JPH03127728A - 医療用粘着性基剤及びそれを用いた医療用粘着剤層 - Google Patents

医療用粘着性基剤及びそれを用いた医療用粘着剤層

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JPH03127728A
JPH03127728A JP1267315A JP26731589A JPH03127728A JP H03127728 A JPH03127728 A JP H03127728A JP 1267315 A JP1267315 A JP 1267315A JP 26731589 A JP26731589 A JP 26731589A JP H03127728 A JPH03127728 A JP H03127728A
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adhesive
base
copolymer
solution
polymer
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JP1267315A
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English (en)
Inventor
Takashi Kishi
岸 高司
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、皮膚への“なじみ”および付着性に優れ、粘
着性および凝集性のバランスが良好な医療用粘着性基剤
とこの医療用粘着性基剤を用いた医療用粘着剤層に関す
る。
(従来の技術) 薬剤を含有する粘着剤層を皮膚に貼付し、薬剤の薬効を
発現させる貼付剤は、以前から多く提案されている。絆
創膏のように、患部を保護する目的で使われる粘着テー
プも種々考案されている。
このような貼付剤や粘着テープの例には、抗炎症性コル
チコステロイドおよび特定のアクリル系共重合体を含有
する接着層と基材とからなる皮膚疾患治療貼付剤(特公
昭52−18111.3号公報、帝人社)、抗炎症性ス
テロイドおよびアクリル系共重合体を含有する感圧接着
性材料を、不透過性支持体フィルム上に形成した接着テ
ープ(特公昭52−31405号公報、イーライ・リリ
ー社)、裏打部材および感−2= 圧接着剤層を有し、さらに薬剤貯蔵層が設けられた医薬
包帯(特公昭54−16566号公報、スチーブン・デ
ビット・ゴールドビイ)、特定のアクリル酸エステル共
重合物を主体とする薬物含有貼着剤層と担持体とを構成
要素とする医薬部材(特開昭56−45412号、日東
電工社)、および二次転移温度(Tg)が−70’C〜
−10°Cの重合物およびプロパチルニトレートを含む
基剤を担持体上に形成してなる医薬製剤(特開昭57−
183714号公報、日東電工社)が挙げられる。
しかしながら、これらの貼付剤や絆創膏て用いられてい
る粘着性基剤の物理的性質は、他の通常の粘着テープ(
例えば、一般の文具テープ、包装用テープ、絶縁ビニル
などのプラスチックテーフ、工業用テープ)に用いられ
る粘着性基剤と全く変わらない。例えば、この種の粘着
性基剤の二次転移温度(Tg)は、はぼ−70’C〜−
20°Cの範囲である。
この範囲をはずれる二次転移温度(Tg)をもった粘着
性基剤は、粘着性や保持性などの点で、実用に供し得な
いと考えられている。
− すなわち、二次転移温度が低いはと軟らかで粘着性に優
れた粘着性基剤が得られるが、その反面凝集力が低下す
るので、この粘着性基剤を用いて形成される粘着剤層を
皮膚へ貼付けた後、剥離する際に粘着剤層が凝集破壊を
起こすという実用上の欠点が生じるからであり、その粘
着性と凝集力とのバランスのとれた粘着剤層の二次転移
温度の範囲が上記の範囲であったのである。
しかし、この範囲のTgを有する粘着剤層から作製され
る絆創膏や貼付剤は次に示す欠点を有していた。
■絆創膏や貼付剤を人体の皮膚に貼付したとき、それら
は、皮膚の激しい動きや伸びちしみに充分に対応できず
、貼付は面から剥がれ易い。
■皮膚の動きや伸縮に追従するものは、凝集力が弱いた
めに凝集破壊現象を起こすものが多い。特に、ポリビニ
ルエーテル系、ポリイソブチレン系の粘着性基剤を用い
た場合にはこの傾向が大きい。
■皮膚に対する粘着力が他の物体表面に対するよりも低
いために剥がれ易い。特に、ハイドロカー4 ボン性天然又は合成ゴム系、ポリイソブチレン系の粘着
性基剤を用いた場合にはこの傾向が大きい。
■(メタ)アクリル酸エステルポリマー系の粘着性基剤
では、例えば、側鎖にエーテル結合やアミノ結合又はカ
ルボキシル基等を有するモノマー成分を共重合しておく
ことにより、極性が向上し、皮膚への接着性はよくなる
が、このようなモノマーを用いると重合率が上がり難く
なるので、精製によって未反応モノマーを除去する工程
を必要とし経済的でない。しかも、得られたポリマーが
硬直化するものがあり、皮膚へのなじみ性が低下する。
■直鎖乃至非第3級アルキル基側鎖を主として有する(
メタ)アクリル酸エステルポリマー系の粘着性基剤を用
いると、皮膚への“なじみ”、接着性、無刺激性等の点
で最もバランスがよいものと考えられている。しかし、
なじみ性(皮膚表面の伸びちしみ等によく追従できる伸
び易さを有すること)においては満足でなく、改良の余
地がある。
また、皮膚へのなじみ性をよくするために、粘着剤層の
二次転移温度を下げると、上記した凝集破壊現象の問題
を生じる。
■粘着性基剤に各種経皮吸収性薬剤及び助剤等が添加さ
れた粘着剤層(粘着性膏剤層)においては、さらに以下
に示す欠点が現れてくることが多い。
(イ)薬剤を必要量添加することによって粘着性基剤が
元来有していた粘着性が低下してしまう。
粘着性を向上させるために軟化剤等を添加した場合には
二次転移温度が低下するために凝集破壊現象を生じ易く
なる。
(ロ)薬剤を必要量添加することによって粘着性基剤が
軟化してしまい(必要な吸収助剤等を添加することによ
ってさらに軟化する)、得られる粘着剤層(粘着性膏剤
層)の二次転移温度が低下するために凝集破壊現象を生
じ易くなる。
(ハ)−船釣に単位面積(体積)当りの薬剤の添加量を
大きくするにつれてその薬効が大きくなり、従って、小
面積の貼付剤でよいことになるが、上記(イ)及び(ロ
)の問題があるので、貼付剤は大面積となってしまう。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は上記従来の問題点を解決するものであり、その
目的は、 (メタ)アクリル酸エステルポリマーを主成
分とし、特に次の特徴を有する粘着性基剤と、その粘着
性基剤を用いて形成される粘着剤層を提供することにあ
る。
■皮膚の激しい動きや伸びちしみにも追随でき、かつ皮
膚から剥離する際には凝集破壊現象が生じることがない
もの。
■ポリマーの重合率が高く、従って、残存モノマーが少
ないため後精製等を施さなくても皮膚刺激性の心配がな
いもの。
■皮膚に対する接着性がよく、従って、上記した■の性
質とあいまって皮膚によくなじみ剥がれ難いもの。
■また、皮膚から剥離するときには、適度な剥離力で剥
がれて苦痛を伴わず、従って機械的皮膚刺激を生じない
もの。
■配合された薬剤は、皮膚貼付は後は速やかに皮膚に向
かって分子移動(乃至拡散)し、また皮膚7− に吸収され易く、又はそのような現象を促進するための
助剤を必要充分量加えても凝集破壊現象を生じないもの
(問題点を解決するための手段) 本発明者は、Tgが一71’C以下、特に−73°C以
下の粘着剤層を用いると、皮膚への“なじみ”が非常に
向上すること、また皮膚から剥離するときの傷みの低減
、薬剤を含ませたときの(同じポリマーで比較した場合
)薬剤包含許容量の向上と貼付は時の皮膚に向かっての
再放出性の向上等、数多くの効果が生じることを発見し
た。
しかし、単に粘着剤層のTgを低くしただけでは凝集力
が低下するので、実用W7 +′:、 、′、いては凝
集破壊現象や流動現象等によって色々な問題が生じる。
しかして、粘着剤層のTgを低くしたことに伴って生じ
る凝集力の低下という欠点を解消するべく種々研究した
結果、(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体中にカ
ルボキシル基成分を導入しておき、ポリマー中のカルボ
牛シル基同士を、多価(2価以上)イオン性の金属によ
ってイオン架橋8− すると、その再現性のよさ、経時変化の少なさ、改善効
果の迅速性、皮膚刺激性等の悪影響がなく、成分の配合
及びプロセスの容易性等多くの面で優れていることが判
明した。しかし、上記方法において、多価イオン性の金
属が共重合ポリマーの溶液に相溶するものでは充分なl
架橋度に達する前に溶液中においてゲル化が進行してし
まい塗工することができない。また、ゲル化しない範囲
で選択した架橋剤では架橋度が不測してしまい充分な凝
集力を有する粘着剤層を得ることができないものであっ
た。
そこで、満足し得る程度の架橋を行わせることについて
、さらに研究を行った結果、上記共重合ポリマーの溶液
に不溶性乃至難溶性の多価イオン性金属の酸化物、水酸
化物又は有機酸塩のいずれか一種以上を用いることによ
ってゲル化を生じることなく充分な架橋が行われること
を見いだし本発明を完成したものである。
すなわち、本発明の医療用粘着性基剤は、(メタ)アク
リル酸アルキルエステルとカルボキシル9− 基を含有するビニルモノマーとを共重合させて得られる
共重合ポリマーと、該共重合ポリマーの溶液に不溶性又
は難溶性である、多価イオン性金属の酸化物、水酸化物
及び有機酸塩からなる群から選ばれた少なくとも一種と
、を含有することを特徴とし、そのことにより上記目的
が達成される。
また、本発明の医療用粘着剤層は、上記医療用粘着性基
剤と薬効成分及び/又は液状の助剤とを含有し、二次転
移温度が一71℃以下であり、かつその保持力値(H)
および粘着力値(F)は以下のa式を満足し、その低速
粘着力値(F s)は以下のb式を満足し、そのことに
より上記目的が達成される。
H/F>OJ(秒/g)   ・・・ aF s> 1
50 (g)      ・・・ b以下本発明の詳細
な説明する。
(+)本発明の必須的構成 本発明の医療用粘着性基剤は、次の第1成分と第2戊分
を必須成分として含む。
(第1成分) 第1成分は、 (メタ)アクリル酸アルキルニス0− チルとカルボキシル基を含有するビニルモノマーとを共
重合させて得られる共重合ポリマーである。
共重合ポリマーは比較的小割合のカルボキシル基を有ス
るビニルモノマーと、比較的大割合の(メタ)アクリル
酸アルキルエステルとを共重合して得ることができる。
(第2戊分) 第2戊分は、上記共重合ポリマーの溶液に不溶性又は難
溶性の多価イオン性金属の酸化物、水酸化物又は有機酸
塩である。第2戊分の多価イオン性金属として、具体的
にはZn(亜鉛)、Ca(カルシウム)、Mg(マグネ
シウム)等があ(デられる。
これらは単独で使用してもよく、あるいは併用してもよ
い。この第2成分を第1戊分に加えることによって第1
成分のポリマーをその側鎖のカルボキシル基を介して架
橋させることができる。
上述したZn、 Ca5Mgの3種類に関してはく他の
金属でも例外ではないが)、その酸化物、水酸化物等は
ポリマー溶液に対して、はとんど不溶解性であり、その
有機酸塩の形態のものは、溶解性の1 ものから難溶解性のものにまで及んでいる。従って、本
発明においては、溶解性(実質的に0.03モルフ10
0m1以上の溶解性を有する)のものは除外され、微〜
難溶解性のものが採用されるものである。
その使用量に関しては、−船釣に、同じ第1戊分のポリ
マーに対して同じ架橋効果(即ち耐凝集破壊効果)を得
るためには、その酸化物及び水酸化物の形態のものと有
機酸塩の形態のものとては前者の方が後者よりも約3倍
量以上添加することが必要である。
(11)本発明の医療用粘着剤層(粘着性膏剤層を含め
るものとする)は、上記医療用粘着性基剤と軟化剤及び
/または液状の助剤等とを含み、その二次転移温度(T
g)は−71°C以下であり、かつその保持力値(H)
と粘着力値(F)との比H/Fは以下のa式を満足し、
また後述する低速剥離試験による低速粘着力値(F s
)は下の式すを満足するものである。さらに、本発明の
粘着剤層は、低速剥離試験を行うときに、剥離時に接着
剤成分が層状または部分的に試験板面上に在留していな
いこと2 が好ましい。
H/F >0.30 (秒/g)  −aFs>150
  (g)      −bここで粘着剤層の保持力値
(H)、粘着力値(F)、低速粘着力値(F s)は、
以下のよう(こして屓■1定される。
(a)保持力値(H) 次の条件を用いたこと以外は、JIS−Z−0237(
(呆持力)に従って、粘着剤層の保持力値(H)を試験
した。
試料の大きさ:幅25±0.5mm 試験板への試料の貼付面積: 25mmX 25mm吊
り下げ荷重: 1000 g 試験中の温度=35±1°C(加温) 測定値:荷重を加えてから、試料の貼付部分か“ズレ”
によって外れ、そして荷重力f落下するまでの時間(秒
)を保持力値(H)とする。なお、落下1歩の貼付は部
分の状態が凝集破壊で(まなく、界面剥離の場合は再度
測定を行う。
(b)粘着力値CF) 一■3− 次の条件を用いたこと以外は、JIS−Z−0237(
180度引き剥し法帖着力)に従って、粘着剤層の粘着
力値(F)を試験した。
試料(テープ)の大きさ二幅25±0.5mm試験中の
温度=23±2°C(室温) 測定値:引き剥しがなされる荷重のg(ダラム)で表示
する。
(c)低速剥離試験 次の条件を用いたこと以外は、JIS−Z−0237(
180度引き剥し法帖着力)に従って、粘着剤層の低速
粘着力値(F s)を試験した。
試料(テープ)の大きさ二幅25±0.5mm試験中の
温度:23±2°C(室温) 引き剥し速度:100±10mm/分 測定値:引き剥しがなされる荷重のg(ダラム)で表示
する。
ここで、条件aは、粘着剤層に凝集破壊が生じないこと
を、そして条件すは、粘着剤層が充分な粘着力を有する
ことを示す。
(ii i) シかして、第1成分と第25!2分とを
混合す14− ることにより、溶液中でゲル化(不溶解化)が起こらず
、しかも充分な耐凝集破壊が生じる理由は以下のように
推定される。
本発明で用いる第2戊分はポリマーの溶液に対して難溶
性又は不溶性であるので、大部分の第2戊分は粒子状に
分散した状態であり、この第2戊分の全量又は大半がポ
リマー溶液に溶解して反応することがなく、第2成分の
粒子表面からきわめてゆっくりと反応し、架橋されてい
く。従って、混合溶液がゲル化するまでの間に充分な時
間(ポットライフ)があるので、支障なく混合溶液を裏
打ち支持体等に塗布、乾燥することができる。
さらに、第2成分は、計算で求められた架橋に必要な量
の数倍〜数百倍の過剰量を添加してもポリマーがゲル化
することがないので、第2戊分を多量に添加することが
可能となり、従って、混合溶液を塗布した後において充
分な耐凝集破壊性を有するに至るまで架橋するのである
。特に、混合溶液を塗布した後、乾燥することによって
乾燥時の熱あるいはその後の養生時に上記した架橋反応
5 が促進され、またこの第2成分は充填剤としての補強効
果としても作用する。
(iv)本発明の医療用粘着剤層において、Tgを一7
1’C以下にする手段を説明する。
基本的には第1成分であるポリマーが低Tgであること
が好ましい。また、粘着性基剤に他の薬剤、軟化剤、助
剤等の配合剤を配合することによって医療用粘着剤層の
Tgを一71°C以下にすることができる。第1戊分が
高い低Tgである場合には、上記配合剤を多量に添加す
ればよい。
ポリマーのTgは、それを構成するモノマー成分組成に
よって主体的に又分子量によって副次的に支配され、そ
れらの知見は一般的に知られている通りであるが、本発
明では以下の知見が得られている。
アクリル酸アルキルエステルとしては、そのアルキル基
は、炭素数8〜9で直鎖状のものが最も低いTgを有し
ており、それから炭素数が増減するにつれて、また分岐
が増すにつれて、そのポリマーのTgは上昇している。
メタクリル酸アルキルエ16− ステルにおいては、そのアルキル基は、炭素数10〜1
2で直鎖状のものが最も低いTgを有しており、それか
ら炭素数が増減するにつれて、また分岐が増すにつれて
、そのポリマーのTgは上昇している。
カルボキシル基を有するビニルモノマーに関しては、そ
の成分含有比率が増加するにつれて、そのポリマーのT
gは上昇している。
尚、本発明においても粘着性基剤に用いられるポリマー
のTgは、各成分モノマーの単独ポリマーとの間で一般
的に知られている下式が充分成立する。
1/TG=Σ ・ Xi/Tgi    +++  (
1)TG:共重合ポリマーのTg(’k) Tgi:i番目のモノマー成分の、単独ポリマーの場合
のTg(’k) Xi: i番目のモノマー成分の重合分率(但し、Σ・
X1=1) (v)粘着剤層のTgと耐凝集破壊性とのバランスにつ
いて 粘着剤層(粘着性膏剤層)のTgを低くすればす7 るほど、−船釣には凝集破壊は生じ易くなるので、それ
に応じて架橋度を上げる組成的手段がとられなければな
らない(架橋度が上がることによって僅かずつTgは上
昇するが、完全に元のとおりのTgに戻ってしまうとい
うことにはならず、実際はTgは低い所にとどまってい
る)。例えば、以下の手段が採用される。
(a)第1成分中のカルボキシル基含量を増大させる。
(b)第2成分の添加量を増加させる。
(c)上記(a)、(b)の両方を併せて行う。
但し、(a)のみを採用すると多くの場合、粘着剤層の
Tgも上昇するので、実用的には(b)もしくは(b)
を主体とした(c)の採用が推奨される。
なおここで、当然のことながら、そのバランスの最適点
は、最終の用途、製品の構成、各構成素材、成分等の組
成等によって複合的に変わってくるので、実際の場合に
即して実験に基づいて個々は決められなければならない
(vi)第1戊分中のカルボキシル基と第2成分と18 の量的比率の好ましい範囲 カルボキシル基のモル数(これをAとする)に対しての
Zn、 Ca、 Mg等2価化合物のモル数(これをB
とする)の比は、次の(イ)又は(ロ)が好ましい。
(イ)第2成分が酸化物または水酸化物の場合B/A=
10〜800 (0)有機酸塩の場合 B/A=3〜300 上記比率(B/A)の範囲は好ましい範囲であり、それ
以外が不可と言うものではない。なおり/Aが上記下限
より小さくなると架橋効果がより少なくなり耐凝集破壊
性が低下する。又上限よりも大となる場合は、架橋度が
進みすぎ、あるいはそれ自身による充填剤的働きによっ
て粘着性の低下を招いてしまう。
〔その他補足説明〕
(i)Tg測定方法 一般的に言われる2次転移温度(別名ガラス転移温度)
 Tgは、多くの場合測定方性及び条件によって大きく
食い違うものである。本発明では、Tg9− はJISに準拠しているDSC法に従うものであり、正
確にはJIS−に−7121−1987i:よルDSC
法に従つモノテある。従って、他の方法、条件などを採
用するときは、その適正範囲がずれることもあり得る。
(iD第1成分におけるアクリル酸アルキルエステル、
モノマー成分としての好適な範囲例アクリル酸アルキル
エステルのエステル残基としてのアル牛ル基は、n−プ
ロピル、n−ブチル、イソブチル、n−ペンチル、n−
ヘキシル、n−へブチル、n−オクチル、インオクチル
、2−エチルヘキシル、n−ノニル、イソ/ニル、デシ
ル、 ドデシル、等があげられる。メタクリル酸アルキ
ルエステルのエステル残基としての基は、n−オクチル
、2−エチルヘキシル、n−デシル、n−ドデシル、等
かあげられる。
(iii)第1成分のポリマーにカルボキシル基を導入
するためのモノマ−1ff1分の例 アクリル酸、メタクリル酸、2−アクリロイルオキシエ
チルフハク酸、イタフン酸、マレイン酸、無水マレイン
酸、等がある。
0− (iv)第1成分のポリマーにおけるカルボキシル基含
量の好適な範囲 カルボキシル基としての含量M量パーセントで表現する
と5〜0.01重量%の範囲である。この範囲を超えて
も凝集性は上がらず、逆にTgが上昇して粘着性基剤の
柔軟性の低下が著しくなってしまう。上記範囲を下回る
と耐凝集破壊性を確保するのに必要な架橋密度に到達し
得なくなる。即ち、上記範囲の下限未満では単に第2成
分だけをいくら増しても、それと反応するためのカルボ
キシル基の絶対数が不足するからであって、Tgが一7
3°C以下での耐凝集破壊性を得るには少なすぎるとい
うことを意味している。
(v)第2成分の好適な組成例 酸化亜鉛、水酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸
化マグネシウム、オクチル酸亜鉛、クエン酸亜鉛、オレ
イン酸亜鉛、D−グルフン酸カルンウム、クエン酸カル
シウム、オクチル酸カルシウム オレイン酸カルシウム
、乳酸マグネシウム、クエン酸カルシウム、コハク酸マ
グネシウム、1 ナフテン酸カルシウム、樹脂酸カルシウム、水酸化亜鉛
、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛等がある
(vi)7g低下剤としての軟化剤の同第1成分(ポリ
マー)自体ができるだけ一71’C以下又はそれに近い
ことが望ましいが、必要に応じて軟化剤など、後添加剤
の手段でTgを下げることができる。有効な軟化剤等の
例としては:■ジオクチルフクレート、ジブチルフタレ
ート等フタル酸エステル系 ■ジブチルセバケート、ジオクチルセバケート等セパチ
ン酸エステル系 ■ジオクチルアジペート等のアジピン酸エステル系 ■トリブチルホスフェート等のリン酸エステル系■ヒマ
シ油、オリーブ油、綿実性、等の植物油■流動パラフィ
ン等、脂肪族又は脂環属のH,C,油■その他−量的な
可塑剤としてのミリスチン酸イソプロピル、グリセリン
トリアセテート、クエン酸トリエチル等 22 ■組成が第1成分と同じ又は類似で、常温で液状である
所の超低分子量(5,000以下)重合体■液状のポリ
ウレタン、ポリイソブチレン、ポリビニルアルキルエー
テル、ポリビニルアルキルエステル等 (vi)その地温加削 第1成分と第2戊分とから成る必須粘着性基剤だけで、
又はそれと上述のような軟化剤とが加わって最終的にT
gが一71°C以下の粘着剤層(粘着性膏剤層)が得ら
れる、必要に応じてその他の添加剤等が添加・配合され
る。そのようなものとしては例えば:薬剤、薬効促進用
及び/又は安定化用の助剤、充填剤、老化防止剤、着色
剤、香料、界面活性剤などがある。
(vii)第1成分(ポリマー)の合成について好まし
くは、ラジカル重合触媒を用いての溶酸重合の手段によ
って得ることができる。特に、第2戊分及びその地温加
削との混合工程、混合・調製された最終液の塗工等、全
体的なプロセスの容易性及び正確性等の観点から、第1
成分がそのま3− ま使用できる溶液の状態として得られる溶液重合法を採
用することが推奨され得る。
しかしながら、それ以外の、例えば水系でのエマルジョ
ン重合、水中懸濁重合(パール重合)等の方法を採用す
ることも可能である。とりわけ後で加える薬剤が水溶性
である場合には、水を媒体とした重合の手段が好適に採
用できる。
(viii)その他の工程について 第1戊分以降の工程としては、順次: (a)第1戊分、第2成分及びその他必要成分の混合工
程(→最終液の調製) (b)最終液の塗工工程、等を経て、最終製品化される
が、ここでの(a)混合、(b)2工、等の工程は汎用
のいくつかのプロセス及び設備の中から最適のものを任
意に遍んで実施することができる。
(実施例) 以下に本発明を実施例に基づいて説明する。
=24− アクリル酸         1.5重量部メタクリル
酸        0.5重量部上記処方を酢酸エチル
に溶解させて、55%酢酸エチル溶液とした。この溶液
を反応容器に仕込み、N2気流中にて、60°Cで8時
間、70℃に昇温しで8時間、そして系の沸点(75〜
78°C)で還流点にて10時間にわたり、各反応物を
攪拌し重合させた。
反応容器には、重合触媒として、上記モノマーの全量の
1.2重量%の過酸化ラウロイルを、酢酸エチル:n−
ヘキサン=1:1(’if量比)の混合溶媒の5重量%
溶液として、10回に分けて投入した。初回の重合触媒
の投入から終了までに22時間を要した。
尚、重合の進行に伴って粘度が上昇し攪拌が困難になる
ので、容器内を観察し、必要に応じて若干量の酢酸エチ
ルを追加した。酢酸エチルの追加量は44重量部であっ
た。重合が終了した後、非常に粘謂な溶液が得られた。
得られたポリマー溶液中のポリマー成分の濃度は約43
重量%であった。
ポリマー溶液中の残存モノマー濃度をガスクロマ5 トゲラフイーによって測定し、それから計算した仕込組
成からの重合率は約99.3%であった。このポリマー
の重量平均分子量(Mw) (これは、GPC法により
測定された)は約42万であり、ポリマーの二次転移温
度(Tg)は、DSC法により、−71’Cであった。
1−2)   生基昂の;、矛・ (1−1)で得られた共重合ポリマー溶液を、酢酸エチ
ルで希釈し35重量%ポリマー溶液とした。以下に粘着
性基剤の処方を示す。
35%ポリマー溶液        100重量部ジオ
クチルフタレート(軟化剤)  5重量部水酸化マグネ
シウム       20重量部酸化亜鉛      
      5重量部水酸化マグネシウム及び酸化亜鉛
はいずれも粒径5μm以下の微粉体状のものを用いた。
上記各材料を、高速攪拌機(デイソルバー)で10分間
以上高速攪拌することにより風合して粘着性基剤の溶液
を得た(水酸化マグネシウム及び酸化亜鉛はいずれも分
散した状態で存在した)。この混合液を乾燥して得られ
た粘着性基側塊のガラ6 ス転移点は、DSC法(J Is−に−7121−19
87)により約73°Cであった。
1−3− シートの  1 片面がコロナ放電処理された厚さ50μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルムヲ裏打支持体トして用いた。
この裏打支持体のコロナ放電処理面に、上記(1−2)
で作製された粘着性基剤の溶液を、乾燥後の暑さが40
μmとなるように転写法によって塗工し、その表面に剥
離性保護紙(転写塗工用台紙)で被覆保護された状態の
試験用粘着シートを得た。
1−4        の      び     試
験(1−3)で得られた粘着シートから、幅25mmの
試料を切り出し、次の条件を用いたこと以外は、JIS
−Z−0237(保持力)に従って、保持力値(1−I
)を試験した。
試験板への試料の貼付面積+ 25mmX 25mm吊
り下げ荷重: 1000 g 試験中の温度=35±1°C 測定値:荷重を加えてから、試料の貼付部分27 が“ズレ”によって外れ、そして荷重か落下するまでの
時間(秒)を保持力値(H)とする。
次に、この試料を、次の条件を用いたこと以外は、JI
S−Z−0237(180度引き剥し法帖着力)に従っ
て粘着力値(F)を試験した。
試験中の温度=23±2°C 測定値:引き剥しがなされる荷重のg(ダラム)で表示
する。
それらの結果と保持力値(H〉/保持力値(ト■)の値
を表1に示す。また、粘着力試験で引き剥しがなされた
後の粘着剤層の凝集破壊状況について目視観察した結果
を併せて表1に示す。
1−6   印 の ・試験 (1−3)で得られた粘着シートから、直径15mmの
円形試験片を8枚打ち抜いた。 これを、被検者1人の
左右上腕の外側と内側、胸部の左右と腹部の左右、合計
8箇所に貼付し、24時間通常の生活をした後の貼付状
態を評価した。以下のようにして粘着シートの貼付性を
評価した。この結果を表2に示す。
8− (+)貼付状態: A:粘着シートの剥がれ又は剥がれの兆候はなく、よく
付着している。
B:粘着シートの周辺の一部での浮き上がり又は部分的
に剥がれている状態。
C:粘着シートが既に剥脱又はほとんど剥脱している状
態又は貼付は位置が完全に”ずれ”でいる状態。
(ii)凝集破壊状態: A:粘着シートを剥した後、粘着剤層の残留が全く見ら
れない。
B:粘着シートを剥した後、周辺部にのみ粘着剤層の残
留が僅かに認められる。
C:粘着シートを剥した後、貼付面の一部分に凝集破壊
に基づく粘着剤層の残留が見られる。
1−7の (1−2>で得られた粘着剤溶液に対し、薬剤としてイ
ンドメタシンを、粘着剤成分100重量部あたり3重量
部の割合で添加した。薬剤は溶解に必要な最低量乃至そ
れよりやや多い量のエタノールに予め2つ 溶解して添加した。これを攪拌、混合して粘着性膏剤溶
液を得た。
この溶液を転写法によって、厚さ50μmのポリエチレ
ンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の厚
さが40±2μmとなるように塗布することにより、粘
着シートを作製した。この粘着シートから、直径60m
mφの円形試験片を打ち抜き、メチルアルコール100
m1中に、30℃で3時間静置し浸せきさせた。その後
、試験片を混合溶媒から取り出し、液体クロマトグラフ
ィー法により、溶媒中に抽出された薬剤量を定量した。
試験片に含有されていると計算される薬剤量に対する、
放出された薬剤量の割合(%)を、粘着剤の薬剤放出性
の評価とした。放出された薬剤量の割合は、78%であ
った。この結果を表3に示す。
アクリル酸−2−エチルヘキシル        70
重量部メタクリルn−テ゛シル           
  o重量部2−アクリロイル1+ンエチルコ八り酸 
     3重量部−30= 上記処方を酢酸エチルに溶解させて、63%酢酸エチル
溶液とした。この溶液を、実施例1の(1−l)と同様
の方法により重合させた。この重合により、濃度48重
量%のポリマー溶液が得られた。このポリマーの重合率
は99.7%であった。ポリマの重量平均分子量(Mw
) (これは、GPC法により測定された〉は約54万
であり、ポリマーの二次転移温度(Tg)は、DSC法
により、−69°Cであった。
2−2       の−1 (2−1)で得られた共重合ポリマー溶液を酢酸エチル
で希釈し、40重量%ポリマー溶液を得た。以下に粘着
性基剤の処方を示す。
40%ポリマー溶液          100重量部
ミリスチン酸イソプロピル(軟化剤)10重量部オレイ
ン酸カルシウム        20重量部上記各材料
を、高速攪拌機(デイソルバー)で10分間以上高速攪
拌することにより混合して粘着性基剤の溶液を得た。こ
の混合液を乾燥して得られた粘着性基剤塊のガラス転移
点は、DSC法(JIS−に−7121−1987)に
より約−76°Cであった。
31− 2−3     の− (2−2)で得られた粘着性基剤を用いたこと以外は、
実施例1と同様にして粘着シートを作製し、この粘着シ
ートを用いて、保持力、粘着力、低速剥離試験及び貼付
性試験を行った。
その結果を表1及び表2に示す。(2−2)で得られた
粘着性基剤溶液について、実施例1と同様の方法で薬剤
放出性試験を行った。その結果を表3に示す。
(1−1)で得られた共重合ポリマー溶液を酢酸エチル
で希釈し、35重量%ポリマー溶液を得た。以下に粘着
性基剤の処方を示す。
35%ポリマー溶液          100重量部
ジプチルセパレート(軟化剤)10重量部酸化マグネシ
ウム          5重量部オレイン酸亜鉛  
         15重量部上記各材料を、実施例1
と同様に高速攪拌することにより混合して粘着性基剤の
溶液を得た。こ32− の混合液を乾燥して得られた粘着性基剤塊のガラス転移
点は、DSC法(J Is−に−7121−1987)
により約−79°Cであった。
3−2   邦 の−試験 (3−1)で得られた粘着性基剤を用いたこと以外は、
実施例1と同様にして粘着シートを作製し、この粘着シ
ートを用いて、保持力、粘着力、低速剥離試験及び貼付
性試験を行った。
その結果を表1及び表2に示す。
(2−1)で得られた共重合ポリマー溶液を酢酸エチル
で希釈し、40重量%ポリマー溶液を得た。以下に粘着
性基剤の処方を示す。
40%ポリマー溶液          1ooii量
部オリーブ油(軟化剤)10重量部 ジオクチルアジペート(軟化剤)10重量部水酸化カル
シウム          10重量部クエン酸−3−
カルシウム        10重量部上記各材料を、
実施例1と同様に高速攪拌する3− ことにより混合して粘着性基剤の溶液を得た。この混合
液を乾燥して得られた粘着性基剤塊のガラス転移点は、
DSC法(JIS−に−7121−1987)により約
−81℃であった。
4−2      の! (4−1)で得られた粘着性基剤を用いたこと以外は、
実施例1と同様にして粘着シートを作製し、この粘着シ
ートを用いて、保持力、粘着力、低速剥離試験及び貼付
性試験を行った。
その結果を表1及び表2に示す。
アクリル酸−2−エチルヘキシル    64fM11
部メタクリル酸ブチル        25重量部酢酸
ビニル            8重量部メタクリル酸
           3重量部上記処方を酢酸エチル
に溶解させて、58%酢酸エチル溶液とした。この溶液
を、実施例1の(1−1)と同様の方法により重合させ
た。この重合により、濃度48重量%の粘稠なポリマー
溶液が得られた。
4− このポリマーの重合率は999%であり、重量平均分子
量は約58万であり、二次転移温度(Tg)は、DSC
法により、−40℃であった。
lo−2印 のセ・価試験 (1’−1)で得られたポリマー溶液を粘着性基剤とし
て用いたこと以外は、実施例1と同様にして粘着シート
を作製し、この粘着シートを用いて、保持力、粘着力、
低速剥離試験及び貼付性試験を行った。
その結果を表1及び表2に示す。また、(1°−1)で
得られたポリマー溶液について、実施例1と同様の方法
で薬剤放出性試験を行った。その結果を表3に示す。
実施例1で得られたポリマー溶液を用いて、乾燥後のT
gが一73°Cとなるようにジオクチルフタレート(軟
化剤)を加えて粘着性基剤を調製した。軟化剤の添加量
は3.5重量部であった。
2“−2の    試 35 (2’−1)で得られた粘着性基剤を用いたこと以外は
、実施例1と同様にして粘着シートを作製し、この粘着
シートを用いて、保持力、粘着力、低速剥離試験及び貼
付性試験を行った。
その結果を表1及び表2に示す。
実施例2で得られたポリマー溶液を用いて、乾燥後のT
gが一76°Cとなるようにミリスチン酸イソプロピル
(軟化剤)を加えて粘着性基剤を調製した。
軟化剤の添加量は7.0重量部であった。
3−2の (3’−1)で得られた粘着性基剤を用いたこと以外は
、実施例1と同様にして粘着シートを作製し、この粘着
シートを用いて、保持力、粘着力、低速剥離試験及び貼
付性試験を行った。
その結果を表1及び表2に示す。
(以下余白) 6 表2 表3 8 表1の結果から以下のことが確認される。
共重合ポリマーに架橋を施して粘着剤層のTgを一71
°C以下とし、かつH/F>0.3(秒/g)、Fs>
150(g)の条件を満たす場合(実施例1〜4)は、
粘着性に優れ、しかも凝集破壊現象が見られない。従っ
て、この粘着剤層から得られる粘着シートを人体の皮膚
に貼付しても、粘着シートが剥がれることはなく、しか
も粘着シートの剥離後に、皮膚に粘着剤層が残留するこ
ともない。
共重合ポリマーに架橋剤を添加しないでそのTgを一7
3°C以下にした場合(比較例2.3)には凝集破壊現
象が見られる。比較例1の粘着剤層は粘着性が劣ってい
る。
(発明の効果) 本発明は、上記のように構成されているので、以下の効
果を有する。
■粘着性と凝集性のバランスに優れており、皮膚の激し
い動きや伸縮にもよく追従することができて剥離や位置
ずれが少なく、しかも凝集破壊を生じることなく剥離す
ることができる粘着剤層(粘39− 着性膏剤層)を提供することができる。
■ポリマーを構成する成分の大部分が(メタ)アクリル
酸エステルからなるので、高い重合率を得ることができ
る。従って、未反応モノマーが少ないため後精製をしな
くても皮膚刺激性が非常に少ない粘着性基剤が得られる
■皮膚によく粘着するにもかかわらず、剥すときには大
きな傷みを与えることがない粘着剤層が得られる。
■同じ組成であっても、従来のTg範囲(−20°C〜
−70°C)の粘着性基剤に比べて、多量の薬剤を包含
することができ、かつ薬剤の放出性も高い。
■同等の軟らかさに匹敵するTgに到達するために、ポ
リマー組成だけでなく軟化剤や助剤等の種類及び量を変
えることによっても行うことができるので、粘着剤層の
微妙な性質を多様に変えることができる。
■−ヒ記したように高性能を有しているにもかかわらず
、比較適安価な医療用粘着性基剤と粘着剤層を提供する
ことができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとカルボキシ
    ル基を含有するビニルモノマーとを共重合させて得られ
    る共重合ポリマーと、 該共重合ポリマーの溶液に不溶性又は難溶性である、多
    価イオン性金属の酸化物、水酸化物及び有機酸塩からな
    る群から選ばれた少なくとも一種と、 を含有する医療用粘着性基剤。 2、請求項1記載の医療用粘着性基剤と薬効成分及び/
    又は液状の助剤とを含有し、二次転移温度が−71℃以
    下であり、かつその保持力値(H)および粘着力値(F
    )は以下のa式の関係を満足し、その低速粘着力値(F
    s)は以下のb式を満足する医療用粘着剤層。 H/F>0.3(秒/g)・・・a Fs>150(g)・・・b
JP1267315A 1989-10-13 1989-10-13 医療用粘着性基剤及びそれを用いた医療用粘着剤層 Pending JPH03127728A (ja)

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Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006225522A (ja) * 2005-02-17 2006-08-31 Nitto Denko Corp 粘着剤、ならびにそれを用いた粘着テープおよび経皮吸収型製剤
WO2006093066A1 (ja) * 2005-02-28 2006-09-08 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. 粘着基材及び該粘着基材を含む医療用貼付製剤

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