JPH031718Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は空気調和機、特にその吹出グリルの
取付構造に関するものである。

〔従来の技術〕

第２図に示すような床置形空気調和機は、通常
内部に熱交換器、送風機、電装品等（図示せず）
を収納した箱形をしており、前面吸込パネル１、
台枠２、側面パネル３、上面パネル４、吹出グリ
ル５、意匠部品６ａ，６ｂ等により箱体を形成し
ている。そして上記吹出グリル５は吹出気流を上
下、左右方向へ自由に変更できるように吹出口に
設けられる。第３図はこの吹出グリル５の本体へ
の取付構造を示すもので、図において、３ａは空
調機本体の左側面パネル、３ｂは右側面パネル、
５はこの左右側面パネル３ａ，３ｂ間に設けた吹
出グリル、７はこの吹出グリル５を側面パネル３
ａ，３ｂに固定するネジ、６ａ，６ｂは吹出グリ
ル５の左右に設けた意匠部品、８はこの意匠部品
６ａ，６ｂを側面パネル３ａ，３ｂに固定するネ
ジである。

この従来の吹出グリル取付構造は、吹出グリル
５の両端部にネジ固定用の穴を設け、またこの穴
に相対する側面パネル３ａ，３ｂの面にネジ穴を
設けてネジ固定している。そしてそのネジ数は、
吹出グリルの重量およびネジのゆるみ等による吹
出グリル５のガタツキ等を防止するために左右
各々２個使用され、さらに吹出グリル５の左右に
は、各々意匠部品６ａ，６ｂが各２個のネジ８に
より前面よりネジ用の穴を通して側面パネル３
ａ，３ｂに固定されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従来の吹出グリル取付構造は以上のように構成
されているので、組立作業時、吹出グリル５を支
えながら側面パネル３ａ，３ｂに固定しなければ
ならないとともにネジ止め方向が反対方向の為、
作業性が悪く、また、意匠部品６ａ，６ｂを前面
から固定しているので、固定用ネジ８が前面から
見えて吹出グリル固定用ネジ７と共に、デザイン
上好ましくなく、さらにネジ本数が多い為、組立
時間を長くする原因となる等の問題点があつた。

この考案は上記のような問題点を解消するため
になされたもので、吹出グリルの本体への取付作
業が容易で、短時間に組立てることができるとと
もに、固定ネジが本体外面に露出せず、デザイン
上も良好な吹出グリル取付構造を得ることを目的
とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案に係る空気調和機の吹出グリル取付構
造は、吹出グリル５をその両端部で側面パネル３
ａ，３ｂの段付き部に載せるように構成し、さら
に意匠部品６ａ，６ｂで前面よりおさえる構造に
するとともに、意匠部品６ａ，６ｂの固定ネジを
各々１本とし、しかも該ネジが前パネル１の内側
に位置するようにしたものである。

〔作用〕

この考案では、吹出グリルが側面パネルの段付
き部上に載置された状態でその前面に意匠部品が
当接して確固に保持され、意匠部品は本来の目的
である意匠上の役割りとともに吹出グリルの取付
けネジを廃止する作用をなす。

〔実施例〕

以下、この考案の実施例を第１図について説明
する。第１図において、３ａ，３ｂは空気調和機
の側面パネル、５はこの側面パネル３ａ，３ｂ間
に取付けられる吹出グリルであり、９ａ，９ｂは
この吹出グリル５の両端に設けたＬ字形折曲げ
部、１０ａ，１０ｂはこの折曲げ部９ａ，９ｂに
相対する側面パネル３ａ，３ｂの前端部に設けた
段付き部である。６ａ，６ｂは吹出グリル５の左
右に取付ける意匠部品であり、１１ａ，１１ｂは
この意匠部品６ａ，６ｂの上面に設けた突起部、
１３ａ，１３ｂは上記吹出グリル５の上部に被せ
る上面パネル１２の前部に設けた穴で、上記突起
部１１ａ，１１ｂに相対する位置に存在する。１
４ａ，１４ｂは上記意匠部品６ａ，６ｂの下端部
に設けた固定ネジ８用のネジ座、１５ａ，１５ｂ
は上記意匠部品６ａ，６ｂの上下方向内側に設け
られて上記Ｌ字形折曲げ部９ａ，９ｂと当接する
押え部である。

次にその組立態様について説明する。吹出グリ
ル５の両端に設けた折曲げ部９ａ，９ｂの下端を
側面パネル３ａ，３ｂに設けた段付き部１０ａ，
１０ｂ上に係合して載置するとともに、Ｌ字形折
曲げ部９ａ，９ｂの内側と側面パネル３ａ，３ｂ
の前端が前後で当接するようにする。そしてその
当接部前方に意匠部品６ａ，６ｂの押え部１５
ａ，１５ｂが当接するように嵌め込むとともに、
該意匠部品６ａ，６ｂの上面に設けた突起部１１
ａ，１１ｂを上面パネル１２に設けた穴１３ａ，
１３ｂに嵌合し、この状態でその下端に設けたネ
ジ座１４ａ，１４ｂのネジ穴にネジ８を通して側
面パネル３ａ，３ｂに前面から固定する。そして
このネジ座部の前面には前パネル１が覆いかぶさ
る形になる。

なお上記実施例では、意匠部品６ａ，６ｂの上
面に突起部１１ａ，１１ｂを設け、上面パネル１
２の該当部分に穴１３ａ，１３ｂを設けてこれら
を互いに嵌合する構造となつているが、これとは
逆に意匠部品６ａ，６ｂの上面に穴を設け、上面
パネル１２の該当部分に突起を設けた形に構成し
てもよい。

〔考案の効果〕

以上のようにこの考案によれば、吹出グリル５
の重量を側面パネルに載せることにより空気調和
機本体にネジを使用しないで取付けることができ
るとともに、意匠部品６ａ，６ｂも各々１本のネ
ジで容易に本体へ取付けることができ、さらにネ
ジ８は、前パネル１によつて覆いかくされるの
で、意匠面にネジが露出せず、デザインの向上を
はかることができる等、組立作業時間の短縮と、
作業性の向上及びデザイン向上などの点ですぐれ
た効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例による吹出グリル取
付構造を示す斜視図、第２図は一般的床置形空気
調和機の外観を示す斜視図、第３図は従来の吹出
グリル取付構造を示す斜視図である。 図中、３ａ，３ｂは側面パネル、５は吹出グリ
ル、６ａ，６ｂは意匠部品、９ａ，９ｂはＬ字形
折曲げ部、１０ａ，１０ｂは段付き部、１１ａ，
１１ｂは突起部、１２は上面パネル、１３ａ，１
３ｂは穴、１４ａ，１４ｂはネジ座、１５ａ，１
５ｂは押え部である。尚、図中同一符号は同一ま
たは相当部分を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 吹出グリルの両端部にＬ字形折曲げ部を設け
   て、この折曲げ部の下端を左右側面パネルの前
   端に設けた段付き部に係合して載置し、一方上
   記折曲げ部の前面に当接する押え部と下端のネ
   ジ座と上面パネルと係合する係合部を有する意
   匠部品を構成し、この意匠部品を左右の側面パ
   ネルに上記ネジ座を挿通するネジにより結合
   し、かつ上記ネジ結合部の前面に前面パネルを
   重合配置してなる空気調和機の吹出グリル取付
   構造。 (2) 意匠部品の上面に突起又は穴を設け、一方上
   面パネルにこれと対応する穴又は突起を設けて
   これらを嵌合するようにした実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の空気調和機の吹出グリル取
   付構造。