JPH03155352A - 小型直流モーター - Google Patents

小型直流モーター

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JPH03155352A
JPH03155352A JP1292397A JP29239789A JPH03155352A JP H03155352 A JPH03155352 A JP H03155352A JP 1292397 A JP1292397 A JP 1292397A JP 29239789 A JP29239789 A JP 29239789A JP H03155352 A JPH03155352 A JP H03155352A
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small
motor
ptc thermistor
ptc
mol
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JP1292397A
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Kazuo Tajima
一夫 田島
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は小型直流モーターに関し、特に定温発熱素子、
温度センサー、電流制限素子などに応用されているP 
T C(Po5it1ve  Temperatnre
Coerficlentの略称)サーミスタを過負荷保
護素子とし・て小型直流モーターのケース内に内蔵した
小型直流モーターに関するものである。
【従来の技術] 従来から、小型直流モーターの過負荷に伴なう過電流保
護素子には、主としてバイメタル、PTCサーミスタな
どが公知であり、特に自動車業界を中心にその使用量は
、増加の傾向にある。
そのうち、バイメタルは主として40龍φ以上即ち、過
負荷電流約3〜4八以上のモーターに直列に接続され、
一般的には、モーター内蔵型として使用されるのが普通
である。このバイメタルは、一般には、過負荷電流が3
〜4A以下に対しては、スイッチング動作の精度が低下
し、安定動作に欠けるため、3〜4A以上即ち40 +
amφ未満のモーターには、広(PTCサーミスタが使
われている。
PTCサーミスタは、公知の如く正の温度係数を有する
抵抗素′子で、常温では低抵抗であるけれども、過電流
による自己発熱や、ある熱源からの伝熱などによって、
成る所定のスイッチング温度以上になると、抵抗値が急
激に増大し、それは104〜107倍にも及ぶものであ
る。
最も一般的には、BaTi0B系セラミックスが知られ
ているが、これ以外にも、V2O3系セラミックスや、
ポリオレフィン系樹脂にカーボンブラックなどの導電性
粒子を含有して成る樹脂PTCサーミスタなどが知られ
ている。
一方、チタン酸バリウム系PTCセラミックスの特性と
しては、室温での比抵抗が小さいこと、抵抗変化率が大
きいこと、抵抗温度係数が大きいこと、耐電圧が高いこ
と、などがある。このうち、特に、電流制限素子用のP
TCセラミックスに求められる特性は、比抵抗が可及的
に小さく、かつ、耐電圧が高いことがあげられる。この
理由は、同一定格電圧の素子を互いに比較した場合に、
比抵抗が小さいと、更に低抵抗の素子を得ることができ
、耐電圧が高いと、更に薄型で小型の素子を得ることが
できると共に、より高電圧の回路にも使用することが可
能となるからである。
チタン酸バリウム系PTCセラミックスの組成物および
製造方法に関して、従来から多くの提案がなされている
が、いずれの場合も比抵抗を小さくするに従って耐電圧
が低下する。一方、耐電圧を向上させようとすると、比
抵抗が大きくなるという不都合がある。
このため、従来の低抵抗チタン酸バリウム系PTCセラ
ミックスは、比抵抗5Ω(至)で耐電圧20〜30V/
1、比抵抗100 amで耐電圧40〜80V / s
rs程度であって、これを耐電圧と比抵抗の比(VB/
ρ25)でみると、いずれも4〜6又はこれ以下になり
、比抵抗の割りに耐電圧が小さく、実用的ではない。
従来のチタン酸バリウム系PTCセラミックスは、主成
分であるBaOとT 102の他に、キュリー点シフタ
としてSrO、PbOを、原子価制御剤としてSb O
、Nb2O5並びに希土類元素などを、3 抵抗温度係数の改良剤としてMnOを、更に焼結助剤と
してSIO,1203などを組成中に含む。
このようなPTCセラミックスを製造する場合は、各種
の配合原料を湿式混合した後に約1000〜1200℃
の温度で仮焼し、いわゆる固相反応法によりBaT10
3として結晶化させ、再度これを粉砕した後に所望の形
状に成形し、約1300〜1400℃の温度で本焼成し
ている。
特に、耐電圧が高く、かつ耐突入電流特性に優れたチタ
ン酸バリウム系半導体磁器組成物として、特公昭83−
28324号公報に記載されたものがある。
これに開示されたPTCセラミックスは、チタン酸バリ
ウムのBaの一部をキュリー点シフターであるPb、 
Srで同時に置換すると共に、更にCaを含有させるこ
とにより耐電圧を向上させたものである。
これによれば、出発原料にBaCO3,Pb3O4゜5
rCO、CaC0、TiO2を用い、この他に半導体3 北側としてMnC0、SiO□を所定の比率で配合添加
して湿式混合し、その後、いわゆる固相反応法によりチ
タン酸バリウム系磁器として結晶化させることによって
得られている。
以上のように、従来の小型直流モーターの電流制限素子
用に供せられているPTCサーミスタは、B a T 
I Oaを主成分とする半導体セラミックスにより構成
されており、材料の比抵抗8Ω印以上、耐電圧30〜4
0V/關という材料特性の制約から、通常は、リード線
付円板型の部品として、その直径10〜12mmφ以上
、厚さ1 mm程度のものである。したがって、PTC
サーミスタは小型直流モーターに直列接続するようにな
っているが、その大きさからモーターに内蔵するように
はできておらず、制御回路基板上に実装して用いられる
のが通常である。
[発明が解決しようとする課題] 上記のように、PTCサーミスタを付加して用いる従来
の小型直流モーターは、用いるPTCサーミスタが、そ
の性能上の制約から比較的大きなものとならざるを得な
いので、モーターの電機子に直列接続はされていても、
モーター内に組込んで配置するようにはなっていないた
め、回路基板上に実装して使用されているのが実状であ
る。
そのため、実装の手間が生じているだけでなく、特に小
型、軽量化、コンパクト化を追求する自動車業界等から
は、40關φ未満の小型モーターにおいても、過負荷保
護素子(電流制限素子)を内蔵した小型直流モーターの
開発が望まれていた。
しかしながら、従来の小型直流モーターにPTCサーミ
スタを内蔵することができない最大のネックは、小型で
モーターに内蔵できるだけの材質性能を従来のPTCが
有していなかったことにあるので、ここで従来のPTC
サーミスタの性能上の課題について以下、説明する。
上記の従来のPTCセラミックスの耐電圧特性は、比抵
抗の小さなものについては200〜250V/ mm程
度の耐電圧VBを示すものの、室温の比抵抗ρ25はせ
いぜい40〜50Ω(至)であって、耐電圧と比抵抗の
比(V  /ρ25)でみると概ね4〜6の範囲にあり
、比抵抗に対する耐電圧は従来の領域を出ているとはい
えない。
一般に、チタン酸バリウム系PTCセラミックスの耐電
圧を向上させるためには、セラミックスの結晶粒径を可
及的に小さくすることによって達成できることが知られ
ている。これに関して、従来技術では下記(1)〜(3
)に示すように種々改良改善を加えている。
(1)結晶粒成長抑制効果および均一化効果をもつ成分
を添加する。
(2)仮焼成後の粉砕粒度を均一微細化する(3)本焼
成温度を可及的に低く抑える。
特に、上記の従来技術の特徴といえるのは、固相反応法
による原料から出発しているところにある。すなわち、
原料として金属炭酸塩、金属酸化物などを供し、これら
の所定の比率に配合し、湿式混合した後に、いわゆる固
相反応法に従って結晶化させ、所望のセラミックスを得
ている。
しかしながら、上記従来法のいずれの方法においても、
結晶粒径は平均l〇−程度まで小さくなって耐電圧の向
上には寄与するが、同時に比抵抗が増大するので、低比
抵抗で高耐電圧のPTCセラミックスを得ることができ
なかった。
この発明は上記の課題を解決するためになされたもので
、室温での比抵抗が比較的小さく、かつ耐電圧の高いチ
タン酸バリウム(BaTiOs )系PTC磁器組成物
からなるPTCサーミスタを電流制限素子として内蔵す
る小型直流モーターを提供することを目的とするもので
ある。そこで、この目的を達成するために、平均粒径が
l〇−以下で、常温比抵抗ρ が3〜10Ω(至)、か
つ耐電圧VBが405 〜200V/+amの特性、すなわち耐電圧と比抵抗と
の比(V  / ρ25)が7以上のBaTiO3系セ
ラミックスを提供し、これらの材料から内蔵用のPTC
サーミスタに適合する性能を有する小型のPTCサーミ
スタを形成して内蔵用PTCサーミスタとして用いたも
のである。
[課題を解決するための手段] この発明に係る小型直流モーターは、常温比抵抗ρ と
耐電圧V との比V o /ρ25が7以上25   
      B のBaTi0B系セラミックスのPTCサーミスタを電
機子巻線に直列に接続し、かつPTCサーミスタをケー
スに内蔵したものである。この場合、上記の内蔵用PT
Cサーミスタは次にのべる第1〜第3の3種類のBaT
 i Oa系磁器組成物(以下BaT103系セラミッ
クスという)を材料として用いることによって適切な内
蔵を行うことが可能である。
第1のB a 710 s系セラミックスは、Sr  
Pb  Ca  )T10  からなる主成分(Bal
−x−y−z  x  y  z   8組成物に対し
て、原子価制御剤としてSb、 Bi、 Nb。
Ta、並びに希土類元素のうち一種以上の元素が0.2
〜1.0モル%の割合で、かつ、Mnが0.02〜0.
08モル%およびSiが3.0モル%以下の割合で含ま
れており、前記主成分組成物が、液相溶液反応法により
それぞれ合成されたBaT10 .5rTiOs 。
PbT10  、並びにCa T 10 sを用いて、
0゜02≦x≦0.25.0.01≦y≦0.3 、0
.02≦z≦0.3の比率に成分配合されてなるもので
ある。これを第1のPTCサーミスタとする。
第2のBaTiO3系セラミックスは、(Ba1−x−
y−z 5rxpb、 Ca2)7103からなる主成
分組成物に対して、原子価抑制剤としてSb、 Bi、
 Nb。
Ta、並びに希土類元素のうち一種以上の元素が0.2
〜1.0モル%の割合で、かつ、Mnが0.02〜0.
08モル%およびSiが3.0モル%以下の割合で含ま
れており、前記主成分組成物が、液相溶液反応法により
直接0.02≦x≦0.25.0.01≦y≦0.3゜
0.02≦z≦0.25の比率に成分配合されてなるも
のである。これを第2のPTCサーミスタとする。
第3のBaTi0a系セラミックスは、(Bal−x−
y−z−a SrxpbyCa2M、 )TiO2また
は(Hal−、−、−2SrxPb、 Ca2)  (
TI   M  ) 031−a    a からなる主成分組成物に対して、原子価抑制剤Mとして
Sb、 Bi、 Nb、 Ta、並びに希土類元素のう
ち一種以上の元素が所定の割合で、かつ、Mnが0.2
〜0.08モル%およびSiが3.0モル%以下の割合
で含まれており、前記主成分組成物が、液相溶液反応法
により直接0.02≦x≦0.25.0.01≦y≦0
.3゜0.02≦z≦0.25.0.002≦a≦0.
005の比率に成分配合されてなるものである。これを
第3のPTCサーミスタとする。
また、この発明に係る小型直流モーターはブラシに接続
しているリン青銅板と入力端子間に両面に電極を有する
板状のPTCサーミスタを設けたものであり、このよう
にモーター内に内蔵されるPTCサーミスタは上記第1
〜第3のPTCサーミスタのうちのいずれのものであっ
てもよい。
また、この発明のもう一つの発明に係る小型直流モータ
ーは、モーターのブラシと入力端子に接続するリン青銅
板との間に両端に電極を有するPTCサーミスタを挿入
して配設してモーターに内蔵させたものでありPTCサ
ーミスタは上記第1〜第3のPTCサーミスタのいずれ
を用いてもよい。
さらに、この発明の別の発明に係る小型直流モーターは
、モーターの端子盤に両端面に電極を有する円筒状のP
TCサーミスタを埋め込み電極の一方が入力端子に、他
方がブラシに接続するリン青銅板又はそれに接続する端
子にそれぞれ接続されて内蔵されたものであり、PTC
サーミスタは上記第1〜第3のPTCサーミスタのいず
れを用いてもよい。
[作用] この発明においては、小型直流モーターの電機子に直列
に接続して電流制限素子として用いるPTCサーミスタ
は常温比抵抗ρ2.と耐電圧VB/ρ25が7以上の材
質特性を有するB a T I Oa系セラミックスで
あるから、特に室温での比抵抗ρ25が低い上に耐電圧
VBが高いため、大幅に小型化が可能となり、モーター
のケース内に組み込み内蔵が可能となる。例えば、この
発明の小型直流モーターに用いるPTCサーミスタは、
薄く、シかも小さな面積の板状体や、小型の円筒状体に
も容易に形成できるため、電流制限素子としての性能を
もちながら内蔵することができる材質性能を有するもの
とすることができる。
このように、材質特性の優れたB a T i O3系
PTCセラミックスは、出発原料としていわゆる化学法
原料を使用して焼成したことに特徴を有するものであり
、発明者らが化学法原料の諸特性からBaTiO3系セ
ラミックスの主成分組成物を出発原料に供する製造方法
、焼成助剤等の添加物組成を種々検討した結果得られた
ものである。すなわち、化学法原料とは、シュウ酸塩法
、水酸化物法、水熱合成法、アルコキシド法等の液相溶
液反応法によって得られたBaTi0  、 5rTi
O、PbTiO3゜3 Ca T I Oa等の結晶又はそれらの固溶体又は混
晶体であって、従来の固相反応法によって得られる原料
(結晶粉末)に比べて、下記(4)〜(6)の特徴を有
する。
(4)粒度が均一微細であって、粉体活性が高い。
(5)高純度である。
(6)分子レベルでの組成の均一性が高い。
発明者等は、このような化学法原料の諸特性に着目し、
チタン酸バリウム系PTCセラミックスの主成分組成物
の出発原料に供することを種々検討した。その結果、チ
タン酸バリウム系PTCセラミックスの焼結助剤として
添加していた8102の添加量を、従来の固相反応法に
より得られた原料を使用する場合よりも低減できるとい
う知見を得た。
この知見にもとづいて、この発明において、小型直流モ
ーターに内蔵させるPTCセラミックスはその製造方法
において、従来の固相反応法の代わりに、出発原料とし
ていわゆる化学法原料を用い、かつ、その化学法原料の
特徴を生かす組成を見出だしたことにより、従来のチタ
ン酸バリウム系PTCセラミックスに比べ、特に室温で
の比抵抗ρ が数分の1位に低く、かつ耐電圧VBが高
5 いものが得られ、V s /ρ25の値が7以上のもの
を使用することができる。
化学法原料は、前述のように一般に高純度で粒度が均一
微細であって、特に粉体活性が高いなどの特性を有する
ため、従来の固相反応法による原料を出発原料にした場
合には、液相焼結助剤として5IO2を通常0,5〜2
モル%程度添加する。これに対して、本発明に用いるP
TCセラミックスにおいては、5102の含有量を3モ
ル%以下においてV /ρ25の値を7以上とすること
ができる。
とりわけ、化学法原料を出発原料として供することによ
り、液相焼結助剤としての810゜が無添加の場合であ
っても焼結するが、810゜の添加量を3モル%まで上
げても結晶粒径が10−以下でvl/ρ25の値を7以
上とすることができた。このため、セラミックスの結晶
粒径は1〇−以下と微細になり、耐電圧が高くなる。ま
た、S10゜は、通常セラミックスにおいてはガラス相
として粒界析出相を形成するものであり、この相は電気
伝導度が小さく、結局SiO3の添加量を比較的増大さ
せることによりセラミックス素子としての常温比抵抗が
大きくなっても本発明の内蔵用PTCサーミスタとして
使用できる。
次に、上記PTCセラミックスの各添加元素の限定理由
については、上記のV /ρ25が7以上に対しては下
記のようになる。
Srは、Xが0.1未満では電気的特性が不十分であり
、また機械的・熱的強度が低下する傾向にあり、一方、
Xが0.25を超えるとキュリー点が80℃以下となっ
て電流制限素子として実用的でない。
pbは、yが0.O1以下であると高耐電圧化に対して
は特性改善の効果が小さくなり、一方、yが0.3を超
えるとキュリー点が150℃を超えるようになり電流制
限素子として実用的でなくなると共に、常温での比抵抗
が逆に高くなる傾向がある。
Caは、2が0.02以下であると均一微細化、すなわ
ち高耐電圧化に関する効果がなくなり、一方、2が06
25を超えると比抵抗が大きくなる。
原子価制御剤は、その添加量が0.2モル未満であって
も1.0モル%を超えても、すなわち0.2〜1.0モ
ル%の範囲を外れると、高抵抗化する傾向にある。
Mnは、その添加量が0.02モル%未満ではPTC領
域における抵抗温度係数が8%/℃以下となって実用的
でなく、一方、0.08モル%を超えると常温比抵抗が
急激に高まる。
5102は、その添加量が3.0モル%を超えると、常
温比抵抗が大きくなり、本発明の目的に合致せず、実用
的でない。
[実施例] 実施例1; この実施例では、この発明による小型直流モーターに内
蔵使用する3種のPTCサーミスタの製造方法を説明す
る。なお、第1表は、本発明によるPTCセラミックス
の実施例及び比較例のセラミックス組成をそれぞれ示す
表である。
(その1)第8図はこの発明の小型直流モーターに用い
た第1のPTCサーミスタ(請求項2で使用)用のPT
Cセラミックスの製造方法を示す工程図である。
BaTfO、5rTlO、PbT10  、  CaT
503をそ3      3       8 れぞれ液相溶液反応法により合成するために、各原料粉
を調整する(工程1G)  このうち、BaTfO、5
rT10  、  CaT103についてはBaCO5
3 SrCO、CaC0、TlO2を原料にシュウ酸塩法に
3 より合成し、PbT103ニツイテハPbo、TlO2
を原料に水熱合成法により合成する。以下、説明を簡略
化するため、BaT103の合成についてのみ説明する
B a COsおよびT10□の粉末をそれぞれ所定の
溶液に加え、十分に撹拌混合する(工程11)。
混合溶液に所定のアルカリ溶液を添加する(工程12)
BaC0、TlO2,並びに各溶液間の反応によりB 
a T 10 gが沈殿する(工程13)。
沈殿物を所定温度に加熱し、乾燥する(工程14)。
乾燥物を粉砕し、秤量する。このとき、成分配合が第1
表中のN11L5〜83となるように、Ba710g 
5rTlO、PbT10  、CaT10gをそれぞれ
秤量す3 る(工程15)。
4種のチタン酸塩を固相状態で混合し、更に、La、 
Yなどの希土類元素あるいはSb、 Bl、 Nb、 
Taを原子価制御剤として、MnCO3を抵抗温度係数
の改良剤として、5IO2を焼結助剤として、それぞれ
適量を添加する(工程16)。
混合物をボールミルにより約10時間かけて粉砕混合し
た後に、脱水乾燥する。6%PVAを試料100グラム
に対して約3cc加え、これを成形圧力1000kg 
/ am ”で成形し、直径15+++mで厚さ1.5
mmのペレットとする(工程17) 。
ペレットを所定温度で仮焼する(工程18)。
仮焼後、ペレットを粉砕する(工程19)。
粉砕物にバインダを添加し、所望の形状に成形する(工
程20)。
成形物を本焼成する。本焼成の条件は、昇温速度が毎時
200℃で、焼成温度が121!0〜1840℃であり
、約1時間焼成した後に炉内にて自然放冷した(工程2
1)。このようにして得られたPTCセラミックスにオ
ーミックコンタクト良好なAg電極を焼付けて素子を作
成し、このキュリー点、常温比抵抗、並びに耐電圧をそ
れぞれ測定した。
(その2)第9図は第2のPCTサーミスタ(請求項3
で使用)の用のPTCセラミックスの製造方法を示す工
程図である。
BaCO3,SrCO3,PbO、CaCO3並びにT
lO2をそれぞれ調整する(工程30)。すなわち、成
分配合が第1表中Na 5〜33となるように、各原料
粉をそれぞれ秤量する。
秤量した各原料粉を所定の溶液に加え、十分に撹拌混合
する(工程31)。
混合溶液に所定のアルカリ溶液を添加する(工程32)
各原料粉および各溶液間の反応により Sr  Pb  Ca  )T10  が共沈する(工
(Ba1−x−y−z  x  y  z   3程3
3)。
沈殿物を所定温度に加熱し、乾燥する(工程34)。
乾燥物を粉砕し、秤量する(工程35)。
(Bal−x−y−z !1irXpb、 Ca2)T
lO8の粉に、更に、La、 Yなどの希土類元素ある
いはSb、 Bi、 Nb、 Taを原子価制御剤とし
て、M n COaを抵抗温度係数の改良剤として、8
10□を焼結助剤として、それぞれ適量を添加する(工
程36)。
混合物をボールミルにより約10時間かけて粉砕混合し
た後に、脱水乾燥する。6%PVAを試料100グラム
に対して約3cc加え、これを成形圧力1000kg 
/ cm ”で成形し、直径15mmで厚さ1.5mm
のベレットとする(工程37)。
ペレットを所定温度で仮焼する(工程38)。
仮焼後、ペレットを粉砕する(工程39)。
粉砕物にバインダを添加し、所望の形状に成形する(工
程40)。
成形物を本焼成する。本焼成の条件は、昇温速度が毎時
200℃で、焼成温度が1280〜1340℃であり、
約1時間焼成した後に炉内にて自然放冷した(工程41
)。このようにして得られたPTCセラミックスにオー
ミックコンタクト良好なAg電極を焼付けて素子を作成
し、このキュリー点、常温比抵抗、並びに耐電圧をそれ
ぞれ測定した。
(その3)第1(1図は第3のPTCサーミスタ(請求
項3で使用)用のPTCセラミックスの製造方法を示す
工程図である。
BaC0、5rCO、PbO、CaC0並びにT103
を3  3     3 それぞれ調整する(工程50)。すなわち、成分配合が
第1表中のNα5〜33となるように、各原料粉をそれ
ぞれ秤量する。
秤量した各原料粉に適量の原子価制御剤Mを添加し、こ
れを所定の溶液に溶かし、十分に撹拌混合する(工程5
1)。
混合溶液に所定のアルカリ溶液を添加する(工程52)
各原料粉および各溶液間の反応により (Ba1−x−y−z−a Srx pb、 Ca2M
a)TlO3または(Bal−x−y−z Srx p
b、 Ca2)(TI   、 M  ) 031−a
   a が共沈する(工程53) 沈殿物を所定温度に加熱し、乾燥する(工程54)。
乾燥物を粉砕し、秤量する。(工程55)。
(Ba1−x−y−z−a Srx pb、 Ca2M
a)TlO3または(Bal−、−、−28rxPb、
 Ca2)(TI   、 M  ) 031−a  
 a の粉に、更に、M n COsを抵抗温度係数の改良剤
として、5lO7を焼結助剤として、それぞれ適量を添
加し、これを混合する(工程56)。
混合物をボールミルにより約10時間かけて粉砕混合し
た後に、脱水乾燥する。6%PVAを試料100グラム
に対して約3cc加え、これを成形圧力1000kg 
/ cm 3で成形し、直径15mmで厚さ1.5■−
のベレットとする(工程57)。
ペレットを所定温度で仮焼する(工程58)。
仮焼後、ベレットを粉砕する(工程59)。
粉砕物にバインダを添加し、所望の形状に成形する(工
程60)。
成形物を本焼成する。本焼成の条件は、昇温速度が毎時
200℃で、焼成温度が1280〜1340℃であり、
約1時間焼成した後に炉内にて自然放冷した(工程61
)。このようにして得られたPTCセラミックスにオー
ミックコンタクト良好なAg電極を焼付けて素子を作成
し、このキュリー点、常温比抵抗、並びに耐電圧をそれ
ぞれ測定した。
(その4)ここでは比較例として従来の固相反応性原料
によりPTCセラミックスの製造方法を説明する。
成分配合が第1表Nα1〜4となるように、BaC0、
5rCO、PbO、CaC0、TlO2゜3  3  
   3 Sb  O、MnC0、並びに5102の粉をそれぞれ
2  3      3 秤量し、ボールミルにてlO時間粉砕混合した後に脱水
乾燥する。これに6%PVAを加えて一次成形した後、
1050℃で2時間仮焼する。仮焼後、ボ−ルミルによ
り10時間粉砕し、脱水乾燥した後に、6%PVAを試
料100グラムに対して約3cc加え、これを成形圧力
1000kg / cm 2で成形し、直径15+uで
厚さ1.5龍のベレットとする。
本焼成の条件は、昇温速度が毎時200℃で、焼成温度
が1300℃であり、約1時間焼成した後に炉内に自然
放冷した。このようにして得られたPTCセラミックス
にオーミックコンタクト良好なAg電極を焼付けて素子
を作成し、このキュリー点、常温比抵抗、並びに耐電圧
をそれぞれ測定した。
以上、(その1)、(その2)、(その3)の実“施例
及び(その4)の比較例の各製造条件(組成)、特性値
をまとめて第1表に示した。第1表から明らかなように
、第1.第2.第3の各PTdセ5’j−y゛クスは比
較例のものに比べて、耐電圧と常温比抵抗の比(V  
/ρ25)が大幅に増大し、大部分のものが10以上の
V /ρ25値を示すようになる。これに対して、比較
例では、No、1のように組成を本発明の成分組成の範
囲内としても、常温比抵抗ρ25は約100Ω備と大き
い。また、比較例の胤2〜4のように、S I O2を
更に加えていくと、常温比抵抗ρ25は添加量1モル%
において4゜Ωに低下するものの、添加量2モル%では
8oΩ(至)に増加する。つまり、従来法により製造さ
れたPTCセラミックスは、いずれも本発明方法により
製造されたPCTセラミックスにおける常温比抵抗ρ2
53〜10Ω(至)、耐電圧40〜200V/鰭をクリ
アしないことがわかった。
実施例2; 第2図はPTCサーミスタを内蔵しようとする典型的な
小型直流モータを示し、第2図の(b)はその縦断面図
、第2図の(a)は小ケースを取りはずした状態の内側
を示す側面図である。図において、1は大ケースであり
、2は端子盤を構成する小ケースで、大ケース1には界
磁用の磁石3が固定されている。小ケース2には整流子
4が位置し、大ケース1内に形成されている電機子コイ
ル5と接続され、電機子コイル5はシャフト11に固定
されている。6は整流子4に接触するブラシであり、ブ
ラシ6に接続するリン青銅板7を介して入力端子8に接
続されている。入力端子8は第2図の(a)に示すよう
に小ケース2の内側に接着された樹脂9に設けた溝lO
に固定されたリン青銅板7と接続されている。なお、第
2図の(a)では大ケース1から取りはずした状態のた
め、ブラシ6は整流子4の外周からはずれた状態となっ
て図示されている。
以上のように第2図に示した小型直流モーターは3極の
整流子形であり、モーターの入力端子板すなわた樹脂9
と、先端にブラシ6の取り付けられたリン青銅板7(以
下「ブラシ板」と称する)は、図のように構成されてい
る。
即ち、モーターのシャフト11および入力端子板9を固
定している端子盤2(以下単に「小ケース」と称する)
の内側に接着された樹脂9上又は小ケース2そのものが
樹脂9で形成されている場合にはその内側に作られた凹
条の溝10に入力端子板9と、ブラシ板7とをほぼ直角
にスポット溶接等を施し、溝10にはさみ込み固定して
いる。
第1図はこの発明(請求項5)の一実施例を示す小型直
流モーターの構造説明図である。第1図の(a)は小ケ
ースの内側を示す平面図、第1図の(b)は小型直流モ
ーターの縦断面図、第1図の(e)は溝10の部分の要
部拡大図である。図において、1〜11は第2図に示し
た符号と同−又は相当部分を示しその説明は省略する。
第2図に示した内部抵抗約18Ωの12V用小型直流モ
ーター(20IIIIlφ)の小ケース2の内側に接着
された樹脂9上の凹状の溝10に、両面に電極を付着し
た角形板状PTCサーミスタ12を入力端子8の板とブ
ラシ板7によって両側からはさみ込むようにして固定し
、PTCサーミスタ内蔵型の小型直流モーターを形成し
た。PTCサーミスタ12には上記第1〜第3のPTC
サーミスタのいずれを使用してもよく、例えばその形状
は3.OX3.2II112の角型で厚さ0.4rat
aのものを用いた一常温抵抗値1.6Ω(常温比抵抗ρ
25が約4Ωcm)で耐電圧Vsが80V/+amのも
のを用いたから、本実施例ではVB/ρ25−14.0
のPTCサーミスタである。
この場合スイッチング温度は10G ’Cのものを使用
した。
試験は、第1図の小型直流モータのシャフト11を固定
してロック状態としたのち、常温下で入力端子8間にそ
れぞれ9.12.14.16Vの電圧を印加して回路電
流の時間的変化を求めて行った。その結果を第3図に示
す。第3図の(a)は9V。
(b)は12V、 (c)は14V、 (d) 1t1
6Vノ印加電圧の場合のデータを示し、縦軸は電流、横
軸は入力(0秒)後の時間である。第3図よりそれぞれ
電圧印加とともに過電流が流れるが1.5(18V)秒
〜8 (9V)秒後には1oOaA以下に電流が減小し
PTCサーミスタ12が電流制限素子として有効に働き
モーターの過、熱を防止する働きを示したことがわかる
比較例1; 第1図の実施例に用いたものと同様の材質特性を有する
PTCサーミスタにリード線をハンダ付けしたのち、モ
ールド付加を行い、従来型のリード線付きPTCサーミ
スタを作成し、これを第2図に示した小型直流モーター
の図示しない外部駆動回路に設置して直列接続し、実施
例1と同様の試験を行った結果を比較例として第4図の
(a)。
(b) 、(c) 、 (d)に示した。この場合には
電流制限の応答時間が3秒(16V )〜25秒(9v
)と長くなることが示されている。
第4図の結果を第3図の結果と比較すると、この発明に
よるPTCサーミスタ内蔵型では、電流制限の応答時間
は同一電圧に対してそれぞれ172〜173に小さくな
り、熱結合の効果も生じて、著るしい応答性の向上が認
められるから、PTCサーミスタ内蔵の効果は歴然であ
るということができる。
実施例3; 第5図はこの発明(請求項6)の一実施例を示す小型直
流モーターの構造説明図である。第5図の(a)は小ケ
ースの内側を示す平面図、第5図の(b)はモーターの
縦断面図、第5図の(C)はブラシの部分拡大図である
。図において、1〜11は第2図の小型直流モーターで
説明したものと同−又は相当部分であり、その説明は省
略する。
図において、第2図に示した小型直流モーターのブラシ
6(2X2mm、厚さ1.5m)と角板状(3X3+a
■2.厚さ0.45mm)の例えば第1のPTCサーミ
スター2aの両面に図示しない電極面を設けて片面を耐
熱樹脂系接着剤により接着し、さらに他の面をリン青銅
板7に同様に接着して、PTCサーミスター2aをブラ
シ6とリン青銅板7の間にサンドウィッチしたいわば過
負荷保護機能付ブラシを第5図の(C)に示すように形
成した。このように構成することにより、PTCサーミ
スタを内蔵した小型直流モーターを形成した。PTCサ
ーミスター2aは常温抵抗値約2Ω(比抵抗的4Ωc+
n)で、スイッチング温度100℃の第1図の実施例で
用いたものと同様の材質特性をもつものである。
第5図の実施例モーターを用いて第1図の実施例で示し
た同様の方法で回路電流の時間変化を記録した結果を第
6図に示した。第6図の(a)は印加電圧9V、(b)
は12V、 (e)は14V、 (d)は1B■の場合
の電流の時間変化(スタート0秒)を示すデータである
。電流制限応答時間は2秒(18V )〜9秒(9v)
と前記第4図の比較例の結果と比べて著るしく短かくな
り、本実施例の内蔵方法ではブラシとの熱結合の効果が
顕著となり、応答性の向上が認められる。
実施例4; 第7図はこの発明(請求項7)の一実施例を示す小型直
流モーターの要部構造説明図である。第7図の(a)は
小ケースの内側平面図、第7図の(b)は小ケースの断
面図、第7図の(C)は、この実施例に用いたPTCサ
ーミスタの形状を示す斜視図である。図において、小型
直流モーターの説明図は第2図(a) 、 (b)に示
したものと同一のものである。
小型直流モーターの小ケース2に接着した樹脂9に設け
た凹状の溝lOに、第7図の(e)に示す形状をした重
量筒状のPTCサーミスタ12bを埋め込み、第7図の
(a) 、 (b)のように一方の電極を入力端子8に
、他方の電極をブラシ6に接続するリン青銅板7に接続
して固定し、PTCサーミスタ内蔵型の小型直流モータ
ーを作成した。なお、上記単円筒状のPTCサーミスタ
は円筒状であってもよい。PTCサーミスタ12bは、
内径1關、小外径2關、大外径3.5mmで、常温抵抗
値1.8Ω(比抵抗的4ΩCl11)%スイッチング温
度100℃のものである。PTCサーミスタ12bの材
質は第1゜第2.第3のPTCサーミスタのいずれであ
っもよく、かつ容易に同筒形状とすることができる。
第7図の実施例モーターのシャフト11を固定してロッ
ク状態としたのち、常温下で実施例2,3の場合と同様
に試験して回路電流の時間変化を求めたところ、図は省
略するが、第3図及び第6図に示したデータと同様の結
果が得られた。この結果も、比較例1のデータを示す第
4図の結果と比較して、実施例2.3の場合と同様の優
れた電流制限の応答特性を示し、本実施例の内蔵方法に
よっても熱結合の効果も生じて応答性の向上が達成され
ている。
以上、実施例2,3.4によって詳細に説明したように
、本発明による小型直流モーターは、基本的に第1図に
示す如く、小ケース内の入力端子の位置に板状又は、第
7図に示す円筒型又はそれに準する形状のPTCサーミ
スタを配置し、PTCサーミスタの一方の電極が入力端
子に、もう−方の電極がブラシに接続しているリン青銅
板又は、それに接続する端子に接続されて成るものであ
る。
なお、小ケースが金属板で出来ている場合には内蔵され
るPTCサーミスタとの絶縁性を確保するためPTCサ
ーミスタの外側に更に樹脂等の絶縁物を取り付ければよ
い。
また、PTCサーミスタは、前述の如く発熱素子であり
、通常モーターの過負荷保護用に供されるPTC材料の
スイッチング温度は約90〜120 ’Cに設計される
ため、スイッチング状態即ち、電流制限状態においては
、PTCサーミスタの温度は約150〜200℃程度と
なる。そのため上記小ケースの材質の耐熱性が問題とな
る場合には、当該PTCサーミスタの外側に、更に熱伝
導率の小さな絶縁板を設ければよい。
このように構成することにより、PTCサーミスタがモ
ーターに内蔵された状態となり、モーターの画電極端子
間に所定の電圧を印加しつつ、モーターに過負荷をかけ
る即ち、ロック状態にすると、過電流によるPTCサー
ミスタの自己発熱によって、PTCサーミスタが高抵抗
状態となり、回路電流を制限して、モーターを保護する
ことになる。
さて、以上のような小型直流モーターに内蔵することの
出来るチップ状の小さなPTCサーミスタは、実施例1
において説明した製造方法を応用して得られるB a 
T I O3系PTCセラミックスを材料として形成し
たPTCサーミスタによってはじめて得られるものであ
る。すなわち、本発明の小型直流モーターに用いるPT
Cサーミスタは耐電圧VBと常温比抵抗ρ25の比つま
りVB/ρ25が7.5〜20程度の大きなものによっ
てはじめて小型モーターに内蔵し得るだけの薄く、しか
も小面積のPTCサーミスタが形成できるからである。
方、固相反応法による従来のBaT103系PTCセラ
ミックスは第1表のNo、 1〜4の試料に示したよう
にV /ρ2.の値は3〜6程度であって、この材料で
は本発明で用いた小型モーターに内蔵しつるような小型
のPTCサーミスタは形成できないからである。
上述のような手段に基づく小型直流モーターの構成によ
り、PTCサーミスタはリード線、ハンダ、モールド材
は一切不要になり、しかも電気的にはモーターと直列に
接続され、且つ内蔵することができる。
また同時に、このような構成にすることにより、モータ
ーが過負荷状態になった場合、PTCの自己発熱と共に
、過電流に伴なうモーターコイルの発熱がブラシを通し
てPTCサーミスタに伝熱され、熱結合の効果によって
、PTCサーミスタのスイッチング動作の応答性が更に
向上するという効果も生まれると共に、電流制限状態に
おいては、逆にPTCサーミスタに放熱板を付与した効
果が生まれ、放熱速度が大きくなるため、PTCサーミ
スタの耐電圧がより向上するとう相乗効果も生まれる。
[発明の効果] 以上のようにこの発明によれば、化学法原料により耐電
圧V と常温比抵抗ρ2.の比v8/ρ25の値が7以
上のBaT103系PTCセラミックスの材料を開発し
、この材料から形成した小型PTCサーミスタを用いる
ことにより、このPTCサーミスタをモーターの電機子
巻線に直列に接続しするとともにこのPTCサーミスタ
をモーターケースに内蔵した小型直流モーターを構成し
たので、従来方式のようにモーターの駆動回路において
PTCサーミスタを直列接続したものに比べて、熱結合
の効果が大きくなり、電流制限の応答性が著るしく向上
した。また、電流制限の状態においては、逆にPTCサ
ーミスタに放熱板を付与したことになり放熱速度が大と
なるため内蔵したPTCサーミスタの耐電圧が向上する
という相乗効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による小型直流モーターの一実施例を
示す構成説明図、第2図はこの発明によるPTCサーミ
スタを内蔵させようとする小型直流モーターの構造説明
図、第3図は第1図の実施例のモーターのロック状態の
回路電流の時間変化を試験した結果を示す測定データ図
、第4図は従来型のPTCサーミスタ外付は小型直流モ
ーターのロック状態の回路電流の時間変化を示す比較例
データ図、第5図はこの発明の他の実施例を示す小型直
流モーターの構造説明図、第6図は第5図の実施例の試
験結果を示す測定データ図、第7図はこの発明の他の実
施例を示す小型直流モーターの構造説明図、第8図はこ
の発明の第1のPTCサーミスタの製造方法を説明する
工程図、第9図はこの発明の第2のPTCサーミスタの
製造方法を説明する工程図、第1O図はこの発明の第3
のPTCサーミスタの製造方法を説明する工程図である
。 図において、1は大ケース、2は小ケース、3は磁石、
4は整流子、5はコイル、6はブラシ、7はリン青銅板
(ブラシ板)、8は入力端子、9は樹脂、IOは溝、1
1はシャフト、12.12a、12bはPTCサーミス
タである。 360− 覧 ラ六1(イ4テを壓41L) (0) (b) 12o:PTCサーモスタ (C) 第 図 (b) +2b:PTCリーミスタ (C) 第 図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)耐電圧V_Bと常温比抵抗ρ_2_5の比V_B
    /ρ_2_5の値が7以上20のBaTiO_3系セラ
    ミックス材料からなるPTCサーミスタを電機子巻線に
    直列に接続し、かつ前記PTCサーミスタをモーターケ
    ースに内蔵したことを特徴とする小型直流モーター。 (2)BaTiO_3系セラミックスのPTCサーミス
    タは、(Ba_1_−_x_−_y_−_zSr_xP
    b_yCa_z)TiO_3からなる主成分組成物に対
    して、原子価制御剤としてSb、Bi、Nb、Ta、並
    びに希土類元素のうち一種以上の元素が0.2〜1.0
    モル%の割合で、かつ、Mnが0.02〜0.08モル
    %およびSiが3.0モル%以下の割合で含まれており
    、 前記主成分組成物が、液相溶液反応法によりそれぞれ合
    成されたBaTiO_3、SrTiO_3、PbTiO
    _3、並びにCaTiO_3を用いて、0.02≦x≦
    0.25、0.01≦y≦0.3、0.02≦z≦0.
    25の比率に成分配合されているPTC磁器組成物であ
    ることを特徴とする請求項1記載の小型直流モーター。 (3)BaTiO_3系セラミックスのPTCサーミス
    タは、(Ba_1_−_x_−_y_−_zSr_xP
    b_yCa_z)TiO_3からなる主成分組成物に対
    して、原子価制御剤としてSb、Bi、Nb、Ta、並
    びに希土類元素のうち一種以上の元素が0.2〜1.0
    モル%の割合で、かつ、Mnが0.02〜0.08モル
    %およびSiが3.0モル%以下の割合で含まれており
    、 前記主成分組成物が、液相溶液反応法により直接0.0
    2≦x≦0.25、0.01≦y≦0.3、0.02≦
    z≦0.25の比率に成分配合されているPTC磁器組
    成物であることを特徴とする請求項1記載の小型直流モ
    ーター。 (4)BaTiO_3系セラミックスのPTCサーミス
    タは、(Ba_1_−_x_−_y_−_z_−_aS
    r_xPb_yCa_zM_a)TiO_3または(B
    a_1_−_x_−_y_−_zSr_xPb_yCa
    _x)(Ti_1_−_aM_a)O_3からなる主成
    分組成物に対して、原子価抑制剤MとしてSb、Bi、
    Nb、Ta、並びに希土類元素のうち一種以上の元素が
    所定の割合で、かつ、Mnが0.02〜0.08モル%
    およびSiが3.0モル%以下の割合で含まれており、 前記主成分組成物が、液相溶液反応法により直接0.0
    2≦x≦0.25、0.01≦y≦0.3、0.02≦
    z≦0.25、0.002≦a≦0.005の比率に成
    分配合されているPTC磁器組成物であることを特徴と
    する請求項1記載の小型直流モーター。 (5)小型直流モーターのブラシに接続しているリン青
    銅板と入力端子間に両面に電極を有する板状のPTCサ
    ーミスタを配設したことを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載の小型直流モーター。 (8)小型直流モーターのブラシと入力端子に接続する
    リン青銅板との間に両端に電極を有するPTCサーミス
    タを挿入・接着して配設したことを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載の小型直流モーター。 (7)小型直流モーターの端子盤に両端面に電極を有す
    る円筒状のPTCサーミスタを埋め込み、上記電極の一
    方が入力端子に接続し、他方がブラシに接続しているリ
    ン青銅板又はそれに接続する端子に接続されてなること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の小型直流
    モーター。
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