JPH03190991A - 電場発光蛍光体の製造方法 - Google Patents

電場発光蛍光体の製造方法

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JPH03190991A
JPH03190991A JP1329276A JP32927689A JPH03190991A JP H03190991 A JPH03190991 A JP H03190991A JP 1329276 A JP1329276 A JP 1329276A JP 32927689 A JP32927689 A JP 32927689A JP H03190991 A JPH03190991 A JP H03190991A
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Mitsuhiro Oikawa
及川 充広
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は分散型の電場発光蛍光体に関する。
(従来の技術) 分散型の電場発光蛍光体(以下EL蛍光体と称する)は
、これを誘電物質中に分散し、その両側に電極を配置し
て、少なくとも一方の電極を透明電極で構成してこの電
極間に交流電圧を印加することにより発光するものであ
る。
このようなEL蛍光体としては、硫化亜鉛(ZnS)を
母体とし、これに付活剤として銅またはマンガン、共付
活剤として塩素、臭素、よう素またはアルミニウムの少
な(とも一種を含有したものが−船釣に用いられている
この種のEL蛍光体は、硫化亜鉛なとの硫化物41体に
付活剤、共付活剤原料を混合し、得られる混合物をイオ
ウ、不活性カス、空気なと適当な雰囲気中にて適当な時
間、温度で焼成することにより製造される。
そして、焼成直後のEL蛍光体は、粒子表面に析出した
硫化第一銅、または硫化第二銅(以下銅硫化物と称する
)により灰色ないし暗灰色の体色を呈している。これら
銅硫化物は、EL発光と重複する短波長可視光領域に吸
収を有するため、有効なEL発光を著しく吸収し、その
結果EL蛍光体の発光輝度を低減させている。
また、これら銅硫化物は少なからず導電性を有している
ため、電場印加時に電極間において放電を発生させる原
因ともなっている。
従って一般的に、焼成直後のEL蛍光体をそのまま使用
ぜす、焼成後の処理として体色除去のための洗浄処理か
行われている。
この種の体色除去を「I的とした洗浄処理方法としては
、銅硫化物を速やかに溶解させることのできるシアン化
カリウム(KCN ) 、シアン化すトリウム(NaC
N)等シアン化合物の水溶液、あるいはこれらシアン化
合物のアルカリ溶液を用い、焼成後のEL蛍光体を適当
な条件で処理する方法か知られている。
しかしなから、これらシアン化物は致死量の非常に低い
重性の高い危険な化合物であるため、シアン化合物を用
いることは安全面、公害面において問題か多く、またこ
れらシアン廃液の処理は高価な設備を必要とするため、
コスト面においても不利である。
そこで、このようなシアン化合物を用いる方法に替わっ
て、次のような処P11方法か提案されている。
たとえば、特開昭55−89381号公報にはit 2
 02、HClO4’!jの酸化剤による洗浄、あるい
はその後に続< Ni+、 011洗浄によりEL蛍光
体表面から銅硫化物を除去する方法か開示されている。
また、特開昭51.−28589号公報には、焼成後の
EL蛍光体を水酸化アンモニウム(NH4011)とポ
リ硫化カリウム(k2Sx)を用いてEL蛍光体表面か
ら銅硫化物を除去する洗浄方法か開示されている。
このほか、特開平1−139685号公報には、焼成後
のEL蛍光体をアンモニア水と硫化アンモニウム溶液ま
たはポリ硫化アンモニウム溶液にて洗浄する方法か開示
されている。
(発明か解決しようとする課題) しかし、上述した方法は、それぞれ次のような問題を有
しており、品質の高いEL蛍光体を得るには不十分であ
る。
まず、特開昭55−89381号公報による蛍光体の処
理方法は、銅硫化物の除去、およびそれに伴う体色の除
去効果は認められるか、本発明者らの実験によると酸化
剤による反応は非常に急激であり、処理温度、処理時間
、処理濃度等随時適切に複数の条件を制御しないとEL
蛍光体結晶中に酸化剤か浸透し、発光に大きく寄与する
銅硫化物をも除去してしまい、E L蛍光体発光輝度の
大きな低減を招くことになる。
これら条件の制御は、焼成後のEL蛍光体表面に析出し
ている銅硫化物の間に応じた極めて微妙な調整が必要と
なり、実際のEL蛍光体の製造工程に適用することは極
めて困難である。
また、特開昭51.−28589号公報による方法では
、EL蛍光体表面に析出している銅硫化物の除去効果は
認められるか、除去の程度が充分ではなく、またポリ硫
化カリウムの高濃度溶液を直接得ることがほぼ不可能で
あることから、この方法では体色の除去が完全ではない
そして、特開平]−139685号公報による方法では
、EL蛍光体表面からの銅硫化物の比較的十分な除去効
果が認められたが、十分な洗浄効果を得るために必要な
洗浄時間が・長く、実用面で問題がある。
また硫化アンモニウムあるいはポリ硫化アンモニウムは
複数の試薬メーカーから市販されているが、高価で、し
かも 5%溶液での販売が一般的であるため、コスト的
にも不利である。
これらのことから、より安価、容易な方法で蛍光体の体
色を除去し、EL蛍光体の発光損失をできるたけ低減す
ることが重要課題となっている。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもの
で、E L蛍光体表面に析出している銅硫化物を、シア
ン化合物を用いない比較的毒性の低い安全な処理液を用
い、安価な処理方法で有効に蛍光体体色を除去し、これ
によりEL蛍光体表面での発光の損失をできるかぎり低
減させることのできるEl、蛍光体の製造方法を提供す
ることを目的とする。
[発明の構成コ (課題を解決するための手段) 本発明の電場発光蛍光体の製造方法は、硫化亜鉛を母体
とし、これにイ」活剤として銅またはマンガンの少なく
とも一種と、共(=I活剤として塩素、臭素、よう素ま
たはアルミニウムの中から選ばれた少なくとも一種とを
混合して原料物質を調製し、この原料物質を焼成して蛍
光体粒子を?1.)る電場発光蛍光体の製造方法におい
て、前記焼成の後、]665〜3重14のチオ尿素と、
2〜6重量%のイオウとを、濃度3〜7重量%のアンモ
ニア溶液に溶解させた処理液で、前記蛍光体粒子を洗浄
することを特徴としている。
また、本発明の第二の製造方法は、硫化亜鉛を母体とし
、これに(q活剤と(、て銅またはマンガンの少なくと
も一種と、共トj活剤として塩素、臭素、よう素または
アルミニウムの中から選ばれた少なくとも一種とを混合
して原料物質を調製し、この原料物質を焼成して蛍光体
粒子を得る電場発光蛍光体の製造方法において、前記焼
成の後、0.5〜2重量%のチオ酢酸アミドと、 2〜
6重量%のイオウとを、濃度3〜7重量%のアンモニア
溶液に溶解させた処理液で、前記蛍光体粒子を洗浄する
ことを特徴としている。
本発明において、洗浄液の溶媒して用いるアンモニア溶
液は、濃度か3重量%未満であると充分な体色の除去効
果か得られず、7重量%を超えると過剰洗浄による輝度
低下を招く。
また、同様にチオ尿素の濃度か 1.5重量%より低い
と充分な体色の除去効果が得られず、3重量96を超え
ると過剰洗浄による輝度低「を招く。
チオ酢酸アミドについても上記理由から、0.5〜2重
量%の濃度であることが好ましい。
イオウの濃度は、2重足%より低い場合、充分な除去効
果が得られず、6重量%を超えると溶解せすに残ったイ
オウを除去することか困難で、作業か繁雑となるため実
用性に問題か生しる。
(作 用) 本発明では、特定の処理液を用いて焼成後の蛍光体粒子
を洗浄している。
ここで用いる処理液は、反応の進行が穏やか、かつ着実
であり、蛍光体表面の銅硫化物の存在量の相違による処
理条件の設定変更か比較的容品に行うことかでき、表面
の銅硫化物のみか、はぼ選択的に除去される。
しかも除去反応の進行が穏やかであるため、発光に寄与
している有用なCuSを侵すことが無い。
また、多大な設備費用を要せすコスト的な負担か少ない
ため、製造工程に適用可能である。
すなわち、比較的毒性が低く、また製造工程で1週達の
比較的容易な処理液を用いて、蛍光体表面の不要な物質
を充分に除去し、高輝度のE L蛍光体を得ることかで
きる。
(実施例) 次に、本発明の実施例について説明する。
実施例] ZnS母体に、イ」活剤として(CI13 C00)2
 Cu・+120、共イkl活剤としてNaBr、 K
l)rを湿式にて混合し、そのスラリーを乾燥後、11
2s雰囲気中、900°C,120分間焼成し、ZnS
 : Cu、 Br蛍光体を得た。
一方、70℃の温純水3.75℃に、20%NH40i
l溶液1.25℃を加え、これにチオ尿素100gを加
え、約10時間撹拌し、さらに200gのイオウを加え
 5時間撹拌して、体色除去用のと蛍光体洗浄処理液を
得た。
このようにして得た洗浄処理液に、先のZnSCu、 
Br蛍光体500gを加え、様々な時間にて洗浄処理を
行い、その後、静置沈降後上澄除去、水洗、脱水、乾燥
後、篩別した。
また、このように処理したZnS  : Cu、 Dr
蛍光体0 は、洗浄処理時間の変化によって、発光輝度およびBO
Onmでの体色反射率がとう変化するかを調べ、第1図
に処理時間の関数として示した。
また第1図には、同様の方法で作製したZnS :Cu
、 Br蛍光体500gを10 % K CN溶液2℃
中にて、30分間撹拌し、静置沈降液上澄除去、水洗、
脱水、乾燥後、篩別した結果をX印として示した。
第1図に示される通り、輝度は約140分、体色反射率
は約120分の洗浄を行うことにより、KCN溶液洗浄
によって得られた蛍光体と同程度の品質を備えたEL蛍
光体か得られた。
実施例2 実施例]と同様の方法で得たZnS : Cu、 Br
蛍光体を、実施例]と同様の方法で得た洗浄処理液で3
0分間洗浄処理を行った。
そして、静置沈降液上澄除去、水洗、脱水、乾燥後、篩
別し、さらに上述の一連の処理を6回繰り返した。また
、洗浄処理の各回数ごとに600nmでの体色反射率、
輝度を調べ、KCN溶液洗浄にて処理した蛍光体の体色
反射率、輝度と比較した。
] ] これらの結果を第1表に示す。
第  1 表 第1表から明らかなように、この実施例による処理液を
使用した場合、蛍光体の体色反射率は3回の繰り返し洗
浄によって、また輝度は4回の繰り返し洗dIによって
、K CN溶液を用いて洗浄した蛍光体に劣らない品質
を得ることができた。
実施例3 2 ZnS母体に付活剤としてCuSO4、共付活剤として
NaClを湿式にて混合し、そのスラリーを乾燥後、1
.123雰囲気中、980℃、181)分間焼成し、Z
nSCu、 CI蛍光体を得た。
一方、洗浄処理液を実施例]と同様の方法で調製し、こ
の洗浄処理液に」1記ZnS : Cu、 CI蛍光体
500gを加え、種々の時間にて洗浄処理を行った。
その後、この蛍光体の輝度および体色反射率を調べたと
ころ、輝度は約120分、体色反射率は約90分の時間
、洗浄を行うことにより、KCN溶液洗浄により得られ
た蛍光体の水準に到達した。
実施例4 実施例3と同様の方法にて得たZnS : Cu、 C
I蛍光体を、実施例1と同様の方法にて得た洗浄処理液
で30分間洗浄処理を行った。
静置沈降液上澄除去、水洗、脱水、乾燥、篩別し、さら
に上述の一連の処理を6回繰り返した。
この結果、体色反射率は2回の繰り返し洗浄、輝度は3
回の繰り返し洗浄によってKCN溶液洗浄による蛍光体
と同程度の品質に到達した。
3 実施例5 続いて、洗浄処理液成分としてチオ酢酸アミドを使用し
た実施例について述べる。
ZnS母体に、イ=1活剤として(elf 3 Coo
) 2 Cu ・1120、共イ1j活剤としてN a
 B r 、 K t3 rを湿式にて混合し、そのス
ラリーを乾燥後、H2S雰囲気中、900℃、120分
間焼成し、ZnS : Cu、 Br蛍光体を得た。
一方、70°Cの温純水3.75℃に、20%Nl+4
0i+溶液1.25℃を加え、これにチオ酢酸アミド6
0gを加え、約8時間撹拌し、さらに200gのイオウ
を加え3時間撹拌して、体色除去用のと蛍光体洗浄処理
液を得た。
このようにして得た洗浄処理液に、先のZn5CIJ、
 13r蛍光体500gを加え、様々な時間にて洗浄処
理を行い、その後、静置沈降液上澄除去、水洗、脱水、
乾燥後、篩別した。
また、このように処理したZnS  : Cu、 13
r蛍光体は、洗浄処理時間の変化によって、発光輝度お
よび130Or+mでの体色反射率がどう変化するかを
調べ、4 第2図に処理時間の関数として小した。
また第2図には、同様の方法で作製したZ n SCu
 、 B r蛍光体500gを1.096 K CN溶
液2ρ中にて、30分間撹拌し、静置沈降後上澄除去、
水洗、脱水、乾燥後、にし別(−た結果を罰X印として
示した。
第2図に示される通り、輝度は約120分、体色反射率
は約100分の洗浄を行うことにより、KCN溶液洗浄
によって得られた蛍光体と同程度の品質を備えたEL蛍
光体がj′−1られた。
実施例6 実施例5と同様の方法で得たZnS : Cu、 Br
蛍光体を、実施例5と同様の方法で得た洗浄処理液で3
0分間洗浄処理を行った。
そして、静置沈降後上澄除去、水洗、脱水、乾燥後、篩
別し、さらに上述の一連の処理を4回繰り返した。また
、洗浄処理の各回数ごとに80On+nでの体色反射率
、輝度を調べ、KCN溶液洗浄にて処理した蛍光体の体
色反射率、輝度と比較した。
これらの結果を第2表に示す。
 5 第  2 表 第2表から明らかなように、この実施例にJこる処理液
を使用した場合、蛍光体の体色反射率は2回の繰り返し
洗浄によって、また輝度は3回の繰り返し洗浄によって
、KCN溶液を用いて洗/′f1シた蛍光体に劣らない
品質を得ることができた。
実施例7 ZnS母体にイζj活剤としてCu5On 、共付活剤
としてNaC1を湿式にて混合し、そのスラリーを乾燥
後、112S雰囲気中、980°C,180分間焼成し
、ZnSCu、 CI蛍光体を得た。
方、洗浄処理液を実施例5と同様の方法で調]6 製し、この洗浄処理液に」1記ZnS : Cu、 C
I蛍光体500gを加え、種々の時間にて洗浄処理を行
った。
その後、この蛍光体の輝度および体色反射率を調べたと
ころ、輝度は約80分、体色反射率は約60分の時間、
洗浄を行うことにより、KCN溶液洗浄により得られた
蛍光体の水準に到達した。
実施例8 実施例5と同様の方法にて得たZnS : Cu、 C
I蛍光体を、実施例5と同様の方法にて得た洗浄処理液
で30分間洗浄処理を行った。
静置沈降後上澄除去、水洗、脱水、乾燥、篩別し、さら
に上述の一連の処理を4回繰り返した。
この結果、体色反射率、輝度共に2回の繰り返し洗浄に
よって、KCN溶液洗浄による蛍光体と同程度の品質に
到達した。
これらの結果から明らかなように、実施例の製造方法で
は、毒性の低い処理液を用いて焼成後のEL蛍光体を洗
浄し、蛍光体自身を浸すことなく表面の不要物質のみを
充分に除去し、優れた品質のEL蛍光体を得ることがで
きた。
[発明の効果コ 以上説明したように、本発明のEL蛍光体の製造方法で
は、毒性の低い反応の穏やかな処理液を用いて蛍光体表
面の不純物を除去しているため、高輝度かつ体色反射率
の高いEL蛍光体を?11ることかできる。
また、この洗浄方法は安価、容易であるため、コスト的
にも負担がなく、蛍光体の高品質化に大きく員献するも
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、本発明による製造工程中の洗浄
処理時間と、洗浄後の蛍光体の体色反射率および輝度と
の関係を示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1) 硫化亜鉛を母体とし、これに付活剤として銅ま
    たはマンガンの少なくとも一種と、共付活剤として塩素
    、臭素、よう素またはアルミニウムの中から選ばれた少
    なくとも一種とを混合して原料物質を調製し、この原料
    物質を焼成して蛍光体粒子を得る電場発光蛍光体の製造
    方法において、前記焼成の後、1.5〜3重量%のチオ
    尿素と、2〜6重量%のイオウとを、濃度3〜7重量%
    のアンモニア溶液に溶解させた処理液で、前記蛍光体粒
    子を洗浄することを特徴とする電場発光蛍光体の製造方
    法。
  2. (2) 硫化亜鉛を母体とし、これに付活剤として銅ま
    たはマンガンの少なくとも一種と、共付活剤として塩素
    、臭素、よう素またはアルミニウムの中から選ばれた少
    なくとも一種とを混合して原料物質を調製し、この原料
    物質を焼成して蛍光体粒子を得る電場発光蛍光体の製造
    方法において、前記焼成の後、0.5〜2重量%のチオ
    酢酸アミドと、2〜6重量%のイオウとを、濃度3〜7
    重量%のアンモニア溶液に溶解させた処理液で、前記蛍
    光体粒子を洗浄することを特徴とする電場発光蛍光体の
    製造方法。
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