JPH03103475A - ハイブリッド繊維強化プラスチック複合材料 - Google Patents

ハイブリッド繊維強化プラスチック複合材料

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JPH03103475A
JPH03103475A JP23175889A JP23175889A JPH03103475A JP H03103475 A JPH03103475 A JP H03103475A JP 23175889 A JP23175889 A JP 23175889A JP 23175889 A JP23175889 A JP 23175889A JP H03103475 A JPH03103475 A JP H03103475A
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fiber
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Toshihiro Ishikawa
敏弘 石川
Yasuhiro Shioji
塩路 泰広
Masaki Shibuya
昌樹 渋谷
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分!/−) 本発明は、特定の無機繊維と炭素風維、ガラス繊維、ボ
ロン繊維、アルξナ繊維、窒化珪素織維、アラミド繊維
、炭化珪素繊維、カーボンを芯線とする炭化珪素繊維及
びSi−M−C−0繊維(MはTi又はZrを示す。)
からなる繊維のうち少なくとも一種の繊維とのハイブリ
ッド繊維を強化材とし、プラスチックをマトリックスと
する機械的性質の優れたハイブリッド繊維強化プラスチ
ック複合材料に関する。
(従来の技術及びその問題点) 従来、強化材として、各種素材の有する特性を活用する
ため、2種以上の繊維をマトリックス中に入れたハイブ
リッド繊維強化プラスチック複合材料の研究が進められ
ている。
例えば、エボキシ樹脂、変性エボキシ樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリイミド樹脂等のプラスチック類を強化する
ハイブリッド繊維としては、カーボン/ガラス、カーボ
ン/アラミド繊維(ケブラー)、ボロン/カーボン、ボ
ロン/ケブラー、ボロン/ガラス、セラミック繊維/ケ
ブラー、ケブラー/ガラスなどの研究がなされているが
、カーボン/ガラス、カーボン/ケブラーが圧倒的に多
く、実際の応用もほぼこの2種類に限定されている。
しかしながら、炭素繊維を用いる場合は、樹脂との濡れ
性が劣るため繊維の表面処理が必要であり、しかも表面
処理した炭素繊維を用いても、その複合材料は層間剪断
強度が低く、繊維に垂直方向の引張強度が低いため樹脂
と繊維が剥がれやすく、疲労強度が低く、曲げ衝撃値が
低いため破壊が起こりやすく実用上問題となっている。
ガラス繊維を用いる場合は引張強度、弾性率が低いため
充分な補強効果が得られない。ボロン繊維及びカーボン
繊維を芯線とする炭化珪素繊維を用いる場合は、径が太
いためこれらの繊維を強化材とするプラスチック複合材
料は、繊維体禎率の高いものが得られず、用途によって
は機械的特性が充分とは言えない。
アラミド繊維を用いる場合は圧縮に対して弱いため疲労
強度が低い。
これらの問題点を解決するため、特開昭62−7737
号公報には、Si−M−C−0織維(MはTi又はZr
を示す。)と炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、アラ
湾ド繊維及びカーボンを芯線とする炭化珪素繊維からな
る群から選ばれた少なくとも一種の繊維とのハイブリッ
ド繊維を強化材としたハイブリッド繊維強化プラスチッ
ク複合材料が開示されている。
本発明は、上記公報に開示されたハイブリッド繊維強化
プラスチック複合材料に比べ、弾性率がより改善され、
コスト的に大変優位なハイブリッド繊維強化プラスチッ
ク複合材料を提供する。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、ハイブリッド繊維の各素材が有する上記問題
点を改良し、機械的性質に優れたハイブリッド繊維強化
プラスヂック複合材料を提供するものである。
本発明における無機繊維はプラスチックとの親和性が高
く、可撓性に冨むため容易に紡織が可能であり、上述の
他の繊維特有の欠点を補い補強効果を増強する。このた
め、本発明で特定した無機繊維を用いたハイブリッド繊
維による強化プラスチック複合材料では、層間剪断強度
、曲げ衝撃値が大幅に改善される。
本発明の複合材料は、 無機繊維と炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、アルミ
ナ繊維、窒化珪素繊維、アラミド繊維、炭化珪素繊維、
カーボンを芯綿とする炭化珪素繊維及びSi−M−C−
0繊維(MはTi又はZrを示す。)からなる群から這
ばれた少なくとも一種の繊維とのハイブリッド繊維を強
化材とし、プラスチックをマトリックスとするプラスチ
ック複合材料において、 前記無機繊維が珪素含有多環状芳香族重合体から得られ
る無機繊維であって、その構或成分が、i)該重合体を
構成するメソフェーズ状態にある多環状芳香族化合物か
ら導かれるラジアル構造、オニオン構造、ランダム構造
、コアラジアル構造、スキンオニオン構造及びモザイク
構造からなる群から選ばれる少なくとも一種の結晶配列
状態を示す炭素質、 ii)該重合体を構成する有機溶媒不溶分を含む光学的
等方性の多環状芳香族化合物から導かれる、無配向状態
の結晶質炭素及び/又は非晶質炭素、及び iii)SiSC及びOから実質的になる非晶質相及び
/又は粒径が500人以下の実質的にβ−SiCからな
る結晶質超微粒子と非晶質のSin.(0<x≦2)か
らなる集合体であり、 構成元素の割合が、S i : 3 0〜70重量%、
C;20〜60重量%及び0 . 0. 5〜10重量
%であるSi−C−0物質 であることを特徴とするハイブリッド繊維強化プラスチ
ック複合材料である。
本発明における無機繊維についてまず説明する.なお、
以下の記載において、「部」はすべて「重量部Jであり
、「%」はすべて「重量%」である。
本発明における無機繊維は前述した構成或分i)、ii
)及びiii )からなっており、St;0.01〜2
9%、C;70〜99.9%及びo ; o. o o
1〜10%、好ましくはS i ; 0. 1〜25%
、C;74〜99.8%及び0;0.01〜8%から実
質的に構威されている. この無機繊維の構威成分である結晶質炭素は500人以
下の結晶子サイズを有し、1.5人の分解能を有する高
分解能電子顕微鏡において、繊維軸方向に配向した3.
2人の(002)面に相当する微細なラティスイメージ
像が観察されうる超微粒子のグラファイト結晶である。
無機繊維中の結晶質炭素は、ラジアル構造、オニオン構
造、ランダム構造、コアラジアル構造、スキンオニオン
構造、モザイク構造及び一部ラジアル構造を含むランダ
ム構造等をとることができる。これは、原料中にメソフ
ェーズ多環状芳香族化合物が存在することに起因する。
この無機繊維における構戒或分i)及びii)の総和1
00部に対する構戒戒分iii )の割合は0.015
〜200部であり、且つ構成成分i)とii)との比率
は1:0.02〜4である。
構威威分i)及びii〉の総和100部に対する構戒或
分ji)の割合が0.015未満の場合は、ほとんどピ
ッチ繊維と変わらず、プラスチックとの濡れ性の向上は
望めず、上記割合が200部を越えた場合はグラファイ
トの微細結晶が効果的には生成せず、高弾性率の繊維が
得られない。
この無機繊維では、層間隔が小さく三次元的配列が付与
された微結晶が効果的に生或しており、その微細結晶の
間に珪素原子が非常に均一に分布している。
また、珪素の分布状態は、焼或時の雰囲気や原料中のメ
ソフェーズの大きさ、濃度によっても制御することがで
きる。例えば、メソフェーズを大きく戒長させた場合、
珪素含有ボリマーは繊維表面相に押し出され易く、焼或
後繊維表面に珪素に冨む層が生或する。
本発明における無機繊維は、 i)結合単位(S i  CHt ) 、又は結合単位
(SiC}It)と結合単位(SS−Si)から主とし
てなり、珪素原子の側鎖に水素原子、低級アルキル基、
フエニル基及びシリル基からなる群から選ばれる側鎖基
を有し、結合単位(Si CTlz)の全数対結合単位
(S i −S i)の全数の比が1:0〜20の範囲
にある有機珪素重合体の珪素原子の少なくとも一部が、
石油系又は石炭系のピッチあるいはその熱処理物の芳香
族環と珪素一炭素連結基を介して結合したランダム共重
合体lOO部、及び ti)石油系又は石炭系ピッチを熱処理して得られるメ
ソフェーズ又はメソフェーズと光学的等方相との両相か
らなる多環状芳香族化合物(以下、両者を総称してメソ
フェーズ多環状芳香族化合物と言うことがある。)5〜
50000部を、200〜500゜Cの範囲の温度で力
11熱反応及び/又は加熱溶融して、珪素含有多環状芳
香族重合体を得る第l工程、 上記珪素含有多環状芳香族重合体の紡糸原液を調製して
紡糸する第2工程、 該紡糸原糸を張力下あるいは無張力下で不融化する第3
工程、及び 不融化した前記紡糸繊維を真空中あるいは不活性ガス雰
囲気中で800〜3000゜Cの範囲の温度で焼或する
第4工程 からなる方法で製造することができる。
上記の各工程について説明する。
第1王程: 出発原料の一つである結合単位(Si  CHz)、ま
たは結合単位(Si−CHz)と結合単位(Si−Si
)からなる有機珪素重合体は、例えば、ジメチルジク口
ロシランと金属ナトリウムの反応により得られるポリメ
チルシランを不活性ガス中で400゜C以上に加熱する
ことにより得られる。この有機珪素重合体の重量平均分
子量( M w)は、一般的には300〜1000で、
M1が400〜800のものが、優れた炭素系無機繊維
を得るための中間原料であるランダム共重合体(1)を
調製するために特に好ましい。
もう一つの出発原料である多環状芳香族化合物は石油類
及び/又は石炭類から得られるピッチで、特に好ましい
ピッチは、石油類の流動接触分解により得られる重質油
、その重質油を蒸留して得た留出或分又は残渣油及びそ
れらを熱処理して得られる光学的に等方性のピッチであ
る。
上記ピッチ中には、ベンゼン、トルエン、キシレン、テ
トラヒドロフランなどの有Ja溶媒に不溶の成分が5〜
98重量%含まれていることが好ましく、5重量%未満
のピッチを原料として用いた場合、強度、弾性率共に優
れた無機質繊維は得られず、また、98重量%より多い
ピッチを原料として用いた場合、共重合体の分子量上昇
が激しく、一部コーキングの起こる場合もあり、紡糸困
難な状態になる。
このピッチの重量平均分子m ltw )は、100〜
3000である。
重量平均分子量は以下のようにして求めた値である。即
ち、ピッチが有機溶媒不熔分を含有しないka合はその
ままゲルバーξユエーションクロマトグラフ(GPC)
測定し、ピッチが有!Inf’J媒不・溶分を含有する
場合は、温和な条件で水添処理し、有機溶媒不溶分を有
機溶媒可溶な戒分に変えて後GPC測定する。有機溶媒
不溶分を含有する重合体の重量平均分子量は、上記と同
様の処理を施し求めた値である。
ランダム共重合体(1)は、有機珪素重合体に、石油系
又は石炭系ピッチを添加し、不活性ガス中で好ましくは
250〜500゜Cの範囲の温度で加熱反応させること
により調製される。
ピッチの使用割合は、有機珪素重合体100部当たり8
3〜4900部であることが好ましい。
ピッチの使用割合が過度に小さい場合は、得られる無機
繊維中の炭化珪素成分が多くなり、高弾性率を有する無
機繊維が得られなくなり、また、その割合が過度に多い
場合は、炭化珪素戒分が少なくなり、マトリックスに対
する濡れ性や耐酸化性に優れた無機繊維が得られなくな
る。
上記反応の反応温度が過度に低いと、珪素原子と芳香族
炭素の結合が生威しにくくなり、反応温度が過度に高い
と、生成したランダム共重合体(1)の分解及び高分子
量化が激しく起こり好ましくない。
メソフェーズ多環状芳香族化合物(2)は、例えば、石
油系又は石炭系ピッチを不活性ガス中で300〜5 0
 0 ’Cに加熱し、生或する軟質留分を除去しながら
縮重合することによって調製することができる。
上記縮重合反応温度が過度に低いと縮合環の或長が充分
でなく、またその温度が過度に高いとコーキングにより
不融化物の生成が激しくなる。
上記のメソフェーズ多環状芳香族化合物(2)は、融点
が200〜400℃の範囲にあり、また、重量平均分子
量が200〜10000である。
メソフヱーズ多環状芳香族化合物(2)の中でも、20
−100%の光学的異方性度を有し、30〜100%の
ベンゼン、トルエン、キシレン゛又はテトラヒドロフラ
ンに対する不溶分を含むものが、機械的性能上優れた無
機繊維を得るために特に好ましい。
第1工程では、ランダム共重合体(1)とメソフェーズ
多環状芳香族化合物(2)を200〜500゜Cの温度
範囲で加熱溶融及び/又は加熱反応し、珪素含有多環状
芳香族重合体からなる紡糸ボリマーを調製する。
メソフェーズ多環状芳香族化合物(2)の使用割合はラ
ンダム共重合体(1) 1 0 0部当たり5〜500
00部であることが好ましく、5部未満では、生或物に
おけるメソフェーズ含有量が不足するため、高弾性の焼
戒糸が得られず、また、50000部より多い場合は、
珪素成分の不足のためマトリックスに対する濡れ性、耐
酸化性に優れた無機繊維が得られなくなる。
上記珪素含有多環状芳香族重合体の重量平均分子量は2
00〜11000で、融点が200〜400゜Cである
第2工程: 第1工程で得られる珪素含有多環状芳香族重合体である
紡糸ボリマーを加熱溶融させて、場合によってはこれを
濾過してξクロゲル、不純物等の紡糸に際して有害とな
る物質を除去し、これを通常用いられる合戒繊維紡糸装
置により紡糸する。
紡糸する際の紡糸原液の温度は原料ポリマーの軟化温度
によって異なるが、220〜420℃の範囲の温度が有
利である。
前記紡糸装置において、必要に応じて紡糸筒を取付け、
該紡糸筒内の雰囲気を空気、不活性ガス、熱空気、熱不
活性ガス、スチーム、及びアンモニアガスからなる群か
ら選ばれる一種以上の雰囲気とした後、巻取り速度を大
きくすることにより細い直径の繊維を得ることができる
。前記溶融紡糸における紡糸速度は原料の平均分子量、
分子量分布、分子構造によって異なるが、50〜500
0m/分の範囲であることが好ましい。
第3工程: 第2工程で得られる紡糸繊維を張力又は無張力の作用も
とで不融化する。
代表的な不融化方法は、紡糸繊維を酸化性雰囲気中で加
熱する方法である。不融化の温度は好ましくは50〜4
00℃の範囲の温度である。不融化温度が過度に低いと
紡糸原糸を構威するポリマーのはしかけが起こらず、ま
た、この温度が過度に高いとポリマーが燃焼する。
不融化の目的は、紡糸繊維を構戒するボリマーを三次元
構造の不溶・不融のはしかけ状態にし、次工程の焼戒の
際に熔融せず、且つ隣接した繊維と融着しないようにす
ることである。不融化の際の酸化性雰囲気を構戒するガ
スとしては、空気、オゾン、酸素、塩素ガス、臭素ガス
、アンモニアガス、及びこれらの混合ガスが挙げられる
上記とは別の不融化方法として、紡糸繊維に酸化性雰囲
気あるいは非酸化性雰囲気で、張力あるいは無張力で必
要に応じて低温加熱しながら、γ線照射、あるいは電子
線照射して不融化する方法も採用することができる. このγ線あるいは電子線を照射する目的は、紡糸繊維を
形威するボリマーを、さらに重合させることによって、
紡糸原糸が融解し、繊維形状を失うことを防ぐことにあ
る. γ線あるいは電子線の照射線量は10h〜10I0ラッ
ドが適当である. 照射は真空、不活性ガス雰囲気下、あるいは空気、オゾ
ン、酸素、塩素ガス、臭素ガス、アンモニアガス及びこ
れらの混合ガスのような酸化性ガス雰囲気で行うことが
できる。
照射による不融化は室温で行うこともでき、必要であれ
ば50〜200℃の温度範囲で加熱しながら行うことに
よって不融化をより短時間で達成させることもできる。
不融化は、無張力下で行うと、前記紡糸繊維は収縮のた
め波状の形を呈するようになるが、次工程の焼或工程で
矯正できる場合もあり、張力は必ずしも必要ないが、張
力を作用させる場合には、その張力の大きさは不融化時
に紡糸繊維が収縮して波状となることを少なくとも防止
できる以上の張力を作用させると良い結果が得られる。
不融化の際に、作用させる張力としては、1〜500g
/IIII12の範囲が好ましく、Ig/−2以下の張
力を作用させても繊維をたるませないような緊張を与え
ることができず、500g/mm”以上の張力を作用さ
せると繊維が切断することがある。
第4工程: 第3工程で得られる不融化糸を、真空あるいは不活性ガ
ス雰囲気中で800〜3000゜Cの範囲の温度で焼成
することによって、主として炭素、珪素、酸素からなる
無機繊維が得られる。
焼戒工程において、張力を作用させることは必ずしも必
要ないが0.001〜1 00Kg/+nm”の範囲で
張力を作用させながら高温焼或すると屈曲を少なくした
強度の高い無機繊維を得ることができる。
加熱過程において、約700゜Cから無機化が激しくな
り、約s o o ’cでほぼ無機化が完了するものと
推定される。従って、焼成は、800゜C以上の温度で
行うことが好ましく、3000″Cより高い温度を得る
ためには高価な装置を必要とし、工業的メリットがない
ため、800〜3000℃範囲の温度で焼成するのが好
ましい。
本発明において上記無機繊維と共にハイブリッド繊維を
横或する繊維は、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、
アルミナ繊維、窒化珪素繊維、アラミド繊維、炭化珪素
繊維、カーボンを芯線とする炭化珪素繊維及びSt−M
−C−0繊維(MはTi又はZrを示す.,)から選択
される。
上記の$i−M−C−0繊維は、 (i)S i,M,C、及びOから実質的になる非晶質
、又は ( ii )実質的にβ−S iC 1M C sβ−
SiCとMCの固溶体及びMC,−8の粒径が500λ
以下の各結晶質超微粒子、及び非晶質のS i Chと
MO2からなる集合体、又は (ij)上記(i)の非晶質と上記(ii)の結晶質超
微粒子集合体の混合系、 (ただし、上式中のMはTi又はZrを示し、0<x<
1を示す) からなる無機繊維である。この無機繊維は、例えば、特
公昭60−1405号公報、同58−5286号公報、
同60−20485号公報、同59−44403号公報
に記載の方法によって調製することができる。
本発明において強化材として用いる繊維は繊維そのもの
を車軸方向、多軸方向に配合させる方法、あるいは平織
、朱子織、模紗織、綾織、からみ織、らせん織、三次元
織物などの各種織物にして使用する方法、あるいはチョ
ップドファイバーとして使用する方法等がある。
ハイブリッド繊維中の本発明で限定した無機繊維の割合
は10%以上好ましくは20%以上である。10%より
低いと無機繊維によるプラスチックとの間の結合強さの
向上、強化効率の向上、疲労強度低下率の減少という本
発明の目的とする機械的性質の改善効果に乏しく、即ち
層間剪断強度、曲げ衝撃値及び疲労強度の改善効果が減
少する。
ハイブリッド繊維のハイブリッド状態を形態別にみると
(1)ある種の繊維の層と別種の繊維の層を積層した層
間ハイブリッド(2)一つの層の中ですでにハイブリッ
ド化されている層内ハイブリッドの2種類が基本で、(
3)それらの組合せがある。組合せの主な型は以下の6
種である。
(a)単層テープの積層(層単位で異質繊維を交互に積
層したもの) (b)サンドウィッチ型(層単位で異質繊維をサンドウ
インチに積層したもの) (C)リブ補強 (d)混織トウ(単繊維単位で異質の繊維をハイブリッ
ドしたもの) (e)混織テープの積層(糸条単位で異質の繊維を層内
でハイブリッドしたもの) (【)混織表層 本発明におけるプラスチックとしてはエボキシ系樹脂、
ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、
ポリウレタン樹脂、ボリアミド樹脂、ボリカーボネート
樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ナイロン樹脂、ポリ
フェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート
、ポリエチレン、ボロプロピレン、変性ポリフェニレン
オキサイド、ポリスチレン、ABS樹脂、塩化ビニル樹
脂、ポリエーテル・エーテルケトン樹脂、ビスマレイミ
ド樹脂等であり、これらの混合物でも良い。
ハイブリッド繊維強化プラスチック複合材料はそれ自体
公知の方法で製造することができ、例えば、(リハンド
レイアップ法、(2)マッチドメタルダイ法、(3)プ
レークアウェイ法、(4)フィラメント・ワインディン
グ法、(5)ホットプレス法、(6)オートクレープ法
、(7)連続引抜き法等の方法を採用することができる
(1)ハンドレイアップ法によれば、まずハイブリッド
繊維を裁断して型の上に敷き詰め、触媒を加えたプラス
チックをはけやローラでその上に塗り込めた後自然に硬
化させ、脱型して複合材料とすることができる。
(2)マッチドメタルダイ法によれば、あらかじめハイ
ブリッド繊維にプラスチックと硬化剤、充填材、増粘剤
を加えて含浸したものを加熱加圧成形して複合材料とす
ることができる。戒形時の材料の形態によりSMC法(
Sheet Molding Coe+pound)、
BMC法(Bulk Molding Compoun
d )のどちらかを選択して用いることができる。
(3)プレークアウェイ法によれば、ハイブリッド繊維
のシートにあらかじめプラスチックを含浸させ、予備硬
化させたプリプレグ(prepreg )を作り、これ
をテーパー付きの心金に巻付けて、硬化後に抜取り複合
材料とすることができる。
(4)フィラメント・ワインディング法によれば、エポ
キシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂のような熱硬化性樹
脂を含浸したハイブリッド繊維をマンドレルに巻付け、
樹脂を硬化させた後、脱型して複合材料とすることがで
きる。この方法には、湿式法、乾式法(ブリプレグテー
プを使う方法)などがある。
(5)ホットプレス法によれば、ブリプレグシ一トを一
方向又は任意の角度に積層後、ポットプレスで加圧、加
熱して板状の複合材料とすることができる。
(6)オートクレープ法によれば、プリプレグを成形金
型に積層し、特殊ラバーで包み、真空状態にして、高圧
釜に入れ、加熱、加圧して硬化させ複合材料とすること
ができる。複雑な戒形に適している。
(7)連続引抜き法によれば、ハイブリッド繊維とプラ
スチックとを別々に分けて、成形機に供給し、成形金型
の手前で混合させ、途中で加熱炉のなかを通過させて連
続的に長尺な複合材料とすることができる。
ハイブリッド繊維とプラスチックマトリックスとから製
造された複合材料の引張強度(σC)は下記式で表され
る。
σ0=σf Vf十σMVI4 σC :複合材料の引張強度 σf :ハイブリッド繊維の引張強度 σM:プラスチックマトリックスの引張強度■f :ハ
イブリッド繊維の体積百分率■M=プラスチックマトリ
ックスの体積百分率 上記式で示されるように、複合材料の強度は、複合材料
中のハイブリッド繊維の体積割合が、多くなるにしたが
って大きくなる。従って、強度の大きい複合材料を製造
するためには、複合させるハイブリッド繊維の体積割合
を多くする必要かある。しかしながら、ハイブリッド繊
維の体積割合が80%を超えると、プラスチックマトリ
ックスの量が少ないため、ハイブリッド繊維の間隙を充
分にプラスチックマトリックスで充填することができな
くなるため、複合材料を製造しても前記式で示されるよ
うな強度が発揮されなくなる。また、繊維の体積割合を
低くしていくと前記式で示されるように複合材料の強度
は低下するから、実用性のある複合材料とするためには
lO%以上のハイブリッド繊維を複合させることが必要
である。従って、本発明のハイブリッド繊維強化プラス
チック複合材料の製造において、複合させるハイブリッ
ド繊維の体積割合を10〜80%、さらに好ましくは2
5〜70%とすると最も良い効果が得られる。
明細書における各種機械的特性は下記の測定法に従って
求めた。
(a)層間剪断強度 曲率半径6 mn+φの2コのビン(長さ2On++n
)の上にlOX12X2mmの複合材料を霞き、先端曲
率半径3. 5 m+n Rの圧子で圧縮、所謂3点曲
げ方式で試験を行い、層間剪断応力を測定する。剪断応
力(kg/[nll+” )により表示する。
(b)曲げ衝撃値 3点曲げによるシャルビー試験法(JIS  K7 1
 1 1)により曲げ衝撃値を測定した。lhげ衝撃値
(kg − cm/ cm2)により表示する。
(C)引張強度、引張弾性率 試験片の厚さは2IIIII1で、中央部の板厚方向に
125mmRの曲率をつけ厚さ約lIII[Ilに仕上
げる。引張強度の測定は1+nn+/minで行った。
引張強度(kg/mm” ) 、弾性率(t/[nm”
)により表示する。
(d)曲げ強度、曲げ弾性率 試験片の厚さは2 mmで、中央部の板厚方向に125
mmRの曲率をつけ厚さ約IMに仕上げる。3点曲げ方
式で試験を行い、曲げ強度(kg/+++m2)、曲げ
弾性率(t/+n+n”)により表示する。
上記する各種機械的特性のうち、特に眉間剪断強度及び
曲げ衝撃値は、プラスチックと繊維との間の結合強さを
表示する指標である。層間剪断強度が弱いと、樹脂と繊
維との間の結合強度が弱く、長期間の使用により繊維は
樹脂から′P.11離し易い。
また曲げ衝撃値が低いと瞬間的な衝撃による破壊という
実用上の問題を生しる。
(発明の効果) 本発明のハイブリッド繊維強化プラスチック複合材料は
、層間剪断強度、曲げ衝撃値などの機械的特性に優れ、
プラスチックと繊維との間の結合強度に優れているため
、長期間の苛酷な環境下での使用に耐えるものである。
このため、従来のハイブリッド繊維強化プラスチック複
合材料では満足に使用しえなかった各種分野で使用する
ことができる。そのような用途として、建築用材料、航
空機、宇宙開発用器材の材料、船舶用材料、陸上輸送機
器材料、耐食機器材料、電気材料、スポーツ用品、機械
要素、医療用機器材料、音響用機器材料などの各種分野
における用途を例示することができる。
(実施例) 以下実施例によって本発明を説明する。
参考例l(有機珪素重合体の製造) 5lの三口フラスコに無水キシレン2.5l及びナトリ
ウム400gを入れ、窒素ガス気流下でキシレンの沸点
まで加熱し、ジメチルジクロロシラン1lを1時間で滴
下した。滴下終了後、10時間加熱還流し沈澱物を生戒
させた。沈澱を濾過し、メタノールついで水で洗浄して
、白色粉末のボリジメチルシラン420gを得た。
このボリジメチルシラン400gを、ガス導入管、攪拌
機、冷却器及び留出管を備えた3lの三口フラスコに仕
込み、撹拌しながら50d/分の窒素気流ドに420゜
Cで加熱処理して、留出受器に350gの無色透明な少
し粘性のある液体を得た。
この液体の故平均分子量は蒸気圧浸透法で測定したとこ
ろ470であった。
この物質の赤外線吸収スペクトルを測定したところ、6
 5 0〜9 0 0cm−’と1250cm−’にS
i− C I1 3の吸収、2100cm−’にSt−
Hの吸収、1 0 2 0cm−’付近と1355cm
−’にSi  CH2−Siの吸収、2900c+r’
と2 9 5 0cm−’にCHの吸収が認められ、ま
たこの物質の遠赤外線吸収スペクトルを測定したところ
、380cm−’にSi−Siの吸収が認められること
から、得られた液状物質は、主として(Si  CHz
)結合単位及び(Si−Si)結合単位からなり、珪素
の側鎖に水素原子及びメチル基を有する有機珪素重合体
であることが判明した。
核磁気共鳴分析及び赤外線吸収分析の測定結果から、こ
の有機珪素重合体は(Si−CH2)結合単位の全数対
(Si−St)結合単位の全数の比率がほぼ1;3であ
る重合体であることが確認された。
上記有機珪素重合体300gをエタノールで処理して低
分子量物を除去して、数平均分子量がl200の重合体
40gを得た。
この物質の赤外線吸収スペクトルを測定したところ、上
記と同様の吸収ピークが認められ、この物質は主として
(S i  CHz )結合単位及び(Si−Si)結
合単位からなり、珪素の側鎖に水素原子及びメチル基を
有する有機珪素重合体であることが判明した。
核磁気共鳴分析及び赤外線吸収分析の測定結果から、こ
の有機珪素重合体は(Si  CHz)結合単位の全数
対(Si−31)結合単位の全数の比率がほぼ7:1で
ある重合体であることが確認された。
参考例2(無機繊維Iの製造) 石油留分のうち、軽油以上の高沸点物をシリカ・アルミ
ナ系分解触媒の存在下、5 0 0 ’Cの温度で流動
接触分解・精留を行い、その塔底より残渣を得た。以下
、この残渣をFCCスラリーオイルと呼ぶ。
このFCCスラリーオイルは、元素分析の結果、炭素原
子対水素原子の原子比(C/H)が0.75で、核磁気
共鳴分析による芳香炭素率が0.55であった。
上記のFCCスラリ一オイル130gをIf/分の窒素
ガス気流下450゜Cで1時間加熱し、同温度における
留出分を留去後、残渣を200゜Cにて熱時濾過を行い
、同温度における不融部を除去し、軽質分除去ピッチ5
7gを得た。
この軽質分除去ピッチは60%のキシレン不溶分を含ん
でいた。
この軽質分除去ピッチ57gに参考例1で得た有機珪素
重合体25g及びキシレン20mftを加え、攪拌しな
がら昇温し、キシレンを留去後、400゛Cで6時間反
応させ46gのランダム共重合体(1)を得た。
この反応生戒物は赤外線吸収スペクトル測定の結果、有
機珪素重合体中に存在するS i − H結合(IR 
: 2 1 0 0cm−’)の減少、及び新たなSi
−C(ベンゼン環の炭素)結合(IR:1135cm−
’)の生成が認められることより有機珪素重合体の珪素
原子の一部が多環状芳香族環と直接結合した部分を有す
る共重合体であることがわかった。
また、この共重合体は、キシレン不溶部を含まず1重量
平均分子量が1400で、融点が265゜Cであった。
これを、300″Cで加熱溶融静置し、比重差により軽
質部分を除去した残部40gを得た。これをボリマー(
a)と呼ぶ。
これと並行して、前記FCCスラリ一オイル400gを
、窒素ガス気流下450゜Cに加熱し、同温度における
留出分を留去後、残渣を200゜Cにて熱時濾過を行い
、同温度における不融部を除去し、軽質分除去ピッチ1
80gを得た。得られた軽質分除去ピッチ180gを窒
素気流下、反応にまり生威する軽質分を除去しながら4
00″Cで8時間縮重合を行い、熱処理ピッチ8 0.
 3 gを得た。
この熱処理ピッチは融点310゜C、キシレン不溶分9
7%、キノリン不溶分20%を含有しており、研磨面の
偏光顕微鏡観察による光学的異方性が95%のメソフェ
ーズ多環状芳香族化合物(2)であった。
これを再び、350゜Cで加熱溶融静置し、比重差によ
り軽質分を分離除去し、残部80gを得た。
これど、ポリマー(a) 3 0 gを混合し、窒素雰
囲気下、350゜Cで一時間溶融加熱し、均一な状態に
ある珪素含有多環状芳香族重合体を得た。この重合体は
、融点が290″Cで、70%のキシレン不溶分を含ん
でいた。
上記高分子量物を紡糸用原料とし、ノズル径O.l5n
+mの金属製ノズルを用い、360゜Cで溶融紡糸を行
い、得られた紡糸原糸を空気中、300゜Cで酸化、不
融化し、更にアルゴン雰囲気中、13OO゜Cで焼戒を
行い、直径lOμの無機繊維を得た。
この繊維は引張強度が3 0 0 Kg/mm2、引張
弾性率3 0 t/mm”であり、破壊面の観察よりあ
きらかにラジアル構造であった。
参考例3(無機繊維Hの製造) 参考例2と同様にして得られたFCCスラリーオイル2
00gを2ffi/分の窒素ガス気流下450゜Cで0
.5時間加熱し、同温度における留出分を留去後、残渣
を200゜Cにて熱時濾過を行い、同温度における不融
部を除去し、軽質分除去ピッチ57gを得た。
この軽質分除去ピッチは25%のキシレン不溶分を含ん
でいた。
この軽質分除去ピッチ57gに参考例lで得た有機珪素
重合体25g及びキシレン20dを加え、攪拌しなから
昇温し、キシレンを留去後、400゜Cで6時間反応さ
せ51gのランダム共重合体(1)を得た。
この反応生成物は赤外線吸収スベク1−ル測疋の結果、
有機珪素重合体中に存在するSt−H結合(IR:21
00cm−’)の減少、及び新たなSiC(ベンゼン環
の炭素)結合(IR:1135C『1)の生或が認めら
れることより有機珪素重合体の珪素原子の一部が多環状
芳香族環と直接結合した部分を有する共重合体であるこ
とがわかった。
また、この共重合体は、キシレン不溶部を含まず重量平
均分子量が1400で、融点が265゜Cで、軟化点が
310゜Cであった。
一方、前記軽質分除去ピッチ180gを窒素気流下、反
応により生成する軽質分を除去しながらこの熱処理ピッ
チは融点263゜C、軟化点308゜C、キシレン不溶
分77%、キノリン不溶分31%を含有しており、研磨
面の偏光顕微鏡観察による光学的異方性が75%のメソ
フェーズ多環状芳香族化合物であった。
このメソフェーズ多環状芳香族化合物90gと前記ラン
ダム共重合体(1)6. 4 gを混合し、窒素雰囲気
下、380゜Cで一時間溶融加熱し、均一な状態にある
珪素含有多環状芳香族重合体を得た。この重合体は、融
点が267゜Cで、軟化点が315゜Cで、70%のキ
シレン不溶分を含んでいた。
上記高分子量物を紡糸用原料とし、ノズル径0.15m
の金属製ノズルを用い、360゜Cで溶融紡糸を行い、
得られた紡糸原糸を空気中、3 0 0 ’Cで酸化、
不融化し、更にアルゴン雰囲気中、1300゜Cで焼或
を行い、直径8μの無機繊維を得た。
この繊維は引張強度が320KB/rms”、引張弾性
率2 6 t /IIll1”であり、破壊面の観察よ
りあきらかにラジアル構造であった。
この無機繊維■を粉砕後アルカリ溶融、塩酸処理を施し
水溶液とした後、高周波プラズマ発光分光分析を行った
結果、この無機繊維■中の珪素含有率は0.95%であ
ることがわかった。
参考例4(無機繊維■の製造) メソフェーズ多環状芳香族化合物(2) 9 7 gと
ランダム共重合体(1)3.0gを混合し、400゜C
で溶融加熱した以外は参考例3と同様にして珪素含有多
環状芳香族重合体を得た。この重合体は、融点が272
゜Cで、軟化点319゜C、71%のキシレン不溶分を
含んでいた。
上記高分子量物を紡糸用原料とし、ノズル径0.15m
mの金属製ノズルを用い、360゜Cで溶融紡糸を行い
、得られた紡糸原糸を空気中、300゜Cで酸化、不融
化し、更にアルゴン雰囲気中、20o o ’cで焼或
を行い、直径7.3μの無機繊維■を得た。
この無機繊維■は引張強度が3 2 5 kg/mm2
CHz )のカルボシラン単位から主としてなる主鎖骨
格を有し、該カルボシラン単位の珪素原子に水素原子及
びメチル基を有しているポリカルボシランを調製した。
このポリ力ルボシランに、チタンアルコキシドを加えて
、窒素中、340″Cで架橋重合することにより、カル
ボシラン単位l00部と弐(Ti−0)のチタノキサン
10部とからなるポリチタノカルボシランを得た。この
ボリマーを溶融紡糸し、空気中190゜Cで不融化処理
し、さらに引き続いて窒素中l300゜Cで焼成して、
を施し水溶液とした後、高周波プラズマ発光分光分析を
行った結果、この無機織維■中の珪素含有率は0.47
%であることがわかった。
参考例5 (Si−Ti −C−0繊維の製造)ジメチ
ルジクロロシランを金属ナトリウムで脱塩素縮合して合
成されるポリジメチルシラン1oO部に対しポリボロシ
ロキサンを3部の割合で添加し、窒素中、350゜Cで
熱縮合し、弐(Si−珪素、チタン、炭素及び酸素から
なるヂタン元素3%含有の無機繊維を得た。得られた無
機繊維はSi,Tt,C及びOからなる非晶質と、β一
SiC,TiC,β−SiCとT i Cの固溶体及び
TiC1−X (ただし、Q<x<1)の粒径が約50
人の各結晶質超微粒子及び非晶質のSiOzとTie,
からなる集合体との混合系からなるSi−Ti−C−0
繊維であった。
実施例1 ビスフェノールA型エボキシ樹脂(チバガイギー社製X
B2879A)100部及びジシアンジアミド硬化剤(
チバガイギー社製XB2879B)20部を均一に混合
した後に、混合物を重量比で1:1のメチルセロソルブ
とアセトンとの混合溶媒に溶解して、上記混合物の28
%溶液を調製した。
参考例2で得られた無機繊維■に上記溶液を含浸した後
に、ドラムワイングーを用いて一方向にプレグシ一トを
軸方向を同しにして交互に積層した後ホットプレスして
、ハイブリッド繊維(無搬繊維/炭素繊維)強化エポキ
シ複合材料を製造した。
この複合材料の繊維含有率は無機繊維30体積%、炭素
繊維30体積%、計60体積%であった。
得られた複合材料の0度方向の引張強度及び引張弾性率
はそれぞれ180Kg/mm”   16.3t/ m
m ”であり、0度方向の曲げ強度は180Kg/lT
III12であり、90度方向の曲げ強度は7. 3 
K gき揃えられた無機繊維ブリプレグシ一トを調製し
た。
同様にして、表面処理をした炭素繊維(ポリアクリロニ
トリル系、繊維径7μ、引張強度300Kg/flII
12、引張弾性率2 4 t/mm” )を用い半硬化
状態の一方向に引き揃えられた炭素繊維ブリプレグシ一
トを調製した。
このようにして得た無機繊維と炭素繊維のプリ実施例2 炭素繊維の代わりに、参考例5に示したSiTi−C−
0繊維を用いて実施例lと同様にしてハイブリッド繊維
強化エポキシ複合材料を製造した。この複合材料の繊維
含有率は無機繊維130体積%、Si−Ti−C−0繊
維30体積%、計60体積%である。得られた複合材料
の0度方向の引張強度及び引張弾性率はそれぞれ195
Kg/fill@21 5. 1 t / mm”であ
り、O度方向の曲げ強度は、190Kg/mm” 、9
0゜方向の曲げ強度は1 2.0 Kg/m+++2、
層間剪断強度は11.5Kg/++++++Z、曲げ衝
撃値は270Kg−Cm/CI11であった。
比較例l 実施例lで用いた炭素繊維(ポリアクリロニトリル系、
繊維径7μ)のみを用い、実施例lと同様にして、半硬
化状態の一方向に引き揃えられた積層した後、ホットプ
レスして、炭素繊維強化エボキシ複合材料を製造した。
この複合材料の繊維含有率は60体積%である。得られ
た複合材料の0度方向の引張強度及び引張俳性率はそれ
ぞれ150Kg/祁2及び14t/閣2であり、0度方
向の曲げ強度は、1 12Kg/mtn” 、90度方
向の曲げ強度は6. 2 K g /mm” 、居間剪
断強度は8.1 K g /mm” 、曲げ衝撃値は1
 5 0 Kg −cm/cJであった。
比較例2 参考例5で得られたSi−Ti−C−0繊維のみを用い
、実施例1と同様にして、Si−TiC−O繊維ブリプ
レグシ一トを調製し、比鮫例1と同様にして、Si−T
i−C−0繊維強化エボキシ複合材料を製造した。この
複合材料の織維含有率は60体積%である。得られた複
合材料のO度方向の引張弥性率1 1. 3 t /+
n+u”であった。他の機械的弛度は実施例2とほぼ同
程度の値であった。
炭素繊維の代わりに第1表に示す特性を有するアルミナ
繊維、炭化珪素繊維またはガラスIIIB4[(これら
の繊維を強化用第2繊維と■・トふ。)を用いて、実施
例lと同様にしてハイブリッド繊維強化エポキシ樹脂複
合材料を!!!造した。これらの複合材料の繊維含有率
は、無機繊維130体積%、強化用第2繊維30体積%
、計60体積%であった。
得られたハイブリッド繊維強化エボキシ樹脂復第1表 合材料の性能を第2表に示した. 比較例3〜5 アルミナ繊維、炭化珪素繊維またはガラス繊維を用い、
実施例1と同様にして、アルミナ繊維ブリプレグシ一ト
、炭化珪素繊維ブリプレグシート及びガラス繊維ブリプ
レグシ一トを調製し、比較例lと同様にして、アルミナ
繊維強化エポキシ複合材料、炭化珪素繊維強化エボキシ
複合材料及びガラス繊維強化エポキシ複合材料を製造し
た。これらの複合材料の繊維含有率は、60体積%であ
った。
得られた複合材料の機械的特性を第3表に示した。
第2表 第3表 実施例6 炭素繊維の代わりに、繊維直径140μ、引張強度35
0Kg/[Illn2、引張弾性率43t/mm”のカ
ーボンを芯線とした炭化珪素繊維を用い、実施例1と同
様にしてハイブリッド繊維強化エポキシ樹脂複合材料を
製造した。この複合材料の繊維含有率は、無機繊維■が
30体積%、カーボンを芯線とした炭化珪素繊維が16
体積%で、計46体積%であった。
得られた複合材料のO度方向の引張強度が160 K 
g/mm” 、O度方向の引張弾性率が21t/mlI
!20度方向の鋤げ強度が205Kg/mが及び90度
方向の曲げ強度が6. 1 K g /mm”であった
比較例6 実施例6で用いたカーボンを芯線とした炭化珪素繊維を
用い、実施例lと同様にして、カーボンを芯線とした炭
化珪素繊維ブリプレグシ一トを調製し、比較例1と同様
にしてカーボンを芯線とした炭化珪素繊維強化エボキシ
樹脂複合材料を得た.カーボンを芯線とした炭化珪素繊
維は、繊維直径が大きいため繊維含有率は33体積%に
過ぎなかった。
得られた複合材料の0度方向の引張強度が140Kg/
mm2、0度方向の引張弾性率が23L/mm2、Q度
方向の曲げ強度が1 9 5 K g /m+++2及
び90度方向の曲げ強度が3. 1 K g /nun
”であった。
実施例7 炭素繊維の代わりに、繊維直径140μ、引張強度3 
5 7 Kg/a+m” 、引張弾性率41t/mm2
のボロン繊維を用い、実施例lと同様にしてハイブリッ
ド繊維強化エポキシ樹脂複合材料を製造した。この複合
材料の繊維含有率は、無機繊維Iが30体積%、ボロン
繊維が20体栢%で、計50体積%であった。
得られた複合材料のO度方向の引張強度が170Kg/
InII12、0度方向の引張弾性率が207mm2、
O度方向の曲げ強度が207Kg/mm2及び90度方
向の曲げ強度が6. 8 K g /mm”であった。
比較例7 実施例7で用いたボロン繊維を単独で用い、実施例1と
同様にして、ボロン繊維ブリプレグシ一トを調製し、比
較例1と同様にしてボロン繊維強化エボキシ樹脂複合材
料を得た。ボロン繊維は、繊維直径が大きいため繊維含
有率は31体積%に過ぎなかった。得られた複合材料の
0度方向の引張強度が1 5 4 Kg/r+un” 
、Q度方向の引張弾性率が2 2 t /I+u++”
 、0度方向の曲げ強度が193Kg/++un2及び
90度方向の曲げ強度が3. 8 K g/mm2であ
った。
実施例8 炭素繊維の代わりに、引張強度2 7 0 K g/m
+++”、引張弾性率13t/mm”のアラミド繊維を
用いて実施例1と同様にしてハイブリッド繊維強化エボ
キシ複合材料を製造した。この複合材料の繊維含有率は
無機繊維■が30体積%で、アラξド繊維が30体積%
、計60体積%であった。
得られた複合材料の0度方向の引張強度、引張弾性率及
び曲げ強度はそれぞれ150Kg/mm”12t/m−
及び1 5 5 K g /+y++n2であり、アラ
ミド繊維強化エボキシ樹脂と比べ大幅に強度、弾性率が
向上した(繊維含有率が60体積%のアラミド繊維強化
エポキシ樹脂のO度方向の引張強度、引張弾性率及び曲
げ強度はそれぞれ95Kg/ [11+12、5. 3
 t / nun2及び9 3 K g /mm”であ
った。)。また、得られた複合材料の曲げ種i早値は2
 7 0 Kg−cm/aδで、アラξト繊維の特徴で
ある耐衝撃性を大幅に減しるものではなかった(織維含
有率が60体積%のアラミド織維強化エボキシ樹脂の曲
げ衝撃値は302Kg−cm/ぐボであった)。
実施例9 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(チハガイギ一社製X
B2879A)100部及びジシアンジアミド硬化剤(
チバガイギー社!!! X B 2 8 7 9 B)
20部を均一に混合した後に、混合物を重量比でl:l
のメチルセロソルブとアセ1・ンとの’IFA合溶媒に
溶解して、上記混合物の28%溶液をよl.1袈した。
参考例3で得られた無a繊維■に上記溶液を含浸した後
に、ドラムワイングーを用いて一方向に引き取り、熱循
環オーブン中1 0 0 ’Cで14分間加熱すること
によって、半硬化状態の一方向に引き揃えられた無機繊
維ブリプレグシ一トを調製した。
同様にして、表面処理をした炭素繊維(ポリアクリロニ
l−リル系、繊維径7μ、引張強度300Kg/mm2
、引張弾性率2 4 t /mm” )を用い半硬化状
態の一方向に引き揃えられた炭素繊維ブリプレグシ一ト
を調製した。
このようにして得た無機繊維■と炭素繊維のブリプレグ
シ一トを軸方向を同じにして交互に積層した後ホットプ
レスして、ハイブリッド繊維(無機繊維/炭素繊維)強
化エボキシ複合材料を製造した。
この複合材料の繊維含有率は無機繊維II30体積%、
炭素繊維30体積%、計60体積%であった。
得られた複合材料の0度方向の引張強度及び引張弾性率
はそれぞれ185Kg/師2  16.3t/ mm 
2であり、O度方向の曲げ強度は185Kg/ mm 
2であり、90度方向の曲げ強度は7. 3 K g/
餉2、層間剪断強度は8. 1 K g /mm” 、
曲げ衝撃値は2 2 8 Kg −cm/cAであった
実施例IO 炭素繊維の代わりに、参考例5に示したStTi−C−
0繊維を用いて実施例9と同様にしてハイブリッド繊維
強化エポキシ複合材料を製造した。この複合材料の繊維
含有率は無機繊維[30体積%、Si−Ti−C−0繊
維30体積%、計60体積%である。得られた複合材料
の0度方向の引張強度及び引張弾性率はそれぞれ198
Kg/rtm”  1 5. 1 t /mm”であり
、0度方向の曲げ強度は、195Kg/+++o+2、
90°方向の曲げ強度は12.0Kg/mm2、層間剪
断強度は11.5Kg/w”、曲げ衝撃値は2 8 0
 K g − cm/aMであった。
実施例11−13 炭素繊維の代わりに第1表に示す特性を有するアルミナ
繊維、炭化珪素繊維またはガラス繊維を用いて、実施例
9と同様にしてハイブリッド繊維強化エポキシ樹脂複合
材料を製造した。これらの複合材料の繊維含有率は、無
機繊維[30体積%、強化用第2繊維30体積%、計6
0体積%であった。 得られたハイブリッド繊維強化エ
ポキシ樹脂複合材料の性能を第4表に示した。
第4表 実施例l4 強化繊維として無機繊維■及び、繊維直径140u、引
張強度3 5 0 K g/mm” 、引張弾性率43
t/ffI[I12のカーボンを芯線とした炭化珪素繊
維を用い、実施例9と同様にしてハイブリッド繊維強化
エボキシ樹脂複合材料を製造した。この複合材料の繊維
含有率は、無機繊維■が30体積%、カーボンを芯線と
した炭化珪素繊維が16体積%で、計46体積%であっ
た。
得られた複合材料の0度方向の引張強度がl65Kg/
nun2,O度方向の引張弾性率が25t/IIlff
l2、0度方向の曲げ強度が210Kg/m一及び90
度方向の曲げ強度が5,lKg/mm”であった。
実施例l5 強化繊維として無機繊維■及び、繊維直径140μ、引
張強度357Kg/恥2、引張弾性率4It/+nm2
のボロン繊維を用い、実施例9と同様にしてハイブリッ
ド繊維強化エポキシ樹脂複合材料を製造した。この複合
材料の繊維含有率は、無機繊維■が30体積%、ボロン
繊維が20体積%で、計50体積%であった。
得られた複合材料の0度方向の引張強度が175 Kg
/ma” 、Q度方向の引張弾性率が25/m”、0度
方向の曲げ強度が210Kg/mui”及び90度方向
の曲げ強度が6. 8 K g /m”であった。
実施例l6 炭素繊維の代わりに、引張強度2 7 0 K g/r
an”、引張弾性率1 3 t /mm”のアラミド繊
維を用いて実施例9と同様にしてハイブリッド繊維強化
エポキシ複合材料を製造した。この複合材料のI!If
維含有率は無機繊維■が30体積%で、アラミド繊維が
30体積%、計60体積%であった。
得られた複合材料の0度方向の引張強度、引張弾性率及
び曲げ強度はそれぞれ156Kg/mm”12t/nm
”及び158Kg/++ua”であり、アラよド繊維強
化エボキシ樹脂と比べ大幅に強度、弾性率が向上した(
繊維含有率が60体積%のアラミド繊維強化エボキシ樹
脂のO度方向の引張強度、引張弾性率及び曲げ強度はそ
れぞれ95Kg/mm” 、5.3 t/m一及び9 
3 K g /mn”であった。)。また、得られた複
合材料の曲げ衝撃値は2 7 6 K g − cm/
clflで、アラミド繊維の特徴である耐衝撃性を大幅
に減じるものではなかった(繊維含有率が60体積%の
アラミド繊維強化エポキシ樹脂の曲げ衝撃値は3 0 
2 Kg −cm/cfflであった)。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 無機繊維と炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、アルミ
    ナ繊維、窒化珪素繊維、アラミド繊維、炭化珪素繊維、
    カーボンを芯線とする炭化珪素繊維及びSi−M−C−
    O繊維(MはTi又はZrを示す。)からなる群から選
    ばれた少なくとも一種の繊維とのハイブリッド繊維を強
    化材とし、プラスチックをマトリックスとするプラスチ
    ック複合材料において、 前記無機繊維が珪素含有多環状芳香族重合体から得られ
    る無機繊維であって、その構成成分が、i)該重合体を
    構成するメソフェーズ状態にある多環状芳香族化合物か
    ら導かれるラジアル構造、オニオン構造、ランダム構造
    、コアラジアル構造、スキンオニオン構造及びモザイク
    構造からなる群から選ばれる少なくとも一種の結晶配列
    状態を示す炭素質、 ii)該重合体を構成する有機溶媒不溶分を含む光学的
    等方性の多環状芳香族化合物から導かれる、無配向状態
    の結晶質炭素及び/又は非晶質炭素、及び ii)Si、C及びOから実質的になる非晶質相及び/
    又は粒径が500Å以下の実質的にβ−SiCからなる
    結晶質超微粒子と非晶質の SiO_x(0<x≦2)からなる集合体であり、 構成元素の割合が、Si;30〜70重量%、C;20
    〜60重量%及びO;0.5〜10重量%であるSi−
    C−O物質 であることを特徴とするハイブリッド繊維強化プラスチ
    ック複合材料。
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