JPH0286433A - 耐エナメルフェザリング性及び耐食性に優れた缶用アルミニウム材の製造方法 - Google Patents

耐エナメルフェザリング性及び耐食性に優れた缶用アルミニウム材の製造方法

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JPH0286433A
JPH0286433A JP23834588A JP23834588A JPH0286433A JP H0286433 A JPH0286433 A JP H0286433A JP 23834588 A JP23834588 A JP 23834588A JP 23834588 A JP23834588 A JP 23834588A JP H0286433 A JPH0286433 A JP H0286433A
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JP
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polyolefin resin
resin layer
aluminum
cans
layer
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JP23834588A
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English (en)
Inventor
Masao Nishino
西野 正男
Yoshibumi Hasegawa
長谷川 義文
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B37/00Methods or apparatus for laminating, e.g. by curing or by ultrasonic bonding
    • B32B37/08Methods or apparatus for laminating, e.g. by curing or by ultrasonic bonding characterised by the cooling method

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、成形品における優れた耐エナメルフェザリン
グ性と耐食性とが、共に安定して発揮され得る缶用アル
ミニウム材を有利に製造することのできる方法に関する
ものである。
(背景技術) 従来から、飲料缶等の蓋材(エンド材)などに供される
缶用材料としてのアルミニウム材が種々検討されてきて
いるが、その一つとして、A3052合金やA3082
合金等のA/!−Mg系合金からなる所定厚さのアルミ
ニウム板材(素材)に対し、コイルの状態で、その両面
に燐酸クロメート処理及び塗装(コイルコート)を施し
たものであって、成形後における耐食性向上のための補
修塗装(リペアコート)を不要とするために、かかるコ
イルコート工程において、製缶時に内面側となる面上に
、内容物に対する耐食性を有する塗膜(所謂、ノンリペ
アコート)を形成せしめてなるものが、知られている。
そして、この缶用アルミニウム材において用いられてい
るノンリペアコートの材質は、エボキシユリア系、熱硬
化ビニル系および塩ビオルガノゾル系に大別され、それ
らの中から、内容物のアルミニウム材料に対する耐食性
等に応じて適宜選定されることとなるが、特に、内容物
が比較的アルミニウム材料に対する腐食性に富む場合に
は、塩ビオルガノゾル(pvc)系の塗料が用いられて
いる。
ところで、かかる塩ビオルガノゾル系の塗料は、現状の
内容物に対しては優れた耐食性を示し、また加工性にも
優れた塗料であるが、飲料缶の蓋材として用いた場合、
その塗布量を多くすると、エナメルフェザリングと呼ば
れる、開蓋時においてスコア加工された開口部に蓋内面
側塗膜が千切れて残るという特有の欠陥が生じ易く、そ
のために1回の塗布量としては、110mg/dm”程
度が限度と考えられている。
しかしながら、かかる塩ビオルガノゾル系の塗料を11
0mg/dm”程度の塗布量で塗布して得られるノンリ
ペアコートの耐食性は、内容物のpHが3.5以上、塩
素イオン濃度が1100pp以下が一応の限界であるこ
とが、実験上明らかとされており、それ故、従来では、
スポーツ飲料等の含塩飲料缶や食品缶の如き、より低い
pH或いはより多い塩素イオン濃度の内容物に対する缶
材料としてアルミニウム材を用いることが極めて困難で
あったのであり、またこのことがアルミニウムエンド材
の用途の拡大を妨げる原因ともなっていたのである。
そこで、このような事情に鑑み、本出願人は、先に、特
願昭62−311335号において、所定厚さのアルミ
ニウム板材をベースとする缶用アルミニウム材であって
、缶内面側となる該アルミニウム板材の面に対して、所
定のポリオレフィン系樹脂層を、変性ポリオレフィン樹
脂層を接着層とする2層フィルムの形態において、該接
着層を介して熱圧着せしめてなることを特徴とする耐エ
ナメルフェザリング性に優れた缶用アルミニウム材(ラ
ミネート材)を明らかにした。
すなわち、かかるラミネート材にあっては、ポリオレフ
ィン系樹脂層の耐食性および変性ポリオレフィン樹脂層
の接着性によって、極めて優れた耐食性が、良好なる耐
エナメルフェザリング性をもって、有利に実現され得る
のである。
ところが、この先願に係るラミネート材について、本発
明者らが、更に検討を加えたところ、その成形前の状態
においては、極めて優れた耐食性と耐エナメルフェザリ
ング性とを示すものの、プレス加工等によって成形した
場合、その鋭角的な曲折部位、例えば第1図に示されて
いる如き飲料缶のエンド材10における把手12のかし
め固定部14や周縁溝部16において、ポリオレフィン
系樹脂層に微細な亀裂(マイクロクラック)が発生し易
いという不具合を内在していることが、明らかとなった
のである。
そして、このマイクロクラックが発生した場合には、耐
食性が低下して、所期の目的が充分に達成されなくなる
恐れがあり、また外観的にも、該ポリオレフィン系樹脂
層が白化するため、商品価値が低下することとなる。
(解決課題) ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として
為されたものであって、その解決課題とするところは、
前出願に係る缶用アルミニウム材の優れた耐エナメルフ
ェザリング性を確保しつつ、成形時におけるマイクロク
ラックによる耐食性の低下を防止して、優れた耐食性を
安定して得ることのできる、缶用アル、ミニラム材の製
造方法を提供することにある。
(解決手段) ここにおいて、かかる課題を解決すべく、本発明者らが
、前述の如き、成形時に生ぜしめられるマイクロクラン
ク現象について、種々検討を加えた結果、前記ポリオレ
フィン系樹脂層が結晶部と非結晶部とから成っており、
それら結晶部と非結晶部とでは、応力変形を受けたとき
に生ぜしめられる変形量に差があるために、その界面に
マイクロクラックが発生するという知見を得たのであり
、従って、本発明は、かかる知見をもとに、該マイクロ
クラックを防止するには、該ポリオレフィン系樹脂層を
可能な限り非結晶部で揃えることが有効であるという考
えのもとに完成されたものである。
すなわち、本発明は、所定厚さのアルミニウム板材にお
ける製缶時に内面側となる面上に、所定のポリオレフィ
ン系樹脂層を、変性ポリオレフィン樹脂層を接着層とす
る2層フィルムの形態にて、該接着層を介して熱圧着せ
しめた後、該ポリオレフィン系樹脂層を、その融点近傍
への加熱状態から、急冷せしめることにより、非晶質化
するようにした、耐エナメルフェザリング性及び耐食、
性に優れた缶用アルミニウム材の製造方法を、その特徴
とするものである。
また、本発明にあっては、前記ポリオレフィン系樹脂層
の加熱・急冷処理が、前記熱圧着後に所定の成形加工の
施されたアルミニウム板材に対して、実施される缶用ア
ルミニウム材の製造方法をも、その特徴とするものであ
る。
(構成の具体的説明) ところで、かかる本発明において、目的とする缶用アル
ミニウム材を与える素材たるアルミニウム板材としては
、特に制限はなく、公知のものの中から適宜に選択され
、例えば飲料缶の蓋材として使用される場合にあっては
、当該分野において通常用いられているA5052合金
やA3082合金の硬質材の如き、Mgを2.0〜5.
0%程度含むアルミニウム合金板材が、0.25〜0.
35mm程度の厚さにおいて用いられることとなる。
また、このアルミニウム板材には、その製缶時に内面側
となる方の一方の面に、本発明に従うところの樹脂層が
形成されるに先立って、脱脂処理の如き清浄化処理、更
にはクロメート処理が施されることとなる。なお、この
ような脱脂前処理には、現在、アルミニウムエンド材の
製造に際して慣用されているアルカリ脱脂処理、それに
続く燐酸クロメート処理の手法がそのまま利用され得る
ものである。そして、燐酸クロメート処理によって、ア
ルミニウム板材の両面にはクロメート系化成皮膜が形成
されることとなるのであって、そのような化成皮膜中の
Cr量がlO〜30mg/rd程度となるように、クロ
メート系化成皮膜が形成されることとなる。
そして、そのような化成皮膜の形成されたアルミニウム
板材の表面に、本発明に従って、ポリオレフィン系樹脂
層と変性ポリオレフィン樹脂からなる接着層とからなる
2層フィルムの形態にて、樹脂内層が形成せしめられる
のである。
ところで、かかる2層フィルムの−の層を構成するポリ
オレフィン系樹脂としては、前出願と同様、従来から食
品包材の材料として用いられているポリオレフィン系樹
脂が使途に応じて適宜に選定され、例えばポリエチレン
(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピ
レンブロック共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)や、それらのブレンド品等が用いられること
となる。なお、本発明では、そのような樹脂をフィルム
の状態で使用するものであるところから、かかるポリオ
レフィン系樹脂は成膜可能なグレードのものであること
は、言うまでもないところである。
また、かかる2層構造のフィルムの他の一〇層を構成す
る変性ポリオレフィン樹脂としても、前出願と同様、ポ
リオレフィン樹脂に、酢酸ビニルを共重合させたり、部
分的にケン化を行い、分子鎖中に水酸基を導入したり、
或いは分子鎖中にカルボキシル基を導入したりして、接
着性を改善せしめたものであって、接着用変性ポリオレ
フィン樹脂として市販されている各種のものを、適宜用
いることが可能である。
さらに、本発明では、上記のポリオレフィン系樹脂と変
性ポリオレフィン樹脂とを、共押出し等の手法にて、予
め積層一体化することにより、2層構造のフィルムとさ
れたものを用いることも可能である。そして、このよう
な2層構造のフィルムにあっても、市販されている各種
のものを、適宜用いることが可能である。
そして、このようなポリオレフィン系樹脂を、変性ポリ
オレフィン樹脂を接着層として、前記アルミニウム板材
の表面に熱圧着せしめる手法としては、一般に、所定大
きさに切り出したアルミニウム板材に対して、順次、同
様な大きさのポリオレフイン系樹脂シートを熱圧着せし
める、所謂枚葉方式と、アルミニウム板材としてのアル
ミニウムコイルを連続的に走行せしめつつ、その上にポ
リオレフィン系樹脂シートを重ね合わせて、連続的に熱
圧着せしめる、所謂コイル方式とがあり、要求される生
産量等に応じて、適宜選択採用されることとなる。
なお、かかるアルミニウム板材表面に熱圧着される2層
構造のフィルム材のうち、ポリオレフィン系樹脂からな
る層は、耐食性等の点より、一般に10μm以上、好ま
しくは20μm以上の厚さで設けられ、またその上限は
、エナメルフェザリングを阻止する上において、一般に
100μm以下、好ましくは50amを越えない厚さに
おいて形成されることとなる。また、変性ポリオレフィ
ン樹脂よりなる接着層にあっては、アルミニウム板材に
対する上記のポリオレフィン系樹脂層の接着を強固なも
のとする上において、5〜10μm程度の厚さが好適に
採用されることとなるが、また30μm程度の厚さにお
いても形成することが可能である。
上述の如き手法によって、素材たるアルミニウム板材の
一方の面上に、所定のポリオレフィン系樹脂層が、変性
ポリオレフィン樹脂層を接着層とする2層フィルムの形
態にて、該接着層を介して、一体的に固着されてなるラ
ミネート材が形成され得るのであり、そしてかかるラミ
ネート材にあっては、そのポリオレフィン系樹脂層の優
れた/NJリヤー性によって、含塩食品等に対する極め
て良好な耐食性が、また変性ポリオレフィン樹脂層によ
る優れた接着性によって、エナメルフェザリング現象の
発生の防止が、それぞれ有利に発揮され得ることとなる
が、かかるポリオレフィン樹脂層は、通常、結晶部分と
非結晶部分とを有しており、そのために缶エンド材等へ
の成形時に、前述の如き、マイクロクランク現象が生ぜ
しめられるといった不具合を内在する。
そこで、本発明においては、かかるラミネート材に対し
て、そのポリオレフィン系樹脂層を、その融点近傍への
加熱状態から、急冷せしめる熱処理を施すようにしたの
である。
すなわち、かかるポリオレフィン系樹脂層を、その融点
近傍にまで加熱せしめた後、冷水や冷風等を用いて急冷
することにより、その結晶配向を効果的に抑制せしめて
、該ポリオレフィン系樹脂層を非晶質化するのである。
ここにおいて、そのようなポリオレフィン系樹脂層に対
する熱処理は、上述の如き、2層フィルムのアルミニウ
ム板材に対する熱圧着操作と連続して、又は別工程にて
、或いは成形加工後において、適宜行うことが可能であ
る。
より具体的には、前記アルミニウム板材に対するポリオ
レフィン系樹脂層の熱圧着を、枚葉方式にて行うに際し
、かかる熱圧着操作に連続して、該ポリオレフィン系樹
脂層に対する熱処理を行う場合の具体的手法が、第2図
において、例示されている。
かかる図において、20は、所定大きさに切り出された
アルミニウム切板、22は、ポリオレフィン系樹脂層と
変性ポリオレフィン樹脂層とが積層一体化された2層フ
ィルムであり、それらアルミニウム切板20と2層フィ
ルム22とを、所定温度に保持されて互いに回転せしめ
られられるニップロール24.26間で重ね合わせ、該
ニップロール24.26を通じて、所定温度への加熱と
適当なニップ圧力とを加えることにより、熱圧着が行わ
れて、ラミネート材27が形成される。
その際、2層フィルム22側のニップロール26として
シリコンゴムロールを用いる一方、アルミニウム切板2
0側のニップロール24としてクロムメツキされた金属
ロールを用いて、そのロール温度を所定温度に保ち、該
ニップロール24にてアルミニウム切板20を加熱せし
めるようにすることにより、前記2層フィルム22のア
ルミニウム切板20に対する熱圧着に際して、加熱され
たアルミニウム切板20にて、該2層フィルム22を構
成するポリオレフィン系樹脂層に対する、融点近傍まで
の加熱を、同時に行うことができるのである。
そして、その直後に、冷却水28によるジャワ−水洗に
て、かかるポリオレフィン系樹脂層を急冷することによ
り、上述の如き熱処理が、上記熱圧着操作と連続して施
され、以て目的とする缶用アルミニウム材29が得られ
ることとなるのである。
なお、ニップロール24のロール温度としては、使用さ
れるアルミニウム切板20の肉厚やポリオレフィン系樹
脂層の材質等に応じて、該ポリオレフィン系樹脂層をそ
の融点近傍にまで加熱せしめ得る温度に適宜設定される
ものであり、通常は、140〜180°C程度に設定さ
れることとなる。
また、かかる熱圧着操作に際しては、ニップロール26
も適宜加熱することが可能であり、また予熱ゾーンを設
けて、アルミニウム切板20を予め加熱しておくように
しても良い。
また一方、前記アルミニウム板材に対するポリオレフィ
ン系樹脂層の熱圧着を、コイル方式にて行なうに際し、
かかる熱圧着操作と連続して、該ポリオレフィン系樹脂
層に対する熱処理を行う場合の具体的手法が、第3図に
おいて、例示されている。
かかる図において、30は、連続して供給されるアルミ
ニウムコイルであり、その一方の而(製缶時に外面側と
なる面)が、常法に従い、ロールコータ32等によって
塗装され、オーブン34にて加熱されて焼付、乾燥せし
められた後、更に、温度調整ゾーン36において所定温
度に調節せしめられて、ニップロール3日、40間に導
かれることとなり、そしてかかるニップロール38.4
0間への供給時に、前記枚葉方式の圧着方法と同様に、
2層フィルム22を重ね合わせて、それらニップロール
38.40間でニップ圧力を及ぼすことにより、熱圧着
が施され、以てラミネート材27が形成されることとな
るのである。
即ち、このようなコイル方式による熱圧着操作に際して
は、アルミニウムコイル30がオーブン34にて加熱さ
れることから、その温度を温度調節ゾーン36にて適当
に調節せしめてニップロール38.40間に供給するこ
とにより、かかるアルミニウムコイル30にて、2層フ
ィルム22を構成するポリオレフィン系樹脂層に対する
、融点近傍までの加熱を、同時に行うことができるので
あり、そして、その直後に、冷却水28によるシャワー
水洗にて、かかるポリオレフィン系樹脂層を急冷するこ
とにより、上述の如き熱処理が、上記熱圧着操作と連続
して施され、以て目的とする缶用アルミニウム材42が
連続して得られることとなるのである。
なお、アルミニウムコイル30の加熱温度としては、前
記枚葉方式と同様、アルミニウムコイル30の肉厚やポ
リオレフィン系樹脂層の材質等に応じて、該ポリオレフ
ィン系樹脂層をその溶融点近傍にまで加熱せしめ得る温
度に適宜設定されることとなる。また、かかる熱圧着操
作に際しては、ニップロール38.40も適宜加熱する
ことが可能である。
更にまた、これら第2図及び第3図に示されている如き
手法の他、例えば、かかる枚葉方式乃至はコイル方式に
従って、アルミニウム板材(20,30)の一方の面に
2層フィルム22を熱圧着せしめてラミネート材(27
)を得た後、別工程において、かかるラミネート材(2
7)に対して、所定温度への再加熱を行ない、直ちに急
冷せしめる熱処理を施すことによって、目的とする缶用
アルミニウム材(29,42)を得ることも可能である
或いはまた、前述の如き枚葉方式乃至はコイル方式によ
って形成されたラミネート材(27)を用いて、缶エン
ド材等の成形品に加工せしめた後、該成形品に対して、
所定温度への再加熱を行ない、直ちに急冷せしめる熱処
理を施すことによって、目的とする缶用アルミニウム材
(成形品)を得ることも可能である。
なお、このようにポリオレフィン系樹脂層に対する熱処
理を、ラミネート材の製造工程とは別工程において施す
場合にあっても、その再加熱温度としては、ラミネート
材を構成するポリオレフィン系樹脂層の融点近傍(通常
、140〜180°C程度)に設定されることとなり、
またその加熱時間は、特に重要ではないが、ラミネート
材の加熱には通常1分程度を要し、また長い加熱は生産
能率が低下して工業的でないことから、一般には、1〜
10分程度が好ましい。
(実施例) 以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更に
具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのよ
うな実施例の記載によって、何等の制約をも受けるもの
でないことは、言うまでもないところである。
また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記
の具体的記述以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り
において、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正
、改良等を加え得るものであることが、理解されるべき
である。
なお、以下の各実施例における供試材は、何れも、A3
0B2−H39のアルミニウム板材(板厚:0.32+
+m+)を、アルカリ性脱脂剤(日本ペイント株式会社
製リドリン322−N8)で脱脂した後、通常の燐酸ク
ロメート処理(日本ペイント株式会社製Ad401/4
5使用)して、20mg−Cr7%のクロメート皮膜(
化成皮膜)を両面に設けたものを用いた。
また、何れの実施例も、その性能評価としては、成形時
に応力変形を受けた箇所における白化の発生を観察する
ことと、成形品を市販のスポーツ飲料水浴に浸漬し、浴
温を37°Cとして、1ケ月間放置した後の腐食の発生
状態を観察することによって行なった。なお、各実施例
の供試材におけるエナメルフェザリング性を評価すべく
、かかる供試材を幅:50mmX長さ:50mmの大き
さに切断し、所定の金型を使用して、試験片外面にスコ
ア加工を行なった後、沸騰水中に30分間浸漬し、直ち
に水冷せしめたものに対して、そのスコアの開口を、引
張試験機を使用して引張速度:200m/min、引張
方向:180°で行なった場合の、かかる開口部におけ
るフェザリング(塗膜残り)の状況を観察したが、以下
の何れの実施例および比較例の供試材にあっても、全て
良好な結果が得られたので、性能評価としての記載は省
略することとする。
実施例 1 厚さ=25μm(サポート層20μm+接着層5μm)
の市販のPPフィルムと厚さ:0.32mmのアルミニ
ウム板とを、第3図に示されている如き、コイル方式に
よる熱圧着方法にて積層一体化した。なお、この熱圧着
に際しては、フィルム側のニップロール(40)を11
0°Cとし、アルミニウムコイル側のニップロール(3
B)は180°Cとした。そして、それらニップロール
間に供給されるアルミニウムコイルは、オーブン34及
び温度調整ゾーン(36)において、180°Cに加熱
、保温制御して、ラインスピード:6m/min、ニッ
プ圧(線圧)  : 23.5 kg/cmで、ラミネ
ートを行ない、更にかかるラミネート材に対して、ニッ
プロール出側で、冷却水(28)をスプレーし、急冷せ
しめることにより、目的とする缶用アルミニウム材を得
た。
このようにして得られた缶用アルミニウム材を用いて、
切断及びプレス加工を施すことにより、飲料缶のエンド
材を成形したところ、応力変形を受けた個所にも白化は
認められず、また耐食性においても良好な結果が得られ
た。
実施例 2 厚さ125μm(サポート層20μm+接着層5μm)
の市販のPPフィルムと厚さ: 0.32 mmのアル
ミニウム板とを、第2図に示されている如き、枚葉方式
による熱圧着方法にて積層一体化した。なお、この熱圧
着に際しては、フィルム側のニップロール(26)を1
10°Cとし、アルミニウム切板側のニップロール(2
4)は180°Cとした。そして、それらニップロール
間に対して、アルミニウム切板とフィルムとを重ね合わ
せた状態で供給して、ラインスピード: 0.5 m 
/min、ニップ圧(線圧)  : 23.5 kg/
cmで、ラミネートを行ない、自然冷却することによっ
てラミネート材を得た。更にその後、かかるラミネート
材に対して、成形加工前に、予め160℃XIO分間の
加熱処理を施し、その直後に冷却水によって急冷を行な
うことにより、目的とする缶用アルミニウム材を得た。
このようにして得られた缶用アルミニウム材を用いて、
切断及びプレス加工を施すことにより、飲料缶のエンド
材を成形したところ、応力変形を受けた個所にも白化は
認められず、また耐食性においても良好な結果が得られ
た。
実施例 3 実施例2と同じ枚葉方式による圧着方法にて得られた、
同様な構成のラミネート板を用いて、切断及びプレス加
工を施すことにより、飲料缶のエンド材を成形したとこ
ろ、応力変形を受けた個所(第1図中における、かしめ
固定部14および周縁溝部16)に白化が認められた。
そこで、更に、この成形品に対して、熱風乾燥炉中で、
140°C×10分間の加熱処理を施し、その直後に冷
却水によって急冷を行なうことにより、目的とする缶用
アルミニウム材(成形品)を得た。
このようにして得られた成形品にあっては、熱処理前に
存在していた白化部が消失して認められず、また耐食性
においても良好な結果が得られた。
比較例 1 実施例2と同じ枚葉方式による圧着方法にて得られた、
同様な構成のラミネート板に対して、更にその後、成形
加工前に、予め180″C×10分間の加熱処理を施し
、その後大気中で自然冷却することにより、アルミニウ
ム材を得た。
このようにして得られたアルミニウム材を用いて、切断
及びプレス加工を施すことにより、飲料缶のエンド材を
成形したところ、応力変形を受けた個所に白化が認めら
れ、また耐食性において腐蝕が発生した。
比較例 2 実施例2と同じ枚葉方式による圧着方法にて得られた、
同様な構成のラミネート板を用いて、切断及びプレス加
工を施すことにより、飲料缶のエンド材を成形し、更に
、この成形品に対して、熱風乾燥炉中で、180°C×
10分間の加熱処理を施し、その後大気中で自然冷却す
ることにより、成形品を得た。
このようにして得られた成形品にあっては、熱処理前に
あった白色部は消失したものの、耐食性試験において僅
かな腐蝕が認められた。
比較例 3 実施例2と同じ枚葉方式による圧着方法にて得られた、
同様な構成のラミネート板に対して、更にその後、成形
加工前或いは成形加工後に、PPフィルムを構成するポ
リプロピレンの融点よりも遥かに低い、130”CX1
0分間の加熱処理を施し、その直後に冷却水によって急
冷を行なうことにより、成形品を得た。
このようにして得られた成形品にあっては、応力変形を
受けた個所に白化が認められ、また耐食性試験において
腐蝕が発生した。
実施例 4 ラミネート材に対して施す熱処理条件の、得られる成形
品に対する影響を測定すべく試験を行なった。なお、か
かる試験に際しては、上記実施例及び比較例に用いたの
と同じ、脱脂処理及び燐酸クロメート処理を施してなる
アルミニウム板材を用い、該アルミニウム板材に対して
、前記実施例と同様な手法にて、厚さ:25μmの市販
のPPフィルムを熱圧着せしめることにより得られたラ
ミネート材を用いた。
そして、このラミ、ネート材に対して、前述の如き、所
定温度への加熱状態から急冷する熱処理加工を施すに際
し、その加熱操作を、フィルム圧着時に加えられる熱に
よって行なった場合、圧着後で且つ成形加工前における
再加熱によって行なった場合および成形加工後の再加熱
によって行なった場合の各々について、その加熱温度を
130°C1140”C,160°C及び180℃にそ
れぞれ設定すると共に、かかる加熱操作直後に行なう冷
却を、冷却空気或いは冷却水にて行ない、それぞれの熱
処理条件下に、各種の缶用アルミニウム材(成形品)を
得た。
このようにして得られた成形品乃至は得られたアルミニ
ウム材を加工して得られた成形品について、それぞれ性
能評価を行なった。その結果を、下記第1表に示す。
なお、かかる性能評価としては、前記実施例と同様、成
形時に応力変化を受けた箇所における白化の発生の有無
を観察すると共に、成形品を市販のスポーツ飲料水浴に
浸漬し、浴温を37°Cとして、−ケガ間放置した後の
腐蝕の発生状態を観察することによって行なった。
第 ■ 表 かかる第1表からも、本発明に従う手法にて得られた缶
用アルミニウム材の優れた耐食性が、容易に確認される
ところである。なお、かかる試験結果から、熱処理に際
しての加熱温度は、ポリオレフィン系樹脂の融点にでき
るだけ近い方が望ましく、また加熱後の冷却も、冷却空
気による冷却よりも、冷却水を用いた、より急激な冷却
の方が望ましいことが、認められる。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明手法に従って缶
用アルミニウム材を製造することにより、前出願に係る
アルミニウム材と同様な優れた耐フェザリング性と耐食
性を実現することができると共に、成形時における、ポ
リオレフィン系樹脂層に対するマイクロクラックの発生
を、有効に解消し得ることから、得られる成形品におい
ても、良好なる耐食性が安定して発揮され得るのであり
、それ故かかる本発明手法を採用することによって、含
塩飲料水や食品缶のアルミニウム化が、より一層有利に
且つ容易に実現され得ることとなるのである。
また、本発明手法にて得られる缶用アルミニウム材は、
例示の如き飲料缶用エンド材の他、食品缶のイージオー
プンエンド材として、或いはそれら飲料缶乃至は食品缶
のボディ材としても、有利に適用され得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、缶用アルミニウム材を用いて製造される缶用
アルミニウムエンド材の一具体例を示す断面図である。 また、第2図及び第3図は、それぞれ、本発明手法に従
う缶用アルミニウム材の一製造方式を説明するための工
程図である。 10:エンド材    20ニアルミニウム切仮22:
2層フィルム  28:冷却水 29.42:缶用アルミニウム材 30ニアルミニウムコイル 34:オーブン    36:温度調整ゾーン出願人 
 住友軽金属工業株式会社 第1図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)所定厚さのアルミニウム板材に対して、製缶時に
    内面側となる面上に、所定のポリオレフィン系樹脂層を
    、変性ポリオレフィン樹脂層を接着層とする2層フィル
    ムの形態にて、該接着層を介して熱圧着せしめた後、該
    ポリオレフィン系樹脂層を、その融点近傍への加熱状態
    から、急冷せしめることにより、非晶質化したことを特
    徴とする耐エナメルフェザリング性及び耐食性に優れた
    缶用アルミニウム材の製造方法。
  2. (2)前記ポリオレフィン系樹脂層の加熱・急冷処理が
    、前記熱圧着後に所定の成形加工の施されたアルミニウ
    ム板材に対して、実施される請求項(1)記載の缶用ア
    ルミニウム材の製造方法。
JP23834588A 1988-09-22 1988-09-22 耐エナメルフェザリング性及び耐食性に優れた缶用アルミニウム材の製造方法 Pending JPH0286433A (ja)

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