JPH03185081A - 接着抑制インキ組成物、およびこれを用いた感圧接着性シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、感圧接着性シートの接着力を抑制する接着抑
制インキ組成物及びこれを用いた感圧接着性シートに関
するものである。

〔従来の技術〕

支持体上に接着剤含有層を設けてなる感圧接着性シート
は、そのシートの裏面に情報を印刷した後に、接着剤含
有層同士を対向させて加圧接合することによって表裏に
印刷の施された通常の葉書として、またそのシートの表
裏面に情報を印刷した後に、接着剤含有層同士を対向さ
せて加圧接合することによって接合面が再剥離可能な機
密性葉書として使用できることが知られている。

その際、感圧接着性シートは、通常、下地印刷、ミシン
目やマージナル加工を施した後に、フオーム用紙に加工
される。続いて、ラインプリンターによる情報の印刷、
加圧シーラーによるシートカット及び加圧等の処理を高
速で連続的に施して葉書になる。

しかし、従来の感圧接着性シートは、フオーム用紙とし
て多量に重ねた場合にミシン目やマージナル部分で接着
剤含有層同士が接着する所謂ブロッキングを生じ易く、
ブロッキング状態のシートをラインプリンターや加圧シ
ーラーで連続的に処理すると、紙切れや紙詰まりの要因
となりやすい。

接着抑制インキは、感圧接着性シートの接着剤含有層上
のミシン目部分或いはマージナル部分に塗布することに
よって上記ブロッキングを防止でき（特願平１−５２７
０１号）、また、感圧接着性シートの接着剤含有層上の
一部領域に塗布して該接着剤含有層の接着力を低下させ
る或いは非接着性にすることによって良好な性能を有す
る再剥離性葉書用或いは封筒用のシートにすることが出
来る（特願平１−３８８７４号）ものであるが、従来の
接着抑制インキは経時的にその抑制力が低下する傾向を
有し、その為に時間の経過とともにフオーム用紙の耐ブ
ロッキングの効果が不充分となったり、或いは再剥離性
葉書の剥離が困難になり易い等の問題を有している。

［発明が解決しようとする課題］ 本発明は、ミシン目とマージナル加工を施してフオーム
加工した感圧接着性シートが、経時的にもブロッキング
状態を全く生じることが無い、或いは感圧接着性シート
を再剥離性葉書に加工した場合に、その剥離性が経時的
に安定している等、接着剤含有層上にそれを塗布して層
を形成した場合に経時的に安定した接着抑制力が得られ
る接着抑制インキ組成物の提供を目的とする。

〔課題を解決する為の手段〕

本発明者等は検討した結果、感圧接着性シートの接着剤
含有層を構成する接着剤よりも高いガラス転移点を有す
る有機高分子化合物を接着抑制インキの材料として選択
することによって、経時的に接着抑制力の変化の少ない
安定したインキが得られることを見出し、本発明に至っ
た。

即ち本発明は、支持体上に接着剤含有層を設けてなる感
圧接着性シートの該接着剤含有層上に塗布してその接着
力を低下させる機能を有する接着抑制インキ＆Ｉｌ戒物
において、該組成物が接着剤含有層の形成に用いた接着
剤よりも高いガラス転移点を有する有機高分子化合物の
溶液或いは分散液であることを特徴とする接着抑制イン
キ組成物、及び、支持体上に接着剤含有層を設け、該接
着剤含有層上の少なくとも一部分に該接着抑制インキ組
成物を印刷してなる感圧接着性シートである。

〔作用〕

本発明に用いられる感圧接着性シートの接着剤含有層の
形成に用い得る接着剤としては、例えばエチレン−酢酸
ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩
化ビニリンデン系樹脂、合成ゴム系樹脂、天然ゴム系樹
脂等が挙げられ、中でもガラス転移点が一７０℃〜２０
°Ｃのものが好ましい。

本発明の接着剤含有層には、通常耐ブロッキング性を向
上させるための顔料が添加され、具体的にはシリカ、カ
オリン、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム
、酸化亜鉛、メラ稟ン樹脂粒子、ベンゾグアナミン樹脂
粒子、澱粉粒子等が例示できる。顔料の配合比は、接着
剤に対し１０〜５００重量％範囲で使用される。

又、接着剤含有層には必要により更にロジン系樹脂及び
その誘導体、テルペン系樹脂、クマロンインデン樹脂、
キシレン樹脂、アルキルフェノール樹脂、Ｃ３・乃至Ｃ
９の石油樹脂等の粘着付与剤、各種パラフィン、ワック
ス、脂肪酸及びその誘導体、高級アルカリ土類金属石鹸
類、シリコーン類等の離型剤、接着性を高めるための接
着剤含有カプセルやオイルカプセル、帯電防止剤、増粘
剤、分散剤、防腐剤、酸化防止剤、消泡剤等の助剤を添
加してもよい。

感圧接着性シートの支持体としては、特に限定されるも
のではないが、通常、上質紙、塗工紙、含浸紙、合成紙
、フィルム等が使用される。

接着剤含有層は、通常エアーナイフコーターブレードコ
ーター、バーコーター、スクリーン印刷、フレキソ印刷
等の従来公知の塗布、印刷方法で乾燥重量が４〜２０　
ｇ／ｒｒｒ程度の範囲となるように設けられる。

本発明は、この感圧接着性シートの接着剤含有層上に印
刷して、該接着剤含有層の接着力を抑制する接着抑制イ
ンキ組成物として、接着剤よりガラス転移点の高い有機
高分子化合物を含むインキを用いることが特徴である。

なかでも２０°Ｃ以上のガラス転移点を有するもの好ま
しく、又、接着剤よりもガラス転移点が３０°Ｃ以上高
いものが好ましい。なお、高分子化合物として接着剤よ
りも低いガラス転移点のものを選択した場合、接着抑制
の効果が充分に得られない。

このガラス転移点の高い有機高分子化合物としては、水
性系インキとして使用する場合には水溶性高分子が、又
は非水性系インキとして使用する場合には油溶性高分子
が選ばれる。

水溶性高分子としては、例えばゼラチン、アルブミン、
カゼイン、穀物澱粉、α化澱粉、酸化澱粉、エーテル化
澱粉、エステル化澱粉、寒天、アルギン酸ソーダ、アラ
ビヤゴム、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、エチレ
ン・無水マレイン酸共重合体、スチレン・無水マレイン
酸共重合体、メチルビニルエーテル・無水マレイン酸共
重合体、インブチレン・無水マレイン酸共重合体等が挙
げられる。

油溶性高分子としては、例えばエチルセルロース、エチ
ルヒドロキシエチルセルロース、酢酸セルロース、セル
ロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテー
トブチレート、ニトロセルロース、ブチラール樹脂、ポ
リビニルホルマール樹脂、ポリスチレン樹脂、キシレン
樹脂、酢酸ビニル樹脂、メタクリル樹脂、クマロン樹脂
、石油樹脂、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、尿
素樹脂、メラミン樹脂、ケトン樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。

非水性系の接着抑制インキを調製する場合に用いられる
インキ媒体としては、例えばフレキソ等の印刷で公知の
下記の如き各種媒体が挙げられる。

ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、ヘキ
サン、リグロイン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブ、エチ
ルセロソルブ、メタノール、エタノール、ｎ−プロピル
アルコール、イソプロピルアルコール、ｎ−ブタノール
等。中でも、メタノール、エタノール、プロパツール等
の低沸点アルコールが最も好ましく使用される。

インキ媒体中には上記高分子化合物の他に必要に応じて
ポリジメチルシロキサン、ポリフェニルメチルシロキサ
ンの如きシリコーン樹脂、パーフルオロアルキルリン酸
エステル、フルオロアルキル基含有（メタ）アクリレー
トの共重合体の如きフッ素化合物；高級脂肪酸、高級脂
肪酸金属塩、高級脂肪酸アミド、高級アルコール、ポリ
エチレンワックスの如きワックス類；シリカ、水酸化ア
ルミニウム、炭酸カルシウム、酸化亜鉛等の顔料、紫外
線吸収剤、酸化防止剤、蛍光染料、有色染料、架橋剤等
を添加することもできる。

このインキは、情報を印刷した後或いは印刷する前の接
着剤含有層上に例えばフレキソ印刷、オフセット印刷、
凸版印刷、グラビア印刷等の方法で印刷される。

塗布量は使用されるインキの性質によって変わり一概に
言えないが、通常乾燥重量で０．０１〜ｌＯｇ／−程度
である 本発明の接着抑制インキは、例えば感圧接着性シートの
接着剤含有層上に第１図の如く印刷（斜線部分）され、
その後中央のミシン目を折り曲げて左右の面を対向させ
、続いて強圧下で接合させて、第３図の如き再剥離性葉
書が形成される。

得られた葉書は、ミシン目の部分を切り取った後に接合
している互いのシートを剥離することによって、内部の
情報を見ることができる。しかも、その剥離は経時的に
も安定したものである。

更に、接着抑制インキは、例えば感圧接着性シートの接
着剤含有層上のごシン自部分及びマージナル部分に第４
図の如く印刷（斜線部分）されてフオーム用紙が形成さ
れる。得られたフオーム用紙はブロッキングを生じるこ
とが無く、しかもその効果は経時的に安定したものであ
る。

本発明の感圧接着性シートは、通常、情報の印刷、接着
抑制インキの印刷、ミシン目とマージナルの加工等の各
工程を経た後、面を対向させて加圧処理することによっ
て葉書或いは再剥離性葉書等になる。尚、加圧処理の圧
力は通常４０ｋｇ／ｃｒＡ〜１０００ｋｇ／ｃボである
。

以下、本発明の実施例を記載するが、本発明がこれらの
実施例のみに限定されないことは勿論である。尚、実施
例のなかで特に断らない限り部とあるのは重量部、％と
あるのは重量％を意味する。

実施例１ 接着剤としてアクリル酸エステル系エマルジョン（商品
名：　ＡＥ−９４８、日本合成ゴム製、ガラス転移点ニ
ー４７°Ｃ）１００部（乾燥重量）、顔料として合成シ
リカ（商品名：ミズカシル、Ｐ２Ｓ５、水沢化学工業型
）１００部を混合して固型分濃度を４０％に調整した塗
液を８０ｇ／ｍの上質紙に乾燥重量が８ｇ／％となるよ
うに塗布して感圧接着性シーｌ−を得た。

続いて、フオーム印刷機を用いて上記シートの表裏面上
に活版印刷とオフセット印刷で−ｍ情報等の下地印刷を
行った後、接着剤塗布面上にエチルセルロース（商品名
二Ｎ−１４、バーキュレス社製、ガラス転移点：６５°
Ｃ）の１０％エタノール溶液を接着抑制フレキソ型イン
キとして第１図の斜線部分に乾燥重量が１．２ｇ／ｒｒ
ｒとなるように印刷し、更にミシン目を入れて第１図の
如きシートを得た。

次に、上記シートの表裏面上に電子写真方式により個人
情報を印刷した後、中央のミシン目で折り曲げて左右の
シートの接着剤同士を対向させて加圧用の金属ロールで
１００　ｋｇ／ｃ＋＋１の圧力を掛けて面を接合させ、
第３図の如き葉書を得た。

この葉書はミシン目の所で切り離された後、接合してい
る互いのシートを容易に剥離することが出来、内面の情
報を読むことができた。又、その剥離は経時的にも安定
していた。

実施例２〜３ 接着抑制フレキソ型インキとしてエチルセルロースの１
０％エタノール溶液の代わりにニトロセルロース（ガラ
ス転移点：４０’Ｃ）の１０％エタノール溶液〔実施例
２〕、セルロースアセテート（ガラス転移点：１０５°
Ｃ）の１０％エタノール溶液〔実施例３〕を用いた以外
実施例１と同様にして葉書を得たところ、実施例１と同
様の効果を得た。

比較例 接着抑制フレキソ型インキとしてエチルセルロースの１
０％エタノール溶液の代わりにアクリル酸エステル形エ
マルジジン（商品名：ＡＥ−９２３、日本合成ゴム製、
ガラス転移点ニ６２℃）の１０％水性分散液を用いた以
外は実施例１と同様にして葉書を得た。

しかし、この葉書は、ミシン目の所で切り離された後に
おいても接合している互いのシートが容易に剥離できず
、内面の情報を読むことができなかった。

〔効果〕

本発明の接着抑制インキ組成物は、感圧接着性シートに
印刷した際に優れた接着抑制効果を示し、しかも、接着
抑制効果は経時的にも安定していた。

【図面の簡単な説明】

第１図は、接着抑制インキを感圧接着性シートの接着剤
含有層上の一部分３に設け、その表裏面に情報を印刷し
て得た再剥離性葉書用のシートを示す説明図であり、第
２図は第１図に示すシートの側面図であり、第３図は第
１図に示すシートを中央ミシン目で折り曲げて左右のシ
ートの面同士を対向させて加圧接合して得られた再剥離
性葉書を示すものである。第４図はフオーム用紙に加工
された感圧接着性シートの接着剤含有層上のミシン日付
近とマージナル付近に接着抑制インキ層を設けた状態を
示す説明図である。 １・・・支持体　　　　２・・・接着剤塗被面３・・・
接着抑制インキの印刷面 ４・・・接着剤含有層 ５・・・接着抑制インキ層 ６・・・ミシン目　　　７・・・マージナル８・・・情
報　　　　　９・・・再剥離性葉書１０・・・感圧接着
性シート

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）支持体上に接着剤含有層を設けてなる感圧接着性
   シートの該接着剤含有層上に塗布してその接着力を低下
   させる機能を有する接着抑制インキ組成物において、該
   組成物が接着剤含有層の形成に用いた接着剤よりも高い
   ガラス転移点を有する有機高分子化合物の溶液或いは分
   散液であることを特徴とする接着抑制インキ組成物。
2. （２）支持体上に接着剤含有層を設け、該接着剤含有層
   上の少なくとも一部分に請求項（１）記載の接着抑制イ
   ンキ組成物を印刷してなる感圧接着性シート。