる量である請求項8
    記載の医薬品。
  10. 【請求項10】 3−{4−ヒドロキシ−3,5−ビス
    (3−メチル−2−ブテニル)フェニル}−2−プロペ
    ノイックアシッド、ベンゼンプロパノイックアシッド
    4−(2−カルボキシエテニル)−2−(3−メチル−
    2−ブテニル)フェニルエステルおよびそれらの塩から
    選ばれる少なくとも1種を、16ppm以上の濃度にて
    被抗菌処理物と共存せしめることを特徴とする被抗菌処
    理物の抗菌方法。
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